JP5524882B2 - 手摺用パネル構造体 - Google Patents

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本発明は、手摺支柱に取付け可能な左右の縦枠と、当該縦枠に長手方向両端を当て付けた状態で等間隔にビス止めされる複数本の横桟とで構成される手摺用パネル構造体に関する。
一般に、多層集合住宅などの建物のベランダ、バルコニー、外部廊下などに使用される手摺としては、墜落防止の機能の他、通気性や採光性を確保しながらも外部からの視線を遮る機能を有するものであることが望ましい。
このような観点から、上辺と下辺を後下がりに傾斜させ、前側辺と後側辺を垂直にした断面平行四辺形状の中空四角形の横桟を、左右の支柱間に等間隔に、且つ、下段に位置する横桟の上辺の上端部の水準が上段に位置する横桟の下辺の下端部の水準より僅かに高く配列された状態に取り付けた手摺用パネル構造体や、同様な構成であって、上辺の中央部を山形に屈曲させた中空五角形の横桟を、左右の支柱間に等間隔に、且つ、下段に位置する横桟の頂点(上辺の山形に屈曲した部位)の水準が上段に位置する横桟の下辺の下端部の水準より僅かに高く配列された状態に取り付けた手摺用パネル構造体が、特許文献1によって提案されている。
これらの手摺用パネル構造体によれば、上方からの入射光線を通過させ、水平方向及び下方からの入射光線及び視線を遮ることができる。また、横桟の上下間隔を足先が入らないように狭く設定することで、横桟形式の手摺であるにもかかわらず、横桟が足がかりにならないようにすることができ、墜落防止の機能も確保できる。
しかしながら、上記の手摺用パネル構造体では、何れも、支柱に取り付ける横桟の向きが一定不変な構造であるため、横桟を断面形状が異なるものに取り替えない限り、手摺の外観を変えることができなかった。即ち、上記の手摺用パネル構造体では、意匠的な自由度が無く、例えば、同一の横桟を使用しながらも、横桟を上下や左右に反転して取り付けることによって、建物毎に手摺の外観を変えたり、同一の建物において各階毎に手摺の外観を変化させるといった建築意匠上の多様性は得られなかった。
特開2001−59264号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点を踏まえてなされたものであって、手摺支柱に取付け可能な左右の縦枠と、当該縦枠に長手方向両端を当て付けた状態で等間隔にビス止めされる複数本の横桟とで構成される手摺用パネル構造体において、同一の横桟及び縦枠を使用して、多種多様な外観の手摺を実現できるようにすることを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即ち、請求項1に記載の発明は、手摺支柱に取付け可能な左右の縦枠と、当該縦枠に長手方向両端を当て付けた状態で等間隔にビス止めされる複数本の横桟とで構成される手摺用パネル構造体であって、前記横桟が、内面に2条のビス取付け用突条が形成された筒状部と、筒状
部の外面に連設された板状部とを備え、2条のビス取付け用突条の中心同士を結ぶ第一の仮想直線に対し非対称で、且つ、2条のビス取付け用突条の中心間の距離を二等分する位置を通り第一の仮想直線と直交する第二の仮想直線に対し非対称な断面形状とされ、さらに、縦枠に対して上下に反転させた姿勢、左右に反転させた姿勢、上下及び左右に反転させた姿勢の何れにおいてもビス止め可能に構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の手摺用パネル構造体であって、上段の横桟の下端と下段の横桟の上端との間隔が約10mmであることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の手摺用パネル構造体であって、横桟が縦枠にビス止めされた状態において、横桟における筒状部の外面と板状部が水平面に対して傾斜していることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載された手摺用パネル構造体であって、横桟として、断面形状の異なる複数種類の横桟が用いられていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、同一の横桟及び縦枠を使用して、多種多様な外観の手摺を実現できる。即ち、横桟が、内面に2条のビス取付け用突条が形成された筒状部と、筒状部の外面に連設された板状部とを備え、2条のビス取付け用突条の中心同士を結ぶ第一の仮想直線に対し非対称で、且つ、2条のビス取付け用突条の中心間の距離を二等分する位置を通り第一の仮想直線と直交する第二の仮想直線に対し非対称な断面形状とされ、さらに、縦枠に対して上下に反転させた姿勢、左右に反転させた姿勢、上下及び左右に反転させた姿勢の何れにおいてもビス止め可能に構成されているので、意匠的な自由度が高く、同一の縦枠に対し、同一の横桟を上下や左右に反転して取り付けることによって、建物毎に手摺の外観を変えたり、同一の建物において各階毎に手摺の外観を変化させるといった建築意匠上の多様性が得られることになる。
請求項2に記載の発明によれば、上段の横桟の下端と下段の横桟の上端との間隔が約10mm(10mm又はそれ以下であることが望ましい)であるため、横桟の隙間に足先を挿入できず、横桟が足がかりになる虞がない。
請求項3に記載の発明によれば、横桟が縦枠にビス止めされた状態において、横桟における筒状部の外面と板状部が水平面に対して傾斜しているため、足を載せることが難しく、安全性が高い。
請求項4に記載の発明によれば、縦枠に対し上下や左右に反転して取付け可能な横桟として、断面形状の異なる複数種類の横桟が用いられているので、夫々の横桟の配列や取付け方向を選択することにより、意匠的な自由度をより一層高めることができる。
本発明に係る手摺用パネル構造体を用いた建物の一例を示す斜視図である。 要部の正面図である。 要部の縦断側面図である。 要部の横断面平面図である。 横桟の構成を説明する要部の縦断側面図である。 他の横桟の構成を説明する要部の縦断側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1において、1は横桟形式の手摺2が設置されたバルコニー3付きの建物を示す。前記手摺2は、図2〜図4に示すように、バルコニー3の先端立上り部にアンカーボルト等で固定した支柱支持部材4aと、当該支柱支持部材4aにそれを取り囲む状態にビス止めした二つ割構造の支柱本体4bとで構成された手摺支柱4と、手摺支柱4間に架設された笠木5及び手摺用パネル構造体Aとで構成されている。
前記手摺用パネル構造体Aは、手摺支柱4に取付け可能な左右の縦枠6と、当該縦枠6に長手方向両端を当て付けた状態で等間隔にビス止めされる複数本の横桟7とで構成されている。各縦枠6は、支柱本体4bの横側面に当接する第一板部6aと、支柱本体4bの前側面に当接する第二板部6bと、横桟7の長手方向端面に当接する第三板部6cとによって断面略Z状に形成されており、第三板部6cを横桟7の長手方向端面にビス8で固定した状態で、第一板部6aを支柱本体4bの横側面にビス9で取り付けるように構成されている。図示の手摺支柱4、笠木5、縦枠6、横桟7は、何れもアルミ押出形材であるが、ステンレス等、他の材料で作製したものであってもよい。
この実施形態においては、図3に一部を拡大して示したように、断面形状の異なる二種類の横桟7が使用されている。これらの横桟7は、図5や図6に示すように、何れも、内面に2条のビス取付け用突条10a、10bが形成された両端の開放した筒状部7aと、筒状部7aの外面に連設された水平面に対して傾斜した二枚の板状部7b、7cとを備え、2条のビス取付け用突条10a、10bの中心同士を結ぶ第一の仮想直線L1に対し非対称で、且つ、2条のビス取付け用突条の中心間の距離を二等分する位置を通り第一の仮想直線L1と直交する第二の仮想直線L2に対し非対称な断面形状とされ、さらに、縦枠に対して上下に反転させた姿勢、左右に反転させた姿勢、上下及び左右に反転させた姿勢の何れにおいてもビス止め可能に構成されている。
図5と図6において、最上段(A段)の横桟7の取付け状態を基本姿勢とすると、次の二段目(B段)は横桟7を基本姿勢から上下に反転させて取り付けた状態、三段目(C段)は横桟7を基本姿勢から左右に反転させて取り付けた状態(換言すれば、基本姿勢から前後に反転させた状態)、四段目(D段)は横桟7を基本姿勢から上下及び左右に反転させて取り付けた状態(換言すれば、基本姿勢から上下に反転させ、さらに、前後に反転させた状態)を示す。
図5に示す横桟7は、A段に示す基本姿勢において、筒状部7aが垂直(第一の仮想直線L1と平行)な面を有する前壁と、第二の仮想直線L2により上方の位置を屈曲点Pとして約96度の角度で折れ曲った後壁とを有し、上方の板状部7bは、屈曲点Pから上方の後壁部分の延長線上に延設されており、下方の板状部7cは屈曲点Pから下方の後壁部分から約20度前方へ折れ曲った状態に延設されている。
図6に示す横桟7は、A段に示す基本姿勢において、筒状部7aの前壁及び後壁が第二の仮想直線L2により上方の位置を夫々屈曲点P、Qとして折れ曲っており、屈曲点Pでの前壁の折れ曲り角度は約86度、屈曲点Qでの後壁の折れ曲り角度は約72度とされている。上方の板状部7bは屈曲点Pから上方の前壁部分から約20度前方へ折れ曲った状態に延設され、下方の板状部7cは屈曲点Qから下方の後壁部分の延長線上に延設されている。
尚、図示の実施形態においては、横桟7の上下寸法が50mm、第二の仮想直線L2から横桟上端と横桟下端までの距離aが夫々25mm、第一の仮想直線L1から横桟前端と横桟後端までの距離bが夫々12mm、上段の横桟7の下端と下段の横桟7の上端との間隔cが10mm、第二の仮想直線L2同士の間隔dが60mmに設定されているが、これ
らの寸法は適宜設定することができる。
上記の構成によれば、同一の横桟7及び縦枠6を使用して、多種多様な外観の手摺を実現できる。即ち、横桟7が、内面に2条のビス取付け用突条10a、10bが形成された筒状部7aと、筒状部7aの外面に連設された板状部7b、7cとを備え、2条のビス取付け用突条10a、10bの中心同士を結ぶ第一の仮想直線L1に対し非対称で、且つ、2条のビス取付け用突条10a、10bの中心間の距離を二等分する位置を通り第一の仮想直線L1と直交する第二の仮想直線L2に対し非対称な断面形状とされ、さらに、縦枠6に対して上下に反転させた姿勢、左右に反転させた姿勢、上下及び左右に反転させた姿勢の何れにおいてもビス止め可能に構成されているので、意匠的な自由度が高く、同一の縦枠6に対し、同一の横桟7を上下や左右に反転して取り付けることによって、建物毎に手摺の外観を変えたり、同一の建物において各階毎に手摺の外観を変化させるといった建築意匠上の多様性が得られることになる。
殊に、縦枠6に対し上下や左右に反転して取付け可能な横桟7として、図5と図6に示す断面形状の異なる二種類の横桟7を用いているので、夫々の横桟の配列や取付け方向を選択することにより、意匠的な自由度をより一層高めることができる。
また、上段の横桟7の下端と下段の横桟7の上端との間隔cが10mmであるため、横桟の隙間に足先を挿入できず、横桟が足がかりになる虞がない。しかも、横桟7が縦枠6にビス止めされた状態において、横桟7における筒状部7aの外面と板状部7b、7cが水平面に対して傾斜しているため、足を載せることが難しく、安全性が高い。
尚、上記の実施形態においては、上段の横桟7の下端と下段の横桟7の上端との間隔cを10mmとしたが、それより狭く設定して実施することも可能である。図示しないが、縦枠6に対し上下や左右に反転して取付け可能な横桟7として断面形状の異なる三種類以上の横桟を用いることも可能である。また、上述した断面形状の横桟7を手摺支柱間に縦姿勢に配列することにより縦桟形式の手摺を構成することも可能である。
1 建物
2 手摺
3 バルコニー
4 手摺支柱
4a 支柱支持部材
4b 支柱本体
5 笠木
6 縦枠
6a 第一板部
6b 第二板部
6c 第三板部
7 横桟
7a 筒状部
7b、7c 板状部
8 ビス
9 ビス
10a、10b ビス取付け用突条
A 手摺用パネル構造体
L1 第一の仮想直線
L2 第二の仮想直線
P、Q 屈曲点
a、b 距離
c、d 間隔

Claims (4)

  1. 手摺支柱に取付け可能な左右の縦枠と、当該縦枠に長手方向両端を当て付けた状態で等間隔にビス止めされる複数本の横桟とで構成される手摺用パネル構造体であって、前記横桟が、内面に2条のビス取付け用突条が形成された筒状部と、筒状部の外面に連設された板状部とを備え、2条のビス取付け用突条の中心同士を結ぶ第一の仮想直線に対し非対称で、且つ、2条のビス取付け用突条の中心間の距離を二等分する位置を通り第一の仮想直線と直交する第二の仮想直線に対し非対称な断面形状とされ、さらに、縦枠に対して上下に反転させた姿勢、左右に反転させた姿勢、上下及び左右に反転させた姿勢の何れにおいてもビス止め可能に構成されていることを特徴とする手摺用パネル構造体。
  2. 上段の横桟の下端と下段の横桟の上端との間隔が約10mmであることを特徴とする請求項1に記載の手摺用パネル構造体。
  3. 横桟が縦枠にビス止めされた状態において、横桟における筒状部の外面と板状部が水平面に対して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の手摺用パネル構造体。
  4. 横桟として、断面形状の異なる複数種類の横桟が用いられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の手摺用パネル構造体。
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