JP5411277B2 - 航空機の内部空間内で互いに取り付けられた、エンジンを支持するための二つの準構造体を備えた航空機の後方部分 - Google Patents

航空機の内部空間内で互いに取り付けられた、エンジンを支持するための二つの準構造体を備えた航空機の後方部分 Download PDF

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Description

本発明は、概して、その胴体に取り付けられたエンジンを備えた、航空機の後方部分に関する。
そうした航空機後方部分を製造するために、従来においては、胴体と各エンジンとの間に取り付けマストを介在させることが提案されている。この形態では、マストは胴体に直に固定される。胴体に向かって推力の良好な伝達を可能とするために、マスト、それを支持する胴体の一部分、ならびにこれら要素間に介在させられた取り付け手段は、極めて大きな寸法を有する必要がある。これは抵抗をもたらし、航空機の全体的空力性能を低下させる。
他の解決策は、胴体およびそれによって画定される航空機の内部空間を貫通するエンジン用支持構造体を設けることである。二つの胴体開口を通るその通路のレベルにおいて、複数のボルトあるいは類似の取り付け部材を用いて、貫通構造体が胴体に対して接合される。
この解決策は、上記解決策に対して、二つの開口のそれぞれにおいて胴体内に導入される力、特に支持構造体の方向に沿って方向付けられた力の強さを僅かに低減することを可能にするが、それは、無視できない欠点を抱えている。実際、その組み立ておよび分解は、主として、エンジンを支持するための同一の支持構造体を胴体の二つの対向する開口を通過させる必要性に起因して、実施するのが困難である。
したがって、本発明は、従来の形態に関する上記欠点を少なくとも部分的に解消する航空機の後方部分を提供することを目的とする。
このために、本発明は、航空機の後方部分であって、
・航空機の内部空間を画定する胴体と、
・少なくとも二つのエンジンと、
・それ自体に形成されると共に航空機の垂直中央面の両側に配置された第1および第2の開口において胴体を貫通する、エンジン用の支持構造体であって、第1および第2の対向する端部を有するエンジン用の支持構造体と、を具備してなり、
支持構造体の第1および第2の対向する端部のそれぞれは、垂直中央面の各側で、それぞれ、胴体から外側に突出しており、かつ、エンジンの一方を支持している航空機の後方部分に関する。
本発明によれば、上記支持構造体は、胴体の上記第1および第2の開口を経てそれぞれ延在する第1および第2の半構造体からなり、この第1および第2の半構造体は、それらが上記内部空間内で分離可能であるように互いに結合される。
したがって、本発明によって提案される斬新な設計によって、エンジンの支持構造体の組み立ておよび分解作業を著しく容易なものとすることができる。なぜなら、それは、いまや、可逆的に互いに結合される、二つの別個の半構造体から形成されるからである。これら二つの半構造体のそれぞれは、したがって、組み立て/分解の間、他方とは別個に取り扱うことができ、オペレータにとって作業が容易なものとなる。特に、各支持半構造体は単一の胴体開口を通過するだけでよく、これは、有利なことに、支持構造体の初期組み立ての際およびその交換の際に、オペレータにとって顕著な簡素化をもたらす。
さらに、組み付け作業の間、各半構造体は、続いて他方の半構造体に結合されるべく、その対応する胴体開口内に挿入される前に、その端部に、そのエンジンを備えることができる。これによって、単一構造体解決策と共に利用されていた従来のものに比べて、組み立て方法がさらに簡素化される。というのは、従来方法では、当該構造体へのエンジンの組み付けは、胴体へ当該構造体を配置した後でしか行えなかったからである。
当然ながら、この利点はまた、各エンジンがその関連する支持半構造体に取り付けられたままで配置できると仮定すれば、エンジンから支持構造体を分離させる作業の間にも認められる。
最後に、以下で詳しく説明するように、二つの半構造体における実施形態に由来する他の利点は、前方から見たとき、それらを互いに傾けることが可能である点に見出される。
好ましくは、上記第1の半構造体は上記第1の端部と対向する内側端部を有し、上記第2の半構造体は上記第2の端部と対向する内側端部を有し、これら二つの内側端部は、上記垂直中央面と交差する連結手段によって、上記内部空間内で分離できるように互いに結合される。この形態では、二つの支持半構造体は、好ましくは、それらが当接する垂直中央面に対して対称に配置される。だが、二つの半構造体は、本発明の範囲を逸脱することなく、その他の面において結合されてもよい。
好ましくは、上記連結手段は、ボルトおよび/または剪断ピンである。
好ましくは、上記第1および第2の半構造体は、前方から見たとき、実質的にV字形をなすように、実質的に互いに傾斜した第1および第2の方向に沿ってそれぞれ延在する。この場合、Vの字の先端は、航空機の前後方向軸線上に存在していてもよく、あるいは存在していなくてもよい。本発明のある好ましい実施形態では、Vの字は、その先端が下方を向くように方向付けられ、かつ、航空機の前後方向軸線上に配置される。
概して、上記Vの字は上記垂直中央面を対称面として有することが好ましい。
さらに、上記支持構造体は、前方から見たとき、各半構造体に関して、
・胴体の水平中央面と、胴体の前後方向中心軸線とエンジンの前後方向軸線とをつなぐラインとの間の鋭角(v)は25°よりも大きく、かつ、
・半構造体が延在する方向と、半構造体の通路において胴体に対して垂直な方向との間の鋭角(w)は20°よりも小さいように設計されることが好ましい。
この形態は、Vの字の先端の位置決めの自由度ならびにVの字の角度の値を設定する自由度をもたらすので、実際、角度(v)が設定された場合、満足できる、すなわち過度に大きな空力的阻害を生じないほどに低い値を備えた角度(w)を得るために、Vの字の二つの上記パラメータを適合させることができる。参考までに、水平に配置された単一の支持構造体を備えた従来の解決策では、角度(v)が胴体の高さによって制限されていただけでなく、角度(w)は角度(v)が大きなものであるために、より大きなものとなっていた。これは、胴体と支持構造体との間の近接性を反映している過度に大きな角度(w)は、空気力的阻害を最小限に抑えることに特化した空力フェアリングを、それらの間に設置することにつながる点で制限的である。したがって、空力的阻害がもはや重大ではないことを考えると、上記Vの字形態によって、有利なことには、角度(w)を低減することで、この付加的フェアリングの存在を排除することが可能となる。概して、空力的基準を用いて角度(w)を最適化することが、特に、「カルマン」タイプの空力フェアリングの存在に関連する不利益を回避することが可能となる。
好ましくは、上記第1の半構造体は、第1の取り付け手段を介して上記第1の胴体開口を形成する第1のケーシングに対して連結され、かつ、上記第2の半構造体は、第2の取り付け手段を介して上記第2の胴体開口を形成する第2のケーシングに対して連結される。
好ましくは、上記第1および第2の取り付け手段はそれぞれ少なくとも一つのフレキシブルファスナーを具備してなる。たとえば、エラストマーあるいはラバータイプなどの弾性変形可能なポリマー素材からなる部材などの減衰部材を、一つあるいは複数用いて形成された、このタイプのファスナーは、有利なことには、振動を減衰させることができ、したがって、振動の観点から、エンジンから胴体を切り離すのに関与することが可能である。さらに、加えられる力が低いレベルであり、かつ、エンジンからの距離に起因して周囲温度が低いことによって、そうした減衰部材の配置に好都合な二つの基準が設定される。最後に、そうした減衰部材の存在によって、組み立て作業中、アセンブリの冗長性に固有の潜在的な誤差の問題を排除することが可能となる(そうした冗長性が付与される場合)。
これに代えて、スプリングタイプのその他の減衰部材を使用することができる。
好ましくは、上記第1および第2の半構造体はそれぞれ、概ね、ビームの形態を呈する。
胴体にエンジン用の支持構造体を取り付けるための手段は、上記第1および第2の取り付け手段だけではなく、好ましくは、少なくとも一つの力リカバリー連結ロッドを具備するが、その第1の端部が上記支持構造体に取り付けられ、かつ、その逆側端部は、第1および第2の開口から離れて胴体に取り付けられる。
したがって、これによって、有利なことには、胴体開口ケーシングを通る力の強さを最小限に抑えることが可能となり、それを、従来のものよりも小さな寸法とすることができる。実際、エンジンからの、そして胴体に向かって方向付けられた力の一部は、もはや、胴体の開口ケーシングを使用せずに、上記連結ロッドを通過し、その第1の目的は、したがって、開口から離間した胴体のポイントに推力を導くことである。胴体の開口ケーシング内での応力の集中は、こうして、実質的に最小限に抑えられる。
さらに、胴体開口における、エンジンの支持構造体内での応力の集中を最小限に抑えるために、好ましくは、第1の連結ロッド端部はまた、開口から離れて、支持構造体上に設けられる。局所的応力が軽減された構造体は、したがって、無視できない質量削減のために、より小さな寸法を有することができる。
好ましくは、上記力リカバリー連結ロッドは、その前後方向に沿って見たとき、航空機の垂直方向に対して傾斜している。これによって、航空機の左右方向にその少なくとも一つの成分が向けられた方向に力を伝達することが可能となる。これら左右方向の力は、実際、胴体開口内に収容された第1および第2の取り付け手段を用いてリカバーするのが最も困難であり、したがって、上記連結ロッドの上記方向は、実際の放出に対応する。
好ましくは、二つの力リカバリー連結ロッドが、この上記垂直中央面に対して対称に配置された状態で設けられる。実現された対称性は、有利なことには、連結ロッドを通る推力のリカバリーに関して、ある程度の補償を実現し、これは、好ましくは、航空機の横断面内に配置されるが、そうした面に対して選択的に傾けることができる。さらに、それを二つ以上、本発明の範囲を逸脱することなく、備えることができる。
好ましくは、上記支持構造体は実質的にV字形をなし、かつ、上記二つの力リカバリー連結ロッドは、共同で、実質的に、上記支持構造体のそれに対して逆向きV字をなす。
好ましくは、二つの連結ロッドの上記両端部は実質的に胴体上の同じポイントに取り付けられるが、このポイントは航空機の上記垂直中央面に含まれる。当然ながら、それらは、本発明の範囲を逸脱することなく、胴体の二つの別個のポイントに取り付けられてもよい。
好ましくは、各力リカバリー連結ロッドは、その端部において連結された状態で取り付けられる。
好ましくは、各力リカバリー連結ロッドは、上記支持構造体上に取り付けられるが、逆の状況も考えられる。
さらに、第1の取り付け手段が、一方で上記第1のケーシングに、そして他方で上記支持構造体に当接した状態での圧縮荷重下にある、上記支持構造体用の少なくとも一つのブロック要素を具備することが、そして第2の取り付け手段が、一方で上記第2のケーシングに、そして他方で上記支持構造体に当接した状態での圧縮荷重下にある、上記支持構造体用の少なくとも一つのブロック要素を具備することが可能である。
この形態においては、第1および第2の取り付け手段は、ボルト型あるいは類似の型の、従来の既存の要素における場合のように、圧縮の際に機能し、引っ張りの際には機能しないブロック要素を用いて少なくとも部分的に形成される。
これは、有利なことには、これらブロック要素の配置を容易なものとする。なぜなら、ブロック要素は、ケーシングあるいはエンジンを支持するための支持構造体を貫通することを要さずに、胴体開口内に完全に配置できるからである。さらに、これらブロック要素は質量およびコストの低減が図れ、とりわけ、疲労応力に対して、ほとんどあるいは全く影響されず、これによって従来の取り付け手段のそれに比べて、より長い耐用期間を保証する。
好ましくは、上記第1および第2の取り付け手段のそれぞれは、たとえば実質的に互いに直交するそれぞれ二つの別個の方向における圧縮荷重のもと、上記支持構造体の少なくとも二つのブロック要素を具備してなる。
概して、圧縮荷重下の各ブロック要素は、この構造体の所与の面に力を加え、これが、この所与の面と対向する面を、それと対向するケーシングの面上に当接させる。したがって、各開口に関して、二つの別個の方向に沿った圧縮荷重下のブロック要素が、それぞれ中央開口面内に設けられる場合、これは、胴体開口の中央面の全ての方向において、開口ケーシングに対して構造体を維持するのに十分なものである。
ケーシングと支持構造体の上記対向面との間の支持様態は直接接触を伴っても、あるいは伴っていなくてもよく、減衰手段を、たとえば、これら二つの要素間に介在させることができる。
実際、好ましくは、各ブロック要素は、減衰部材を介して、上記支持構造体上に、かつ/またはその関連するケーシング上で支持される。これによって、有利なことには、上述したように、胴体の振動を低減する、第1および第2の取り付け手段に関するある程度の柔軟性を得ることが可能となる。すなわち、好ましくはたとえばエラストマーあるいはラバータイプの弾性変形可能なポリマー素材からなる減衰部材によって、有利なことには、振動を減衰させることが、したがって、振動の観点から、エンジンから胴体を切り離すのに関与することが可能となる。繰り返すが、これに代えて、スプリングタイプのその他の減衰部材を使用することもできる。
好ましくは、各ブロック要素は、それぞれ支持構造体に、そして関係するケーシングにそれぞれ当接するその二つの受け面間の間隔を調整するための手段を有する。この機能によって、開口内での、これらブロック要素の配置を容易にすることだけでなく、所望の値の圧縮プレストレスをそれに対して加えることが可能となる。
好ましくは、各ブロック要素は、二つの対向する受け面を支持する圧縮ロッドの形態を呈する。
好ましくは、上記第1および第2の取り付け手段のそれぞれは、上記支持構造体の他方の面と上記関連する二次ケーシングとの間に介在させられた少なくとも一つの二次減衰部材だけでなく、上記支持構造体の少なくとも二つの面に当接するブロック要素を具備してなる。好ましくは、各二次減衰部材は、ブロック要素を備えるよう意図された、上記減衰部材および/またはそれと共に同一あるいは類似の特性を有する。
さらに好ましくは、上記支持構造体および上記第1および第2のケーシングはそれぞれ、関連する中央開口面に沿った断面内で実質的に四角形を形成する四つの面を有し、上記第1および第2の取り付け手段のそれぞれは、上記支持構造体の他の二つの取り付け面と上記関連するケーシングとの間に介在させられた二次減衰部材だけでなく、上記支持構造体の二つの取り付け面に当接するブロック要素を具備してなる。
二次減衰部材は、たとえそうした直接接触が予期されても、本発明の範囲を逸脱することなく、支持構造体とケーシングとが直接接触しないようにする。そうした減衰部材および二次減衰部材が設けられない場合、いわゆる剛体アセンブリが支持構造体とケーシングとの間に実現される。
さらに、減衰部材および二次減衰部材が設けられる好ましい反対の場合、好ましくは、これら部材のいくつかあるいはそれぞれは、限定された圧縮移動距離にわたってのみ圧縮可能であり、これを超えると、構造体とケーシングとの間の剛体接触が圧縮の継続を阻止するようになされる。
本発明はまた、上述したような航空機の後方部分を組み立てるための方法に関し、これは、以下のステップ、すなわち
・胴体の第1の開口をそれが貫通するようにそれを移動させることによって、移動の方向に関して前方に向かってその内側端部が配置された状態で、第1の半構造体を配置するステップと、
・第2の胴体開口をそれが貫通するようにそれを移動させることによって、移動の方向に関して前方に向かってその内側端部が配置された状態で、第2の半構造体を配置するステップと、
・第2の半構造体の内側端部に第1の半構造体の内側端部を結合するステップとを具備する。
本発明のその他の特徴および利点は、以下の非限定的な詳細な説明から明らかとなる。
以下、図面を参照して、本発明について説明する。
本発明のある好ましい実施形態に基づく、航空機の後方部分の概略斜視図である。 図1に示す航空機の後方部分の詳細横断面図であり、胴体にエンジンの支持構造体を取り付けるための手段は意図的に省略されている。 先の図に示す後方部分のための組み立て方法を示す図である。 図2と類似の図であるが、胴体開口を形成するケーシング上にエンジンの支持構造体を取り付けるための第1および第2の取り付け手段が示されており、第1および第2の取り付け手段は第1実施形態の様態を呈しており、この図はまた図4の垂直線III‐IIIに沿って取った断面に対応している。 図3の垂直線IV‐IVに沿った断面図である。 図3と類似の図であるが、胴体にエンジンを支持する支持構造体を取り付けるための取り付け手段は、少なくとも一つの力リカバリー連結ロッドによって実現されている。 図5に示す形態の第1の代替例を示す図である。 図5に示す形態の第2の代替例を示す図である。 図3と類似の図であり、第1および第2の取り付け手段は第2実施形態の様態を呈しており、この図はまた図7の垂直線VI‐VIに沿った断面図に対応している。 図6の垂直線VII‐VIIに沿った断面図である。 図6および図7に示す第1の支持半構造体の斜視図である。 図6と類似の図であり、第1および第2の取り付け手段は第3実施形態の様態を呈しており、この図はまた図10の垂直線IX‐IXに沿って取った断面図に対応している。 図9の垂直線X‐Xに沿った断面図である。 図9および図10に示す第1の取り付け手段に属するブロック要素の一つを示す断面図である。 図9および図10に示す第1の取り付け手段に属する二次減衰部材の一つを示す断面図である。 図3と類似の図であり、第1および第2の取り付け手段は第4実施形態の様態を呈している。 図13に示す第1の支持半構造体の斜視図である。
図1は、本発明のある好ましい実施形態の様態を呈する航空機の後方部分1を示している。
以下の説明においては、慣例により、Xは航空機の前後方向を意味し、これは、航空機の前後方向軸線2と平行である。Yは航空機と交差する方向を意味し、そしてZは垂直方向すなわち高さを意味し、これら三つの方向X,Y,Zは互いに直交する。
さらに、「前方」および「後方」との用語は、スラストがエンジンによって加えられた結果として生じる航空機の前方移動の方向に関連して解釈されるべきであり、この方向は矢印4によって大まかに示されている。
概して、後方部分1は胴体6を具備してなるが、これは、実質的に円形、楕円形あるいは類似の断面を備え、中心を前後方向軸線2が通っており、そして航空機の内部空間8を画定している。
さらに、それは、軸線2を通る垂直中央面Pの両側に配置された少なくとも二つのエンジン10を具備してなる。好ましい実施形態では、胴体6の各側に一つずつ、二つのエンジン10が設けられるが、これらエンジンは、ターボジェットエンジン、ターボプロップ、あるいはその他のタイプのものであってもよい。そのそれぞれは、方向Xと実質的に平行な前後方向軸線12を有する。
これらのエンジンの確実な懸架状態を実現するために、支持構造体14が設けられ、好ましくは横断面内に配置され、そしてそれは、その二つの開口において胴体だけでなく内部空間8を貫通するという特徴を有する。平面Pから離れるように横方向に離間させられ、かつ、胴体から外側に突出する、この構造体14の一部分は、図1に示すように、空力フェアリング16によって覆われる。
さらに正確には、図2を参照すると、支持構造体14が、それ自身に形成された第1および第2の開口(いずれも18で示す)において胴体6を貫通している。これら二つの開口18は、垂直中央面Pの両側に設けられ、かつ、この平面P(これはまた実質的に航空機の後方部分全体にとっての対称面を形成する)に関して対称に配置される。
支持構造体14は第1および第2の対向する端部(いずれも20で示す)を有し、それぞれが、平面Pの各側で個々に胴体から外側に突出しており、そしてエンジン10の一方を支持している。
各端部20は、したがって、たとえば、翼の下でエンジンを懸架するための従来公知のものと同一であるかあるいはそれに類似した構造を用いて、剛体取り付けマスト4構造体に対して連結でき、こうして航空機の構造体に向かう推力の伝達を保証する。
本発明の特徴の一つは、エンジンの支持構造体14の設計に見出される。実際、当該構造体は、第1および第2の半構造体(いずれも22で示す)から形成され、それぞれ、胴体の第1および第2の開口18,18を個々に貫通している。
さらに、それらは、内部空間8内で分離可能であるように互いに結合されている。このために、第1の半構造体22は、第1の端部20と逆側に内側端部24を有し、そして第2の半構造体22は、第2の端部20と逆側に他の内側端部24を有し、二つの内側端部24,24はしたがって当接状態であり、そして、たとえばボルトおよび/または剪断ピン(図示せず)を用いて、内部空間8内で分離可能であるように互いに結合されている。
好ましくは、二つの半構造体22,22間の接合は、取り付け境界面が置かれる平面Pにおいてなされ、ボルトおよび/またはピンはそれゆえ平面Pと交差する。概して、この平面Pは、エンジンの支持構造体14に関する対称面を形成するが、これは、図2に示すように前方から見たとき、実質的にV字形である。
実際、図2の左側であると見なされる、第1の半構造体22は、平面Pから離れるように移行する上端に向かって行く方向Yに対して傾斜しており、同様に、図2において右側であると見なされる、第2の半構造体22もまた、平面Pから離れるように移行する上端に向かって行く方向Yに対して傾斜している。第1の半構造体22は、したがって、横断平面内で方向YおよびZに対して傾斜した第1の方向28aに沿って延在し、一方、第2の半構造体22は、同じ横断平面内で方向YおよびZに対してやはり傾斜した第2の方向28bに沿って延在している。
各半構造体22,22は、平面P内に配置されたその内側端部24から、エンジン10の一つを支持するその対向端部20,20まで、その関連する方向28a,28bに実質的に直線的に延在するビームあるいはボックスの形態を呈する。
好ましい実施形態では、構造体14によって形成されたVの字は上方に開口し、そしてその先端は前後方向軸線2の上に配置される。Vの字の先端の位置決めの自由度ならびにVの字の角度の値を設定する自由度は、存在するさまざまな応力に最も良好に適合することを可能にし、そして特に、半構造体22,22の外側パーティションにおいて生じる空力的阻害を最も良好に制限することを可能とする。
実際、支持構造体は、前方から見たとき、各半構造体に関して、
・胴体の水平中央面P'と、胴体の軸線2とエンジンの前後方向軸線12とをつなぐライン32との間の鋭角(v)は25°よりも大きく、かつ、
・それに沿って半構造体が延在する方向28a,28bと、上記半構造体の通路において胴体に対して垂直な方向34との間の鋭角(w)は20°よりも小さいように設計される。
角度(v)のこの相対的に大きな値によって、たとえばエンジン軸線12が胴体の上側端部に近接して水平面内に配置された状態で、胴体に対して所望の高さにエンジンを配置することが可能となり、一方、(胴体と各半構造体との間の間隔をトランスレートする)角度(w)の相対的に小さな値によって、付加的空力フェアリングの存在を排除することが可能となる。
上記の設計によって、支持構造体14の容易な結合(組み立て)および分離(分解)が可能になる。実際、航空機1の後方部分を組み立てるための方法を示す図2aを参照すると、当該方法は、内側端部24が、たとえば上記第1の半構造体が設置されたときに延在する第1の方向28aに対応する、移動の方向36aに関して前方に向かって配置されるように、それを第1の胴体開口18を通過させることを目的とした、その移動によって、第1の半構造体22を配置するためのステップを含むことが分かる。
同時に、あるいは、引き続いて、その内側端部24が、たとえばこの第2の半構造体が設置されたときに延在する第2の方向28bに対応する、移動の方向36bに関して前方に向かって配置されるように、それを第2の胴体開口18を通過させることを目的とした、その移動によって、第2の半構造体22を配置するためのステップが実施される。
これら二つのステップのそれぞれの間に、組み立て方法を簡素化しかつ短縮するために、エンジン10を外側端部20(図2aには示していない)に既に組み付けておくことができる。
さらに、内側端部24,24は、好ましくはリブあるいは類似の手段などの二つの半構造体のアセンブリ専用のその補強手段を備えながらでさえ、そのそれぞれの胴体開口18,18を貫通する寸法とされる。これに代えて、これら補強手段は、それらが開口18,18を通過した後でのみ、内側端部24,24に設けることができる。
概して、中央開口面において、開口の高さと半構造体の高さとの比は、1.3ないし2とされる。さらに、この同一面において、開口の深さと半構造体の深さとの比は、方向Xにおいて、1.1ないし1.5である。
続いて、第1の半構造体22の内側端部24は、上記連結手段を用いて、第2の半構造体22の内側端部に組み付けられるが、それは好ましくは方向Yに沿って配置される。
取り付け手段は、胴体とエンジンの支持構造体との間に設けられる。
第1の好ましい実施形態を図3および図4に示す。
これらの手段は、第1の半構造体を、第1の胴体開口を形成する第1のケーシングに対して連結する第1の取り付け手段と、第2の半構造体を、第2の胴体開口を形成する第2のケーシングに対して連結する第2の取り付け手段とを具備してなる。第1および第2の取り付け手段は、実質的に同じ構造を有し、かつ、平面Pに関して対称であるので、第1の手段についてのみ以下で説明する。
まず、第2の開口18のそれと同一であるかあるいはそれに類似した構造を備えた第1の開口は、内側胴体スキン40aの通路および外側胴体スキン40bにおけるもう一方の対向する通路を用いて形成されている。これら二つの通路は、それぞれ、開口18の入口および同じ開口の出口を形成している。
開口は、前方胴体フレーム42によって前方に向かって、そして他の後方胴体フレーム42によって後方に向かって画定される。図4に示すように、二つの上述したものの間に配置された他の胴体フレーム42は、開口18を露出させるためにカットできる。さらに、開口は、上側閉鎖交差部材44によって上向きに画定されるが、これは、好ましくは、胴体の全厚みにわたって方向Xに延在しており、かつ、それは二つの前方および後方胴体フレーム42,42をつないでいる。同様に、開口18は、下側閉鎖交差部材46によって下向きに画定されるが、これは、好ましくは、胴体の全厚みにわたって方向Xに延在しており、かつ、それは二つの前方および後方胴体フレーム42,42をつないでいる。四つの要素42,42,44,46は協働で、開口18を画定する第1のケーシング50を形成している。
したがって、半構造体22に対して直交すると共にその入口および出口の間の実質的にその中央で開口を通過する平面に関連付けることができる、図3の線IV‐IVによって規定される垂直面においては、中央開口面におけるのと同様、ケーシング50は、上記要素42,42,44,46によってそれぞれ形成された、その四つの面42',42',44',46'を用いて四角形の形態を呈する。これら同じ面において、半構造体22の四つの面はまた四角形を形成するが、半構造体の面と開口とは二つずつ対向する。この結果、半構造体の前面52'はケーシングの前面42'と対向し、半構造体の後面52'はケーシングの後面42'と対向し、半構造体の上面54'はケーシングの上面44'と対向し、そして半構造体の下面56'はケーシングの下面46'と対向する。
第1の取り付け手段(第1のケーシング50への第1の半構造体22の結合を保証する)は、まず、半構造体22の方向28aと実質的に直交すると共に平面YZ内に配置された複数のボルト53を含み、これは、上面54'がケーシングの上面44'に掛止されることを可能とする。したがって、一列に配置された一つあるいは複数のボルトは、方向Xに沿って離間して、半構造体22の二つの異なる位置に設けられる。これによって、二つの矢印58,60によって示すように、平面YZ内で、方向28aに対して直交する方向に沿った力のリカバリーを保証することが可能になる。すなわち、これらのボルト53によって、中央開口面内であるいはそれと平行な面内で力をリカバーすることが可能となる。
同様に、第1の取り付け手段は、前面52'がケーシングの前面42'に掛止されることを可能とする、半構造体22の方向28aと実質的に直交すると共に一つ以上の平面XZ内に配置された一つあるいは複数のボルト61を含む。したがって、好ましくは、ボルト61が半構造体22上に設けられ、図4に矢印62で示すように、平面XZ内で、方向28aと直交する方向に沿って力のリカバリーを保証することを可能とする。すなわち、このボルト61はまた、中央開口面内で、あるいはそれと平行な面内で力をリカバーすることを、さらに好ましくはボルト61が延在する方向Xの力をリカバーすることを可能とする。
これに代えて、半構造体22を、他の方法で、その前面42'および上面44'にではなく、ケーシングに対して押し付けることが可能である。実際、好ましくは、ケーシングの二つの取り付け面に上記半構造体22を押し付けることが求められるが、これは、したがって、とりわけある代替例によれば、下面46'および後面42'であってもよい。
好ましくは、各ボルト53,61、すなわちボルトの列が、フレキシブルなファスナーを形成するために設けられる。
これは、たとえば、一つあるいは複数の減衰部材、たとえばたとえばエラストマーあるいはラバータイプの、弾性変形可能なポリマー素材からなる部材などを用いてなされ、振動を減衰させることを可能とし、したがって、振動の観点から、エンジンから胴体を切り離すのに関与する。この減衰部材は、ここでは、好ましくは、二つずつ組み合わされた面42',52'および44',54'間で圧縮されたエラストマーブロック64の形態を呈し、圧縮は、締め付け力によって、当該ブロックを通るボルト53,61に導入される引っ張り力に由来する。この解決策は、それが獲得する振動減衰特性のために好ましいが、本発明の範囲を逸脱することなく、これに代えて、二つずつ組み合わされた面42',52'および44',54'間の剛体的かつ直接的な接触も考えられる。
図5は、同じ第1および第2の取り付け手段が使用されている点で、図3および図4を参照して説明したものと類似の好ましい実施形態を示している。だが、胴体6に半構造体22を取り付けるための手段は、一つあるいは複数の力リカバリー連結ロッドの存在によって実現されている。これによって、全体として、開口ケーシング50を通過する力の大きさを最小限に抑えることが可能となり、それを、既存のものに比べて、より小さい寸法とすることが可能となる。
図示する実施形態においては、二つの連結ロッド66が、平面Pに関して対称に配置された状態で設けられており、支持半構造体22に見られる第1の端部(すなわち下側端部)と、その逆側端部(すなわち上側端部)を有する、これら連結ロッドのそれぞれは、開口18から離れて胴体上に設けられている。
左右対称であるので、図5において右側の連結ロッド66(すなわち第1の取り付け手段を構成しているもの)についてのみ説明する。
開口18における、支持半構造体22内での応力の集中を最小限に抑えるために、好ましくは、第1の連結ロッドの端部もまた開口から離れて、好ましくはそれゆえ内部空間8内で、この支持構造体に設けられる。この第1の端部8は、好ましくは、それと共に一体の取り付け部材68を用いて、半構造体22上に連結状態で設けられる。
それは、垂直中央面Pに接近しながら延在するが、ここで、その逆側端部は、胴体に、好ましくは図示するようにその上側部分に設けられる。繰り返すが、連結は、好ましくは、取り付け具70すなわち内側空間に向かって突出する胴体フレーム延在部を用いた、関節式のものである。
二つの力リカバリー連結ロッド(これは、好ましくは、横断面内に配置され、かつ、その両端は、実質的に平面Pの同じポイントにおいて胴体に取り付けられる)は、協同で、支持構造体14のそれに対して逆向きのVの字形を実質的に形成する。
だが、連結ロッドのポジションおよび向きは、必要に応じて変更可能である。これに関して、連結ロッドは、図示するようにその上方ではなく、構造体14の下方に配置できる。
概して、好ましくは、各力リカバリー連結ロッド66は、図5におけるように方向Xに沿って見たとき、方向Zに対して傾斜している。これによって、少なくとも一つの成分が方向Yに沿って向けられた方向に沿って力を伝達することが可能となるが、これら左右方向の力は、実際、胴体開口18内に収容された第1の取り付け手段を用いてリカバーするのが最も困難である。
図示する実施形態では、各連結ロッド6は、内側に向かって進むにつれて上昇するように、方向YおよびZに対して実質的に傾斜させられている。図5の二つの矢印72によって示される、これら二つの連結ロッド方向に加えられている力は、したがって、取り付け手段によって完全にリカバーすることができる。だが、ある代替解決策では、とりわけ、本発明の範囲を逸脱することなく、方向Yに沿って各連結ロッド66が配置される。
図5に示すものと同様の複数の連結ロッド66を、支持構造体14と胴体6との間に設けることができ、したがって、その数は一つまたは二つに限定されない。さらに、その一つまたは複数は、それぞれ、胴体に対して伝達され得る振動を減衰/濾過することができる減衰ジャッキ(図示せず)で置き換えることができる。
やはり、連結ロッド66によって胴体に対して伝達され得る振動を減衰/濾過する同じ目的で、その少なくとも一つにレゾネータを設けることが可能である(その例を図5aに示す)。この図では、レゾネータは、胴体6の取り付け具70に対して連結された連結ロッドの端部を備える。垂直に延在するレゾネータ150は、その端部の一つによって上記連結ロッド端部に対して連結されたビーター152を含む。連結ロッドによって胴体に伝達される振動の減衰は、胴体の取り付け具70上の連結ロッドのヒンジピンを、すなわち取り付け具70上のビーターのヒンジピンを中心とする、図5aの矢印156で大まかに示すような質量154の揺動によってなされる。
さらに、上述したように、連結ロッド66の配置は、直面する必要性および制約に応じて変更可能である。図5bにおいては、二つの連結ロッド66はそれぞれ、胴体に、好ましくは、その側方部分に、固定された、好ましくは連結された外側端部(図示せず)と、好ましくはその中央で、それ自体支持構造体14に連結された、プレート158に固定(連結)された内側端部とを有する。したがって、二つの連結ロッド66の内側端部は、好ましくは方向Xに向けられた、プレートのヒンジピン160の両側に連結されているので、連結ロッド66のそれぞれによって導入される力を、こうしてバランスさせることができる。さらに、それが二つの連結ロッドを備えた構造によってもたらされる余剰の度合いを排除することを考えれば、このようにプレートを追加したことで、組み立てが著しく簡素化される。これは限定ではないが、図5bは、二つの連結ロッド66によって形成されたVの字が下方に開いており、かつ、全体として支持構造体14の下方に配置された形態を示している。
これに代えて、二つの連結ロッド端部を連結するプレート158を、支持構造体ではなく、胴体に、たとえば図5に関して説明した胴体取り付け部材70に連結することができる。
図6ないし図8は、他の好ましい実施形態を示しているが、ここで、第1および第2の取り付け手段のそれぞれは第2実施形態の様態を呈し、力リカバリー連結ロッド66が、ここでも用いられている。
実際、第1の取り付け手段(これらは同じものでありかつ第2の取り付け手段と対称であるので、これについてのみ説明する)は、半構造体22の後方面52'とケーシングの後方面42'との間にヒンジ型接続部を備える。このために、方向28aと平行な軸80が、ヨーク82と、対向面42',52'とそれぞれ一体の取り付け部材84とを、あるいは逆に連結している。好ましくは、半構造体22の他方の面とケーシング50とは依然として連結手段を備えておらず、しかしながら依然として対をなして対向している。
実現された連結は、矢印86によって示すように、平面YZ内で、方向28aと直交する方向に沿った力のリカバリー、ならびに矢印88によって示すように、平面XZ内で、方向28aと直交する方向に沿った力のリカバリーを保証する。すなわち、軸80を用いたこの連結によって、好ましくは矢印88によって示すような方向Xを含む、互いに直交する二つの方向に沿って、中央開口面内のあるいはそれと平行な面内の力をリカバーすることが可能となる。
図9および図10は、他の好ましい実施形態を示しているが、ここで、第1および第2の取り付け手段のそれぞれは第3実施形態の様態を呈し、力リカバリー連結ロッド66が、ここでも用いられている。
第1および第2の取り付け手段は、実質的に同じ構造を有し、かつ、平面Pに関して対称であるので、以下、第1の手段についてのみ説明する。
第3実施形態では、第1の取り付け手段は、まず、一方では第1のケーシングに、そして他方では支持半構造体に当接した状態での圧縮荷重下にある、支持構造体の少なくとも一つのブロック要素を具備してなる。この形態では、第1の取り付け手段は、ボルト型あるいは類似の型の、従来の既存の要素における場合のように、圧縮の際に機能し、引っ張りの際には機能しないブロック要素を用いて少なくとも部分的に形成される。これは、これらブロック要素の配置を容易なものとする。なぜなら、ブロック要素は、ケーシング50あるいは支持半構造体22を貫通することを要さずに、胴体開口18内に完全に配置できるからである。
概して、参照数字90,92が付された各ブロック要素は、構造体の所与の面に力を加えるために、圧縮荷重下にあるが、これは、この所与の面と逆側の面を、それと反対のケーシングの面に対して接触を伴ってあるいはそれを伴わずに載置させる。したがって、図示する実施形態では、ブロック要素90,92は、それぞれ二つの別個の方向の圧縮荷重を受けて設けられ、中央開口面内に収まるが、これは、胴体開口の中央面の全ての方向においてケーシング50に対して半構造体22を維持するのに十分なものである。
さらに正確に言うと、第1の取り付け手段は、図9および図10に大まかに示すブロック要素90を具備してなり、圧縮荷重下にあるこれらの要素90は、半構造体の上面54'に、そしてケーシングの上面44'に当接している。一列に配置されたこれらの要素90の一つ以上が、方向Xにおいて離間して、半構造体22の二つ以上の異なる位置に設けられる。これによって、平面YZ内で、方向28aと直交する方向における力のリカバリーを保証することが可能となる。すなわち、これらブロック要素90によって、中央開口面内であるいはそれと平行な面内で、力をリカバーすることが可能となる。
同様に、第1の取り付け手段は、図10に大まかに示すブロック要素92を具備してなり、圧縮荷重下にあるこれらの要素92は、半構造体の後面52'と、ケーシングの後42'との間に存在している。したがって、一列に配置されたこれらの要素92の一つ以上が、方向Zにおいて離間して、半構造体22の二つ以上の異なる位置に設けられる。これによって、平面XZ内で、方向28aと直交する方向における力のリカバリーを保証することが可能となる。すなわち、これらブロック要素92によって、やはり、中央開口面内であるいはそれと平行な面内で力をリカバーすることが、さらに好ましくは、方向Xにおける力をリカバーすることが可能となる。
ここで、ブロック要素90,92は、前面52'をケーシングの前面42'に対して押し付けるために、そして下面56'をケーシングの下面46'に対して押し付けるために、後面42'および上面44'上に配置される。これに代えて、ブロック要素90,92をケーシングの後面42'および上面44'以外に配置することも可能である。実際、好ましくは、ケーシングの二つの取り付け面に、この半構造体22を押し付けることが求められるが、これは、したがって、いくつかのうちの一つの代替例に基づいて、前面42'および下面46'上に圧縮荷重下にあるブロック要素を配置することによって、後面42'および上面44'となることができる。
各ブロック要素90,92、すなわち要素の列は、好ましくは、以下で詳しく説明するように、減衰部材を用いて、フレキシブルな取り付け機構を形成するよう設けられている。
さらに、二次減衰部材94,96が、支持半構造体の他の二つの取り付け面42',46'と、ケーシング50との間に介在させられている。二次減衰部材は、たとえそうした直接接触が予期されても、支持構造体とケーシングとが直接接触しないようにする。そうした減衰部材および二次減衰部材が設けられない場合、いわゆる剛体アセンブリが支持構造体とケーシングとの間に実現される。
だが、図示する実施形態ではそうであるように、各ブロック要素は、上記支持構造体および/またはその関連するケーシングに、減衰部材を介して、当接している。これによって、有利なことには、上述したように、胴体の振動を低減する、第1および第2の取り付け手段に関するある程度の柔軟性を得ることが可能となる。すなわち、好ましくはたとえばエラストマーあるいはラバータイプの弾性変形可能なポリマー素材からなる減衰部材によって、有利なことには、振動を減衰させることが、したがって、振動の観点から、エンジンから胴体を切り離すのに関与することが可能となる。繰り返すが、これに代えて、スプリングタイプのその他の減衰部材を使用することもできる。
図11は、そうした減衰要素を含む、ブロック要素90,92のそれぞれに関する、一つの可能な実施形態を示している。
この図は、ブロック要素90が、それが連結している面44',54'に対して実質的に直交するように配置されたロッド98の形態の部材を具備してなることを示している。半構造体の面54'と協働する、このロッド98の端部は、この面上に設けられたハウジング100内で支持されている。第1の受け面101を形成しているこの端部は、湾曲していてもよく、そして、支持の良好な維持のために、ハウジング100のそれに対して相補的な形状を有していてもよい。交差部材44の上面44'上には、たとえば、エラストマーブロックの形態の、減衰部材104を収容するハウジング102が設けられる。ハウジング102の底面は、(図11に示すように要素104,106のそれぞれを貫通する)ロッド98を取り外すことを要さずに、エラストマーブロック104の交換を可能にする取り外し可能なナット106によって形成されている。
ロッドに圧縮力を加えるために、それは、エラストマーブロック104と、さらに正確にはハウジング102の底に載っている面と逆側のブロックの面と接触する、他の受け面108を有する。第1の受け面101と逆側の、この受け面108は、ロッド98のネジ付き部分112に螺着配置された締め付け部材110上に設けることができる。これによって、有利なことには、それぞれ支持構造体およびケーシングに当接する、二つの受け面101,108間の間隔を調整するための手段を構成することが可能となる。この機能によって、開口内での、ブロック要素90の配置を容易にすることだけでなく、締め付け部材110をねじ込みながら、所望の値の圧縮プレストレスをそれに対して加えることが可能となる。
さらに、好ましくは、二次減衰部材104は限定された圧縮移動距離Cにわたってのみ圧縮可能であり、これを超えると、構造体とケーシングとの間の剛体接触が圧縮の継続を阻止するようになされる。この接触は、たとえば、表面108を、エラストマーブロック104を収容するハウジング102の開口を画定する表面114に当接させることによって実現される。
図12は、二次減衰部材94,96を含む接続部のそれぞれに関する一つの可能性のある実施形態を示している。
この図は、交差部材46の下面46'上に、たとえばエラストマーブロックの形態の二次減衰部材94を収容するハウジング120が設けられていることを示している。ハウジング120の底面は取り外し可能なナット122からなるが、これは、軸124がそれと一体であるために、たとえばナットを緩めることによって、エラストマーブロック94の容易な交換を可能とする。
ブロック94は、したがって、面56'の専用表面126上だけでなく、ハウジング120の底面において支持されている。それは、こうして、これら二つの支持面間で圧縮される。
さらに、好ましくは、二次減衰部材94は限定された圧縮移動距離C'にわたってのみ圧縮可能であり、これを超えると、構造体とケーシングとの間の剛体接触が圧縮の継続を阻止するようになされる。この接触は、たとえば、表面126を、エラストマーブロック94を収容するハウジング120の開口を画定する表面128に当接させることによって実現される。
この結果、ケーシング50内での半構造体22の組み付けを確実なものとする第1の取り付け手段が専ら圧縮荷重下にある要素であると推測できる。
上記のとおり、第1および第2の取り付け手段は、力リカバリー連結ロッド66によって実現されている。
図13および図14は、他の好ましい実施形態を示しているが、ここで、第1および第2の取り付け手段のそれぞれは第4実施形態の様態を呈し、力リカバリー連結ロッドは、もはや、ここでは用いられておらず、「トリム」システムと呼ばれる、エンジンの入射角を変更するためのシステムによって置き換えられている。
第1の取り付け手段は、第2の取り付け手段と同様、ここでは、図6ないし図8を参照して説明したものと同一のあるいはそれに類似のヒンジ型連結機構から構成されており、その軸80および取り付け具84のみを示すが、後者は、もちろん、ケーシングと一体のヨークと協働するよう意図されている。一つの相違は、それでも、軸80の配置に見出されるが、それはもはや、中央開口面に対して直交する方向28aに沿って配置されておらず、それは、ここでは、第2の取り付け手段の軸80と同一の軸に沿って、横方向に配置されている。
このヒンジによって、それぞれ、矢印130,132によって示すような、方向Zに沿った、そして方向Xに沿った力のリカバリーを保証することが可能となる。ヨークと、このヨークに収容された取り付け具との協働による、方向Yに沿った力のリカバリーも考えられる。
さらに、上記ヒンジによって、特定された必要性に従って、二つの軸80の横断軸線を中心として、エンジンの支持構造体14全体を回動させることが、したがって航空機のエンジンの入射角を制御することが可能となる。
このために、調整システム134が、好ましくは胴体の上側部分および構造体14の中央部分に取り付けられた状態で、胴体と支持構造体とを連結している。当該システムは、実際、方向Zに沿った二つの要素14,6間の間隔を変更することを可能とする。この間隔が増大するか減少するかに依存して、それは、軸80の横断軸線に沿った、構造体14の回動を引き起こし、エンジンの前部を上方にあるいは下方に、あるいは逆に傾ける。調整システム134が軸80に関して前方に配置された、図示する実施形態では、この間隔を増大させることでエンジンの前部は下方に傾き、一方、この間隔を減少させることによってエンジンの前部は上方に傾く。
もちろん、当業者であれば、単に非限定的実施例として説明したに過ぎない本発明に対して、さまざまな変更を施すことができる。これに関して、所与の実施形態に関して説明した各特徴は予見されるその他の実施形態の全てに対して適用できることに留意されたい。
1 後方部分
6 胴体
8 内部空間
10 エンジン
14 支持構造体
16 空力フェアリング
18 開口
20 外側端部
22 半構造体
24 内側端部
40a 内側胴体スキン
40b 外側胴体スキン
42 前方胴体フレーム
42 後方胴体フレーム
44 上側閉鎖交差部材
46 下側閉鎖交差部材
50 ケーシング
53 ボルト
61 ボルト
64 エラストマーブロック
66 連結ロッド
68 取り付け部材
70 取り付け具
150 レゾネータ
152 ビーター
154 質量
158 プレート
160 ヒンジピン

Claims (10)

  1. 航空機の後方部分(1)であって、
    前記航空機の内部空間(8)を画定する胴体(6)と、
    少なくとも二つのエンジン(10)と、
    前記エンジン用の支持構造体(14)であって、前記胴体に形成されると共に前記航空機の垂直中央面(P)の両側に配置された第1および第2の開口(18,18)において前記胴体を貫通し、第1および第2の対向端部(20,20)を有する支持構造体(14)と、を具備し、
    前記支持構造体の前記第1および第2の対向端部のそれぞれは、前記垂直中央面の両側でそれぞれ前記胴体から外側に突出しており、かつ、前記エンジンの一方を支持しており、
    前記支持構造体(14)は、前記胴体の前記第1および第2の開口(18,18)を貫通してそれぞれ延在する第1および第2の半構造体(22,22)から形成されており、前記第1および第2の半構造体は、それらが前記内部空間(8)内で分離可能であるように互いに結合されていることを特徴とする航空機の後方部分(1)。
  2. 前記第1の半構造体(22)は前記第1の端部(20)と逆側の内側端部(24)を有し、前記第2の半構造体(22)は前記第2の端部(20)と逆側の内側端部(24)を有し、かつ、前記二つの内側端部(24,24)は、前記垂直中央面(P)と交わる連結手段を介して、それらが前記内部空間(8)内で分離可能であるように互いに結合されていることを特徴とする請求項1に記載の航空機の後方部分。
  3. 前記連結手段は、ボルトおよび/または剪断ピンであることを特徴とする請求項2に記載の航空機の後方部分。
  4. 前記第1および第2の半構造体(22,22)は、前方から見たとき、実質的にV字形をなすように、実質的に、互いに対して傾いた第1および第2の方向(28a,28b)に沿って、それぞれ延在していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の航空機の後方部分。
  5. 前記V字形は、前記垂直中央面(P)を対称面として有することを特徴とする請求項4に記載の航空機の後方部分。
  6. 前記支持構造体(14)は、前方から見たとき、各半構造体に関して、
    ・前記胴体の水平中央面(P')と、前記胴体の前後方向中心軸線(2)と前記エンジンの前記前後方向軸線(12)とをつなぐライン(32)との間の鋭角(v)は25°よりも大きく、かつ、
    ・前記半構造体が延在する前記方向(28a,28b)と、前記半構造体(22)の通路において前記胴体に対して垂直な方向(34)との間の鋭角(w)は20°よりも小さいように設計されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の航空機の後方部分。
  7. 前記第1の半構造体(22)は、第1の取り付け手段を介して前記第1の胴体開口(18)を形成する第1のケーシング(50)に対して連結され、かつ、前記第2の半構造体(22)は、第2の取り付け手段を介して前記第2の胴体開口(18)を形成する第2のケーシング(50)に対して連結されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の航空機の後方部分。
  8. 前記第1および第2の取り付け手段はそれぞれ少なくとも一つのフレキシブルなファスナーを具備してなることを特徴とする請求項7に記載の航空機の後方部分。
  9. 前記第1および第2の半構造体はそれぞれ、概して、ビームの形態を呈することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の航空機の後方部分。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の航空機の後方部分を組み立てるための方法であって、
    ・前記胴体の前記第1の開口をそれが貫通するようにそれを移動させることによって、移動の方向に関して前方に向かってその内側端部が配置された状態で、前記第1の半構造体を配置するステップと、
    ・前記第2の胴体開口をそれが貫通するようにそれを移動させることによって、移動の方向に関して前方に向かってその内側端部が配置された状態で、前記第2の半構造体を配置するステップと、
    ・前記第2の半構造体の前記内側端部に前記第1の半構造体の前記内側端部を結合するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
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