JP5522443B2 - 走査型共焦点顕微鏡検査の改善、およびその関連技術 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、走査型共焦点顕微鏡検査に関連する。より詳細には、本発明は、走査型共焦点顕微鏡システムに取り付けられたサンプルの1つ以上の領域における、選択可能な照明に関連する。
発明の背景
共焦点顕微鏡は、半透明の顕微鏡体における内部の詳細を観察するために、特に生物学的な用途において、ごく普通に使用されており、多くの場合、蛍光照明が使用されている。このような顕微鏡における本質的な特徴は、ピンホールを介して集束された光による、サンプルの照明にある。これは、同じピンホールを介する戻り光の観察と組み合わされる。したがって、検出光は、実質的に、サンプル内のピンホールにおける特定の画像面(その上の面でも下の面でもなく)に関連するものとなる。これにより、サンプル内における正確な深さ分解能を得ることが可能となる。一般的には、ピンホールにおいて非常に強く集束された強力なビームを得るために、レーザが使用される。
前記のように、このようなシステムは、サンプルの1点だけに関する情報を与える。しかしながら、サンプルの拡張された画像を与えるために、前記原理を、明確に区別される2つの代替的なアプローチによって、拡張することが可能である。「走査スポット」と呼ばれる第1の方法では、ピンホールは、関心領域の全体にわたって、光学的に走査され、サンプルの画像を再構成するために、戻ってきた強度が記録される。第2の方法では、関心領域にわたって同時に存在している情報を得るために、多数のピンホールが並行して照らされる。このような構成の1つが、「ニポウディスク」である。この構成では、前記領域における多数の走査範囲を与えるために、ピンホールが、回転しているディスク内に設定される。このアプローチは、生細胞に対する高速の画像化に関して、特によく適している。これは、現在における、重要な生物学的興味に関する主題である。それでもなお、本発明は、共振点走査における全ての形態に関連するものではあるが、特に、多数のピンホールを使用した形態に最も強く関連している。
公知の分析技術には、強力な光ビームを、サンプルの選択領域に照射することを含むものもある。これは、選択領域におけるサンプル材料の特性を改良することを目的とする。例えば、蛍光顕微鏡検査法に使用される多くの染料は、非常に強い光源にさらされた場合には、「褪色」する。
特定の領域を褪色させることにより、その領域に「タグをつける」ことが可能となる。すなわち、そうしなければ区別できないはずの隣接領域から、区別することができる。これにより、その領域が移動したり成長したりしたときに、それを追跡することが可能となる。このような「蛍光褪色後回復測定(Fluorescence Recovery After Photobleaching:FRAP)」により、細胞内の移送機構をモニタすることができる。一般的に、拡散プロセスは、拡散速度によって決定される期間の経過後に、退色スポットを回復させるはずである。低粘着性の媒体では、これは、非常に高速に(ミリ秒の範囲で)なされる可能性がある。
ターゲット照明における第2の実施例は、光活性化である。染料のなかには、非常に強
い光源によって活性化されたときに、その蛍光色を変化させるものもある。この場合も、これによって、その領域に「タグをつける」ことが可能となり、そして、移送機構を研究することが可能となる。
走査型スポット共焦点システムは、ターゲット照明用途に非常によく適している。単一の走査スポットは、サンプルにおける全ての部分をカバーしている。このため、スポットが関心領域上にあるときにレーザのパワーを増加することで、ターゲット照明が得られる。このようなアプローチは、かなり遅く非効率的であるが、それにも関わらず、数年にわたって、走査型スポットシステムにおけるターゲット照明は有用であった。
しかしながら、これは、回転ディスクシステムには当てはまらない。このシステムでは、光学配置における平行照明は、特定領域上の光量を劇的に増加することにとって、明白な好条件を与えない。
発明の概要
本発明は、顕微鏡内に取り付けられたサンプルにおける選択された領域を照明するために、共振点走査ヘッドから走査型共焦点顕微鏡システムの顕微鏡に延びる光路内に光ビームを入力するためのアセンブリにおいて、光源からの光ビームを受ける光入力部と、サンプルにおける選択された領域の形状を参照して、光ビームの経路を制御するためのビーム方向づけ手段と、選択された領域を照明するために、ビーム方向づけ手段によってビームの方向が制御されている状態で、共振点走査ヘッドから顕微鏡までの光路内に光ビームを選択的に結合するためのビーム結合器と、を備えているアセンブリを提供する。
特に、光ビームの強度を、サンプルにおける選択された領域の蛍光部分における光学特性を褪色あるいはさもなければ修正するために十分なほどの強度とすることが可能であり、これにより、例えば、FRAPあるいは光活性化実験を実施することが可能となる。
アセンブリからの光ビームが、共振点ヘッドによって使用されているものと同一のポートに対して、選択的に入力されるような顕微鏡システムの構成は、結合(切り替え)手段を顕微鏡の外側に配置することが可能となるために、有益である。したがって、顕微鏡の内部にアクセスすることを要求することなく、あるいは、追加的な部材を顕微鏡内に備えることを必要とすることなく、本発明を実施することが可能である。
共振点走査ヘッドと顕微鏡ポートとの間に挿入されるアセンブリのための十分なスペースを確保するために、アセンブリは、共振点走査ヘッドと顕微鏡ポートとの間の光路に形成されるサンプル画像を、アセンブリの顕微鏡側からアセンブリの走査共振点ヘッド側にリレーするための、光学リレーを含むことが可能である。これにより、共振点走査ヘッドの動作が、アセンブリの導入による影響を実質的に受けないようにすることが可能である。
好ましくは、光学リレーは、迷光の伝送を減少するために、光路内の孔を規定するバッフルを備えている。
光ビームを集束するために、ビーム結合器と顕微鏡との間に、視野レンズを設けることも可能である。
このビーム結合器は、伝送された光ビームにおける光路への出射を促進するために、共振点走査ヘッドと顕微鏡との間の光路内に選択的に挿入することの可能な、反射素子を備えることも可能である。この反射素子については、ミラーの形状としてもよい。有利なこ
とに、この反射素子を、アセンブリによって照明されている間にサンプルを観察することを可能とする、ビームスプリッタとすることが可能である。
好ましい実施形態では、アセンブリは、サンプルに形成される照明スポットサイズを調整するために、伝送されている光ビームの直径を選択的に変更するための手段を備えている。これは、異なる光学特性を有するテレスコープを、アセンブリを通過するビーム経路内に選択的に挿入することによって、実現することが可能である。
前面および背面のテレスコープレンズが、回転可能な個別の支持材に取り付けられていることが好ましい。これにより、各支持材上に取り付けられているレンズを、ビーム経路内に選択的に挿入することが可能となる。
アセンブリは、さらに、アセンブリに入力される光ビームの方向および横方向の変位を調整するための手段を含むことが可能である。この目的のために、入力ビームコリメータを、これらの調整を実現するために、その方向を変えることができるように取り付けることが可能である。好ましい実装では、コリメータは、各端部に隣接する円筒形の外表面を有しており、2つのネジ式調節器が、これらの表面のそれぞれに接触した状態で設けられている。好ましくは、これらの調節器の軸は実質的に平行になっており、調節器に対する適切な操作によって、必要に応じて、光ビームの経路を調節することが可能となる。これらの調節器を平行な構成とする(直交する調整器の対とするのではなく)ことにより、これらの全てに対してアセンブリの一方の側からユーザがアクセスすることができるように、これらを取り付けることが可能となる。
好ましい実施形態では、ビーム方向づけ手段が、旋回可能に取り付けられた2つのミラーを備えており、これらの旋回軸が、実質的に互いに直交しており、これにより、ビームの方向を、2つの直交方向(すなわち、サンプルの平面におけるXおよびY方向)において変化することが可能となっている。さらに、ビームにおけるこれらの角度偏向を、平行なビーム変位に変換するために、レンズを設けることも可能である。
前記方向づけ手段は、サンプルにおける1つ以上の別個のポイントに向けてビームを方向づけるように機能することも、あるいは、所定の領域が実質的に均一に照明されるように、ビームを操作するように機能することも可能である。
旋回可能に取り付けられた一方のミラーの像を、他方に写すための手段(例えば光学リレーなど)が設けられていることが好ましい。一実施形態では、このリレーは、2つのレンズ対を含んでいる。
旋回可能に取り付けられたミラーの間の光路内に、追加的なミラーを設け、これによって占拠されるスペースの長さを減少することも可能である。より詳細には、この追加的なミラーは、互いに直交した構成となっている1対の平面ミラーを備え、これにより、それらの1つに入射するビームの方向を反転することが可能である。これらについては、焦点調整を可能とするために、これらの位置を入射ビームに平行な線に沿って調整できるように、取り付けることが可能である。
好ましい実施形態では、ビーム方向づけ手段によって引き起こされた光ビームの角度偏向を、平行なビーム変位に変換するために、照準レンズが設けられている。この照準レンズについては、例えば2つの相互の直交するネジ式の調節器を用いて、それを通過する光路に関してその位置を横方向に調整できるように、取り付けることが可能である。これにより、共振点ヘッドからの観察ビームに対する、アセンブリに入力される光ビームのアライメントが可能となる。
アセンブリの較正を補助するために、ターゲットを、アセンブリの顕微鏡側における画像面内の光路に対して選択的に挿入可能にすることもできる。
顕微鏡システムも提供されている。このシステムは、顕微鏡と、カメラと、共振点走査ヘッドと、ここに説明したようなアセンブリと、このアセンブリに結合されている光源とを備えている。そして、このシステムは、サンプルにおける選択された領域を照明するために、ビーム方向づけ手段および光源の双方を制御するためのコントローラを備えている。
好ましい実施形態では、コントローラが、ビーム方向づけ手段に対して制御信号を出力するように機能し、この信号が、実質的に等しい長さのステップのシーケンスとして、ビームの動きを規定する。
これは、サンプル上に方向づけされた光ビームを、適度に一定の速度で動かすように機能することも可能である。これにより、選択された領域における照明が、実質的に一様になる。また、これは、必要なステップにおける演算を単純化することも可能である。
このコントローラは、システムカメラよりも高い分解能で、ステップを演算することができ、これにより、よりスムーズな、そしてより正確なビームの動きを実現することができる。なお、前記分解能は、約60倍以上、高いことが好ましい。
記憶装置を、コントローラに組み込むようにしてもよい。この記憶装置は、ビーム方向づけ手段を制御するための命令のセットから切り離して、光源を制御するための命令のセットを格納するように構成されている。これにより、いずれか一方の命令のセットを、他のセットとは独立にアップデートすることが可能となっている。
好ましい実施形態では、コントローラは、光源を制御するための命令と、ビーム方向づけ手段を制御するための命令とを、並行して処理するように機能する。コントローラは、前記方向づけ手段および光源に出力される制御パラメータを演算するようにプログラムされている、FPGAを含むことも可能である。より詳細には、それを、これらのパラメータを演算する複数のプログラムを並行して実行するように、構成することも可能である。これにより、共通のクロックを参照してFPGA上でプログラムを実行することが可能となるので、2つ以上の別個のプロセッサの使用に関する制御パラメータ間における、増加された同期が提供される。
本発明は、さらに、共振点ヘッドの光入力部と光ビーム入力アセンブリの光入力部との間で、光源によって出力される光ビームを選択的に切り替えるための、光スイッチを提供する。
この光スイッチは、平面ミラーと、このミラーの方向を変更するためのドライバとを備えることが可能である。このドライバは、好ましくは、直接駆動型のDCモータである。それは、ミラーの方向を示す信号を生成するための、回転エンコーダを備えることも可能である。
1つの実装では、このミラーは、第1の位置と第2の位置との間で切り替え可能である。第1の位置では、光ビームが、ミラーには入射しないが、スイッチを介して直接的に共振点ヘッドの入力部に到達する一方、第2の位置では、光ビームが、光ビーム入力アセンブリの光入力部に対して伝送されるように転換される。
有利なことに、スイッチ内における角度のミスアライメントに対する感度を減少するために、光スイッチを介する各光路に、光学リレーを設けることも可能である。このリレーは、スイッチアセンブリに対する光入力を、その出力部に伝送するとともに、入力ビームの焦点を、入力部と出力部との間のポイントにあわせる。このポイントは、スイッチのミラーに近接していることが好ましい(第2の位置にあるとき)。
このリレーは、スイッチアセンブリにおける2つの出力部および入力部に配置された、レンズの形態とすることが可能である。好ましくは、1対のアクロマートレンズ(例えば、Edmund X08−050)が、入力部および出力部のそれぞれに設けられている。
好ましくは、ミラーが、2つのエンドストップ間において切り替え可能であり、制御手段が、エンドストップ間におけるミラーの道程における第1の位置にある間にミラーを加速する一方、その道程における第2の位置にある間にミラーを減速するためのドライバに結合している。
前記アセンブリを、単一ポイントの共振点走査顕微鏡システムにおいて使用することも可能であるが、このアセンブリは、特に、多数ポイントの共振点走査顕微鏡システムに向けられたものである。
さらなる態様にしたがって、本発明は、ここに説明したような光入力アセンブリを含む顕微鏡システムを較正する方法を提供する。この方法は、
(a)所定のビーム方向づけ手段の設定にしたがって、少なくとも6つのポイントのそれぞれを順々に照明するステップと、
(b)各ポイントの位置を、カメラによって記録するステップと、
(c)各ポイントにおけるカメラの画素位置を決定するステップと、
(d)ビーム方向づけ手段の設定(u,v)と画素位置(x,y)との対を、以下に示す方程式に入力し、
u=a1,1+a2,1x+a3,1y+a4,1xy+a5,1+a6,1
v=a1,2+a2,2x+a3,2y+a4,2xy+a5,2+a6,2
さらに、その結果として生じた連立方程式から、係数a1,1〜a6,2を演算するステップと、を含んでいる。
本発明は、また、共振点走査ヘッドと顕微鏡とを含んでいる走査型共焦点顕微鏡システムに取り付けられたサンプルにおける、選択された領域を照明するための方法を提供する。この方法は、
(a)光源からの光ビームを受けるステップと、
(b)サンプルにおける選択された領域の形状を参照して、光ビームの経路を制御するステップと、
(c)サンプルにおける選択された領域を照明するために、ビーム方向づけ手段によってビームの方向が制御されている状態で、共振点走査ヘッドから顕微鏡までの光路内に光ビームを選択的に結合するステップと、を含んでいる。
次に、本発明の実施形態を、以下のような添付の概略図を参照しながら説明する。
本発明の実施形態にかかる共焦点顕微鏡システムのブロック図である。 本発明の実施形態にかかる、照明モードにある光入力アセンブリ(すなわち、ターゲット照明モジュール)の光学素子を示す、概略斜視図である。 キャリブレーションモードにある前記アセンブリを示す、図2と同様の図である。 図2に示されたモジュールにおける、選択された光学素子に関連する光路図である。 図2に示されたモジュールにおける、選択された光学素子に関連する光路図である。 図2に示されたモジュールにおける、選択された光学素子に関連する光路図である。 図2に示されたモジュールにおける、選択された光学素子に関連する光路図である。 図2に示されたモジュールにおける、選択された光学素子に関連する光路図である。 図2における光入力アセンブリの一部を形成する、モータ付のテレスコープアセンブリにおける斜視図である。 図9におけるテレスコープアセンブリの一部を形成するモータ付のレンズマウントにおける、一方の側を示す斜視図である。 図9におけるテレスコープアセンブリの一部を形成するモータ付のレンズマウントにおける、他方の側を示す斜視図である 図2における光入力アセンブリの一部を形成する、モータ付のビームスプリッタアセンブリにおける斜視図であり、光ビームに挿入されているビームスプリッタを示す図である。 図2における光入力アセンブリの一部を形成する、モータ付のビームスプリッタアセンブリにおける斜視図であり、光ビームから除去されているビームスプリッタを示す図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 テレスコープレンズにおけるいずれかの不整合に対処するための、光入力アセンブリ光学系の調整を示す光路図である。 図2における光アセンブリの一部を形成する、入力ビーム調整機構の斜視図である。 図2における光アセンブリの一部を形成する、入力ビーム調整機構の斜視図である。 図2における光入力アセンブリの一部を形成するfθレンズに対する調整を示す、光路図である。 図2における光入力アセンブリの一部を形成するfθレンズに対する調整を示す、光路図である。 図2における光入力アセンブリの一部を形成するfθレンズに対する調整を示す、斜視図である。 図2における光入力アセンブリのビーム方向づけ手段に関連する、光学リレーを示す光路図である。 図1のシステムにおける光スイッチの光路図である。 図1のシステムにおける光スイッチの斜視図である。 図1に示したシステムにおけるターゲット照明の態様における、電子部品を示すブロック図である。 図25の制御ユニットに関連するブロック図である。 図2に示した光入力アセンブリにおける、ビーム方向づけ手段の斜視図である。 図27に示したビーム方向づけ手段の制御を示す図である。 図27に示したビーム方向づけ手段の制御を示す図である。 図26のFPGAのブロック図、および、図26に示した制御ユニットにおける他の電子部品との間のインターフェイスのブロック図である。
詳細な説明
図1は、本発明の実施形態にかかる走査型共焦点顕微鏡システムのブロック図を示している。これは、ここに説明されるような光ビーム入力アセンブリを具体化した、ターゲット照明モジュールを含んでいる。このモジュールは、以下では、「FRAPモジュール」とも称される。
図1のシステムでは、ターゲット照明モジュールは、共点ヘッド102と顕微鏡104との間に配置されている。カメラ106は、共点ヘッド102およびモジュール100を介して、顕微鏡に取り付けられたサンプルを望むことが可能である。レーザエンジン108は、光スイッチ110に結合されている。この光スイッチ110は、レーザエンジンからのレーザ光を、共点ヘッド102あるいはモジュール100のいずれかに方向づけるように作動する。
このシステムにおけるこれらの部材は、ユーザの入力に応じて、PC112および同期装置114によって、制御され同期される。このPCは、共点ヘッド102およびカメラ106および同期装置に結合されている。また、同期装置も、同様に、モジュール100、レーザエンジン108および光スイッチ110に結合されている。
FRAPモジュール
FRAPモジュールの機能は、強く集束され正確に配置された高出力レーザ照射を、顕微鏡の視野内においてユーザに選択されたターゲットに出射するとともに、通常の共焦点法によって、ターゲットを非常に素早く観察することを可能とすることにある。このモジュールは、共点ヘッドとほぼ同様のサイズおよび形状を有するボックスであり、共点ヘッドと顕微鏡の出力ポートとの間に配されている。FRAPモジュールの光学素子を示す略図が、図2〜図8に示されている。
図2は、FRAPモジュールがサンプル照明モードにある場合における、光入力部から顕微鏡までの、FRAPモジュールを通過するビーム経路を示している。この経路上の構成は、以下のように番号付けされている。
1 コリメータを有する、単一モード入力ファイバー
2 入力調整バレルの端部
3 第1の折り返しミラー
4 ビーム拡大器における第1のレンズ(凹レンズ)
5 ビーム拡大器における第2のレンズ(凸レンズ)
6 第2の折り返しミラー
7 減光フィルタ(アッテネータ)
8 Xガルバノメータミラー
9 第1のガルバノリレーレンズ
10 ルーフミラー対
11 第2のガルバノリレーレンズ
12 Yガルバノメータミラー
13 第3の折り返しミラー
14 fθレンズ
15 第4の折り返しミラー
16 出射ミラー(ビームスプリッタ)
17 サンプル画像面
18 Cマウントのフランジ位置(顕微鏡の連結器)
19 視野レンズ
20 顕微鏡への出力ビーム。
一般的な共焦点顕微鏡システムでは、顕微鏡の出力ポートにおける画像面が、顕微鏡の本体に非常に近くなっている。このため、共点ヘッドが、この出力ポートに対して密接に結合している。その結果、FRAPビームの出射を提供するための場所が不足している。FRAPモジュールは、モジュールの前面から後面にサンプル画像を中継する光学系(optics)を用いて、この問題を解決している。これにより、共点ヘッドが実質的に同一の手法で動作することが可能である一方、リレーの前面に、出射光学系のためのスペースを作ることができる。
図2に示したFRAPモジュールの素子に関連したリレーレンズの配置が、図3に示されている。この図では、キャリブレーションモードにあるモジュールが描かれており、キャリブレーションターゲットである、後述するようなミラー21が使用されている。図3における他の構成については、以下の通りである。
21 第1のメインリレーレンズ
22 中央リレーバッフル(開口部)
23 第2のメインリレーレンズ
24 リレーされたサンプル画像面(共点ヘッドの内部)。
前記リレーは、顕微鏡からの非常に制限されたfナンバーを処理する必要がある。そして、全ての迷光(特に、FRAPレーザシステムからの迷光)を取り除くために、比較的に小さい孔を有するバッフル23が、リレーの中央に配置されている。FRAPモジュールの残部は、レーザビームを調整および操作するための光学系からなる。
図4は、FRAPモジュールが観察モードにある場合における、サンプル画像面25から単純に表現された顕微鏡の光学系を抜ける光線の経路を示している。レンズ26は、顕微鏡のチューブレンズを示している。また、レンズ27は、顕微鏡における複合的な対物レンズを示している。
FRAPモジュールの基本的な光学システムは、平行な入力ビームを提供するコリメータを備えた入力ファイバー1、所望の方向にビームを向けるために、ビームを水平方向(X)および垂直方向(Y)に屈曲させるように、ガルバノメータの運動によって駆動される、2つの旋回可能なミラー8、12、これらの角度偏向を平行なビーム変位に変換し、同時に、ビームの焦点を小さいスポットに絞るための「fθ」レンズ14、および、前記光スイッチにかなり似ている、FRAPビームを顕微鏡の出力ポートに出射するためのモータ付の出射ミラー16、を備えている。
概念的には、動作は以下の通りである。すなわち、出射ミラー16が、レーザビームを出射するように切り替えられる。同時に、光スイッチ110が、レーザ光源の方向をFRAP入力ファイバーに転換するように駆動される。ガルバノが、所望のターゲットにビー
ムを導くように動かされる。そして、レーザがONとなる。FRAPの動作が完了した後、すぐに、出射ミラーおよび光スイッチミラーは、これらのもともとの位置に戻される。これにより、通常の方法でサンプルを観察できるようになる。なお、ガルバノが非常に素早く動作するため、プログラム制御によって、孤立したスポットだけというよりも、むしろ、サンプルにおける走査領域をターゲットとすることが可能である。
しかしながら、最も効率的に機能するために、この光学システムは、数多くの改良点を有している。前記したように、基本的なシステムは、画像面における所望のターゲットに焦点を絞られた、顕微鏡システムの光学軸に平行に進む出力ビームを供給する。この平行性(平行度)は、「テレセントリック性」と呼ばれている。しかしながら、大部分の顕微鏡にとっての最適な結合は、ほんのわずかな非平行性(典型的には、集束)を必要とする。したがって、必要な集束を与えるために、FRAPモジュールの前面に、弱い「視野レンズ」19を加えることがある。
同じ問題は、通常、調整された視野レンズを既に有している、共点ヘッドにも当てはまる。したがって、この視野レンズを共点ヘッドから除去し、FRAPモジュールの前面に配される、適切な視野レンズと交換することもある。
点ヘッドから視野レンズを除去すると、その焦点は、ほんのわずかにシフトする。そのため、補償および汚染からの保護のために、この特殊なレンズを、平面のガラス窓と交換することもある。しかしながら、共点ヘッド内での位置は、アクセスしにくく、不快なほどに焦点面に近づいている。このため、このガラス窓を、むしろ、共点ヘッドとFRAPモジュールとの間のCマウント結合内に配置することもある。同様の理由から、新しい視野レンズは、FRAPモジュールと顕微鏡との間のCマウント結合内に配置されることが好ましい。視野レンズとそのCマウントとが、調整された顕微鏡のモデルに特有のものであるために、これは、特に適切なことである。
視野レンズを調整しないこと、あるいは視野レンズの調整に不具合があることによる実際の結果として、ターゲットが視野の中央からずれた場合に、レーザビームが、顕微鏡の背面開口部からそれる、あるいは部分的にそれる可能性がある。少しでも真剣さを欠くと(slightly less seriously)、ビームが中心から外れて到達し、その結果、サンプルにおけるFRAPビームが方向を変え、視野内においてターゲット領域が著しくシフトして、サンプル内のZ深さが変化する可能性がある。目的物の背後においてビームが中央に配されていないときには、観察においても同様の問題が生じる。観察ビームは、FRAPビームとともに、中央に配されるべきである。顕微鏡に対するCマウント結合におけるスロップ(slop)を活用することによる、共点ヘッドの全体に対する指向(pointing)を調整することによって、観察ビームは中央に配される。しかしながら、安定性のために、FRAPモジュールは、共点ヘッドに対して堅固に取り付けられていることが好ましい。このため、FRAPモジュールのために、独立している照準機構が必要となる。これは、2つのネジ調整器によって、fθレンズ14を横向きに移動することによって達成される。これにより、観察に影響を与えることなく、FRAPモジュールの指向を調整することが可能となる。
非テレセントリック性における第2の原因は、ガルボミラー8、12とfθレンズ14との間の関係にある。レンズは、屈曲における単一の中心に関して、効果的に機能することが可能であるにすぎない。しかしながら、2つのガルボのある場合には、ミラーにおける重大な物理的な分離によってずらされている、2つの中心が存在する。この問題に対する1つの解決法は、1つのガルボミラーの像を、他のガルボミラー上に結像することである。この場合、両方のミラーは、同一の平面内にあるように見える。我々は、レーザビームにおける他の特性に影響を与えることを望まない。このため、この結像は、ガルボ間に
おける光学リレー9、11によって達成される。これは、ビームに干渉せず、それ以外には変化はない。
ガルボ間の光学リレーは、非常に長い経路を有している。このため、スペースを節約するために、それは折り曲げられている。この折り曲げは、入力ビームと出力ビームとの間の衝突を避けるために、横方向の変位を必要とする。このため、これは、90度の「屋根(roof)」のミラー対10によって達成される。これは、レーザスポットの焦点をサンプル画像面にあわせることを可能とすることを確保するための焦点調整を、システムに導入する機会を与える。単純なネジ駆動式のスライドにより、焦点をあわせるために、リレーレンズ間の経路長を変えることが可能となる。
FRAPモジュールの入力部におけるビーム直径を変更することによって、3つのレーザスポットサイズの選択が遂行される。これがガウシアン回折限界的な光学システムであるために、入力ビーム直径をより大きくすることにより、焦点スポットサイズがより小さくなる。初めに、ファイバーの端部におけるコリメータレンズの焦点距離を適切に選択することによって、入力ビームのサイズを決定することが可能である。これは、例えば、0.7mmとなる可能性がある。
ビーム直径は、モータ付のビーム拡大器4、5を用いることによって、自動的に変化することが可能である。これらは、基本的には、ビーム直径を拡大したり縮小したりすることの可能な、ガリレオテレスコープである。前面および背面のテレスコープレンズは、それぞれ、3ポジション式の回転セレクタ上に取り付けられており、選択可能な2つのレンズおよび「レンズなし」からなる選択肢を与える。この組み合わせでは、これらは、直通構成(straight−through configuration)、3倍ビーム拡大器および3倍ビーム縮小器を容易に提供する。
各レンズ対は、シャフトに取り付けられている。このシャフトは、光スイッチモジュールにおいて使用されているものと同じモータを使用して、エンドストップに対して駆動される。レンズアセンブリの対称性を維持するために、通常以上の注意が払われる。このため、レンズは、正確に、かつ再現可能なように、中心に配される。エンドストッップバイアスは、最も重要性の低い焦点方向において、ベアリングスロップを持ち上げるように編成されている。磁気を帯びた戻り止めが、それほど重要ではない直流構成において、重力あるいは他の中心をずらそうとする力に対抗して、アセンブリを保持している。
テレスコープのセンタリングに注意を払った後であっても、レーザビームは、中心に到達するとは限らない。このため、入力ファイバーのコリメータバレルが、横方向の変位および指向方向の双方に関して、調整可能となっている。この目的のために、モジュールの外側からアクセス可能な、4つのネジ調整器が備えられている。ビーム拡張テレスコープにおける中心出し(centration)が不十分である場合、第1に、FRAPモジュールおよびfθレンズの出口におけるビームの指向が、この目的に関して不適切になる。
発明者らは、少なくとも出力の指向が関与する限りにおいて、ビームの拡張に沿う中心出しに関するどのような不足でも補償するために、入力の指向を調整することを可能とすることを決意した。3つの全てのビーム構成が、顕微鏡対物の背後で一致するように、4つの調整ネジに対する位置合わせが、慎重な反復ルーチンを実行する。この場合、アライメントを補助する器具として別体のカメラが必要になるために、この調整は、サービスエンジニアにとって扱いにくいかもしれない。この問題については、モジュールと一体化されたファイバーを用いることによって、克服することが可能であり、このため、再調整は不要となるはずである。もう1つの方法として、システム自身のカメラを用いてより容易
にシステムを再調整することを可能とするために、テストソフトウェア、および、折り畳み式の単純な光学的アクセサリを備えることも可能である。
レーザ光源を用いたFRAPビームのパワー制御は、比較的に粗いものである。このため、3方向切り替え用のアッテネータの形態で、追加的な制御を備えることが可能である。これは、ビーム拡張レンズのように機能するが、前記のような再現性を必要としない。これは、アッテネータが、光学的な中心をもたないからである。例えば、1つおよび2つのODアッテネータ、あるいは、より好ましくは、2つおよび4つのODアッテネータを使用することが可能である。
ガルボコマンド電圧とサンプル画像面内のレーザスポットの位置との正確な関係は、当然ながら、多くのビルド係数(build factor)に依存している。たしかに、これら2つの間における固定された物理的な関係は、必ず要求されるというわけではない。むしろ、ターゲットの位置は、サンプルにおける観察されている画像からノミネートされるような位置と一致していることが好ましいはずである(WYSIWYG)。これは、また、観察のための光学系を必要とする。しかしながら、それは、一次的には、顕微鏡を含まない。これは、FRAPおよび観察システムが、FRAPモジュールの前面における画像面において共通になっているためである。その結果、例えば、この画像面にターゲットを配置し、モータ付のフリップダウンターゲット21を使用することによって、システムを較正することが可能となる。これは、較正のためにユーザの協力が不要であること、および、較正の手順において彼のサンプルが影響されないまま残ること、という利点を有している。
我々の内部ターゲットであるFRAPよりも、むしろ、ターゲット上のレーザスポットを,観察システムを介して、同時に観察することが可能である。これは、放射光を戻すことを可能とするために、出射ミラー16が実質的にビームスプリッタとなることを必要とする。試作品では、50:50のビームスプリッタが使用されてきた。しかしながら、好ましくは、それは、90:10のビームスプリッタである。これは、FRAPの効率を高く維持する一方、依然として、較正するために十分な返光を可能とする。
現在のところ、較正ターゲットは、ミラー21である。これは、堅固で信頼性があるという利点を有している一方、FRAPレーザと同じ波長の光を戻すという欠点を有している。これは、共点ヘッドが遮断に専念している正確な波長である可能性がある。実際には、較正を可能とするための、十分なブレークスルーを検出することが可能である。しかしながら、予備として、必要であれば、蛍光スクリーンを代用することが可能である。これは、透明な蛍光性のプラスチック、あるいは他の不透明なフィルムとすることが可能である。双方の場合において、適切な色は、蛍光色のオレンジである。蛍光ターゲットにおける欠点は、それが、全ての方向に放射し、かなり不明瞭な戻りスポットを形成する傾向にあるレーザビームを散乱させる可能性があり、さらに、蛍光が、限られた長期寿命を有しており、これが問題を引き起こす可能性が高い、という点にある。
較正は、ガルボドライブ値における事前に設定されたリストによって生成されるスポットパターンを、観察システムを介して記録することからなる。この場合、ガルボ座標をカメラ座標に(あるいはその逆に)変換するための、適切な数学的変換を演算することが可能である。考慮されるべき一般的な係数は、XおよびYオフセットおよびスケール係数、軸回転、および非直交性を含んでいる。ガルボ電圧とスポット変位との間における直線関係を設計するように配慮したにも関わらず、観察システム自体が、何らかの非直線的な光学的歪曲(バレル型歪曲)を見せることがある。そして、照準におけるサブピクセル精度を与えるための較正において、2次的な非直線項が望まれる。
軸回転については、機械的な調整を与えるというよりも、むしろ、これをソフトウェア較正に含めることが可能である。それでもやはり、現状では、いまだに、FRAPユニットを、観察軸の周囲に対して回転することが可能である。X走査ベクトルにおける優先的なアライメントが、実質的な範囲に対するラスター走査を大幅に促進する場合には、有利となるはずである。
較正は、時間とともに変化する可能性があるため、再較正が必要となることもある。通常の使用では、ガルボが顕著な温度係数を有しているために、XおよびYオフセットがドリフトすることを予想することは可能である。しかしながら、スケール係数およびより高次の項は、比較的に安定した状態のままである。そして、回転パラメータは、システムにおける実質的な物理的摂動だけに、影響を受けるはずである。完全な再較正を実施することが適切であるのは、機器の立ち上げ時だけのはずである。そして、いずれのFRAP実験に対しても優先的に、XおよびYオフセットを再測定するべきである。これは、実行するために約1秒かかるだけである可能性がある。この場合、システムは、一般的な実験の期間の全体にわたって、その正確なアライメントを維持するように、十分に安定しているべきである。しかしながら、これは、おそらく、適切に温められたシステム、および合理的に制御された気温を有しているか否かに依存する。
もともとの設計では、FRAP光学システムは、不都合なほどに大きかった。したがって、好ましい実施形態では、それは、共点ヘッドのサイズおよび形状に非常によく似た容積に収まるように、4つの平らなミラー3、6、13、15を用いて、非常に慎重に折り曲げられている。全てのモータに関するローカルなドライブエレクトロニクス、および、分離した状態のガルボについては、モジュール内に収めることが可能である。そして、特にガルボから生じる熱は、この熱を消散させるために、ケースにヒートシンクフィンを必要とする可能性がある。前記モータを、光スイッチのモータと同一のものとし、同様に駆動することも可能である(ただし、3方向セレクタにおける磁気を帯びた戻り止めに注意されたい)。
モジュールに関する供給設備、すなわち、光ファイバー、電力および制御信号については、全て、背面から現れるように配置されている。モジュールの前面には、FRAPシステムが潛在的にレーザ照射可能であることを示すための、LEDが配されている。また、安全上の理由で、レーザビームを隠すための手動のシャッター制御機器も配されている。このパッケージは、3つの調整可能な高さ調整用の足を有している。なお、これらは、導入目的に関して便利な構成であり、導入が完了した後に、取り去る(raise)ことが可能である。しかし、これらを、FRAPモジュールが回転してしまう何らかの傾向を安定化するために、使用することも可能である。
全ての機能調整部(service adjustment)は、外部からアクセス可能であり、ユニットにおける顕微鏡の端部に配された焦点調節器および4つの入力調節器、および、fθレンズのための調整ネジ(1つは最上部に、1つは裏面に配されている)を備えている。
図5は、主な観察リレーにおける、概略的な光路図である。第1および第2のレンズ22、24の双方は、1:1のリレーを与える、同じ焦点距離fを有している。2fの間隙を介して、これらのレンズの組み合わせは、サンプル画像面17における光学野(optical field)、入力レンズからの距離f、リレーされたサンプル画像面25における全ての重要な点、出力レンズからの距離fを複製している。
図6は、主な観察リレーの実施における光路図である。実用的な(球面の)レンズにおける光行差は、正確な画像化のために使用することの可能な、屈折度を限定する。このた
め、単純なレンズを使用することで、リレーは、良質の画像を維持するために、長い焦点距離をもたなければならない。個々のレンズのそれぞれは、表面間の屈折を共有するレンズ22、24の対と交換される。これは、リレーを短縮しながら良質の画像化を維持するためである。各レンズ自体は、アクロマート対である。これは、色収差の修正に加えて、さらに、画像の品質を改善するためにも役立つものである。たとえそうであっても、画像の品質は、決定的に、テレセントリックな入力ビームによって提供される、開口数に依存する。これについては、リレー入力の上流側で制御することが可能である。また、これに代えて、図示されているようなバッフル23によって規定される、中央の開口部によって制御することが可能である。この開口部は、また、リレーを介した伝播からの迷光を制限するように機能することも可能である。
図7は、ビーム拡大器テレスコープにおける光路図である。右側から進入する狭い平行ビーム(0.7mmの直径)は、3倍に拡大され、左側における出力平行ビームとなる。レンズ4、5は、それぞれ、−25mmおよび75mmの焦点距離を有しており、それらの焦点が実質的に一致するように配されている。これらのレンズは、色補正および改善された画像品質の双方に関して、アクロマートである。
図8は、代替的なビーム縮小テレスコープにおける光路図である。右側から進入する狭い平行ビーム(0.7mmの直径)は、3倍に縮小され、左側における出力平行ビームとなる。レンズ4a、5aは、それぞれ、75mmおよび−25mmの焦点距離を有しており、それらの焦点が実質的に一致するように配されている。この場合も、これらのレンズは、色補正および改善された画像品質の双方に関して、アクロマートである。
テレスコープを走査するためのモータ付のテレスコープアセンブリが、図9から図11に示されている。これは、以下のように表示されている構成を有している。
4、5;4a、5a テレスコープレンズ対
6 折り返しミラー
26 DCモータ
27 回転エンコーダ
30 サブフレーム
31 クランプ板
32 レンズマウント
33 磁石
34 エンドストップ
35 エンドストップピン
36 クランプ板
37 V字底のスロット。
ビームを一致させるように設計された入力アライメントの方法を備えているにも関わらず、ビーム拡大器のテレスコープレンズにおける中心出しは、顕微鏡対物の背面開口部において3つのレーザビームにおけるサイズの一致を得るために、決定的に重要である。いずれかのテレスコープレンズにおける側方位置の誤差があまりにも大きい場合、これによる指向誤差が大きくなりすぎて、調整における実用的な範囲内に入らない可能性がある。このため、レンズの取り付けにおける対称性が非常に重要になる。特に、それぞれのマウントにおける各レンズ対(4、4a;5、5a)の光学中心は、回転軸から等距離の位置に配されなければならない。
マウント32は、中心出しの誤差を最小限に減少するように設計されている。具体的には、レンズのための、およびアクスルのための取り付け面は、全て、必要とされる工作機械の設定を何ら変えることなく、同じ側からのフライス削りによって、機械加工されてい
る。この方策は、フライス盤における固有の精密度を最大限に活用するものである。例えば、通常の慣行では、モータシャフトを通すために、マウントにおける垂直軸に沿って、下向きにドリルで孔を開けるはずである。このためには、加工対象物を回転することを必要とする。これは、追加的な設定誤差をもたらす可能性があり、また、どんな場合でも、単にドリルのぶれのみに起因して、中心からずれた孔を形成してしまう可能性がある。その代わりとして、好ましい実施形態では、モータシャフトを入れるために、V字底のスロット37が削り出され、板36によって、適当な位置にシャフトをクランプする。これにより、レンズマウントにおける極めてよい対称性を保証する。
中心出しの対称性を促進するように設計された他の構成は、エンドストップピン35である。このピンは、エンドストップ位置34(それらのうちの1つだけを表示している)において、DCモータ26におけるよく考慮されたトルク(deliberate torque)によって、サブフレーム30に対抗して保持されている。これにより、テレスコープが動作している2つの位置を決める。この構成では、モータシャフトにおける反動力が、レンズの光学軸と平行な方向に、ベアリングを付勢する。このため、モータベアリング内の全ての無制限な活動(free play)が、最も低感度の焦点方向内に収まっている。この構成に代えて、レンズマウントの本体がエンドストップとして使用されている場合には、モータシャフトにおける反動力が、光学軸に対して直角な方向に強い成分を有することになり、このために、中心出しが妨げられてしまうことになる。
このエンドストップピン35は、副次的な目的のために役立っている。モータを、エンドストップ間における中間の位置にまで駆動することが可能であり、この位置では、いずれのレンズもビーム内にはない。これは、ビーム内のテレスコープがない1xビーム拡張オプションを与える。しかしながら、モータは、ブレーキを持っておらず、重力あるいは他の望ましくない力の影響下において、この位置から外れて自由に回転できる状態のままである。しかしながら、前記ピン35は、磁気を帯びたスチールからなり、中央位置では、磁石33によって引きつけられる。これにより、ほぼ適切な位置にモータを保持する、弱い戻り止め作用を形成する。
このシステムにおいて使用されているビームは、ガウシアン断面積を有する、単一モードのレーザビームである。その大部分については、光学系は、完全に回折限界である。極めて小さいスポットに光の焦点をあわせることはできない、ということは周知である。スポットのサイズは、回折によって制限されている。制限的なスポットサイズは、焦点をあわせられる光の集束角度とともに、光の波長によって決定される。与えられた波長に関して、集束角度をより大きくすることで、より小さいスポットが得られる(およびその逆も同じ)。単純なレンズが、平行な光ビームの焦点を、ほぼ1つの焦点距離だけ離れたスポットにあわせるような場合、集束角度は、平行ビームの直径に応じて増加することになる。このため、前記のシステムでは、それが回折限界を維持しているという条件で、大きい直径の入力ビームが、小さい焦点スポットを生じさせる(およびその逆も同じ)。ガウシアンレーザビームの場合、文献では、スポットサイズは、以下の式にしたがって集束角度に関連している、と述べられている。
r/f=θ=/(π*w)。
ここで、rは、平行ビームの半径である。fは、レンズの焦点距離である。θは、集束における角半径である。は波長であり、wはスポットの半径である。全ての場合において、半径は、ガウシアンビームプロファイルの1/e半径に言及している。
図12および図13は、本発明の実施形態にかかる、高速度のモータの付いたビームスプリッタアセンブリを示している。それぞれの図では、ビームスプリッタは、光ビームに対して挿入されており、また、光ビームから外されている。
ビームスプリッタ16は、1.1mmの厚さおよび16mmの幅を有する正方形のガラスである。そして、その第1の表面が、約90%の反射率および10%の透過率を与えるように、誘電体によってコーティングされている。背面は、反射防止コーティングが施されている。このため、ゴースト反射は、許容できるレベルにまで減少している。主観察ビーム内に45度で挿入されている場合(図12)、ビームスプリッタは、ターゲット照明ビームの大部分を、顕微鏡に出射する。しかしながら、較正ミラー21が挿入されている場合、ビームの中には、ビームスプリッタを抜けて背後に反射される部分もある。約9%が背後に透過され、共点ヘッドを抜けてカメラに到達する。これにより、システムは、レーザビームの照準を較正することが可能となる。
通常の観察に関しては、ビームスプリッタを、回転させてビームから外すことが可能である(図13)。この場合、それが観察されている画像の品質あるいは強度に影響を与えることはない。ターゲット照明の効果は、場合によっては、非常に寿命の短い可能性がある。したがって、ターゲット照明から通常の観察への切り替えの速度は、決定的に重要である。下部と上部とのエンドストップ28、29の間におけるビームスプリッタの回転は、その回転をモニタする回転エンコーダ27を有する、DCモータ26によって駆動される。飛び抜けて速い動作に関しては、ビームスプリッタが、そのもう1つの位置までの中間地点に回転されるまで、モータは、最大の加速度を与える最大電流で駆動される。このときまでに、観察ビームは、すでに、観察のための障害が取り除かれた状態となっている。次に、最大の減速度を与えるように、駆動電流が逆流される。その結果、従前の加速期間と等しい期間の経過後に、回転速度が非常に低くなる。そして、比較的に小さい余剰の逆駆動電流が、エンドストップとの高速での衝突による深刻なダメージというリスクを負うことなく、ビームスプリッタがそのエンドストップに到達することを確保する。
ここに説明したモジュール光学系における実施形態については、光学部材のカタログを使用して構成すること(および、首尾よく試作すること)が可能である。この光学部材とは、すなわち、エドモンドオプティクス(Edmund Optics)社のレンズ、コマール(Comar)社の誘電体ミラー、および、ソアー(Thor)社の吸収性減光フィルタである。モジュールに関する主要な供給者は、シンガポールのキーオプティクス(QiOptiq)社(従前のタレス(Thales)社)である。しかしながら、この特定の用途に関連する、カタログ部品におけるいくつかの潛在的な不足は、特注の光学部材を使用することが好ましい可能性がある、ということを示している。カタログ部品における主な不足は、以下のようなものである可能性がある。レンズが、システムのために指定された波長範囲に関して、彩色的に最適化されていない。そして、一般的な目的の表面形状が、何らかの楕円形の歪み、およびビームのぼやけを招来する。レンズに使用されているガラスのスペクトル範囲が、UVへの将来の拡張をほとんど許容しない。さらに、コーティングが、前記範囲の端部において、非常に効果的ではない。好適な形態における90:10のビームスプリッタを、容易に利用することができない。また、ミラーおよびビームスプリッタが、ときどき、点欠陥を示すことがある。これは、この分野におけるさまざまな点において、ビームの品質を大幅に不安定にする可能性がある。
したがって、特別あつらえの光学系は、これらの起こり得る不足に対処するように構成されていることが好ましい可能性がある。ガラスについては、UV(少なくとも350nm)に対する十分な透過性を有するように、選択することが可能である。全ての部材における表面品質については、しっかりと指定することが可能である。反射およびARコーティングは、かなり効果的に、所望の範囲を全てカバーすることが可能である。そして、レンズは、楕円形の歪みおよび一般的なビームの劣化を最小化するように、最適化された形状を有する。減光フィルタ(アッテネータ)については、その代わりに、反射性のフィルタと交換することが可能である。
拡大された3本のレーザビームのアライメント
3種類のサイズのレーザビームの全ては、顕微鏡対物における背面の光学開口部の中心を通過するべきである。これは、サンプルに到達する照明錐が、局所的に光学軸に平行であることを確保し、また、最大の光量が目的物にまで到達することを保証する。fθレンズ14は、ターゲット照明モジュールからの出力ビームの照準をあわせるために使用される。しかしながら、この1回の調整は、ビームサイズにおける3つの全ての選択肢にとって十分であるはずである。したがって、3本の全てのビームが、目的物の背面において一致していることが重要である。完全に構築されたシステムでは、これはその場合に該当するはずである。しかしながら、テレスコープにおける中心出しの誤差が、直交アセンブリ方法によってこれを得ることを、事実上不可能としている。それでもやはり、入力レーザビーム調節器において利用可能な4つの自由度の全てを使用することによって、目的物の背面において実質的にビームの一致を得る、単一の入力経路を見つけることが可能である。これについては、以下に示すような古典的な光学系によって、証明することが可能である。
ここに提示しているような、適切にテレセントリックな光学システムでは、視野レンズ19は、17におけるサンプル画像に関連して、背面の対物開口部が無限遠において画像を形成することを保証する。システムを介して逆行(working backward)する場合、fθレンズ14は、この無限遠の共役(conjugate)の焦点を、それがXガルバノメータミラー8にリレーされている場所から、Yガルバノメータミラー12上にあわせる。したがって、Xガルバノメータは、ターゲットである目的物における背面開口部の画像に位置している。このため、レーザビームがXガルボミラーにおいて一致している場合、これらは、目的物の背面において一致するはずである。
ガルボがどこに再画像化するのかを知るために、テレスコープアセンブリを介して逆行することが可能である。これは、3本のビーム拡張の可能性とは異なっており、各変化形が、図14A〜Cにそれぞれ示されている。これらにおいては、図示に役立てるために、ビームの広がりが著しく誇張されている。
図14A〜Cに描かれているような反転光の軌跡は、以下に示すような、Xガルバノメータミラー8の中心における虚像の位置を示している。
38 図14Aにおける、3xビーム拡大器による虚像位置
39 図14Bにおける、1/3xビーム縮小器による虚像位置
40 図14Cにおける、1xビーム拡張(テレスコープなし)による虚像位置。
図14A〜Cに示されている仮想的な焦点38、39、40からの光線の軌跡が、図15に示されている。図15に示した光線の軌跡上の、テレスコープレンズ4における1mmのオフセットの効果が、図16Aに示されている。また、図16Aの部分的な拡大図が、図16Bに示されている。図16Aおよび図16Bにおいて、画像ポイント40が軸外に移動しており、その結果として、画像ポイント38、39および40が、もはや直線上にのっていないことがわかる。図17Aおよび図17Bは、目的物をシフトすることの補正効果を示している。これは、38、39および40を、再び直線上にのせる補正である。
レーザビームをXガルボにおいて一致させるためには、これらの仮想的な焦点38、39および40を、レーザビームが仮想的に通過する必要がある、ということがわかる。言い換えると、ビーム拡大器のない場合に、ポイント38、39および40をレーザが通過するように、入力部において、レーザの照準をあわせる必要がある。これは、当然ながら、3つのポイントが直線上にのっている場合に限って可能である。不幸なことに、レンズ
のいずれか1つが、何らかの理由で横方向にずれている場合(図16AおよびBによって例示されているように)、ポイントは直線上にのらず、このために、前記照準を得ることが不可能である、ということも分かっている。
しかしながら、Xガルボ上のターゲットポイントを調整することによって、この状態を、正常な状態に戻すことが可能である。図では、これは、目的物をシフトすることと等価であり、このことは、すなわち、3つの全ての画像をシフトすることになる。横方向の拡大率は、3つの異なるビーム拡張ごとに異なる。このため、画像スポット38、39および40は、異なるレートで移動する。一般的に、画像における長手方向の間隔は、拡大率に比例しない。このため、スポットの相対的なアライメントも変化する。これにより、3つのスポットを、再び直線に戻すことが可能となる(図17AおよびBに示されているように)。
図示した実施例では、レンズにおける1mmのシフトを補償するためには、目的物における5mmのシフトを必要とする。幸いにも、約0.2mmによって中心出しの一致を得ると予想することが可能である。このため、1mmのターゲットシフトが妥当となるはずである。なお、ガルボにおいて一致しているとはいえ、未だに、レーザビームは、1mmほど中心から外れていることに注意されたい。しかしながら、これについても、fθレンズを1mmだけ調整することによって、容易に補償することが可能である。
なお、この段階では、レーザビームは目的物の背面においては一致しているが、これらは、たいていの場合、サンプル画像面17においては、もはや一致していない。しかしながら、XおよびYガルボミラーが、サンプル画像面におけるいずれかの所望の位置にビームを導き、そのため、この問題については、個々のビームにおけるソフトウェア較正によって、修正することが可能である。
たとえテレスコープレンズを完全に中心に置いたとしても、テレスコープの光学軸に対して、レーザを正確に合致させる、という問題がまだ残ることになる。中心出しの誤差は必然的なものであるために、この問題は、3つの仮想的な焦点を通過するようにレーザの照準をあわせることの問題に変化する。例えば、図18および図18に示されている入力ビームの調整機構を用いることによる、繰り返しの調整方法を使用することが可能である。これらの図では、構成は、以下のように表示されている。
41 レーザビームコリメータバレル
42 クランプおよび伸縮スプリング
43 囲い壁(enclosure wall)の内部
44 押しピンのガイドアセンブリ
45 調整ネジ(全部で4つ)
46 球形の端部を有する真鍮製の押しピン(全部で4つ)。
第1に、調整器具の全て(4つの入力調節器45、XおよびおYガルボ、焦点調整器およびfθ側方調整器具)が、それらの名目上の中心に設定される。これは、レーザビームが、ほぼ光学軸に沿って下方に、システムを手際よく通過することを確保する。次に、ターゲット照明モジュールにおけるレーザ出力が、サンプル画像面17に関連して、無限遠において観察される。これは、無限遠に焦点をあわせられたデジタルカメラを使用して、Cマウント18における出力を観察することによって、非常に容易に実施される。
次に、1xビーム拡大器によって生成されたスポット(テレスコープなし、中程度のビーム)、および、1/3xビーム縮小器スポットによって生成されたスポット(小さいビーム)の位置に注意し、そして、これらが互いに入れ替えられていることを観察する。小さいスポットを中程度のスポットと一致させるように、2つの遠い方の入力調整ネジ(テ
レスコープに関連するもの)だけを調整する。これは、この調整が中程度のスポットにも影響するために、何度かの繰り返しを必要とするはずである。
次に、中程度のスポット、および大きいスポット(3xビーム拡大器からのもの)の位置を観察する。近い方の入力調整ネジだけを利用して、これらを一致させるように調整する。近い方のネジの調整は、また、中程度のスポットと小さいスポットとの一致にも影響し、3つの全てのスポットが同一の中心に集結するまで、再三にわたって、完全なシーケンスを、始めから終わりまでくり返すことが必要となるはずである。小さいスポットおよび中程度のスポットの位置をあわせる場合には、遠い方のネジだけが調整され、大きいスポットおよび中程度のスポットの位置をあわせる場合には、近い方のネジだけが調整されるべきである、ということは重要である。さもなければ、このアライメントは、一致するように集結する代わりに、分散してしまう可能性がある。これらのスポットが一致に到達した後、fθレンズ調整器具を利用して、顕微鏡対物の背面開口部に、これらの全てを集めることが可能となる。
一見したところ、遠い方のネジは、近い方のネジと正確に同一の機能(すなわち、入力角度を変化させる機能)を遂行するように見えるかもしれない。しかしながら、実際には、調整の繰り返しは、一般的に、レーザビームを横向きに移動させる効果を有する。実際のところ、横方向のシフトおよび角度のシフトとしての調整をやり直す調整方法を創案することは、可能であるはずである。
また、無限遠における小さいスポットは、低いビーム分散(beam divergence)に対応しており、このために、サンプル画像面17における大きいスポットに対応している。同様に、無限遠における大きいスポットは、17における小さいスポットに対応している。
この調整を実行するために、ターゲット照明モジュールの出力部において、デジタルカメラを使用することが可能である。有用な代替案は、サンプル画像面17において無限焦点をあわせるために、サンプル画像面17から離れた1つの焦点距離に、凹面ミラーを配置することである。これにより、システムカメラを調整に使用することが可能となる。このようなミラーは、平面ミラーによって支持された、焦点距離を2倍にする凸面レンズを用いることによって、容易にシミュレートされる。
fθレンズ14は、3つの別個の機能を有している。すなわち、それは、ガルバノメータミラーにおけるビームの角度変位を、モジュールの出力部(Cマウントフランジ18の周囲)における平行な変位に変換する。また、それは、サンプル画像面17に、レーザビームの焦点をあわせる。さらに、それを、出力ビームの方向を定めるように調整することが可能である。これにより、顕微鏡対物における背面開口の中央を、ビームが直接的に通過する。この最後の機能の原理は、図20AおよびBに示されている。図20Aでは、fθレンズ14は、レーザビームの中心に配されている。そして、その結果、このレンズを抜ける屈曲されていない透過光が、望ましい焦点効果を維持している。図20Bでは、レンズは、垂直方向において下側にずらされている。その結果、出力ビームにおける下向きの屈曲が生じている。明らかに、この作用については、水平方向の屈曲を与えるようにも拡張することが可能であり、これにより、出力ビームの指向における2つの直交する自由度を得られる。
2つの直交する方向におけるfθレンズの位置の調整を促進する調整機構が、図21に示されている。これは、以下のように指定されている構成を有している
60 筐体
61 伸縮スプリング
62 水平方向の調整ネジ
63 垂直方向の調整ネジ。
図12におけるレンズ9および11によって形成されている、ガルバノメータリレーの目的は、Xガルボミラー8の像をYガルボミラー12に写すことにある。これは、2つのミラーが同一の場所に配置されているように見えるようにする、という効果を有する。したがって、システムは、2つではなく、1つだけの屈曲中心を有する。これにより、fθレンズをはるかに扱いやすくすることが可能となる。
このリレーを省略すると、実際の結果として、全てのガルボ屈曲に関して、出力ビームが顕微鏡対物の背面開口部の中心を通過することを保証することが不可能となる。単に1つのレンズを使う代わりにリレーを使用する理由は、このサブシステムの出口においてレーザビームの平行度が変わらないようにするためである。
このリレーは、1:1であり、伝統的な1f:2f:1fの間隔を有しているが、図22に示されているように、屈折における光行差を減少するために、レンズ対とともに実施されることが好ましい。
「屋根」構成の平面ミラー対10は、システムを折り曲げ、これにより、それを物理的により短くする。しかしながら、それは、システムの焦点調整器具としても機能する。横方向(図22における左右)に変位している場合、出力ビームの平行度は、集束から、平行を通りすぎて分散に変わる。これは、サンプル画像面17におけるビームの焦点に影響し、そして、これにより、最も重要な用途、すなわち、最も小さいスポットを生成する3xビーム拡大器を用いた用途に関して、ビームの焦点を正確にあわせることが可能となる。他のビーム選択肢に関する焦点は、それほど正確ではないが、これは、あまり重要ではない。この屋根対(roof pair)を、単純なネジスライド機構によって駆動することも可能である。
光スイッチ
光スイッチ(図1において110として指定されている)の機能は、レーザビームの方向を、通常の共点ヘッドの観察チャネルからFRAPモチャネルに、自由自在に転換することである。このスイッチは、レーザ光源108内あるいはその近傍に配置されている。そして、その出力は、補強された単一モードの光ファイバーを介して、共点ヘッド102およびFRAPモジュール100に結合されている。
6本および3本のレーザ光源の場合には、光スイッチモジュールは、実質的に、レーザ光源モジュールの内部に取り付けられている。そして、その入力は、これが最も効率的な配置であるからであるため、レーザビームに対して直接に結合されている。しかしながら、5本チャンバーの場合には、スペースの問題のために、このスイッチは、外部に取り付けられている。そして、その入力は、各終端においてコリメータに接続されている他の単一モードのファイバーを介して、レーザに結合されている。
図23は、スイッチの光学素子を概略的に描いている(例示のために、ビーム幅を誇張している)。一方、スイッチの実装における構造が、図24に示されている。構成は、以下のように表示されている。
26’ DCモータ
27’ 回転エンコーダ
50 入力レンズ
51 出力レンズ(ミラーのない場合)
52 モータ付の平面ミラー(挿入された状態で示されている)
53 代替的な出力レンズ(ミラーが挿入されている場合)
54 入力レンズ上の焦点リング
55 筐体
56 平行な出力ファイバーの配置に関するマイクロ操作装置。
このスイッチ自体は、基本的には、モータで駆動される平面「フラッグ」ミラー52である。これは、ビームを、共焦点チャネルのためのその通常の一直線状の経路から、FRAPチャネルに向けて、90度の角度で歪める。通常のコリメータバレルの末端は、アライメントのためのマイクロ操作装置56を備えており、各出力ファイバーに光を結合させる。
この基本的な構成では、十分に再現可能な伝達効率を獲得するために、スイッチミラーの角度が、極めて高い再現可能性を有する必要がある。その根本的な理由は、この点では、レーザビームは、通常、0.5ミリラジアン未満の分散を有しているはずであること、および、ファイバーに対する堅固な結合が、この角度のアライメントを、この角度の約1/10以内に維持することを要求することにある。この問題は、ミラーの領域内における分散を増加することによって解決される。このために、我々は、入力およびコリメートレンズ51、53において、これらの出力のそれぞれにおいて、集束レンズ50を使用している。特に直線モード(straight−through mode)における共焦点観察に関する伝達効率は、非常に高いことが必要である。また、レーザ光源からの入力レーザビームにおける正確な特性がわずかに不確定であり、レンズの焦点距離が完全には制御されていないために、入力レンズにネジ式の焦点調整器具54が存在している。
モータ26’は、回転エンコーダ27’を有する直接駆動型のDCタイプであり、ほぼ90度離れているエンドストップ間でミラーを操作する。駆動制御機器は、加速度を制御およびモニタするためのマイクロプロセッサを有する、局所的に配置された電子カードである。その操作原理は、45度に関して全力で加速し、同じ大きさで反対向きの減速が続くというものである。このため、ミラーは、比較的に穏やかに、ひどく揺れることなく、そのエンドストップに到着する。このとき、かなり大きい保持電流が、適切なエンドストップに抗するバイアスをミラーに印加する。なお、この力は、また、再現可能な構成に対するバイアスをベアリングにも印加する。これにより、ベアリングが横向きの状態になることを回避する。前記保持電流の大きさは、FRAP出力構成におけるミラーの角度の再現可能性にとって、重要である。
ユーザの要求は、FRAPモードから観察モードへの最適化されたスイッチングを求めている。そして、ビームからミラーを取り除くことは、それをエンドストップに正確に配置するよりもむしろ、かなり速い可能性がある。このため、FRAPチャネルは、90度の構成に結合されている。要求されているスイッチング時間は、50ミリ秒未満であるが、モータは、10ミリ秒より早くビームをクリアにすることが可能である。戻りのスイッチング時間は、あまり重要ではなく、20〜30mm秒の範囲内である。
光スイッチは、自由空間のレーザあるいはコリメートされた単一モードのファイバーのいずれかからの単一モードのレーザ照射を、2つの代替的な出力部のうちの1つに結合することを要求されている。それぞれの出力部は、コリメートされた単一モードファイバーである。前記のようなシステムにおける良好な伝送効率のためのアライメント条件は、一般的に、非常に厳しい。例えば、商業用の単一モードレーザからの一般的なビームは、1ミリラジアンほどの分散を有している。そして、良好な結合効率を維持するために、コリメートされたファイバーを用いたビームのアライメントは、前記角度のほぼ1/10、あるいは、ほぼ30秒(arc second)である必要がある。機械的なシステムにおいて前記正確性を維持することは、困難である。例えば、30秒のビーム分散は、10m
mの長さの旋回ミラーにおいては、たったの0.5マイクロメートルの屈曲に対応するにすぎない。
角度のミスアライメントにおける許容範囲については、レーザビームの分散を増加することによって改善することが可能である。しかしながら、この増加に結合して、単一モードのレーザビームにおける回折限界特性のために、ビーム直径を減少する必要がある。このため、ビームの分散については、過度に増加することはできない。さもないと、ビームの横方向の指向における許容範囲が、管理しにくいものになってしまう。
商業的な単一モードのレーザビームおよびコリメートされた光ファイバーは、約1mmの直径を囲むように調整されているように見える。このため、光スイッチ内の関連する分散を増加するが、入力部および出力部においては、便宜上、それを変えないで放置しておく、という光学スキームが創案されている。入力レンズ50および出力レンズ51は、ともに、リレーを形成している。このリレーは、入力を比較的に変わりのない出力に転送するが、スイッチ内のビームの焦点を、ミラーの近傍のポイントにあわせるものでもある。これは、スイッチ内の角度におけるミスアライメントに対する感度を減少する。これにより、モータ付のミラー52の機械的な設計が、非常に容易となる。このため、レンズ53を介して出力の方向が転換されたときには、ミラー位置において何らかの小さいエラーがあったとしても、良好な効率を維持することが可能である。
出力ファイバーのアライメントは、変わらないままである。このために、このアライメントは、直接出力部上に示されており、また、通常は代替的な出力部上にも提示されている4調整用マイクロ操作装置56のような、敏感なメカニズムを依然として必要としている可能性がある。「一直線上」の結合効率が最も重要であるような用途においては、それを最適化するとともに、構造サイズ(build dimension)におけるいかなる変動であっても補償するために、入力レンズを、単純なネジ式焦点メカニズム54内に組み入れることが可能である。
前記したような光スイッチの構成に代えて、その機能を、強誘電性の偏光回転子および偏光ビームスプリッタに基づいたスイッチを用いて、実施することも可能である。あるいは、45度のミラーを有する、ピエゾ駆動型の精密なボールスライドを使用することも可能である。
電子機器
ここで、サンプルの周囲の3つの軸においてレーザビームを制御するための、ハードウェア実装について説明する。このビームについては、あらかじめ規定された形状あるいはフリーハンドの動作(FRAP)における関心領域の周囲に導くことが可能である。X、Y軸、およびレーザパワーのオン/オフに対する同時実行制御、および、非常に詳細な形状の図面も設計されている。
システムの説明
システムの主な部品は、制御ユニット(同期装置114)、光学ユニット70(ターゲット照明モジュールを含む)、レーザエンジン108、およびPC112(図25参照)である。顕微鏡システムにおける他の部材についても、前記同期装置によって制御することが可能である。
制御ユニットは、以下に示すようなハードウェアを組み込んでいる(図26参照)。
・PCとのインターフェイス(CypressFX2USBマイクロプロセッサデバイス72の周囲のインターフェイス(USB2.0インターフェイス))。
・パターン描画エンジン(FRAP)は、Spartan3FPGAデバイス74によっ
て駆動される。
・二元DAC76は、2つのガルボを駆動するために付加されている。
・シリアルの4チャネルADC78は、ガルボの位置をリードバックすることが可能である。
・7つの光スイッチ(図示せず)を制御するための、追加的なハードウェア。
・レーザ制御ハードウェア80。
・レーザイベント(レーザイベント)を格納するための、SRAM82。
・ガルボベクトル(ガルボベクトル;動き)を格納するための、SRAM84。
・実験の状態(STATES)を格納するための、SRAM86。
システムの動作中
1.ユーザは、彼のPCの画面上で、彼が生体サンプルの周囲に「レーザビームによって描きたい」と思う形状を規定する。
2.この領域が、(アプリケーションソフトウェアにおいて)ガルボベクトル、レーザイベント、および制御(CONTROL)コマンドに「変換」される。ガルボベクトルは、ガルバノメータのモータ(ガルボ)を動かすために必要とされる、DAC値を与える。レーザイベントは、レーザビームにおけるオン/オフのパターンを与える。
3.前記情報が、制御ユニットに(USB2.0を用いて)ダウンロードされる。
4.制御コマンドに続くFPGAが、レーザビームのオン/オフを切り替えながらガルボモータを動かすことによって、パターンを描く。
FX2uプロセッサ72は、PC112と制御ユニット114との間の橋渡しを行う。それは、また、状態メモリ86内に格納される、実行中の実験に関して責任を負う。一般的な実験は、サンプルの異なる領域における異なるパターンの描画を含むことになる。
ガルボベクトルは、ガルボメモリ84の内部に格納される。レーザイベントは、レーザメモリ82の内部に格納される。そして、制御コマンドは、コマンドメモリ88の内部に格納される。
FPGA74は、前記ベクトルおよびレーザイベントを外部メモリから読み出す。そして、ガルバノメータを駆動し、さらに、レーザエンジンを同期させる。
パターンの描画
レーザビームは、XおよびY制御モータ90および92をそれぞれ有する2つのガルバノモータ内に取り付けられている、2つのミラー8、12上に落下する(図27参照)。2つのミラーを独立に動かすことによって、我々は、2つの軸において、レーザビームの反射を制御することが可能となる。
理論的には、我々は、常時点灯のレーザビームを用いることによって、どのような形状であっても、正確に描くことが可能である。実際には、これは妥当しない。それは、モータが、その瞬間的な方向の変化を妨げる慣性を有しているためである。例として、正方形を描くことを考える。図28における太いライン94は、レーザビームの理論的な経路である。また、細いライン96は、我々が2つのモータを駆動した場合においてビームがたどるはずの、実際の経路である。ガルバノモータは、ポイントA、B、CおよびDにおいて、瞬間的に方向を変えることができない。これは、ビームの経路が太いラインと同一でないことの理由である。
この問題を克服するための1つの方法は、理想的なラインをはみ出すポイント(A、B、C、D)において、レーザビームのスイッチを切り、それが理想的な経路に戻ったときに、スイッチを入れることである。したがって、レーザビームは、図29の破線98にお
いてオフとなり、ガルバノモータが理想的な位置となったときに、オンに戻る。
FPGA
FPGA74の主要な機能は、2つのモータ、および、レーザにおけるオン/オフのイベントを駆動することである。それは、同時に、ガルボメモリおよびレーザメモリをデータで満たすための、ブリッジとしても使用される。さらに、全てのうちで最も重要なことは、動作(パターンの描画)中に、2つの主なエンジン(ガルボ、レーザ)を同期させる(コマンド構造エンジン)ことである。
FPGAに関連する主な機能的ブロックは、図30に示されており、また、以下に説明される。
ガルボエンジン
ガルボエンジン120は、2元DAC76の値を設定することによって、2つのガルボモータを制御する。それが起動すると、それは、外部メモリからベクトルを読み出して、DACに関する値を与える。それが全てのベクトル(特定のパターンに関するもの)を読み出したとき、それは、マイクロプロセッサ72に対する割り込み信号を生成する。全てのベクトルに関して、3つの語句が要求される。したがって、ガルボエンジンは、DACをアップデートする前に、3回、外部のガルボメモリを読む必要がある。
ガルボメモリの構造
ガルボメモリ84は、XおよびYベクトルを格納するために使用される。まず、マイクロプロセッサ72は、ガルボメモリをベクトルによって満たす。そして、FRAPサイクルの間、ガルボエンジン120は、前記ベクトルを読み出して、DAC76に、あらかじめ規定された値をロードする。
XおよびYの動きのセットを記述するために、3つの語句が必要とされる。第1の語句は、ベクトルに関するステップの数である。XおよびYガルボは、同数のステップではあるが異なる数のDACレベルを実行することになる。第2および第3の語句は、XおよびYガルボに関するDACレベルの数および符号を規定する。
このメモリ構造は、いずれのメモリ位置からでもスタートすることが可能である。ユーザは、コマンド構造におけるポインタ命令(LOAD POINTER X)を使用することによって、スタートアドレス(特定のFRAPサイクルに関するもの)を規定することが可能である。そうすることにより、ガルボメモリは、異なるFRAP領域を含むことが可能となる。したがって、ユーザは、対応するポインタをロードすることによって、フラップ(frap)すべき領域を選択することが可能となる。
レーザエンジン
レーザエンジン122は、8つのレーザのオン/オフ状態を制御する。このエンジンは、外部メモリ(レーザメモリ82)からイベントを読み出す。そして、それは、イベントを順々に実行する。レーザエンジンは、レーザのスイッチをオン/オフすることができるようになる前に、レーザメモリから、2つの語句を読み出さなければならない。
レーザメモリの構造
レーザメモリ82は、ガルボメモリ84とは物理的に異なっており、レーザイベントを格納するために使用される。マイクロプロセッサは、レーザメモリ内にイベントを格納し、そして、レーザエンジンは、これらのイベントをロードして、それに応じて、レーザのスイッチをオン/オフする。このレーザメモリは、以下のような構造を有している。
・それが通常どおりに処理していることが示されていない場合に、動作を停止するための
ビットパターン(End of Data)。
・レーザイベントの間の時間を計るためのタイマー
・レーザのオン/オフ状態を制御するためのビットパターン。
メモリインターフェイス
メモリインターフェイスブロック124は、FPGA74とマイクロプロセッサ72との間のリンクに関して責任を負う。このプロセスは、以下の事項に責任を負う。
・ガルボメモリ84へのアクセス
・レーザメモリ82へのアクセス
・状態メモリ86へのアクセス(このメモリは、複雑な実験の状態を格納するために使用される)
・コマンドメモリ88へのアクセス(このメモリは、FPGAメモリの内部にあるものである。これについては後述する)。
コマンド構造エンジン
マイクロプロセッサがFRAPサイクル(パターンの描画)を開始したとき、コマンド構造エンジンブロック126が、動作の制御を引き継ぐ。まず、それは、内部のRAM(コマンドメモリ88)に格納されていた(PCによってダウンロードされていた)コマンドを読み出し、そして、命令を順々に実行する。レーザおよびガルボエンジン120、122を同期させるために使用することの可能な、7つのコマンドがある。
GALVONOW
GALVONOWコマンドは、ガルボX(GALVO X)への値(DAC)、および、ガルボY(GALVO Y)への値(DAC)をロードする。両方のガルボは、固定された位置に向かって進むことになる。ユーザは、ガルボのための準備時間を確保するために、必要な遅延時間(DELAY)を加えることが可能である。DELAYコマンドは、常に、GALVONOWコマンドおよびSTARTFRAPコマンドとの間において使用するべきものである。
LASERNOW
LASERNOWコマンドは、レーザラインを有効(イネーブル)にする、あるいはこれを無効にするために使用される。このコマンドは、AOTFレーザイネーブルを制御する。FPGAは、FRAPサイクルの間でだけ、このレーザイネーブルを駆動する。他の全ての時間では、このレーザイネーブルは、マイクロプロセッサによって駆動される。
LOAD POINTER X
このコマンドは、メモリ(ガルボ)アドレスポインタをガルボエンジンに提供する。STARTFRAPコマンドが実行されたとき、ガルボエンジンは、この位置からスタートしているベクトルを(外部のガルボメモリから)読み出す。
LOAD POINTER LASER
このコマンドは、LOADPOINTERXに類似している。ポインタは、レーザエンジンにロードされることになる。STARTFRAPが実行されたとき、このレーザエンジンは、この位置から、(外部のレーザメモリから)データを読み出す。
START FRAP
このコマンドは、FRAPサイクルを開始する。ガルボエンジンは、それが停止する前に、ガルボメモリからの多数のベクトルを実行することになる(「ベクトルの数」は、このコマンドに格納されている)。
STOP FRAP
このコマンドは、コマンド構造メモリブロックの最後に、START FRAPコマンドの直後に使用するべきものである。これら2つのコマンドは、ともに、FRAPサイクルを開始し、終了させる。
DELAY
このコマンドは、FRAPサイクルの実行に遅延時間を加える。それを、GALVONOWコマンドの実行後に、ガルボモータのための準備時間を確保するために使用することも可能である。また、それは、レーザとガルボエンジンとの間の同期をとるためにも使用される。
実施例
以下に示す実施例は、典型的なパターンのサイクルであり、それは、内部のコマンド構造メモリブロックの利用を実例によって説明する。
Figure 0005522443
FPGAの実施
実行の速度
FPGAの構造は、2つの主なプロセス(ガルボおよびレーザエンジン)の同時実行を可能とする。これらが独立に機能するために、これらは、高い動作速度を得ることが可能である。したがって、ガルボを、10usごとにアップデートすることが可能である。一
方、レーザエンジンは、100nm以内に、オンからオフに状態を変えることが可能である。
ダウンロードの間における柔軟性
レーザおよびガルボエンジンに関する独立した外部メモリにより、ユーザは、非常に素早く、ベクトルあるいはレーザイベントだけを修正することが可能となる。すなわち、ユーザが、同じ形状/パターンを描きたいのだがレーザイベントだけを変えたい、と思った場合、彼は、このパターンのベクトルを再ダウンロードする必要がない。彼は、単に、レーザメモリをアップデートすることが可能である。したがって、ユーザにとって、非常に動作が速いという利点がある。
cFRAPの間における柔軟性
GALVONOWコマンドを使用することにより、ユーザは、画面上のいずれのポイントに対しても、ガルバノモータを動かすことが可能となる。したがって、生体サンプルの周囲にボックスを描くために、我々は、レーザイベント、ガルボベクトルおよびコマンドメモリをダウンロードする必要がある。その後、マイクロプロセッサは、FRAPサイクル(パターンの描画)を開始する。サンプルが動いており、我々がその周囲の領域を再描画したいと考えた場合には、我々は、前記メモリを再び満たす必要はない。我々は、GALVONOWコマンドを使用することによって、パターンのスタート位置を単にアップデートし、そして、我々は、FRAPサイクルを開始する。これにより、cFRAPでは、ユーザ/アプリケーションソフトウェアは、どのような生体サンプルであっても、非常に素早く、モニタおよびフラップすることが可能となる。
コマンド構造におけるDelayコマンド
この設計における2つの主なエンジンは、互いに独立して機能する。このため、これらは、起動している間、同期される必要がある。このため、レーザエンジンをスタートさせるガルボエンジンからの内部信号があるが、デバイスの内部には、我々が動作中に補償する必要のある、伝播遅延がまだ残っている。これは、delayコマンドを用いて実現される。delayコマンドは、(GALVONOWの間に)特定の位置に移動するための十分な時間をガルボモータに与えるだけでなく、これにより、ユーザは、システムにおける伝播遅延時間を解消することが可能となる。このように、1つのコマンドを用いることによって、我々は、ガルバノモータ/システムの慣性、および、FPGAの伝播遅延時間を取り除く。
ガルバノメータの較正用ソフトウェア
ここで記載されている顕微鏡システムは、2つの光学システムを含む。1つのシステム(共点ヘッド)は、サンプルを撮像し、また、他のもの(FRAPモジュール)が、サンプルの選択された領域を照明する。サンプル画像(WYSIWYG)から特定されるサンプルの領域を、照明することが望ましい。したがって、これら2つの光学システム内の座標を関連づけるための方法を、有することが好ましい。
一般的には、座標変換のために、線形のモデルを使用することが可能であった。例えば、これは、オフセット、縮尺率および回転を表現することが可能であった。しかしながら、光学系には、他の歪曲(例えば、ピンクッションあるいはバレル型歪曲)のある可能性がある。モデル化されていない重大な歪曲は、光学システムにおけるアライメントの劣化をもたらす。これによる効果は、システムを、サンプルにおける特定の領域を正確に照明することが不可能なものとする可能性があった。
発明者らは、光学システムの位置を正確にあわせるための、非線形モデルを開発した。このモデルでは、以下に示す方程式によって、2次の多項式が、画像ポイント(x,y)
を、ガルボポイント(u,v)に移動する。
u=a1,1+a2,1x+a3,1y+a4,1xy+a5,1+a6,1
v=a1,2+a2,2x+a3,2y+a4,2xy+a5,2+a6,2
パラメータa1,1およびa1,2は、uおよびv座標におけるゼロ点オフセットを制御する。パラメータa2,1からa3,2は、線形の拡縮および軸に対する回転を制御する。そして、残りの2次のパラメータは、実質的に、観察システムおよび照明システムの双方の光学系における、何らかのわずかな線形性からの逸脱を表現している。類似しているが異なる係数を有する方程式のセットは、逆の座標変換を生み出すはずである。
あらかじめ選択されているガルボ座標において照明されている6つのポイントのうちの最小値における、観察システム内での位置を記録することによって、前記係数の値にリンクしている連立方程式を解くことが可能となる。好ましくは視野の周囲に十分に分配されている、6つより多くのポイントを利用することによって、前記係数に最も適合する値を得るために、線形最小2乗法(linear least squares fitting)という周知の方法を適用することが可能となる。
較正のステップ
1 観察ビーム内に、ビームスプリッタ16および較正ミラーを挿入する。
2 ターゲット照明モデルに向けてビームを方向づけるために、レーザビーム内にスイッチミラー52を挿入する。
3 あらかじめ設定された少なくとも6つの電気的な駆動条件の1つに向けて、ガルバノメータミラーを回転する。
4 必要であれば、レーザビームをオンにする。そして、システムカメラを使用して、レーザスポットの画像を記録する。
5 スポットの中心における画素位置を決定する(例えば、その重心によって、あるいは、ガウシアンピークフィットによって、決定する。)
6 視野の周囲にほぼ均等に分散されている、少なくとも5つ以上のあらかじめ設定されたガルボ位置に関して、ステップ2〜5をくり返す。
7 標準的な数学的技術を用いて、係数に関する連立方程式を解く。厳密決定系(exactly determined case)に関しては(6つの位置)、消去法を使用する。好ましい過剰決定系(overdetermined case)に関しては(6つより多くの位置)、最小2乗法を使用する(「正規方程式」を解く)。
当然のことながら、ここでのレンズに対する言及は、同じ目的のために、組み合わせレンズ、あるいは、多成分系のレンズにおいて多数のレンズを使用することも含んでいる。

Claims (33)

  1. 顕微鏡内に取り付けられたサンプルにおける選択された領域を照明するために、共焦点走査ヘッドから走査型共焦点顕微鏡システムの顕微鏡に延びる光路内に光ビームを入力するためのアセンブリにおいて、
    光源からの光ビームを受ける光入力部と、
    サンプルにおける選択された領域の形状を参照して、光ビームの経路を制御するためのビーム方向づけ手段と、
    選択された領域を照明するために、ビーム方向づけ手段によってビームの方向が制御されている状態で、共焦点走査ヘッドから顕微鏡までの光路内に光ビームを選択的に結合するためのビーム結合器と、
    サンプル画像を、当該画像を前記光路に沿って前記共焦点走査ヘッドに向けて送るために、アセンブリの顕微鏡側からアセンブリの共焦点走査ヘッド側にリレーするため前記アセンブリ内の前記光路上に設けられた、光学リレーと、を備えているアセンブリ。
  2. 光学リレーが、迷光の伝送を減少するために、光路内の孔を規定するバッフルを備えている、請求項1に記載のアセンブリ。
  3. 光ビームを集束するために、ビーム結合器と顕微鏡との間に視野レンズを備えている、請求項1〜2のいずれかに記載のアセンブリ。
  4. ビーム結合器が、伝送された光ビームにおける光路への出射を促進するために、共焦点走査ヘッドと顕微鏡との間の光路内に選択的に挿入することの可能な、反射素子を備えている、請求項1〜3のいずれかに記載のアセンブリ。
  5. 反射素子がビームスプリッタであり、このビームスプリッタが、それを通して共焦点走査ヘッドによってサンプルを観察することを可能とする、請求項4に記載のアセンブリ。
  6. サンプルに形成される照明スポットサイズを調整するために、光ビームの直径を選択的に変更するためのビーム直径調整手段を備えている、請求項1〜5のいずれかに記載のアセンブリ。
  7. ビーム直径調整手段が、光ビーム内に選択的に挿入されるように構成されているテレスコープを備えている、請求項6に記載のアセンブリ。
  8. 異なる光学特性を有する複数のテレスコープが、光ビーム内に選択的に挿入可能となっており、さらに、各テレスコープに関する前面および背面レンズが、回転可能な個別の支持材に取り付けられており、これにより、各支持材上のレンズにおける光ビーム内への選択的な挿入が可能となっている、請求項7に記載のアセンブリ。
  9. アセンブリ内に入力される光ビームの方向および横方向の変位を調整するための、入力ビーム誘導器を備えている、請求項1〜8のいずれかに記載のアセンブリ。
  10. 入力ビーム誘導器が入力ビームコリメータを備えており、この入力ビームコリメータが、アセンブリ内に入力された光ビームの方向および横方向の変位を調整するために、その方向を変えることができるように取り付けられている、請求項9に記載のアセンブリ。
  11. コリメータが、各端部に隣接する円筒形の外表面を有しており、1対の線形調節器が、これらの表面のそれぞれに接触した状態で設けられており、これらの調節器の軸が、実質的に平行になっている、請求項10に記載のアセンブリ。
  12. ビーム方向づけ手段が、旋回可能に取り付けられた2つのミラーを備えており、これらの旋回軸が、実質的に互いに直交しており、これにより、光ビームの方向を、2つの直交方向において制御することが可能となっており、旋回可能に取り付けられたミラーの間の光路内に、追加的なミラーが設けられており、これによって占拠されるスペースの長さを減少する、請求項1〜11のいずれかに記載のアセンブリ。
  13. 追加的なミラーが、互いに直交した構成となっている1対の平面ミラーを備えており、これにより、それらの1つに入射するビームの方向を反転する、請求項12に記載のアセンブリ。
  14. 焦点調整を可能とするために、1対の平面ミラーが、これらの位置を入射ビームに平行な線に沿って調整できるように、取り付けられている、請求項13に記載のアセンブリ。
  15. ビーム方向づけ手段によって引き起こされた光ビームの角度偏向を、平行なビーム変位に変換するために、照準レンズが設けられている、請求項1〜14のいずれかに記載のアセンブリ。
  16. 光ビームの照準を調整するために、照準レンズが、その位置を横方向に調整できるように取り付けられている、請求項15に記載のアセンブリ。
  17. アセンブリの較正を補助するために、アセンブリの顕微鏡側における画像面内の光路に対して選択的に挿入することの可能なターゲットを含んでいる、請求項1〜16のいずれかに記載のアセンブリ。
  18. 顕微鏡と、
    カメラと、
    このカメラを用いて顕微鏡内に取り付けられているサンプルを観察するための共焦点走査ヘッドと、
    請求項1〜17のいずれかに記載のアセンブリと、
    このアセンブリに結合されている光源とを備えている顕微鏡システムにおいて、
    サンプルにおける選択された領域を照明するために、ビーム方向づけ手段および光源の
    双方を制御するためのコントローラを備えている、顕微鏡システム。
  19. ビーム方向づけ手段が、光源と共同して、サンプルにおける1つ以上の別個のポイントに向けてビームを方向づけるように機能する、請求項18に記載のシステム。
  20. ビーム方向づけ手段が、サンプルにおける所定の領域が実質的に均一に照明されるように、ビームを操作するように機能する、請求項18あるいは19に記載のシステム。
  21. コントローラが、選択された領域の形状を参照して、ビーム方向づけ手段に対して制御信号を出力するように機能し、この信号が、実質的に等しい長さのステップのシーケンスとして、サンプル上のビームの動きを規定する、請求項20に記載のシステム。
  22. 光ビームが実質的に一定の速度でサンプル上を移動するように、コントローラが、ビーム方向づけ手段を制御するように機能する、請求項18〜21のいずれかに記載のシステム。
  23. コントローラが、ビーム方向づけ手段を制御するための命令のセットから切り離して、光源を制御するための命令のセットを格納するように構成されている記憶手段を含んでおり、これにより、いずれか一方の命令のセットを、他のセットとは独立にアップデートすることが可能となっている、請求項18〜22のいずれかに記載のシステム。
  24. コントローラが、光源を制御するための命令と、ビーム方向づけ手段を制御するための命令とを、並行して処理するように機能する、請求項18〜23のいずれかに記載のシステム。
  25. コントローラが、ビーム方向づけ手段および光源に出力される制御パラメータを演算するようにプログラムされている、FPGAを含んでいる、請求項18〜24のいずれかに記載のシステム。
  26. FPGAが、前記パラメータを演算する複数のプログラムを並行して実行するように構成されている、請求項24に従属している請求項25に記載のシステム。
  27. 走査共焦点ヘッドの光入力部とアセンブリの光入力部との間で、光源によって出力される光ビームを選択的に切り替えるための光スイッチを備えている、請求項18〜26のいずれかに記載のシステム。
  28. 光スイッチが、第1の位置と第2の位置との間で切り替え可能なミラーと、第1の位置と第2の位置との間でミラーを移動するためのドライバとを有しており、
    第1の位置では、光ビームが、ミラーに入射しないけれど、スイッチを介して直接的に走査共焦点ヘッドに到達する一方、第2の位置では、光ビームが、アセンブリの光入力部に対して伝送されるように転換される、請求項27に記載のシステム。
  29. スイッチ内における角度のミスアライメントに対する感度を減少するために、光スイッチを介する各光路に光学リレーが設けられており、
    このリレーが、スイッチアセンブリに対する光入力を、それぞれの出力部に伝送するように構成されているとともに、入力ビームの焦点を、ミラーに近接している出力部と入力部との間のポイントにあわせるように構成されており、
    ミラーが、2つのエンドストップ間において切り替え可能であり、
    制御手段が、エンドストップ間におけるミラーの道程における第1の位置にある間にミラーを加速する一方、その道程における第2の位置にある間にミラーを減速するためのド
    ライバに結合している、請求項28に記載のシステム。
  30. 1対のアクロマートレンズが、入力部と出力部とのそれぞれに設けられている、請求項29に記載のシステム。
  31. 光スイッチが、ミラーの方向を示す信号を生成するための回転エンコーダを備えている、請求項28あるいは29に記載のシステム。
  32. ミラーが、ドライバによって、各エンドストップに抗するバイアスを印加されている、請求項28あるいは29に記載のシステム。
  33. 請求項18〜32のいずれかに記載の顕微鏡システムを較正する方法において、
    (a)所定のビーム方向づけ手段の設定にしたがって、少なくとも6つのポイントのそれぞれを順々に照明するステップと、
    (b)各ポイントの位置を、カメラによって記録するステップと、
    (c)各ポイントにおけるカメラの画素位置を決定するステップと、
    (d)ビーム方向づけ手段の設定(u,v)と画素位置(x,y)との対を、以下に示す方程式に入力し、
    u=a1,1+a2,1x+a3,1y+a4,1xy+a5,1+a6,1
    v=a1,2+a2,2x+a3,2y+a4,2xy+a5,2+a6,2
    さらに、その結果として生じた連立方程式から、係数a1,1〜a6,2を演算するステップと、を含んでいる方法。
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