JP5527105B2 - 成膜用インク、成膜方法および発光素子の製造方法 - Google Patents
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Description
これらの層を形成する方法(成膜方法)として、成膜材料を溶解または分散した成膜用インクを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような成膜方法は、フォトリソグラフィー法を用いずにパターンニングが可能であるため、製造プロセスが簡単なものとなるとともに、原材料の使用量も少なくて済むという利点がある。
一般に、有機EL素子の各層の構成材料にはπ共役系化合物が用いられる。
したがって、このような成膜用インク用いて液滴吐出法により成膜すると、スピンコート法と異なり、π共役系化合物同士の凝集を防止する力が作用しないので、π共役系化合物同士が凝集しやすく、前述したような問題が顕著となる。
本発明の成膜用インクは、π共役系化合物を含む成膜材料と、
前記成膜材料を溶解または分散させる液性媒体とを含み、
前記液性媒体は、1,2−ジブチルベンゼンを含むことを特徴とする成膜用インク。
また、かかる化合物は、R1〜R6の炭素数が比較的低く抑えられているので、複数(2〜4置換)のアルキル基を有しながらも、粘度を抑えることができる。そのため、本発明の成膜用インクは、高精度に成膜を行うことができる。
一般に、有機EL素子の有機層の構成材料には、π共役系化合物が用いられる。したがって、本発明の成膜用インクを用いることにより、有機EL素子の有機層のキャリアの輸送能を適度に抑えることができる。これにより、有機EL素子の発光効率を優れたものとすることができる。
これにより、成膜の目的とする膜またはその前駆体膜を形成することができる。
本発明の成膜用インクでは、液滴吐出法による成膜に用いることが好ましい。
これにより、微細な領域に対しても、所望の位置および領域に成膜用インクを付与することができる。また、液滴吐出法は、気相成膜法に比し、成膜プロセスが簡単なものとなるとともに、原材料(成膜材料)の使用量が少なくて済むという利点がある。
また、液滴吐出法では、成膜材料としてπ共役系化合物を用いた場合に、π共役系化合物同士がπ−πスタッキングにより凝集しやすいので、本発明を適用することによる効果が顕著となる。
前記成膜用インクから前記液性媒体を除去して、膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
これにより、成膜材料としてπ共役系化合物を用いる場合において、π共役系化合物同士の凝集を防止して、優れた膜質を有する膜を形成することができる。
前記成膜用インクから前記液性媒体を除去して、膜を形成する工程とを有することを特徴とする。
これにより、π共役系化合物同士の凝集を防止して、優れた膜質を有する有機層(正孔輸送層、発光層等)を形成することができる。
(発光素子)
図1は、本発明の発光素子の縦断面を模式的に示す図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
このような発光素子1は、陽極3と陰極12との間に、正孔注入層4と正孔輸送層5と赤色発光層(第1の発光層)6と第1の中間層7Aと青色発光層(第2の発光層)8と第2の中間層7Bと緑色発光層(第3の発光層)9と電子輸送層10と電子注入層11と陰極12とがこの順に積層されてなるものである。
なお、積層体15を構成する層(有機層)のうちの少なくとも1層は、後述する本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成されている。
そして、発光素子1は、その全体が基板2上に設けられるとともに、封止部材13で封止されている。
基板2の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレートのような樹脂材料や、石英ガラス、ソーダガラスのようなガラス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような基板2の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜30mm程度であるのが好ましく、0.1〜10mm程度であるのがより好ましい。
不透明基板としては、例えば、アルミナのようなセラミックス材料で構成された基板、ステンレス鋼のような金属基板の表面に酸化膜(絶縁膜)を形成したもの、樹脂材料で構成された基板等が挙げられる。
(陽極)
陽極3は、後述する正孔注入層4を介して正孔輸送層5に正孔を注入する電極である。この陽極3の構成材料としては、仕事関数が大きく、導電性に優れる材料を用いるのが好ましい。
このような陽極3の平均厚さは、特に限定されないが、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。
一方、陰極12は、後述する電子注入層11を介して電子輸送層10に電子を注入する電極である。この陰極12の構成材料としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。
陰極12の構成材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体等)用いることができる。
このような陰極12の平均厚さは、特に限定されないが、100〜10000nm程度であるのが好ましく、200〜500nm程度であるのがより好ましい。
なお、本実施形態の発光素子1は、ボトムエミッション型であるため、陰極12に、光透過性は、特に要求されない。
正孔注入層4は、陽極3からの正孔注入効率を向上させる機能を有するものである。
また、この正孔注入層4は、π共役系化合物を含んで構成される場合、後に詳述するような本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成することができる。
この正孔注入層4の構成材料(正孔注入材料)としては、特に限定されないが、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、PEDOT/PSS/Nafion(登録商標)、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニル−p−ジアミノベンゼンおよびその誘導体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような正孔注入層4の平均厚さは、特に限定されないが、5〜150nm程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であるのがより好ましい。
正孔輸送層5は、陽極3から正孔注入層4を介して注入された正孔を赤色発光層6まで輸送する機能を有するものである。
また、この正孔輸送層5は、π共役系化合物を含んで構成される場合、後に詳述するような本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成することができる。
この正孔輸送層5の構成材料には、各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができる。
このようなp型の高分子材料は、他の化合物との混合物として用いることもできる。一例として、ポリチオフェンを含有する混合物としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等が挙げられる。
このような正孔輸送層5の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であるのがより好ましい。
なお、この正孔輸送層5は、省略することができる。
この赤色発光層(第1の発光層)6は、赤色(第1の色)に発光する赤色発光材料を含んで構成されている。
また、この赤色発光層6は、π共役系化合物を含んで構成される場合、後に詳述するような本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成することができる。
このような赤色発光材料としては、特に限定されず、各種赤色蛍光材料、赤色燐光材料を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
ホスト材料は、正孔と電子とを再結合して励起子を生成するとともに、その励起子のエネルギーを赤色発光材料に移動(フェルスター移動またはデクスター移動)させて、赤色発光材料を励起する機能を有する。このようなホスト材料を用いる場合、例えば、ゲスト材料である赤色発光材料をドーパントとしてホスト材料にドープして用いることができる。
このような赤色発光層6の平均厚さは、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、10〜100nm程度であるのがより好ましい。
この第1の中間層7Aは、前述した赤色発光層6と後述する青色発光層8との層間にこれらに接するように設けられている。そして、第1の中間層7Aは、発光性を有する材料を実質的に含まずに構成され、赤色発光層(第1の発光層)6と青色発光層(第2の発光層)8との間でキャリア(正孔および電子)の移動を調整する機能を有する。この機能により、赤色発光層6および青色発光層8をそれぞれ効率よく発光させることができる。
このような第1の中間層7Aの構成材料としては、前述したようなキャリア調整機能を発揮することができるものであれば、特に限定されないが、アセン系材料、アミン系材料等が好適に用いられる。
このような第1の中間層7Aに用いられるアミン系材料としては、アミン骨格を有し、かつ、前述したような効果を発揮するものであれば、特に限定されず、例えば、前述した正孔輸送材料のうちのアミン骨格を有する材料を用いることができるが、ベンジジン系アミン誘導体を用いるのが好ましい。
なお、この第1の中間層7Aは、省略することができる。
青色発光層(第2の発光層)8は、青色(第2の色)に発光する青色発光材料を含んで構成されている。
また、この青色発光層8は、π共役系化合物を含んで構成される場合、後に詳述するような本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成することができる。
このような青色発光材料としては、例えば、各種青色蛍光材料および青色燐光材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
また、青色発光層8中には、前述した青色発光材料の他に、青色発光材料がゲスト材料として添加されるホスト材料が含まれていてもよい。
このようなホスト材料としては、前述した赤色発光層(第1の発光層)6で説明したホスト材料と同様のものを用いることができる。
この第2の中間層7Bは、前述した青色発光層8と後述する緑色発光層9との層間にこれらに接するように設けられている。そして、第2の中間層7Bは、発光性を有する材料を実質的に含まずに構成され、青色発光層(第2の発光層)8と緑色発光層(第3の発光層)9との間でキャリア(正孔および電子)の移動を調整する機能を有する。この機能により、青色発光層8と緑色発光層9との間での励起子のエネルギー移動を阻止することができることから、青色発光層8から緑色発光層9へのエネルギー移動を抑制して、青色発光層8および緑色発光層9をそれぞれ効率よく発光させることができる。
このような第2の中間層7Bの構成材料としては、第2の中間層7Bが、青色発光層8のホスト材料および緑色発光層9のホスト材料のうちの少なくとも一方のホスト材料と同一または同種の材料を含み、かつ、発光性を有する材料を実質的に含まずに構成され、前述したようなキャリア調整機能を発揮することができるものであれば、特に限定されないが、前記ホスト材料と同種または同一の材料として、アセン系材料を含むものが好適に用いられる。
アセン系材料としては、前述した第1の中間層7Aで説明したのと同様のものを用いることができる。
なお、この第2の中間層7Bは、省略することができる。
緑色発光層(第3の発光層)9は、緑色(第3の色)に発光する緑色発光材料を含んで構成されている。
また、この緑色発光層9は、π共役系化合物を含んで構成される場合、後に詳述するような本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成することができる。
このような緑色発光材料としては、特に限定されず、例えば、各種緑色蛍光材料および緑色燐光材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、緑色発光層9中には、前述した緑色発光材料の他に、緑色発光材料がゲスト材料として添加されるホスト材料が含まれていてもよい。
このようなホスト材料としては、前述した赤色発光層(第1の発光層)6で説明したホスト材料と同様のものを用いることができる。
電子輸送層10は、陰極12から電子注入層11を介して注入された電子を緑色発光層9に輸送する機能を有するものである。
電子輸送層10の構成材料(電子輸送材料)としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)等の8−キノリノールなしいその誘導体を配位子とする有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層10の平均厚さは、特に限定されないが、0.5〜100nm程度であるのが好ましく、1〜50nm程度であるのがより好ましい。
なお、この電子輸送層10は、省略することができる。
電子注入層11は、陰極12からの電子注入効率を向上させる機能を有するものである。
この電子注入層11の構成材料(電子注入材料)としては、例えば、各種の無機絶縁材料、各種の無機半導体材料が挙げられる。
アルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、MgO、CaSe等が挙げられる。
アルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、CsF、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl、NaCl等が挙げられる。
アルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2、BeF2等が挙げられる。
電子注入層11の平均厚さは、特に限定されないが、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、0.2〜100nm程度であるのがより好ましく、0.2〜50nm程度であるのがさらに好ましい。
なお、この電子注入層11は、省略することができる。
封止部材13は、陰極12を覆うように設けられ、陽極3、積層体15、および陰極12を気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。封止部材13を設けることにより、発光素子1の信頼性の向上や、変質・劣化の防止(耐久性向上)等の効果が得られる。
また、封止部材13は、平板状として、基板2と対向させ、これらの間を、例えば熱硬化性樹脂等のシール材で封止するようにしてもよい。
次に、本発明の成膜用インクおよび成膜方法について、前述した発光素子1の製造に適用した場合を例に説明する。なお、以下では、正孔輸送層5を本発明の成膜用インクおよび成膜方法を用いて形成する場合を例に説明する。
以上のような発光素子1は、例えば、次のようにして製造することができる。
陽極3は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等を用いて形成することができる。
[2] 次に、陽極3上に正孔注入層4を形成する。
正孔注入層4は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
この正孔注入層4は、正孔注入材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる正孔注入層形成用材料(インク)を、陽極3上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することにより形成することができる。
正孔注入層形成用材料の調製に用いる溶媒または分散媒としては、例えば、各種無機溶媒や、各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
また、本工程に先立って、陽極3の上面には、酸素プラズマ処理を施すようにしてもよい。これにより、陽極3の上面を親液性を付与すること、陽極3の上面に付着する有機物を除去(洗浄)すること、陽極3の上面付近の仕事関数を調整すること等を行うことができる。
ここで、酸素プラズマ処理の条件としては、例えば、プラズマパワー100〜800W程度、酸素ガス流量50〜100mL/min程度、被処理部材(陽極3)の搬送速度0.5〜10mm/sec程度、被処理部材を支持する支持体の温度70〜90℃程度とするのが好ましい。
この正孔輸送層5は、前述した正孔輸送材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる正孔輸送層形成用材料(本発明の成膜用インク)を、正孔注入層4上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することにより形成される。
特に、正孔注入層形成用材料(成膜用インク)の供給方法としては、例えば、後述するような液滴吐出装置によるインクジェット印刷法(液滴吐出法)を用いる。
ここで、正孔輸送層5の成膜に用いる液滴吐出装置について説明する。
図2は、液滴吐出装置(インクジェット装置)の好適な実施形態の一例を示す斜視図、図3は、図2の液滴吐出装置に備えられた液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)の概略構成を説明するための模式図である。
ベース130は、テーブル140、テーブル位置決め手段170、およびヘッド位置決め手段180等の液滴吐出装置200の各構成部材を支持する台である。
また、テーブル140の裏面には、ラバーヒータ(図示せず)が配設されている。テーブル140上に載置された基材Sは、その上面全体がラバーヒータにて所定の温度に加熱されるようになっている。
第1移動手段171は、Y方向と略平行に設けられた2本のレールと、当該レール上を移動する支持台とを有している。第1移動手段171の支持台は、モータ172を介してテーブル140を支持している。そして、支持台がレール上を移動することにより、基材Sを載置するテーブル140は、Y方向に移動および位置決めされる。
ヘッド位置決め手段180は、第2移動手段181と、リニアモータ182と、モータ183、184、185とを有している。ヘッド位置決め手段180は、ヘッド110の位置を決定する。
モータ183、184、185は、ヘッド110を、それぞれα,β,γ方向に揺動および位置決めする。
以上のようなテーブル位置決め手段170およびヘッド位置決め手段180とにより、液滴吐出装置200は、ヘッド110のインク吐出面115Pと、テーブル140上の基材Sとの相対的な位置および姿勢を、正確にコントロールできるようになっている。
ヘッド本体111は、本体114と、その下端面にノズルプレート115とを有している。そして、本体114を板状のノズルプレート115と振動板112とが挟み込むことにより、空間としてのリザーバ116およびリザーバ116から分岐した複数のインク室117が形成されている。
また、ノズルプレート115は、本体114の下端面に装着されており、インク吐出面115Pを構成している。このノズルプレート115には、成膜用インク300を吐出する複数のノズル118が、各インク室117に対応して開口されている。そして、各インク室117から対応するノズル(吐出部)118に向かって、インク流路が形成されている。
ピエゾ素子113は、その振動板112のヘッド本体111と反対側に、各インク室117に対応して設けられている。ピエゾ素子113は、水晶等の圧電材料を一対の電極(不図示)で挟持したものである。その一対の電極は、駆動回路191に接続されている。
制御装置190は、液滴吐出装置200の各部位を制御する。例えば、駆動回路191で生成する印加電圧の波形を調節して成膜用インク300の吐出条件を制御したり、ヘッド位置決め手段180およびテーブル位置決め手段170を制御したりすることにより基材Sへの成膜用インク300の吐出位置を制御する。
本発明の成膜用インク300は、成膜材料と、その成膜材料が溶解または分散される液性媒体とを有する。
この成膜用インク300は、基材S(本実施形態では正孔注入層4)に付与し、前記液性媒体を除去することにより、前記成膜材料を主材料として構成された膜(本実施形態では正孔輸送層5)を形成するのに用いるものである。これにより、成膜の目的とする膜(本実施形態では正孔輸送層5)またはその前駆体膜を形成することができる。
また、液滴吐出法では、成膜材料としてπ共役系化合物を用いた場合に、π共役系化合物同士がπ−πスタッキングにより凝集しやすいので、本発明を適用することによる効果が顕著となる。
(成膜材料)
本発明の成膜用インク300に含まれる成膜材料は、成膜の目的とする膜(本実施形態では正孔輸送層5)の構成材料またはその前駆体である。
成膜用インク300中において、成膜材料は、後述する液性媒体に溶解しているものであってもよいし、分散しているものであってもよいが、成膜材料が液性媒体中に分散しているものである場合、成膜材料の平均粒径は、20〜200nmであるのが好ましく、5〜90nmであるのがより好ましい。これにより、成膜用インク300中における成膜材料の分散安定性を優れたものとすることができる。
本実施形態では、成膜材料は、有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送層を構成する材料またはその前駆体である。
本発明の成膜用インク300に含まれる液性媒体は、前述した成膜材料を溶解または分散させるもの、すなわち、溶媒または分散媒である。この液性媒体は、後述する成膜過程において、その大部分が除去されるものである。
特に、かかる液性媒体は、下記式(I)で表わされる化合物を含んでいる。
また、かかる化合物は、R2〜R6の炭素数を抑えつつ、R1の炭素数を多くしているので、アルキル基の炭素数を多くしながらも、粘度を抑えることができる。そのため、本発明の成膜用インク300は、高精度に成膜を行うことができる。
また、上記式(I)に示す化合物は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記式(I)で表わされる化合物が3置換のアルキルベンゼンである場合、上記式(I)において、R1、R2、R4は、それぞれ独立して、炭素数1または2のアルキル基であり、R3は、それぞれ、水素であるのが好ましい。すなわち、成膜用インク300に含まれる液性媒体は、下記式(2)で表わされる化合物を含んでいるのが好ましい。
また、上記式(I)で表わされる化合物が4置換のアルキルベンゼンである場合、上記式(I)において、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、炭素数1または2のアルキル基であるのが好ましい。すなわち、成膜用インク300に含まれる液性媒体は、下記式(3)で表わされる化合物を含んでいるのが好ましい。
また、上記式(I)に示す化合物において、全てのアルキル基の炭素数の合計が多いほど、成膜材料に含まれるπ共役系化合物同士の間に介在しやすくなるので、これらのπ−πスタッキングの距離を大きくすることができるが、融点・沸点が大きくなり、脱溶媒性・脱分散媒性が低下する傾向を示す。
アルキル基の置換数を増やす方が各アルキル基の炭素数を増やすよりも融点・沸点の上昇量が大きい。すなわち、アルキル基の置換基数を増やすよりも各アルキル基の炭素数を増やす方が融点・沸点を小さく抑えることができ、脱溶媒性・脱分散媒性を良好なものとすることができる。
また、液性媒体中における上記式(I)に示す化合物の含有量は、50wt%以上100wt%以下であればよいが、70wt%以上100wt%以下であるのが好ましい。
また、液性媒体の常圧での沸点は、200℃以上であるのが好ましい。これにより、成膜用インク300の液性媒体の揮発性を抑え、成膜用インク300を液滴吐出法を用いて安定的に吐出することができる。
以上説明したような成膜用インクは、後述するようなインクジェット法(液滴吐出法)を用いた成膜に用いるものである。インクジェット法によれば、比較的簡単かつ確実に、微細なパターンニングを行うことができる。
このような成膜用インクは、後述するインク付与工程[1]において液状をなすものである。
以上説明したような液滴吐出装置200および成膜用インク300を用いて正孔輸送層5を形成する。
具体的には、正孔輸送層5の形成方法(成膜方法)は、[3−1]前述した成膜用インク300を基材S(具体的には正孔注入層4)上に付与する工程と、[3−2]成膜用インク300から液状媒体を除去して、正孔輸送層5を形成する工程とを有する。
これにより、成膜材料としてπ共役系化合物を用いる場合において、π共役系化合物同士の凝集を防止して、優れた膜質を有する膜を形成することができる。
具体的には、前述した液滴吐出装置200を用いて、正孔注入層4上に所望の量の成膜用インク300を付与する。
この工程[3−1]における雰囲気の温度および圧力は、それぞれ、成膜用インク300の組成に応じて決められるものであり、基材S上に成膜用インク300を付与することができれば、特に限定されないが、常温常圧であるのが好ましい。これにより、成膜用インク300の付与を簡単に行える。
そして、基材S上(本実施形態では、基板20、陽極3および正孔注入層4からなる積層体であって、具体的には正孔注入層4上)に形成された成膜用インク300から液性媒体を除去することにより、成膜材料を主成分とする膜(すなわち正孔輸送層5またはその前駆体膜)を得る。
この加熱温度は、特に限定されないが、60〜100℃程度であるのが好ましい。
また、加熱時間は、特に限定されないが、1分以上30分以下程度である。
10Pa以下程度であるのが好ましい。
このようにして液性媒体が除去されて形成された膜は、成膜の目的とする正孔輸送層5の構成材料またはその前駆体で構成されたものとなる。
そして、成膜材料として正孔輸送層5の構成材料の前駆体を用いた場合、液性媒体を除去して得られた膜は、必要に応じて、所定の処理が施される。例えば、不活性ガス雰囲気下で熱処理(焼成処理)を施す。
この加熱温度は、特に限定されないが、100〜200℃程度であるのが好ましい。
また、加熱時間は、特に限定されないが、10分以上2時間以下程度である。
以上のようにして、正孔輸送層5が形成される。
赤色発光層6は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
また、赤色発光層6は、例えば、その構成材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる赤色発光層形成用材料を、正孔輸送層5上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
第1の中間層7Aは、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
また、第1の中間層7Aは、例えば、その構成材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる第1の中間層形成用材料を、赤色発光層6上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
青色発光層8は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
[7] 次に、青色発光層8上に、第2の中間層7Bを形成する。
第2の中間層7Bは、前記工程[5]で説明した、第1の中間層7Aの形成方法と同様の方法を用いて形成される。
緑色発光層9は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
[9] 次に、緑色発光層9上に、電子輸送層10を形成する。
電子輸送層10は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセスにより形成することができる。
また、電子輸送層10は、例えば、電子輸送材料を溶媒に溶解または分散媒に分散してなる電子輸送層形成用材料を、緑色発光層9上に供給した後、乾燥(脱溶媒または脱分散媒)することによっても形成することができる。
電子注入層11の構成材料として無機材料を用いる場合、電子注入層11は、例えば、CVD法や、真空蒸着、スパッタリング等の乾式メッキ法等を用いた気相プロセス、無機微粒子インクの塗布および焼成等を用いて形成することができる。
[11] 次に、電子注入層11上に、陰極12を形成する。
陰極12は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、金属箔の接合、金属微粒子インクの塗布および焼成等を用いて形成することができる。
以上のような工程を経て、発光素子1が得られる。
以上説明したような発光素子1の製造方法によれば、上述したような工程[3−1]および[3−2]を有するので、成膜材料であるπ共役系化合物同士の凝集を防止することができる。その結果、得られる膜のキャリア(正孔や電子)の輸送能を適度に抑えることができる。そのため、得られる発光素子1は、正孔と電子の輸送バランス(キャリアバランス)が整えられ、優れた発光効率を有する。また、発光素子1を安価に製造することができる。
なお、ディスプレイ装置の駆動方式としては、特に限定されず、アクティブマトリックス方式、パッシブマトリックス方式のいずれであってもよい。
次に、本発明の発光装置を備えるディスプレイ装置の一例について説明する。
図4は、本発明の発光装置を備えるディスプレイ装置の実施形態を示す縦断面図である。
図4に示すディスプレイ装置100は、基板21と、サブ画素100R、100G、100Bに対応して設けられた複数の発光素子1R、1G、1Bおよびカラーフィルタ19R、19G、10Bと、各発光素子1R、1G、1Bをそれぞれ駆動するための複数の駆動用トランジスタ24とを有している。ここで、ディスプレイ装置100は、トップエミッション構造のディスプレイパネルである。
各駆動用トランジスタ24は、シリコンからなる半導体層241と、半導体層241上に形成されたゲート絶縁層242と、ゲート絶縁層242上に形成されたゲート電極243と、ソース電極244と、ドレイン電極245とを有している。
平坦化層上には、各駆動用トランジスタ24に対応して発光素子1R、1G、1Bが設けられている。
なお、発光素子1G、1Bの構成は、発光素子1Rの構成と同様である。また、図4では、図1と同様の構成に関しては、同一符号を付してある。また、反射膜32の構成(特性)は、光の波長に応じて、発光素子1R、1G、1B間で異なっていてもよい。
このような発光装置101によれば、前述した発光素子1と同様の構成を有する発光素子1R、1G、1Bを備えているので、安価で、優れた発光特性(特に発光効率)を有するものとなる。
カラーフィルタ19Rは、発光素子1Rからの白色光Wを赤色に変換するものである。また、カラーフィルタ19Gは、発光素子1Gからの白色光Wを緑色に変換するものである。また、カラーフィルタ19Bは、発光素子1Bからの白色光Wを青色に変換するものである。このようなカラーフィルタ19R、19G、19Bを発光素子1R、1G、1Bと組み合わせて用いることで、フルカラー画像を表示することができる。
そして、カラーフィルタ19R、19G、19Bおよび遮光層36上には、これらを覆うように基板20が設けられている。
以上説明したようなディスプレイ装置100は、単色表示であってもよく、各発光素子1R、1G、1Bに用いる発光材料を選択することにより、カラー表示も可能である。
このようなディスプレイ装置100(表示装置)は、各種の電子機器に組み込むことができる。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部を備える表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
図6は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、表示部を備えている。
図7は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300において、この表示部が前述のディスプレイ装置100で構成されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
以上説明したような電子機器によれば、それぞれ、前述したようなディスプレイ装置100(発光装置101)を有しているので、安価で、優れた信頼性を有する。
以上、本発明の成膜用インク、成膜方法、液滴吐出装置、発光素子の製造方法、発光素子、発光装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものでない。
また、前述した実施形態では、本発明の成膜用インクおよび成膜方法を有機EL素子の製造に適用した場合を例に説明したが、本発明の成膜用インクおよび成膜方法は、これに限定されず、π共役系加工物を含む成膜材料を用いる各種成膜に適用可能である。
1.発光素子の製造
(参考例1)
<1> まず、平均厚さ0.5mmの透明なガラス基板を用意した。次に、この基板上に、スパッタ法により、平均厚さ100nmのITO電極(陽極)を形成した。
そして、基板をアセトン、2−プロパノールの順に浸漬し、超音波洗浄した後、酸素プラズマ処理を施した。
この正孔注入層は、正孔注入層形成用の成膜用インクを液滴吐出法によりITO電極上に付与し、真空乾燥後に、窒素雰囲気下で150℃、30分で加熱処理(焼成処理)することにより形成した。
正孔注入層形成用の成膜用インクは、成膜材料としてPEDOT/PSSを用い、液性媒体(分散媒)として水およびイソプロピルアルコールを用いた。
この正孔輸送層は、正孔輸送層形成用の成膜用インクを図2に示すような液滴吐出装置を用いた液滴吐出法により正孔注入層上に付与し、真空乾燥後に、窒素雰囲気下で180℃、1時間で加熱処理(焼成処理)することにより形成した。得られた層(正孔輸送層)は、有機媒体に不要なものとなった。
なお、上記1,2−ジプロピルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2がそれぞれ炭素数3の直鎖アルキル基であり、R3、R4、R5、R6がそれぞれ水素である。
このような成膜用インクは、正孔注入層上に付与したところ、均一に濡れ拡がらせることができた。
この緑色発光層は、緑色発光層形成用の成膜用インクを液滴吐出法により正孔輸送層上に付与し、真空乾燥後に、130℃、30分で加熱処理(焼成処理)することにより形成した。
緑色発光層形成用の成膜用インクは、成膜材料として緑色発光材料であるF8BT(1.5wt%)を用い、液性媒体(溶媒)としてシクロヘキシルベンゼンを用いた。
以上の工程により、発光素子を製造した。
(実施例)
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、前記式(1)に示す化合物である1,2−ジブチルベンゼン(nは、それぞれ4である)を用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2−ジブチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2がそれぞれ炭素数4の直鎖アルキル基であり、R3、R4、R5、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、前記式(2)に示す化合物である1,2,4−トリメチルベンゼン(nは、それぞれ1である)を用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2,4−トリメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2、R4がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R3、R5、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、前記式(2)に示す化合物である1,2,3−トリメチルベンゼン(nは、それぞれ1である)を用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2,3−トリメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2、R3がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R4、R5、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、前記式(3)に示す化合物である1,2,3,4−テトラメチルベンゼン(nは、それぞれ1である)を用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2,3,4−テトラメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2、R3、R4がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R5、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、1,3,5−トリメチルベンゼンを用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,3,5−トリメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R3、R5がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R2、R4、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、1,3,5−トリエチルベンゼンを用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,3,5−トリエチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R3、R5がそれぞれ炭素数2のアルキル基であり、R2、R4、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、1,2,3,5−テトラメチルベンゼンを用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2,3,5−テトラメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2、R3、R5がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R4、R6がそれぞれ水素である。
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを用いた以外は、前述した参考例1と同様にして発光素子を製造した。
なお、上記1,2,4,5−テトラメチルベンゼンは、前記式(I)において、R1、R2、R4、R5がそれぞれ炭素数1のアルキル基であり、R3、R6がそれぞれ水素である。
(比較例)
正孔輸送層の形成に際し、液性媒体(溶媒)として、1,2−ジプロピルベンゼンに代えて、シクロヘキシルベンゼンを用いた以外は、前述した実施例1と同様にして発光素子を製造した。
各参考例、実施例および比較例の発光素子に対して、それぞれ、陽極と陰極との間に直流電源により電流密度10mA/cm2の電流を流し、発光層中を流れる正孔および電子の量、および、電流効率を測定した。
その結果を表1に示す。なお、表1では、比較例の測定結果を基準(1)として規格化して、各参考例および実施例の測定結果を示している。
また、実施例と各参考例の比較により、液性媒体に含まれる化合物の非対称性が高いほど、正孔の輸送能が抑えられ、電流効率が向上していることがわかる。
Claims (6)
- π共役系化合物を含む成膜材料と、
前記成膜材料を溶解または分散させる液性媒体とを含み、
前記液性媒体は、1,2−ジブチルベンゼンを含むことを特徴とする成膜用インク。 - 前記成膜材料は、有機エレクトロルミネッセンス素子の有機層を構成する材料またはその前駆体である請求項1に記載の成膜用インク。
- 基材に付与し、前記液性媒体を除去することにより、前記成膜材料を主材料として構成された膜を形成するのに用いる請求項1または2に記載の成膜用インク。
- 液滴吐出法による成膜に用いる請求項1ないし3のいずれかに記載の成膜用インク。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の成膜用インクを基材上に付与する工程と、
前記成膜用インクから前記液性媒体を除去して、膜を形成する工程とを有することを特徴とする成膜方法。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の成膜用インクを基材上に付与する工程と、
前記成膜用インクから前記液性媒体を除去して、膜を形成する工程とを有することを特徴とする発光素子の製造方法。
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