以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、同一の機能を果たす要素には同一の参照符号を付し、その説明は、特に必要がなければ繰り返さない。
図1および図2を参照して、本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1は、装着者の投球動作を補助するためのウェアである。投球動作補助ウェア1は、装着者の投球動作を補助することにより肘の位置が下がらないように投球フォームを矯正可能に構成されている。投球動作補助ウェア1は、上衣2と、上衣2の本体の生地より伸張し難い難伸張性部材3とを主に有している。
上衣2は、装着者の上半身に装着可能に構成されている。上衣2は、装着者の首を受け入れ可能なネック部6と、ネック部6の一方端7側に位置し装着者の腕を受け入れ可能な袖部8と、ネック部6の一方端7側に位置し装着者の胴体を受け入れ可能な胴体部9とを主に有している。袖部8は、装着者の肩近傍に配置される肩部4と、装着者の上腕近傍に配置される上腕部5とを有している。
胴体部9は、装着者の肩および腕が通過するように設けられたアームホール10と、装着者の脇近傍に配置される脇部11とを有している。袖部8と胴体部9とは、アームホール10で接続されている。アームホール10は、ネック部6から脇部11まで斜めに形成されている。袖部8の脇部11の外周の寸法は、装着者の上腕の肩との接続部分の外周の寸法とほぼ等しくなるように設定されている。これにより、腕が袖部8の中で踊らないようにすることができる。
上衣2の肩部4では、肩線4aが下方に凸状に設けられている。肩線4aは、図1および図2に示すように、上衣2を広げて載置した状態において上衣2の肩部4が形成する線である。肩線4aが下方に凸状に設けられているため、装着者の上腕が肩線4aより下がると装着者の肩および上腕に難伸張性部材3の張力が付与される。装着者は難伸張性部材3の張力を小さくするためには装着者の上腕が下がらないようにする。つまり、肩線4aが下方に凸状に設けられることにより、装着者の上腕が下がらないようにすることができる。肩線4aは、ネック部6から上腕部5まで胴体部9の方向に湾曲するように設けられている。袖部8は、上衣2を広げて載置した状態において袖口が上衣2の丈方向に上向きに延びるように設けられている。
図3を参照して、図1中P1部として示される投球動作補助ウェア1の肩部4および上腕部5の正面側の型紙は、肩線4aがアームホール10側に湾曲するように形成されている。図4を参照して、図2中P1部として示される投球動作補助ウェア1の肩部4および上腕部の背面側の型紙も肩線4aがアームホール10側に湾曲するように形成されている。なお、図3および図4では型紙の縫い代は図示されていない。また図3および図4中破線は、難伸張性部材が形成される領域および袖部の縫製部分を示している。
再び図1および図2を参照して、上衣2は、様々な動作が容易に行なえるように主として伸縮性生地で構成することが好ましい。一種類の伸縮性生地で上衣2を構成してもよいが、複数の種類の伸縮性生地を組み合わせて上衣2を構成してもよい。また、伸縮性生地をベースとする一方で、一部に非伸縮性生地を使用することもできる。上衣2の本体の生地としては、たとえばポリウレタン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維などから選ばれる繊維を組み合わせた編地もしくは織物などを用いることができる。
図1および図2の例では、上衣2は、袖部8が装着者の手首付近にまで達する長袖型の形状を有している。しかし、上衣2の形状としては、長袖型以外の任意の形状を採用することができる。たとえば、着用時に袖部8が装着者の上腕までを覆う半袖型の構造を採用することができる。また、着用時に袖部8が装着者の前腕の中央付近にまで達する七部袖型の構造をも採用することができる。このように上衣2において装着者の腕を受入れる袖部8の長さは装着者の上腕の少なくとも一部を覆う範囲で任意に変更可能である。また、上衣2のネック部6、胴体部9の形状も任意に選択可能である。
上記のように投球動作補助ウェア1が胴体部9を有することにより、着用時に投球動作を行なっても、本来の装着すべき位置から投球動作補助ウェア1が大きく上側や下側等にずれることを抑制することができる。このため、投球動作時においても、本来の装着位置から大きくずれることなく、安定した装着状態を維持することができる。
難伸張性部材3は、少なくとも第1の難伸張性部材3aと、第2の難伸張性部材3bとを有している。第1の難伸張性部材3aは、肩線4aに沿って設けられている。第1の難伸張性部材3aは、肩線4aに沿って正面側および背面側に拡がる幅を有するように形成されている。第1の難伸張性部材3aは、装着者の肩および上腕の少なくとも一部に宛がわれるように設けられている。つまり、第1の難伸張性部材3aは、上衣2において装着者の肩および上腕に相当する部分の少なくとも一部に設けられている。
第1の難伸張性部材3aは、上衣2の本体の生地より伸張し難いように構成されている。第1の難伸張性部材3aは、少なくとも一部が上衣2の表面に密着して形成されている。
図1および図2に示すように、第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の上側を覆うように設けられていてもよい。第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の表面積の半分以上を占めるように設けられていてもよい。また、第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の長さ寸法の半分以上の長さ寸法を有していてもよい。第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の長さ方向において正面側から背面側に拡がる幅が変化するように設けられていてもよい。
また図2に示すように、第1の難伸張性部材3aは、上衣2の脇部11の上方の領域において、当該領域を挟む領域より面積が小さくなるように設けられていてもよい。脇部11の上方の領域において第1の難伸張性部材3aの面積を小さくすることで、装着者が投球動作において上腕を上げ易くすることができる。
第2の難伸張性部材3bは、第1の難伸張性部材3aと連続的に設けられている。第2の難伸張性部材3bは第1の難伸張性部材3aと一体的に設けられていればよく、第2の難伸張性部材3bは第1の難伸張性部材3aと完全に接触して設けられていなくてもよい。第2の難伸張性部材3bは、上衣2のネック部6近傍において上衣2の巾方向の中心線CLに対して斜め方向に延在するように構成されている。第2の難伸張性部材3bは、ネック部6近傍に設けられているため、装着者の肩をしっかりと保持することができる。
図5および図6を参照して、第2の難伸張性部材3bは装着者の肩甲骨20の上部および棘上筋21の少なくとも一部に宛がわれるように設けられている。つまり、第2の難伸張性部材3bは、上衣2において、装着者の肩甲骨20の上部および棘上筋21に相当する部分の少なくとも一部に設けられている。第2の難伸張性部材3bは、肩甲骨20の上部および棘上筋21の少なくとも一部を覆うように設けられているため、肩甲骨20を背中の中心に寄せるように張力を付与することができる。
第2の難伸張性部材3bは上衣2の本体の生地より伸張し難いように構成されている。第2の難伸張性部材3bは、少なくとも一部が上衣2の表面に密着して形成されている。
また、図2に示すように、難伸張性部材3は、第3の難伸張性部材3cを有していてもよい。第3の難伸張性部材3cは、上衣2のネック部6に対して第2の難伸張性部材3bより離れた位置に設けられている。第2の難伸張性部材3bと第3の難伸張性部材3cとの間に隙間12が設けられていてもよい。この隙間12には難伸張性部材3は設けられていない。この隙間12により投球動作において装着者の肩を動き易くすることができる。第3の難伸張性部材3cは上衣2の巾方向の中心線CLに対して斜め方向に延在するように構成されている。
図5および図6を参照して、第3の難伸張性部材3cは装着者の肩甲骨20の下部、棘下筋22および小円筋23の少なくとも一部に宛がわれるように設けられている。つまり、第3の難伸張性部材3cは、上衣2において、装着者の肩甲骨20の下部、棘下筋22および小円筋23に相当する部分の少なくとも一部に設けられている。第3の難伸張性部材3cは、肩甲骨20の下部、棘下筋22および小円筋23の少なくとも一部を覆うように設けられているため、肩甲骨20を背中の中心に寄せるように張力を付与することができる。
第3の難伸張性部材3cは上衣2の本体の生地より伸張し難いように構成されている。第3の難伸張性部材3cは、少なくとも一部が上衣2の表面に密着して形成されている。
また、図2に示すように、第2の難伸張性部材3bの幅は、第3の難伸張性部材3cの幅より大きくなるように設けられていてもよい。第2の難伸張性部材3bの幅は、第2の難伸張性部材3bが延在する方向と交差する方向の幅である。つまり、ネック部6に対して第2の難伸張性部材3bと第3の難伸張性部材3cとが並ぶ方向の第2の難伸張性部材3bの幅である。第3の難伸張性部材3cの幅は、第3の難伸張性部材3cが延在する方向と交差する方向の幅である。つまり、ネック部6に対して第2の難伸張性部材3bと第3の難伸張性部材3cとが並ぶ方向の第3の難伸張性部材3cの幅である。
また、図2に示すように、難伸張性部材3は、第4の難伸張性部材3dを有していてもよい。第4の難伸張性部材3dは上衣2の巾方向の中心線CL上に設けられている。第4の難伸張性部材3dは装着者の背中の中央に宛がわれるように設けられている。つまり、第4の難伸張性部材3dは、上衣2において装着者の背中の中央に相当する部分に設けられている。
第4の難伸張性部材3dが上衣2において装着者の背中の中央を覆うように設けられているため、装着者の背筋が伸びるように張力を付与することができる。そのため、装着者の背筋が丸くなるのを抑制することができる。これにより、装着者の胸が張るようにすることができる。このため、装着者のテークバックを大きくすることができる。
また、図2に示すように、難伸張性部材3は、第5の難伸張性部材3eを有していてもよい。第5の難伸張性部材3eは上衣2の巾方向に所定の幅で延びるように設けられている。第5の難伸張性部材3eは装着者の肩甲骨20の下方に宛がわれるように設けられている。つまり、第5の難伸張性部材3eは、上衣2において装着者の肩甲骨20の下方に相当する部分に設けられている。第5の難伸張性部材3eが装着者の背中を締め付けることにより投球動作補助ウェア1の胴体部9のずり上がりなどのずれを抑制することができる。
また、図1および図2に示すように、難伸張性部材3は、第6の難伸張性部材3fを有していてもよい。第6の難伸張性部材3fは、第1の難伸張性部材3aの先端部付近において袖部8の下側を所定の幅で覆うように設けられている。第6の難伸張性部材3fは装着者の前腕の中央付近に宛がわれるように設けられている。つまり、第6の難伸張性部材3fは、上衣2において装着者の上腕の肘関節付近に相当する部分に設けられている。第6の難伸張性部材3fと第1の難伸張性部材3aとで装着者の前腕を締め付けることにより投球動作補助ウェア1の袖部8のずれを抑制することができる。
なお、第4の難伸張性部材3d〜第6の難伸張性部材3fは、それぞれ上衣2の本体の生地より伸張し難いように構成されている。第4の難伸張性部材3d〜第6の難伸張性部材3fは、少なくとも一部が上衣2の表面に密着して形成されている。
難伸張性部材3は、上述の第1の難伸張性部材3aおよび第2の難伸張性部材3bの他も連続的に設けられている。難伸張性部材3は、互いに一体的に設けられていればよく、互いに完全に接触して設けられていなくてもよい。
難伸張性部材3は、たとえばウレタン樹脂のような弾性を有する樹脂材料で構成することができる。また、ラバー、シリコン、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ゴム系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)等の樹脂材料も難伸張性部材3の各々の材料として使用することができる。
図1および図2に示すように、難伸張性部材3は、任意形状の線状パターンで形成されていてもよい。線状パターンは複数の線状の部分を組み合せて形成されていてもよい。難伸張性部材3は、たとえばハニカム状に形成されてもよい。また、難伸張性部材3は、任意形状の面状パターンで形成されていてもよい。さらに、難伸張性部材3は、任意形状の面状パターンと線状パターンとを組み合わせて形成されていてもよい。
難伸張性部材3の材質、形状等は任意に選択可能である。第1の難伸張性部材3a〜第6の難伸張性部材3fの各々は、互いに同じ材料で構成されていてもよく、また少なくともいずれかが異なる材料で構成されていてもよい。また、第1の難伸張性部材3a〜第6の難伸張性部材3fの各々は、互いに同じ形状で構成されていてもよく、また少なくともいずれかが異なる形状で構成されていてもよい。
次に、図7を参照して、上述の難伸張性部材3を構成する線状パターンの構造例について説明する。図7では、線状パターンを構成する1つの線状の部分の断面形状が示されている。
図7に示す例では、線状パターン31の断面形状は略矩形である。より詳しくは、線状パターン31は、上衣2の表面から略垂直に立ち上がる側面32を有し、上端角部33が尖ったような形状を有する。図7に点線で示すように、線状パターン31の上端角部33を丸めてもよい。
線状パターン31を伸張させるのに必要な力が線状パターン31による張力に対応する力となるが、当該力は線状パターン31の体積に比例する。ここで、上記のように線状パターン31が上衣2の表面から略垂直に立ち上がる側面32を有することで、上衣2上における線状パターン31の形成領域を小さく抑えながら、線状パターン31の充分な体積を確保することができる。つまり、線状パターン31の形成領域を小さく抑えながら、線状パターン31による所望の張力を得ることができる。
線状パターン31の高さ(厚み)や幅は任意に調節可能であるが、これらを適切に調節することによっても線状パターン31の体積を調節することができ、線状パターン31による張力を調節することができる。
たとえば装着者の体格や好み等の違い等より、難伸張性部材3による各部の張力を異ならせることを要求される場合もあると考えられるが、上記のように難伸張性部材3を構成する線状パターン31の高さ(厚み)、幅、密度等を適切に調節することにより難伸張性部材3の各部の張力を容易に変化させることができるので、上記のような要求にも応えることができる。
次に、図8を参照して、本発明の一実施の形態に係る投球動作補助ウェア1の製造方法の一例について説明する。
図8に示すように、まず、難伸張性部材3を形成するための樹脂を準備する(S10)。たとえば、所定の弾性を有し、成型性も良好であると考えられるウレタン樹脂を準備する。
次に、上記樹脂を金型に導入する(S20)。この金型は、難伸張性部材3の形状に対応した凹部(キャビティ)を有し、この凹部に樹脂を導入する。樹脂を金型に導入するに際しては、たとえば樹脂を流動可能な状態(たとえば液状)として金型に導入すればよい。その後、金型内で樹脂を加熱する(S30)。たとえば上記樹脂の硬化温度以上の温度で加熱する。それにより、樹脂の一部(金型と接する部分およびその近傍)を硬化あるいは樹脂全体を半硬化状態とする。
次に、上記のような状態の樹脂を、上衣2の作製用の生地(たとえば伸縮性生地)に密着させる(S40)。具体的には、金型内で加熱状態にある樹脂材料上に上記生地を被せ、該生地に圧力を加えて樹脂に生地を接触させる。この状態で樹脂を硬化させることにより、生地の表面上に所望の難伸張性部材3を形成することができる。なお、金型を用いて難伸張性部材3を形成した後に、接着剤等を用いて該難伸張性部材3を生地上に密着形成することも可能である。
上記のように金型を用いて生地の表面に難伸張性部材3を形成することにより、たとえば図7に示すように側面32が生地の表面にほぼ垂直な方向に延びるような線状パターン31を形成することができる。
上記のようにして生地の表面に難伸張性部材3を形成した後、生地同士を縫着することにより、たとえば図1および図2に示すような投球動作補助ウェア1を作製することができる。
次に、本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェアの作用効果について比較例と比較して説明する。
図6を参照して、投球動作においては、ローテーターカフと呼ばれる、肩甲骨20の後部の棘上筋21、棘下筋22および小円筋23ならびに肩甲骨20の前部の肩甲下筋(図示せず)が重要な機能を担っている。投球動作において、肘の位置が下がらないようにするためには、特に、胸を反らして上腕を上げるように機能する肩甲骨20の後部の棘上筋21、棘下筋22および小円筋23が重要である。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1によれば、肩線4aよりも下方に肘が下がると第1の難伸張性部材3aおよび第2の難伸張性部材3bにより装着者の肩および上腕に張力を付与することができる。この際、図5に示すように、主に第1の難伸張性部材3aにより上腕にD1方向に張力を付与することができる。また主に第2の難伸張性部材3bにより肩甲骨20の後部にD2方向に張力を付与することできる。装着者が肩および上腕に付与される張力が小さくなるように投球することにより、投球動作において肘の位置が下がらないようにすることができる。
一方、図9および図10を参照して、比較例のウェア100は通常のウェアである。比較例のウェア100の上衣2は伸縮性生地で構成されている。比較例のウェア100では図1に示す難伸張性部材3は設けられていない。そのため、比較例のウェア100では、肘の位置に応じて難伸張性部材3により張力が付与されることもない。
図11および図12を参照して、本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1と比較例のウェア100とを比較して説明する。なお、図11および図12においては装着者の上腕の角度を見易くするため、図11では投球動作補助ウェア1は図示されておらず、図12では比較例のウェア100は図示されていない。
図11に示すように、本発明の投球動作補助ウェア1は、投球動作において肘の位置が下がらないようにできる。一方、図12に示すように、比較例のウェア100は、難伸張性部材3が設けられていないため、投球動作において肘の位置が下がらないように装着者の肩および上腕に張力が付与されることはない。
つまり、本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1は、比較例のウェア100に比べて、装着者の肘の位置を高くすることができ、投球動作上の好ましい肘の位置、すなわち投球動作補助ウェア1の装着者の両肩を結んだ延長線上よりも上方に誘導することができる。なお、θ1とθ2は、肘の位置を判りやすくするため装着者の両肩を結んだ線と上腕の角度を示したものである。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1は、上述のように投球動作において肘の位置が下がらないようにすることができるため、肘の位置が下がらないように投球フォームを矯正することができる。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1によれば、肘の位置が下がらないように投球フォームを矯正することにより、肘が肩線4aよりも上方に位置することで、コッキング期において、肘が両肩を結んだ延長線上よりも若干上方に配置される。これにより、ボールに対する加速期間が十分に得られるため球速の向上が図れる。また、肘にかかる外反ストレスを小さくすることができるため故障の要因を低減させることができる。
また、第1の難伸張性部材3aおよび第2の難伸張性部材3bが肩および上腕に張力を付与することによりフォロースルー期において、肩の後部の筋肉群にかかる遠心力による引張の負荷を軽減させることができる。これにより、故障を軽減させることができる。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1は、上衣2のネック部6に対して第2の難伸張性部材3bより離れた位置に設けられた第3の難伸張性部材3cを備えていることが好ましい。この場合、第3の難伸張性部材3cによりさらに強い張力を付与することができる。これにより、投球動作において、さらに肘の位置が下がらないようにすることができる。
また、第2の難伸張性部材3bと第3の難伸張性部材3cとの間に隙間12を設けることができるので、この隙間12で第2の難伸張性部材3bおよび第3の難伸張性部材3cの伸張が吸収されることにより投球動作において動きやすさを向上することができる。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1では、第2の難伸張性部材3bの幅は、第3の難伸張性部材3cの幅より大きくなるように設けられていることが好ましい。第2の難伸張性部材3bは、肩線4aに沿う第1の難伸張性部材3aと連続的に設けられ、かつ上衣2のネック部6近傍において上衣2の巾方向の中心線CLに対して斜めに延在しているため、第3の難伸張性部材3cに比べて大きな張力を装着者の肩に付与しやすい。第2の難伸張性部材3bの幅が第3の難伸張性部材3cの幅より大きくなるように設けられているため、効果的に張力を装着者の肩に付与することができる。
また、第2の難伸張性部材3bは、上衣2のネック部6近傍において上衣2の巾方向の中心線CLに対して斜めに延在しているため、装着者の棘上筋21の少なくとも一部を覆うように設けられている。第2の難伸張性部材3bの幅を第3の難伸張性部材3cの幅より大きくすることにより、棘上筋21を覆う第2の難伸張性部材3bの面積を大きくすることができる。棘上筋21は投球動作において負担が大きい。棘上筋21の少なくとも一部を覆う第2の難伸張性部材3bの面積を大きくすることで棘上筋21の負担を軽減することができる。これにより、フォロースルー期において、肩の周囲、特に後部の筋肉群にかかる遠心力による引張の負荷をさらに軽減させることができる。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1では、第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の上側を覆うように設けられていることが好ましい。このため、第1の難伸張性部材3aの袖部8の幅方向の面積を大きくすることができるので、第1の難伸張性部材3aにより装着者の上腕にさらに大きな張力を付与することができる。
本発明の一実施の形態の投球動作補助ウェア1では、第1の難伸張性部材3aは、上衣2の袖部8の長さ寸法の半分以上の長さ寸法を有していることが好ましい。このため、第1の難伸張性部材3aの袖部8の長さ方向の面積を大きくすることができるので、第1の難伸張性部材3aにより装着者の上腕にさらに大きな張力を付与することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。