JP5516577B2 - 無線通信端末、無線通信転送制御システム、無線通信転送制御方法および無線通信転送制御プログラム - Google Patents

無線通信端末、無線通信転送制御システム、無線通信転送制御方法および無線通信転送制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線LANのようにアクセスポイントを必要とせずP2P(Peer to Peer)で接続できる無線通信機能を備えた無線通信端末のみで構成されたネットワーク、すなわち無線アドホックネットワークにおいて、パケットをネットワーク全体に配信するフラッディングを効率化するための無線通信端末、無線通信転送制御システム、無線通信転送制御方法および無線通信転送制御プログラムに関する。無線アドホックネットワークを構成する無線通信端末には、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)および携帯電話機など(以降、無線端末と記述する。)がある。なお、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末装置であっても、無線通信機能を備えている場合には、無線端末に含まれる。
フラッディングは、ルート検索プロトコルに用いられるなど、無線アドホックネットワークにおける基本的な要素技術である。フラッディングは、通信範囲にある全てのノードに対してパケットをブロードキャストする。フラッディング方式の一例が、特許文献1に記載されている。図12は、特許文献1に記載された無線データ通信システムの構成の一例を示す説明図である。図12に示す無線データ通信システムでは、各無線端末の通信範囲(図12に示すゾーンA〜ゾーンEに相当)が重なりあるように無線端末が配置される前提のもと、通信範囲にあるすべてのノードに対してブロードキャストを繰り返すことによって次々と中継伝送していく。特許文献1には、このようにしてパケットを複数の無線端末に配信する方法が記載されている。ここで、パケットを受信した無線端末は、パケットに記述された宛先アドレスが自身のアドレスに合致するとき、当該パケットを自身宛のパケットと認識する。
特開平8−97821号公報(段落0011−0020)
しかし、特許文献1に記載された無線データ通信システムでは、移動性を備えた無線端末が移動することによって無線端末が密集した(通信範囲の重なりが密になった)場合に、パケットの衝突が頻繁に発生し、通信効率が落ちる。また、通信範囲に重なりがなくなった場合に、どの無線端末にも未到達のブロードキャストが発生し、無駄な通信によって電力効率が悪化する。つまり、特許文献1に記載された無線データ通信システムでは、フラッディングを実施する各時刻において、フラッディングすべき状態にあるか否かを自律的に判断して制御することができない。
そこで、本発明は、無線アドホックネットワークにおいて、各無線通信端末がフラッディングを実施するべき状態にあるか否かを自律的に判断する無線通信端末、無線通信転送制御システム、無線通信転送制御方法および無線通信転送制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明による無線通信端末は、フラッディングを行う無線通信端末であって、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信端末において、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備え、状態確率計算手段が、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算手段が、状態の集合、出力記号の集合、状態遷移確率、出力記号観測確率および初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算することを特徴とする。
本発明による無線通信転送制御システムは、フラッディングを行う複数の無線通信端末が無線通信を行う無線通信転送制御システムであって、所定の各時刻において、個々の無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信転送制御システムにおいて、無線通信端末が、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備え、状態確率計算手段が、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算手段が、状態の集合、出力記号の集合、状態遷移確率、出力記号観測確率および初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算することを特徴とする。
本発明による無線通信転送制御方法は、フラッディングを行う無線通信端末によって実施される無線通信転送制御方法であって、所定の各時刻において、個々の無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信転送制御方法において、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測し、計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力し、出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算し、計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御し、状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算することを特徴とする。
本発明による無線通信転送制御プログラムは、フラッディングを行う無線通信端末に搭載されたコンピュータに、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する処理を実行させるための無線通信転送制御プログラムにおいて、コンピュータに、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測する処理と、計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する処理と、出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する処理と、計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する処理とを実行させ、状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、無線アドホックネットワークにおいて、各無線通信端末がフラッディングを実施するべき状態にあるか否かを自律的に判断することができ、ネットワーク全体での通信効率および電力効率の低下を抑止できる。
本発明による無線通信転送制御システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す無線通信転送制御システムの状態確率計算手段において使用される確率モデルを示す説明図である。 隠れマルコフモデルの形式的構造を示す説明図である。 出力記号集合を説明するための説明図である。 図3に示す隠れマルコフモデルの形式的構造による設計例を示す説明図である。 図5に示す状態遷移確率δおよび初期存在確率Iの一例を示す説明図である。 Pi(t)を計算するアルゴリズムの一例を示す説明図である。 各時刻における計算結果を示す説明図である。 図1に示す無線通信転送制御システムの動作を示すフローチャートである。 本発明による無線通信転送制御システムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明による無線通信端末の主要な処理を示すフローチャートである。 特許文献1に記載された無線データ通信システムの構成の一例を示す説明図である。
実施形態1.
図1は、本発明による無線通信転送制御システムの第1の実施形態(実施形態1)の構成を示すブロック図である。図1を参照して、本発明の第1の実施形態の無線通信転送制御システムの構成を説明する。
図1に示す無線通信転送制御システムは、プログラム制御により動作する複数の無線端末から構成される。無線端末100は、パケット数計測手段110、記号出力手段120、状態確率計算手段130、通信制御手段140および通信手段150とを含む。
パケット数計測手段110は、周辺の無線端末からフラッディングされて受信したパケット(フラッディングパケット)の数を常時計測する。パケット数計測手段110は、所定の各時刻において、それぞれの前時刻からのフラッディングパケットの数を記号出力手段120に出力する。
記号出力手段120は、パケット数計測手段110が計測したフラッディングパケットの数を記憶部(図示せず)に格納する。記号出力手段120は、所定の各時刻においてパケット数計測手段110から出力されたフラッディングパケットの数の総和および計測回数を基に、フラッディングパケット数の平均値λを計算する。フラッディングパケット数の平均値λは、記憶部に格納される。記号出力手段120は、フラッディングパケット数の平均値λに従うポアソン分布において、受信したパケット数に対する累積確率に応じた記号(出力記号)を生成する。記号出力手段120は、生成した出力記号を記憶部に格納し、各時間間隔毎に生成した出力記号を出力記号の列として、状態確率計算手段130に出力する。
状態確率計算手段130は、記号出力手段120から出力された出力記号の列を入力として、無線端末100が平常状態または待機状態のどちらの状態にいるかの確率を示す事後確率を計算する。状態確率計算手段130は、状態遷移確率記憶部131、出力記号観測確率記憶部132、初期存在確率記憶部133および状態確率計算部134を有する。
通信制御手段140は、状態確率計算手段130で計算された事後確率が、無線端末100が平常状態にいる確率が待機状態にいる確率よりも高いことを示す場合に、他の無線端末にフラッディングを行うように通信を制御する。
通信手段150は、無線端末100において、他の無線端末との通信を行う。例えば、パケット数計測手段110は、通信手段150を介して他の無線端末から受信したフラッディングパケットの数を計測し、通信制御手段140は、通信手段150を介してフラッディングを実施する。
第1の実施形態においては、状態確率計算手段を中心として、無線端末100の状態がフラッディングすべき状態(平常状態)とフラッディングすべきではない状態(待機状態)とのどちらの状態にあるかを推論することができる。この推論の対象として、フラッティングするべき状態(平常状態)およびフラッディングすべきではない状態(待機状態)の集合{平常,待機}を与える。無線端末100の状態は、この集合上の確率変数で示されるとする。状態そのものを外部から観測することはできない。しかし、状態と相関を持つ情報として、周辺の無線端末からフラッディングされてくるパケットの数を観測することはできる。また、状態は時間とともに変化し、現在の状態はそれ以前の時刻における状態とも相関を持つ。
図2は、図1に示す無線通信転送制御システムの状態確率計算手段において使用される確率モデルを示す説明図である。図2に示す楕円は、可観測変数及び非可観測変数(隠れ変数)の各確率変数を示す。図2に示す矢印は、矢印で結ばれた確率変数間に相関があることを示す。確率変数間の相関の大小は、条件付き確率で表される。各条件付き確率を予め与えておき、観測された情報から真の状態を推定する。このような、時間とともに変化する隠れ変数の値を可観測変数の値に基づいて推測するための確率モデルとして、隠れマルコフモデル(HMM:Hidden Markov Model )を導入する。
図3は、隠れマルコフモデルの形式的構造を示す説明図である。隠れマルコフモデルMは、状態の集合S、出力記号集合T、状態遷移確率δ、出力記号観測確率φおよび初期存在確率Iの5項の組、すなわちM={S,T,δ,φ,I}によって示される。
状態の集合Sは、推論の対象とする状態の集合である。S={s1:平常,s2:待機}で示される。
出力記号集合Tは、ある時刻tにおいて前時刻(t−1)との間に計測できる周辺の無線端末からのフラッディングパケット数の出現頻度に応じて、記号出力手段120によって出力される出力記号の集合である。図4は、出力記号集合を説明するための説明図である。図4に示す曲線は、各無線端末において所定の時間間隔で受信するフラッディングパケットの数の平均値λに従うポアソン分布である。図4に示すポアソン分布を導出した後、記号出力手段120は、ある時刻において観測したパケット数xについて、図4に示すポアソン分布における上側累積確率Q(x)および下側累積確率P(x)を算出する。上側累積確率Q(x)および下側累積確率P(x)がともにn%(例えば、図4においてはn=5とする。)以上である場合には、記号出力手段120は出力記号t1を出力し、それ以外である場合には、記号出力手段120は出力記号t2を出力する。すなわち、T={t1,t2}とする。
上側累積確率Q(x)および下側累積確率P(x)の閾値nには、それぞれ個別の閾値nを設けてもよい。また、所定の時間間隔で受信するフラッディングパケットの数の平均値λが十分に大きい(一般にλ>1000)場合には、ポアソン分布の代わりに、平均λ、標準偏差λの2乗根の正規分布を用いて近似してもよい。
現在の状態は直前の状態にのみ依存する。状態遷移確率δは、直前の状態が現在の状態に遷移する条件付き確率を示す。状態遷移確率δは、状態確率計算手段130の状態確率記憶部131に格納される。
記号出力手段120によって出力される出力記号は、現在の状態に依存する。出力記号観測確率φは、それぞれの状態において、記号出力手段120がある出力記号を出力する条件付き確率を示す。出力記号観測確率φは、出力記号観測確率記憶部132に格納される。
初期存在確率Iは、状態確率計算手段130が事後確率の計算を開始するときに、ある状態に存在する確率を示す。初期存在確率Iは、初期存在確率記憶部133に格納される。
閾値n、状態遷移確率δ、出力記号観測確率φおよび初期存在確率Iは、事前に与えられる。出力記号観測確率φは、状態Sがs1(平常)であるときは出力記号集合Tはt1を示しやすく、状態Sがs2(待機)であるときには出力記号集合はt2を示しやすいという前提を基に定められる。閾値n、状態遷移確率δおよび初期存在確率Iは、ネットワークの運用ポリシに基づく自由度を有し、過去の運用において得た知識やノウハウに従って定められる。これらの閾値や確率を決定する要因が無い場合には、各確率を所定の等確率に定めてもよい。
図5は、図3に示す隠れマルコフモデルの形式的構造による設計例を示す説明図である。図5には、隠れマルコフモデルMを構成する状態S、出力記号集合T、状態遷移確率δ、出力記号観測確率φおよび初期存在確率Iが定められている。図6は、図5に示す状態遷移確率δおよび初期存在確率Iの一例を示す説明図である。図6には、図5に示された確率に従って遷移する平常状態s1および待機状態s2が示されている。
隠れマルコフモデルMのもと、出力記号の列Xt(Xt=x1,x2,…,xt∈T)を入力とし、Xtが観測されたときに隠れマルコフモデルMが状態si(1≦i≦2)にいる事後確率をpi(t)(Pi(t)=P(πt=si|Xt=x1,x2,…,xt))とする。なお、x1,x2,…,xtは、t1またはt2である。πtは、時刻tにおける隠れマルコフモデルMの状態を表す確率変数である。状態確率計算部134は、出力記号の列Xtを入力として事後確率Pi(t)を計算する。
図7は、Pi(t)を計算するアルゴリズムの一例を示す説明図である。
図7に示すアルゴリズムに従って、各時刻tにおいて、pi(t)を計算する。Pi(t)が、p2(t)>p1(t)の関係である場合には、通信制御手段140は、少なくとも次の時刻(t+1)までフラッディングを待機するように制御する。
図5に示す隠れマルコフモデルMの設計例において、出力記号の列Xtが(t1、t2、t2,t2,t1)で与えられた場合に、状態確率計算部134が事後確率Pi(t)を計算する具体的な計算例を以下の(1)〜(3)に示す。
(1)t=0の場合。初期状態である。
f1(0)=I1=1
f2(0)=I2=0
p1(0)=f1(0)/(f1(0)+f2(0))=1
p2(0)=f2(0)/(f1(0)+f2(0))=0
(2)t=1の場合。
f1(1)=φ1(t1)(f1(0)δ11+f2(0)δ21)=0.8×(1×0.8+0×0.1)=0.64
f2(1)=φ2(t1)(f1(0)δ12+f2(0)δ22)=0.4×(1×0.2+0×0.9)=0.08
p1(1)=0.64/(0.64+0.08)=0.889
(3)t=2の場合。
p2(1)=0.08/(0.64+0.08)=0.111
f1(2)=φ1(t2)(f1(1)δ11+f2(1)δ21)=0.2×(0.64×0.8+0.08×0.1)=0.104
f2(2)=φ2(t2)(f1(1)δ12+f2(1)δ22)=0.6×(0.64×0.2+0.08×0.9)=0.12
p1(2)=0.104/(0.104+0.12)=0.464
p2(2)=0.12/(0.104+0.12)=0.536
t=3以降も同様に計算される。図8は、各時刻における計算結果を示す説明図である。図8に示すように、時刻t=5において、状態s1(平常)にいる確率p1(5)は0.285となり、状態s2(待機)にいる確率p2(5)は0.715となり、p2(5)>p1(5)の関係を満たす。従って、出力記号の列XtがXt=(t1、t2、t2,t2,t1)で与えられた場合に、通信制御手段140は、時刻t=5においてはフラッディングを待機するように通信を制御する。
図9は、図1に示す無線通信転送制御システムの動作を示すフローチャートである。図9を参照して、図1に示す無線通信転送制御システムがフラッディングを行うか否かを判断する処理を説明する。
無線端末100のパケット数計測手段110は、周辺の無線端末からフラッディングされてくるパケットの数を所定の時間間隔で区切って常時計測する。パケット数計測手段110は、所定の各時刻において、それぞれの前時刻からのフラッディングパケットの数を記号出力手段120に出力する。記号出力手段120は、出力されたフラッディングパケットの数を記憶部に格納する(ステップS101)。
時間tにおいてフラッディングの実施が要求されると(ステップS102)、記号生成手段120は、パケット数計測手段110で計測されたフラッディングパケット数を基に、所定の時間間隔毎に前時刻との間に計測できる周辺の無線端末からのフラッディングパケット数の出現頻度を示す出力記号を生成する。なお、フラッディングの実施要求の発生は、例えば、無線端末100に実装されている通信アプリケーションプログラムなどによって制御される。記号生成手段120は、所定の時間間隔毎に生成した出力記号を出力記号の列として、状態確率計算手段130に出力する(ステップS103)。
状態確率計算手段130は、記号生成手段120から出力された出力記号の列を入力として、無線端末100が状態si(1≦i≦2)にいる事後確率pi(t)を計算する(ステップS104)。
ステップS104において計算された事後確率pi(t)がp2(t)>p1(t)の関係を満たすとき、通信制御手段140は、少なくとも次の時刻(t+1)までフラッディングを待機するように通信を制御する(ステップS105)。
このような無線通信転送制御システムでは、各無線端末において、刻一刻と変化する状況を鑑みて効率的なフラッディングが可能かどうかを自律的に判断することができる。すなわち、このような無線通信転送制御システムは、ネットワーク全体での通信効率および電力効率の低下を抑止できる。
実施形態2.
図10は、本発明による無線通信転送制御システムの第2の実施形態(実施形態2)の構成を示すブロック図である。図10を参照して、本発明の第2の実施形態の無線通信転送制御システムの構成を説明する。図10に示す無線端末200の構成は、確率更新手段160を新たに備えたこと以外は図1に示された無線端末100の構成と同じである。
第1の実施形態の無線通信転送制御システムでは、状態遷移確率δおよび出力記号観測確率φは所定の値が事前に与えられていたが、第2の実施形態の無線通信転送制御システムでは、事後確率の計算結果などを利用して状態遷移確率δおよび出力記号観測確率φを更新する。
確率更新手段160は、各時刻における状態確率計算手段130による計算結果から、最も尤もらしい(確率の高い)状態を推定(最尤推定)する。確率更新手段160は、最尤推定された状態と出力された出力記号とを記憶部(図示せず)に格納する。確率更新手段160は、ある時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに基づいて、状態遷移確率記憶部131に記憶されている状態遷移確率δを更新する。また、確率更新手段160は、ある時刻における最尤推定の結果と、その時刻に出力された出力記号とに基づいて、出力記号観測確率記憶部132に記憶されている出力記号観測確率φを更新する。
例えば、前時刻における最尤推定の結果で状態iにいると推定され、その次の時刻における最尤推定の結果で状態jにいると推定されたとする。この場合には、確率更新手段160は、状態iから状態jに遷移する確率を示すδijの値を高くする。確率更新手段160は、δijの値の変更に合わせて他のδの値も変更する。そして、変更したδの値を状態遷移確率記憶部131に格納し、記憶されている状態遷移確率δを更新する。
例えば、ある時刻における最尤推定の結果で状態jにいると推定され、かつ、出力記号kが出力されたとする。この場合には、確率更新手段160は、状態jにおいて出力記号kを出力する確率を示すφj(k)の値を高くする。確率変更手段160は、φj(k)の値の変更に合わせて他のφの値も変更する。そして、変更したφの値を出力記号観測確率記憶部132に格納し、記憶されている出力記号観測確率φを更新する。
このような無線通信転送制御システムでは、事後確率の計算結果から最尤推定した結果や出力された出力記号に基づいて状態遷移確率δおよび出力記号観測確率φを、より現実に即した確率に補正することができ、無線端末においてフラッディングを行うべき状況か否かを、高精度で自律的に判断することができる。
また、このような無線通信転送制御システムは、閾値n、状態遷移確率δおよび初期存在確率Iを予め決定する要因が無く各確率の初期設定を所定の等確率にした場合に、状態遷移確率δおよび初期存在確率Iを補正することができるので、特に有効である。
なお、各実施形態における無線通信転送制御システムでは、隠れマルコフモデルを利用したが、ベイジアンネットワーク上で生成可能な、隠れマルコフモデルと等価なモデルを利用してもよい。
また、上記の各実施形態において、各手段がそれぞれ別々のユニットで実現されていてもよい。
図11は、本発明による無線通信端末の主要な処理を示すフローチャートである。図11のステップS11〜13に示すように、無線通信端末(例えば、図1に示す無線端末100に相当)は、フラッディングを行う無線通信端末であって、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論するように構成されている。
また、上記の各実施形態では、以下の(1)〜(4)に示すような無線通信端末も開示されている。
(1)所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段(例えば、図1に示すパケット数計測手段110に相当)と、パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段(例えば、図1に示す記号出力手段120に相当)と、記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段(例えば、図1に示す状態確率計算手段130に相当)と、状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段(例えば、図1に示す通信制御手段140に相当)とを備えた無線通信端末。
(2)記号出力手段は、所与の時間間隔でパケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布(例えば、図4に示すポワソン分布に相当)において、パケット数計測手段に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値(例えば、第1の実施形態における閾値n%に相当)以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する(例えば、第1の実施形態において記号出力手段120がt1またはt2を出力する動作によって実現される。)無線通信端末。
(3)状態確率計算手段は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率(例えば、状態遷移確率δに相当)として記憶する状態遷移確率部(例えば、図1に示す状態遷移確率記憶部131に相当)、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率(例えば、出力記号観測確率φに相当)として記憶する出力記号観測確率記憶部(例えば、図1に示す出力記号観測確率記憶部132に相当)、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率(例えば、初期存在確率Iに相当)を記憶する初期存在確率記憶部(例えば、図1に示す初期存在確率記憶部133に相当)を含み、状態確率計算手段は、状態の集合、出力記号の集合、状態遷移確率、出力記号観測確率および初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する(例えば、第1の実施形態において状態確率計算部134が事後確率pi(t)を計算する動作によって実現される。)無線通信端末。
(4)状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新手段(例えば、図10に示す確率更新手段160に相当)を含み、確率更新手段は、各時刻において状態確率計算手段によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する無線通信端末(例えば、第2の実施形態の無線通信転送制御システムにおける無線通信端末200によって実現される。)。
また、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
(付記1)フラッディングを行う無線通信端末であって、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論することを特徴とする無線通信端末。
(付記2)所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、前記パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、前記記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、前記状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備えた付記1記載の無線通信端末。
(付記3)記号出力手段は、所与の時間間隔でパケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測手段に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する付記2記載の無線通信端末。
(付記4)状態確率計算手段は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算手段は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する付記2または付記3記載の無線通信端末。
(付記5)状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新手段を含み、前記確率更新手段は、各時刻において状態確率計算手段によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する付記4記載の無線通信端末。
(付記6)所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測部と、前記パケット数計測部によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力部と、前記記号出力部から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算部と、前記状態確率計算部によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御部とを備えた付記1記載の無線通信端末。
(付記7)記号出力部は、所与の時間間隔でパケット数計測部によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測部に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する付記6記載の無線通信端末。
(付記8)状態確率計算部は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算部は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力部から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する付記6記載の無線通信端末。
(付記9)状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新部を含み、
前記確率更新部は、各時刻において状態確率計算部によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する付記8記載の無線通信端末。
(付記10)フラッディングを行う複数の無線通信端末が無線通信を行う無線通信転送制御システムであって、所定の各時刻において、個々の前記無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論することを特徴とする無線通信転送制御システム。
(付記11)無線通信端末は、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、前記パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、前記記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、前記状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備えた付記10記載の無線通信転送制御システム。
(付記12)記号出力手段は、所与の時間間隔でパケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測手段に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する付記11記載の無線通信転送制御システム。
(付記13)状態確率計算手段は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算手段は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する付記11または付記12記載の無線通信転送制御システム。
(付記14)無線通信端末は、状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新手段を含み、前記確率更新手段は、各時刻において状態確率計算手段によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する付記13記載の無線通信転送制御システム。
(付記15)無線通信端末は、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測部と、前記パケット数計測部によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力部と、前記記号出力部から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算部と、前記状態確率計算部によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御部とを備えた付記10記載の無線通信転送制御システム。
(付記16)記号出力部は、所与の時間間隔でパケット数計測部によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測部に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する付記15記載の無線通信転送制御システム。
(付記17)状態確率計算部は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、状態確率計算部は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、記号出力部から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する付記15記載の無線通信転送制御システム。
(付記18)無線通信端末は、状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新部を含み、前記確率更新部は、各時刻において状態確率計算部によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する付記17記載の無線通信転送制御システム。
(付記19)フラッディングを行う無線通信端末によって実施される無線通信転送制御方法であって、所定の各時刻において、個々の前記無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論することを特徴とする無線通信転送制御方法。
(付記20)所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測し、計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力し、前記出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算し、前記計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する付記19記載の無線通信転送制御方法。
(付記21)所与の時間間隔で計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する付記20記載の無線通信転送制御方法。
(付記22)状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する付記20または付記21記載の無線通信転送制御方法。
(付記23)各時刻において計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する付記22記載の無線通信転送制御方法。
(付記24)フラッディングを行う無線通信端末に搭載されたコンピュータに、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する処理を実行させるための無線通信転送制御プログラム。
(付記25)コンピュータに、所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測する処理と、計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する処理と、前記出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する処理と、前記計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する処理とを実行させるための付記24記載の無線通信転送制御プログラム。
(付記26)コンピュータに、所与の時間間隔で計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する処理を実行させるための付記25記載の無線通信転送制御プログラム。
(付記27)コンピュータに、状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する処理を実行させるための付記25または付記26記載の無線通信転送制御プログラム。
(付記28)コンピュータに、各時刻において計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する処理を実行させるための付記27記載の無線通信転送制御プログラム。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2009年5月18日に出願された日本特許出願2009−119934を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
産業上の利用の可能性
本発明にかかる無線通信転送制御方法を、無線通信システムを構成する電池駆動の無線端末によるアドホック通信処理に利用可能である。また、無線アドホックネットワークによるセンサネットワークシステム等の用途にも応用可能である。
100,200 無線端末
110 パケット数計測手段
120 記号出力手段
130 状態確率計算手段
131 状態遷移確率記憶部
132 出力記号観測確率記憶部
133 初期存在確率記憶部
134 状態確率計算部
140 通信制御手段
150 通信手段
160 確率更新手段

Claims (12)

  1. フラッディングを行う無線通信端末であって、
    所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信端末において、
    所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、
    前記パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、
    前記記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、
    前記状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備え、
    前記状態確率計算手段は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、
    前記状態確率計算手段は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、前記記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する
    ことを特徴とする無線通信端末。
  2. 記号出力手段は、所与の時間間隔でパケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測手段に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する
    請求項記載の無線通信端末。
  3. 状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新手段を含み、
    前記確率更新手段は、各時刻において状態確率計算手段によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する
    請求項1または請求項2記載の無線通信端末。
  4. フラッディングを行う複数の無線通信端末が無線通信を行う無線通信転送制御システムであって、
    所定の各時刻において、個々の前記無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信転送制御システムにおいて、
    無線通信端末は、
    所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測するパケット数計測手段と、
    前記パケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する記号出力手段と、
    前記記号出力手段から出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する状態確率計算手段と、
    前記状態確率計算手段によって計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する通信制御手段とを備え、
    前記状態確率計算手段は、直前の状態から現在の状態への遷移確率である条件付き確率を状態遷移確率として記憶する状態遷移確率部、各状態における出力記号の出力確率である条件付き確率を出力記号観測確率として記憶する出力記号観測確率記憶部、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率を記憶する初期存在確率記憶部を含み、
    前記状態確率計算手段は、状態の集合、出力記号の集合、前記状態遷移確率、前記出力記号観測確率および前記初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、前記記号出力手段から出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する
    ことを特徴とする無線通信転送制御システム。
  5. 記号出力手段は、所与の時間間隔でパケット数計測手段によって計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、前記パケット数計測手段に計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する
    請求項記載の無線通信転送制御システム。
  6. 無線通信端末は、状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する確率更新手段を含み、
    前記確率更新手段は、各時刻において状態確率計算手段によって計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する
    請求項4または請求項5記載の無線通信転送制御システム。
  7. フラッディングを行う無線通信端末によって実施される無線通信転送制御方法であって、
    所定の各時刻において、個々の前記無線通信端末が、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する無線通信転送制御方法において、
    所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測し、
    計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力し、
    前記出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算し、
    前記計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御し、
    状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する
    ことを特徴とする無線通信転送制御方法。
  8. 所与の時間間隔で計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する
    請求項記載の無線通信転送制御方法。
  9. 各時刻において計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する
    請求項7または請求項8記載の無線通信転送制御方法。
  10. フラッディングを行う無線通信端末に搭載されたコンピュータに、所定の各時刻において、当該無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを、隠れマルコフモデルに基づいて、周辺の無線通信端末からフラッディングされて受信したパケットであるフラッディングパケットの数から自律的に推論する処理を実行させるための無線通信転送制御プログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    所定の各時刻において、前時刻から現在時刻までのフラッディングパケットの数を計測する処理と、
    計測されたフラッディングパケット数の確率分布に基づいて出力記号を出力する処理と、
    前記出力された出力記号の列に対する事後確率として、無線通信端末の状態がフラッディングすべき状態とフラッディングすべきではない状態のどちらの状態にあるのかを示す確率を計算する処理と、
    前記計算された事後確率が、無線通信端末がフラッディングすべき状態にある確率がフラッディングすべきではない状態にある確率よりも高いことを示す場合に、フラッディングを行うように通信を制御する処理とを実行させ、
    状態の集合、出力記号の集合、直前の状態から現在の状態への遷移確率である状態遷移確率、各状態における出力記号の出力確率である出力記号観測確率、およびネットワークの運用開始時に各状態に存在する確率である初期存在確率の5項の組で示される隠れマルコフモデルを用い、出力記号の列が入力されたときに、事後確率を計算する処理を実行させるための
    無線通信転送制御プログラム。
  11. コンピュータに、
    所与の時間間隔で計測されたフラッディングパケット数の平均値に従うポアソン分布において、計測されたパケット数に対する上側累積確率および下側累積確率が、ともに所定の閾値以上を示すか否かによって、異なる出力記号を出力する処理を実行させるための
    請求項10記載の無線通信転送制御プログラム。
  12. コンピュータに、
    各時刻において計算された事後確率から最も尤もらしい状態を最尤推定し、現在時刻における最尤推定の結果と、その前時刻における最尤推定の結果とに応じて状態遷移確率および出力記号観測確率を更新する処理を実行させるための
    請求項10または請求項11記載の無線通信転送制御プログラム。
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