JP5501332B2 - 多孔質電極基材前駆体シート、その製造方法、多孔質電極基材、膜−電極接合体、および固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Description
かつ、歪み速度10mm/min、支点間距離2cmおよび試験片幅1cmの条件での3点曲げ試験において、曲げ強度が10MPa以上でかつ曲げの際のたわみが1.5mm以上であることを特徴とする燃料電池用多孔質炭素電極基材。
繊維混合スラリー中の繊維が、炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)を含む混合物であり、炭素短繊維(A)の混合割合が繊維物質全量に対する質量比で40%以上90%以下であり、かつスラリー中の繊維濃度が3〜10g/Lとなるように分散媒体に投入してスラリーを得る工程(I)、
前記工程(I)で得られたスラリーにアクリルアミド系ポリマーからなる粘度調整剤を0.02〜0.1g/Lとなるように加え、抄紙用スラリーを調整する工程(II)、
前記工程(II)で得られた抄紙用スラリーを連続的に希釈し、抄紙用スラリー中の繊維濃度を0.8〜1.8g/L、アクリルアミドポリマーからなる粘度調節剤の濃度を0.006〜0.03g/Lに希釈する工程(IV)
及び
前記工程(II)で調整した抄紙用スラリーより分散媒体を除去して炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)の繊維混合物からなる多孔質電極基材前駆体シートを得る工程(III)
を有する多孔質電極基材前駆体シートの製造方法。
<繊維束比率の求め方>
(i)多孔質電極基材前駆体シートの背面および上面から光を当て、15cm×15cmの範囲を200万画素以上のデジタルカメラを用いて撮影する。
(ii)上記(i)で撮影した写真をもとに、当該15cm×15cmの範囲において炭素短繊維(A)が複数本束になった状態である繊維束の個数を測定する。
(iii)多孔質電極基材前駆体上の任意の3か所おいて上記(i)(ii)の測定を行い、その平均値を繊維束比率とする。
炭素短繊維としては、その原料によらず用いることができるが、ポリアクリロニトリル(以後PANと略す。)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、フェノール系炭素繊維から選ばれる1つ以上の炭素繊維を含むことが好ましく、PAN系炭素繊維あるいはピッチ系炭素繊維を含むことがより好ましい。炭素短繊維の平均直径は、3〜30μm程度が好ましく、4〜20μmがより好ましく、4〜12μmがさらに好ましい。この範囲内であると多孔質電極基材としての表面平滑性と導電性がよい。
網目状炭素繊維(B)は、炭素短繊維(A)同士を接合する繊維で、接合部において屈曲状または湾曲状になっている状態で存在し、それぞれが網目構造を形成している。網目状炭素繊維(B)は前駆体繊維(b)を加熱によって炭素化して得られるる。炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)を混合し、焼成することにより、炭素短繊維(A)は網目状炭素繊維(B)により結着される。
前駆体繊維(b)としては、炭素繊維前駆体短繊維(b1)およびフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)の一方、もしくは両方を用いることができる。好ましくはフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)である。
炭素繊維前駆体短繊維(b1)は、後述するポリマー(例えば、アクリル系ポリマー)を用いて作製した長繊維状の炭素繊維前駆体繊維を適当な長さにカットしたものであることができる。炭素繊維前駆体短繊維(b1)の平均繊維長は、分散性の点から、2mm以上20mm以下が好ましい。なお、平均繊維長は、光学顕微鏡および電子顕微鏡により測定することができる。炭素繊維前駆体短繊維(b1)の断面形状は特に限定されないが、炭素化した後の機械的強度、製造コストの面から、真円度の高いものが好ましい。また、炭素繊維前駆体短繊維(b1)の平均直径は、炭素化時の収縮による破断を抑制する観点から、5μm以下であることが好ましい。なお、平均繊維径(直径)は、光学顕微鏡および電子顕微鏡により測定することができる。
アクリル系ポリマーとしては、アクリロニトリルの単独重合体であっても、アクリロニトリルとその他のモノマーとの共重合体であってもよい。アクリロニトリルと共重合されるモノマーとしては、一般的なアクリル系繊維を構成する不飽和モノマーであれば特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどに代表されるアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどに代表されるメタクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
フィブリル状炭素前駆体繊維(b2)としては、例えば以下のものを用いることができる。直径100μm以下の繊維状の幹より、直径が数μm以下(例えば0.1〜3μm)のフィブリルが多数分岐した構造を有する炭素前駆体繊維(b2−1)や、叩解によってフィブリル化した炭素前駆体短繊維(b2−2)を用いることができる。なお、以下、この2つのフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)をそれぞれ、繊維(b2−1)および繊維(b2−2)と称することがある。
繊維(b2−1)に用いられるポリマーは、炭素化処理工程における残存質量が20質量%以上であることが好ましい。このようなポリマーとしては、アクリル系ポリマー、セルロース系ポリマー、フェノール系ポリマーを挙げることができる。紡糸性および低温から高温にかけて炭素短繊維(A)同士を接合させることができ、炭素化時の残存質量が大きい点、さらに、炭素短繊維(A)との交絡、シート強度を考慮すると、アクリロニトリル単位を50質量%以上含有するアクリル系ポリマーを用いることが好ましい。アクリル系ポリマーとしては炭素繊維前駆体短繊維(b1)と同様のものを用いることができる。
繊維(b2−2)は、長繊維状の易割繊性海島複合繊維を適当な長さにカットしたものを、リファイナーやパルパーなどによって叩解しフィブリル化したものであることができる。長繊維状の易割繊性海島複合繊維は、共通の溶剤に溶解し、かつ非相溶性である2種類以上の異種ポリマーを用いて製造することができ、少なくとも1種類のポリマーが、炭素化処理工程における残存質量20質量%以上であることが好ましい。易割繊性海島複合繊維に用いられるポリマーのうち、炭素化処理工程における残存質量が20質量%以上であるものとしては、アクリル系ポリマー、セルロース系ポリマー、フェノール系ポリマーが挙げられる。中でも、紡糸性および炭素化処理工程における残存質量の観点から、アクリロニトリル単位を50質量%以上含有するアクリル系ポリマーを用いることが好ましい。
樹脂炭化物は、炭素短繊維(A)間および炭素短繊維(A)と網目状炭素繊維(B)間とを結着する炭化物であり、樹脂を加熱によって炭素化して得られる炭素材を用いることができる。加熱によって炭素化可能な樹脂(c)としては、炭素化した段階で炭素短繊維(A)間および炭素短繊維(A)と網目状炭素繊維(B)間とを結着することのできる公知の樹脂から適宜選んで用いることができる。炭素化後に導電性物質として残存しやすいという観点から、樹脂(c)としてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ピッチ等が好ましく、加熱による炭素化の際の炭化率の高いフェノール樹脂が特に好ましい。前記フェノール樹脂としては、アルカリ触媒存在下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって得られるレゾールタイプフェノール樹脂を用いることができる。また、レゾールタイプの流動性フェノール樹脂に公知の方法によって酸性触媒下においてフェノール類とアルデヒド類の反応によって生成する、固体の熱融着性を示すノボラックタイプのフェノール樹脂を溶解混入させることもできるが、この場合は硬化剤、例えばヘキサメチレンジアミンを含有した、自己架橋タイプのものが好ましい。フェノール樹脂としては、アルコールやケトン類の溶媒に溶解したフェノール樹脂溶液や、水などの分散媒に分散したフェノール樹脂分散液などを用いることができる。
前駆体シートは、炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)とを分散させたものであり、3次元交絡構造を形成しても形成していなくても良い。3次元交絡構造を形成するための交絡処理に関しては後述する。
(i)多孔質電極基材前駆体シートの背面および上面から光を当て、15cm×15cmの範囲を200万画素以上のデジタルカメラを用いて撮影する。
(ii)上記(i)で撮影した写真をもとに、当該15cm×15cmの範囲において炭素短繊維(A)が複数本束になった状態である繊維束の個数を測定する。
(iii)多孔質電極基材前駆体上の任意の3か所おいて上記(i)(ii)の測定を行い、その平均値を繊維束比率とする。
湿式法で前駆体シートを作製する際、炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)を含む繊維混合物を分散溶媒に分散させることで、シート化用のスラリーを調整することができる。
湿式法で前駆体シートを作製する際、スラリー中から分散媒である水を容易に脱水させ、前駆体シートの地合を良くするため、抄紙用スラリーを分散媒で希釈して用いることも好ましい。このとき希釈後のスラリー中の繊維濃度が0.8〜1.8g/Lとすることがさらに好ましい。繊維濃度が1.8g/Lより高くなると連続的にシート化する際には、脱水位置が一定とならないことより、シート地合が悪化する。繊維濃度が0.8g/Lより低くなると、水とユーティリティーが増加し、前駆体シートの製造コストが高くなる。
本発明の多孔質電極基材は、構造体中に分散された炭素短繊維(A)が、網目状炭素繊維(B)によって結着された構造体、または構造体中に分散された炭素短繊維(A)同士が、網目状炭素繊維(B)によって結着されかつ、樹脂炭化物(C)によって炭素短繊維(A)間および炭素短繊維(A)と網目状炭素繊維(B)間とが結着された構造体、または炭素短繊維(A)が樹脂炭化物(C)によって結着された構造体である。
(i)多孔質電極基材の背面および上面から光を当て、15cm×15cmの範囲を200万画素以上のデジタルカメラを用いて撮影する。
(ii)上記(i)で撮影した写真をもとに、当該15cm×15cmの範囲において炭素短繊維(A)が複数本束になった状態である繊維束の個数を測定する。
(iii)多孔質電極基材上の任意の3か所おいて上記(i)(ii)の測定を行い、その平均値を繊維束比率とする。
本発明は、繊維混合スラリーを抄紙して多孔質電極基材前駆体シートを製造する方法において、繊維混合スラリーを抄紙して多孔質電極基材前駆体シートを製造する方法において、
繊維混合スラリー中の繊維が、炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)を含む混合物であり、炭素短繊維(A)の混合割合が繊維物質全量に対する質量比で40%以上90%以下であり、かつスラリー中の繊維濃度が3〜10g/Lとなるように分散媒体に投入してスラリーを得る工程(I)、前記工程(I)で得られたスラリーにアクリルアミド系ポリマーからなる粘度調整剤を0.01〜0.1g/Lとなるように加え、抄紙用スラリーを調整する工程(II)、及び前記工程(II)で調整した抄紙用スラリーより分散媒体を除去して炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)の繊維混合物からなる多孔質電極基材前駆体シートを得る工程(III)を含む多孔質電極基材前駆体シートの製造方法である。
工程(1)で加熱加圧した多孔質電極基材前駆体シートを1000℃以上の温度で炭素化処理する工程(2)を有する多孔質電極基材の製造方法も本願発明の一つである。
前駆体シートの製造方法としては、液体の媒体中に炭素短繊維(A)、または炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)とを分散させて抄造する湿式法がシートの均一性が高いという観点から好ましい。
また、前駆体シートの厚みは、ガス透過性、導電性、ハンドリング性の観点から、20μm以上500μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以上、400μm以下である。
<抄紙用スラリーを希釈する工程(IV)>
工程(II)と工程(III)の間に、抄紙用スラリーを希釈し、抄紙用スラリーの繊維濃度を0.8〜1.8g/Lとする工程を含むことも好ましい。湿式法で前駆体シートを作製する際、スラリー中から分散媒である水を容易に脱水させ、前駆体シートの地合を良くするため、抄紙用スラリーを分散媒で希釈して用いることも好ましい。このとき希釈後のスラリー中の繊維濃度が0.8〜1.8g/Lとすることがさらに好ましい。繊維濃度が高すぎると連続的にシート化する際には、脱水位置が一定とならないことより、シート地合が悪化しやすくなる。また繊維濃度が低すぎると、水とユーティリティーが増加し、前駆体シートの製造コストが高くなる。
多孔質電極基材が、構造体中に分散された炭素短繊維(A)同士が、網目状炭素繊維(B)によって十分に結着された構造体、または構造体中に分散された炭素短繊維(A)同士が、網目状炭素繊維(B)によって十分に結着されかつ、樹脂炭化物(C)によって炭素短繊維(A)間および炭素短繊維(A)と網目状炭素繊維(B)間とが十分に結着された構造体とし、かつ多孔質電極基材の厚みムラを低減させるために前駆体シートを300℃未満の温度で加熱加圧成型することが好ましい。加熱加圧成型は、前駆体シートを均等に加熱加圧成型できる技術であれば、いかなる技術も適用できる。例えば、前駆体シートの両面に平滑な剛板を当てて熱プレスする方法や、連続ロールプレス装置または連続ベルトプレス装置を用いる方法が挙げられる。
工程(2)により、前駆体繊維(b)および/または樹脂(c)が炭素化され、網目状炭素繊維(B)および/または樹脂炭化物(C)となる。これにより、得られる多孔質電極基材の機械的強度および導電性が向上する。
前駆体シート中の炭素短繊維(A)、または炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)とを交絡させる交絡処理は、交絡構造が形成される方法であればよく、公知の方法で実施できる。例えば、ニードルパンチング法などの機械交絡法、ウォータージェットパンチング法などの高圧液体噴射法、スチームジェットパンチング法などの高圧気体噴射法、或いはこれらの組み合わせによる方法を用いることができる。交絡工程での炭素短繊維(A)の破断を容易に抑制でき、かつ適度な交絡性が容易に得られるという点から、高圧液体噴射法が好ましい。以下、この方法について詳しく説明する。
酸化処理の温度は、炭素化率を向上させる観点から、200℃以上300℃未満とすることが好ましく、240℃以上290℃以下とすることがより好ましい。酸化処理の時間は、例えば1分間〜2時間とすることができる。酸化処理としては、加熱多孔板を用いた加圧直接加熱による連続酸化処理、または加熱ロール等を用いた間欠的な加圧直接加熱による連続酸化処理が、低コスト、かつ炭素短繊維(A)を前駆体繊維(b)で融着させることができるという点で好ましい。連続的に製造された前駆体シートを酸化処理する場合、前駆体シートの全長にわたって連続で酸化処理することが好ましい。これによって、炭素化処理を容易に連続して行なうことができる。
本発明においては、上述した炭素短繊維を含む前駆体シートに炭素化可能な樹脂または樹脂と導電体の混合物を含浸し、加熱加圧により硬化し、次いで炭素化することにより燃料電池用多孔質電極基材とする。
本発明の多孔質電極基材は、膜−電極接合体に好適に用いることができる。膜−電極接合体は、高分子電解質膜、触媒層、および多孔質炭素電極基材からなり、プロトン伝導性を有する高分子電解質膜の一方の面に酸化ガス用触媒からなるカソード側触媒層を備え、もう一方の面に燃料ガス用触媒からなるアノード側触媒層を備えており、それぞれの触媒
層の外側には、カソード側多孔質電極基材およびアノード側多孔質電極基材が備えられている。
本発明の膜−電極接合体は、固体高分子型燃料電池に好適に用いることができる。固体高分子型燃料電池は、膜−電極接合体を挟持するように、カソード側ガス流路が形成されたカソード側セパレーター、およびアノード側ガス流路が形成されたアノード側セパレーターを備えている。また、それぞれのセパレーターには、酸化ガス導入部と酸化ガス排出部、および燃料ガス導入部と燃料ガス排出部が備えられている。
JIS規格P−8117に準拠し、ガーレーデンソメーターを使用して200mLの空気が透過するのにかかった時間を測定し、多孔質電極基材のガス透気度(ml/hr/cm2/mmAq)を算出した。
多孔質電極基材の厚みは、厚み測定装置ダイヤルシックネスゲージ((株)ミツトヨ製、商品名:7321)を使用して測定した。測定子の大きさは直径10mmで、測定圧力は1.5kPaとした。
多孔質電極基材の厚さ方向の電気抵抗(貫通方向抵抗)は、金メッキした銅板に多孔質電極基材を挟み、銅板の上下から1MPaで加圧し、10mA/cm2の電流密度で電流
を流したときの抵抗値を測定し、次式より求めた。
貫通方向抵抗(mΩ・cm2)=測定抵抗値(mΩ)×試料面積(cm2)
(5)多孔質電極基材のうねり
多孔質電極基材のうねりは、平板上に縦250mm横250mmの多孔質電極基材を静置した際の高さの最大値と最小値の差より算出した。
両面に触媒担持カーボン(触媒:Pt、触媒担持量:50質量%)からなる触媒層(触媒層面積:25cm2、Pt付着量:0.3mg/cm2)を形成したパーフルオロスルホン酸系の高分子電解質膜(膜厚:30μm)を、3次元交絡構造を持たない3次元構造体側が高分子電解質膜と接するように2組の多孔質電極基材で挟持し、これらを接合してMEAを得た。そのMEAを、蛇腹状のガス流路を有する2枚のカーボンセパレーターによって挟み、固体高分子型燃料電池(単セル)を作製した。そして、温度を80℃にした単セルに、水素ガスと空気を80℃のバブラーを介して供給したときの電圧を測定することで、燃料電池に組み込んだ際の発電特性を確認した。
炭素短繊維(A)として、平均繊維径が7μm、平均繊維長が3mmのPAN系炭素繊維を用意した。また、炭素繊維前駆体短繊維(b1)として、平均繊維径が4μm、平均繊維長が3mmのアクリル短繊維(三菱レイヨン(株)製、商品名:D122)を用意し、フィブリル状炭素前駆体繊維(b2)として、叩解によってフィブリル化するアクリル系ポリマーとジアセテート(酢酸セルロース)とからなる易割繊性アクリル系海島複合短繊維(b2−2)(三菱レイヨン(株)製、商品名:ボンネルM.V.P.−C651、平均繊維長:3mm)を用意した。
前記易割繊性アクリル系海島複合短繊維を、繊維濃度が5g/Lになるように水中へ分散させディスクリファイナー(熊谷理機工業(株)製)を通して叩解・離解処理し、離解スラリー繊維(Sb2)とした。
炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)との質量比が60:20:20となり、かつスラリー中の繊維の濃度が5g/Lとなるように、炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)、および離解スラリー繊維(Sb2)、を計量し、分散媒である水を計量したスラリー供給タンクに投入した。
さらに、このスラリーに粘度調整剤としてポリアクリルアマイド(第一工業製薬(株)製、商品名:G9210)を0.06g/Lの濃度となるように添加して抄紙用スラリーを調製した。
調整した抄紙用スラリーを用い、標準角型シートマシン(熊谷理機工業(株)製、商品名:No.2555 標準角型シートマシン)により、JIS P−8209法に準拠して手動で抄紙を行い、乾燥させて、目付けが35g/m2の前駆体シートを得た。製造した前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。
次に、前駆体シートの両面を、シリコーン系離型剤をコートした紙で挟んだ後、バッチプレス装置にて180℃、3MPaの条件下で3分間加熱加圧成型した。
その後、前駆体シートをバッチ炭素化炉にて、窒素ガス雰囲気中、2000℃の条件下で1時間炭素化処理して、多孔質電極基材を得た。
ネット駆動部と幅60cmのプラスチックネット製平織メッシュをベルト状につなぎあわせて連続的に回転させるネットよりなるシート状物搬送装置と、スラリー供給部幅が48cmで供給スラリー量が10L/minである抄紙用スラリー供給装置と、ネット下部に配置した減圧脱水装置とからなるシート化装置に、参考例1と同様の抄紙用スラリーを定量ポンプにより平織メッシュ上に供給した。抄紙用スラリーは、均一な流れに整流するためのフローボックスを通して所定サイズに拡幅して供給した。その後、静置し、自然脱水する部分を通過させ、減圧脱水装置により脱水して、連続的に前駆体シートを得た。なお、目標目付は35g/m2とした。さらに、前記シート化装置の下流に、3本のウォータージェットノズルを備えた加圧水流噴射処理装置を配置し、得られた前駆体シートを加圧水流噴射処理装置のネット上に積載した。そして、加圧水流噴射圧力を1MPaに設定し、前駆体シートをノズル1、ノズル2およびノズル3の順で通過させて交絡処理を加え、交絡処理された前駆体シートを得た。この交絡処理された前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個以下であった。さらに、この交絡処理された前駆体シ-トを参考例1と同様の方法で、加熱加圧成型処理、炭素化処理を行なうことで、多孔質電極基材を得た。得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
参考例1と同様の抄紙用スラリーを用い、供給スラリー量が9L/minとし、さらにスラリー濃度を1.5g/Lとなるように抄紙用スラリーを連続的に希釈し、フローボックスへの希釈スラリーの供給量を30L/minとしたこと以外は参考例2と同様にして交絡処理された前駆体シートを得た。この交絡処理された前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個以下であった。さらに、この交絡処理された前駆体シ-トを参考例1と同様の方法で、加熱加圧成型処理、炭素化処理を行なうことで、多孔質電極基材を得た。得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
粘度調整剤の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
スラリー中の繊維の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
供給スラリー量を変え、希釈後の抄紙用スラリー濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は1個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は1個以下であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
スラリー中の炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)との質量比と粘度調整剤の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、それぞれ繊維束比率は2個以下であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
フィブリル状炭素前駆体繊維(b2)として、繊維状の幹より直径3μm以下のフィブリルが多数分岐したポリアクリロニトリル系パルプ(b2−1)を用い、濾水性を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
実施例3の交絡処理された前駆体シートの炭素化処理工程の前に、加圧加熱成型した前駆体シートを大気中280℃、1分間酸化処理したこと以外は実施例3と同様にして多孔質電極基材を得た。得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
実施例3の交絡処理された前駆体シート100質量部に、水分散フェノール樹脂(商品名:PR−55464、住友ベークライト(株)製)を含浸させ、室温で十分に乾燥させ、フェノール樹脂の不揮発分を60質量部付着させたフェノール樹脂含浸シートを得た。さらに、このフェノール樹脂が含浸された前駆体シ-トを実施例1と同様の方法で、加熱加圧成型処理、炭素化処理を行なうことで、多孔質電極基材を得た。得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であった。評価結果を表1に示した。
〔膜−電極接合体(MEA)の製造〕
実施例3で得られた多孔質電極基材の2組を、カソード用およびアノード用の多孔質炭素電極基材として用意した。また、パーフルオロスルホン酸系の高分子電解質膜(膜厚:30μm)の両面に触媒担持カーボン(触媒:Pt、触媒担持量:50質量%)からなる触媒層(触媒層面積:25cm2、Pt付着量:0.3mg/cm2)を形成した積層体を用意した。そして、この積層体を、カソード用およびアノード用の多孔質炭素電極基材で挟持し、これらを接合してMEAを得た。
得られたMEAを、蛇腹状のガス流路を有する2枚のカーボンセパレーターによって挟み、固体高分子型燃料電池(単セル)を形成した。
粘度調整剤の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は0個であったが、スラリー中から分散媒である水の十分な脱水が困難となり、脱水位置が一定とならず、実施例3と比較してシート地合が悪化した。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は0個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、前駆体シートの地合悪化に由来する厚み斑やガス透気度の斑が存在することが確認できた。評価結果を表1に示した。
粘度調整剤の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、厚み、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、繊維束が観察された部分のガス透気度がそれ以外の部分と比較し、低下していることが観察され、ガス透気度の斑が存在することが確認できた。評価結果を表1に示した。
スラリー中の繊維の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は5個であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は5個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、厚み、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、繊維束が観察された部分のガス透気度、がそれ以外の部分と比較し、低下していることが観察され、ガス透気度の斑が存在することが確認できた。評価結果を表1に示した。
スラリー中の繊維の濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は1個であったが、抄紙用スラリー量が多く準備する必要が生じ、大型化のスラリータンクを用いるため実施例3と比較して製造コストが増加した。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は1個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であったが、多孔質電極基材の製造コストも増加した。評価結果を表1に示した。
供給スラリー量を変え、希釈後の抄紙用スラリー濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、厚み、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、繊維束が観察された部分のガス透気度がそれ以外の部分と比較し、低下していることが観察され、ガス透気度の斑が存在することが確認できた。評価結果を表1に示した。
供給スラリー量を変え、希釈後の抄紙用スラリー濃度を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は0個であったが、抄紙用スラリー調整の際に、所定濃度とするために多くの希釈水が必要となり、シート化にかかる製造コストが高くなった。また、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は0個であった。炭素化処理時における面内の収縮がほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好であり、ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑やハンドリング性もそれぞれ良好であったが、前駆体シートの製造コストが高いため、得られた多孔質電極基材の製造コストも実施例3と比較し高くなった。評価結果を表1に示した。
スラリー中の炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)との質量比を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は1個であった。また、炭素化処理時における面内の収縮や、実施例3と比較しうねりも3mmと大きくなった。ガス透気度、厚み、貫通方向抵抗、厚み斑はそれぞれ良好であったが、ハンドリング性が実施例3と比較し悪化した。
スラリー中の炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)との質量比を表1に示す条件としたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束がほとんどなく、繊維束比率は3個以下であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は3個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、厚み、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、繊維束が観察された部分のガス透気度、がそれ以外の部分と比較し、低下していることが観察され、ガス透気度の斑が存在することが確認できた。また、ハンドリング性が実施例3と比較し悪化した。評価結果を表1に示した。
紙力増強剤としてのポリアクリルアマイド(第一工業製薬(株)製、商品名:G9210)のスラリーへの添加を炭素短繊維(A)と炭素繊維前駆体短繊維(b1)とフィブリル状炭素前駆体繊維(b2)と同時にしたこと以外は、実施例3と同様にして前駆体シートおよび多孔質電極基材を得た。前駆体シートは炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。さらに、得られた多孔質電極基材は、炭素短繊維が集束した繊維束が観察され、繊維束比率は4個であった。炭素化処理時における面内の収縮はほとんどなく、うねりも2mm以下と小さく表面平滑性は良好で、厚み、貫通方向抵抗、ハンドリング性もそれぞれ良好であったが、繊維束が観察された部分のガス透気度、がそれ以外の部分と比較し、低下していることが観察され、ガス透気度の斑が存在することが確認できた。評価結果を表1に示した。
Claims (9)
- 繊維混合スラリーを抄紙して下記の繊維束比率の求め方による炭素短繊維(A)の繊維束比率が2個以下である多孔質電極基材前駆体シートを製造する方法において、
繊維混合スラリー中の繊維が、炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)を含む混合物であり、炭素短繊維(A)の混合割合が繊維物質全量に対する質量比で40%以上90%以下であり、かつスラリー中の繊維濃度が3〜10g/Lとなるように分散媒体に投入してスラリーを得る工程(I)、
前記工程(I)で得られたスラリーにアクリルアミド系ポリマーからなる粘度調整剤を0.02〜0.1g/Lとなるように加え、抄紙用スラリーを調整する工程(II)、
前記工程(II)で得られた抄紙用スラリーを連続的に希釈し、抄紙用スラリー中の繊維濃度を0.8〜1.8g/L、アクリルアミドポリマーからなる粘度調節剤の濃度を0.006〜0.03g/Lに希釈する工程(IV)
及び
前記工程(II)で調整した抄紙用スラリーより分散媒体を除去して炭素短繊維(A)と前駆体繊維(b)の繊維混合物からなる多孔質電極基材前駆体シートを得る工程(III)
を有する多孔質電極基材前駆体シートの製造方法。
<繊維束比率の求め方>
(i)多孔質電極基材前駆体シートの背面および上面から光を当て、15cm×15cmの範囲を200万画素以上のデジタルカメラを用いて撮影する。
(ii)上記(i)で撮影した写真をもとに、当該15cm×15cmの範囲において炭素短繊維(A)が複数本束になった状態である繊維束の個数を測定する。
(iii)多孔質電極基材前駆体上の任意の3か所おいて上記(i)(ii)の測定を行い、その平均値を繊維束比率とする。 - 請求項1で得た多孔質電極基材前駆体シートを加熱加圧処理する工程(1)と、工程(1)で加熱加圧した多孔質電極基材前駆体シートを1000℃以上の温度で炭素化処理する工程(2)を有する多孔質電極基材の製造方法。
- 工程(1)と工程(2)の間に、加熱加圧された多孔質電極基材前駆体シートを酸化処理する工程(4)を有する請求項2記載の製造方法。
- 工程(1)の前に、請求項1に記載の製造方法で得た多孔質電極基材前駆体シートを交絡処理する工程(3)を有する請求項2または3に記載の製造方法。
- 工程(1)の前に,多孔質電極基材前駆体シートに炭素化可能な樹脂(c)を含浸させる工程(5)を有する請求項2または3のいずれか記載の製造方法。
- 工程(3)と工程(1)の間に、多孔質電極基材前駆体シートに、炭素化可能な樹脂(c)を含浸させる工程(5)を有する請求項4に記載の製造方法。
- 請求項2〜6のいずれかに記載の方法により得られる多孔質電極基材。
- 請求項7に記載の多孔質電極基材を用いた膜−電極接合体。
- 請求項8に記載の膜−電極接合体を用いた固体高分子型燃料電池。
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