JP5535231B2 - 受信処理装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、受信処理装置に関する。
従来より、IPの通信網における動画や音声のリアルタイム・ストリーミング伝送におけるプロトコルとして、RTP(Real−time Transport Protocol)がある。RTPでは、データの順序の入れ替えや伝送間隔の揺らぎを解消する(RTP処理という)ことは可能であるが、欠損したデータについては検出のみ可能であり回復することはできない。欠損したデータを回復する手法として一般的なものに、データの再送を行なう手法と誤り訂正符号を用いる手法とがある。データの再送を行なう手法は、時間的な観点や、再送の不確実性及び再送の要求の困難性の観点から、リアルタイム・ストリーミング伝送での適用は必ずしも適さない。一方、誤り訂正符号を用いる手法では、実用的なものとしてFEC(Forward Error Correction:前方向誤り訂正)符号化伝送による回復措置が知られている。FECでは、送信側では、送信対象のデータ(元データという)をグループ化し、予め決められた手法で演算して各グループに対する冗長データを生成し、FECパケットに冗長データを格納して元データと並列に送信する。受信側では、各グループ内で一部の元データが欠損した場合に、残りの元データと対応する冗長データから予め決められた手法で演算し、欠損した元データを回復することが可能となる。このような処理を品質補強処理(FEC処理)という。この場合、冗長データと元データとがほとんど遅滞なく伝送されるため、受信側では即時に回復が可能となり、処理にかかる遅延は、欠損した元データを再送する場合と比べて小さくなる。尚、RTPに適用する一般的なFEC方式としては、RFC5109やRFC2733で規定された方式がある(非特許文献1)。
従来では、RTP処理とFEC処理とは、それぞれ独立した別処理として行なっていた。これは、主処理系であるRTP処理に対して、副処理系でありRTP処理と比べ難解なFEC処理を隠蔽し分離させるという目的がある。この前提として、FEC処理部に必要なデータを入力する以前の時点で、すべての必要なデータが準備できなければ,FEC処理を適切に実行することができない恐れがあった。つまり、RTP処理を行うことによって順序の入れ替えや伝送間隔の揺らぎが解消されるまでに必要な時間を経てからFEC処理を開始する必要があり、特に伝送間隔の揺らぎが大きい場合には,RTP処理での待機時間も大きくなる。結果、無駄な遅延時間を生じさせる結果となり、通信装置間の伝搬時間を増大させ、電話や動画像等のリアルタイム伝送で望ましくない状況となり得る。一方,RTP処理で必要な待機をせずにFEC処理を開始すれば、必要なデータが揃わないためFEC処理は不完全となり、パケットロスに対する耐性が低下してしまう恐れがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、品質補強処理で生じる無駄な遅延時間を解消することができると共に、パケットロスに対する耐性を維持することが可能な受信処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、受信処理装置であって、データパケットを受信する第1受信部と、前記データパケットを記憶する第1記憶部と、欠損したデータパケットを回復するための冗長データと、前記冗長データの生成に用いられた複数のデータパケットを特定する特定情報とを含む品質補強パケットを受信する第2受信部と、前記品質補強パケットを記憶する第2記憶部と、前記データパケットの擾乱を解消する第1処理部と、前記第2記憶部に記憶された前記品質補強パケットと、前記特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットとの対応関係を記憶する第3記憶部と、欠損したデータパケットを回復する演算を行う品質補強処理の前記演算の途中結果及び最終結果のうち少なくとも一方の結果を示す処理状態を前記品質補強処理毎に記憶する第4記憶部と、前記品質補強パケットに含まれる前記冗長データと、前記対応関係によって特定される、前記品質補強パケットに対応する前記データパケットとを用いて、前記品質補強処理を行う処理部であって、前記品質補強処理を中断する場合、前記演算の途中結果を示す前記処理状態を前記第4記憶部に記憶させ、当該処理状態を用いて、前記品質補強処理を再開する第2処理部と、前記演算の最終結果により、欠損した第1データパケットが回復された場合、当該第1データパケットを前記第1記憶部に記憶させる第3処理部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、品質補強処理で生じる無駄な遅延時間を解消することができると共に、パケットロスに対する耐性を維持することが可能になる。
一実施の形態の受信処理装置50のハードウェア構成を例示する図。 受信処理装置50の受信形態を例示する図。 受信処理装置50の機能的構成を例示する図。 受信処理装置50の行う受信処理の手順を示す図。 従来と実施の形態とでFEC処理にかかる処理時間を比較する図。 受信処理装置50の受信形態及び送信形態を例示する図。 一変形例の受信処理装置50の行う受信処理の手順を示す図。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる受信処理装置の実施の形態を詳細に説明する。まず、受信処理装置50のハードウェア構成について図1を用いて説明する。受信処理装置50は、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)等の制御部51と、各種データや各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の主記憶部52と、各種データや各種プログラムを記憶するHDD(Hard Disk Drive)やCD(Compact Disk)ドライブ装置等の補助記憶部53と、外部装置の通信を制御する通信I/F(interface)54とこれらを接続するバスとを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。また、受信処理装置50には、情報を表示する表示部55と、ユーザの指示入力を受け付けるキーボードやマウス等の操作入力部56とが有線又は無線により各々接続される。このような受信処理装置50は、図2に例示されるように、通信I/F54及びネットワークNT1を介して外部装置である送信装置100から、品質補強パケットであるFECパケット及びデータパケットであるRTPパケットを受信する。ネットワークNT1とは、例えば、LAN(Local Area Network)、イントラネット、イーサネット(登録商標)又はインターネットなどである。RTPパケット及びFECパケットとは、例えば上述したRTPに従って通信されるパケットである。
次に、このようなハードウェア構成において、受信処理装置50の制御部51が主記憶部52や補助記憶部53に記憶された各種プログラムを実行することにより実現される各種機能について説明する。図3は、受信処理装置50の機能的構成を例示する図である。制御部51は、受信処理部60と、RTP処理部61と、処理状態管理部62と、FEC処理部63とを有する。受信処理部60の機能は、通信I/F54により実現される。RTP処理部61の機能は、制御部51がプログラムを実行することにより実現されると共に、主記憶部52により実現される。処理状態管理部62の機能は、主記憶部52により実現される。FEC処理部63の機能は、制御部51がプログラムを実行することにより実現される。
受信処理部60は、品質補強パケット受信処理部64と、データパケット受信処理部65とを有する。品質補強パケット受信処理部64は、品質補強パケット(FECパケットという)をネットワークNT1を介して送信装置100から受信する。FECパケットは、当該FECパケットに付与された順序を示す順序番号であるシーケンス番号と、欠損したデータパケット(RTPパケットという)を回復するための冗長データと、当該冗長データの生成に用いられたRTPパケットを特定するRTPパケット特定情報とを含む。冗長データとは、送信装置100において、予め対応付けられた複数のRTPパケットを用いて予め定められた演算としてXOR(排他的論理和)の演算により生成されたデータである。例えば、RTPパケット特定情報とは、例えば、RTPパケットに付与されたシーケンス番号であったり、当該シーケンス番号を用いて予め決められた通り(再構成可能)に演算された演算値であったりする。このRTPパケット特定情報により、RTPパケットと、FECパケットとの対応関係が特定される。データパケット受信処理部65は、RTPパケットをネットワークNT1を介して送信装置100から受信する。RTPパケットは、例えば、動画や音声等を表すメディアデータ、シーケンス番号、タイムスタンプ等を含む。
RTP処理部61は、品質補強パケットバッファ66と、データパケットバッファ67と、擾乱解消処理部68とを有する。品質補強パケットバッファ66は、品質補強パケット受信処理部64が受信したFECパケットをバッファリング(記憶)する。データパケットバッファ67は、データパケット受信処理部65が受信したRTPパケットをバッファリングする。擾乱解消処理部68は、データパケット受信処理部65が受信したRTPパケットの擾乱(特に順序の入れ替えや伝送間隔の揺らぎ)を解消するRTP処理を行う。具体的には例えば、擾乱解消処理部68は、データパケットバッファ67において、データパケット受信処理部65が受信したRTPパケットがシーケンス番号が小さい順になるようにRTPパケットの順序を適宜入れ替えたり、ジッタの発生により受信が遅延しているRTPパケットを待機したりする。また、擾乱解消処理部68は、品質補強パケットバッファ66において、品質補強パケット受信処理部64が受信したFECパケットの擾乱を解消するRTP処理を行ってもよい。
処理状態管理部62は、対応関係記憶部69と、品質補強処理状態記憶部70とを有する。対応関係記憶部69は、後述する品質補強処理部73の制御の下、品質補強パケットバッファ66に記憶されているFECパケットと、当該FECパケットと対応付けられているRTPパケットでありデータパケットバッファ67に記憶されているRTPパケットとの対応関係を記憶する。品質補強処理状態記憶部70は、品質補強処理部73の制御の下、品質補強処理部73が予め定められた演算としてXORの演算を行う品質補強処理(FEC処理という)の演算の途中結果及び最終結果のうち少なくとも一方を示す処理状態をFEC処理毎に記憶する。FEC処理及び処理状態の詳細については後述する。
FEC処理部63は、品質補強パケット取得処理部71と、データパケット取得処理部72と、品質補強処理部73と、回復データパケット出力処理部74とを有する。品質補強パケット取得処理部71は、FECパケットを品質補強パケットバッファ66から読み出して取得する。データパケット取得処理部72は、RTPパケットをデータパケットバッファ67から読み出して取得する。品質補強処理部73は、品質補強パケット取得処理部71が取得したFECパケット及び当該FECパケットに対応し且つデータパケット取得処理部72が取得したRTPパケットを用いて、予め定められた手法により演算して欠損したRTPパケットを回復するFEC処理を行う。具体的には、例えば、品質補強処理部73は、FECパケットに含まれる冗長データと、当該FECパケットに対応する1つのRTPパケットとを用いて予め定められた演算としてこれらのXORを演算して、演算の途中結果(演算結果という)を得る。そして、品質補強処理部73は、当該演算結果と、当該FECパケットに対応する他の1つのRTPパケットとのXORを演算して、演算結果を得る。当該FECパケットに対応するRTPパケットが3つ以上ある場合には、品質補強処理部73は、直前の演算結果と、演算に用いていない1つのRTPパケットとのXORの演算を行うことを繰り返す。このように、品質補強処理部73は、FECパケットに対応するRTPパケット毎に、XORの演算を行って、演算結果を得て、FECパケットに対応するRTPパケットのうち欠損したRTPパケットがある場合には、演算の最終結果として、RTPパケットが得られる。即ち、欠損したRTPパケットが回復される。一方、FECパケットに対応するRTPパケットのうち欠損したRTPパケットがない場合には、品質補強処理部73は、演算の最終結果を無効にできる。
また、本実施の形態においては、品質補強処理部73は、品質補強パケットバッファ66に新たなFECパケットがバッファリングされたか否かを検出すると共に、データパケットバッファ67に新たなRTPパケットがバッファリングされたか否かを検出し、品質補強パケットバッファ66にバッファリングされたFECパケットと、当該FECパケットに対応するRTPパケットのうち、データパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットとの対応関係を対応関係記憶部69に記憶させる。尚、FECパケットに対応するRTPパケットは、上述したRTPパケット特定情報を用いて特定することができる。対応関係としては、例えば、FECパケットのシーケンス番号と、当該FECパケットに対応するRTPパケットのシーケンス番号とを行列形式でも良いし、これらをリンクで繋げてグラフ化しても良い。
そして、品質補強処理部73は、FEC処理部を開始する際に、対応関係記憶部69に記憶された対応関係記憶部69に記憶された対応関係を参照して、処理の対象とするFECパケットと、当該FECパケットに対応するRTPパケットであってデータパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットのうち、当該FECパケットに関するFEC処理部において上述のXORの演算に用いていないRTPパケットとを用いて、FEC処理部を行う。そして、当該RTPパケットを用いたXORの演算を終了したとき、品質補強処理部73は、処理の対象であるFECパケットのシーケンス番号と、XORの演算に用いたRTPパケットに付与されたシーケンス番号と、演算結果とを示す処理状態を品質補強処理状態記憶部70に記憶させる。また、FEC処理が完了したとき、FECパケットに対応するRTPパケットのうち欠損したRTPパケットがある場合には、品質補強処理部73は、演算の最終結果であるRTPパケットを処理状態として得て、これを回復データパケット出力処理部74に出力し、当該FECパケットに対するFEC処理の処理状態を品質補強処理状態記憶部70から削除して、FEC処理を終了する。一方、FEC処理が完了したとき、FECパケットに対応するRTPパケットのうち欠損したRTPパケットがない場合には、品質補強処理部73は、当該FECパケットに対するFEC処理の処理状態を品質補強処理状態記憶部70から削除することによりこれを無効にして、FEC処理を終了する。
回復データパケット出力処理部74は、品質補強処理部73が回復して出力したRTPパケットをデータパケットバッファ67に出力する。このとき、回復データパケット出力処理部74は、データパケットバッファ67において、上述したシーケンス番号が小さい順になるように、当該RTPパケットを挿入することにより、当該RTPパケットをデータパケットバッファ67にバッファリングさせる。尚、データパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットは、所定のアプリケーションプログラムに順次渡され、当該アプリケーションプログラムの機能により、当該RTPパケットを用いた再生が行われることになる。
次に、本実施の形態にかかる受信処理装置50の行う受信処理の手順について図4を用いて説明する。受信処理装置50は、データパケット受信処理部65の機能により、RTPパケットを受信した場合(ステップS1:YES)、当該RTPパケットをデータパケットバッファ67にバッファリングし(ステップS2)、品質補強パケット受信処理部64の機能により、FECパケットを受信した場合(ステップS3:YES)、当該FECパケットを品質補強パケットバッファ66にバッファリングする(ステップS4)。また、受信処理装置50は、擾乱解消処理部68の機能により、データパケットバッファ67(や品質補強パケットバッファ66)においてRTPパケットの擾乱(特に順序の入れ替えや伝送間隔の揺らぎ)を解消するRTP処理を行う(ステップS5)。
また、受信処理装置50は、品質補強処理部73の機能により、品質補強パケットバッファ66に新たなFECパケットがバッファリングされたか否かを検出すると共に、データパケットバッファ67に新たなRTPパケットがバッファリングされたか否かを検出し、品質補強パケットバッファ66にバッファリングされたFECパケットと、当該FECパケットに対応するRTPパケットのうち、データパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットとの対応関係を対応関係記憶部69に記憶させる(ステップS6)。
また、受信処理装置50は、品質補強パケット取得処理部71の機能により、処理の対象とするFETパケットを品質補強パケットバッファ66から読み出して取得する(ステップS7:YES)。そして、受信処理装置50は、対応関係記憶部69に記憶された対応関係を参照して、ステップS6で取得したFECパケットに含まれるRTPパケット特定情報によって特定されるRTPパケットのうち、データパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットを、データパケット取得処理部72の機能により取得する(ステップS8)。ここで、取得されるRTPパケットは、1つであっても良いし、複数であっても良い。その後、受信処理装置50は、品質補強処理部73の機能により、ステップS7で取得したFECパケット及びステップS8で取得したRTPパケットを用いて、FEC処理を開始する(ステップS9)。そして、受信処理装置50は、FEC処理では、上述したように、FECパケットと、当該FECパケットに対応する1つのRTPパケットとのXORの演算を行い、直前の演算結果と、演算に用いていない1つのRTPパケットとのXORの演算を行うことを繰り返す。ここで、ステップS8で取得されたRTPパケットを全て用いてXORの演算が終了したとき、受信処理装置50は、当該FEC処理の処理状態を品質補強処理状態記憶部70に記憶させる(ステップS10)。このとき、FEC処理が完了し、最終の演算結果が処理状態として得られた場合(ステップS11:YES)且つ当該処理状態として欠損したパケットが得られた場合(ステップS12:YES)、受信処理装置50は、回復データパケット出力処理部74の機能を介して、当該パケットをデータパケットバッファ67に出力する(ステップS13)。この結果、回復されたRTPパケットがデータパケットバッファ67にバッファリングされる。また、受信処理装置50は、品質補強処理部73の機能により、当該処理状態を品質補強処理状態記憶部70から削除して、FEC処理を終了する(ステップS14)。尚、FEC処理が完了し、最終の演算結果が処理状態として得られた場合であっても(ステップS11:YES)、FECパケットに対応するRTPパケットのうち欠損したRTPパケットがなかった場合(ステップS12:NO)、受信処理装置50は、ステップS14で、品質補強処理部73の機能により、当該処理状態を品質補強処理状態記憶部70から削除して、FEC処理を終了する。
また、ステップS8で取得されたRTPパケットを全て用いてXORの演算が終了したとき、FEC処理が完了しない場合(ステップS11:NO)、受信処理装置50は、FEC処理を中断する(ステップS17)。そして、受信処理装置50は、新たなFECパケットや新たなRTPパケットを取得すべく、ステップS1に戻る。
尚、ステップS7で、FECパケットを品質補強パケットバッファ66から取得できなかった場合(ステップS7:NO)、受信処理装置50は、品質補強処理状態記憶部70に記憶された処理状態を参照して、上述のステップS17でFEC処理を中断してFEC処理が未完了であるFECパケットがあるか否かを判断する(ステップS15)。FEC処理が未完了であるFECパケットがある場合(ステップS15:YES)、受信処理装置50は、品質補強処理状態記憶部70に記憶された処理状態及び対応関係記憶部69に記憶された対応関係を参照して、当該FECパケットに含まれるRTPパケット特定情報によって特定されるRTPパケットのうち、データパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットであって、当該FECパケットに関するFEC処理においてXORの演算に用いていないRTPパケットを、データパケット取得処理部72の機能により取得する(ステップS16)。その後、ステップS9では、受信処理装置50は、ステップS8で取得したRTPパケットと、品質補強処理状態記憶部70に記憶された処理状態とを用いて、FEC処理を再開する。ここで、品質補強処理状態記憶部70に記憶された処理状態により、受信処理装置50は、処理の対象となるFECパケットがいずれであるのかと、当該FECパケットに対するFEC処理を中断したときのXORの演算結果と、処理の対象であるFECパケットに対応するRTPパケットのうち演算に用いられたRTPパケットがいずれであるかとを各々特定することができる。従って、受信処理装置50は、中断したときのFEC処理の状態に示される演算結果と、ステップS8で取得したRTPパケットとを用いて、FEC処理を再開することができる。その後、ステップS10に進む。尚、ステップS15の判断結果が否定的である場合(ステップS15:NO)、受信処理装置50は、新たなFECパケットや新たなRTPパケットを取得すべく、ステップS1に戻る。
以上のように、FECパケットと当該FECパケットに対応して受信されたRTPパケットとの対応関係と、FEC処理の状態とを記憶し、FEC処理毎のRTPパケットの受信に応じて、FEC処理の中断及び再開を可能にする。即ち、RTPのように大きなジッタを許容する通信方式において、順序の入れ替えや伝送間隔の揺らぎなどの擾乱を解消するRTP処理とFEC処理とを並列に実行可能にする。また、複数のFECパケットについて、1つのFECパケットに対するFEC処理の完了を待たずに、他のFECパケットに対するFEC処理を開始することができる。
このような構成によれば、RTP処理における擾乱の解消に必要な時間を待たずにFEC処理を開始してもFEC処理を完了することが可能になる。従来では、FEC処理については、RTP処理における擾乱の解消に必要な時間を経てから開始する必要があり、特に伝送間隔の揺らぎが大きい場合、結果としてRTP処理における必要な待機時間が長くなるため、無駄な遅延時間が生じる恐れがあった。例えば、図5の(a)に例示されるように、FECパケットに対応するRTPパケットであるDATA400の受信が遅延した場合、当該DATA400の受信を待ってからFEC処理を行うと、無駄な遅延時間が生じる一方で、RTP処理における必要な時間の待機をせずにFEC処理を開始すれば、必要なデータが揃わないためにFEC処理は不完全となり、欠損したパケットに対する耐性が低下する恐れがあった。ところが、本実施の形態においては、上述した構成により、RTP等のように大きなジッタを許容する通信方式においてFEC処理を用いる場合に、FEC処理で生じる無駄な遅延時間を解消することができると共に、パケットロスに対する耐性を維持することができる。即ち、図5の(b)の例では、FECパケット401を受信してFEC処理を開始でき次第、FEC処理を開始するため、たとえRTPパケットの受信の遅延があったとしても、無駄な遅延時間を削減することができるのである。この結果、映像配信や電話など動画や音声などのリアルタイム伝送で重要となる、送信装置及び受信処理装置間におけるデータの伝搬時間の増大をより一層抑制することができる。
[変形例]
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、以下に例示するような種々の変形が可能である。
上述した実施の形態において、受信処理装置50で実行される各種プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また当該各種プログラムを、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してコンピュータプログラムプロダクトとして提供するように構成しても良い。
上述した実施の形態において、受信処理装置50は、図6に例示されるように、送信装置100から受信して受信処理を行ったRTPパケット及びFECパケットを受信装置200に送信するようにしても良い。受信処理装置50と、受信装置200とは、上述のネットワークNT1と同様のネットワークにより接続されるようにしても良いし、このネットワークNT1と異なるネットワーク又は専用線により接続されるようにしても良い。
上述の実施の形態においては、図1のステップS1,S3,S6を行う順序は、上述の例に限らない。受信処理装置50は、例えば、ステップS1の後にステップS3を行っても良いし、ステップS6の処理をステップS1,S3と同期せず行う、即ち、品質補強パケットバッファ66及びデータパケットバッファ67を任意又は所定のタイミングで参照し、そのときのバッファリングの状態に応じて、ステップS6の処理を行うようにしても良い。
上述の実施の形態においては、冗長データの生成に用いられる演算及びFEC処理において行う演算として、XORの演算を取り扱ったが、これに限らない。
上述の各実施の形態においては、受信処理装置50が、図4のステップS9でFEC処理を行うタイミングは、任意のタイミングであっても良いし、所定の時間毎であっても良い。
上述の実施の形態においては、受信処理装置50は、図4のステップS9で、FEC処理を開始した後、ステップS8で取得されたRTPパケットを全て用いてXORの演算を終了させ、FEC処理が完了しない場合に、ステップS17でFEC処理を中断するようにした。しかし、これに限らず、例えば、受信処理装置50は、所定の個数のRTPパケットを用いてXORの演算を行う毎に、FEC処理を中断するようにしても良い。図7は、本変形例にかかる受信処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1〜S9は上述の第1の実施の形態と同様である。尚、ステップS9では、受信処理装置50は、FEC処理を開始すると、XORの演算の演算に用いたRTPパケットの数のカウントを開始する。ステップS20では、受信処理装置50は、XORの演算に用いたRTPパケットの数が所定の個数に達したか否かを判断し、当該判断結果が肯定的である場合(ステップS20:YES)且つFEC処理が完了しない場合(ステップS21:NO)、FEC処理を中断する(ステップS17)。このとき、受信処理装置50は、カウントしたRTPパケットの値をリセットする。そして、受信処理装置50は、このときのFEC処理の処理状態を品質補強処理状態記憶部70に記憶させて(ステップS22)、ステップS1に戻る。また、XORの演算に用いたRTPパケットが所定の個数には満たないが(ステップS20:NO)、FEC処理が完了した場合(ステップS11:YES)、即ち、FECパケットに対応するRTPパケットのうち、所定の個数ずつFEC処理が行われたRTPパケットを除いた残りのRTPパケットが所定の個数に満たないが、これらの残りのRTPパケットを用いてXORの演算を行うことにより、FEC処理が完了する場合、受信処理装置50は、ステップS10以降の処理を行う。ステップS12〜14は上述の第1の実施の形態と同様である。ステップS21の判断結果が肯定的である場合も同様にステップS10以降の処理を受信処理装置50は行う。尚、ステップS9で、中断したFEC処理を再開する際には、受信処理装置50は、ステップS8で取得したRTPパケットと、品質補強処理状態記憶部70に記憶された処理状態とを用いて、FEC処理を再開する。また、受信処理装置50は、XORの演算の演算に用いたRTPパケットの数のカウントを新たに開始する。
このような構成によれば、図5の(c)に例示されるように、各FECパケットに対するFEC処理の処理状態を平準化することができ、複数のFECパケットに対する各FEC処理を効率的に進めることができる。
上述の実施の形態においては、受信処理装置50は、FEC処理を行う際に、処理の対象となるFECパケットに対応するRTPパケットを全て取得できている場合、FEC処理を行わないようにしても良い。この場合、当該FECパケットに対応するRTPパケットのグループにおいて、欠損したRTPパケットがないことになる。このため、欠損したパケットを回復する必要がないため、そのためのFEC処理を行わなくても良い。しかし、CPUを効率的に利用することなどの観点から、処理の対象となるFECパケットに対応するRTPパケットを全て取得できている場合であっても、受信処理装置50は、FEC処理を行っても良い。
上述の実施の形態においては、対応関係記憶部69と、品質補強処理状態記憶部70とを別々の記憶部として構成したが、これらを一体的に構成するようにしても良い。即ち、受信処理装置50は、FEC処理毎に、品質補強パケットバッファ66にバッファリングされたFECパケットと、当該FECパケットに対応しデータパケットバッファ67にバッファリングされたRTPパケットと、これらを用いて行ったFEC処理の処理状態とを1つのテーブルやこれらをグラフ化したデータやファイルとして記憶するようにしても良い。
また、FECパケットと、当該FECパケットに対応するRTPパケットの対応関係は、上述の例に限らず、例えば、シーケンス番号を用いる形態でなくても良いし、行列形式やグラフ化するものでなくても良い。
50 受信処理装置
51 制御部
52 主記憶部
53 補助記憶部
54 通信I/F
55 表示部
56 操作入力部
60 受信処理部
61 RTP処理部
62 処理状態管理部
63 FEC処理部
64 品質補強パケット受信処理部
65 データパケット受信処理部
66 品質補強パケットバッファ
67 データパケットバッファ
68 擾乱解消処理部
69 対応関係記憶部
70 品質補強処理状態記憶部
71 品質補強パケット取得処理部
72 データパケット取得処理部
73 品質補強処理部
74 回復データパケット出力処理部
100 送信装置
200 受信装置
NT1 ネットワーク

Claims (7)

  1. データパケットを受信する第1受信部と、
    前記データパケットを記憶する第1記憶部と、
    欠損したデータパケットを回復するための冗長データと、前記冗長データの生成に用いられた複数のデータパケットを特定する第1特定情報とを含む品質補強パケットを受信する第2受信部と、
    前記品質補強パケットを記憶する第2記憶部と、
    前記データパケットの擾乱を解消する第1処理部と、
    前記品質補強パケットを特定する第2特定情報と、欠損したデータパケットを回復する演算を行う品質補強処理の前記演算の途中結果及び最終結果のうち少なくとも一方の結果と、前記品質補強パケットに対応する前記データパケットのうち前記演算に用いられた前記データパケットの前記第1特定情報と、を示す処理状態を前記品質補強処理毎に記憶する第3記憶部と、
    前記品質補強パケットに含まれる前記冗長データと、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットとを用いて、前記品質補強処理を行う第2処理部と、
    前記演算の最終結果により、欠損した第1データパケットが回復された場合、当該第1データパケットを前記第1記憶部に記憶させる第3処理部と、を備え、
    前記第2処理部は、
    前記品質補強処理を中断する場合、前記演算に用いた前記品質補強パケットの前記第2特定情報と、前記演算の途中結果と、前記演算に用いた前記データパケットの前記第1特定情報とを示す前記処理状態を前記第3記憶部に記憶させ、
    前記品質補強処理を中断した後に新たな前記品質補強パケットを受信した場合、新たに受信した前記品質補強パケットに含まれる前記冗長データと、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットとを用いて、前記品質補強処理を行い、
    中断した前記品質補強処理を再開する場合、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットのうち前記演算に用いていない前記データパケットと、前記第3記憶部に記憶された前記処理状態によって示される前記第2特定情報で特定される前記品質補強パケットと、前記第3記憶部に記憶された前記処理状態によって示される前記演算の途中結果と、を用いて前記品質補強処理を再開する、
    ことを特徴とする受信処理装置。
  2. 前記第2処理部は、前記品質補強処理を行った結果、前記第1データパケットが回復された場合、前記演算の最終結果である前記第1データパケットを前記第3処理部に出力し、当該品質補強処理の前記処理状態を前記第3記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信処理装置。
  3. 前記第2処理部は、前記品質補強処理を行った結果、欠損したデータパケットがなかった場合、当該品質補強処理の前記処理状態を前記第3記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信処理装置。
  4. 前記第2処理部は、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットのうち、所定の個数の前記データパケットを用いて前記演算を行った後、前記品質補強処理を中断して、前記処理状態を前記第3記憶部に記憶させ、前記演算に用いていない所定の個数の前記データパケットと、当該品質補強パケットに対する前記処理状態によって示される前記演算の途中結果とを用いて前記演算を行うことにより、前記品質補強処理を再開することを繰り返す
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信処理装置。
  5. 前記第1受信部は、RTP(Real-time Transport Protocol)プロトコルに従ったデータパケットを受信し、
    前記第2受信部は、RTPプロトコルに従った品質補強パケットを受信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信処理装置。
  6. 前記第2処理部は、前記冗長データ及び当該冗長データの生成に用いられた前記データパケット間で排他的論理和の演算を行う前記品質補強処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信処理装置。
  7. コンピュータに、
    データパケットを受信する第1受信ステップと、
    前記データパケットを第1記憶部に記憶する第1記憶ステップと、
    欠損したデータパケットを回復するための冗長データと、前記冗長データの生成に用いられた複数のデータパケットを特定する第1特定情報とを含む品質補強パケットを受信する第2受信ステップと、
    前記品質補強パケットを第2記憶部に記憶する第2記憶ステップと、
    前記データパケットの擾乱を解消する第1処理ステップと、
    前記品質補強パケットを特定する第2特定情報と、欠損したデータパケットを回復する演算を行う品質補強処理の前記演算の途中結果及び最終結果のうち少なくとも一方の結果と、前記品質補強パケットに対応する前記データパケットのうち前記演算に用いられた前記データパケットの前記第1特定情報と、を示す処理状態を前記品質補強処理毎に第3記憶部に記憶する第3記憶ステップと、
    前記品質補強パケットに含まれる前記冗長データと、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットとを用いて、前記品質補強処理を行う第2処理ステップと、
    前記演算の最終結果により、欠損した第1データパケットが回復された場合、当該第1データパケットを前記第1記憶部に記憶させる第3処理ステップと、を実行させ、
    前記第2処理ステップは、
    前記品質補強処理を中断する場合、前記演算に用いた前記品質補強パケットの前記第2特定情報と、前記演算の途中結果と、前記演算に用いた前記データパケットの前記第1特定情報とを示す前記処理状態を前記第3記憶部に記憶させ、
    前記品質補強処理を中断した後に新たな前記品質補強パケットを受信した場合、新たに受信した前記品質補強パケットに含まれる前記冗長データと、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットとを用いて、前記品質補強処理を行い、
    中断した前記品質補強処理を再開する場合、前記第1特定情報によって特定され且つ前記第1記憶部に記憶された前記データパケットのうち前記演算に用いていない前記データパケットと、前記第3記憶部に記憶された前記処理状態によって示される前記第2特定情報で特定される前記品質補強パケットと、前記第3記憶部に記憶された前記処理状態によって示される前記演算の途中結果と、を用いて前記品質補強処理を再開する、
    プログラム。
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