JP5489622B2 - ガス栓用保護キャップ - Google Patents

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本発明は、ガス栓用保護キャップ、特に、ガス栓の不使用時に、ガス栓のプラグ部又はホースエンド部等のガス出口筒部に被嵌させて、これら部分を保護すると共に、ガス漏れを防止するガス栓用保護キャップに関する。
ガス栓のガス出口筒部として、ガス配管の端末に具備させたソケットがワンタッチで接続可能なプラグ部がある。前記プラグ部は、ソケット接続部の気密性を維持すると共に、ソケットの着脱によって、内部の弁機構が開閉するようになっている。このため、ソケット非接続時のプラグ部内に埃や油や水等の異物が浸入しないように、又、外的衝撃からも保護されるように、プラグ部の開放端は保護キャップで閉塞しておくことが望ましい。
前記保護キャップとして、実開平7−43674号公報に開示のものがある。
このものは、図10に示すように、ガス栓本体(31)から突出しているプラグ部(3)の先端に、軟質樹脂製又は合成ゴム製で且つ一方に開放する筒状のキャップ部(4)を、その弾性を利用して密に外嵌させる構成のものであり、キャップ部(4)の弾性によってプラグ部(3)の開放端が外周気密状態に閉塞される。尚、キャップ部(4)は、連結バンド(42)を介して、ガス栓本体(31)に装着させるための取付環(41)に一体的に連結されている。
キャップ部(4)の内周面の、プラグ部(3)の外周面に設けられている、ソケット接続用の環状凹溝(30)に対応する所定位置には、前記環状凹溝(30)に嵌入可能な環状凸条(40)が突設されてあり、環状凸条(40)を環状凹溝(30)に嵌入させるように、キャップ(4)をプラグ部(3)に被嵌させることにより、キャップ部(4)はプラグ部(3)に対して抜け止め状態に装着させることができる。
このように、プラグ部(3)の開放端を、合成ゴム製のキャップ部(4)で密に閉塞させておくことにより、プラグ部(3)内は保護され、内部に埃や水等の異物が浸入する不都合や、外的衝撃により損傷する不都合もない上に、万一、内部の弁機構からガス漏れが生じることがあっても、プラグ部(3)はキャップ部(4)によって外周気密状態にシールされているから、ガスの漏出も防止することができる。
尚、配管をゴム管止め金具によって接続させる形式のガス栓のホースエンドにも、不使用時には、一般に、軟質樹脂製又は合成ゴム製の保護キャップを外周気密状態に被嵌させている。
実開平7−43674号公報 実公昭47−4480号公報
しかしながら、ガス栓の設置場所は台所のガスコンロや流し台の傍であるため、保護キャップは、熱、水、熱湯、洗剤、油、調味料等の影響を受け易い。
上述した従来の保護キャップのキャップ部(4)は、弾性を有する軟質樹脂又は合成ゴム等の成型体であるから、キャップ部(4)に、水、熱湯、油、洗剤等がかかったり、熱の影響が及んだりした場合、キャップ部(4)の変形や劣化が生じ弾性が低下することがある。弾性が低下すると、プラグ部(4)やホースエンド部に対するキャップ部(4)の装着保持力が不十分となり、気密性が損なわれたり、最終的には不用意に外れたりする不都合がある。
特に、ガス出口となるプラグ部(3)が二つ設けられている二口ガス栓であって、前記二つのプラグ部(3)の一方は、ソケットが接続された使用状態にあり、他方は、キャップ部(4)を被嵌させた不使用状態にある場合に、不使用状態にある方のプラグ部(3)の操作つまみを誤って開栓方向に操作してしまうことがある。このとき、キャップ部(4)の弾性が低下して気密性が損なわれていると、プラグ部(3)とキャップ部(4)との隙間からガスが外部に漏れてしまうことがある。大量のガス漏れに対しては、ガス栓に内蔵された過流出防止弁が作動するから、プラグ部(3)からのガスの流出は遮断されるが、微量な漏れの場合、前記過流出防止弁が作動することがなく、微量なガス漏れが継続してしまうため危険である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、『ガス栓のプラグ部又はホースエンド部等のガス出口筒部に外周気密状態に被嵌させるキャップ部を具備するガス栓用保護キャップ』において、前記ガス出口筒部に対する前記キャップ部の装着保持力を高めて、前記キャップ部による気密性を長期に渡って安定した状態で維持できるようにすることを課題とする。
請求項1に係る発明のガス栓用保護キャップは、『前記キャップ部は、前記ガス出口筒部の胴部外径よりも小さな内径を有する一方開放の弾性材料製の筒体と、前記筒体に着脱自在に外嵌するリング体からなり、
前記リング体は、拡縮可能な環状又は断面C字状の弾性体のみからなり、その縮径力は前記筒体の弾性による縮径力と同程度に設定されており、
前記筒体の外周面には前記リング体の全体を脱落防止状態に収容可能な環状のリング体収容部が設けられ、
前記リング体の内周面の一部又は全部の内径は、前記筒体を前記ガス出口筒部に被嵌させたときの前記リング体収容部の一部又は全部の外径よりも小径に設定されている』ことを特徴とするものである。
上記手段は次のように作用する。
リング体を筒体に装着させるには、弾性材料製の筒体を縮径させながらリング体内に挿通させて、前記リング体を筒体に外嵌させると共に、前記筒体の外周面に設けられているリング体収容部内に収容させる。これにより、筒体にリング体を外嵌させた状態のキャップ部が構成される。リング体は、リング体収容部内に脱落防止状態に収容されるが、リング体収容部から強制的に脱出させて筒体から取り外すことができる。
自然状態における前記筒体の胴部内径は、ガス出口筒部の胴部外径よりもやや小さく設定されているため、ガス栓のプラグ部又はホースエンド部であるガス出口筒部を筒体に差し込んでいくと、筒体はその開放端から順に拡径させられ、それに伴って、前記リング体収容部の外径も拡径させられる。リング体の内周面の一部又は全部の内径は、拡径させられた前記リング体収容部の一部又は全部よりも小径に形成されているから、リング体収容部はリング体によって、部分的或いは全域的に半径方向に締め付けられる。
これにより、ガス出口筒部には、筒体がその弾性により外周気密状態に被嵌される上に、その密着状態はリング体の締付力によって強化される。
キャップ部を取り外すときは、筒体からガス出口筒部を強制的に引き抜けばよいが、長期の使用により、筒体がガス出口筒部に固着している場合には、先にリング体をリング体収容部から取り出して、筒体から取り外しておけば、筒体をガス出口筒部から外し易くなる。
このものでは、前記リング体は、拡縮可能な環状又は断面C字状の弾性体のみからなり、その縮径力は前記筒体の弾性による縮径力と同程度に設定されているから、リング体を拡径させると同時に筒体を縮径させながら、リング体を筒体に外嵌させることができる。又、リング体の縮径力は筒体のそれと同程度に設定されているから、ガス出口筒部への筒体の装着或いは取り外しには、筒体はリング体と共には拡縮する。又、長期の使用により、筒体の弾性が劣化しても、リング体の縮径力によって、筒体のガス出口筒部への保持力を維持することができる。
尚、上記弾性体としては、請求項2に係る発明のように、『前記リング体はコイルスプリングから構成されている』ものや、請求項3に係る発明のように、『前記リング体は断面C字状の筒状薄板から構成されている』ものが採用可能である。請求項2のものでは、所定長さのコイルスプリングの両端を接合させることにより環状に構成したリングばねが採用可能であり、請求項3のものでは、両端に開放するスリットが形成されるように、薄板を筒状に曲げ加工したものが採用可能である。
請求項4に係る発明の保護キャップは、上記各請求項に記載のものにおいて、『前記リング体を前記リング体収容部に収容させた状態にて、前記リング体収容部の開放部の一部又は略全域を覆うカバー部が、前記筒体と一体的に設けられている』ものでは、カバー部を設けることにより、キャップ部は、筒体、リング体、カバー部の三層構造となり、リング体はカバー部によって確実に脱落防止状態に保持される。
請求項5に係る発明の保護キャップは、ガス栓のプラグ部又はホースエンド部等のガス出口筒部に外周気密状態に被嵌させるキャップ部を具備するガス栓用保護キャップにおいて、
前記キャップ部は、前記ガス出口筒部の胴部外径よりも小さな内径を有する一方開放の弾性材料製の筒体と、前記筒体に着脱自在に外嵌するリング体からなり、
前記筒体の外周面には前記リング体を脱落防止状態に収容可能な環状のリング体収容部が設けられ、
前記リング体の内周面の一部又は全部の内径は、前記筒体を前記ガス出口筒部に被嵌させたときの前記リング体収容部の一部又は全部の外径よりも小径に設定されており、
前記リング体は、前記筒体の外周面の略全域を被覆する両端開放又は一方開放の筒状に構成され、
前記リング体を前記リング体収容部に収容させた状態にて、前記リング体の内周面と前記リング体収容部の環状底面との間には、空間が形成される』ことを特徴としたもので、両端開放又は一方開放の筒状に形成されたリング体を筒体に外嵌させることにより、筒体の外表面の略全域がリング体によって覆われる構造となり、筒体は、熱、水、熱湯、洗剤、油や、外的衝撃等から保護される。又、リング体はリング体収容部の環状底面に密着状態で収容されておらず、前記環状底面との間には空間が形成された状態で収容されるから、筒体をガス出口筒部に被嵌させるとき、筒体の胴部の拡径は前記空間によって担保される。
以上のように、請求項1に係る発明によれば、筒体内に、ガス栓のプラグ部やホースエンド部等のガス出口筒部を強制的に差し込むことにより、ガス出口筒部は、筒体とリング体の締付力によって二重に締め付けられた状態となる。これにより、ガス出口筒部に対するキャップ部の装着保持力は強固で且つ確実なものとなる。又、合成ゴムや合成樹脂等の弾性材料製の筒体が、熱、水、熱湯、油、洗剤等の影響により変形したり劣化したりしてその弾性が低下することがあっても、リング体による前記締付力は低下しないから、ガス出口筒部に対する筒体の装着保持力及び気密性は保持される。よって、ガス出口筒部を長期に渡って確実に且つ安定した状態で保護することのできるキャップ部を提供することができる。
又、リング体は筒体のリング体収容部に脱落防止状態に収容されているから、筒体から不用意に脱落することはないが、必要に応じて筒体から取り外すことができるので、ガス出口筒部に固着した筒体を取り外す際には、先にリング体を筒体から取り外しておけば、筒体の取り外し作業がやり易い。
前記リング体は、拡縮可能な環状又は断面C字状の弾性体のみからなり、その縮径力は前記筒体の弾性による縮径力と同程度に設定されているから、筒体へのリング体の着脱が容易となる上に、リング体を外嵌させた状態の筒体の、ガス出口筒部への装着作業或いは取り外し作業がやり易くなる。さらに、筒体の弾性が損なわれてもリング体の縮径力によって、ガス出口筒部に対する筒体の保持力を保つことができるから、気密性を維持したまま一層長期の装着が可能となる。
尚、弾性を有するリング体としては、請求項2に記載したようなリングばねや、請求項3に記載したような薄板を筒状に曲げ加工したものが採用可能である。
請求項4に係る発明によれば、リング体の脱落防止が確実となる上に、リング板を水や熱湯や油、又は洗剤や漂白剤等から保護することができるから、リング板の損傷も防止することができる。又、筒体内にガス出口筒部を挿入した状態においては、ガス出口筒部は、筒体、リング体、カバー部の三層によって被覆されるから、ガス出口筒部へのキャップ部の装着保持力及びシール性能は一層確実となる。
請求項5に係る発明によれば、筒体の外周面はリング体によって略全域的に保護された構造となるから、筒体に対する外的衝撃や、水、熱湯、油、洗剤等による影響を緩和することができる。よって、キャップ部の劣化を防止することができる上に、これらの影響を受け易い台所でも、ガス出口筒部への装着保持力を維持したままで且つシール性能も損なわれることなく、保護キャップを長期に渡って使用することができる。又、リング体の内周面とリング体収容部の底面との間には、筒体の拡径を担保する空間が設けられているから、ガス出口筒部へのキャップ部の装着時に、筒体の胴部を容易に拡径させることができる。よって、キャップ部の装着作業をスムーズに行うことができる。
本発明の第1番目の実施の形態の保護キャップをプラグ部及びホースエンド部にそれぞれ装着させた状態を示すガス栓の平面図。 本発明の第1番目の実施の形態の保護キャップのうち、プラグ部に被嵌させる保護キャップの断面図。 本発明の第2番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部をプラグ部に被嵌させた様子を示す断面図。 本発明の第2番目の実施の形態の保護キャップに採用したリング板の斜視図。 本発明の第3番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部の断面図。 本発明の第4番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部の断面図。 本発明の第5番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部の断面図。 本発明の第6番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部の断面図。 本発明の第7番目の実施の形態の保護キャップのキャップ部の断面図。 従来の保護キャップの説明図。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態の保護キャップを装着させるガス栓は、図1に示すように、一つのガス栓本体(31)に二つのガス出口筒部が設けられている、所謂、二口ガス栓であり、屋内側壁面や流し台や調理台の天板等に固定されて使用される。図1に示すガス栓のガス出口筒部の一方は、ソケット接続用のプラグ部(3a)であり、他方は、ガスゴム管接続用のホースエンド部(3b)である。
これらプラグ部(3a)及びホースエンド部(3b)の不使用時には、ガス栓は閉状態になっているが、より高い安全性の確保と、プラグ部(3a)及びホースエンド部(3b)の開放端からの異物の浸入を防止するために、それぞれ保護キャップを被嵌させている。
以下、本発明の第1番目の実施の形態の保護キャップについて説明する。
保護キャップは、プラグ部(3a)及びホースエンド部(3b)の円筒形胴部(32)にそれぞれ被嵌させる合成ゴム製の一方開放の筒体(10)と、筒体(10)の外周面側に開放するように設けられているリング体収容部(11)に嵌め込まれるリング体とからキャップ部(1)が構成されているもので、第1番目の実施の形態では、前記リング体として、縮径方向に付勢する金属製のリングばね(2)が採用されている。尚、キャップ部(1)は、筒体(10)の開放端に連設されている連結バンド(34)を介して、ガス栓本体(31)に取り付けられる取付環(35)に連結されている。
図2は、プラグ部(3a)に被嵌させるキャップ部(1)を備えた保護キャップの断面図である。
筒体(10)の内径は、プラグ部(3a)の円筒形胴部(32)の外径よりも若干小さく形成されていると共に、その内周面の所定位置には、プラグ部(3a)の円筒形胴部(32)の外表面に形成されている環状凹溝(30)に嵌入可能な環状凸条(13)が周方向全域に渡って突設されている。
又、筒体(10)の、上記環状凹溝(30)に対応する外周面には、リングばね(2)を収容するための環状のリング体収容部(11)が周方向に開放している。
リングばね(2)としては、所定長さのコイルバネの両端を接合させて環状に形成されたものが採用可能であり、リング体収容部(11)の幅は、リングばね(2)を構成しているコイルバネの外径よりわずかに大きく設定されていると共に、リング体収容部(11)の対向する両開放端縁からは、リングばね(2)の脱落を防止するための係止突起(12)(12)が相互に近接する方向に張り出している。
又、自然状態でのリングばね(2)の内径は、リング体収容部(11)の環状底面(14)の外径に略一致する程度に設定されていると共に、リングばね(2)の縮径力は、筒体(10)を構成している合成ゴムの弾性による縮径力と同程度に設定されている。
リングばね(2)をリング体収容部(11)内に収容するには、リングばね(2)を拡径させ、筒体(10)を閉塞端側からリングばね(2)内に挿通させていき、リング体収容部(11)に装着すれば良い。筒体(10)は全体を弾性材料から形成されているから、リングばね(2)は、係止突起(12)(12)を強制変形させながら係止突起(12)(12)間を通過してリング体収容部(11)内に、環状底面(14)に略接触状態に収容される。
リングばね(2)をリング体収容部(11)に収容させたキャップ部(1)を、ガス栓のプラグ部(3a)に装着させる際には、筒体(10)の開放端から、プラグ部(3a)を強制的に差し込んで行く。筒体(10)の内径とプラグ部(3a)の円筒形胴部(32)の外径との寸法関係は上記したとおりであるから、プラグ部(3a)が挿入されていくにつれて、筒体(10)の胴部の内径は拡径させられ、それに伴って、リング体収容部(11)の環状底面(14)の外径もリングばね(2)と共に拡径させられる。
上記要領にて、プラグ部(3a)を筒体(10)内に差し込んで行くと、筒体(10)に設けた環状凸条(13)がプラグ部(3a)の環状凹溝(30)に対応した時点で、環状凸条(13)が環状凹溝(30)に嵌入、保持される。この状態がキャップ部(1)の装着完了状態であり、キャップ部(1)は、プラグ部(3a)の胴部(32)に対して、筒体(10)とリングばね(2)の弾性による縮径力によって外周気密状態に密着すると共に、筒体(10)と胴部(32)との間に生じる摩擦力によって回り止め状態に、さらには、環状凸条(13)が環状凹溝(30)に嵌入されることによって抜け止め状態に固定される。
筒体(10)はそれ自体の弾性によって、プラグ部(3a)に外周気密状態に密着しているが、調理時の熱や水や熱湯或いは油等の影響により、変形したり劣化したりすることがある。このような場合でも、リングばね(2)の縮径力は筒体(10)に作用し続けるから、キャップ部(1)は確実に且つ長期に渡ってシール性を維持したままプラグ部(3a)に装着させておくことができる。
万一、誤って不使用状態にあるプラグ部(3a)の操作つまみを回動させて、内蔵されている弁装置を開弁してしまった場合でも、本件発明の保護キャップのキャップ部(1)が装着されている限り、ガスが外部に漏れることはなく安全である。
図1の左側は、ホースエンド部(3b)にキャップ部(1)を被嵌させた状態を示してあり、リング体収容部(11)は、筒体(10)の開放端近傍に設けられている。このものでは、筒体(10)をホースエンド部(3b)の胴部(32)の外周面の形状に応じて、筒体(10)の内周面を胴部(32)に密着するように、筒体(10)の大きさ及び長さをホースエンド部(3b)の胴部(32)の外径及び長さに合わせて構成されてあり、ホースエンド部(3b)に被嵌させた状態にて、筒体(10)の弾性による縮径力によって、ホースエンド部(3b)の胴部全体が締め付けられると共に、リングばね(2)の縮径力によって、ホースエンド部(3b)の基端部が強固に締め付けられる。
キャップ部(1)を取り外すには、筒体(10)を強制的に引っ張って、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)から抜き取れば良い。
長期の使用によって筒体(10)がプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)の胴部(32)に固着している場合では、先に、リングばね(2)を拡径させてリング体収容部(11)から取り出して、筒体(10)と分離させ、その後、筒体(10)を無理に引き剥がすように取り外せば、取り外し作業がやり易い。
図3に示すものは、第2番目の実施の形態の保護キャップであり、リング体として、図4に示すような、薄肉金属板をスリット(22)が形成されるように筒状に曲げ加工してなる断面略C字状のリング板(20)を採用したものである。
筒体(10)の外周面の開放端近傍には環状凸部(15)を全周に渡って突設させていると共に、前記外周面の略中央の相互に対向する各位置には、係合突起(16)(16)を突設させている。
リング板(20)は、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)に被嵌させる前の自然状態における筒体(10)の外径に略一致する内径で且つ、筒体(10)の外周面を略全域に渡って外嵌可能な長さの筒状に形成されている。そして、リング板(20)の一端開放部が環状凸部(15)に当接するようにリング板(20)を筒体(10)に装着させたとき、係合突起(16)(16)に対応する各位置には、係合突起(16)(16)が密嵌状態に挿入可能な係合孔(21)(21)が形成されている。
一端が環状凸部(15)に当接し且つ係合孔(21)(21)に係合突起(16)(16)を密嵌させた状態が、リング板(20)の筒体(10)への装着完了状態であり、環状凸部(15)より閉塞端側へ続く筒体(10)の外周面の略全域がリング体収容部(11)として機能すると共に、係合突起(16)(16)が係合孔(21)(21)に密嵌状態に挿入されることにより、リング板(20)は筒体(10)に対して、抜け止め状態に外嵌することとなる。
この第2番目の実施の形態のリング板(20)の内径は、上述したように、自然状態における筒体(10)の外径に略一致させているが、スリット(22)が設けられていることから拡縮可能である。よって、リング板(20)は、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)が筒体(10)内に挿入される際には筒体(10)と共に拡径し、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)の挿入完了後には、拡径したままの筒体(10)の外周面を締め付ける機能を有する。
筒体(10)をプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)から取り外す場合には、リング板(20)付きの筒体(10)を強制的に引っ張って取り外せば良いが、取り外し難い場合は、リング板(20)のみを拡径させて、先に筒体(10)から取り外すことも可能である。
図5に示す第3番目の実施の形態のものは、筒体(10)の外周面における開放端及び閉塞端の両端に、断面略L字状の係合突起(17)(17)を相互に向き合うように全周に渡って形成したもので、係合突起(17)(17)と筒体(10)の外周面との間に形成される環状の溝部にリング板(20)を収容させることによりリング体収容部(11)を構成している。リング体(20)としては、第2番目の実施の形態で採用したものと同様なものが採用可能であるが、係合孔(21)(21)は不要である。
リング板(20)は係合突起(17)(17)によって抜け止め状態に保持されており、第2番目の実施の形態にて説明したように、筒体(10)内にプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)を挿入させると、筒体(10)と共に拡径すると共に、筒体(10)をプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)に被嵌させた状態にて、筒体(10)の外周面を略全域的に締め付ける構成となっている。
図6に示すものは、第4番目の実施の形態の保護キャップであり、筒体(10)の外周面における開放端及び閉塞端の両端に、段部(18)(18)と、段部(18)(18)よりも外方に突出する環状突出片(19)(19)が設けられているもので、第3番目の実施の形態と同様な構成のリング板(20)を、段部(18)(18)上に設置させるように筒体(10)に外嵌させると、リング板(20)は環状突出片(19)(19)間に密に収容されるように各部の寸法は設定されているものとする。この実施の形態の場合、環状突出片(19)(19)で囲まれた範囲がリング体収容部(11)になるが、リング体収容部(11)の環状底面(14)と、段部(18)(18)に設置されているリング板(20)との間には、所定幅の空間(S)が形成される構成としている。
筒体(10)内にプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)が挿入される際の筒体(10)の胴部の拡径は、同図の二点鎖線に示すように、空間(S)によって担保されることとなるから、筒体(10)は拡径し易い。よって、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)に筒体(10)を被嵌させ易い。
尚、リング板(20)は、段部(18)(18)を締め付ける態様となるから、筒体(10)の装着保持力に問題はない。また、長期に渡る取り付けに対しても十分なシール性を有する。
図7に示すものは、第5番目の実施の形態の保護キャップであり、第4番目の実施の形態の変形例である。リング板(20)を環状突出片(19)(19)間の段部(18)(18)上に設置した状態にて、リング体収容部(11)の環状底面(14)とリング板(20)の内周面との間に、空間(S)が形成されると共に、環状底面(14)の略中央部からは、リング板(20)に略接触する突起(23)を部分的又は全周に渡って突設させたものである。
このものでも、筒体(10)の拡径は空間(S)で担保できると共に、リング板(20)は、段部(18)(18)のほか、突起(23)も締め付ける態様となるから、突起(23)の位置をホースエンド部(3b)の最大径部に一致させることにより、リング板(20)による締付強度及びシール性が十分なものとなる。また、空間(S)があることによって、ホースエンド部(3b)への挿入を軽く行うことができる。
さらに、図8に示す第6番目の実施の形態の保護キャップでは、リング板(20)は、筒体(10)の外周面に形成した環状突出片(19)(19)間のリング体収容部(11)内に収容されると共に、筒体(10)の開放端側の環状突出片(19)を閉塞端側へ向って延長させて、リング板(20)の外側を覆う環状のカバー部(29)を形成したものである。
カバー部(29)を設けることにより、キャップ部(1)の周壁は、筒体(10)の周壁(10a)と、リング板(20)と、カバー部(29)との三層構造となり、調理時の熱でキャップ部(1)が加熱されたり、水、熱湯、油、洗剤等がかかったりしても、これらの影響が、筒体(10)の周壁(10a)に直接及ぶことがないため、筒体(10)の周壁(10a)が変形したり劣化したりすることはなく、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)に対する長期に渡る取り付けに対しても十分なシール性を有した状態に被嵌状態は維持されることとなる。又、リング板(20)にも、水や熱湯や油、又は洗剤や漂白剤等がかかることがないため、リング板(20)の腐食も防止することができる。
上記各実施の形態におけるリング板(20)は、筒体(10)の外周面を被覆する筒状に形成されているが、図9に示す第7番目の実施の形態のものでは、リング体として、筒体(10)の略全域を覆う一方開放の筒状の被覆キャップ(24)を採用している。
筒体(10)の開放端側には、図3に示した第2番目の実施の形態の筒部(10)のように、環状凸部(15a)が突設されていると共に、閉塞端側と外周面の略中央部にも凸部(15b)(15c)をそれぞれ突設させている。尚、凸部(15b)(15c)は、前記外周面の周方向全域に設けられている他、部分的に設けられていても良い。
被覆キャップ(24)の内周面の略中央部と閉塞端近傍には、凸部(15c)(15b)が各々嵌め込まれる環状凹溝(25)(26)が形成されている。
筒体(10)に被覆キャップ(24)を被嵌させると、被覆キャップ(24)の開放端が筒体(10)の開放端側の環状凸部(15a)に当接すると共に、凸部(15c)が環状凹溝(25)に、凸部(15b)が環状凹溝(26)にそれぞれ嵌まり込む態様で装着される。すなわち、この実施の形態のものでは、環状凸部(15a)から凸部(15b)までの間がリング体収容部(11)として機能し、凸部(15c)が環状凹溝(25)に嵌合することにより、被覆キャップ(24)は筒体(10)に対して抜け止め状態に保持される。
この第7番目の実施の形態のものでは、筒体(10)の略全体が被覆キャップ(24)内に収容された態様となるため、筒体(10)は外方に露出しない。よって、筒体(10)を確実に保護することができる上に、筒体(10)と被覆キャップ(24)との間には、凸部(15b)(15c)の高さ分、空間(S)が形成されるから、キャップ部(1)内にプラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)を挿入させる際に(図9のものはホースエンド部(3b)装着用)、筒体(10)の胴部は拡径させ易く、プラグ部(3a)又はホースエンド部(3b)のキャップ部(1)への挿入が容易になる。又、装着完了後は、凸部(15b)(15c)が被覆キャップ(24)の環状凹溝(25)(26)の底部によって締め付けられるから、確実な保持性能及びシール性能が期待できる。
上述した各実施の形態の保護キャップの例のうち、図2、図3及び図6に示したキャップ部(1)はプラグ部(3a)装着用であり、図5、図7〜図9に示したキャップ部(1)はホースエンド部(3b)装着用であるが、筒体(10)の内周面の形状及び全体の長さを変えることによって、プラグ部(3a)及びホースエンド部(3b)のどちら用のキャップ部(1)として機能させることができることは言うまでもない。
(1) ・・・・・・・キャップ部
(10)・・・・・・・筒体
(11)・・・・・・・リング体収容部
(2)(20)(24) ・・・リング体
(3a)・・・・・・・プラグ部
(3b)・・・・・・・ホースエンド部

Claims (5)

  1. ガス栓のプラグ部又はホースエンド部等のガス出口筒部に外周気密状態に被嵌させるキャップ部を具備するガス栓用保護キャップにおいて、
    前記キャップ部は、前記ガス出口筒部の胴部外径よりも小さな内径を有する一方開放の弾性材料製の筒体と、前記筒体に着脱自在に外嵌するリング体からなり、
    前記リング体は、拡縮可能な環状又は断面C字状の弾性体のみからなり、その縮径力は前記筒体の弾性による縮径力と同程度に設定されており、
    前記筒体の外周面には前記リング体の全体を脱落防止状態に収容可能な環状のリング体収容部が設けられ、
    前記リング体の内周面の一部又は全部の内径は、前記筒体を前記ガス出口筒部に被嵌させたときの前記リング体収容部の一部又は全部の外径よりも小径に設定されていることを特徴とするガス栓用保護キャップ。
  2. 請求項1に記載のガス栓用保護キャップにおいて、前記リング体はコイルスプリングから構成されていることを特徴とするガス栓用保護キャップ。
  3. 請求項1に記載のガス栓用保護キャップにおいて、前記リング体は断面C字状の筒状薄板から構成されていることを特徴とするガス栓用保護キャップ。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のガス栓用保護キャップにおいて、前記リング体を前記リング体収容部に収容させた状態にて、前記リング体収容部の開放部の一部又は略全域を覆うカバー部が、前記筒体と一体的に設けられていることを特徴とするガス栓用保護キャップ。
  5. ガス栓のプラグ部又はホースエンド部等のガス出口筒部に外周気密状態に被嵌させるキャップ部を具備するガス栓用保護キャップにおいて、
    前記キャップ部は、前記ガス出口筒部の胴部外径よりも小さな内径を有する一方開放の弾性材料製の筒体と、前記筒体に着脱自在に外嵌するリング体からなり、
    前記筒体の外周面には前記リング体を脱落防止状態に収容可能な環状のリング体収容部が設けられ、
    前記リング体の内周面の一部又は全部の内径は、前記筒体を前記ガス出口筒部に被嵌させたときの前記リング体収容部の一部又は全部の外径よりも小径に設定されており、
    前記リング体は、前記筒体の外周面の略全域を被覆する両端開放又は一方開放の筒状に構成され、
    前記リング体を前記リング体収容部に収容させた状態にて、前記リング体の内周面と前記リング体収容部の環状底面との間には、空間が形成されることを特徴とするガス栓用保護キャップ。
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