JP5517870B2 - ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 - Google Patents
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Description
ここで、燃料の組成が変化すると、燃焼器に燃焼振動が発生する場合があった。そこで、安定燃焼を維持するために、特許文献1には、目標負荷に対応して設定された燃料流量又は空気流量の設定値に対して、圧縮機入口の吸気温度を検出し、この検出値に基づいて該設定値の補正量を設定する第2の関数発生器を設け、第3の関数発生器で、第2の関数発生器で設定された補正量を目標負荷を加味して修正した修正補正量を演算し、燃料流量又は空気流量の設定値を補正する技術が開示されている。
しかしながら、ガスタービンに対して、ある一定の負荷から急速に負荷を低下させる運転であるランバック運転が行われた場合、図8に示すように、実際のパイロット比が予め定められた計画値を過度的に下回る場合があった。すなわち、ランバック運転では、急速に負荷が低下するため、負荷の低下に応じてパイロット比を上昇させる必要があるが、実際のパイロット比の上昇の度合いが負荷の低下の度合いに比較して遅いため、図8に示すように、パイロット比が計画値を過度的に下回る場合があった。
そして、燃焼器に供給される燃料のパイロット比が計画値を下回ることは、燃焼器に燃焼振動を生じさせる原因となっていた。
すなわち、本発明に係るガスタービンの制御装置は、全燃料流量に対するパイロット燃料流量の比であるパイロット比が予め定められた燃料を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる燃焼器と、該燃焼ガスにより駆動するタービンと、を備えたガスタービンの制御装置であって、タービン入口の燃焼ガス温度の変化を検出する検出手段と、前記ガスタービンに対して負荷を所定時間内に所定量以上低下させるランバック運転が行われ、かつ前記検出手段によって検出された前記燃焼ガス温度の低下量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値を、前記燃焼ガス温度に応じて導出する導出手段と、前記導出手段によって導出された前記計画値でパイロット燃料が前記燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する流量制御手段と、を備える。
そして、ガスタービンに対して負荷を所定時間内に所定量以上低下させるランバック運転が行われ、かつ検出手段によって検出された燃焼ガス温度の低下量が予め定められた閾値を超えた場合に、導出手段によって、ランバック運転が行われていない場合(通常運転の場合)におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値が、燃焼ガス温度に応じて導出される。
ランバック運転とは、すなわち、ある一定の負荷から急速に負荷を低下させる運転であり、機器保護のために行われたりする。
なお、導出手段は、通常運転の場合におけるパイロット比の計画値に燃焼ガス温度に応じた持上量を加算することによって、通常運転の場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値を導出してもよいし、通常運転の場合におけるパイロット比の計画値に燃焼ガス温度に応じた係数を乗算することによって、通常運転の場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値を導出してもよい。
導出手段によってパイロット比の計画値が導出されると、流量制御手段は、該計画値でパイロット燃料が燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する。
これにより、ランバック運転が行われることによって、負荷が低下しても、パイロット比の計画値を負荷の低下に応じて上昇させることができるので、本発明は、ランバック運転が行われても、パイロット比が本来の計画値からずれることを抑制できる。
本発明によれば、導出手段によって、パイロット比の計画値が徐々に増加されるため、ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値から、より大きなパイロット比の計画値へと不連続に変化することが防止される。
本発明によれば、導出手段によって導出されるパイロット比の計画値は、ランバック運転が開始されたときのガスタービンの負荷に応じて補正されるので、ランバック運転を開始したときのガスタービンの負荷の大きさに起因する、パイロット比と計画値とのずれを抑制することができる。
本発明によれば、導出手段によって導出されるパイロット比の計画値は、燃焼器に供給されている燃料のパイロット比と、予め定められたパイロット比の計画値との差に応じて補正されるので、ガスタービンの特性が変化しても、パイロット比と計画値とのずれを抑制することができる。
本発明によれば、燃焼器に供給されている燃料のパイロット比と、予め定められたパイロット比の計画値との差が予め定められた閾値以上である場合に、導出手段によるパイロット比の計画値の導出が行われるので、実際のパイロット比とパイロット比の計画値との差が小さいにもかかわらず、パイロット比の計画値が持ち上げられることを抑制できる。
本発明によれば、ガスタービンに対してランバック運転が行われることによって、負荷が低下しても、パイロット比の計画値を負荷の低下に応じて上昇させることができるので、本発明は、ランバック運転が行われても、パイロット比が本来の計画値からずれることを抑制できる。
本発明によれば、ガスタービンに対してランバック運転が行われることによって、負荷が低下しても、パイロット比の計画値を負荷の低下に応じて上昇させることができるので、本発明は、ランバック運転が行われても、パイロット比が本来の計画値からずれることを抑制できる。
以下、本発明の第1実施形態について、図を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るガスタービンコンバインドサイクルプラント(以下、「GTCCプラント」という。)10の全体構成図である。GTCCプラント10は、ガスタービン12、蒸気タービン14、並びに発電機16を備える。
圧縮機20は、回転軸26により駆動されることで、空気取込口から取り込まれた空気を圧縮して圧縮空気を生成する。燃焼器22は、圧縮機20から車室28へ導入された圧縮空気に燃料を噴射して高温・高圧の燃焼ガスを発生させる。タービン24は、燃焼器22で発生した燃焼ガスによって回転駆動する。
車室28と燃焼器22との間にはバイパス管30が設けられており、バイパス管30は、タービン24の負荷変動により燃焼器22内の空気が不足する状態になった場合に、燃焼器バイパス弁32が開かれると車室28内の空気を燃焼器22内に導入する流路となる。また、圧縮機20とタービン24との間には、圧縮機20からタービン24へ冷却用の空気を導入させるための抽気管34が設けられている。
そして、燃焼器22は、パイロットノズル36から供給されたパイロット燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させると共に、メインノズル38から供給されたメイン燃料と圧縮空気とを混合させて燃焼させる。
ここで、本第1実施形態に係るPL比計画値は、タービン24入口の燃焼ガス温度を無次元化した燃焼負荷指令値(以下、「CLCSO」という。)に対して設定されている。CLCSOは、大気温度、圧縮機20の入口案内翼の開度、及びタービン24の出力値に基づいて導出される値であり、タービン24入口の燃焼ガス温度と比例関係にある。なお、CLCSOについては、特開2007−077866号公報、特開2007−077867号公報、及び特開2007−309279号公報に記載されているため、その詳細を省略する。
このランバック運転が行われると、急速に負荷が低下するため、負荷の低下に応じてPL比計画値を上昇させる必要がある。しかし、実際のPL比の上昇の度合いは、負荷の低下の度合いに比較して遅く、PL比がPL比計画値を過度的に下回る場合があった。そして、燃焼器に供給される燃料のPL比がPL比計画値を下回ることは、燃焼器22に燃焼振動を生じさせる原因となっていた。
そこで、本実施形態に係るGTCCプラント10では、ランバック運転が行われる場合に、PL比計画値を、ランバック運転が行われていない場合の運転(以下、「通常運転」という。)のPL比計画値よりも大きな値とする処理、すなわちPL比計画値を持ち上げる処理(以下、「PL比計画値持上処理」という。)を行う。
燃料制御部44は、ランバック運転検出部50及びCLCSO出力部52を備える。
そして、ランバック検出信号は、時間遅れ部54を介して、ANDゲートへ入力される。時間遅れ部54は、ランバック運転検出部50がランバック検出信号を出力しても、時間遅れ部54で設定された時間経過後に、ランバック検出信号がANDゲートに入力される。すなわち、時間遅れ部54は、ランバック検出信号に時間遅れを持たせるものである。
持上量決定部56は、CLCSOの大きさに応じたPL比計画値の持上量を決定する。なお、本第1実施形態に係る持上量決定部56は、CLCSOの大きさに応じた持上量を示したテーブルデータを予め記憶し、入力されたCLCSOの大きさに応じた持上量を該テーブルデータから抽出することで、持上量を決定する。しかし、これに限らず、持上量決定部56は、例えば、CLCSOの大きさと持上量との関係を示した関数を記憶し、該関数を用いて持上量を決定してもよい。持上量決定部56によって決定された持上量は、乗算部72へ出力される。
CLCSO記憶部60は、CLCSO出力部52から出力されたCLCSOの値を記憶し、記憶したCLCSOを予め定められた時間後に偏差算出部62へ出力する。
偏差算出部62は、CLCSO出力部52から出力されたCLCSOをCLCSO記憶部60から出力されたCLCSOで減算する。すなわち、偏差算出部62は、上記予め定められた時間前のCLCSOに対する現在のCLCSOの変化をCLCSOの増減量として検出することとなる。そして、偏差算出部62は、検出したCLCSOの増減量を比較部64へ出力する。
ANDゲート66は、ランバック運転検出部50から出力されたランバック検出信号が入力され、かつ比較部64から出力されたCLCSO低下信号が入力されると、オン信号をスイッチ部68へ出力する。
乗算部72は、持上量決定部56によって決定された持上量、及び変化率出力部70から出力された増加率が入力され、該持上量に該増加率を乗算し、乗算後の持上量を加算部74へ出力する。
加算部74は、乗算部72から出力された持上量と、現在のCLCSOに応じた通常運転のPL比計画値とを加算し、加算後のPL比計画値を流量制御部76へ出力する。
すなわち、変化率出力部70から出力される増加率とは、持上量決定部56で決定された持上量を、時間の経過と共に0(零)から持上量決定部56で決定された持上量へ徐々に増加させるための値であり、PL比計画値が、通常運転のPL比計画値から持ち上げられたPL比計画値へ不連続に変化することを防止するものである。
また、持上量決定部56と変化率出力部70と加算部74が、ランバック運転が行われ、かつCLCSOの低下が検出された場合に、通常運転のPL比計画値よりも大きなPL比計画値を、CLCSOに応じて導出する導出部78を構成することとなる。
スイッチ部68がオンからオフとされると、変化率出力部70から予め定められた時間当たりの減少率(RD)が乗算部72へ出力され、乗算部72に入力された持上量に乗算される。すなわち、変化率出力部70から出力される減少率とは、持上量決定部56で決定された持上量を、時間の経過と共に持上量決定部56で決定された持上量から0(零)に徐々へ減少させるための値であり、PL比計画値が、持ち上げられたPL比計画値が通常運転のPL比計画値へ不連続に変化することを防止するものである。
同図に示されるように、PL比計画値を持ち上げた場合の方が、PL比計画値を持ち上げない場合に比較して、PL比計画値とのずれが小さくなる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、本第2実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図4は、本第2実施形態に係る燃料制御部44で行われるPL比計画値持上処理の流れを示す機能ブロック図である。なお、図4における図2と同一の構成部分については図2と同一の符号を付して、その説明を省略する。
補正量決定部82は、負荷値出力部80から出力された負荷の大きさに応じて、持上量決定部56で決定された持上量に対する補正量を決定する。なお、該補正量は、ガスタービン12の負荷が大きいほど持上量を大きくするものである。
また、本第2実施形態に係る補正量決定部82は、負荷の大きさに応じた補正量を示したテーブルデータを予め記憶し、入力された負荷の大きさに応じた補正量を該テーブルデータから抽出することで、補正量としての補正量を決定する。しかし、これに限らず、例えば、補正量決定部82は、負荷の大きさと補正量との関係を示した関数を記憶し、該関数を用いて補正量を決定してもよい。補正量決定部82によって決定された補正量は、乗算部84へ出力される。
本第2実施形態に係る乗算部72は、乗算部84から出力された補正後の持上量、及び変化率出力部70から出力された増加率が入力され、該補正後の持上量に該増加率を乗算し、乗算した補正後の持上量を加算部74へ出力する。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、本第3実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図5は、本第3実施形態に係る燃料制御部44で行われるPL比計画値持上処理の流れを示す機能ブロック図である。なお、図5における図4と同一の構成部分については図4と同一の符号を付して、その説明を省略する。
PL比計画値出力部90Aは、通常運転のPL比計画値(加算部74に入力されるPL比計画値と同じ値)を偏差算出部94へ出力する。一方、PL比出力部92Aは、燃焼器22に供給されている燃料のPL比(実際のPL比)を偏差算出部94へ出力する。
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
なお、本第4実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図6は、本第4実施形態に係る燃料制御部44で行われるPL比計画値持上処理の流れを示す機能ブロック図である。なお、図6における図4と同一の構成部分については図4と同一の符号を付して、その説明を省略する。
PL比計画値出力部90Bは、通常運転のPL比計画値(加算部74に入力されるPL比計画値と同じ値)を偏差算出部98へ出力する。一方、PL比出力部92Bは、燃焼器22に供給されている燃料のPL比(実際のPL比)を偏差算出部98へ出力する。
以下、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、本第5実施形態に係るGTCCプラント10の構成は、図1に示される第1実施形態に係るGTCCプラント10の構成と同様であるので説明を省略する。
図7は、本第5実施形態に係る燃料制御部44で行われるPL比計画値持上処理の流れを示す機能ブロック図である。
なお、本第5実施形態に係るPL比計画値持上処理は、第3実施形態に係るPL比計画値持上処理に第4実施形態に係るPL比計画値持上処理のPL比計画値出力部90B、PL比出力部92B、偏差算出部98、及び比較部100を追加したものである。そのため、図7における図5及び図6と同一の構成部分については図5及び図6と同一の符号を付して、その説明を省略する。
12 ガスタービン
22 燃焼器
24 タービン
44 燃料制御部
62 偏差算出部
76 流量制御部
78 導出部
Claims (7)
- 全燃料流量に対するパイロット燃料流量の比であるパイロット比が予め定められた燃料を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる燃焼器と、該燃焼ガスにより駆動するタービンと、を備えたガスタービンの制御装置であって、
タービン入口の燃焼ガス温度の変化を検出する検出手段と、
前記ガスタービンに対して負荷を所定時間内に所定量以上低下させるランバック運転が行われ、かつ前記検出手段によって検出された前記燃焼ガス温度の低下量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値を、前記燃焼ガス温度に応じて導出する導出手段と、
前記導出手段によって導出された前記計画値でパイロット燃料が前記燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する流量制御手段と、
を備えたガスタービンの制御装置。 - 前記導出手段は、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値を、予め定められた時間当たりの増加率で、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値へと増加させる請求項1記載のガスタービンの制御装置。
- 前記導出手段は、前記ランバック運転が開始されたときの前記ガスタービンの負荷に応じて、前記計画値を補正する請求項1又は請求項2記載のガスタービンの制御装置。
- 前記導出手段は、前記燃焼器に供給されている燃料のパイロット比と、予め定められたパイロット比の計画値との差に応じて、前記計画値を補正する請求項1から請求項3の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。
- 前記導出部は、燃焼器に供給されている燃料のパイロット比と、予め定められたパイロット比の計画値との差が予め定められた閾値以上である場合に、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値の導出を行う請求項1から請求項4の何れか1項記載のガスタービンの制御装置。
- 請求項1から請求項5の何れか1項に記載のガスタービンの制御装置と、
前記制御装置によって導出された前記計画値で燃料を燃焼させ、燃焼ガスを生成する燃焼器と、
前記燃焼器によって生成された燃焼ガスにより駆動するタービンと、
を備えたガスタービン。 - 全燃料流量に対するパイロット燃料流量の比であるパイロット比が予め定められた燃料を燃焼させ、燃焼ガスを発生させる燃焼器と、該燃焼ガスにより駆動するタービンと、を備えたガスタービンの制御方法であって、
タービン入口の燃焼ガス温度の変化を検出する第1工程と、
前記ガスタービンに対して負荷を所定時間内に所定量以上低下させるランバック運転が行われ、かつ前記第1工程によって検出された前記燃焼ガス温度の低下量が予め定められた閾値を超えた場合に、前記ランバック運転が行われていない場合におけるパイロット比の計画値よりも大きなパイロット比の計画値を、前記燃焼ガス温度に応じて導出する第2工程と、
前記第2工程によって導出された前記計画値でパイロット燃料が前記燃焼器に供給されるように燃料の流量を制御する第3工程と、
を含むガスタービンの制御方法。
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