JP5400501B2 - ホーニングヘッドの砥石台 - Google Patents

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Description

本発明は、ホーニングヘッドの砥石台に関する。詳しくは、被加工物に形成された断面非真円形状の穴の内径をホーニング加工するホーニングヘッドの砥石台に関する。
従来から、自動車の製造工程では、エンジンのシリンダブロックのボアを切削加工し、その後、シリンダヘッドやクランクケース等をシリンダブロックに組み付けることが行われる。
ここで、ボアに収容されるピストンは断面真円形状であるため、ボアの断面形状が真円に近い状態になるように切削加工している。
ところが、シリンダブロックのボアを断面真円形状に加工したとしても、シリンダヘッドやクランクケース等が組み付けられると、ボアの形状が変形してしまう。このようにボアが変形すると、エンジンの使用時におけるボアとピストンとの摺動抵抗が増加する要因になり、エンジンが所望の性能を発揮できないおそれがある。
そこで、シリンダブロックのボアを加工する際、シリンダヘッドを模したダミーヘッドを取り付けてボアの加工を行い、ボアの加工が終了すると、ダミーヘッドを取り外していた。
しかしながら、シリンダブロックのボア加工の都度、ダミーヘッド等の取り付け、取り外しを行うと、生産性が大幅に低下する、という問題がある。
この問題を解決するため、以下のような手法が提案されている。
すなわち、まず、ダミーヘッドをシリンダブロックに装着して、工作機械によりボアを断面真円形状に加工する。
次に、シリンダブロックからダミーヘッドを取り外す。すると、ダミーヘッドの組付けによる応力が解消されるので、ボアの形状が変形して断面非真円形状となる。このダミーヘッドを取り外した後のボアの全体形状を測定して、NCデータを生成しておく。
或いは、シミュレーションによってボアの形状データを取得する。
その後、生成したNCデータ、または取得した形状データに基づいて、ダミーヘッドを装着せずに、シリンダブロックのボーリング加工を行う。このようにすれば、シリンダブロックにダミーヘッドを取り付けずにボアを加工しても、シリンダヘッドを装着すると、ボアが真円形状となる。
このような手法を達成するには、シリンダブロックのボーリング加工を行った後、断面非真円形状のボアの内径をホーニング加工する必要がある。
ところが、ホーニング加工に用いる従来のホーニングヘッドの砥石台は、金属製で変形しないため、断面非真円形状のボアの内径に対して砥石の面圧が高くなる箇所では切削(研削および研磨)量が多くなり、砥石の面圧が低くなる箇所では切削(研削および研磨)量が少なくなる。その結果、ホーニング加工が終了したときのボアの形状は、ボーリング加工によって得られた断面非真円形状から、再び断面真円形状に近づいた状態となってしまう。
そこで、ホーニング加工において砥石の面圧をほぼ一定に保持するホーニングヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−155826号公報
しかしながら、特許文献1に記載のホーニングヘッドは、つぎのような課題がある。
すなわち、砥石シューの本体シューと補助シューとの間に、砥石シューの上端から下端まで切れ目なく弾性体を設けてあるため、本体シューに対して補助シューが揺動できない。
つまり、本体シューに対して補助シューの例えば上端側だけが接近または離間したり、下端側だけが接近または離間したり、上端側が接近または離間しつつ下端側が離間または接近したりすることができない。
上述のようにして生成したNCデータでは、断面非真円形状のボアの内面形状が、軸線方向に対して平行を保っている箇所だけでなく、平行からずれた部分のある箇所も存在する。
そのため、このようなNCデータに基づいてボーリング加工を行って得られたシリンダブロックのボアの内面形状には、軸線方向に対して平行からずれた部分も存在する。
このようなボアの内面を、特許文献1に記載のホーニングヘッドを用いてホーニング加工すると、砥石シューの補助シューは、軸線方向に対して平行からずれた部分のボアの内面形状に倣うことができず、この部分を削り落としてしまう。
つまり、ボーリング加工によって得られたボアの断面非真円形状を、より断面真円形状に近づける方向に削り落としてしまう。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、砥石の面圧をほぼ一定に保持することに加えて、軸線方向に対して平行からずれた部分の内面形状にも砥石が倣うことのできるホーニングヘッドの砥石台を提供することを目的とする。
本発明のホーニングヘッドの砥石台は、ホーニングヘッド(例えば、後述のホーニングヘッド10)のホルダ(例えば、後述のホルダ11)に対して、外側に砥石(例えば、後述の砥石15)を備えた複数の砥石台(例えば、後述の砥石台12)が放射方向へ拡開可能に装着されるホーニングヘッドの砥石台であって、前記砥石台を、前記放射方向内側に位置する支持部(例えば、後述の支持部13)と、前記砥石を有し、前記放射方向外側に位置する砥石部(例えば、後述の砥石部14)とに分割して構成し、前記支持部に対して前記砥石部を、前記ホルダの軸線方向に間隔を隔てて配置される1または複数のばね部材(例えば、後述のコイルばね16)を介して揺動可能に取り付けることを特徴とする。
この発明によれば、ばね部材によって砥石の面圧をほぼ一定に保持できることに加えて、ばね部材を支点として砥石部を支持部に対して揺動させることができる。そのため、被加工物の穴の軸線方向に対して平行からずれた部分の内面形状にも砥石を円滑に倣わせることができ、穴の元の内面形状を保ってホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
本発明のホーニングヘッドの砥石台は、ホーニングヘッド(例えば、後述のホーニングヘッド40)のホルダ(例えば、後述のホルダ41)に対して、外側に砥石(例えば、後述の砥石45、45a、45b)を備えた複数の砥石台(例えば、後述の砥石台42)が放射方向へ拡開可能に装着されるホーニングヘッドの砥石台であって、前記砥石台を、前記放射方向内側に位置する支持部(例えば、後述の支持部43)と、前記砥石を有し、前記放射方向外側に位置する砥石部(例えば、後述の砥石部44)とに分割して構成し、前記砥石部を、前記ホルダの軸線方向に沿って複数の砥石部材(例えば、後述の砥石部材44a、44b)に分割して構成し、前記支持部に対して前記各砥石部材を、前記ホルダの軸線方向に間隔を隔てて配置される1または複数のばね部材(例えば、後述のコイルばね46a、46b)を介して揺動可能に取り付けることを特徴とする。
この発明によれば、上述の効果と同様の効果がある。さらに、砥石部を軸線方向に沿って複数の砥石部材に分割してあるため、被加工物の穴が軸線方向に沿って複雑な内面形状を呈している場合でも、砥石を円滑に倣わせることができる。
この場合、前記1または複数のばね部材は、コイルばねであることが好ましい。
この発明によれば、揺動支点としてコイルばねを用いることで、砥石部または砥石部材の揺動を円滑に行わせることができる。
この場合、前記砥石部または前記砥石部材は、ばね定数が個別に選定される複数のコイルばねを介して、前記支持部に対して揺動可能に取り付けられることが好ましい。
この発明によれば、複数のコイルばねのばね定数を個別に選定することで、砥石部または砥石部材の揺動の態様を自在に設定することができる。
本発明によれば、ばね部材によって砥石の面圧をほぼ一定に保持できることに加えて、ばね部材を支点として砥石部を支持部に対して揺動させることができる。そのため、被加工物の穴の軸線方向に対して平行からずれた部分の内面形状にも砥石を円滑に倣わせることができ、穴の元の内面形状を保ってホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る砥石台を備えたホーニングヘッドを示す概略的縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る砥石台を備えたホーニングヘッドを示す概略的縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る砥石台を備えたホーニングヘッドを示す概略的縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る砥石台を備えたホーニングヘッドを示す概略的縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る砥石台12を備えたホーニングヘッド10を示す概略的縦断面図である。
図1に示すように、ホーニングヘッド10は、ホーニング盤(図示省略)に回転可能でかつ上下動可能に設置されたスピンドル1の下端部に、着脱交換可能に装着して使用されるものである。
ホーニングヘッド10は、スピンドル1の下端部に装着される概略円筒形状のホルダ11と、ホルダ11の円周方向に所定間隔で形成した複数のスリット(図示省略)内に配置された複数の砥石台12とを備えて構成される。図1では、向き合う位置に配置された2個の砥石台12のみ図示する。
砥石台12は、ホルダ11に対して放射方向(図1でホルダ11の中心軸線から離れる方向)へ拡開可能に装着される。複数の砥石台12は互いに同様のものであり、各砥石台12は外側に砥石15を備えている。
砥石台12は、放射方向内側に位置する支持部13と、砥石15を有し、放射方向外側に位置する砥石部14とに分割して構成される。
砥石部14は、支持部13に対して、砥石部14の全長(図1で上下方向長さ)のほぼ中間高さ位置に配置される単一のばね部材16を介して揺動可能に取り付けられる。
ここで、単一のばね部材16は、コイルばねであることが好ましい。
このようなすべての砥石台12は、上下両端部に巻掛けたスプリング17によって、放射方向内向きに付勢した状態でホルダ11に保持されている。
砥石台12の内側面すなわち、支持部13の内側面の上端部側および下端部側には、所定のテーパ面18a、18bが形成されている。
スピンドル1の中空孔内には、スピンドル1に対して上下動可能なロッド2が配置され、ロッド2の下部には、支持部13のテーパ面18a、18bに対応するテーパ面4a、4bを有するテーパ部材3a、3bが設けられている。
ロッド2は、図示しないスプリングによって常に上向きに付勢した状態で保持されている。
また、ロッド2は、図示しない油圧シリンダ等の適宜の作動部材を作動させることにより、前記スプリングに抗してスピンドル1に対して下降させることができる。ロッド2を下降させることで、テーパ部材3a、3bのテーパ面4a、4bが支持部13のテーパ面18a、18bを押圧して、砥石台12を放射方向へ拡開させる。
上記のように構成されたホーニングヘッド10をホーニング盤のスピンドル1の下端部に取付け、ホーニングヘッド10を被加工物の加工穴内に挿入し、砥石台12を放射方向へ拡開させて、砥石15の砥石面を被加工物の加工穴の内周面に圧接させる。この状態でスピンドル1を回転させながら上下動することにより、加工穴のホーニング加工が行われる。
このようなホーニング加工において、ホーニングヘッド10の砥石台12の場合、砥石部14が支持部13に対して、砥石部14のほぼ中間高さ位置に配置される単一のコイルばね16を介して揺動可能に取り付けられている。そのため、砥石部14は、支持部13に対してコイルばね16を支点として揺動することができる。
すなわち、砥石部14の砥石面(砥石15の砥石面)は、ホルダ11の軸線方向と平行な垂直面に向くことができる。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行な垂直面である場合、砥石部14の砥石面は加工穴の垂直面に円滑に倣うことができる。
また、砥石部14の砥石面は、垂直面から、例えば、砥石部14の砥石面の上端部側が支持部13の上端部側に接近し、かつ、砥石部14の砥石面の下端部側が支持部13の下端部側から離間する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部14の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
また、砥石部14の砥石面は、垂直面から、例えば、砥石部14の砥石面の上端部側が支持部13の上端部側から離間し、かつ、砥石部14の砥石面の下端部側が支持部13の下端部側に接近する方向に傾斜することも可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部14の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
そのうえ、砥石部14の砥石面は、被加工物の加工穴から外力を受けることによりコイルばね16が伸縮することで、ホルダ11の中心軸線から砥石面までの半径長さを伸縮することができ、砥石15の面圧をほぼ一定に保持することができる。しかも、この半径長さの伸縮は、砥石部14の砥石面が垂直面に倣う状態でも、いずれの向きの傾斜面に倣う状態でも、可能である。
したがって、砥石部14の砥石面は、被加工物の加工穴の内面形状に円滑に倣うことができ、その結果、ボーリング加工によって得られた断面非真円形状を、より断面真円形状に近づける方向に削り落とすことなく、元の断面非真円形状を保ったままホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
図2は、本発明の第2実施形態に係る砥石台22を備えたホーニングヘッド20を示す概略的縦断面図である。
図2に示すホーニングヘッド20は、概して図1に示すホーニングヘッド10と同様のものであるため、同様の部分には図1で用いた符号に10を加えた符号を付けて示し、重複した説明は省略する。
図2に示すように、砥石部24は、支持部23に対して、砥石部24の上端部側に配置されるばね部材26aと、砥石部24の下端部側に配置されるばね部材26bとを介して揺動可能に取り付けられる。
ここで、ばね部材26a、26bは、コイルばねであることが好ましい。
この場合、コイルばね26a、26bのばね定数は、実質的に同一のものでよいが、必要に応じて、互いに異なるばね定数のコイルばね26a、26bを用いることも可能である。
上記のように構成されたホーニングヘッド20をホーニング盤のスピンドル1の下端部に取付け、ホーニングヘッド20を被加工物の加工穴内に挿入し、砥石台22を放射方向へ拡開させて、砥石25の砥石面を被加工物の加工穴の内周面に圧接させる。この状態でスピンドル1を回転させながら上下動することにより、加工穴のホーニング加工が行われる。
このようなホーニング加工において、ホーニングヘッド20の砥石台22の場合、砥石部24が支持部23に対して、砥石部24の上端部側に配置されるコイルばね26aおよび、砥石部24の下端部側に配置されるコイルばね26bを介して揺動可能に取り付けられている。そのため、砥石部24は、支持部23に対してコイルばね26aまたはコイルばね26bを支点として揺動することができる。
すなわち、砥石部24の砥石面(砥石25の砥石面)は、ホルダ21の軸線方向と平行な垂直面に向くことができる。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行な垂直面である場合、砥石部24の砥石面は加工穴の垂直面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部24の砥石面の上端部側が砥石部24の下端部側に比べてより大きく内向きの外力を受けた場合、コイルばね26aがコイルばね26bに比べてより大きく収縮することが可能である。そのため、砥石部24の砥石面は、垂直面から、砥石部24の砥石面の上端部側が下端部側に比べてより大きく支持部23に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部24の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部24の砥石面の上端部側に比べて砥石部24の下端部側がより大きく内向きの外力を受けた場合、コイルばね26aに比べてコイルばね26bがより大きく収縮することが可能である。そのため、砥石部24の砥石面は、垂直面から、砥石部24の砥石面の上端部側に比べて下端部側がより大きく支持部23に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部24の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
そのうえ、砥石部24の砥石面は、被加工物の加工穴から外力を受けることによりコイルばね26a、26bが伸縮することで、ホルダ21の中心軸線から砥石面までの半径長さを伸縮することができ、砥石25の面圧をほぼ一定に保持することができる。しかも、この半径長さの伸縮は、砥石部24の砥石面が垂直面に倣う状態でも、いずれの向きの傾斜面に倣う状態でも、可能である。
したがって、砥石部24の砥石面は、被加工物の加工穴の内面形状に円滑に倣うことができ、その結果、ボーリング加工によって得られた断面非真円形状を、より断面真円形状に近づける方向に削り落とすことなく、元の断面非真円形状を保ったままホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
図3は、本発明の第3実施形態に係る砥石台32を備えたホーニングヘッド30を示す概略的縦断面図である。
図3に示すホーニングヘッド30は、概して図1に示すホーニングヘッド10と同様のものであるため、同様の部分には図1で用いた符号に20を加えた符号を付けて示し、重複した説明は省略する。
図3に示すように、砥石部34は、支持部33に対して、砥石部34の上端部側に配置されるばね部材36aと、砥石部34のほぼ中間高さ位置に配置されるばね部材36bと、砥石部34の下端部側に配置されるばね部材36cとを介して揺動可能に取り付けられる。
ここで、ばね部材36a、36b、36cは、コイルばねであることが好ましい。
この場合、コイルばね36a、36b、36cのばね定数は、つぎにように選定することが好ましい。
例えば、砥石部34の上端部側および下端部側に配置されるコイルばね36a、36cのばね定数を実質的に同一のものとする。一方、砥石部34のほぼ中間高さ位置に配置されるコイルばね36bのばね定数を、コイルばね36a、36cのばね定数に比べて大きいばね定数、例えば2〜3倍程度のばね定数として選定する。
しかし、必要に応じて、実質的に同一のばね定数のコイルばね36a、36b、36cを用いることも可能である。
上記のように構成されたホーニングヘッド30をホーニング盤のスピンドル1の下端部に取付け、ホーニングヘッド30を被加工物の加工穴内に挿入し、砥石台32を放射方向へ拡開させて、砥石35の砥石面を被加工物の加工穴の内周面に圧接させる。この状態でスピンドル1を回転させながら上下動することにより、加工穴のホーニング加工が行われる。
このようなホーニング加工において、ホーニングヘッド30の砥石台32の場合、コイルばね36a、36b、36cのばね定数を上記のように選定すると、砥石部34は、支持部33に対してコイルばね36bを支点として揺動することができる。
すなわち、砥石部34の砥石面(砥石35の砥石面)は、ホルダ31の軸線方向と平行な垂直面に向くことができる。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行な垂直面である場合、砥石部34の砥石面は加工穴の垂直面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部34の砥石面の上端部側が内向きの外力を受けた場合、コイルばね36aが収縮することが可能である。そのため、砥石部34の砥石面は、垂直面から、砥石部34の砥石面の上端部側が支持部33に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部34の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部34の砥石面の下端部側が内向きの外力を受けた場合、コイルばね36cが収縮することが可能である。そのため、砥石部34の砥石面は、垂直面から、砥石部34の砥石面の下端部側が支持部33に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部34の砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
そのうえ、砥石部34の砥石面は、被加工物の加工穴から外力を受けることによりコイルばね36a、36b、36cが伸縮することで、ホルダ31の中心軸線から砥石面までの半径長さを伸縮することができ、砥石35の面圧をほぼ一定に保持することができる。しかも、この半径長さの伸縮は、砥石部34の砥石面が垂直面に倣う状態でも、いずれの向きの傾斜面に倣う状態でも、可能である。
したがって、砥石部34の砥石面は、被加工物の加工穴の内面形状に円滑に倣うことができ、その結果、ボーリング加工によって得られた断面非真円形状を、より断面真円形状に近づける方向に削り落とすことなく、元の断面非真円形状を保ったままホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
図4は、本発明の第4実施形態に係る砥石台42を備えたホーニングヘッド40を示す概略的縦断面図である。
図4に示すホーニングヘッド40は、概して図1に示すホーニングヘッド10と同様のものであるため、同様の部分には図1で用いた符号に30を加えた符号を付けて示し、重複した説明は省略する。
図4に示すように、砥石台42は、放射方向内側に位置する支持部43と、砥石45を有し、放射方向外側に位置する砥石部44とに分割して構成される。
砥石部44はさらに、ホルダ41の軸線方向に沿って複数の砥石部材44a、44bに分割して構成される。
支持部43に対して各砥石部材44a、44bを、ホルダ41の軸線方向に間隔を隔てて配置される1または複数のばね部材46a、46bを介して揺動可能に取り付ける。図7、図8では、砥石部材44aに4個のばね部材46a1、46a2、46a3、46a4を配置し、砥石部材44bにも4個のばね部材46b1、46b2、46b3、46b4を配置してある。
ここで、ばね部材46a、46bは、コイルばねであることが好ましい。
この場合、コイルばね46aのばね定数は、つぎにように選定することが好ましい。
例えば、砥石部材44aの上端部側および下端部側に配置されるコイルばね46a1、46a4のばね定数を実質的に同一のものとする。一方、砥石部材44aの中間高さ付近に配置されるコイルばね46a2、46a3のばね定数も実質的に同一のものとする。そして、中間高さ付近のコイルばね46a2、46a3のばね定数を、上端部側および下端部側のコイルばね46a1、46a4のばね定数に比べて大きいばね定数、例えば2倍程度のばね定数として選定する。
コイルばね46b1、46b2、46b3、46b4のばね定数も、コイルばね46a1、46a2、46a3、46a4のばね定数と同様に選定することが好ましい。
上記のように構成されたホーニングヘッド40をホーニング盤のスピンドル1の下端部に取付け、ホーニングヘッド40を被加工物の加工穴内に挿入し、砥石台42(砥石部材44a、44b)を放射方向へ拡開させて、砥石45(45a、45b)の砥石面を被加工物の加工穴の内周面に圧接させる。この状態でスピンドル1を回転させながら上下動することにより、加工穴のホーニング加工が行われる。
このようなホーニング加工において、ホーニングヘッド40の砥石台42の場合、コイルばね46a1、46a2、46a3、46a4のばね定数を上記のように選定すると、砥石部材44aは、支持部43に対してコイルばね46a2、46a3を支点として揺動することができる。
同様に、コイルばね46b1、46b2、46b3、46b4のばね定数を、コイルばね46a1、46a2、46a3、46a4のばね定数と同様に選定すると、砥石部材44bは、支持部43に対してコイルばね46b2、46b3を支点として揺動することができる。
すなわち、砥石部材44a、44bの砥石面(砥石45a、45bの砥石面)は、ホルダ41の軸線方向と平行な垂直面に向くことができる。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行な垂直面である場合、砥石部材44a、44bの砥石面は加工穴の垂直面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部材44aの砥石面の上端部側が内向きの外力を受け、かつ、砥石部材44bの砥石面の下端部側が内向きの外力を受けた場合、コイルばね46a1が収縮するとともに、コイルばね46b4が収縮することが可能である。そのため、砥石部材44aの砥石面は、垂直面から、砥石部材44aの砥石面の上端部側が支持部43に接近する方向に傾斜し、かつ、砥石部材44bの砥石面は、砥石部材44bの砥石面の下端部側が支持部43に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部材44a、44bの砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
また、例えば、砥石部材44aの砥石面の下端部側が内向きの外力を受け、かつ、砥石部材44bの砥石面の上端部側が内向きの外力を受けた場合、コイルばね46a4が収縮するとともに、コイルばね46b1が収縮することが可能である。そのため、砥石部材44aの砥石面は、垂直面から、砥石部材44aの砥石面の下端部側が支持部43に接近する方向に傾斜し、かつ、砥石部材44bの砥石面は、砥石部材44bの砥石面の上端部側が支持部43に接近する方向に傾斜することが可能である。
そのため、被加工物の加工穴が軸線方向に対して平行から前記傾斜方向へずれた部分があった場合、砥石部材44a、44bの砥石面は加工穴の当該傾斜面に円滑に倣うことができる。
そのうえ、砥石部材44aの砥石面は、被加工物の加工穴から外力を受けることによりコイルばね46a1、46a2、46a3、46a4が伸縮することで、ホルダ41の中心軸線から砥石面までの半径長さを伸縮することができ、砥石45aの面圧をほぼ一定に保持することができる。
同様に、砥石部材44bの砥石面は、被加工物の加工穴から外力を受けることによりコイルばね46b1、46b2、46b3、46b4が伸縮することで、ホルダ41の中心軸線から砥石面までの半径長さを伸縮することができ、砥石45bの面圧をほぼ一定に保持することができる。
しかも、この半径長さの伸縮は、砥石部材44a、44bの砥石面が垂直面に倣う状態でも、いずれの向きの傾斜面に倣う状態でも、可能である。
したがって、砥石部材44a、44bの砥石面は、被加工物の加工穴の内面形状に円滑に倣うことができ、その結果、ボーリング加工によって得られた断面非真円形状を、より断面真円形状に近づける方向に削り落とすことなく、元の断面非真円形状を保ったままホーニング加工(粗加工および表面仕上げ加工)を行うことができる。
1…スピンドル
10、20、30、40…ホーニングヘッド
11、21、31、41…ホルダ
12、22、32、42…砥石台
13、23、33、43…支持部
14、24、34、44…砥石部
44a、44b…砥石部材
15、25、35、45、45a、45b…砥石
16、26a、26b、36a、36b、36c、46a、46b…コイルばね(ばね部材)

Claims (4)

  1. ホーニングヘッドのホルダに対して、円周方向に所定間隔で配置される複数の砥石台の各々が、外側に砥石を備えて、放射方向へ拡開可能に装着されるホーニングヘッドの砥石台であって、
    前記砥石台の各々を、前記放射方向内側に位置する支持部と、前記砥石を有し、前記放射方向外側に位置する砥石部とに分割して構成し、
    前記砥石台の各々において、前記砥石部の砥石面が前記ホルダの軸線方向と平行な姿勢を挟んで両方向に傾斜することができるように、前記支持部に対して前記砥石部を、1または、前記ホルダの軸線方向に間隔を隔てて配置される複数のばね部材を介して揺動可能に取り付けることを特徴とするホーニングヘッドの砥石台。
  2. ホーニングヘッドのホルダに対して、円周方向に所定間隔で配置される複数の砥石台の各々が、外側に砥石を備えて、放射方向へ拡開可能に装着されるホーニングヘッドの砥石台であって、
    前記砥石台の各々を、前記放射方向内側に位置する支持部と、前記砥石を有し、前記放射方向外側に位置する砥石部とに分割して構成し、
    前記砥石部を、前記ホルダの軸線方向に沿って複数の砥石部材に分割して構成し、
    前記砥石台の各々において、前記各砥石部材の砥石面が前記ホルダの軸線方向と平行な姿勢を挟んで両方向に傾斜することができるように、前記支持部に対して前記各砥石部材を、1または、前記ホルダの軸線方向に間隔を隔てて配置される複数のばね部材を介して揺動可能に取り付けることを特徴とするホーニングヘッドの砥石台。
  3. 前記1または複数のばね部材は、コイルばねであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホーニングヘッドの砥石台。
  4. 前記砥石部または前記砥石部材は、ばね定数が個別に選定される複数のコイルばねを介して、前記支持部に対して揺動可能に取り付けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホーニングヘッドの砥石台。
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