JP5457721B2 - 燃料タンクの開口構造 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性合成樹脂製の燃料タンクの開口部構造に関するものである。
従来、自動車用等の燃料タンクの構造としては、金属製のものが用いられていたが、近年、車両の軽量化や、錆が発生しないこと、所望の形状に成形しやすいことなどによって熱可塑性合成樹脂製のものが用いられるようになってきた。
合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した熱可塑性合成樹脂部材のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
この燃料タンクには、タンク内部に装着する部品の出し入れのために開口部が形成されている。この開口部の形成は、燃料タンク本体をブロー成形で形成すると同時に、開口部を一体的に形成することが行なわれている。
また、射出成形によりアッパータンク部とロアタンク部を別々に形成して、その後溶着して燃料タンクを形成するものもある。この場合でも、燃料ポンプ等を出し入れするための開口部が形成されている。
この開口部を開閉するために、図11に示す様な、カムロック構造の開口構造が使用されている(例えば、特許文献1、2参照。)。この場合は、係止部材130をタンクの開口部110に埋設し、係止部材130に係止爪131を鉤状に複数個延設し、蓋部140を取付部材120で挟持し、取付部材120に形成した複数個の係止孔121に係止爪131を係合させて、蓋部140を開口部110に取り付けている。
また、図11とは逆に図8、12、13に示すように、係止部材230に複数の係止孔231を形成し、取付部材220に複数の係止爪221を形成し、蓋部240を開口部に取り付けるものもある。この場合に、蓋部240を燃料タンクの開口部に取付けるときに、蓋部240の位置決めをする必要があり、蓋部240に位置決突起242を立設して、位置決突起242を係止部材230に形成した位置決め孔232に挿入している。そして、取付部材220の係止孔231を係止部材230の係止孔231に挿入して、取付部材220を回動させて蓋部240を挟持して固定している。
蓋部240を外すときは、図12に示す取付部材220の外周に形成した作業孔225に着脱工具(図示せず)の先端を送入し、着脱工具と取付部材220を一緒に回転させて、取付部材220を外し、さらに、蓋部240を外す。
このとき、作業孔225と位置決突起242が重複してしまうことがあり、この場合には、位置決突起242が破損してしまうことがあった。
特開2005−248954号公報 特表2006−526542号公報
そのため、本発明は、蓋体の取り外しにおいて、蓋体の位置決突起が破損しない燃料タンクの開口部構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク本体に、開口部を一体的に形成してなる燃料タンクの開口部構造において、
開口部は、燃料タンク本体から外方に延出する筒状部が形成され、筒状部には、複数の係止孔を有する金属製の環状の蓋係止部材を取付け、
蓋係止部材の係止孔に係合する複数の係合爪部を有する金属製の環状の取付部材を蓋係止部材に係合して、開口部を塞ぐ蓋体を取付部材と蓋係止部材とで挟持し、
蓋体には、蓋体位置決突起を形成し、蓋係止部材には蓋体位置決突起が挿入される位置決め孔を形成し、
少なくとも1つの取付部材の係合爪部とその係合爪部が係合される蓋係止部材の係止孔の1つをそれぞれ他の係合爪部と係止孔よりも円周方向に長く形成したことを特徴とする燃料タンクの開口部構造である。
請求項1の本発明では、燃料タンクの開口部は、燃料タンク本体から外方に延出する筒状部が形成され、筒状部には、複数の係止孔を有する金属製の環状の蓋係止部材を取付けたため、開口部の周囲を強固にすることができるとともに蓋係止部材を取付部材に強固に取付けることができる。
蓋係止部材の係止孔に係合する複数の係合爪部を有する金属製の環状の取付部材を蓋係止部材に係合して、開口部を塞ぐ蓋体を取付部材と蓋係止部材とで挟持する。このため、取付部材の係合爪部を蓋係止部材に挿入して、取付部材を回動して係合爪部で強固に蓋体を挟持して、開口部を完全に塞ぐことができる。
蓋体には、蓋体位置決突起を形成し、蓋係止部材には蓋体位置決突起が挿入される位置決め孔を形成している。このため、蓋体を燃料タンクの開口部に取付けるときに、蓋体の位置が確定し、蓋体に組み付けられた部品の位置を所定の位置におくことができるとともに、取付部材を回動しても、蓋体がずれることがない。
少なくとも1つの取付部材の係合爪部とその係合爪部が係合される蓋係止部材の係止孔の1つをそれぞれ他の係合爪部と係止孔よりも円周方向に長く形成したため、取付部材を蓋係止部材に嵌めるときに、円周方向に長く形成された係合爪部を円周方向に長く形成された係止孔に確実に挿入されるため、作業孔と蓋体位置決突起の位置を接触しないようにすることができ、取付部材を回動させるときに、係合爪部が蓋体位置決突起を破損することがない。
請求項2の本発明は、取付部材に、取付部材を開けるときに使用する工具を挿入する作業孔を形成し、作業孔と蓋係止部材の位置決め孔が重ならないように、円周方向に長く形成した係合爪部と作業孔を円周方向に離して形成した燃料タンクの開口部構造である。
請求項2の本発明では、取付部材に、取付部材を開けるときに使用する工具を挿入する作業孔を形成し、作業孔と蓋係止部材の位置決め孔が重ならないように、円周方向に長く形成した係合爪部と作業孔を円周方向に離して形成した。このため、作業孔に工具を挿入して容易に取付部材を回動して、取付部材と蓋体を外すことができるとともに、作業孔に挿入された工具の先端と他の係合爪部よりも円周方向に長く形成した係合爪とが蓋体位置決突起に当接することがなく、蓋体位置決突起が破損することもない。
請求項3の本発明は、取付部材の蓋体と当接する面に、半径方向に複数の溝部を形成した燃料タンクの開口部構造である。
請求項3の本発明では、取付部材の蓋体と当接する面に、半径方向に複数の溝部を形成したため、開口部において、蓋体と取付部材の間に溜まった水を、溝部を経由して開口部外に排出することができる。
請求項4の本発明は、取付部材は、蓋体の周囲を開口部に押圧し開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、上平板部の外周側の先端の複数個所から階段状に下方に折れ曲がり蓋係止部材の係止孔に挿入する下縦壁部と、下縦壁部の先端から開口部の中心方向にL字形に曲がり蓋係止部材の下面に係合する係合爪部から形成された燃料タンクの開口部構造である。
請求項4の本発明では、取付部材は、蓋体の周囲を開口部に押圧し開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部を有するため、取付部材を蓋係止部材に取付けたときに、開口部を塞ぐ蓋体の全周囲を上平板部で押圧して開口部に密着させることができ、開口部と蓋体との間のシール性を確保できる。
取付部材は、上平板部の外周側の先端の複数個所から階段状に下方に折れ曲がり蓋係止部材の係止孔に挿入する下縦壁部と、下縦壁部の先端から開口部の中心方向にL字形に曲がり蓋係止部材の下面に係合する係合爪部を有する。このため、蓋係止部材の係止孔に取付部材の下縦壁部を挿入し、取付部材を回動させると、係合爪部が蓋係止部材の下面に密着して、強固に取付部材を蓋係止部材に取付けることができる。
さらに、取付部材がカムロック構造をとるため、係止時に蓋体と取付部材をわずかに回転させるのみで、蓋体を係止することができ、組付けが容易となるとともに、開口部の高さを低くすることができる。
請求項5の本発明は、取付部材は、蓋体の周囲を開口部に押圧し開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上平板部から上方に立設するフランジ部を形成した燃料タンクの開口部構造である。
請求項5の本発明では、蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上平板部から上方に立設するフランジ部を形成したため、蓋体の上面に形成されたホース取付部やコンセント等の部材をフランジ部が保護することができる。
請求項6の本発明は、取付部材は、蓋体の周囲を開口部に押圧し開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、上平板部の内周側先端から上方に上縦壁部を円周状に形成し、蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上縦壁部の一部から上方に立設するフランジ部を形成した燃料タンクの開口部構造である。
請求項6の本発明では、上平板部の内周側先端から上方に上縦壁部を円周状に形成し、蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上縦壁部の一部から上方に立設するフランジ部を形成したため、蓋体の上面に形成されたホース取付部やコンセント等の部材に最も近接して、フランジ部を設けることができ、これ等の部材をフランジ部が保護することができる。
請求項7の本発明は、蓋係止部材は、円周方向に幅広と幅狭の部分を有する複数の係止孔を有し、開口部の開口面と平行な平面を有する環状の係止上面部と、係止上面部から階段状に下方に屈曲する係止段部と、係止段部から開口部の中心方向にL字形に曲がり開口部の開口面と平行な平面を有する係止平板部と、係止平板部から下方に屈曲して形成された係止縦壁部から形成され、筒状部に複数の係止孔を有する金属製の環状の蓋係止部材の一部を一体的に埋設した燃料タンクの開口部構造である。
請求項7の本発明では、蓋係止部材は、円周方向に幅広と幅狭の部分を有する複数の係止孔を有し、開口部の開口面と平行な平面を有する環状の係止上面部を有する。このため、係止孔に取付部材の係合爪部を係止孔の幅広部分に挿入し、係止孔の幅狭部分まで回動すると、取付部材を強固に取付けることができる。また、係止上面部は、開口部の開口部と平行なため、開口部から突出することがなく、燃料タンクの取付けスペースを小さくすることができる。
蓋係止部材は、係止上面部から階段状に下方に屈曲する係止段部を有するため、開口部の折曲部の端部を保持することができるとともに、蓋係止部材の係止平板部を開口部の折曲部の下面に位置させることができる。
蓋係止部材は、係止段部から開口部の中心方向にL字形に曲がり開口部の開口面と平行な平面を有する係止平板部を有するため、開口部の下面を保持して、蓋体が取付部材で押圧されたときに、係止平板部と取付部材の上平板部で蓋体を挟持することができる。
蓋係止部材は、係止平板部から下方に屈曲して形成された係止縦壁部を有するため、蓋係止部材の係止縦壁部を開口部の筒状部に埋設するときに、係止縦壁部が開口部の筒状部に埋設され、強固に蓋係止部材の全体を保持できるとともに、開口部の筒状部の径方向の強度を大きくすることができる。
請求項8の本発明は、燃料タンク本体から外方に延出する筒状部と、筒状部の先端から筒状部を拡径する方向に折れ曲がるとともにさらに開口部の中心方向にヘヤピン状に折れ曲がり上下に熱可塑性合成樹脂の層が重ね合わされ上記開口部の開口面に平行な外面を有する折曲部とから構成され、折曲部の少なくとも一部は、開口面に垂直な方向から圧縮した他の部分よりも薄肉の圧縮部を有し、圧縮部は、断面コ字形の溝状の溝部が形成され、溝部の底面は平滑面が形成され、溝部にはシール部材が取付けられた燃料タンクの開口部構造である。
請求項8の本発明では、開口部は、燃料タンク本体から外方に延出する筒状部と、筒状部の先端から筒状部を拡径する方向に折れ曲がるとともにさらに開口部の中心方向にヘヤピン状に折れ曲がり上下に熱可塑性合成樹脂の層が重ね合わされ開口部の開口面に平行な外面を有する折曲部とから構成される。このため、開口部は、燃料タンク本体から一体的に形成され密閉性に優れるとともに、折曲部の肉厚を確保することができ、シール部材を保持することができる。折曲部は、外面が燃料タンク本体の外層で形成されるため、強度を確保することができ、内部に燃料透過防止性の材料からなる中間層を有するため、燃料の浸透を防止することができる。
折曲部の少なくとも一部は、開口面に垂直な方向から圧縮した他の部分よりも薄肉の圧縮部を有するため、圧縮部で開口部の肉厚を薄くすることができ、開口部の先端から圧縮部を通過して燃料が浸透することを最小限にすることができる。また、薄肉部にシール部材を嵌め込むことができ、シール性を確保することができる。さらに、圧縮部を圧縮することで、より平滑な面を形成することができ、シール性を一層向上させることができる。
圧縮部は、断面コ字形の溝部に形成され、溝部の底部は平滑面が形成され、溝部にはシール部材が取付けられたため、シール部材を溝部内に確実に保持することができるとともに蓋体に押圧されて、シール部材が平滑面に密着するため、開口部と蓋体との間を確実にシールすることができる。
蓋体には、蓋体位置決突起を形成し、蓋係止部材には蓋体位置決突起が挿入される位置決め孔を形成しているため、蓋体を燃料タンクの開口部に取付けるときに、蓋体の位置が確定し、蓋体に組み付けられた部品の位置を所定の位置におくことができるとともに、取付部材を回動しても、蓋体がずれることがない。
少なくとも1つの取付部材の係合爪部と蓋係止部材の係止孔の1つをそれぞれ他の係合爪部と係止孔よりも円周方向に長く形成したため、円周方向に長く形成された係合爪部を円周方向に長く形成された係止孔同士に確実に挿入されるため、作業孔と蓋体位置決突起の位置を接触しないようにすることができ、取付部材を回動させるときに、係合爪部が蓋体位置決突起を破損することがない。
本発明の第1の実施の形態である燃料タンク本体の開口部の部分拡大断面図である。 本発明の第1の実施の形態である開口部の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に使用するロックプレートの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に使用するロックプレートの平面図である。 本発明の第1の実施の形態に使用する係止リングの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に使用する係止リングの平面図である。 本発明の第1の実施の形態に使用する蓋体の平面図である。 本発明の第1の実施の形態に使用する蓋体の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に使用するロックプレートの斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に使用するロックプレートの側面図である。 従来の燃料タンク本体の開口部の分解斜視図である。 従来の他の燃料タンク本体の開口部に使用するロックプレートの斜視図である。 従来の他の燃料タンク本体の開口部に使用する係止リングの斜視図である。
本発明の実施の形態である燃料タンクについて、自動車用燃料タンクを例にとり、図1〜図10に基づき説明する。まず、本発明の第1の実施の形態について説明し、その後、第2の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の燃料タンクの開口部10の蓋体40を係止する部分の拡大断面図である。図2は、開口部10を蓋体40で塞ぎ、取付けた状態の平面図である。
図3は、本発明の第1の実施の形態において、蓋体40を取付ける取付部材(ロックプレート)20の斜視図であり、図4は、取付部材(ロックプレート)20の平面図である。
図5は、本発明の第1の実施の形態において開口部10に埋設される蓋係止部材(係止リング)30の斜視図であり、図6は、蓋係止部材(係止リング)30の平面図である。
図7は、本発明の第1の実施の形態において開口部10を塞ぐ蓋体40の平面図であり、図8は、蓋体40の側面図である。
図9と図10は、本発明の第2の実施の形態において、蓋体40を取付ける取付部材(ロックプレート)20を斜め上方から見た斜視図と、取付部材(ロックプレート)20の側面図である。
本発明の第1の実施の形態では、燃料タンクは図1に示すように、燃料タンク本体1とその本体に燃料ポンプ(図示せず)等を出し入れするために開口部10が形成されている。
燃料タンク本体1は、ブロー成形で形成され、その外壁は、外層2、内層3及び外層2と内層3との間に形成される中間層4の3層から構成されている。ブロー成形においては、上記の3層から構成されるパリソンが使用される。
外層2と内層3は、強度が高く燃料油に対しても強度が維持される熱可塑性合成樹脂から形成され、中間層4は、燃料油の透過が極めて少ない熱可塑性合成樹脂から形成されている。外層2又は内層3が燃料油の透過性の低い材料で形成された場合には、中間層4を省略することができる。
本発明ではブロー成形で形成した燃料タンクとその開口部を例にとり説明するが、射出成形で燃料タンクとその開口部を形成した場合にも使用することができる。
図1に示すように、開口部10は、燃料タンク本体1の上面に形成され、開口部10は蓋体40が取付けられ、係止されている。
開口部10における蓋体40の係止構造は、図1、2に示すように、蓋体40を開口部10に埋設された蓋係止部材(係止リング)30と取付部材(ロックプレート)20で挟持している。係止構造の詳細については後述する。
燃料タンク本体1の開口部10は、後述するように、燃料タンク本体1から同じ材料で一体的に連続して、外方に延出して形成されている。開口部10には、係止リング30が埋設されている。
まず、取付部材(ロックプレート)20、蓋係止部材(係止リング)30及び蓋体40のそれぞれの構成を説明し、その後、開口部10の係止構造を説明する。
蓋体40を挟持するロックプレート20は、図3、4に示すように、金属製のリング状で断面形状が平板状の上平板部22を有している。上平板部22の内周側先端から上方に上縦壁部21が円周状に形成されている。
ロックプレート20の上平板部22の外周側の先端の複数個所から階段状に所定幅で、下方に折れ曲がった下縦壁部23が延設されている。さらに、下縦壁部23の先端から開口部10の中心方向にL字形に曲がった係合爪部24が形成されている。
ロックプレート20を後述する係止リング30に取り付けたときに、係止リング30の係止孔32に下縦壁部23が挿入され、ロックプレート20を少し回転させると、後述するように、ロックプレート20がカムロック構造をとるため、係合爪部24が係止リング30の下面に係合してロックプレート20が固定され、蓋体40を挟持することができる。
下縦壁部23が、下方に延設されているため、開口部10の全体の高さを低くすることができる。後述するように、開口部10に埋設される係止リング30には、図5に示すように、係合爪部24に対応する部分に係止孔32が形成されている。この係止孔32に係合爪部24が挿入され、蓋体40を係止することができる。
ロックプレート20の少なくとも1つを他の下縦壁部23と係合爪部24よりも円周方向に長く形成した拡大下縦壁部27と拡大係合爪部28を形成した。拡大係合爪部28の係合構造は、後述する。
係合爪部24は、波型に屈曲して形成されることができる。これによって、係合爪部24と後述する係止上面部31がバネ作用をして蓋体40を係止することができる。
ロックプレート20の上平板部22の一部を、半径方向に張出して作業孔25を形成した。作業孔25は、複数個設けることが好ましく、図1、2では2個形成したが、2個以上形成することもできる。作業孔25は後述するように、ロックプレート20を外すときに工具を挿入するものである。作業孔25は、下縦壁部23と係合爪部24及び拡大下縦壁部27と拡大係合爪部28とは、離して形成することが好ましい。
ロックプレート20の上平板部22の蓋体40と当接する面に、上方に凸に湾曲し下面が凹んだ半径方向に延設される複数の溝部26を形成することができる。この場合は、蓋体40を取付けたときに、開口部10において、蓋体40とロックプレート20の上縦壁部21との間に溜まった水を、溝部26を経由して開口部10外に排出することができる。
次に、係止リング30について説明する。係止リング30は、図5及び図6に示すように金属板で構成され、屈曲した略円筒状に形成されている。
係止リング30は、開口面と平行な平面を有する環状の係止上面部31を有する。係止上面部31には、円周方向に複数の係止孔32が形成されている。係止孔32は、円周方向に幅広部分32aと幅狭部分32bが連続して形成されている。
ロックプレート20を係止リング30に取付けるときに、図1に示すように、係止孔32の幅広部分32aにロックプレート20の下縦壁部23と係合爪部24を挿入し、係止孔32の幅狭部分32bに下縦壁部23が入るように回動すると、係合爪部24が、係止上面部31の下面に密着し、ロックプレート20を強固に取付けることができる。また、係止上面部31は、開口部10と平行なため、開口部10から下縦壁部23等が突出することがなく、燃料タンク本体1の取り付けスペースを小さくすることができる。
前述のロックプレート20の拡大係合爪部28が係合される係止リング30の拡大係止孔38の幅広部分38aと幅狭部分38bを他の係止孔32の幅広部分32aと幅狭部分32bよりも円周方向が長く形成した。このため、ロックプレート20を係止リング30に嵌めるときに、拡大係合爪部28が拡大係止孔38に確実に挿入されることができる。それにより、後述する作業孔25と蓋体位置決突起42の位置を重ならないようにすることができ、ロックプレート20を回動させるときに、作業孔25に挿入された工具の先端や、係合爪部24と拡大係合爪部28が蓋体位置決突起42を破損することがない。
係止上面部31には、係止孔32と係止孔32との間の複数個所に、位置決め孔37が形成されている。位置決め孔37には、蓋体40を開口部10に取付けるときに、後述する蓋体位置決突起42が挿入される。
係止上面部31の内側の端面から下方に階段状に係止段部33が形成されている。開口部10の後述する折曲部12の車外側の端部が、係止段部33に当接し、保持することができるため、開口部10の強度を増加できる。また、係止段部33により、係止平板部34を係止上面部31の位置から下げて、係止リング30の係止平板部34を開口部10の折曲部12の下面に位置させることができる。
係止段部33から開口部10の中心方向にL字形に曲がり開口面と平行な平面を有する係止平板部34が形成されている。係止平板部34は、開口部10の後述する圧縮部13の下面を保持して、蓋体40がロックプレート20の上平板部22で押圧されたときに、係止平板部34とロックプレート20の上平板部22で蓋体40を挟持することができる。また、開口部10の圧縮部13を形成するときに、開口部10の折曲部12を係止リング30で下から保持して、折曲部12を圧縮することが容易であり、蓋体40を開口部10に取り付けるときも、蓋体40を折曲部12に強く押圧することができる。
係止縦壁部35が係止平板部34から下方に屈曲して円筒状に形成されている。係止縦壁部35は、係止リング30を開口部10に埋設するときに、係止縦壁部35が開口部10の筒状部11に埋設される。このため、強固に係止リング30の全体を係止縦壁部35で保持できるとともに、係止縦壁部35が、開口部10の筒状部11の径方向の強度を大きくすることができる。
係止縦壁部35には、図5に示すように、複数の固定孔36が形成されている。この固定孔36には、ブロー成形時に開口部10の筒状部11の熱可塑性合成樹脂部材が進入して係止リング30を開口部10の筒状部11内でずれることなく、開口部10に固着することができる。射出出成形の場合でも同様に固定孔36に熱可塑性合成樹脂部材を進入させることができる。
なお、固定孔36の代わりに、係止縦壁部35の下端に波形の切欠部を複数個形成することができる。この場合には、同じくブロー成形時に切欠部に筒状部11の熱可塑性合成樹脂部材が進入して係止リング30を開口部10に固着することができる。
蓋体40は、図7及び図8に示すように、略円盤状に形成され、蓋体40の外周部分から下方に突出するフランジ部41が形成される。蓋体40の外周部分から水平外方向に張出部43が形成され、張出部43の先端から図8に示すように蓋体位置決突起42が下方に延設されている。蓋体位置決突起42は複数個形成することができる。
蓋体位置決突起42は、上述の係止リング30の位置決め孔37に挿入される。このため、蓋体40を燃料タンクの開口部10に取付けるときに、蓋体40の位置が確定し、蓋体40に組み付けられた部品の位置を所定の位置に置くことができるとともに、ロックプレート20を回動しても、蓋体40がずれることがない。
蓋体40の上面には、燃料や蒸発燃料を送付するホースのホース取付部44や、燃料ポンプ等のコンセント45の部材が取付けられている。このため、蓋体40が所定の位置に取付けられ、ずれないことが必要である。
開口部10は、図1に示すように、筒状部11と折曲部12から形成される。
筒状部11は、燃料タンク本体1の外壁を構成する外層2、内層3及び中間層4の3層からなる熱可塑性合成樹脂壁が、燃料タンク本体1から外方に筒状に延出されて形成される。筒状部11の外層2には係止リング30の係止縦壁部35が埋設されている。係止リング30の固定孔36または切欠部に外層2の熱可塑性合成樹脂壁を構成する材料が進入している。このため、係止リング30が開口部10に強固に固定されることができる。
外層2と内層3を構成する熱可塑性合成樹脂は、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリオキシメチレン(POM)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドのうち少なくとも1種類の材料を使用することができる。
また、中間層4を構成する熱可塑性合成樹脂は、例えば、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド(PPS)を使用することができる。
なお、上記エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)等の中間層4の両面に高密度ポリエチレン(HDPE)等と接着性のよい層、例えば、変性ポリエチレン(m−PE)等の接着層を介在させた多層パリソンを使用すると、3層間の接着性が向上して好ましい。
折曲部12は、開口部10の筒状部11の先端から一体的、連続的に形成され、筒状部11を拡径する方向、即ち、筒状部11の先端から直角に外方に折れ曲がるとともに、さらにその中央付近で、折り畳まれるように開口部10の中心方向にヘヤピン状に折れ曲がり、上下に熱可塑性合成樹脂の層が重ね合わされ開口部10の開口面に平行な外面を有するように形成される。
このため、折曲部12は、燃料タンク本体1の壁を構成する外層2、内層3及び中間層4が上下に重なり合って、2層ずつ構成されている。従って、開口部10は、燃料タンク本体1から同一材料で連続的に一体的に形成されて、密閉性に優れるとともに、折曲部12の圧縮部13以外の部分は、肉厚を確保することができ強度を確保できる。また、中間層4が存在するため、燃料の透過も防止できる。
折曲部12は、略中央部には、開口部10の面から垂直な方向から圧縮して形成されて、他の部分よりも薄肉の圧縮部13が形成され、圧縮部13には、断面が凹状の溝部17が開口部10の全周に亘り形成されている。この圧縮部13の溝部17には、ゴム製の断面が円形のシールリング50が装着され、蓋体40が開口部10に取付けられたときは、蓋体40の裏面に当接して、蓋体40と開口部10の間をシールすることができる。溝部17にシールリング50を装着するため、蓋体40に対してシールに必要な所定位置にシールリング50を確実に保持することができる。
上述のように、燃料タンク本体1の開口部10を塞ぐには、開口部10に取付けられた係止リング30の係止上面部31に蓋体40をのせ、ロックプレート20の係合爪部24を係止孔32の幅広部分32aに挿入し、同時に拡大係合爪部28を拡大係止孔38の幅広部分38aに挿入する。その後、ロックプレート20を回動させて、幅狭部分32b、38bに係合爪部24と拡大係合爪部28を嵌め込む。図2は、蓋体40を開口部10に取付けた状態である。
そうすると、ロックプレート20は、開口面と平行な平面を有する環状の上平板部22が燃料タンク本体1の開口部10を塞ぐ蓋体40の周囲を開口部10に押圧することができ、蓋体40を開口部10に密着させることができ、シール性を確保できる。
ロックプレート20を係止リング30に嵌めるときに、拡大係合爪部28は、拡大係止孔38以外には挿入することができず、拡大係止孔38に確実に挿入することができるため、図2に示すように、作業孔25と蓋体位置決突起42の位置と重ならないようにすることができる。
ロックプレート20を外すときは、作業孔25に工具を挿入して、ロックプレート20を回動させるが、ロックプレート20を逆方向に回動させるときに、係合爪部24や工具の先端が蓋体位置決突起42を破損することがない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態と比べて、ロックプレート20にフランジ部29が形成されたことのみが異なるため、異なる部分を説明し、同様の部分の説明は省略する。
本発明の第2の実施の形態のロックプレート20は、第1の実施の形態と同様に、図9と図10に示すように、金属製のリング状で断面形状が平板状の上平板部22を有している。上平板部22の内周側先端から上方に上縦壁部21が円周状に形成されている。
ロックプレート20の上平板部22の外側の先端の複数個所から階段状に所定幅で、下方に折れ曲がった下縦壁部23が延設されている。さらに、下縦壁部23の先端から開口部10の中心方向にL字形に曲がった係合爪部24が形成されている。
さらに、作業孔25、溝部26、拡大係合爪部28、拡大下縦壁部27も同様に有している。
フランジ部29は、上縦壁部21の一部から上方に立設して形成され、その位置は、蓋体40の上面に突出して形成された部材であるホース取付部44や燃料ポンプ等のコンセント45に近接した位置の上縦壁部から形成されている。このため、蓋体40の上面に形成されたホース取付部44やコンセント45等の部材に最も近接して形成することができ、燃料タンク本体1を車体に組付けるときや、修理のときに、これ等の部材をフランジ部が保護することができる。
なお、フランジ部29は、上平板部22に上縦壁部21が形成されていない場合には、上平板部22から直接、上方に立設して形成してもよい。
1 燃料タンク本体
10 開口部
20 取付部材(ロックプレート)
22 上平板部
24 係合爪部
25 作業孔
28 拡大係合爪部
29 フランジ部
30 蓋係止部材(係止リング)
32 係止孔
37 位置決め孔
38 拡大係止孔
40 蓋体
42 蓋体位置決突起

Claims (8)

  1. 熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク本体に、開口部を一体的に形成してなる燃料タンクの開口部構造において、
    上記開口部は、上記燃料タンク本体から外方に延出する筒状部が形成され、該筒状部には、複数の係止孔を有する金属製の環状の蓋係止部材を取付け、
    上記蓋係止部材の係止孔に係合する複数の係合爪部を有する金属製の環状の取付部材を上記蓋係止部材に係合して、上記開口部を塞ぐ蓋体を該取付部材と上記蓋係止部材とで挟持し、
    上記蓋体には、蓋体位置決突起を形成し、上記蓋係止部材には該蓋体位置決突起が挿入される位置決め孔を形成し、
    少なくとも1つの上記取付部材の係合爪部とその係合爪部が係合される上記蓋係止部材の係止孔の1つをそれぞれ他の係合爪部と係止孔よりも円周方向に長く形成したことを特徴とする燃料タンクの開口部構造。
  2. 上記取付部材に、上記取付部材を開けるときに使用する工具を挿入する作業孔を形成し、該作業孔と上記蓋係止部材の位置決め孔が重ならないように、円周方向に長く形成した上記係合爪部と上記作業孔を円周方向に離して形成した請求項1に記載の燃料タンクの開口部構造。
  3. 上記取付部材の上記蓋体と当接する面に、半径方向に複数の溝部を形成した請求項1又は請求項2に記載の燃料タンクの開口部構造。
  4. 上記取付部材は、上記蓋体の周囲を上記開口部に押圧し上記開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、該上平板部の外周側の先端の複数個所から階段状に下方に折れ曲がり上記蓋係止部材の係止孔に挿入する下縦壁部と、該下縦壁部の先端から上記開口部の中心方向にL字形に曲がり上記蓋係止部材の下面に係合する上記係合爪部から形成された請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の燃料タンクの開口部構造。
  5. 上記取付部材は、上記蓋体の周囲を上記開口部に押圧し上記開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、上記蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上記上平板部から上方に立設するフランジ部を形成した請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の燃料タンクの開口部構造。
  6. 上記取付部材は、上記蓋体の周囲を上記開口部に押圧し上記開口部の開口面と平行な平面を有する環状の上平板部と、該上平板部の内周側先端から上方に上縦壁部を円周状に形成し、上記蓋体の上面に突出して形成された部材に近接した位置の上記上縦壁部の一部から上方に立設するフランジ部を形成した請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の燃料タンクの開口部構造。
  7. 上記蓋係止部材は、円周方向に幅広と幅狭の部分を有する複数の上記係止孔を有し上記開口部の開口面と平行な平面を有する環状の係止上面部と、該係止上面部から階段状に下方に屈曲する係止段部と、該係止段部から上記開口部の中心方向にL字形に曲がり上記開口部の開口面と平行な平面を有する係止平板部と、該係止平板部から下方に屈曲して形成された係止縦壁部から形成され、上記筒状部に複数の係止孔を有する金属製の環状の蓋係止部材の一部を一体的に埋設した請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の燃料タンクの開口部構造。
  8. 上記燃料タンク本体から外方に延出する筒状部と、該筒状部の先端から上記筒状部を拡径する方向に折れ曲がるとともにさらに上記開口部の中心方向にヘヤピン状に折れ曲がり上下に熱可塑性合成樹脂の層が重ね合わされ上記開口部の開口面に平行な外面を有する折曲部とから構成され、該折曲部の少なくとも一部は、上記開口面に垂直な方向から圧縮した他の部分よりも薄肉の圧縮部を有し、該圧縮部は、断面コ字形の溝状の溝部が形成され、該溝部の底面は平滑面が形成され、該溝部にはシール部材が取付けられた請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の燃料タンクの開口部構造。
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