JP5484867B2 - 圧縮空気供給システムおよび方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気圧縮機の制御技術に関し、特に空気槽から負荷へ送り出される圧縮空気の状態に基づいて空気槽へ圧縮空気を送り込む空気圧縮機の運転台数を制御する空気圧縮機運転制御技術に関する。
工場内の各種ユーティリティ設備や建物設備などの負荷に対して、圧縮空気を供給する圧縮空気供給システムは、圧縮空気を生成する複数の空気圧縮機を設け、これら空気圧縮機から送り出された圧縮空気を空気槽へ一旦貯めたあと、この空気槽から負荷へ送り出すものとなっている。
この圧縮空気供給システムでは、運転コストの削減、CO2の排出量に代表される環境負荷の低減を目的として、負荷の変動に応じて、各空気圧縮機の運転を切替制御する機能が設けられている(例えば、特許文献1など参照)。
従来、このような圧縮空気供給システムにおいて、空気圧縮機の寿命を考慮して、各空気圧縮機の積算運転時間が平準化されるよう、各空気圧縮機の運転をローテーションさせる技術が提案されている(例えば、特許文献2など参照)。また、負荷の変動に応じて、各空気圧縮機をロード/アンロードする場合、予め設定した選択順序に基づいて各空気圧縮機を1つずつ順にロード/アンロードする技術が提案されている(例えば、特許文献3など参照)。
特許第4112869号公報 特開2006−275458号公報 特許第3437763号公報
しかしながら、このような従来技術は、いずれも、効率の等しい複数の空気圧縮機を用いることを前提として、これら空気圧縮機の稼働時間を平準化させることにより、装置寿命の延長させるためのものである。したがって、効率・容量・制御方式が異なる空気圧縮機が混在する場合には、装置寿命の延長、運転コストの削減、環境負荷の低減を、容易に実現できないという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、効率・容量・制御方式が異なる空気圧縮機が混在する場合でも、各空気圧縮機の特徴を活かした適切な運転を実現できる空気圧縮機運転制御技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる圧縮空気供給システムは、圧縮空気を生成する複数の空気圧縮機と、空気圧縮機で生成された圧縮空気を集気して負荷へ供給する供給部と、供給部で計測した圧縮空気の圧力を示す空気圧の変化に応じて、空気圧縮機の運転状態を切替制御することにより、空気圧を調整する空気圧縮機制御装置とを備え、空気圧縮機制御装置に、空気圧縮機ごとに切替制御の対象として選択する優先順位が予め設定されている運転設定データを記憶する記憶部と、運転設定データの優先順位に基づいて空気圧縮機のうちから切替制御の対象となる空気圧縮機を選択し、選択した当該空気圧縮機の運転状態を、空気圧の変化に応じて、圧縮空気を吐出するロード状態または圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御する切替制御部とを含み、切替制御部は、任意の優先順位の空気圧縮機を選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機が複数存在する場合、これら空気圧縮機の使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機を順次ローテーションして選択するようにしたものである
この際、切替制御部で、空気圧縮機のうちインバータ制御方式の空気圧縮機に対して、空気圧の変化に応じた回転数指令を出力することにより、空気圧を微調整するようにしてもよい。
また、記憶部で、各空気圧縮機に対して設定された優先順位が異なる運転設定データを複数記憶し、切替制御部で、予め設定された運転スケジュールにしたがって運転設定データのうちから選択したいずれか1つの運転設定データの優先順位に基づいて、切替制御の対象となる空気圧縮機を選択するようにしてもよい。
また、切替制御部で、運転設定データの優先順位に基づいて、空気圧縮機のうちから、次回の切替制御でロード状態またはアンロード状態へ切り替える空気圧縮機を選択し、この選択結果を各空気圧縮機に対する制御状況を示す制御状況データとして出力するようにしてもよい。
また、本発明にかかる圧縮空気供給方法は、複数の空気圧縮機が圧縮空気を生成するステップと、供給部が空気圧縮機で生成された圧縮空気を集気して負荷へ供給するステップと、空気圧縮機制御装置が、供給部で計測した圧縮空気の圧力を示す空気圧の変化に応じて、空気圧縮機の運転状態を切替制御することにより、空気圧を調整する空気圧縮機制御ステップとを備え、空気圧縮機制御ステップに、予め記憶部の運転設定データで空気圧縮機ごとに設定されている、切替制御の対象として選択する優先順位に基づいて、空気圧縮機のうちから切替制御の対象となる空気圧縮機を選択する選択ステップと、選択した当該空気圧縮機の運転状態を、空気圧の変化に応じて、圧縮空気を吐出するロード状態または圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御する切替制御ステップとを含み、切替制御ステップは、任意の優先順位の空気圧縮機を選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機が複数存在する場合、これら空気圧縮機の使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機を順次ローテーションして選択するようにしたものである
本発明によれば、運転設定データのロード優先順位やアンロード優先順位を、個々の空気圧縮機の効率・容量・制御方式に基づいて、任意に設定することができる。このため、効率・容量・制御方式が異なる空気圧縮機が混在する場合でも、各空気圧縮機の特徴を活かした適切な運転を実現できる。したがって、設置されている空気圧縮機を効率よく適切に切替制御して、装置寿命の延長、運転コストの削減、あるいは環境負荷の低減を、容易に実現することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる圧縮空気供給システムの構成を示すブロック図である。 運転設定データの構成例である。 運転状態データの構成例である。 目標値データの構成例である。 第1の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置の空気圧縮機制御処理を示すフローチャートである。 空気圧縮機の切替制御例を示す説明図である。 運転設定データの他の設定例である。 空気圧縮機の他の切替制御例を示す説明図である。 インバータ機に対する回転数制御特性を示すグラフである。 インバータ機を用いた切替制御例を示す説明図である。 複数のインバータ機に対する回転数制御特性を示すグラフである。 複数のインバータ機を用いた切替制御例を示す説明図である。 ローテーション運転時における運転設定データの構成例である。 ローテーション運転例である。 ローテーション運転時における他の運転設定データの構成例である。 他のローテーション運転例である。 複数の制御パターンからなる運転設定データの構成例である。 運用スケジュールの構成例である。 監視画面の表示例である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる圧縮空気供給システムについて説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる圧縮空気供給システムの構成を示すブロック図である。
この圧縮空気供給システム1は、複数の空気圧縮機AC(AC1,AC2,…,ACn)で生成した圧縮空気を供給部20で集気して、工場内の各種ユーティリティ設備や建物設備などの負荷40(41,42,…,4m)へ分配供給する設備であり、空気圧縮機制御装置10において、圧力計30により供給部20で計測した圧縮空気の圧力を示す空気圧Pの変化に応じて、空気圧縮機ACの運転状態を切替制御することにより、空気圧Pを調整する機能を有している。
このうち、空気圧縮機ACについては、電気モータにより駆動されて圧縮空気を生成する、スクリュー式などの一般的なエアーコンプレッサからなる。これら空気圧縮機ACとしては、定速回転方式の電気モータを用いたものでもよく、無段階で回転数が調整可能なインバータ制御方式の電気モータを用いて圧縮空気の供給量を調整できるものを利用してもよい。また、後述するように、これら定速回転方式とインバータ制御方式の空気圧縮機ACを並列して用いてもよい。本実施の形態では、定速回転方式の電気モータを用いた空気圧縮機ACで圧縮空気供給システム1が構成されている場合を例として説明する。
供給部20は、各空気圧縮機ACで生成した圧縮空気を集気して負荷40へ分配する供給路であり、必要に応じて、圧縮空気を一時的に蓄積する空気槽、圧縮空気を乾燥するためのドライヤ、圧縮空気を清浄化するためのフィルタ、圧縮空気を各負荷40へ分配するためのエアーヘッダなど、各種の設備から構成されている。
圧力計30は、圧力センサで気体の圧力を計測する圧力発信器からなり、供給部20を構成する任意の設備に設けられて、集気された圧縮空気の空気圧Pを計測して空気圧縮機制御装置10へ出力する機能を有している。
監視装置50は、LANなどの通信回線を介して空気圧縮機制御装置10とデータ通信を行うことにより、空気圧縮機制御装置10における空気圧縮機ACの制御状況を監視するための端末装置である。
本実施の形態は、空気圧縮機制御装置10において、空気圧縮機ACごとに切替制御の対象として選択する優先順位が予め設定されている運転設定データを記憶部で記憶し、この運転設定データの優先順位に基づいて空気圧縮機ACのうちから切替制御の対象となる空気圧縮機ACを選択し、選択した当該空気圧縮機ACの運転状態を、空気圧の変化に応じて、圧縮空気を吐出するロード状態または圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御するようにしたものである。
[空気圧縮機制御装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の構成について詳細に説明する。
この空気圧縮機制御装置10は、全体として各種の設備機器やフィールド機器を自動制御するコントローラなどの制御装置からなり、主な機能部として、計測処理部11、記憶部12、切替制御部13、運転指令部14、および通信部15が設けられている。
計測処理部11は、専用の通信インターフェース回路からなり、圧力計30と通信を行うことにより、圧力計30で計測された圧縮空気の圧力、すなわち空気圧Pを取得する機能を有している。
記憶部12は、半導体メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、切替制御部13で用いる各種処理情報やプログラム12Pを記憶する機能を有している。
プログラム12Pは、記憶部12から読み出されて切替制御部13で実行されることにより、各種処理部を実現するプログラムであり、予め外部装置(図示せず)や記録媒体(図示せず)から読み込まれて記憶部12へ格納されている。
記憶部12で記憶される主な処理情報として運転設定データ12A、運転状態データ12B、および目標値データ12Cがある。
運転設定データ12Aは、空気圧縮機ACを切替制御の対象として選択する優先順位を示すデータである。図2は、運転設定データの構成例である。ここでは、5つの空気圧縮機AC1,AC2,AC3,AC,AC5が例として示されており、これら空気圧縮機ACごとに、ロード優先順位とアンロード優先順位が個別に設定されている。通常、空気圧縮機ACの運転状態としては、電気モータが停止している停止状態、電気モータは動作しているが圧縮空気を吐出していないアンロード状態、および電気モータが動作して圧縮空気を吐出しているロード状態という、3つの運転状態がある。
運転設定データ12Aのうち、ロード優先順位は、アンロード状態にある空気圧縮機ACのうちからロード状態に切替制御する対象となる空気圧縮機ACを選択する順序を示す数値である。また、運転設定データ12Aのうち、アンロード優先順位は、ロード状態にある空気圧縮機ACのうちからアンロード状態に切替制御する対象となる空気圧縮機ACを選択する順序を示す数値である。これら数値は小さいほど優先順位が高いことを示しており、図2の例では、ロード優先順位が最も高いのは空気圧縮機AC1であり、アンロード優先順位が最も高いのは空気圧縮機AC5である。
運転状態データ12Bは、各空気圧縮機ACの運転状態を示すデータである。図3は、運転状態データの構成例である。ここでは、5つの空気圧縮機AC1,AC2,AC3,AC,AC5が例として示されており、これら空気圧縮機ACごとに、ロード状態、アンロード状態、および停止状態の3つの運転状態が登録されている。
目標値データ12Cは、供給部20内の圧縮空気の空気圧Pを保持する規定範囲を示すデータである。図4は、目標値データの構成例である。ここでは、規定範囲の上限値PHと下限値PLとがそれぞれ設定されている。
切替制御部13は、CPUとその周辺回路を有し、記憶部12のプログラム12Pを読み込んで実行することにより各種処理を実行する演算処理部からなり、記憶部12から読み出した運転設定データ12Aの優先順位に基づいて空気圧縮機のうちから切替制御の対象となる空気圧縮機ACを選択する機能と、選択した空気圧縮機ACの運転状態を、計測処理部11で得られた空気圧Pの変化に応じて、圧縮空気を吐出するロード状態または圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御する機能とを有している。
具体的には、切替制御部13において、定期的に、空気圧Pが目標値データ12Cの上限値PHおよび下限値PLと比較される。ここで、負荷40での圧縮空気消費量が増大して空気圧Pが下限値PLまで低下した場合、空気圧Pを上昇させるために、新たな空気圧縮機ACがロード状態へ切替制御される。この際、運転状態データ12Bに基づいて確認したアンロード状態にある空気圧縮機ACのうち、運転設定データ12Aのロード優先順位が最も高い空気圧縮機ACが選択されてロード状態へ切替制御される。
また、負荷40での圧縮空気消費量が低減して空気圧Pが上限値PHまで上昇した場合、空気圧Pを低下させるために、ロード状態にある空気圧縮機ACのいずれかがアンロード状態へ切替制御される。この際、運転状態データ12Bに基づいて確認したロード状態にある空気圧縮機ACのうち、運転設定データ12Aのアンロード優先順位が最も高い空気圧縮機ACが選択されてアンロード状態へ切替制御される。
この他、切替制御部13は、アンロード状態の空気圧縮機ACの台数がゼロになった場合、記憶部12の運転設定データ12Aと運転状態データ12Bを参照して、停止状態にある空気圧縮機ACのうち、ロード優先順位が最も高い空気圧縮機ACを起動してアンロード状態へ切替制御する機能を有している。これにより、空気圧Pがさらに低下して新たな空気圧縮機ACをロード状態へ切替制御する際、ロード優先順位が高いものから順に、アンロード状態にある空気圧縮機ACを、直ちにロード状態へ切替制御することができる。
また、切替制御部13は、ロード状態からアンロード状態へ切替られた空気圧縮空気ACのうち、運転設定データ12Aのアンロード優先順位が最も高い空気圧縮空気ACを停止状態に切替制御する機能を有している。これにより、余剰の空気圧縮空気ACのうち、アンロード優先順位の高いものから順に、停止状態に切替制御することができる。
運転指令部14は、専用の通信インターフェース回路からなり、切替制御部13で決定された制御内容に基づいて、対象となる空気圧縮機ACに対対して運転状態の切替を指令する機能を有している。
通信部15は、LANなどの通信回線を介して監視装置50とデータ通信を行うことにより、記憶部12の運転状態データ12Bなど、空気圧縮機制御装置10における空気圧縮機ACの制御状況に関する各種処理情報を監視装置50へ送信する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の動作について説明する。図5は、第1の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置の空気圧縮機制御処理を示すフローチャートである。
空気圧縮機制御装置10において、計測処理部11は、定期的に圧力計30から空気圧Pを取得する(ステップ100)。
切替制御部13は、計測処理部11で新たに取得された空気圧Pを、記憶部12の目標値データ12Cを参照して、その下限値PLと比較する(ステップ101)。
ここで、一定期間継続して空気圧Pが下限値PL以下の場合(ステップ101:YES)、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aと運転状態データ12Bとを参照して、アンロード状態にある空気圧縮機ACのうち、ロード優先順位が最も高い空気圧縮機ACを選択し(ステップ102)、選択した空気圧縮機ACをロード状態へ切替制御する指示を運転指令部14へ出力するとともに、運転状態データ12Bのうち選択した空気圧縮機ACの運転状態をロード状態へ更新し(ステップ103)、ステップ100へ戻る。
これにより、運転指令部14から対象となる空気圧縮機ACに対して運転状態切替指令が出力され、対象となる空気圧縮機ACが、運転状態をロード状態へ切り替える。このため、供給部20へ吐出される圧縮空気の量が増大して、空気圧Pが下限値PLから上昇して規定範囲内に維持される。
一方、ステップ101において、一定期間継続して空気圧Pが下限値PL以下とならない場合(ステップ101:NO)、切替制御部13は、空気圧Pを、目標値データ12Cの上限値PHと比較する(ステップ104)。
ここで、一定期間継続して空気圧Pが上限値PH以上とならない場合(ステップ104:NO)、ステップ100へ戻る。
また、一定期間継続して空気圧Pが上限値PH以上の場合(ステップ104:YES)、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aと運転状態データ12Bとを参照して、ロード状態にある空気圧縮機ACのうち、アンロード優先順位が最も高い空気圧縮機ACを選択し(ステップ105)、選択した空気圧縮機ACをアンロード状態へ切替制御する指示を運転指令部14へ出力するとともに、運転状態データ12Bのうち選択した空気圧縮機ACの運転状態をアンロード状態へ更新し(ステップ106)、ステップ100へ戻る。
これにより、運転指令部14から対象となる空気圧縮機ACに対して運転状態切替指令が出力され、対象となる空気圧縮機ACが、運転状態をアンロード状態へ切り替える。このため、供給部20へ吐出される圧縮空気の量が減少して、空気圧Pが上限値PHから低下して規定範囲内に維持される。
図6は、空気圧縮機の切替制御例を示す説明図であり、横軸が時間を示し、縦軸が圧縮空気の消費量、すなわち負荷量を示している。
図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してロード優先順位が「1」〜「5」の順で設定されている場合、空気圧縮機制御の開始時に、空気圧縮機AC1が最初にロード状態へ切替制御された後、負荷量が単調増加するに連れて、空気圧縮機AC2〜AC5が順にロード状態へ制御される。
また、図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してアンロード優先順位が「5」〜「1」の順で設定されている場合、すべての空気圧縮機AC1〜AC5がロード状態にある時点から、負荷量が単調減少するに連れて、空気圧縮機AC5〜AC1が順にアンロード状態へ制御される。
したがって、図2に示した運転設定データ12Aの設定例によれば、ロード状態へ切替制御した順序とは逆の順序で、空気圧縮機ACをアンロード状態へ切替制御する、いわゆる先入れ後出し制御(FILO:First In Last Out)を実行できる。このため、例えば空気圧縮効率のよい空気圧縮機ACを優先して運転することができ、運転コストの削減や、電力消費削減による環境負荷の低減を実現できる。
図7は、運転設定データの他の設定例である。図8は、空気圧縮機の他の切替制御例を示す説明図である。
図7では、図2と比較して、空気圧縮機AC1〜AC5に対してアンロード優先順位が「1」〜「5」の順で設定されている。このため、ロード状態への切替順序については、図6と同様であるが、アンロード状態への切替順序が異なる。すなわち、すべての空気圧縮機AC1〜AC5がロード状態にある時点から、負荷量が単調減少するに連れて、空気圧縮機AC1〜AC5が順にロード状態へ制御される。
したがって、図7に示した運転設定データ12Aの設定例によれば、ロード状態へ切替制御した順序と同じ順序で、空気圧縮機ACをアンロード状態へ切替制御する、いわゆる先入れ先出し制御(FIFO:First In First Out)を実行できる。このため、図7の設定例では、ロード優先順位/アンロード優先順位設定が共に高い空気圧縮機、例えば空気圧縮機AC1は、容量調整機として優先的にロード/アンロード切替えを行わせることができる。反対に ロード優先順位/アンロード優先順位設定が共に低い空気圧縮機、例えば空気圧縮機AC5は、ベース運転機として ロードしにくいが 一旦ロードすると優先的にロード状態を継続する機として運用することができる。これにより、小容量でアンロード電力が小さい機を容量調整機として運用し、大容量でアンロード電力が大きい機をベース機として運用するなど、個々の空気圧縮機の特徴を生かした制御が適用できる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、空気圧縮機制御装置10において、空気圧縮機ACごとに切替制御の対象として選択する優先順位が予め設定されている運転設定データ12Aを記憶部12で記憶し、切替制御部13により、この運転設定データ12Aの優先順位に基づいて空気圧縮機ACのうちから切替制御の対象となる空気圧縮機ACを選択し、選択した当該空気圧縮機ACの運転状態を、空気圧の変化に応じて、圧縮空気を吐出するロード状態または圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御している。
これにより、運転設定データ12Aのロード優先順位やアンロード優先順位を、個々の空気圧縮機ACの効率・容量・制御方式に基づいて、任意に設定することができる。このため、効率・容量・制御方式が異なる空気圧縮機が混在する場合でも、各空気圧縮機の特徴を活かした適切な運転を実現できる。したがって、設置されている空気圧縮機を効率よく適切に切替制御して、装置寿命の延長、運転コストの削減、あるいは環境負荷の低減を、容易に実現することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置について説明する。
第1の実施の形態では、定速回転方式の電気モータを用いた空気圧縮機AC、すなわちロード/アンロード機で圧縮空気供給システム1が構成されている場合を例として説明した、本実施の形態では、ロード/アンロード機と、インバータ制御方式の電気モータを用いた空気圧縮機AC、すなわちインバータ機とが混在する場合について説明する。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10において、切替制御部13は、空気圧縮機ACのうちインバータ機に対して、予め設定された目標圧力P’に対する空気圧PのPID出力に基づいて、空気圧Pの変化に応じた回転数指令を出力することにより、空気圧を微調整する機能を有している。この際、切替制御部13で、空気圧PのPID出力を算出してもよく、空気圧縮機制御装置10の外部に設けた圧力調節計で、入力された空気圧Pに基づき算出した空気圧PのPID出力を利用してもよい。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10のうち、この他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の動作について説明する。図9は、インバータ機に対する回転数制御特性を示すグラフである。図10は、インバータ機を用いた切替制御例を示す説明図である。なお、全体的な空気圧縮機制御処理については、前述した図5と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施の形態において、切替制御部13は、空気圧PのPID出力をインバータ機の回転数指令出力Nとして使用する。したがって、インバータ機は、空気圧Pを目標圧力P’に一致させるよう回転数の増速/減速を行う。
図9の回転数制御特性では、空気圧PのPID出力レンジ0%−100%に対して、回転数指令出力Nの0%−100%が割り当てられている。この際、Nmaxはインバータ機の最高回転数であり、インバータの特性を考慮して最高回転数Nmaxの90%に回転数指令上限Nlimが設定されている。
切替制御部13は、通常負荷の場合、最低回転数Nminから最高回転数Nmaxまでの間で、インバータ機に対する回転数指令出力Nを制御するが、負荷が減少してPID出力が低下してくると、最低回転数Nminを越えて0%まで回転数指令出力Nを低下させる。また、回転数指令出力Nがアンロード回転数Nunloadを下回った時点で、切替制御部13は、インバータ機をロード状態からアンロード状態へ切替制御する。
また、この状態から負荷が上昇してPID出力が上昇してくると、切替制御部13は、回転数指令出力Nを徐々に上昇させ、ロード回転数Nloadに到達した時点で、インバータ機をアンロード状態からロード状態へ切替制御する。
なお、アンロード運転機能がないインバータ機の場合、切替制御部13は、負荷が減少してPID出力が低下し、回転数指令出力Nが最低回転数Nminを下回っても、インバータ機をアンロード状態には切替制御せず、ロード状態を維持する。この際、インバータ機自体は、最低回転数Nminより低い回転数指令出力Nが指示されても、最低回転数Nminを維持するものとなっている。
また、この状態から負荷が上昇してPID出力が上昇してくると、切替制御部13は、回転数指令出力Nを徐々に上昇させ、最低回転数Nminに到達した時点で、インバータ機に対する回転数制御が再開される。
したがって、図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してロード優先順位が「1」〜「5」の順で設定されており、空気圧縮機AC1がインバータ機の場合、図10に示すように、空気圧縮機制御の開始時に、インバータ機AC1が最初に停止状態からアンロード状態へ切替制御されて、最低回転数Nminで回転し始め、負荷量の増加に応じて回転数指令出力Nが上昇し、ロード回転数Nloadに到達した時点で、インバータ機AC1がアンロード状態からロード状態へ切替制御され、最低回転数Nminに到達した後、回転数指令出力Nによるインバータ機AC1の回転数制御が開始される。
この後、負荷量の増加に応じて回転数指令出力Nが上昇し、回転数指令上限Nlimに達した時点で、ロード優先順位にしたがって空気圧縮機AC2がロード状態に切替制御され、これ以降、負荷量が単調増加するに連れて、空気圧縮機AC3〜AC5が順にロード状態へ制御される。この際、新たな空気圧縮機ACがロード状態へ切替制御された時点で、空気圧Pが段階的に増大するため、回転数指令出力Nが空気圧Pの増大分だけ低下して、空気圧Pを目標圧力P’に一致させるようインバータ機AC1の回転数が低下する。これにより、各空気圧縮機ACからの圧縮空気供給総量は、負荷量に応じて滑らかに変化する。
また、図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してアンロード優先順位が「5」〜「1」の順で設定されており、すべての空気圧縮機AC1〜AC5がロード状態にある時点から、負荷量が減少してPID出力が低下した場合、回転数指令出力Nが低下して、空気圧Pを目標圧力P’に一致させるようインバータ機AC1の回転数が低下する。この後、回転数指令出力Nが最低回転数Nminより低下した時点で、インバータ機AC1の回転数は最低回転数Nminを維持し、回転数指令出力Nがアンロード回転数Nunloadを下回った時点で、アンロード優先順位にしたがってインバータ機AC1がアンロード状態へ切替制御される。
この後、負荷量が単調減少するに連れて、空気圧縮機AC5〜AC1が順にアンロード状態へ制御される。この際、新たな空気圧縮機ACがアンロード状態へ切替制御された時点で、空気圧Pが段階的に低下するため、回転数指令出力Nが空気圧Pの低下分だけ増大する。このため、回転数指令出力Nがロード回転数Nloadに達した時点で、インバータ機AC1がロード状態へ切替制御され、その後、空気圧Pを目標圧力P’に一致させるようインバータ機AC1の回転数が上昇する。これにより、各空気圧縮機ACからの圧縮空気供給総量は、負荷量に応じて滑らかに変化する。
また、インバータ機が複数設置されている場合、インバータ機のロード運転台数に関わらす、空気圧PのPID出力の重みが変わりなく機能するように、切替制御部13は、使用可能なインバータ機の操作能力の和を、ロード運転中のインバータ機による操作能力の和で除算することにより、回転数制御特性の傾きを算出する。
図11は、複数のインバータ機に対する回転数制御特性を示すグラフである。ここでは、2台のインバータ機を用いる場合の回転数制御特性が示されている。2台のインバータ機の操作能力が等しい場合、1台運転時の傾きは2台運転時の2倍になる。
図12は、複数のインバータ機を用いた切替制御例を示す説明図である。図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してロード優先順位が「1」〜「5」の順で設定されており、空気圧縮機AC1,AC2がインバータ機の場合、図12に示すように、ロード優先順位に基づいてインバータ機AC1が最初にロード状態へ切替制御され、1台運転時の回転数制御特性に基づきインバータ機AC1の回転数指令出力Nが算出される。
また、回転数指令出力Nが回転数指令上限Nlimに達した時点で、インバータ機AC2がロード状態に切替制御され、2台運転時の回転数制御特性に基づきインバータ機AC1,AC2の回転数指令出力Nが算出される。
この後、負荷量の増加に応じて回転数指令出力Nが上昇し、回転数指令上限Nlimに達した時点で、ロード優先順位にしたがって空気圧縮機AC3がロード状態に切替制御され、これ以降、負荷量が単調増加するに連れて、空気圧縮機AC4〜AC5が順にロード状態へ切替制御される。
また、図2に示した運転設定データ12Aのように、空気圧縮機AC1〜AC5に対してアンロード優先順位が「5」〜「1」の順で設定されており、すべての空気圧縮機AC1〜AC5がロード状態にある時点から、負荷量が減少してPID出力が低下した場合、回転数指令出力Nが低下して、空気圧Pを目標圧力P’に一致させるようインバータ機AC1,AC2の回転数が低下する。この後、回転数指令出力Nが最低回転数Nminまで低下した時点で、アンロード優先順位にしたがってインバータ機以外の空気圧縮機AC5がアンロード状態へ切替制御される。
また、さらなる負荷量の単調減少に応じて、インバータ機以外の空気圧縮機AC4,AC3がアンロード状態に切替制御される。この後、回転数指令出力Nがアンロード回転数Nunloadを下回った時点で、インバータ機AC2がアンロード状態へ切替制御され、最後にインバータ機AC1がアンロード状態に切替制御される。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、切替制御部13で、空気圧縮機ACのうちインバータ制御方式の空気圧縮機に対して、空気圧Pの変化に応じた回転数指令を出力することにより、目標気圧P’と一致するように空気圧Pを微調整するようにしたので、負荷量の変化に合わせて、各空気圧縮機ACからの圧縮空気供給総量が滑らかに変化させることができる。このため、過不足なく適切な量だけ圧縮空気を供給することができ、運転コストの削減、あるいは環境負荷の低減を、容易に実現することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10について説明する。
第1の実施の形態では、各空気圧縮機ACに対するロード優先順位およびアンロード優先順位として、それぞれ重複のない異なる順位が割り当てられている場合を例として説明した。本実施の形態では、複数の空気圧縮機ACに対して同一のロード優先順位およびアンロード優先順位を割り当て、これら空気圧縮機ACをローテーション運転する場合を例として説明する。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10において、切替制御部13は、任意の優先順位の空気圧縮機を選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機が複数存在する場合、これら空気圧縮機ACの使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機を順次ローテーションして選択する機能を有している。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10のうち、この他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図13および図14を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の動作について説明する。図13は、ローテーション運転時における運転設定データの構成例である。図14は、ローテーション運転例である。なお、全体的な空気圧縮機制御処理については、前述した図5と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
図5のステップ102において、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aに設定されているロード優先順位を参照する。
ここで、複数の空気圧縮機ACに対して、同一のロード優先順位が設定されている場合、切替制御部13は、これら空気圧縮機AC間で使用頻度が等しくなるよう、これら空気圧縮機ACのうちから新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する。
図13の運転設定データ例では、空気圧縮機AC1,AC5に対してロード優先順位「1」,「2」が設定されており、空気圧縮機AC2,AC3,AC4に対して同一のロード優先順位「3」が設定されている。したがって、切替制御部13は、これら空気圧縮機AC1〜AC5のうちから、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、図14に示すように、まずロード優先順位「1」の空気圧縮機AC1を選択し、次にロード優先順位「2」の空気圧縮機AC5を選択し、その後、ロード優先順位「3」の空気圧縮機AC2,AC3,AC4のうちからいずれかを選択する。
この際、切替制御部13は、予め空気圧縮機AC2,AC3,AC4について記録しておいた積算運転時間や積算起動回数などの使用頻度を比較し、これら空気圧縮機AC2,AC3,AC4のうちから最も少ない使用頻度の空気圧縮機ACを選択する。
このようなローテーション運転は、いずれか1つの優先順位に限定されるものではなく、異なる複数の優先順位でローテーション運転を行うようにしてもよい。
図15は、ローテーション運転時における他の運転設定データの構成例である。図16は、他のローテーション運転例である。
図15の運転設定データ例では、空気圧縮機AC1,AC5に対して同一のロード優先順位「1」が設定されており、空気圧縮機AC2,AC3,AC4に対して同一のロード優先順位「3」が設定されている。したがって、切替制御部13は、これら空気圧縮機AC1〜AC5のうちから、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、図16に示すように、まずロード優先順位「1」の空気圧縮機AC1,AC2のうちから、最も少ない使用頻度の空気圧縮機ACを選択し、次にロード優先順位「3」の空気圧縮機AC2,AC3,AC4のうちから最も少ない使用頻度の空気圧縮機ACを選択することになる。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、切替制御部13で、任意の優先順位の空気圧縮機ACを選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機ACが複数存在する場合、これら空気圧縮機ACの使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機ACを順次ローテーションして選択するようにしたので、特定の空気圧縮機ACに関するローテーション運転を、任意の優先順位で実行することができる。これにより、ローテーション運転する特定の空気圧縮機AC間での装置寿命の延長だけでなく、特定の空気圧縮機AC以外の空気圧縮機ACとの運転優先順位を容易に設定することができ、各空気圧縮機の特徴を活かした適切な運転を実現できる。
また、本実施の形態では、空気圧縮機ACをロード状態へ切替制御する場合を例として説明したが、図5のステップ105において、ロード状態にある空気圧縮機ACをアンロード状態へ切替制御する場合にも、前述と同様にして、ローテーション運転を適用することができる。
なお、各空気圧縮機ACの使用頻度については、図5のステップ103,106で、実際に選択した空気圧縮機ACをロード状態あるいはアンロード状態へ切替制御する際、当該空気圧縮機AC積算運転時間や積算起動回数を計数し、例えば記憶部12の運転状態データ12Bへ記録しておけばよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10について説明する。
第1の実施の形態では、1つの運転設定データ12Aに基づき空気圧縮機ACの切替制御を行う場合を例として説明した。本実施の形態では、設定内容が異なる複数の運転設定データ12Aを運転スケジュールに応じて切替運用する場合について説明する。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10において、記憶部12は、各空気圧縮機ACに対して設定された優先順位が異なる運転設定データを複数記憶している。また、切替制御部13は、予め設定された運転スケジュールにしたがって運転設定データのうちから選択したいずれか1つの運転設定データの優先順位に基づいて、切替制御の対象となる空気圧縮機ACを選択する機能を有している。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10のうち、この他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第4の実施の形態の動作]
次に、図17および図18を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の動作について説明する。図17は、複数の制御パターンからなる運転設定データの構成例である。図18は、運用スケジュールの構成例である。なお、全体的な空気圧縮機制御処理については、前述した図5と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
図5のステップ102において、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aに設定されているロード優先順位を参照する。
ここで、切替制御部13は、まず、記憶部12の運用スケジュールを参照して、現時点で適用すべき制御パターンを確認して、当該制御パターンに対応する運転設定データ12Aを取得し、この運転設定データ12Aのロード優先順位に基づき、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する。
同様に、図5のステップ105において、ロード状態からアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aに設定されているアンロード優先順位を参照する。
ここで、切替制御部13は、まず、記憶部12の運用スケジュールを参照して、現時点で適用すべき制御パターンを確認して、当該制御パターンに対応する運転設定データ12Aを取得し、この運転設定データ12Aのアンロード優先順位に基づき、新たにアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する。
図17の運転設定データ例では、「平日1」、「平日2」、「平日3」、「休日」、「特日」の5つ制御パターンが設定されている。また、図18の運用スケジュール例では、「今週」、「第2週」、「第3週」、「第4週」について、曜日ごとにいずれの制御パターンを適用するか設定されている。
したがって、例えば当日が月曜日であれば、図18の運用スケジュールのうち「今週」の「月」の欄が参照されて、制御パターン「平日1」が選択され、図17の運転設定データのうちから制御パターン「平日1」のロード優先順位およびアンロード優先順位が、運転設定データ12Aとして取得される。
また、例えば当日が火曜日であれば、図18の運用スケジュールのうち「今週」の「火」の欄が参照されて、制御パターン「休日」が選択され、図17の運転設定データのうちから制御パターン「休日」のロード優先順位およびアンロード優先順位が、運転設定データ12Aとして取得される。
[第4の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態によれば、記憶部12で、各空気圧縮機に対して設定された優先順位が異なる運転設定データを複数記憶し、切替制御部13で、予め設定された運転スケジュールにしたがって運転設定データのうちから選択したいずれか1つの運転設定データの優先順位に基づいて、切替制御の対象となる空気圧縮機を選択するようにしたので、個々の期間において圧縮空気の使用量が異なる場合でも、対応する優先順位に基づいて、ロード状態あるいはアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択することができ、負荷40の稼働内容に合わせて、空気圧縮機の運転を適切に制御することが可能となる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置について説明する。
第1の実施の形態では、通信部15から監視装置50に対して、空気圧縮機制御装置10における空気圧縮機ACの制御状況に関する各種処理情報を送信する点について説明した。
本実施の形態では、切替制御部13で、次回の切替制御でロード状態またはアンロード状態へ切り替える空気圧縮機ACを含む制御状況データを生成する場合について説明する。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10において、切替制御部13は、運転設定データ12Aの優先順位に基づいて、空気圧縮機ACのうちから、次回の切替制御でロード状態またはアンロード状態へ切り替える空気圧縮機ACを選択し、この選択結果を各空気圧縮機ACに対する切替制御状況を示す制御状況データとして出力する機能を有している。
本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10のうち、この他の構成については第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
[第5の実施の形態の動作]
次に、図19を参照して、本実施の形態にかかる空気圧縮機制御装置10の動作について説明する。図19は、監視画面の表示例である。なお、全体的な空気圧縮機制御処理については、前述した図5と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
図5のステップ102において、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aに設定されているロード優先順位に基づいて、前述したように、新たにロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択した後、残りの空気圧縮機ACのうちから、次回の切替制御でアンロード状態からロード状態へ切り替える空気圧縮機ACと、次回の切替制御で停止状態からアンロード状態へ切り替える空気圧縮機ACとを選択し、この選択結果を各空気圧縮機ACに対する制御状況を示す制御状況データとして記憶部12へ出力する。
また、図5のステップ105において、新たにアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択する際、切替制御部13は、記憶部12の運転設定データ12Aに設定されているアンロード優先順位に基づいて、前述したように、新たにアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機ACを選択した後、残りの空気圧縮機ACのうちから、次回の切替制御でロード状態からアンロード状態へ切り替える空気圧縮機ACと、次回の切替制御でアンロード状態から停止状態へ切り替える空気圧縮機ACとを選択し、これら選択結果を各空気圧縮機ACに対する制御状況を示す制御状況データとして記憶部12へ出力する。
通信部15は、監視装置50からの制御状況送信要求に応じて、記憶部12から、運転状態データ12Bや制御状況データなど、空気圧縮機制御装置10における空気圧縮機ACの制御状況に関する各種処理情報を取得し、通信回線を介して監視装置50へ送信する。
監視装置50は、一定間隔であるいはオペレータ操作に応じて、空気圧縮機制御装置10に対して制御状況送信要求を送信し、これに応じて返送された各種処理情報に基づき、図19のような、監視画面を画面表示する。図19では、5つの空気圧縮機AC1〜AC5に対する制御状況が画面表示されている。
このうち、「運転ステータス」欄には、空気圧縮機制御装置10から取得した運転状態データに基づいて、現在の運転ステータスが表示されている。具体的には、空気圧縮機AC1が「運転」状態、すなわち電気モータが回転しており、「負荷」状態、すなわち圧縮空気を吐出しているロード状態にあることが表示されている。同じく、空気圧縮機AC2が「運転」状態、すなわち電気モータが回転しており、「無負荷」状態、すなわち圧縮空気を吐出していないアンロード状態にあることが表示されている。また、空気圧縮機AC3〜AC5が「停止」状態、すなわち電気モータが回転していない停止状態にあることが表示されている。
また、「台数制御状況」欄には、空気圧縮機制御装置10から取得した制御状況データに基づいて、現在の台数制御状況が表示されている。具体的には、「次回ロード機」欄に、次回にアンロード状態からロード状態へ切替制御する空気圧縮機として、空気圧縮機AC2が表示されており、「次回起動機」欄に、次回に停止状態からアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機として、空気圧縮機AC3が表示されており、「次回アンロード機」欄に、次回にロード状態からアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機として、空気圧縮機AC1が表示されている。
また、「運転ステータス」欄の「次運転/次停止」欄には、空気圧縮機AC2が、次回にアンロード状態から停止状態へ切替制御する空気圧縮機である旨が丸いシンボルで表示されており、空気圧縮機AC3が、次回に停止状態からアンロード状態へ切替制御する空気圧縮機である旨が丸いシンボルで表示されている。
[第5の実施の形態]
このように、本実施の形態では、切替制御部13で、運転設定データ12Aの優先順位に基づいて、空気圧縮機ACのうちから、次回の切替制御でロード状態またはアンロード状態へ切り替える空気圧縮機ACを選択し、この選択結果を各空気圧縮機ACに対する制御状況を示す制御状況データとして出力するようにしたので、空気圧縮機制御装置10における各空気圧縮機ACに対する切替制御状況、特に、現時点以降の負荷変動に対する将来の切替制御状況を容易に確認することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
1…圧縮空気供給システム、10…空気圧縮機制御装置、11…計測処理部、12…記憶部、12A…運転設定データ、12B…運転状態データ、12C…目標値データ、12P…プログラム、13…切替制御部、14…運転指令部、15…通信部、20…供給部、30…圧力計、40,41,42,〜,4m…負荷、50…監視装置、AC,AC1,AC2,AC3,AC4,AC5,〜,ACn…空気圧縮機、P…空気圧、PH…上限値、PL…下限値、P’…目標圧力、N…回転数指令出力、Nmax…最高回転数、Nlim…回転数指令上限、Nmin…最低回転数、Nload…ロード回転数、Nunload…アンロード回転数。

Claims (5)

  1. 圧縮空気を生成する複数の空気圧縮機と、
    前記空気圧縮機で生成された圧縮空気を集気して負荷へ供給する供給部と、
    前記供給部で計測した前記圧縮空気の圧力を示す空気圧の変化に応じて、前記空気圧縮機の運転状態を切替制御することにより、前記空気圧を調整する空気圧縮機制御装置とを備え、
    前記空気圧縮機制御装置は、
    前記空気圧縮機ごとに前記切替制御の対象として選択する優先順位が予め設定されている運転設定データを記憶する記憶部と、
    前記運転設定データの優先順位に基づいて前記空気圧縮機のうちから前記切替制御の対象となる空気圧縮機を選択し、選択した当該空気圧縮機の運転状態を、前記空気圧の変化に応じて、前記圧縮空気を吐出するロード状態または前記圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御する切替制御部と
    を含み、
    前記切替制御部は、任意の優先順位の空気圧縮機を選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機が複数存在する場合、これら空気圧縮機の使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機を順次ローテーションして選択する
    ことを特徴とする圧縮空気供給システム。
  2. 請求項1に記載の圧縮空気供給システムにおいて、
    前記切替制御部は、前記空気圧縮機のうちインバータ制御方式の空気圧縮機に対して、前記空気圧の変化に応じた回転数指令を出力することにより、前記空気圧を微調整することを特徴とする圧縮空気供給システム。
  3. 請求項1に記載の圧縮空気供給システムにおいて、
    前記記憶部は、前記各空気圧縮機に対して設定された優先順位が異なる運転設定データを複数記憶し、
    前記切替制御部は、予め設定された運転スケジュールにしたがって前記運転設定データのうちから選択したいずれか1つの運転設定データの優先順位に基づいて、前記切替制御の対象となる空気圧縮機を選択する
    ことを特徴とする圧縮空気供給システム。
  4. 請求項1に記載の圧縮空気供給システムにおいて、
    前記切替制御部は、前記運転設定データの優先順位に基づいて、前記空気圧縮機のうちから、次回の切替制御で前記ロード状態または前記アンロード状態へ切り替える前記空気圧縮機を選択し、この選択結果を前記各空気圧縮機に対する制御状況を示す制御状況データとして出力することを特徴とする圧縮空気供給システム。
  5. 複数の空気圧縮機が圧縮空気を生成するステップと、
    供給部が前記空気圧縮機で生成された圧縮空気を集気して負荷へ供給するステップと、
    空気圧縮機制御装置が、前記供給部で計測した前記圧縮空気の圧力を示す空気圧の変化に応じて、前記空気圧縮機の運転状態を切替制御することにより、前記空気圧を調整する空気圧縮機制御ステップとを備え、
    前記空気圧縮機制御ステップは、
    予め記憶部の運転設定データで前記空気圧縮機ごとに設定されている、前記切替制御の対象として選択する優先順位に基づいて、前記空気圧縮機のうちから前記切替制御の対象となる空気圧縮機を選択する選択ステップと、
    選択した当該空気圧縮機の運転状態を、前記空気圧の変化に応じて、前記圧縮空気を吐出するロード状態または前記圧縮空気を吐出しないアンロード状態へ切替制御する切替制御ステップと
    を含み、
    前記切替制御ステップは、任意の優先順位の空気圧縮機を選択する際に、当該優先順位を持つ空気圧縮機が複数存在する場合、これら空気圧縮機の使用頻度に基づいて、これら空気圧縮機を順次ローテーションして選択する
    ことを特徴とする圧縮空気供給方法。
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