JP5519955B2 - 含フッ素化合物の製造方法および中間体 - Google Patents
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Description
このような液晶素子には液晶相を示す材料が使用されているが、従来、上記のような特性の全てを単独で満たす化合物は存在せず、優れた特性を備える液晶化合物や非液晶性化合物を複数混合することで、要求性能を満たす液晶組成物を得ていた。
そして、これに関連して、特許文献1には特定構造を有するジフルオロメチルエーテル誘導体の製造方法が記載されており、特許文献2には特定構造を有するジフルオロメチレンオキシ誘導体の製造方法が記載されている。そして、これらの文献には、これらの製造方法を用いることにより、ジフルオロメチルエーテル誘導体またはジフルオロメチレンオキシ誘導体を、容易に安全にかつ高収率で製造することができると記載されている。
すなわち、本発明は、液晶材料等機能性材料として有用な化合物を簡便かつ効率的に得ることができる、汎用性が高い製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明はこのような製造方法において有用な中間体を提供することも目的とする。
また、本発明はこのような製造方法における特定の中間体(後述する式(3)で表わされる化合物)を提供することができる。
第一工程:下式(1−1)で表される化合物に、下式(2)で表される化合物を付加させて、下式(3−1)で表される化合物を製造する工程。
第二工程:下式(3−1)で表される化合物に、塩基の存在下で、下式(4)で表される化合物を反応させ、下式(5−1)で表される化合物を製造する工程。
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CH=CHR4 ・・・式(1−1)
CF2Br2 ・・・式(2)
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CHX1-CHR4-CF2X2 ・・・式(3−1)
HO-Ph1-(Z5-A5)e-(Z6-A6)f-R2 ・・・式(4)
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CH=CR4-CF2O-Ph1-(Z5-A5)e-(Z6-A6)f-R2
・・・式(5−1)
式(1−1)〜(5−1)中の記号は以下の意味を示す。
R1およびR2:相互に独立して、炭素数2〜5の直鎖のアルキル基またはフッ素原子。
A1、A2、A3、A4、A5およびA6:トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基および1個または2個のフッ素原子で置換された1,4−フェニレン基。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6:単結合、−(CH2)2−、−(CF2)2−。
Ph1:非置換、またはハロゲン原子で置換された1,4−フェニレン基。
a、b、c、d、eおよびf:相互に独立して0または1。ただし、a+b+c+dが2であり、e=f=0。
X 1 およびX 2 :臭素原子。
R4:水素原子。
R 1 -(A 1 -Z 1 ) a -(A 2 -Z 2 ) b -(A 3 -Z 3 ) c -(A 4 -Z 4 ) d -CHX 1 -CHR 4 -CF 2 X 2 ・・・式(3−1)
(式中の記号は以下の意味を示す。
R 1 :炭素数2〜5の直鎖のアルキル基。
A 1 、A 2 、A 3 およびA 4 :トランス−1,4−シクロヘキシレン基。
Z 1 、Z 2 、Z 3 およびZ 4 :単結合。
a、b、cおよびd:相互に独立して0または1。ただし、a+b+c+dが2。
X 1 およびX 2 :臭素原子。
R 4 :水素原子。)
また、本発明はこのような製造方法において有用な中間体を提供することができる。
なお、以下では、式(1)で表される化合物を「化合物(1)」と記す場合があり、他の式(2)〜(5)で表される化合物も同様に記す場合がある。
化合物(1)、化合物(3)、化合物(4)および化合物(5)において、R1およびR2は前記と同じ意味を示す。また、フッ素原子の置換と、エーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子の置換とは、脂肪族炭化水素基に対して同時に行われていてもよい。また、脂肪族炭化水素基としては、アルキル基およびアルケニル基が好ましい。
また、エーテル性酸素原子、チオエーテル性硫黄原子およびフッ素原子の少なくとも1つで置換されたアルケニル基を「置換アルケニル基」と記す。
また、置換アルケニル基としては、アルケニルオキシ基、アルケニルチオ基、およびフルオロアルケニル基が挙げられる。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基が挙げられる。
また、アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基およびエトキシメチル基が挙げられる。
また、アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基およびプロピルチオ基が挙げられる。
また、アルキルチオアルキル基としては、メチルチオメチル基およびエチルチオメチル基が挙げられる。
また、フルオロアルキル基として、トリフルオロメチル基およびペンタフルオロエチル基が挙げられる。
また、フルオロアルコキシ基として、トリフルオロメトキシ基およびジフルオロメトキシ基が挙げられる。
また、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基が挙げられる。
また、アルケニルオキシ基としては、アリルオキシ基が挙げられる。
また、アルケニルチオ基としては、アリルチオ基が挙げられる。
また、フルオロアルケニル基としては、1,2,2−トリフルオロビニル基が挙げられる。
化合物(1)、化合物(3)、化合物(4)および化合物(5)において、A1、A2、A3、A4、A5およびA6は、前記と同じ意味を示す。
また、トランス−1,4−シクロへキシレン基の基中に存在する1個または2個の−CH2−基は、エーテル性酸素原子またはエーテル性硫黄原子で置換された基として、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基および1,3−ジチアン−2,5−ジイル基が挙げられる。
なお、本明細書においては環基の右側を1位とし左側を4位とする。例えば化合物(1)中のA1はZ1と結合する側が1位であり、R1と結合する側が4位である。
化合物(1)、化合物(3)、化合物(4)および化合物(5)において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6は、前記と同じ意味を示す。
また、脂肪族炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基またはアルキニレン基が好ましい。
また、アルキレン基としては、−(CH2)2−、−(CH2)4−が挙げられる。
また、アルケニレン基としては、−CH=CH−、−(CH2)2−CH=CH−、−CH2−CH=CH−CH2−、−CH=CH−(CH2)2−が挙げられる。
また、アルキニレン基としては、−C≡C−、−(CH2)2−C≡C−が挙げられる。
また、基中の1つ以上の水素原子がフッ素原子で置換されたアルキレン基としては、−CHF−CHF−、−(CF2)2−、−(CH2)3−CF2−が挙げられる。
また、基中の1個以上の−CH2−がエーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子で置換されたアルキレン基としては、−CH2O−、−OCH2−、−CH2S−および−SCH2−が挙げられる。
化合物(4)および化合物(5)において、Ph1は前記と同じ意味を示す。
Ph1としては、非置換、またはハロゲン原子で置換された1,4−フェニレン基が好ましく、フッ素原子で置換された1,4−フェニレン基が特に好ましい。
化合物(1)、化合物(3)、化合物(4)および化合物(5)において、a、b、c、d、eおよびfは、前記と同じ意味を示す。
ここで、a+b+c+dが2であることが好ましく、e=f=0であることが好ましい。
化合物(2)において、X1およびX2は、前記と同じ意味を示す。X1およびX2としては反応性の面から臭素原子が好ましい。
化合物(1)、化合物(3)および化合物(5)において、nは、前記と同じ意味を示し、0であることが好ましい。
化合物(1)、化合物(3)および化合物(5)において、Akは、前記と同じ意味を示す。
化合物(1)、化合物(3)および化合物(5)において、R3およびR4は、前記と同じ意味を示す。また、nが0の場合、R4は水素原子であることが好ましい。
また、nが1である場合、R3とR4とが共同して単結合、−CH2−または−(CH2)2−の連結基を作ることが好ましい。また、Akは単結合または−CH2−が好ましい。特に、R3とR4とが共同して単結合を作りAkも単結合である場合、またはR3とR4とが共同して−(CH2)2−を作りAkが−CH2−である場合が好ましい。
すなわち、本発明は、前記式(1)で表される化合物が下式(1−1)で表される化合物であり、前記式(3)で表される化合物が下式(3−1)で表される化合物であり、前記式(5)で表される化合物が下式(5−1)で表される化合物である製造方法であることが好ましい。
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CHX1-CHR4-CF2X2 ・・・式(3−1)
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CH=CR4-CF2O-Ph1-(Z5-A5)e-(Z6-A6)f-R2 ・・・式(5−1)
すなわち、本発明は、前記式(1)で表される化合物が下式(1−2)で表される化合物であり、前記式(3)で表される化合物が下式(3−2)で表される化合物であり、前記式(5)で表される化合物が下式(5−2)で表される化合物である製造方法であることがより好ましい。
なお、以下では、N,N−ジメチルホルムアミドを「DMF」、テトラヒドロフランを「THF」、ジメチルスルホキシドを「DMSO」と記す場合がある。
本発明の製造方法において第一工程は、化合物(1)に、化合物(2)を付加させて、化合物(3)を製造する工程である。
ここで、出発原料となる化合物(1)は、市販品としても入手可能である。また、特開平08−170078号公報、特開平10−114690号公報等の文献や、新実験化学講座(丸善株式会社出版)等、有機合成の成書に記載されている方法にて得ることができる。
また、化合物(2)もシグマアルドリッチ社等で市販品として入手可能である。
反応温度は、撹拌を良好に行える温度であればよい。化合物の構造にもよるが、−40℃〜80℃の範囲が好ましい。より好ましい反応温度は原料である化合物(1)または生成物である化合物(3)の−CF2−の分解を抑制し、かつ転化率を向上させることができる−40℃〜80℃の範囲である。
アゾ化合物の添加量は、化合物(1)に対して0.01当量以上であることが好ましい。より好ましくは、化合物(1)に対して0.01〜1.5当量の範囲である。
次に第二工程について説明する。
本発明の製造方法において第二工程は、化合物(3)に、塩基の存在下で、化合物(4)を反応させ、化合物(5)を製造する工程、すなわちエーテル化する工程である。
エーテル化反応に使用できる塩基としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、金属アルコキシド類、アルカリ金属の水素化物、酸化銀等金属酸化物、アミン類が好ましい。例えばアルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。例えばアルカリ金属の炭酸塩としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸セシウムが好ましい。例えば金属アルコキシド類としては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシドが好ましい。例えばアルカリ金属の水素化物としては、水素化ナトリウムが好ましい。例えば金属酸化物としては、ジエチルアミン、トリエチルアミンが好ましい。より好ましくは、取り扱いが容易であるアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩である。
公知の方法により合成した1−(2−トランス‐4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)エチレン23g(98mmol)、トリエチルボラン(和光純薬株式会社製)の1.0mol/lTHF溶液50ml、ジブロモジフルオロメタン(シグマアルドリッチ社)34g(162mmol)を加え、氷冷しながら溶液中に酸素を通じた。そして半日ごとにジフルオロブロモメタン20g(95mmol)を追加した。これにより、2日で反応が完結した。
この後、水100mlを加え反応を停止し、通常の後処理を行い、抽出液を減圧濃縮して1,3−ジブロモ−1,1−ジフルオロ-3−(トランス‐4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパンを24g得た。収率は61%であった。
第一工程で得た1,3−ジブロモ−1,1−ジフルオロ―3−(トランス―4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)プロパン24g(54.90mmol)、炭酸カリウム(日本曹達社製)22.76g(164.71g)、3,4,5―トリフルオロフェノール(シグマアルドリッチ社製)(8.94g(60.39mmol))、DMF110mlを110℃で3時間撹拌した。冷却後、ヘキサン100mlで2回抽出を行い、通常の後処理を行ったところ、粗生成物が32g得られた。これを展開溶媒ヘキサンを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、1−(2−トランス―4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル)−1,1−ジフルオロプロポキシ)−3,4,5−トリフルオロベンゼンが15g(37.2mmol)得られた。収率は68%であった。
1H NMR(CDCl3,δ):6.80(m,2H,Ar),6.25(m,1H,vinyl),5.52(m,1H,vinyl),2.0‐0.7(br,27H).
19FNMR(CDCl3,δ):-67.84(d,2F,CF2O),−133.56(m,2F,Ar),−164.88(m,1F,Ar).
Claims (2)
- 下記第一工程および第二工程を有する、下式(5−1)で表される化合物の製造方法。
第一工程:下式(1−1)で表される化合物に、下式(2)で表される化合物を付加させて、下式(3−1)で表される化合物を製造する工程。
第二工程:下式(3−1)で表される化合物に、塩基の存在下で、下式(4)で表される化合物を反応させ、下式(5−1)で表される化合物を製造する工程。
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CH=CHR4 ・・・式(1−1)
CF2Br2 ・・・式(2)
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CHX1-CHR4-CF2X2 ・・・式(3−1)
HO-Ph1-(Z5-A5)e-(Z6-A6)f-R2 ・・・式(4)
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CH=CR4-CF2O-Ph1-(Z5-A5)e-(Z6-A6)f-R2
・・・式(5−1)
式(1−1)〜(5−1)中の記号は以下の意味を示す。
R1およびR2:相互に独立して、炭素数2〜5の直鎖のアルキル基またはフッ素原子。
A1、A2、A3、A4、A5およびA6:相互に独立して、トランス−1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基および1個または2個のフッ素原子で置換された1,4−フェニレン基。
Z1、Z2、Z3、Z4、Z5およびZ6:相互に独立して、単結合、−(CH2)2−、−(CF2)2−。
Ph1:非置換、またはハロゲン原子で置換された1,4−フェニレン基。
a、b、c、d、eおよびf:相互に独立して0または1。ただし、a+b+c+dが2であり、e=f=0。
X 1 およびX 2 :臭素原子。
R4:水素原子。 - 下式(3−1)で表される化合物。
R1-(A1-Z1)a-(A2-Z2)b-(A3-Z3)c-(A4-Z4)d-CHX1-CHR4-CF2X2 ・・・式(3−1)
(式中の記号は以下の意味を示す。
R 1 :炭素数2〜5の直鎖のアルキル基。
A1、A2、A3 およびA 4 :トランス−1,4−シクロヘキシレン基。
Z1、Z2、Z3 およびZ 4 :単結合。
a、b、cおよびd:相互に独立して0または1。ただし、a+b+c+dが2。
X 1 およびX 2 :臭素原子。
R4:水素原子。)
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