JP5467893B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用前照灯に関し、特に車両の走行状況等に応じて前照灯の配光を変化させることができる可変配光機能を備えたプロジェクタ型の車両用前照灯に関する。
従来より、車両前後方向に延びる光軸上に配置された光源バルブからの光をリフレクタにより前方へ向けて光軸寄りに集光反射させ、この反射光をリフレクタの前方に設けられた投影レンズを介して灯具前方へ照射するように構成されたプロジェクタ型の灯具ユニットを備えた車両用前照灯が知られている。
この様なプロジェクタ型の灯具ユニットを使用する場合、投影レンズとリフレクタとの間にリフレクタからの反射光の一部を遮蔽可能なシェードを設けて、例えばすれ違い配光パターン等の要求される配光パターンに合わせて不要部分を遮蔽することで、所望の配光パターンの上端部にカットオフラインを形成することができる。
ところが、単一のシェードを固定した構成では、形成できる配光パターンが単一となり、例えばシェードの上端縁がすれ違い配光パターン(ロービーム用配光パターン)を生成する為の配光生成部を形成する形状に設定されたときには、この灯具ユニットはすれ違いビーム専用としてのみ使用可能なものとなり、走行ビーム(ハイビーム用配光パターン)との切換え使用が不可能であった。
そこで、シェードをすれ違いビーム位置と走行ビーム位置とに移動可能な可動シェードとし、且つ、すれ違いビーム位置にした時にはその上端縁を投影レンズの後方側焦点に位置させ、走行ビーム位置にした時にはその上端縁を投影レンズの後方側焦点から適宜外れるものとすることで、すれ違いビーム用としても走行ビーム用としても最適な配光特性が得られるようにした車両用前照灯が提案されている。
ところで、通常の車両用前照灯では、すれ違いビームの配光特性は対向車や先行車を眩惑することがないように極力制限した前方領域のみを照射する配光特性に設定されている。その為、対向車や先行車の区別なく前方の車両が存在したときにすれ違いビームに切り換えると、例えば自車の前方に先行車のみが存在する場合でも対向車の眩惑をも考慮したすれ違いビームに切り換えられてしまう。その結果、自車の前方の照射領域が必要以上に制限されることになり、運転者の視認性が低下するという問題があった。
そこで、例えば特許文献1には、ランプ光軸に対して左右方向に外れた位置において左分割シェードと右分割シェードとに分割されたシェードを備えた車両用ランプ(車両用前照灯)が記載されている。
これら左分割シェードと右分割シェードとをそれぞれ個別のアクチュエータによって独立して傾動させることにより、左分割シェードと右分割シェードは独立して遮光領域が変化できるように構成されている。
そこで、対向車と先行車の違い、或いは自車との距離の違いに応じてランプの配光特性を変化させることにより対向車や先行車を眩惑することなく自車の前方の視認性を高めることができる。
特開2009−211963号公報
ところで、上記特許文献1に開示された車両用ランプの構成では、左分割シェードと右分割シェードとに二分割されたシェードが独立して傾動される構成の為、左分割シェードと右分割シェードとの間に隙間が生じてしまう。そこで、隙間を塞ぐために分割縁を板厚方向に傾斜した傾斜面とし、各傾斜面が互いに光軸方向に重なるように構成しているが、完全に漏光を防止するには十分でなく、隙間をラップする付加部材等を設けて漏光を防止する必要があった。
しかしながら、隙間をラップする付加部材を設けた場合には、前方へ照射したすれ違い配光パターンのカットオフライン上にシェードの板厚変化による色変化が生じてしまう。
また、組立てられた左分割シェードと右分割シェードとの間に段差(上端縁の高低差)があると、前方へ照射したすれ違い配光パターンのカットオフライン上にも配光段差が生じ、運転者は大きな違和感が生じる。そこで、このような配光段差を無くすためには、部品公差を小さくして組立て精度を高める必要があり、多大な工数と費用が発生するという問題があった。
従って、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、前方に存在する車両の状況に応じて自車の配光特性を変化させることによって対向車や先行車を眩惑することなく自車の前方視認性を高めるとともに、カットオフラインの良好な配光パターンを得ることができる車両用前照灯を提供することである。
本発明の上記目的は、ランプボディとカバーで形成された灯室内に、車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、前記投影レンズの後方側に配置された光源と、前記光源からの光を前方に向けて前記光軸寄りに反射するリフレクタと、前記投影レンズと前記光源との間に配置されて前記リフレクタからの反射光の一部及び前記光源からの直接光の一部を遮蔽して配光パターンのカットオフラインを形成するシェード機構と、を備えた車両用前照灯であって、
前記シェード機構は、
ロービーム用配光パターンを生成する為の配光生成部の全水平領域を形成する上端縁が前記投影レンズの後方側焦点近傍に位置する遮蔽位置に配置され、少なくとも前記上端縁を除く下方に光透過部が開口された板状の第1シェードと、
前記光透過部を開閉可能な板状の第2シェードと、
前記光透過部を閉鎖する閉鎖位置と前記光透過部を開放する開放位置に前記第2シェードを移動させるアクチュエータと、
を備えることを特徴とする車両用前照灯により達成される。
上記構成の車両用前照灯によれば、アクチュエータが第2シェードを開放位置へ移動させると、第1シェードは光透過部のみが遮蔽量を減少させ、他の部分は遮蔽位置のままである。そこで、シェード機構は、第1シェードの光透過部が第2シェードに閉鎖されたロービーム用配光パターンと、前記光透過部が開放されてこの部分のみが遮蔽量を減少させる配光パターン(例えば、片ハイビーム用配光パターン)とを、アクチュエータによって切り換えることができる。
この際、ロービーム用配光パターンを生成する為の配光生成部の全水平領域が第1シェードの上端縁で形成されているので、シェードが第1シェードと第2シェードに二分割されているにも関わらず、前方に照射されるロービーム用配光パターンのカットオフラインには、分割による漏光や色変化や配光段差を生じることが無い。
尚、上記構成の車両用前照灯において、前記第1シェードは、前記遮蔽位置よりも上記リフレクタからの反射光に対する遮蔽量を減少させる遮蔽緩和位置に移動可能なことが望ましい。
このような構成の車両用前照灯によれば、第1シェードを遮蔽緩和位置に移動可能とすることで、シェード機構は、第1シェード及び第2シェードの遮蔽量を減少させる配光パターン(例えば、ハイビーム用配光パターン)にも切り換えることができる。
また、上記構成の車両用前照灯において、前記第1シェードの光透過部における開口縁には、後方からの光の一部を前方に向けて反射する第1反射面が設けられることが望ましい。
このような構成の車両用前照灯によれば、開口縁に設けた第1反射面により第1シェードの上端縁に遮られる光の一部を前方に向けて反射することで、光透過部のみが遮蔽量を減少させる配光パターンに生じる光抜けを緩和することができる。
また、上記構成の車両用前照灯において、前記リフレクタと前記第1シェードとの間には、光源からの直接光の一部を前記第1反射面に向けて反射する第2反射面が配置されることが望ましい。
このような構成の車両用前照灯によれば、第2反射面が、使われていない直接光の一部を第1反射面に向けて反射することにより、開口縁に設けた第1反射面が前方に向けて反射する光の光量を増やして、リフレクタの反射光が第1シェードの上端縁に遮られることによる光抜けを防止できる。
以上に説明した本発明の車両用前照灯によれば、前方に存在する車両の状況に応じて自車の配光特性を変化させることによって対向車や先行車を眩惑することなく自車の前方視認性を高めるとともに、カットオフラインの良好な配光パターンを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る車両用前照灯の概略縦断面図である。 図1の車両用前照灯における灯具ユニットのII−II線に沿う断面図である。 図2に示したシェード機構の背面側要部斜視図である。 図3に示したシェード機構の正面側要部斜視図である。 図4に示したシェード機構の片ハイビーム使用状態及びハイビーム使用状態を示す正面側要部斜視図である。 図2に示したシェード機構の片ハイビーム使用状態を示す要部拡大図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態に係る車両用前照灯を詳細に説明する。
本実施形態の車両用前照灯1は、素通し状の透明カバー(カバー)2とランプボディ3とで区画形成された灯室4内に、灯具ユニット5が収容されている。
灯具ユニット5は、エイミングスクリュウ6a及びエイミングナット6bとで構成されるエイミング機構6を介して、ランプボディ3に支持されている。エイミング機構6は、エイミングナット6bによる締め付けを調整することで灯具ユニット5の取付位置及び取付角度を微調整するための機構で、エイミング調整した段階では、灯具ユニット5の光軸Axは、車両前後方向に対して0.5〜0.6度程度下向きの方向に延びるようになっている。
灯具ユニット5は、プロジェクタ型の灯具ユニットであり、車両前後方向に延びる光軸Ax上に配置された投影レンズ8と、バルブ軸を光軸Axに一致させて投影レンズ8の後方側焦点Fよりも後方に配置された放電バルブやハロゲンバルブ等の光源バルブ(光源)10と、この光源バルブ10が挿入固定されて光源バルブ10から放射された光L1,L2を前方に向けて光軸Ax寄りに反射させるリフレクタ13と、後方側焦点F近傍において光軸Ax近傍に上端縁が位置するように配置されてリフレクタ13からの反射光の一部及び光源バルブ10からの直接光の一部を遮蔽して配光パターンのカットオフラインを形成するシェード機構15と、投影レンズ8とリフレクタ13の前端開口縁との間に介在して両者の連結手段となる略円筒状のホルダ17とを備えている。
本実施形態において、ホルダ17には、補助シェード37が一体形成されている。この補助シェード37は、ホルダ内空間の上部に位置する上部補助シェード37aと、ホルダ内空間の下部側で、光軸Axよりも低い位置に設けられた下部補助シェード37bとで構成されている。
この補助シェード37は、シェード機構15の下方を通過しようとするリフレクタ反射光を遮蔽するとともに、投影レンズ8に入射しようとする迷走光を遮蔽するようになっている。
投影レンズ8は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸レンズからなり、その後方側焦点Fを含む焦点面上の像を反転像として前方へ投影するようになっている。
本実施形態の場合、光源バルブ10は、放電により発光する発光部10aをバルブ軸(中心軸)上に有するメタルハライドバルブであって、バルブ軸を前記光軸Axに一致させた状態で、光軸Axの後方から前記リフレクタ13に挿入固定されている。
リフレクタ13は、図2に示すように、発光部10aを通る光軸Axを中心軸とする略楕円球面状の反射面13aを有している。
この反射面13aは、光軸Axを含む断面形状が発光部10aの中心位置を第1焦点(F1)とすると共に投影レンズ8の後方側焦点F近傍を第2焦点とする略楕円形に設定されており、発光部10aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに集光反射させるようになっている。また、この反射面13aの離心率は、鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。
更に、リフレクタ13の反射面13aより前方の開口端下部には、第2反射面14が配置されている。この第2反射面14は、後述する第1シェード20の第1反射面22に向けて光源バルブ10からの直接光の一部を集光反射する反射面である。
本実施形態のシェード機構15は、図3〜図5に示すように、光軸Axの下方近傍においてロービーム用配光パターンを生成する為の配光生成部の全水平領域を形成する上端縁21が投影レンズ8の後方側焦点F近傍に位置する遮蔽位置に配置され、上端縁21を除く下方の車両左側に矩形状の光透過部55が開口された板状の第1シェード20と、光透過部55を開閉可能な矩形板状の第2シェード23と、光透過部55を閉鎖する閉鎖位置から第1開放位置及び第2開放位置へと第2シェード23を順次移動させるアクチュエータ30と、第2シェード23が第2開放位置へ移動した時、第1シェード20を遮蔽位置から遮蔽緩和位置へ移動させるように第2シェード23に設けられた連動部23aと、を備える。
第1シェード20は、図3及び図4に示すように、光軸Axに対して略垂直な面に沿って立設された横長の長方形をした板部材で形成された板シェードであり、その上端縁21はロービーム用配光パターン(段違い水平カットオフライン)を生成する為の配光生成部の全水平領域を形成する形状とされている。その上でこの第1シェード20は、上端縁21を除く下方の車両左側に矩形状の光透過部55が開口されている。
尚、本実施形態の光透過部55は、片ハイビーム使用時に自車の前方を照射するべく車両左側に開口しているが、車両右側を開口して片ハイビーム使用時に対向車の前方を照射するように構成しても良い。
光軸Axに沿って前後方向(板厚方向)に重ねて配設された第1シェード20と第2シェード23とは、ホルダ17を車幅方向に貫通する支持ピン40によって、光軸Axと直交する水平線と平行な同一の回転中心線Hxを中心に回転自在に支持されている。
尚、第1シェード20の光透過部55を閉鎖する第2シェード23の上端縁は、第1シェード20の上端縁21上を通過して前方へ照射された光がロービーム用配光パターンのカットオフライン上に板厚変化による色変化が生じないように、上端縁21より低く設定されている。
そして、第1シェード20は後面側に設けられたストッパ42Aによって前方へのみ傾動自在とされ、後面が第1シェード20に当接する第2シェード23は前面側に設けられたストッパ42Bによって所定回転角度範囲内を前方へのみ傾動自在とされている。
更に、図3に示すように、第1シェード20は弾性付勢部材であるリターンスプリング41により後方へ回動付勢されている。このリターンスプリング41は金属製のねじりコイルバネであり、その一端部が第1シェード20の背面に係止されると共に、その他端部がホルダ17側に係止されて第1シェード20を後方へ回動付勢している。
また、第2シェード23は弾性付勢部材であるリターンスプリング43により後方へ回動付勢されている。このリターンスプリング43は金属製の引張りコイルバネであり、その一端部が第2シェード23の背面から延びる連動部23aに係止されると共に、その他端部がホルダ17側に係止されて第2シェード23を後方へ回動付勢している。
そこで、リターンスプリング41により後方へ回動付勢された第1シェード20は、ストッパ42Aに当接して回転規制されるので、略垂直な状態とされる。また、リターンスプリング43により後方へ回動付勢された第2シェード23は、背面が第1シェード20に当接して回転規制されるので、略垂直な状態とされる(図3参照)。
本実施形態のアクチュエータ30は、ステップモータ等の回転モータから成り、減速ギア機構50を介して第2シェード23を回転駆動する。このアクチュエータ30は、図示しないコントロールユニットにより車両走行状況或いはビーム切換えスイッチ操作に応じて駆動制御されるようになっている。
減速ギア機構50は、図4に示すように、第2シェード23の左側端に支持ピン40と同心に固定された平ギア51と、アクチュエータ30の回転駆動軸に固定されたピニオンギア53とを備える。平ギア51は、一側面に突設された嵌合突起51aを第2シェード23の左側端に凹設された嵌合穴23bに嵌合することにより、第2シェード23と一体に回転可能とされる。
そして、アクチュエータ30の回転方向を切り換えることによって、第2シェード23は垂直状態からストッパ42Bに当接するまで灯具前方に傾動されるように構成されている。
本実施形態に係る連動部23aは、第2シェード23の軸受部から半径方向外方へ延出された突起であり、第2シェード23が略垂直な状態から前方へ所定角度回動されると、第1シェード20の背面に当接するように構成されている。
そこで、第2シェード23が所定角度以上灯具前方に傾動された際には、リターンスプリング41,43のバネ力に抗して第1シェード20も連動部23aに押されて灯具前方に傾動する。
本実施形態の第1シェード20は、上端縁21が投影レンズ8の後方側焦点F近傍に位置する遮蔽位置に配置され、光透過部55が第2シェード23で閉鎖された状態(図3及び図4に図示した状態)ではロービーム用配光パターンを形成し、第1シェード20の光透過部55が開放された状態(図5(a)に図示した状態)では片ハイビーム用配光パターンを形成し、第1シェード20と第2シェード23とが前方へ傾動して上端縁21が投影レンズ8の後方側焦点F近傍に位置しない状態(図5(b)に図示した状態)ではハイビーム用配光パターンを形成する。
即ち、本実施形態の車両用前照灯1において、アクチュエータ30が一段階駆動されて減速ギア機構50の平ギア51が一方向(図3中反時計回り方向)へ所定角度回転されると、図5(a)に示すように、第2シェード23は前方へ傾動されて、光透過部55を閉鎖する閉鎖位置から第1開放位置に移動されるようになっている。この際、リターンスプリング41により後方へ回動付勢されている第1シェード20はストッパ42Aに当接して遮蔽位置のままである。そこで、車両用前照灯1から前方へ照射される光により、片ハイビーム用配光パターンが形成される。
更に、アクチュエータ30が二段階駆動されて平ギア51が一方向へ更に所定角度回転されると、図5(b)に示すように、第2シェード23は前方へ傾動されて、第1開放位置から第2開放位置に移動されるようになっている。この際、連動部23aに押された第1シェード20もリターンスプリング41のバネ力に抗して前方へ傾動されて遮蔽量が減少する遮蔽緩和位置に移動される。そこで、車両用前照灯1から前方へ照射される光によって、ハイビーム用配光パターンが形成される。
また、アクチュエータ30が逆回転されて減速ギア機構50の平ギア51が他方向(図3中時計回り方向)へ回転されると、図3に示すように、第1シェード20及び第2シェード23は遮蔽位置に移動される。また、アクチュエータ30の通電が遮断された際にも、第1シェード20及び第2シェード23は、リターンスプリング41,43のバネ力によって遮蔽位置に移動される。
そこで、車両用前照灯1から前方へ照射される光によって、ロービーム用配光パターンが形成される。
即ち、本実施形態の車両用前照灯1によれば、アクチュエータ30が第2シェード23を第1開放位置へ移動させると、第1シェード20は光透過部55のみが遮蔽量を減少させ、他の部分は遮蔽位置のままである。更に、アクチュエータ30が第2シェード23を第2開放位置へ移動させると、第1シェード20も遮蔽量が減少する遮蔽緩和位置に移動される。
そこで、シェード機構15は、第1シェード20の光透過部55が第2シェード23に閉鎖されたロービーム用配光パターンと、光透過部55が開放されてこの部分のみが遮蔽量を減少させる片ハイビーム用配光パターンと、第1シェード20の遮蔽量が減少するハイビーム用配光パターンとを、一つのアクチュエータ30によって切り換えることができる。
この際、ロービーム用配光パターンを生成する為の配光生成部の全水平領域が第1シェード20の上端縁21で形成されているので、シェードが第1シェード20と第2シェード23に二分割されているにも関わらず、前方に照射されるロービーム用配光パターンのカットオフラインには、分割による漏光や色変化や配光段差を生じることが無い。
従って、本実施形態の車両用前照灯1は、図示しないコントロールユニットにより前方に存在する車両の状況に応じてアクチュエータ30を駆動制御し、第2シェード23を車両走行状況に応じて回動させることにより、灯具ユニット5からの光照射によって形成される自車の配光特性を変化させることによって対向車や先行車を眩惑することなく自車の前方視認性を高めるとともに、カットオフラインの良好な配光パターンを得ることができる。
また、本実施形態の車両用前照灯1は、走行中の片ハイビーム又はハイビーム照射時にアクチュエータ30への電力供給が途絶える等の故障が発生した場合、リターンスプリング41,43により遮蔽位置に付勢されている第1シェード20及び第2シェード23は、ストッパ42Aに第1シェード20が係止されるまで回転して戻るので、自動でロービーム照射に戻すことで対向車へのグレアを防止することができる。
更に、図6に示すように、本実施形態のシェード機構15に係る第1シェード20の光透過部55における上部開口縁(開口縁)には、リフレクタ13の開口端下部に配置された第2反射面14が集光反射した光源バルブ10からの直接光の一部を前方に向けて反射する第1反射面22が設けられている。
即ち、第1シェード20の上端縁21によって遮られるリフレクタ13の反射光の一部L3の代わりに、使われていない直接光の一部L4を第2反射面14が第1反射面22に向けて集光反射し、該第1反射面22がこの後方からの光L4を前方に向けて反射するように構成されている。
そこで、リフレクタ13の反射光が第1シェード20の上端縁21に遮られることによって片ハイビーム用配光パターンに生じる光抜けを防止でき、運転者が違和感を生じない良好な配光パターンを得ることができる。
尚、上記実施形態における第1シェード、光透過部、第2シェード、アクチュエータ、第1反射面、第2反射面並びにシェード機構などの具体的な構成も、上記実施形態に限定するものではない。必要とされる配光切換え動作が得られるなら、適宜に設計変更可能である。
例えば、上記実施形態のシェード機構15においては、アクチュエータ30としてパルスモータを用いたが、二段ソレノイドによって第2シェードを順次移動させる構成とすることも可能である。
更に、上記実施形態のシェード機構15においては、一つのアクチュエータ30を用いて第1シェード及び第2シェードを移動させる構成としたが、これら第1シェード及び第2シェードを二つのアクチュエータを用いることによって独立して移動させる構成とすることも可能である。
1 車両用前照灯
2 透明カバー(カバー)
3 ランプボディ
5 灯具ユニット
8 投影レンズ
10 光源バルブ(光源)
10a 発光部
13 リフレクタ
14 第2反射面
15 シェード機構
17 ホルダ
20 第1シェード
21 上端縁
22 第1反射面
23 第2シェード
30 アクチュエータ
55 光透過部

Claims (2)

  1. ランプボディとカバーで形成された灯室内に、車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、前記投影レンズの後方側に配置された光源と、前記光源からの光を前方に向けて前記光軸寄りに反射するリフレクタと、前記投影レンズと前記光源との間に配置されて前記リフレクタからの反射光の一部及び前記光源からの直接光の一部を遮蔽して配光パターンのカットオフラインを形成するシェード機構と、を備えた車両用前照灯であって、
    前記シェード機構は、
    ロービーム用配光パターンを生成する為の配光生成部の全水平領域を形成する上端縁が前記投影レンズの後方側焦点近傍に位置する遮蔽位置に配置され、少なくとも前記上端縁を除く下方に光透過部が開口された板状の第1シェードと、
    前記光透過部を開閉可能な板状の第2シェードと、
    前記光透過部を閉鎖する閉鎖位置と前記光透過部を開放する開放位置に前記第2シェードを移動させるアクチュエータと、
    を備え
    前記リフレクタと前記第1シェードとの間には、光源からの直接光の一部を、前記第1シェードの光透過部における開口縁に設けられて後方からの光の一部を前方に向けて反射する第1反射面に向けて反射する第2反射面が配置されることを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記第1シェードは、前記遮蔽位置よりも上記リフレクタからの反射光に対する遮蔽量を減少させる遮蔽緩和位置に移動可能なことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
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