JP5389323B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置に関するものである。
磁気共鳴イメージング装置は、医療用途、産業用途などのさまざまな分野において利用されている。
磁気共鳴イメージング装置は、静磁場空間内の被検体にRFパルスを照射することにより、その被検体内のプロトンのスピンを核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)現象によって励起させ、その励起されたスピンにより発生する磁気共鳴(MR)信号を得るスキャンを実施する。そして、そのスキャンにより得られた磁気共鳴信号を画像のローデータ(Raw Data)とし、被検体の画像を生成する(たとえば、特許文献1参照)。
磁気共鳴イメージング装置において、磁気共鳴信号の収集を心拍と同期させる方法として、磁気共鳴信号の収集を心電図の心電信号と同期させる心電図同期MRI(ECG−gated MRI)や脈波と同期させる脈波同期MRI(peripheral gating MRI)が知られている。心電図同期MRIでは、磁気共鳴信号の収集を心電図の心電信号と同期させて、R波の頂点から一定時間後に磁気共鳴信号を収集し、通常はスピンエコー法により、拡張終期あるいは収縮終期の画像を生成する。また、グラジェントエコー法を用いれば心臓壁及び血流のシネ画像(動画)が得られ、これを繰り返すことにより、心室全体の機能を評価することもできる。
図5は心電図同期MRIを行う場合の、シーケンスの例を示したものである。
図5において、横軸は時間を示し、縦軸の上段は、ECG(心電図:electrocardiogram)で、縦軸の下段は、磁気共鳴信号の収集のタイミングを示す。
まず図5(a)では、最初のR波R1と次のR波R2の間隔RRの時間と同じ長さの時間を磁気共鳴信号を収集する繰り返し時間TRとしている。図5(a)においては、最初のR波R1から一定時間が経過した遅延時間(TD:Triger Delay)後のスタートst1時点から、最初の磁気共鳴信号の収集(Sa1)が開始される。そして、次の磁気共鳴信号の収集(Sa2)は、最初の磁気共鳴信号の収集(Sa1)が終了後、所定の待ち時間(wait time)が経過し、設定されたR波R2から遅延時間TDが経過した後のスタートst2時点から開始される。なお、次の磁気共鳴信号の収集(Sa2)が開始されるまでの、R波同士の間隔は任意の整数で設定することができる。すなわち、繰り返し時間TRはR波同士の間隔RRの整数倍に設定できる。また、繰り返し時間TRの間に被検体の複数の箇所からの磁気共鳴信号の収集を行うこともできる。
次に図5(b)では、最初のR波R1と次のR波R2の間隔RRの時間内に、時間Tを繰り返し時間TRと設定し磁気共鳴信号の収集(Sa1,Sa2,Sa3)を3回行う。一のRRの時間内に行われる磁気共鳴信号の収集は、最初のR波R1から一定時間が経過した遅延時間TD後のスタートst1時点から開始される。そして、当該RR時間内の磁気共鳴信号の収集が完了し、所定の待ち時間(wait time)が経過し、設定されたR波R2から遅延時間TDが経過した後のスタートst2時点から、次のR2以降における磁気共鳴信号Sa4が開始される。こうして、1のRR期間内に複数回の磁気共鳴信号の収集(Sa1,Sa2,Sa3)を行うことにより、3回分の被検体の画像のデータを得ることができ、画像生成時間を短縮することも可能である。
そして、図5(c)では、最初のR波R1と次のR波R2の間隔RRの時間内において、所定の時間をデータ収集時間(AW:Aquisition Window)として設け、さらに、所定の繰り返し時間TRを複数回連続して設けている。この場合の磁気共鳴信号の収集は、ある位置の繰り返し時間TRの全期間が、AWと重なっている繰り返し時間TRの時間について行う。図5(c)の場合では、S2とS5において磁気共鳴信号の収集が行われる。あるいは、ある繰り返し時間TRの開始時間がAWと重なっている際に磁気共鳴信号の収集を行うこともある。
特開2002−102201号公報
磁気共鳴信号の収集は、繰り返し時間TR内において行われる。ここで、収集した磁気共鳴信号は、励起パルスから次の励起パルスまでの時間TR,励起パルスの中心からエコーのピークまでの時間TEと関係している。TRが組織のT1値と同程度であれば、各組織のT1値の違いが画像に反映され、さらにTEが非常に短ければ、各組織のT2値の影響が少ない画像が得られる。このような条件では、各組織のT1値の差が強くでる画像が得られる。これをT1強調画像と呼ぶ。
一般に、T1強調画像を得るためには、TRを200〜600ms程度に短く設定する必要がある。ここで、図5(a)に示したシーケンスのような心電図同期MRIを行う場合、TRとRRの長さが同じとなっている。一般に被検体の心拍は、60〜70回/分であるため、TRが1000ms程度となり、T1強調画像を得るために必要な値(200〜600ms)と比較して長くなる。そのため、図5(a)に示したシーケンスのような心電図同期MRIでは、T1強調画像を得にくいという問題がある。
また、図5(b)に示したシーケンスのような心電図同期MRIを行う場合においてRRの時間内に、複数回の磁気共鳴信号の収集が行われているので、TRをT1強調画像が得られるように短く設定して、複数回の磁気共鳴信号の収集(Sa1,Sa2,Sa3)を行うことができる。しかし、TRを任意の値Tに設定すると、磁気共鳴信号の収集後、次のR2以降における磁気共鳴信号の収集(Sa4)が開始されるまでの、待ち時間(wait time)が存在することになる。そのため、次のR2以降における磁気共鳴信号Sa4を収集するのに際して、Sa3とSa4との時間間隔TR3が、設定されたTR(=T)よりも延長するので、一定のTRで磁気共鳴信号の収集を行うことができなくなる。
図5(c)に示したシーケンスのような心電図同期MRIを行う場合においては、複数回連続した所定の繰り返し時間TRが設けられている。そして、この場合の繰り返し時間TRはRRと直接連動していないので、T1強調画像を得られるように短く設定することもできる。しかし、実際に磁気共鳴信号の収集を行う繰り返し時間TRは、AWと重なっている時間についてのみである。そして、それ以外の繰り返し時間TRにおいては、磁気共鳴信号の収集が行われないため、磁気共鳴信号の収集効率が下がり、スキャン効率が落ちる。
また、複数回連続した所定の繰り返し時間TRは、心電図ECGの心電信号とは連動していないため、R波が計測された後、磁気共鳴信号の収集が行われるまでの時間が、各磁気共鳴信号の収集ごとに大きく異なってしまう。そのため、一様な心臓の収縮タイミングで各磁気共鳴信号の収集を行うことができず、磁気共鳴信号の収集タイミングによって異なる血流などの信号が、画像の画質低下を引き起こす可能性がある。
以上を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、T1強調画像が得られやすく、適切なタイミングで磁気共鳴信号の収集を行うことができる磁気共鳴イメージング装置を実現することである。
本発明は、被検体が収容される空間に静磁場を形成する静磁場形成部と、静磁場内の被検体にRFパルスを送信し、前記被検体のスピンを励起する送信部と、前記被検体に勾配磁場を印加し、前記RFパルスによって励起されたスピンからの磁気共鳴信号のエンコードを行う勾配磁場印加部と、前記勾配磁場によりエンコードされた前記被検体の画像を生成するための磁気共鳴信号を収集するデータ収集部と、前記データ収集部により収集された前記磁気共鳴信号に基づき、前記被検体の画像を生成する画像生成部と、を有する磁気共鳴イメージング装置であって、前記データ収集部は、前記被検体の一心拍期間の2以上の整数分の1の期間を繰り返し時間として、前記磁気共鳴信号を収集する。
好適には、前記データ収集部は、所定のトリガ遅延時間経過後に前記磁気共鳴信号の収集を開始する。
より好適には、前記画像生成部は、前記データ収集部が前記被検体の一心拍期間内の複数の繰り返し時間内に収集した前記磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を生成する。
好ましくは、前記データ収集部は、前記被検体の一心拍期間内の複数の繰り返し時間の各繰り返し時間内ごとに、k空間の周波数成分の列を異ならせて前記磁気共鳴信号を収集する。
好適には、前記被検体の一心拍期間内の複数の繰り返し時間のうち、一部の繰り返し時間内では前記データ収集部が磁気共鳴信号を収集しない。
一層好適には、前記被検体の一心拍期間内の最後の繰り返し時間の変動が大きい場合には前記データ収集部が磁気共鳴信号を収集しない。
前記データ収集部は、前記被検体の複数の心拍期間に渡って前記磁気共鳴信号を収集する、ようにしても良い。
なお、前記データ収集部は、ナビゲーターエコーに係る磁気共鳴信号を収集し、前記画像生成部は、前記データ収集部により収集されたナビゲーターエコーに係る磁気共鳴信号を前記被検体の体動アーチファクトの軽減のために使用する、ようにしても良い。
本発明に関わる磁気共鳴イメージング装置では、T1強調画像が得られやすく、適切なタイミングで磁気共鳴信号の収集を行うことができる。
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示す図である。
図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置は、静磁場マグネット部12と、勾配コイル部13と、RFコイル部14と、RF駆動部22と、勾配駆動部23と、データ収集部24と、制御部25と、クレードル26と、ECGセンサ27と、ECGユニット28と、データ処理部31と、操作部32と、表示部33とを有する。
以下より、各構成要素について、順次、説明する。
静磁場マグネット部12は、たとえば、一対の永久磁石により構成されており、被検体40が収容される撮像空間11に静磁場を形成する。ここでは、静磁場マグネット部12は、被検体40の体軸方向に対して垂直な方向に静磁場の方向が沿うように静磁場を形成する。なお、静磁場マグネット部12は、超伝導磁石により構成されていてもよく、その場合には通常静磁場の方向は水平な方向になっている。
勾配コイル部13は、静磁場が形成された撮像空間11に勾配磁場を形成し、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号に位置情報を付加する。ここでは、勾配コイル部13は、3系統からなり、撮像条件に応じて、周波数エンコード方向と位相エンコード方向とスライス選択方向とのそれぞれに勾配磁場を形成する。
具体的には、勾配コイル部13は、被検体40のスライス選択方向に勾配磁場を印加する。また、勾配コイル部13は、被検体40の位相エンコード方向に勾配磁場を印加し、RFパルスにより励起されたスライスからの磁気共鳴信号を位相エンコードする。そして、勾配コイル部13は、被検体40の周波数エンコード方向に勾配磁場を印加し、RFパルスにより励起されたスライスからの磁気共鳴信号を周波数エンコードする。
RFコイル部14は、図1に示すように、被検体40の撮像領域を囲むように配置される。RFコイル部14は、静磁場マグネット部12によって静磁場が形成される撮像空間11内において、電磁波であるRFパルスを被検体40に送信して高周波磁場を形成し、被検体40の撮像領域におけるプロトンのスピンを励起する。そして、RFコイル部14は、その励起された被検体40内のプロトンから発生する電磁波を磁気共鳴信号として受信する。
RF駆動部22は、RFコイル部14を駆動させて撮像空間11内にRFパルスを送信させて高周波磁場を形成する。RF駆動部22は、ゲート変調器(図示なし)とRF電力増幅器(図示なし)とRF発振器(図示なし)とを有する。RF駆動部22は、制御部25からの制御信号に基づいて、RF発振器からの信号を、ゲート変調器を用いて所定のタイミングおよび所定の包絡線の信号に変調する。そして、ゲート変調器により変調された信号を、RF電力増幅器により増幅した後、RFコイル部14に出力し、RFパルスを送信させる。
勾配駆動部23は、制御部25からの制御信号に基づいて、勾配パルスを勾配コイル部13に印加して駆動させ、静磁場が形成されている撮像空間11内に勾配磁場を発生させる。勾配駆動部23は、3系統の勾配コイル部13に対応して3系統の駆動回路(図示なし)を有する。
データ収集部24は、制御部25からの制御信号に基づいて、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号を収集し、データ処理部31に出力する。データ収集部24は、エンコードが施された磁気共鳴信号をk空間に対応するように収集する。ここでは、データ収集部24は、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号をRF駆動部22のRF発振器の出力を参照信号として位相検波器が位相検波した後に、そのアナログ信号の磁気共鳴信号をA/D変換器がデジタル信号に変換する。そして、その収集した磁気共鳴信号をメモリに記憶後、データ処理部31に出力する。
制御部25は、コンピュータと、コンピュータを用いて所定のパルスシーケンスを各部に実行させるプログラムとを有する。そして、制御部25は、操作部32からデータ処理部31を介して入力される操作信号に基づいて、RF駆動部22と勾配駆動部23とデータ収集部24とのそれぞれに、所定のパルスシーケンスを実行させる制御信号を出力し制御を行う。
クレードル26は、被検体40を載置する台を有する。クレードル26は、制御部25からの制御信号に基づいて、撮像空間11の内部と外部との間を移動する。
ECGセンサ27は被検体40の体表に設けられ、被検体40の心電信号を受信して電気信号としてECGユニット28に与える。
ECGユニット28は、ECGセンサ27から受けた心電図の心電信号に対してデジタル化処理等の各種処理を施し、心電波形データとして制御部25に出力する。
制御部25がECGユニット28から、被検体40の心電図の心電信号を受けることにより、制御部25は、磁気共鳴信号の収集を心電図の心電信号と同期させる制御を行うことができるようになる。
データ処理部31は、コンピュータと、そのコンピュータを用いて所定のデータ処理を実行するプログラムとを有する。データ処理部31は、操作部32に接続されており、操作部32からの操作信号が入力される。そして、データ処理部31は、制御部25に接続されており、オペレータによって操作部32に入力される操作信号を制御部25に出力する。
また、データ処理部31は、データ収集部24に接続されており、データ収集部24が収集された磁気共鳴信号を取得し、その取得した磁気共鳴信号に対して画像処理を行って、被検体40のスライスについての画像を生成する。たとえば、データ処理部31は、デジタル信号に変換された磁気共鳴信号に対してフーリエ変換処理を実施して、被検体40の画像を生成する。そして、データ処理部31は、その生成した画像を表示部33に出力する。
操作部32は、キーボードやマウスなどの操作デバイスにより構成されている。操作部32は、オペレータによって操作され、その操作に応じた操作信号をデータ処理部31に出力する。ここでは、撮像目的に応じた複数のパルスシーケンスをオペレータが選択して入力可能なように操作部32が構成されている。
表示部33は、CRTなどの表示デバイスにより構成されている。表示部33は、被検体40からの磁気共鳴信号に基づいて生成される被検体40のスライスについての画像を表示する。
なお、上記の実施形態の磁気共鳴イメージング装置において、勾配コイル部13は、本発明の勾配磁場印加部に相当する。また、本実施形態のRFコイル部14は、本発明の送信部に相当する。また、本実施形態のデータ収集部24は、本発明のデータ収集部に相当する。また、本実施形態のデータ処理部31は、本発明の画像生成部に相当する。
(磁気共鳴信号の収集:1)
図1に示した磁気共鳴イメージング装置を使用して被検体40の画像を生成する場合について図2を参照しながら説明する。
図2は、被検体40にECGセンサ27を取り付け、被検体40の心電図(ecg)を計測しながら、被検体40の画像を生成する際の磁気共鳴信号の収集タイミングを示したものである。すなわち、心拍同期を行いながら、被検体40の画像の生成を行っている。
被検体40に取り付けられたECGセンサ27はR波を計測し、図2のように、R1,R2のパルス信号が現れる。そして、最初のR波R1と次のR波R2の間隔はRRとなっており、RRは被検体40の一心拍期間となる。
図2において、磁気共鳴イメージング装置のデータ収集部24は、繰り返し時間TRi内において被検体40からの磁気共鳴信号の収集を行う。ここで、繰り返し時間TRiは最初のR波R1と次のR波R2の間隔RRの2以上の整数分の1の期間となるようにし、図2の場合は繰り返し時間TRiはRRの3分の1としている。さらに、RFパルスと勾配磁場は、RFコイル部14と勾配コイル部13によってすべての繰り返し時間TRiにおいて同様に印加される。
被検体40であるヒトの心拍数は通常60〜70回/分であり、RRは1000ms程度となる。そのため、図2のように繰り返し時間TRiを例えばRRの3分の1とした場合には、繰り返し時間TRiは300〜400ms程度となる。そのため、短い繰り返し時間TRiを設定することができ、T1強調画像を容易に得ることができる。
さらに、図2のように繰り返し時間TRiを例えばRRの3分の1とするだけでなく、繰り返し時間TRiをN分の1(Nは2以上の整数)とすることで、さらに、繰り返し時間TRiを短くすることができる。そのため被検体40の状態にあわせて、一層T1強調画像を容易に得ることができる。
また、RRの時間となる被検体40の一心拍期間内において、最初の磁気共鳴信号の収集は、繰り返し時間TR1において開始される。そして、繰り返し時間TR1の始期st1を最初のR波R1のパルスが計測されてから所定のトリガ遅延時間(T.D)経過後とする。同様にして、次のR波R2のパルスが計測された後に開始される磁気共鳴信号の収集(繰り返し時間TR´1内において磁気共鳴信号の収集が行われる)の開始時期st2をst1と同じトリガ遅延時間(T.D)経過後とする。このように、各R波のパルスの計測された後に、初めて磁気共鳴信号の収集を行う時期を、所定のトリガ遅延時間(T.D)経過後とする。
TR´1もRRの3分の1となっており、TR1,TR2,TR3,TR´1は連続している。そのため、撮影中に被検体40の心拍数が変動した場合、TR3の長さが変動するが、従来の図5(b)の場合のように長い待ち時間(wait time)が入ることなく、ほぼ同じ繰り返し時間TRで磁気共鳴信号の収集を行うことができる。なお、例えば心拍数の変動によってTR3の変動が大きくなるような場合には、その前後の磁気共鳴信号のデータを画像生成のために使用しないようにすることもできる。これによって、被検体40の心拍数が常に安定した状態で磁気共鳴信号の収集を行うことができる。このように、被検体40の複数回の心拍期にわたって、磁気共鳴信号を収集する場合に、一様な心臓の収縮タイミングで各磁気共鳴信号の収集を行うことができるようになり、生成される画像の画質の向上が図られる。
なお、図2において、被検体40のRRの時間となる被検体40の一心拍期間内において、磁気共鳴信号を収集できるのは、繰り返し時間TR1,TR2及びTR3内の3回分であるが、これら3回分のTR1,TR2及びTR3内において、すべて磁気共鳴信号の収集を行う必要は必ずしも無い。例えば、繰り返し時間TR1(TR´1)の時間内においてのみ磁気共鳴信号の収集を行えば、常に同じ収縮タイミングで磁気共鳴信号の収集を行い、心拍動の影響の少ない画像を得ることができる。また、繰り返し時間TR3の時間内においては、磁気共鳴信号の収集を行わず、繰り返し時間TR1及びTR2の時間内においてのみ磁気共鳴信号の収集を行えば、撮影時間を短縮することができる。このように、被検体40の一心拍期間内に複数回の磁気共鳴信号の収集を行う場合、以下の段落で説明するように、異なる収縮タイミングの磁気共鳴信号のデータがk空間に適切に配置するようにデータ収集を行うことにより、収縮タイミングが異なっていることによって発生するアーチファクトの影響を抑制することができる。いずれにしても、繰り返し時間TRiが短いので、T1強調画像が得られることには変わりない。
(磁気共鳴信号の収集:2)
図1に示した磁気共鳴イメージング装置を使用して被検体40の画像を生成する別の場合について図3を参照しながら説明する。
図3(a)では図2の場合と同様にして、被検体40にECGセンサ27を取り付け、被検体40の心電図(ecg)を計測しながら、被検体40の画像を生成する。すなわち、心拍同期を行いながら、被検体40の画像の生成を行う。
また、図3(a)では図2の場合と同様にして、繰り返し時間TRiはRRの3分の1としている。ただし、図3(a)の場合では、1の繰り返し時間TRi内において、複数の画像(ここでは、Sa及びSbの2箇所)を生成するための磁気共鳴信号の収集を行っている。図2の場合と同様にして、最初のR1波と次のR2波の間における、繰り返し時間TR1の始期st1を最初のR波R1のパルスが計測されてから所定のトリガ遅延時間(T.D)経過後とし、次のR波R2のパルスが計測された後に開始される磁気共鳴信号の収集(繰り返し時間TR´1内において磁気共鳴信号の収集が行われる)の開始時期st2をst1と同じトリガ遅延時間(T.D)経過後とする。
図3(a)ではSa及びSbの2箇所の画像を生成するための各データ収集は、繰り返し時間TR1と繰り返し時間TR2の2回に分割して行われる。すなわち、画像Saを生成するための磁気共鳴信号の収集は、繰り返し時間TR1内の前半のSa1と繰り返し時間TR2内の前半のSa2の2回に分割して行われ、画像Sbを生成するための磁気共鳴信号の収集は、繰り返し時間TR1内の後半のSb1と繰り返し時間TR2内の後半のSb2の2回に分割して行われる。なお、図3(a)では、繰り返し時間TR3の時間内においては磁気共鳴信号の収集を行っていない。
このように、画像Saを生成するための磁気共鳴信号の収集は一心拍期間内に2回に分割して行われるため、画像Saのk空間(kx,ky)における磁気共鳴信号の収集は、2つの異なる収縮タイミングで行われる。同様にして、画像Sbを生成するための磁気共鳴信号の収集は一心拍期間内に2回に分割して行われるため、画像Sbのk空間(kx,ky)における磁気共鳴信号の収集は、2つの異なる収縮タイミングで行われる。
図3(b)は、2次元の画像Saを生成するために必要なkx及びkyの2次元のk空間を示したものである。なお、画像Sbについても同様である。図3(b)は、2次元の画像についての説明であるが、3次元画像の場合のk空間であっても、同様に考えることができる。
図3(b)において、ky空間は、正の高周波成分+ky_maxから負の高周波成分−ky_maxからなり、これらは、ky方向に複数段の列に分割されている。例えば、ky方向の列が256段階に分割されている場合は、+ky_maxの位置は、128ステップ目であり、原点Oの位置は、0ステップ目であり、−ky_maxの位置は、−127ステップ目である。すなわち、ky空間は、i=−127〜128段階からなるkyiの列の集合となっている。
繰り返し時間TR1内の前半のSa1において、磁気共鳴信号の収集を行う場合は、例えば、図3(b)に示した、k空間において、kyiのiが偶数のkyiの列のみの磁気共鳴信号を収集する。そして、繰り返し時間TR2内の前半のSa2において、磁気共鳴信号の収集を行う場合は、例えば、図3(b)に示した、k空間において、kyiのiが奇数のkyiの列のみの磁気共鳴信号を収集する。
同様にして、画像Sbについて、繰り返し時間TR1内の後半のSb1における磁気共鳴信号の収集、及び、繰り返し時間TR2内の後半のSb2における磁気共鳴信号の収集においても、各繰り返し時間TR1及びTR2内ごとに、k空間の周波数成分の列を異ならせて前記磁気共鳴信号を収集する。
以上のように、各繰り返し時間内ごとにk空間の周波数成分の列を異ならせて収集した前記磁気共鳴信号を、フーリエ変換によって画像化することによって、収縮タイミングが異なることによって生じる磁気共鳴信号の変動を、ゴースト成分としてFOVの両端に飛ばすことが可能である。このようにすれば、心拍動によるアーチファクトを抑制し、撮影時間を短縮した被検体40のT1強調がなされた画像が得られる。
(磁気共鳴信号の収集:3)
図1に示した磁気共鳴イメージング装置を使用して被検体40の画像を生成する別の場合について図4を参照しながら説明する。
図4でも図2の場合と同様にして、被検体40にECGセンサ27を取り付け、被検体40の心電図(ecg)を計測しながら、被検体40の画像を生成する。すなわち、心拍同期を行いながら、被検体40の画像の生成を行う。
図4では図2の場合と同様にして、磁気共鳴イメージング装置のデータ収集部24は、繰り返し時間TRi内において被検体40からの磁気共鳴信号の収集を行う。なお、図4の場合では、繰り返し時間TR1〜TR3のうち、TR1及びTR2の時間内においてのみ磁気共鳴信号の収集を行っている。さらに、繰り返し時間TRiは最初のR波R1と次のR波R2の間隔RRの2以上の整数分の1の期間となるようにし、図4の場合では繰り返し時間TRiはRRの3分の1としている。
また、RRの時間となる被検体40の一心拍期間内において、最初の磁気共鳴信号の収集は、繰り返し時間TR1内において開始される。そして、図2の場合と同様にして、繰り返し時間TR1の始期stを最初のR波R1のパルスが計測されてから所定のトリガ遅延時間(T.D)経過後としている。
図4に示した磁気共鳴信号の収集を行うシーケンスにおいて、一心拍期間内における次の繰り返し時間TR2内において行われる磁気共鳴信号の収集(Sa2)が行われた後に、ナビゲーターエコーNEに係る磁気共鳴信号の収集も行っている。しかし、一心拍期間内における最初の繰り返し時間TR1内において行われる磁気共鳴信号の収集(Sa1)が行われる前に、ナビゲーターエコーNEに係る磁気共鳴信号の収集を行っても良いし、一心拍期間内にナビゲーターエコーNEに係る磁気共鳴信号の収集を複数回行っても良い。
図4のシーケンスにおいて実施されるナビゲーターエコーNEに係るナビゲーターシーケンスは、横隔膜から位相エンコードを与えない磁気共鳴信号を計測するものであり、通常一般的に実施されているものである。ナビゲーターシーケンスを実施することにより、被検体40の呼吸による体動を検出する。
ナビゲーターシーケンスを実施することによって検出された被検体40の体動が所定以上の大きさであると制御部25が判断した場合は、ナビゲーターエコーNEを取得した心拍内において収集されたSaについての磁気共鳴信号を、データ処理部31が画像生成のための信号から除外することができる。こうして、データ処理部31において体動が大きい繰り返し時間TR内において収集された磁気共鳴信号を画像生成に使用しないという処理を行うことにより、体動アーチファクトを軽減し、T1強調がなされた被検体40の画像を生成することができるようになる。あるいは、データ処理部31においてナビゲーターシーケンスによって検出された被検体40の体動の変動量に基づき、励起するスライス位置を補正するスライストラッキングを行うことで、体動アーチファクトを軽減することもできる。
本発明にかかる実施形態において、磁気共鳴イメージング装置の構成を示す図である。 本発明にかかる実施形態の磁気共鳴イメージング装置を使用して、磁気共鳴信号の収集を行う一のシーケンスであり、被検体の心電図の波形の時間依存性を併せて示した図である。 (a)は、本発明にかかる実施形態の磁気共鳴イメージング装置を使用して、磁気共鳴信号の収集を行う別のシーケンスであり、被検体の心電図の波形の時間依存性を併せて示した図である。(b)は、画像を生成するための磁気共鳴信号のk空間を示した図である。 本発明にかかる実施形態の磁気共鳴イメージング装置を使用して、磁気共鳴信号の収集を行う一のシーケンスであり、被検体の心電図の波形の時間依存性を併せて示した図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、従来技術の磁気共鳴イメージング装置を使用して、磁気共鳴信号の収集を行う一のシーケンスであり、被検体の心電図の波形の時間依存性を併せて示した図である。
符号の説明
11…撮像空間, 12…静磁場マグネット部, 13…勾配コイル部(勾配磁場印加部), 14…RFコイル部(送信部), 22…RF駆動部, 23…勾配駆動部, 24…データ収集部, 25…制御部, 26…クレードル, 27…ECGセンサ, 28…ECGユニット, 31…データ処理部(画像生成部), 32…操作部, 33…表示部, 40…被検体

Claims (6)

  1. 被検体が収容される空間に静磁場を形成する静磁場形成部と、
    静磁場内の被検体にRFパルスを送信し、前記被検体のスピンを励起する送信部と、
    前記被検体に勾配磁場を印加し、前記RFパルスによって励起されたスピンからの磁気共鳴信号のエンコードを行う勾配磁場印加部と、
    前記勾配磁場によりエンコードされた前記被検体の画像を生成するための磁気共鳴信号を収集するデータ収集部と、
    前記データ収集部により収集された前記磁気共鳴信号に基づき、前記被検体の画像を生成する画像生成部と、
    を有する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記被検体の一心拍期間の2以上の整数分の1の期間が繰り返し時間として設定され、
    前記データ収集部は、前記被検体の一心拍期間内の複数の繰り返し時間のうち最後の繰り返し時間に基づいて、前記最後の繰り返し時間の前後の繰返し時間で収集される磁気共鳴信号を画像生成のために使用しないことを決定する
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記データ収集部は、所定のトリガ遅延時間経過後に前記磁気共鳴信号の収集を開始する
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記画像生成部は、前記データ収集部が前記被検体の一心拍期間内に収集した前記磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を生成する
    請求項1または請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記データ収集部は、前記被検体の一心拍期間内の各繰り返し時間内ごとに、k空間の周波数成分の列を異ならせて前記磁気共鳴信号を収集する
    請求項3に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記データ収集部は、前記被検体の複数の心拍期間に渡って前記磁気共鳴信号を収集する
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記データ収集部は、ナビゲーターエコーに係る磁気共鳴信号を収集し、
    前記画像生成部は、前記データ収集部により収集されたナビゲーターエコーに係る磁気共鳴信号を前記被検体の体動アーチファクトの軽減のために使用する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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