JP5397882B2 - レンズメータ - Google Patents

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Description

本発明は、被検レンズの光学特性を測定するレンズメータに関する。
測定光束を被検レンズに投光し、被検レンズを透過した測定光束を受光素子で受光して被検レンズの光学特性を得るレンズメータがある。このレンズメータによるレンズの測定に際して、検者は、ディスプレイ上に表示されたアライメント画面を見ながら被検レンズを移動させ、測定位置を被検レンズの所期する部位へ位置合わせする。累進屈折力レンズ(以下、累進レンズ)の加入度を測定するモードでは、遠用部及び近用部に測定位置を導くためのガイドマークがディスプレイに表示される。累進レンズの遠用部へのアライメント時、遠用部の左右方向は水平プリズムが略0(乱視度数を持つレンズの場合は、乱視度数と乱視軸角度に応じてオフセットされる)となる位置として判定され、その位置に測定位置を誘導するようにガイドマークが表示される。
特開平6−58842号公報 特開平9−43101号公報 特開2003−75296号公報
しかしながら、眼鏡装用者に斜位があり、この斜位を矯正するために水平プリズムが処方された累進レンズの測定に際して、従来のレンズメータにおいては水平プリズムが処方されている累進レンズであるか否かは考慮されていなかった。このため、累進レンズに水平プリズムが処方されている可能性について見過ごされてしまうことがあった。
また、水平プリズムが処方された累進レンズの場合、従来の水平方向のプリズム値が略0(乱視度数を持つレンズの場合は、乱視度数と乱視軸角度に応じてオフセットされる)となる位置が遠用部として判定される方法では、遠用部の判定に誤差が生じる。特に、処方された水平プリズム値が大きいと、遠用部の判定の誤差も大きくなる。この場合、水平方向のプリズム値が略0となる位置は、実際の遠用部からずれた位置となり、遠用部の正確な度数が得られなくなる。遠用部の測定結果が不正確であると、その後に測定される近用部の位置及び近用部の度数に基づく加入度数も不正確になる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、累進レンズに水平プリズムが処方されている可能性を知ることができ、水平プリズムが処方されている累進レンズであっても、より精度の高い測定結果が得られるレンズメータを提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 測定光束を被検レンズに投光し、被検レンズを通過した測定光束を受光して複数の測定点での光学特性分布を測定可能な測定光学系を備え、該測定光学系により眼鏡フレームに入れられた累進レンズの加入度を測定するレンズメータにおいて、前記測定光学系によって得られる累進レンズの累進帯の左右方向の乱視度数分布に基づいて累進帯の略中央位置を判定し、累進帯の略中央位置で得られるプリズム値に基づき、眼鏡装用者の斜位を矯正するための水平プリズムが処方された累進レンズか否かを判定する判定手段を、備えることを特徴とする。
) ()のレンズメータにおいて、累進レンズの測定時に測定位置を累進レンズの遠用部に誘導するための遠用部ガイドを表示する画面を持つアライメント表示手段と、前記判定手段により水平プリズムが処方された累進レンズと判定された場合に、前記測定光学系によって得られる累進帯の略中央位置のプリズム値に基づいて前記アライメント表示手段の遠用部ガイドの表示を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
) ()のレンズメータにおいて、前記表示制御手段は、前記測定光学系により得られるプリズム値が累進帯の略中央位置のプリズム値となる位置に測定位置を誘導するように前記遠用部ガイドの表示を制御することを特徴とする。


本発明によれば、累進レンズに水平プリズムが処方されている可能性を知ることができる。また、水平プリズムが処方されている累進レンズであっても、より精度の高い測定結果が得られる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態のレンズメータの外観略図である。1はレンズメータ本体である。2は液晶ディスプレイ等で構成されたディスプレイであり、測定結果やアライメント用のターゲット等の測定に必要な情報が表示される。3は入力用のスイッチ部であり、ディスプレイ2上に表示されるスイッチ表示に対応したものが押されることにより、測定モードの切換え等の必要な入力指示が行われる。4は被検レンズLEが載置される載置部材のノーズピースである。5はレンズ押えであり、これを下に降ろすことでノーズピース4上に載せられたレンズLEを安定して保持することができる。
6は前後方向に移動可能なレンズテーブルであり、眼鏡フレーム入りレンズLEの測定において左右フレームの下端(本明細書では、眼鏡枠及びレンズの上下とは眼鏡が装用された状態での上下を意味するものとして使用する)に当接させて安定させることにより、乱視軸角度の測定及び累進レンズの測定を正確に行うことができる。7は印点機構である。8はレンズLEの光学特性データを読み取るためのREADスイッチである。スイッチ8を押すことにより、測定値がディスプレイ2にホールド表示されると共に、装置内部のメモリに測定値が記憶される。
図2は光学系と制御系の概略構成図である。10は測定光学系であり、L1はその測定光軸である。測定光学系10は、LED等の測定光源11、コリメーティングレンズ12、ミラー13、測定指標が形成された測定指標板であるグリッド板14、2次元受光センサ15を備える。グリッド板14は本体1の保持部材16に保持され、グリッド板14の上にノーズピース4の開口4aが位置されている。開口4aは、直径8mmの円形である。
図3は、グリッド板14に形成された指標パターンを示す図である。グリッド板14の外径はノーズピース4の開口4aの内径よりやや大きく形成されている。グリッド板14には、検者がレンズを移動させずに、開口4a内のレンズの光学特性分布を一度に測定するための幾何学パターンを持つ測定指標20が形成されている。本実施形態における測定指標20は、多数の円形孔が格子状に配置されている。より具体的には、測定指標20は、測定光軸L1が通る中心位置に形成された直径0.4mmの中心孔21と、その回りに格子状に配置された直径φ0.2mmの多数の小孔22からなる。小孔22は0.5mmピッチで格子状に分布されている。測定指標20は、孔21及び孔22を白抜きした黒Crコートをグリッド板14の後面に施すことにより形成される。中心孔21は、他の孔21の対応関係を特定するための基準指標である。すなわち、中心孔21は、レンズLEが光路上に置かれていない状態の「0D基準」に対して、レンズLEが置かれたときに対応する各ドット像を特定するための基準指標として使用される。基準指標は、他の測定指標と区別できれば、グリッド板14の中心に限らず、他の場所にあっても良いし、その個数及び形状も限定されない。
測定光源11からの光束は、コリメーティングレンズ12により平行光束とされた後、ミラー13により反射され、ノーズピース4上に載置されるレンズLEに投光される。レンズLEを透過した光の内、グリッド板14の孔21及び孔22を通過した光束が受光センサ15に入射する。
受光センサ15からの出力信号は制御ユニット40に入力される。制御ユニット40は、レンズLEが光路上に置かれていない場合に受光センサ15に入射した各孔21、22の各ドット像の座標位置を基準にし、屈折力を持つレンズLEが置かれた場合の各ドット像の位置変化を基に、レンズLEの光学特性(球面度数S、乱視度数C、乱視軸角度A、プリズム値Δ)を演算する。例えば、球面度数のみを持つレンズLEでは、レンズLEが光路上に置かれていない場合に対して、各ドット像はレンズLEの光学中心から円形状の等距離に拡大又は縮小された位置に変位される。この各ドット像の変位に基づいて球面度数Sが求められる。また、乱視度数Cのみを持つレンズLEの場合は、レンズLEが光路上に置かれていない場合に対して、各ドット像はレンズLEの乱視軸に垂直な方向に楕円状に拡大又は縮小された位置に変位される。この各ドット像の変位に基づいて乱視度数C、乱視軸角度Aが求められる。また、プリズム値Δは、グリッド板14の孔21のドット像又はその付近のドット像の平行移動量によって求められる。球面度数、乱視度数及びプリズムを持つレンズはこれらの複合と考えれば良い。
レンズLEの光学特性は、隣接した4つ(少なくとも3つ)のドット像を1組として演算される。また、3×3点,4×4点,5×5点等のドット像を1組とし、各ドット像の平均から光学特性が演算されても良い。これらの場合の測定点は、1組のドット像範囲の中心位置、又は特定のドット像の位置として決められる。隣りの場所の測定位置は、1ドット分ずらされたドット像の組が使用されることにより、測定位置の分解能を落とさずに測定される。従って、ノーズピースの開口4a内にて複数の測定位置の情報が一度に得られ、ノーズピース開口4a内における光学特性分布が得られる。このため、累進レンズの測定においては、現在の測定位置が累進帯、遠用部、近用部にあるか否かのアライメント状態が効率よく検出される。制御ユニット40は、アライメント状態の検出結果を基に、ディスプレイ2のアライメント画面の表示を制御する表示制御ユニットを兼ねる。また、制御ユニット40は、受光センサ15の出力に基づき光学特性分布を所定の時間間隔毎に連続的に得る。なお、以下の説明における現在の測定位置は、アライメントを精度良く行うために、複数の測定点の内で測定光軸L1が通る中心位置を意味するものとして使用する。しかし、他の測定点でも光学特性が許容される精度で得られる場合には、現在の測定位置は他の測定点が使用される場合も含まれる。
次に、以上のような構成を備えるレンズメータにおいて、累進レンズの測定時のアライメント動作を中心に説明する。以下では、累進レンズの測定モードにて、右眼用レンズを選択した場合について説明する。
スイッチ部3に配置されたスイッチにより累進レンズの測定モードが設定されると、ディスプレイ2のアライメント画面2aには、累進レンズをイメージさせる累進帯のグラフィックを持つレンズマーク100と、現在の測定位置を示すクロスライン101が表示される(図4(a)参照)。現在の測定位置は、クロスライン101の中心位置として示される。本実施形態では、レンズマーク100は、レンズLEの移動によるアライメント状態の変化にともなって移動して表示される。クロスライン101の中心は画面2aの中央に固定して表示される。なお、本装置では、ディスプレイ2の表示画面の上方向がレンメータ本体の奥側に相当し、画面下方向がレンズメータ本体の手前側に相当する関係にある。ノーズピース4上にレンズLEが載せられると、開口4a内で測定される多数の点の光学特性分布を基に、測定位置がレンズLEのどの辺りにあるか(測定光軸L1に対する大まかなアライメント状態が、制御ユニット40により判定される。
累進レンズの測定は、始めに遠用部の位置を特定して遠用部の度数を測定するステップと、遠用部の測定後に近用部を特定して近用部の度数を測定するステップと、遠用部の度数と近用部の度数とを基に加入度を得るステップと、により行われる。遠用部の位置を特定するステップでは、遠用部の上下位置を精度良く特定するために、検者は始めに累進帯から加入度無しの方向へレンズを移動させる。本装置の測定光学系では、グリッド板14に配置された測定指標20の構成により、開口4a内の7mm程の範囲で累進帯の光学特性もレンズを移動させることなく、一度に測定される。
レンズLEの上下方向の測定位置が累進帯に位置しているか否かは、レンズLEの上下方向に分布された球面度数S(又は等価球面値SE)の変化から判定される。上下方向に分布された球面度数Sの変化が略0の場合には、遠用部(又は近用部)に測定位置が位置する可能性がある。この場合、測定位置を累進帯に導くべく、図4(b)のように、レンズをレンズメータ本体の手前側に移動させるガイドの矢印マーク120が画面上に表示される。レンズの上下方向に分布された球面度数Sがレンズの下方向に行くにしたがって増加していれば、レンズの上下方向の測定位置が累進帯にあると判定される。
ここで、従来においては、測定位置を累進帯から遠用部に導くために、左右方向は水平プリズム値が略0となる位置として判定されていた。なお、レンズが乱視度数Cを持つ場合には、レンズの左右方向のプリズム値が0となる位置は、乱視軸上にある。この場合、測定位置でのプリズム値から乱視度数による影響をオフセットして、遠用部の縦軸との偏位量と偏位方向を示す値に補正される。乱視度数Cの影響をオフセットして遠用部の位置を決定する方法の詳細は、特開平6−58842号公報の記載を援用する。しかし、眼鏡装用者の眼に斜位があり、これを矯正するために水平プリズムがレンズに加えられている場合には、測定された水平プリズムが略0となる位置は、処方の水平プリズムが加えられた分だけ左右のどちらかにずれていることになる。
そこで、本装置では、測定位置を累進帯から遠用部に誘導する際、累進帯の左右の略中央において、水平プリズムが所定の基準に比較して大きいか否かにより、レンズに水平プリズムが処方されているか否かが判定される。例えば、累進帯の左右の略中央における水平プリズムが0.5Δ(プリズム値)以下の場合には、水平プリズムが処方されていないと判定され、0.5Δ(プリズム値)を超えている場合には、水平プリズムが処方されていると判定される。なお、この判定基準のプリズム値は、累進帯が近用部の内寄せ量(1〜2mm)により、水平プリズムが略0となる位置より左右にずれている事も考慮して決められることが好ましい。判定基準のプリズム値は、レンズの球面度数Sに比例して補正される。
累進帯の左右の略中央に測定位置が有るか否かは、レンズの左右方向に分布された乱視度数Cの変化から判定される。累進帯から左右方向に外れた位置は光学的な歪部分であり、乱視度数Cが累進帯に比べて増加又は減少している領域である。累進帯においても、乱視度数Cは左右方向で増加又は減少の変化がみられる。したがって、累進帯の左右の中央位置は、左右方向にある乱視度数Cの絶対値が最小となる位置として判定することができる。図5は、累進帯を挟んだレンズの左右方向における乱視度数Cの絶対値の分布例であり、乱視度数Cの絶対値が最小である位置Pcが累進帯の左右方向の略中央位置として判定される。
図5において、測定指標20による測定範囲Tの中心が位置Pcに対して右側にあるか左側にあるかは、測定範囲中の乱視度数Cの分布により判定される。測定範囲Tが図5の左側にあれば、測定位置も累進帯の左側に外れているため、図4(c)のように、レンズをレンズメータ本体の左側に移動させるガイドの矢印マーク121aが表示される。逆に、測定範囲Tが図5の右側にあれば、測定位置も累進帯の右側に外れているため、図4(d)のように、レンズをレンズメータ本体の右側に移動させるガイドの矢印マーク121bが表示される。測定位置が累進帯の左右方向の略中心に位置されると、矢印マーク121a又は121bは消され、図6(a)のように、測定位置を遠用部に誘導するガイドとしての遠用部ターゲット110が表示される。
ここで、累進帯の略中央における水平プリズムの処方有無の判定において、水平プリズムが処方されていないと判定された場合には、従来と同じく、測定位置を水平プリズムが略0の位置に導くように遠用部ターゲット110が表示される。一方、水平プリズムが処方されていると判定された場合には、測定位置を累進帯の略中央位置Pcで得られるプリズム値となる位置に導くように、クロスライン101に対する遠用部ターゲット110及びレンズマーク100等のガイド表示が制御される。
例えば、累進帯での光学特性分布の測定結果により、レンズの乱視度数Cが略0であると仮定され(球面度数のみ持つレンズと仮定され)、累進帯の略中央位置Pcにおけるプリズムが2Δであり、そのプリズムのベース方向が左側であるとする。この場合、水平プリズムが略0となる位置に対して、遠用部は2Δ分だ右側にあるとされ、その位置に測定位置を導くように遠用部ターゲット110及びレンズマーク100が表示される。すなわち、水平プリズムが処方されていると判定されたときには、遠用部の左右方向の位置は累進帯の左右方向の略中央位置Pcと同じ縦軸上にあるものとして、遠用部に導く誘導マークの表示が制御される。レンズが乱視度数を持つ場合には、上記のように水平プリズムが処方されていない場合と同じく、乱視度数の影響が補正される。
検者は、図6(a)の表示に従って、遠用部ターゲット110をクロスライン101の中心に合わせるように、レンズをレンズメータ本体の奥側に移動させる。測定位置を累進帯から遠用部に導く際の図6(a)の表示では、レンズの移動方向をより明確にするために、レンズを移動させるべき方向をガイドする矢印マーク122が表示される。また、図1に示されるように、レンズに水平プリズムが処方されている可能性の有り旨を示すメッセージ130が、ディスプレイ2のアライメント画面2aの下に表示される。
なお、水平プリズムが処方されている可能性の判定は、累進帯上での判定であるので、測定誤差を含むことが考えられる。そのため、水平プリズム値が少ない場合(0.5△付近の場合)には、測定位置が遠用部の付近に達するまでは表示されないようにしても良い。上記の水平プリズムが処方されているか否かの判定は、測定位置が遠用部に達するまで継続的に行われる。遠用部に近づくに従って加入度数(球面度数S又は等価球面値SEの変化)が小さくなれば、水平プリズムの処方に対する測定誤差も縮小し、判定の精度が向上されていく。その結果、水平プリズム処方の可能性が低くなれば、通常の遠用部の判定(水平プリズムが略0の位置を遠用部と判定する方法)に戻される。
図6(a)の遠用部ターゲット110が表示された後、遠用部に対して測定位置が右側にずれている場合は、図6(b)のように、クロスライン101に対してレンズマーク100及び遠用部ターゲット110が左側にずれて表示され、また、レンズを右側に移動させることをガイドする矢印マーク123aが表示される。遠用部に対して測定位置が左側にずれている場合は、図6(c)のように、クロスライン101に対してレンズマーク100及び遠用部ターゲット110が右側にずれて表示され、また、レンズを左側に移動させることをガイドする矢印マーク123bが表示される。これらのガイドの表示により、検者はレンズを移動させるべき方向を的確に知ることができる。
測定位置が遠用部に達したと判定されると、図6(d)のように、遠用部ターゲット110はクロスライン101の中心が一致した十字マーク112に変えられる。これにより、検者は遠用部のアライメントが完了したことを知ることができる。なお、遠用部の上下方向は球面度数S又は等価球面値SEの変化がほぼ無くなった位置として判定され、左右方向の位置は前述のように累進体の左右中央のプリズム値に基づいて判定される。
遠用部へのアライメントが完了され、検者によりREADスイッチ8が押されると、遠用部の光学特性(S、C,A,プリズム値)がメモリ42に記憶される。または、自動的に遠用部の光学特性がメモリ42に記憶され、遠用部の測定値が、図1に示されるディスプレイの画面上にホールド表示される。このとき、水平プリズムが処方されていると判定された結果として、水平プリズム値が表示欄200に表示される。
遠用部の測定値がメモリ42に記憶されると、近用部の測定ステップに移行される。図7(a)に示すように、ディスプレイ2の画面2aでは、遠用部のアライメント完了を示した十字マーク112は消去され、測定位置を近用部に誘導するガイドとして、新たな円形の近用部マーク114がレンズマーク100の累進帯グラフィックの表示と相関を取るように表示される。また、測定位置を近用部に合わせるべく、レンズをレンズメータ本体に対して手前側に移動させることをガイドする矢印マーク124が表示される。検者は、クロスライン101の中心が近用部マーク114に向かうようにレンズを移動させる。
測定範囲の上下方向の測定点で検出される加入度数(又はSE値)が上昇し、あるところでほぼ一定となれば、上下方向の測定位置が近用部にあると判定される。また、測定位置(測定範囲の中心)の光学歪量が最小値となれば、左右方向も近用部にあると判定される。測定位置が近用部に達したと判定されると、図7(b)のように、近用部マーク114が大十字116の表示に変えられる。これにより、検者は近用部へのアライメント完了を知ることができる。検者がREADスイッチ8を押すことにより、近用部の測定値がメモリ42に記憶され、加入度がディスプレイ2の画面に表示される。または、近用部のアライメント完了と共に、自動的に近用部の測定値がメモリ42に記憶される。
図1に示されるディスプレイ2の表示は、近用部の測定終了後の画面例である。右レンズの測定結果として、遠用部の球面度数S、乱視度数C、乱視軸角度Aの測定結果が表示欄201に表示され、遠用部のプリズム値が表示欄202に表示され、加入度数の測定結果が表示欄203に表示される。水平プリズムの処方がされたレンズであると判定されたときには、その旨のメッセージ130が表示されると共に、表示欄202に表示される遠用部のプリズム値とは別に、処方された水平プリズムの予測値が表示欄200に表示されている。表示欄200に表示される水平プリズムの予測値は、累進帯で予測されたプリズム値である。
以上のような遠用部の誘導により、水平プリズムが処方されている累進レンズの測定に際して、従来の方法に対して遠用部へのアライメント精度が向上され、遠用部の測定値も精度よく得られる。そして、遠用部の測定値の影響を受ける近用部の位置も精度良く決定され、加入度もより正確な値となる。また、検者はレンズにプリズム処方がされている可能性を知ることができる。このため、眼鏡レンズの処方に際して、眼鏡装用者の斜位検査の必要性について検討できるようになる。
レンズメータの外観略図である。 光学系と制御系の概略構成図である。 グリッド板に形成された指標パターンを示す図である。 累進レンズの測定時のアライメント動作についての説明図である。 累進帯の左右方向における乱視度数の絶対値の分布例である。 測定位置を遠用部に誘導する場合の表示例である。 測定位置を近用部に誘導する場合の表示例である。
符号の説明
1 レンズメータ本体
2 ディスプレイ
10 測定光学系
14 グリッド板
40 制御ユニット

Claims (3)

  1. 測定光束を被検レンズに投光し、被検レンズを通過した測定光束を受光して複数の測定点での光学特性分布を測定可能な測定光学系を備え、該測定光学系により眼鏡フレームに入れられた累進レンズの加入度を測定するレンズメータにおいて、
    前記測定光学系によって得られる累進レンズの累進帯の左右方向の乱視度数分布に基づいて累進帯の略中央位置を判定し、累進帯の略中央位置で得られるプリズム値に基づき、眼鏡装用者の斜位を矯正するための水平プリズムが処方された累進レンズか否かを判定する判定手段を、備えることを特徴とするレンズメータ。
  2. 請求項のレンズメータにおいて、累進レンズの測定時に測定位置を累進レンズの遠用部に誘導するための遠用部ガイドを表示する画面を持つアライメント表示手段と、前記判定手段により水平プリズムが処方された累進レンズと判定された場合に、前記測定光学系によって得られる累進帯の略中央位置のプリズム値に基づいて前記アライメント表示手段の遠用部ガイドの表示を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とするレンズメータ。
  3. 請求項のレンズメータにおいて、前記表示制御手段は、前記測定光学系により得られるプリズム値が累進帯の略中央位置のプリズム値となる位置に測定位置を誘導するように前記遠用部ガイドの表示を制御することを特徴とするレンズメータ。
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