JP5416604B2 - 糸の巻取装置 - Google Patents

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本発明は、糸が巻き取られる円筒状の巻芯と、巻芯の軸方向の両端部にフランジ状に設けられた端板と、を含んで構成された糸巻部材を回転させ、糸巻部材へ糸を巻き取らせる糸の巻取装置に関する。
特許文献1に記載の糸の巻取装置では、複数の糸巻部材(スプール)を巻芯の軸方向に並べて回転させつつ、一端側にある糸巻部材から他端側にある糸巻部材へ糸(釣糸)を連続して巻き取らせている。
ここで、第1糸巻部材(1つのスプール)による糸の巻き取りが終了した後、第1糸巻部材の一方の端板と隣接して次に糸が巻き取られる第2糸巻部材(次のスプール)の端板の内側面に対して、ガイド棒により糸を押し付けて接触させている。こうして、第2糸巻部材において巻芯の軸方向の端部から糸を巻き取る準備を行っている。
特開平9−188475号公報
しかしながら、特許文献1に記載の糸の巻取装置では、ガイド棒により糸を端板に押し付ける構成であるため、糸と端板との間に隙間が生じないように、ガイド棒の位置制御を高精度に行う必要がある。これにより、ガイド棒の位置制御が複雑化し、コスト高となっていた。
本発明は、以上のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡易かつ低コストな制御により、糸を糸巻部材の端板の内側面に接触させ、巻芯の軸方向の端部から糸を巻き取る準備を行うことを目的とする。
このため本発明は、
糸が巻き取られる円筒状の巻芯と、該巻芯の軸方向の両端部にフランジ状に設けられた端板と、を含み、各端板の周端縁部に糸係合溝が形成された複数個の糸巻部材を、前記巻芯の内周の孔に回転機の駆動軸を貫通させ、かつ、隣接する前記端板の糸係合溝相互を重合させるように軸方向に並べて前記駆動軸に保持し、該駆動軸と一体に前記複数個の糸巻部材を回転させつつ、糸繰出手段から繰り出した糸を一端側にある糸巻部材から他端側にある糸巻部材へ連続して巻き取らせるように構成された糸の巻取装置であって、
糸の巻き取りを終了した第1糸巻部材の一方の端板と隣接して次に糸が巻き取られる第2糸巻部材の端板の内側面に対し、前記糸繰出手段の糸繰出口を前記第1糸巻部材の端板側に位置するように制御する糸繰出位置制御手段と、
前記糸繰出位置制御手段による制御が行われた状態で、前記第1糸巻部材と前記糸繰出手段の糸繰出口との間で引張された糸を、該糸に当接して該当接部が前記第2糸巻部材の端板の内側面より巻芯側に位置するまで押出付勢する第1糸付勢手段と、
前記第1糸付勢手段により押し出された糸の前記当接部と第1糸巻部材との間にあって前記第2糸巻部材の端板の内側面より巻芯側に位置する部分を、前記巻芯の中心軸に近づける方向に付勢することにより、該付勢された糸の一部を第1糸巻部材及び第2糸巻部材の相互に隣接する端板の周端面に押し付ける第2糸付勢手段と、
前記糸の一部を前記第1糸巻部材及び第2糸巻部材の相互に隣接する端板の周端面に押し付けた状態で前記回転機を駆動させることにより、前記糸の一部を前記隣接する端板の糸係合溝に係合させ、さらに前記第1糸巻部材及び第2糸巻部材を回転させた位置で前記第1糸付勢手段及び第2糸付勢手段の糸に対する付勢を解除させることにより、前記糸係合溝と前記糸繰出手段の糸繰出口との間にある糸を前記第2糸巻部材の端板の内側面に付勢接触させて該第2糸巻部材への糸の巻き取りを準備する糸巻取準備制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする。
以上の構成によれば、第1糸付勢手段は、糸への当接により糸を押出付勢することで、糸の当接部を第2糸巻部材の端板の内側面より巻芯側に位置させるようにさえすればよい。このため、第1糸付勢手段の位置制御は、高精度とする必要はなく、簡易かつ低コストな位置制御とすれば十分である。したがって、簡易かつ低コストな制御により、糸を第2糸巻部材の端板の内側面に接触させ、第2糸巻部材における巻芯の軸方向の端部から糸を巻き取る準備を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る糸の巻取装置の側面図である。 図1の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る糸繰出位置制御手段の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る釣糸付勢機構の動作の説明図である。 本発明の第1実施形態に係る糸巻取準備制御手段の説明図である。 本発明の第1実施形態における第1糸巻部材に対する糸の巻き取りを終了させた後、第2糸巻部材に対する糸の巻き取りを準備する動作の説明図である。 (a)は図6(a)、(b)は図6(e)、(c)は図6(f)、を各々回転機の駆動軸方向から見た状態を示す図である。 本発明の第2実施形態の第1糸付勢手段及び第2糸付勢手段を示す図である。
以下に、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る糸の巻取装置(以下、巻取装置とする)の側面図、図2は、図1の平面図である。
巻取装置1は、糸巻部材としての相互に同一寸法である複数のスプールに対して、糸としての釣糸Lを巻回させるものである。なお、本実施形態では、スプールは3つ以上であり、これらのうち相互に隣接する2つのスプール101,103以外のスプールについては、図示及び説明を省略する。
スプール101,103は、釣糸Lが巻回される円筒状の巻芯101a,103aと、巻芯101a,103aの軸方向の両端部にフランジ状に設けられた端板101b,101c,103b,103cと、を含んで構成されている。
また、端板101b,101cの周端縁部には、周方向の一部を切り欠いて糸係合溝101d,101eが形成され、端板103b,103cの周端縁部にも、同様に糸係合溝103d,103eが形成されている。
巻取装置1は、回転機としてのモータ5と、移動台7と、糸繰出手段としての滑車8と、を含んで構成されている。
モータ5は、駆動軸5bが水平な状態で、本体5aが巻取装置1の基盤3に支持される。以下、モータ5の駆動軸5bの軸方向を、駆動軸方向という。
モータ5の駆動軸5bには、スプール101,103の巻芯101a,103aが駆動軸5bと同軸に外嵌されている。ここでは、外側面同士を隣接させた端板101c,103bが糸係合溝101e,103dを相互に重合させるように、スプール101,103が駆動軸5bに固定されている。こうして、モータ5の駆動により、スプール101,103が、駆動軸5bと一体に回転駆動するようになっている。
移動台7は、基盤3に対して駆動軸方向に相対移動可能なように基盤3に支持される。
滑車8は、移動台7に駆動軸方向と平行な方向に軸支され、回転駆動するスプール101,103の巻芯101a,103aに対して釣糸Lを巻回させるように、釣糸Lを繰り出しながら移動台7と一体に駆動軸方向に移動するものである。ここでは、巻芯101aに対して釣糸Lを巻回させた後、巻芯103aに対して釣糸Lを巻回させる。なお、滑車8と接触した釣糸Lが滑車8から離れる位置を、本発明に係る糸繰出手段の糸繰出口とする。また、基盤3には、蓄蔵した釣糸Lを滑車8へ供給する蓄蔵用スプール(図示せず)が支持され、滑車8は、釣糸Lをこの蓄蔵用スプールから引き出して巻芯101a,103aへ向けて繰り出すように構成される。
ここでは、スプール101の巻芯101aに対して、釣糸Lが隣接する部分同士の間隔を詰めて(隣接する部分同士を接触させた状態で)巻回されるように、滑車8の移動速度を制御する。即ち、釣糸Lを巻芯101aの一方の端部から他方の端部まで巻回させるまでの間、滑車8の移動方向(図2に示す滑車の移動方向)に対する釣糸Lの繰り出し角度αを検出し、この繰り出し角度αを所定値近傍の鋭角に維持するように滑車8の移動速度を制御する。スプール103の巻芯103aに対して釣糸Lを巻回させる場合も、同様である。
このような滑車8の移動速度の制御を行うのは、釣糸Lの径を始端から終端まで一定とすることは加工精度上困難であり、スプール101,103が1回転する間に滑車8を釣糸Lの径と大略等しい一定の距離だけ移動させる制御では、釣糸Lを隣接する部分同士の間隔を詰めて巻回できない懸念があるからである。
巻取装置1は、釣糸Lが巻芯101aの端部まで巻回され、巻芯101aと滑車8の前記糸繰出口との間で引張された釣糸L(以下、滑車8の繰り出した釣糸Lという)が端板101b又は端板101cと接触すると、当該接触を検出するように構成されている。そして、巻取装置1は、当該接触を検出するごとに、移動台7及び滑車8の移動方向を反転させる制御を行うようになっている。
巻取装置1は、図3に示すように、糸繰出位置制御手段30をさらに含んで構成されている。
糸繰出位置制御手段30は、移動台7の移動を制御可能に構成され、巻取装置1がスプール101の巻芯101aに対する釣糸Lの巻回の終了を検出してモータ5の駆動を一旦停止させた後、移動台7の駆動軸方向の位置を制御して、滑車8の前記糸繰出口を、スプール103の端板103bの内側面よりもスプール101の端板101c側に位置させるものである。ここでは、例えば、スプール101の巻芯101aに対する釣糸Lの累積巻回回数が終了相当回数に到達したことを検出したとき、巻芯101aに対する釣糸Lの巻回の終了を検出する。
巻取装置1は、釣糸付勢機構31及び釣糸付勢機構47をさらに含んで構成されている。
釣糸付勢機構31は、エアシリンダ33と、ラック35と、ストッパーピン37と、ギア41と、アーム43と、第1糸付勢手段としてのピン部材45と、を含んで構成されている。
エアシリンダ33は、移動台7に支持された本体33aと、本体33aから駆動軸方向に対して直交する水平方向に出没可能なロッド33bと、を含んで構成されている。
ラック35は、ロッド33bの出没方向(図1及び図2に示すロッド出没方向)に歯が並んだ状態でロッド33bの先端部に取り付けられ、エアシリンダ33の駆動によりロッド33bと一体に移動するようになっている。
ストッパーピン37は、エアシリンダ33のロッド33bが本体33aから所定長さ突出したときにラック35に当接することで、ロッド33bの本体33aからの突出量を規制するものである。
ラック35と噛合するギア41は、そのギア軸部材41aが鉛直方向の軸回りに回動自在に、移動台7に支持されている。
アーム43は、水平に延びた状態で、その一端部がギア軸部材41aの上端面に固定されている。
ピン部材45は、鉛直方向に延びた状態で、その下端部がアーム43の他端部に取り付けられている。
釣糸付勢機構31は、糸繰出位置制御手段30が滑車8の前記糸繰出口を端板103bの内側面よりも端板101c側に位置させた状態で、次のように動作する。即ち、図4に示すように、エアシリンダ33が駆動すると、ラック35がストッパーピン37に当接するまで移動し、ラック35と噛合したギア41がギア軸部材41aを中心として図2の時計回りに回動する。そして、このギア41と一体に、アーム43とピン部材45とが、ギア軸部材41aを中心として回動する。これにより、ピン部材45は、滑車8の繰り出した釣糸Lに対して当接する。こうして、釣糸Lにおけるピン部材45との当接部が、端板103bの内側面より巻芯103a側に位置するまでピン部材45により押出付勢されるようになっている。即ち、滑車8の繰り出した釣糸Lが、巻芯101a側から端板101c,103bを越えて、巻芯103a側へはみ出すようになっている。
釣糸付勢機構47は、モータ49と、アーム51,53と、第2糸付勢手段としてのレバー部材55と、を含んで構成されている。
モータ49は、その本体49aが移動台7に支持され、駆動軸49bが駆動軸方向と平行状態である。
アーム51は、その一端部が駆動軸49bに固定され、モータ49の駆動により駆動軸方向と直交する面内で回転駆動するものである。
アーム53は、駆動軸方向と平行な方向に延びた状態で、その一端部がアーム51の他端部に固定されている。
レバー部材55は、その一端部から他端部へ向けてモータ49の駆動軸49bから遠ざかるように延びた状態で、この一端部がアーム53の他端部に固定されている。
釣糸付勢機構47は、滑車8の繰り出した釣糸Lが釣糸付勢機構31のピン部材45の付勢により巻芯103a側へはみ出した状態で、次のように動作する。即ち、モータ49が駆動して駆動軸49bが回転駆動すると、その駆動力がアーム51、アーム53、レバー部材55の順に伝達され、レバー部材55が、巻芯103aの上部に当接するまで、アーム51,53と一体にモータ49の駆動軸49bの軸回りに回動する。これにより、レバー部材55は、釣糸Lのピン部材45との当接位置よりもスプール101側において、釣糸Lにおける巻芯103a側へはみ出した部分を、巻芯103aの軸に近づける方向に付勢する。こうして、釣糸Lにおける駆動軸方向と直交する方向から見て端板101c,103bを横切る部分である横切部L1が、回転駆動するスプール101,103の端板101c,103bの周端面に対して周方向に摺動可能に押し付けられる。
巻取装置1は、図5に示すように、糸巻取準備制御手段57をさらに含んで構成されている。
糸巻取準備制御手段57は、モータ5、エアシリンダ33及びモータ49に対して駆動制御用の信号を送信可能に構成され、次のような制御を行うようになっている。
即ち、レバー部材55により横切部L1が端板101c,103bの周端面に押し付けられた状態で、巻芯101aに対する釣糸Lの巻回終了後に一時停止されていたモータ5の駆動を再開させる。これにより、横切部L1を、端板101c,103bの周端面に対して周方向に摺動させ、糸係合溝101e,103dに落ち込ませ、糸係合溝101e,103dに対して係合させる。そして、さらにスプール101,103を回転させて、横切部L1が糸係合溝103dにおける回転方向の後端に引っ掛けられた回転位置でエアシリンダ33の駆動を停止させ、ロッド33bを本体33aへ引き込ませる。その後、レバー部材55を巻芯103aの上部に当接させた際とは逆方向にモータ49を駆動させる。これにより、ピン部材45がエアシリンダ33の駆動前の回動位置まで退避すると共に、レバー部材55が巻芯103aの上部に当接する前の回動位置まで退避する。
これにより、ピン部材45による釣糸Lに対する付勢が解除されると共に、レバー部材55による釣糸Lに対する付勢が解除され、滑車8の繰り出した釣糸Lが横切部L1より上流側(前記糸繰出口側)で端板103bの内側面に付勢接触する。こうして、スプール103の巻芯103aに対する釣糸Lの巻回の準備が行われる。
なお、糸巻取準備制御手段57は、モータ49を前記逆方向に駆動させた後、エアシリンダ33の駆動を停止させてもよい。
以下、本実施形態の動作について説明する。
スプール101の巻芯101aに対する釣糸Lの巻回を終了させた後、モータ5がスプール101,103の回転駆動を停止させる。図6(a)は、巻芯101aの軸方向の中間位置で釣糸Lの巻回を終了させた状態を示し、図7(a)は、図6(a)を駆動軸方向から見た状態を示す。
次に、図6(b)に示すように、糸繰出位置制御手段30が、移動台7の駆動軸方向の位置を制御して、滑車8の前記糸繰出口を、スプール103の端板103bの内側面よりもスプール101の端板101c側に位置させる。図6(b)は、滑車8の前記糸繰出口が駆動軸方向について端板101c又は端板103bと同一の位置にある状態を例示する。
その後、図4及び図6(c)に示すように、エアシリンダ33が駆動して、ラック35が移動し、ラック35と噛合したギア41が回動して、このギア41と一体にアーム43とピン部材45とが回動する。これにより、ピン部材45は、滑車8の繰り出した釣糸Lに対して押出付勢する。こうして、滑車8の繰り出した釣糸Lが、巻芯101a側から端板101c,103bを越えて、巻芯103a側へはみ出す。
さらに、モータ49が駆動して、その駆動力がアーム51、アーム53、レバー部材55の順に伝達され、図6(d)に示すように、レバー部材55が、モータ49の駆動軸49bを中心として回動して巻芯103aの上部に当接する。これにより、釣糸Lにおける巻芯103a側へはみ出した部分が、レバー部材55により巻芯103aの軸に近づく方向に付勢され、釣糸Lの横切部L1が、端板101c,103bの周端面に対して押し付けられる。
その後、糸巻取準備制御手段57がモータ5の駆動を再開させ、スプール101,103の回転駆動を再開させる。これにより、横切部L1が、スプール101,103の端板101c,103bの周端面に対して周方向に摺動し、図6(e)及び図7(b)に示すように、糸係合溝101e,103dに落ち込み、糸係合溝101e,103dに対して係合する。
さらに、糸巻取準備制御手段57が、さらにスプール101,103を回転させて、横切部L1が糸係合溝103dにおける回転方向の後端に引っ掛けられた回転位置でエアシリンダ33の駆動を停止させる。こうして、ピン部材45の釣糸Lに対する付勢を解除し、その後、モータ49を前記逆方向に駆動させて、レバー部材55の釣糸Lに対する付勢を解除する。これにより、図6(f)及び図7(c)に示すように、回転駆動するスプール103の端板103bの内側面に釣糸Lが付勢接触し、スプール103の巻芯103aに対する釣糸Lの巻回の準備が行われる。
こうして、スプール101の巻芯101aに対して釣糸Lが巻回されるのと同様に、図6(g)に示すように、スプール103の巻芯103aにおける端板103b側の端部から釣糸Lの巻回が開始される。
なお、スプール103の巻芯103aに対する釣糸Lの巻回が開始される際、釣糸Lが端板103bの内側面に付勢接触するため、釣糸Lを、巻芯103aにおける端板103b側の端部から、隣接する部分同士の間隔を詰めて巻回させることができる。
モータ5の駆動軸5bに外嵌された全ての巻芯に対する釣糸Lの巻回が終了した後は、モータ5の駆動を停止し、滑車8の前記糸繰出口と巻芯との間で釣糸Lを切断する。
以下、本実施形態の奏する効果について説明する。
特許文献1に記載の糸の巻取装置は、第1糸巻部材(1つのスプール)に対する釣糸の巻回が終了した後、第1糸巻部材の一方の端板と隣接して次に釣糸が巻回される第2糸巻部材(次のスプール)の端板の内側面に対して、ガイド棒により釣糸を押し付けて接触させる構成である。このため、釣糸と端板の内側面との間に隙間が生じないように、第2糸巻部材の巻芯の軸方向についてガイド棒の位置制御を高精度に行う必要があり、ガイド棒の位置制御が複雑化し、コスト高となっていた。
これに対し、本実施形態では、釣糸付勢機構31のピン部材45は、滑車8の繰り出した釣糸Lへの当接により釣糸Lを押出付勢することで、釣糸Lが端板101c,103bを越えて巻芯103a側へはみ出すようにさえすればよい。このため、ピン部材45の回動位置制御は、高精度とする必要はなく、簡易かつ低コストなエアシリンダ33の駆動制御により行えば十分である。これにより、簡易かつ低コストな制御により、釣糸Lを端板103bの内側面に接触させ、巻芯103aの軸方向の端部から釣糸Lを巻回させる準備を行うことができる。
さらに、特許文献1に記載の糸の巻取装置では、ガイド棒により釣糸を第2糸巻部材の端板の内側面に押し付けるために、予め、釣糸を繰り出すガイド滑車を、第1糸巻部材と第2糸巻部材との相互に隣接する端板を越えて、第2糸巻部材の巻芯側へ移動させておく必要がある。
これに対し、本実施形態では、釣糸Lに対するピン部材45の押出付勢により巻芯103a側へはみ出した部分が、レバー部材55により付勢され、糸巻取準備制御手段57がピン部材45及びレバー部材55の釣糸Lに対する付勢を解除することで、釣糸Lが端板103bの内側面に付勢接触する構成である。したがって、釣糸Lを端板103bの内側面に接触させるために、予め、滑車8を、端板101c,103bを越えて、スプール103の巻芯103a側へ移動させておく必要はない。このように、滑車8の移動距離が短縮される分だけ、巻芯101aに対する釣糸Lの巻回を終了させた後、速やかに巻芯103aに対する釣糸Lの巻回を開始させることができる。
本発明の第2実施形態では、図8に示すように、鉛直方向に延びる第1糸付勢手段としての縦部材59と、縦部材59の上端部から駆動軸方向に延びる第2糸付勢手段としての横部材61と、を含んで構成されたL字状部材63を、鉛直方向及び駆動軸方向に平行移動可能に設けている。即ち、縦部材59と横部材61とが一体に形成され、各々の釣糸Lに対する付勢動作を1個のL字状部材63で行うようにしている。
本実施形態によれば、L字状部材63をスプール101側からスプール103側へ移動させることで、縦部材59が滑車8の繰り出した釣糸Lに対して付勢し、釣糸Lが端板101c,103bを越えて巻芯103a側へはみ出す。そして、縦部材59が釣糸Lを付勢したまま、L字状部材63を鉛直下方へ移動させることで、横部材61が釣糸Lにおける巻芯103a側へはみ出した部分を巻芯103aの軸に近づく方向に付勢する。
このように、第1糸付勢手段及び第2糸付勢手段を一体に形成することで、第1糸付勢手段及び第2糸付勢手段の製造コストを低減することができる。
L 釣糸(糸)
1 糸の巻取装置
5 モータ(回転機)
8 滑車(糸繰出手段)
30 糸繰出位置制御手段
45 ピン部材(第1糸付勢手段)
55 レバー部材(第2糸付勢手段)
57 糸巻取準備制御手段
59 縦部材(第1糸付勢手段)
61 横部材(第2糸付勢手段)
101 スプール(糸巻部材、第1糸巻部材)
101a 巻芯
101c 端板
101e 糸係合溝
103 スプール(糸巻部材、第2糸巻部材)
103a 巻芯
103b 端板
103d 糸係合溝

Claims (2)

  1. 糸が巻き取られる円筒状の巻芯と、該巻芯の軸方向の両端部にフランジ状に設けられた端板と、を含み、各端板の周端縁部に糸係合溝が形成された複数個の糸巻部材を、前記巻芯の内周の孔に回転機の駆動軸を貫通させ、かつ、隣接する前記端板の糸係合溝相互を重合させるように軸方向に並べて前記駆動軸に保持し、該駆動軸と一体に前記複数個の糸巻部材を回転させつつ、糸繰出手段から繰り出した糸を一端側にある糸巻部材から他端側にある糸巻部材へ連続して巻き取らせるように構成された糸の巻取装置であって、
    糸の巻き取りを終了した第1糸巻部材の一方の端板と隣接して次に糸が巻き取られる第2糸巻部材の端板の内側面に対し、前記糸繰出手段の糸繰出口を前記第1糸巻部材の端板側に位置するように制御する糸繰出位置制御手段と、
    前記糸繰出位置制御手段による制御が行われた状態で、前記第1糸巻部材と前記糸繰出手段の糸繰出口との間で引張された糸を、該糸に当接して該当接部が前記第2糸巻部材の端板の内側面より巻芯側に位置するまで押出付勢する第1糸付勢手段と、
    前記第1糸付勢手段により押し出された糸の前記当接部と第1糸巻部材との間にあって前記第2糸巻部材の端板の内側面より巻芯側に位置する部分を、前記巻芯の中心軸に近づける方向に付勢することにより、該付勢された糸の一部を第1糸巻部材及び第2糸巻部材の相互に隣接する端板の周端面に押し付ける第2糸付勢手段と、
    前記糸の一部を前記第1糸巻部材及び第2糸巻部材の相互に隣接する端板の周端面に押し付けた状態で前記回転機を駆動させることにより、前記糸の一部を前記隣接する端板の糸係合溝に係合させ、さらに前記第1糸巻部材及び第2糸巻部材を回転させた位置で前記第1糸付勢手段及び第2糸付勢手段の糸に対する付勢を解除させることにより、前記糸係合溝と前記糸繰出手段の糸繰出口との間にある糸を前記第2糸巻部材の端板の内側面に付勢接触させて該第2糸巻部材への糸の巻き取りを準備する糸巻取準備制御手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする糸の巻取装置。
  2. 前記第1糸付勢手段と前記第2糸付勢手段とは、それぞれの糸に対する付勢動作を1個の部材で行うように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の糸の巻取装置。
JP2010016294A 2010-01-28 2010-01-28 糸の巻取装置 Expired - Fee Related JP5416604B2 (ja)

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