JP5500534B2 - 有機半導体素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光配向膜と有機半導体膜とを含む有機半導体素子に関する。
近年、有機材料の持つ大型面積化可能、超軽量、コンパクト、フレキシブル等の特徴を活かし、ディスプレー用途を狙った有機半導体素子の研究開発が活発化している。
有機半導体膜のキャリア移動度は、その結晶性、結晶形態に強く依存し、有機半導体の単結晶におけるキャリア移動度は、結晶方位に依存することが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
有機半導体素子用の有機半導体膜は、一般に真空蒸着法や溶液法により製造される。具体的には、ペンタセンやオリゴチオフェンを、真空蒸着法で絶縁膜上に製膜した場合、これらの分子が絶縁膜面上に平均的にほぼ垂直に配向した薄膜結晶相が得られることが知られている(例えば、非特許文献2〜6参照。)。絶縁膜がSiOの場合、SiO表面をHMDSやOTSで修飾することにより分子配向性が向上し、それに伴いキャリア移動度が向上する。また、ペンタセンでは溶液法によっても真空蒸着法と同様にペンタセン分子が絶縁膜面上に平均的にほぼ垂直に配向した薄膜結晶相が得られることが報告されている(例えば、非特許文献7、特許文献1参照。)。
しかし、これらの方法では、面内異方性が制御できないため、配向制御が不十分である。これは、有機電界効果トランジスタへの応用を考えた場合、有機半導体素子の持つ電荷移動性を最大に引き出すためには、単結晶のように移動度が最大になる結晶軸を各有機半導体素子のチャンネル長方向に配向させることが必要である。つまり、基板の絶縁膜上に半導体材料の分子を立てて並べるだけでなく、面内での配向制御技術の開発が望まれている。
Appl.Phys.Lett.88,252106(2006) M J.RES.&DEV.VOL.45 No.1 JANUARY 2001 Thin Solid Films 464-465(2004) 398-402 Bull.Chem.Soc.Jpn.,76,1561-1567(2003) 液晶 第10巻 第1号 52-59(2006) nature materials Vol.5 222-228 (2006) Synthetic Metals 153(2005)1-4 特開2004−256532
本発明は、有機半導体分子の配向(特に基板面内の配向)を制御して、有機半導体膜の結晶性や形態を改善し、キャリア移動度を向上させた有機半導体素子を提供することを課題とする。
発明者らは、本発明の課題を解決するために、鋭意検討した。その結果、非常に大きな面内異方性を有するポリイミド光配向膜を有機半導体分子の配向テンプレート絶縁膜として用いることで、ペンタセン分子を絶縁膜面上にほぼ垂直に配向させるだけではなく、面内方向の配向も制御できることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は下記の構成からなる。
[1] 光配向膜と有機半導体膜とを含む有機半導体素子であり、光配向膜は、光の照射による配向処理を施されたポリイミドであり、有機半導体膜は、該光配向膜上で面内異方性を有することを特徴とする有機半導体素子。
[2] 前記光配向膜が、光の照射による配向処理を施されることにより、式(1)で表される配向膜の配向指数の絶対値|Δ|が、0<|Δ|≦1となる前記[1]項記載の有機半導体素子。
Figure 0005500534
式中、A‖は配向処理方向に平行な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの特性基振動による吸光度であり、A⊥は配向処理方向に垂直な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの配向膜の特性基振動による吸光度である。
[3] 前記配向処理が、アゾ基の光異性化反応を利用した配向処理である前記[1]項または前記[2]項記載の有機半導体素子。
[4] 前記配向処理が、ポリアミック酸膜に直線偏光紫外光を照射した後に、熱イミド化する配向処理である前記[1]項または前記[2]項記載の有機半導体素子。
[5] 前記有機半導体膜が、光配向膜上に真空蒸着法により製膜されることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項記載の有機半導体素子。
[6] 前記有機半導体膜が、光配向膜上に溶液法により製膜されることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1項記載の有機半導体素子。
[7] 前記有機半導体膜が、光配向膜上に製膜することで面内異方性を形成することができる有機半導体化合物を含有することを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれか1項記載の有機半導体素子。
[8] 前記有機半導体化合物が、アセン、オリゴチオフェン、ジチエニルアセン、2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチエノフェン、ポルフィリン、ルブレンまたはこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である前記[7]項記載の有機半導体素子。
本発明によれば、有機半導体膜における有機半導体化合物の分子の配向制御性を高めることにより、優れた移動度を持つ有機半導体素子が得られる。
本発明の有機半導体素子は、光配向膜と有機半導体膜とを含み、光配向膜は、光の照射による配向処理を施されたポリイミドであり、有機半導体膜は、該光配向膜上で面内異方性を有する有機半導体膜である。本発明では、配向膜に光を照射して配向処理を施すことにより特定式で表される配向膜の配向指数の絶対値を0<|Δ|≦1にすることで光配向膜が得られ、この光配向膜上に、ペンタセン分子等の有機半導体化合物の分子を真空蒸着法または溶液法により製膜することで、有機半導体膜の面内異方性を制御することができ、分子を、ほぼ垂直に配向させることができる。これにより優れた移動度を持つ有機半導
体素子が得られる。
Figure 0005500534
式中、A‖は配向処理方向に平行な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの特性基振動による吸光度であり、A⊥は配向処理方向に垂直な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの配向膜の特性基振動による吸光度である。
本発明では、前記式(1)で表される光配向膜の配向指数Δにより、ペンタセン分子等の有機半導体分子の配向状態も評価できる。
配向膜の配向処理方法としては、ラビング法、光配向法、転写法などが一般に知られているが、本発明においては光を照射して配向処理を施す方法、すなわち光配向法が用いられる。光配向法には光分解法、光異性化法、光二量化法、光架橋法など多くの配向機構が提案されているが、本発明の目的が達成される範囲内である限り同様に適用可能である。なお、本発明における配向処理方向とは、配向処理に用いる光の偏光方向のことをいう。本発明において特に好ましく用いることのできる光配向法は、アゾ基等の光異性化反応を利用したものであり、アゾ基等を主鎖に含むポリアミック酸膜に直線偏光紫外光を照射した後に、熱イミド化することにより配向処理を施すものである。この配向処理方法によると、従来のラビング法や転写法では困難であった大きな配向指数Δが容易に得られ、かつ直線偏光紫外光の照射量で配向指数を細かく制御できるため特に優れた移動度を持つ有機半導体素子を製造することが可能である。
光配向膜の配向指数Δは、偏光赤外光を用いた赤外線吸収分光法により評価することができる。この方法は、試料に直交する2つの直線偏光赤外光を入射したときの赤外線吸収量が分子配向方位によって異なる赤外二色性を検出して、分子配向を評価する方法である。すなわち、赤外線分光光度計(好ましくはFT−IR)の光源と光配向膜を有する試料を保持する試料ホルダーとの間に偏光子を配置し、配向処理方向が偏光子の偏光方向と平行になるようにして試料ホルダーに前記試料を固定し、赤外吸光度を測定する。次に、試料を試料ホルダーに固定した状態で試料ホルダーを90度回転させて偏光子を通過した偏光赤外光が配向処理方向と垂直に試料に入射するようにして赤外吸光度を測定する。このようにして得られた赤外吸光度において、ポリイミドの分子軸に平行若しくは垂直に分極している分子振動に起因する吸収のピーク波長における値もしくは積分強度からΔが算出される。なお、この方法の適用範囲は、シリコンやフッ化カルシウム(ホタル石:CaF)など赤外光が透過する基板上に作成された試料に限られる。赤外光はガラス基板を透過しないため、この方法は、ガラス基板上に作成した試料の分子配向を測定できない。ただしアゾベンゼンのπ−π*遷移の吸収を用いて配向指数を評価する場合は、紫外・可視光吸収で評価できるため、ガラス基板を用いることができる。
本発明に用いられる光配向膜の特性基振動数は、例えば強い赤外吸収スペクトルのピークは(CO)NC構造のC−N結合の伸縮振動に起因する1370cm−1付近、フェニル基のC−C結合の伸縮振動に起因する1503cm−1付近、C=Oの非対称伸縮振動による1726cm−1付近にある吸光度スペクトルの最大値ピーク高さもしくは積分強度により配向指数Δを評価するのが好ましい。
本発明に用いられる光配向膜は、前記式(1)で表される配向膜の配向指数の絶対値|Δ|が0<|Δ|≦1である光配向膜である。面内異方性がない、すなわち無配向の場合は|Δ|=0であり、どちらかの方向に完全に配向していれば|Δ|=1となる。光配向膜の配向指数の絶対値|Δ|が0よりも大きければ有機半導体膜の面内異方性が得られる。さらに配向膜の配向指数の絶対値|Δ|大きい程、有機半導体膜の面内異方性が大きくなり、有機半導体素子の移動度が向上する。
本発明に用いられる光配向膜の膜厚は特に規定はないが通常10〜150nmである。ゲート絶縁膜上で有機半導体膜の配向を制御する目的で使用する場合は10nm程度で十分効果は得られる。また、配向膜自体をゲート絶縁膜として用いることもできる。この場合は必要に応じて比較的厚めにする必要がある。通常50〜150nm程度である。
本発明に用いられる光配向膜を形成することができる配向剤は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、可溶性ポリイミド、ポリアミドイミドなどの高分子化合物を溶剤に溶解した溶液である。この溶液を本発明では、ワニスという。この配向剤を基板上に塗布し、溶剤を乾燥したのち配向処理を施すことにより光配向膜が形成される。該高分子化合物は、ランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体であってもよく、複数種の高分子化合物を併用してもよい。
本発明に用いられる配向膜を形成するための特に好ましい配向剤は、テトラカルボン酸二無水物などとジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸または該ポリアミック酸の脱水反応などによって得られる可溶性ポリイミドを含有するワニスである。
本発明において、光配向処理は光異性化反応、光分解反応、光二量化反応または光架橋反応等を利用する場合がある。配向膜を形成している高分子化合物が、光照射により、このような反応を惹起させる分子構造を有する必要がある。
光異性化反応を利用して光配向処理を施す場合であって、例えば、配向剤がポリアミック酸または可溶性ポリイミドの溶液である場合には、その原料であるテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1種、および/またはジアミンの少なくとも1種は、アゾ基等の光異性化反応をする構造を有することが好ましい。
特に好ましくは、一般式(2)で表されるジアミンなどを使用することである。
Figure 0005500534
また、光分解反応により光配向処理を施す場合であって、例えば、配向剤がポリアミック酸または可溶性ポリイミドの溶液である場合には、その原料であるテトラカルボン酸二無水物及びジアミンは特に制限はなく使用することができる。
さらに、光二量化反応により光配向処理を施す場合であって、例えば、配向剤がポリアミック酸または可溶性ポリイミドの溶液である場合には、その原料であるテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1種、および/またはジアミンの少なくとも1種は、シンナモイル基、クマリン基またはカルコン基等の光二量化反応をする構造を有することが好ましい。
さらに、光架橋反応により光配向処理を施す場合であって、例えば、配向剤がポリアミック酸または可溶性ポリイミドの溶液である場合には、その原料であるテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1種、および/またはジアミンの少なくとも1種は、ベンゾフェノン基等の光架橋反応をする構造を有することが好ましい。
本発明に用いられる配向剤に含まれる高分子化合物であるポリアミック酸または可溶性ポリイミドを与えるその他のテトラカルボン酸二無水物は、芳香環に直接ジカルボン酸無水物が結合した芳香族系(複素芳香環系を含む)、芳香環に直接ジカルボン酸無水物が結合していない脂肪族系(複素環系を含む)が利用できる。
本発明で用いることのできるテトラカルボン酸二無水物の具体例は以下のとおりである。
Figure 0005500534
Figure 0005500534
Figure 0005500534
これらの中で、式(3−1)、式(3−2)、式(3−7)、式(3−13)、式(3−17)、式(3−18)、式(3−19)、式(3−20)、式(3−27)、式(3−28)、および式(3−29)で表されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。さらに好ましくは式(3−1)、式(3−7)、式(3−13)、式(3−17)、式(3−19)、式(3−20)、および式(3−29)で表されるテトラカルボン酸二無水物である。
本発明で用いることのできるその他のテトラカルボン酸二無水物はこれらに限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の分子構造の化合物が存在することはいうまでもない。また、これらのテトラカルボン酸二無水物は単独で用いるだけでなく、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
脂肪族系テトラカルボン酸二無水物は特に180℃以下の低温焼成のときは配向が崩れやすいことがある。一方、芳香族系テトラカルボン酸二無水物は配向安定性に優れている。したがって、芳香族系テトラカルボン酸二無水物と脂肪族系テトラカルボン酸二無水物を併用することがより好ましい。
本発明において、配向剤に用いられる高分子化合物であるポリアック酸または可溶性ポリイミドを与えるその他の側鎖構造を有さないジアミンの具体例は以下のとおりである。
下記の具体例中におけるnは1〜20の整数である。シクロヘキサン環およびベンゼン環の任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。
Figure 0005500534
Figure 0005500534
Figure 0005500534
これらの中で、式(4−5)、式(4−6)、式(4−7)、式(4−8)、式(4−9)、式(4−10)、式(4−11)、式(4−12)、式(4−13)、式(4−14)、式(4−15)、式(4−16)、式(4−17)、式(4−18)、式(4−23)、式(4−27)、式(4−32)、式(4−33)、式(4−34)、式(4−35)、および式(4−36)で表されるジアミンが好ましい。これらのジアミンを用いることにより、高い配向指数Δが得られやすい。
本発明において、配向剤に用いられる高分子化合物であるポリアック酸または可溶性ポリイミドを与えるその他の側鎖構造を有するジアミンの具体例は以下のとおりである。
側鎖構造を有するジアミンには、アミンの主鎖から分岐する側鎖構造を有する種々のジアミンの1種または2種以上を用いることができる。側鎖構造を有するジアミンには、有機半導体化合物の分子の配向安定性を向上させることから、好ましくは、一般式(5)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005500534
一般式(5)において、2つのアミノ基の結合位置関係は、メタまたはパラであることが好ましい。さらに前記一般式(5)において、2つのアミノ基はフェニル環炭素に結合しているが、2つのアミノ基はそれぞれ、「R−R−」の結合位置を1位としたときに3位と5位、または2位と5位に結合していることが好ましい。
前記一般式(5)中、Rは、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH−であり、ここでmは1〜6の整数であり、Rは、ステロイド骨格を有する基、下記一般式(6)で表される基、またはベンゼン環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜20のアルキル、もしくは該位置関係がメタのときは炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、該アルキルにおいては、独立して、任意の−CH−が−CF−、−CHF−、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CHが−CHF、−CHFまたは−CFで置き換えられていてもよく、該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH、−OCH、−OCHF、−OCHFまたは−OCFと置き換えられていてもよい。
Figure 0005500534
前記一般式(6)中、A及びAはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜20のアルキレンであり、R及びRはそれぞれ独立して、−Fまたは−CHであり、環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイルであり、Rは−H、−F、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のフッ素置換アルキル、炭素数1〜20のアルコキシ、−CN、−OCHF、−OCHFまたは−OCFであり、a及びbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、aまたはbが2〜4であるとき隣り合うAまたはAは異なる基であり、c、d及びeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、f及びgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつc+d+e≧1である。
一般式(5)で表されるジアミンとしては、例えば式(5−1)〜(5−11)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005500534
式中、Rは炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシが好ましく、炭素数5〜12のアルキルまたは炭素数5〜12のアルコキシがさらに好ましい。また、Rは炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のアルコキシが好ましく、炭素数3〜10のアルキルまたは炭素数3〜10のアルコキシがさらに好ましい。
これらのうち、より好ましくは、式(5−2)、式(5−4)、式(5−5)、および式(5−6)で表されるジアミンが挙げられる。
本発明のジアミンは前記一般式(5)で表されるジアミンを単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
さらに、本発明の目的を損なわない限り、前記一般式(5)で表されるジアミン以外の側鎖構造を有するジアミンを用いることができる。このような、側鎖構造を有するジアミンとしては、例えば式(5’−1)〜(5’−20)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 0005500534
式(5’−1)〜(5’−3)においてRは炭素数4〜16のアルキルが好ましく、炭素数6〜16のアルキルがさらに好ましい。式(5’−4)においてRは炭素数6〜20のアルキルが好ましく、炭素数8〜20のアルキルがさらに好ましい。
Figure 0005500534
式中、Rは炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシが好ましく、炭素数5〜12のアルキルまたは炭素数5〜12のアルコキシがさらに好ましい。R10は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1から10のアルコキシが好ましく、炭素数3〜10のアルキルまたは炭素数3〜10のアルコキシがさらに好ましい。
Figure 0005500534
さらに、本発明で用いることのできる上記のジアミンと併用することができるその他のジアミンとして、シロキサン結合を有するシロキサン系ジアミンを挙げることができる。該シロキサン系ジアミンは特に限定されるものではないが、式(7)で表されるものが本発明において好ましく使用することができる。
Figure 0005500534
式中、R11およびR12は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R13はメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである。xは1〜6の整数であり、yは1〜10の整数である。
本発明で用いることのできるその他のジアミンはこれらに限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の分子構造の化合物が存在することはいうまでもない。また、これらのジアミンは単独で用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
一方、本発明で用いることのできるジアミンについても前述したテトラカルボン酸二無水物と同様に、芳香環に直接アミノ基が結合した芳香族系(複素芳香環系を含む)、芳香環に直接アミノ基が結合していない脂肪族系(複素環系を含む)が利用できる。
さらに、これらのテトラカルボン酸二無水物およびジアミン以外にポリアミック酸、可溶性ポリイミドの反応末端を形成する、モノアミン、および/またはモノカルボン酸無水物を併用することも可能である。基板への密着性をよくするために、アミノシリコン化合物を導入することもできる。
アミノシリコン化合物の例は、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシランなどである。
本発明に用いられる配向剤中の高分子化合物の濃度は、特に限定されないが0.1〜40重量%が好ましい。該配向剤を基板に塗布するときには、膜厚調整のため含有されている高分子化合物を予め溶剤により希釈する操作が必要とされることがある。高分子化合物の濃度が40重量%以下であると、配向剤の粘度は好ましくなり、膜厚調整のために配向剤を希釈する必要があるときに、配向剤に対して溶剤を容易に混合できるため好ましい。スピンナー法や印刷法などの塗布方法のときには膜厚を良好に保つために、通常10重量%以下とすることが多い。その他の塗布方法、例えばディッピング法やインクジェット法ではさらに低濃度とすることもあり得る。一方、高分子化合物の濃度が0.1重量%以上であると、得られる配向膜の膜厚が好ましくなり易い。従って高分子化合物の濃度は、通常のスピンナー法や印刷法などの塗布方法では0.1重量%以上、好ましくは0.5〜10重量%である。しかしながら、該配向剤の塗布方法によっては、さらに希薄な濃度で使用してもよい。なお、基板としては、シリコンウエーハ、ガラス、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド等のプラスチックが利用できる。
本発明に用いられる配向剤において、前記高分子化合物と共に用いられる溶剤は、高分子化合物を溶解する能力を持った溶剤であれば格別制限なく適用可能である。かかる溶剤は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミドなどの高分子化合物の製造工程や用途方面で通常使用されている溶剤を広く含み、使用目的に応じて、適宜選択できる。これらの溶剤を例示すれば以下のとおりである。
ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対し親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤の例として、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、及びγ−ブチロラクトンなどのラクトンを挙げることができる。
塗布性改善などを目的とした他の溶剤の例としては、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキル及びフェニルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸ジエチルなどのマロン酸ジアルキル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、並びにこれらグリコールモノエーテル類などのエステル化合物を挙げることができる。
これらの中で、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどを特に好ましく用いることができる。
本発明に用いられる配向剤は、必要により各種の添加剤を含むことができる。例えば、塗布性の向上を望むときにはかかる目的に沿った界面活性剤を、また基板との密着性の向上を望むときにはシランカップリング剤やチタン系のカップリング剤を配合してもよい。
配向剤塗布工程での塗布方法としてはスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法などが一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。また、乾燥工程の方法として、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法などが一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。乾燥工程は溶剤の蒸発が可能な範囲内の比較的低温で実施することが好ましい。
次いで、脱水・閉環反応に必要な加熱処理する工程および得られた塗膜を配向処理する工程が施される。この加熱処理と配向処理の工程は、加熱処理に続き配向処理を施しても良いし、逆に配向処理の後に加熱処理を施してもよい。さらに加熱処理と配向処理を同時に実施することも可能である。これらの方法は配向処理方法により異なるが、適宜、最適な方法を適用する。
加熱処理工程の方法としては、前述した乾燥工程と同じ手法が適用可能であり、加熱処理の工程は一般に150〜300℃程度の温度で行うことが好ましい。
本発明で用いることのできる配向処理方法は、光を照射して配向処理を施す方法すなわち光配向法である。光配向法には前述した様に光分解法、光異性化法、光二量化法、光架橋法など多くの配向機構が提案されているが、本発明の目的が達成される範囲内である限り、これ以外の方法でも同様に適用可能である。本発明において特に好ましく用いることのできる光配向法は、アゾ基等の光異性化反応を利用したものであり、アゾ基等を主鎖に含むポリアミック酸膜に直線偏光紫外光を照射した後に、熱イミド化することにより配向処理を施すものである。
光配向処理条件は、本発明の目的が達成される範囲内である限り、どのようなものであってもよい。配向処理に用いる光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、Deep UVランプ、エキシマーレーザー等を使用できる。光異性化法の場合、配向処理に用いる光の波長は300〜600nm、より好ましくは340〜500nmである。300nm以上の波長の光では塗膜の光分解が生じ難くなり、600nm以下の波長の光では光異性化反応が進み易くなるためである。また、長波長透過フィルターまたはバンドパスフィルター等を用いて低波長の光を除去することが好ましい。なお、紫外・可視の連続光源とバンドパスフィルターを併用し、紫外光と可視光を同時に照射する方が好ましい。光照射は、偏光フィルターや偏光プリズムを通して直線偏光とした光を基板面垂直方向から行う。配向処理に用いる光の照射光量は、用いる液晶配向剤の種類、光源の波長に依存するが、照射量が大きくなるほど、光配向処理が強くなり配向膜上の有機半導体において高い配向指数Δが得られる。目安としては、Deep UVランプと340〜500nmのバンドパスフィルターを用いて配向処理を行う場合の光照射量は、50J/cm2以上、好ましくは150J/cm2以上である。
配向処理の際、配向剤を塗布した基板にフォトマスクを介して光を照射しても良い。この場合、配向に必要な部分だけを選択的に配向処理することができる。
本発明に用いられる有機半導体膜の製膜方法は、光配向膜上に面内異方性を持つ有機半導体膜が形成できればいかなる方法を用いてもよいが、好ましくは溶液法、真空蒸着法である。さらに好ましくは真空蒸着法である。
溶液法は、スピンコート法、インクジェット法、浸漬法、キャスト法、バーコート法などを用いて行うことができる。さらに製膜後、必要に応じて熱処理を施してもよい。
本発明の有機半導体素子に用いられる有機半導体化合物として、光配向膜上に製膜した際、光配向膜上で面内異方性を形成できる化合物なら特に限定はないが、高い結晶性を持ち電荷移動度の高い化合物が適している。前記有機半導体化合物としては、アセン、オリゴチオフェン、1,4ジチエニルアセン、2,6−ジフェニルベンゾ(1,2−b:4,5b´)ジチエノフェン、ポルフィリン、ルブレンまたはアセン、オリゴチオフェン、1,4ジチエニルアセン、2,6−ジフェニルベンゾ(1,2−b:4,5b´)ジチエノフェン、ポルフィリン、ルブレンまたはこれらの誘導体が例示できる。さらに好ましくはアセン、オリゴチオフェン、2,6−ジフェニルベンゾ(1,2−b:4,5b´)ジチエノフェン、ポルフィリン、ルブレンである。
本発明で用いることのできるアセンは、一般式(8)で表せる化合物が、本発明では好ましく使用することができる。
Figure 0005500534
一般式(8)において、nは1〜5であり、R14、R15、R16、R17は独立して、水素もしくは炭素数が1〜12のアルキル、アルキルオキシ、アルキルケトンである。好ましくはnが1〜4であり、R14、R15、R16、およびR17がすべて水素である。さらに好ましくはnが2〜3であり、R14、R15、R16、およびR17がすべて水素である。
本発明において、一般式(9)で表される、1,4−ジ(チエニル)アセンが好ましく使用することができる。
Figure 0005500534

一般式(9)において、nは0〜5であり、R18、およびR19は独立して、水素、炭素数が1〜20のアルキル、アルキルオキシまたはアルキルケトンである。好ましくはR18、およびR19は炭素数が1〜15のアルキルある。
一般式(10)で表される、αオリゴチオフェンは、リニアストラクチャーのチオフェンであり、本発明では好ましく使用することができる。
Figure 0005500534

一般式(10)において、nは3〜7であり、R20、およびR21は独立して水素、炭素数が1〜20のアルキル、アルキルオキシまたはアルキルケトンである。好ましくはR20、およびR21は炭素数が1〜15のアルキルある。
一般式(11)で表される、2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチエノフェンが本発明では好ましく使用することができる。
Figure 0005500534

一般式(11)において、R22、およびR23は独立して水素、炭素数が1〜20のアルキル、アルキルオキシまたはアルキルケトンである。好ましくはR22、およびR23は水素もしくは炭素数が1〜15のアルキルある。
本発明における光配向膜を用いた有機半導体素子の製造の技術は、有機半導体の応用用途に効果的に用いることができる。有機半導体の応用例として薄膜半導体素子、RFID、レーザー、センサー、太陽電池、ダイオードなどがある。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例で用いるテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の名称を略号で示す。以降の記述にはこの略号を使用することがある。
・テトラカルボン酸二無水物
ピロメリット酸二無水物:PMDA
・ジアミン
4,4’−ジアミノアゾベンゼン:DAZ
・溶剤
N−メチル−2−ピロリドン:NMP
1)配向剤の調製
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた200mlの四つ口フラスコにDAZを2.4660g、脱水NMPを30.00g導入し、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。反応系の温度を5℃に保ちながらPMDAを2.5340g添加し(PMDA/DAZの原料モル比=50/50)、30時間反応させた後、脱水NMPを65.00g加えて、5重量%のポリアミック酸の配向剤を調製した。前記反応中に反応熱により温度が上昇するときは、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。ここで得られたポリアミック酸は、重量平均分子量がMw=24600、MNP中での分散度が2.9であった。
2)配向剤の塗布
前記配向剤をNMPで希釈して1.60重量%とした後、シリコンウエーハ基板(ドライ熱酸化膜300nm付低ドープn型、Si(100)、抵抗率:5〜10 オームcm)上にスピンナーにて塗布した。塗布条件は3000rpm、60秒であった。
3)光配向処理と焼成
塗膜後、ウシオ電機株式会社製の500W Deep UVランプ(UXM−501MD)を光源とし、グランテーラー偏光プリズムを通して直線偏光とした光を基板面垂直方向から時間0分〜120分間照射した。その後、窒素雰囲気中250℃にて120分間加熱処理を行い配向膜を焼成した。なお、光配向処理条件は、朝日分光社製のバンドパスフィルターを用いて波長領域340〜500nmとし、照射光強度は88mWであった。
4)膜厚の測定
光配向処理を行わないことを除いてはまったく同じ条件で石英ガラス基板上に作製された配向膜の膜厚を、株式会社島津製作所製の自動偏光解析装置(APE−100)を用いて、測定波長632.8nm(He−Neレーザー)、入射角62.5度で測定したところで11nmであった。
5)配向指数Δの算出
得られた配向膜の赤外線吸収スペクトルの測定は、FT−IR装置(分光器:Mattson Galaxy 3020、検出器:mercury cadmium telluride)用いて、測定温度29℃、積算400回の条件で測定した。偏光子を透過した赤外光を配向膜の基板面垂直方向から照射した。サンプルの配向処理方向と偏光方向とが平行で測定したときの赤外光スペクトルおよび垂直で測定したときの赤外光スペクトルを測定した。配向膜の場合、(CO)NC結合の伸縮振動に帰属される1370cm−1付近にピークを持つ吸収の積分強度(ベースライン 1321〜1445cm−1)を用い、配向膜の吸光度の差(A⊥−A‖)および配向膜の吸光度の和(A⊥+A‖)を算出した。一方、ペンタセンの場合、C−Hの面外振動である955付近にピークを持つ吸収の積分強度(ベースライン 947〜968cm−1)を用い吸光度の差(A⊥−A‖)および配向膜の吸光度の和(A⊥+A‖)を算出した。次いで、配向指数Δを前記式(1)に従い、得られた(A⊥−A‖)および(A⊥+A‖)の値より計算した。(図1、2)
6)ペンタセン膜の蒸着
有機半導体材料としてペンタセン(アルドリッチから購入)を用い、真空蒸着法により基板温度室温、蒸着レート0.3nm/min、圧力10−5Paで、ポリイミド光配向膜上に厚さ30nmのペンタセン薄膜を真空蒸着法により形成した。
7)ペンタセン蒸着膜のX線回折はRigaku Ultima III を用いて行った(図2)
X線回折のデータから、ペンタセン薄膜は、その分子長軸が平均として配向膜に対して垂直に配向している薄膜相結晶であることを示している。さらに、光配向処理によりペンタセンの回折強度の向上が見られ、結晶化度の向上が確認できる。
8)ペンタセン蒸着膜表面の形態(図3)
AFM(JEOL JSPM−5200)を用いて行った。光配向膜上では、光処理なしに比べ、ペンタセンの結晶グレインが大きいことが確認された。
9)配向膜の1370cm−1における配向指数Δと光配向処理におけるUV露光量の関係(図4)
光配向処理時間とともに配向膜の配向指数Δが急激に上昇し、約320J/cmで飽和する傾向が見られる。
10)ペンタセン膜の955cm−1における配向指数Δと光配向処理におけるUV露光量の関係(図4)
配向膜の配向指数の増加とペンタセン分子の配向指数の増加はほぼ相関がある。UV露光量が25J/cm未満の少ない露光量では、ポリイミド分子の平均的な分子配向方向(偏光方向に垂直)に対して分子面がペンタセンの平均として平行となる分子配向をとるが、25J/cm以上の露光量では、ポリイミド分子の平均的な分子配向方向(偏光方向に垂直)に対してペンタセンの分子面が平均として垂直になるようなペンタセン分子の配列が起こる。
11)有機半導体素子の製造
基板としてドライ熱酸化膜(300nm)付高ドープn型シリコンウエーハ(Si(100)、抵抗率0.01〜0.0180オームcm)を用い、実施例1の記載に従い、UV露光量320J/cmで光配向膜を形成した後、真空蒸着法により温度(室温)、蒸着レート0.3nm/min、圧力10−5Paの条件でペンタセン膜(厚さ:30nm)を形成した。その後、櫛歯電極マスク(図5)を用い蒸着により櫛歯電極を作成し、トップコンタクトタイプのTFT素子を製造した。チャンネル長はL=0.08mm、チャンネル幅は140mm、電極Au厚は10nmである。
12)TFTの特性評価
ケースレー社製487picoanmeter/voltage source unitを2台用いて上記TFTの特性を測定した。
10V〜−30V間でゲート電圧(V)を5Vづつ変化させてソース−ドレイン間の電圧(V)−電流(I)特性を測定し、FET特性を確認した(図6上図)。V=−30VのときのV−I特性を図6下図に示す。
飽和領域の関係式I=W/2L[μC(V−V]より求めたキャリア移動度は、ソース−ドレイン電極方向に対し、ペンタセン分子平面の平均的な分子配列方向が垂直の場合、μ⊥=1.94×10−3 cm−1−1 、ソース−ドレイン電極方向に対し、ペンタセン分子平面の平均的な分子配列方向が平行の場合、μ‖=9.6×10−4 cm−1−1 で、ペンタセン分子の面内異方性制御の効果が確認できた。
本発明の有機半導体素子を用いることで、低コストで、容易に有機半導体素子を形成することが可能である。さらに半導体特性が大変優れていることから、本発明の有機半導体素子は、優れた電子特性を有しており、エレクトロニクス等の分野において好適に利用できる。
配向膜の赤外吸収スペクトル(上)とペンタセン蒸着膜の赤外吸収スペクトルを示すグラフ(下)。 ペンタセン蒸着膜のXRDを示すグラフ。 ペンタセン蒸着膜のAMF写真。 配向膜の配向指数を示すグラフ(上)とペンタセン蒸着膜の配向指数を示すグラフ(下) 櫛歯電極を示す模式図。 TFT素子特性を示すグラフ(上:VdとIdの関係、下:VgとId1/2の関係)

Claims (5)

  1. 光配向膜と有機半導体膜とを含む有機半導体素子であり、光配向膜は、光の照射による配向処理の後に加熱処理を施されたポリイミドであり、有機半導体膜は、光配向膜上に真空蒸着法により製膜されて、該光配向膜上で面内異方性を有することを特徴とする有機半導体素子であって、
    前記光配向膜が、光の照射による配向処理を施されることにより、式(1)で表される配向膜の配向指数の絶対値|Δ|が、0.2≦|Δ|≦0.8となる、有機半導体素子。
    Figure 0005500534
    式中、A‖は配向処理方向に平行な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの特性基振動による吸光度であり、A⊥は配向処理方向に垂直な偏光成分を有する赤外光を配向膜に入射させたときの配向膜の特性基振動による吸光度である。
  2. 前記配向処理が、アゾ基の光異性化反応を利用した配向処理である請求項1記載の有機半導体素子。
  3. 前記配向処理が、ポリアミック酸膜への直線偏光紫外光照射であり前記加熱処理が、熱イミド化である請求項1記載の有機半導体素子。
  4. 前記有機半導体膜が、光配向膜上に製膜することで面内異方性を形成することができる有機半導体化合物を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の有機半導体素子。
  5. 前記有機半導体化合物が、アセン、オリゴチオフェン、ジチエニルアセン、2,7−ジフェニル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチエノフェン、ポルフィリン、ルブレンまたはこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項記載の有機
    半導体素子。
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