JP5560329B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体の前部の左右両側に位置して該車体の前後方向へ延びている左右のフロントサイドフレームと、該左右のフロントサイドフレームの後に位置して前記車体を前と後とに区画するダッシュボードロアパネルと、を含む車体前部構造に関する。
ダッシュボードロアパネルは、車体を前と後とに区画するように形成された縦板状の区画板と、該区画板の下端から後下方へ傾斜している傾斜板と、から成る。一般に、該ダッシュボードロアパネルは、車幅方向へ延びるクロスメンバによって補強されている。ダッシュボードロアパネルがクロスメンバによって補強された技術は、特許文献1及び特許文献2から知られている。
特許文献1から知られているダッシュボードロアパネルは、上半分のアッパパネルと下半分のロアパネルとの、2部材によって構成されている。アッパパネルは縦板状の部材であって、下端には車幅方向に細長い屈曲部が一体に形成されている。該屈曲部は、車体の後方へ開いたV字状断面に形成されている。ロアパネルは、V字状断面の開口を塞ぐように屈曲部に接合された縦板状の部分と、該縦板状の部分の下端から後下方へ傾斜している傾斜板状の部分と、から成る。アッパパネルのV字状断面の屈曲部とロアパネルの縦板状の部分とによって、車幅方向に細長い閉断面体が構成されている。該閉断面体によって、ダッシュボードロアパネルが補強される。アッパパネルに対してロアパネルが別部材であるから、車体の部品数が多くなり、コストアップの要因となり得る。
特許文献2から知られているダッシュボードロアパネルは、上半分の縦板と下半分の傾斜板と、から成る一体成形品である。該傾斜板は、上半分の縦板の下端から後下方へ傾斜している。縦板は、車幅方向へ延びるクロスメンバによって補強されている。該クロスメンバは、縦板と傾斜板との屈曲部よりも上に位置している。ダッシュボードロアパネルに対してクロスメンバが別部材であるから、車体の部品数が多くなり、コストアップの要因となり得る。
更に、近年、ダッシュボードロアパネルの振動を効率良く抑制する技術が求められている。そのためには、上半分の縦板に補強板を張ることによって、該縦板の面剛性(パネル面方向の剛性)を高めることが考えられる。
特開平10−45034号公報 特開2007−30627公報
本発明は、車体のコストの低減を図りつつ、ダッシュボードロアパネルの剛性を高めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、車体の前部の左右両側に位置して該車体の前後方向へ延びている左右のフロントサイドフレームと、該左右のフロントサイドフレームの後に位置して前記車体を前と後とに区画するダッシュボードロアパネルと、を含む車体前部構造において、前記ダッシュボードロアパネルは、前記車体を前と後とに区画するように形成された縦板状の区画板と、該区画板の下端から後下方へ傾斜している傾斜板と、を含み、前記区画板は、後面の少なくとも一部が補強板によって補強され、該補強板は、下端に延長部を有し、該延長部は、前記区画板と前記傾斜板との屈曲部よりも上から、該屈曲部よりも後へ延びて、前記傾斜板に接合され、前記延長部と前記ダッシュボードロアパネルとによって、車幅方向に細長い閉断面体が構成されている、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、前記ダッシュボードロアパネルの下部から後方へ延びた、上に凸状のトンネル部と、該トンネル部の凸形状に沿いつつ車幅方向へ延びて、前記トンネル部の上部に且つ前記ダッシュボードロアパネルの後面に設けられた、車幅方向に延びるクロスメンバと、を更に有し、該クロスメンバは、前記延長部に接合されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記延長部は、断面視略逆L字状の部材であって、前記屈曲部よりも上位から、前記左右のフロントサイドフレームの上面の少なくとも一方に概ね沿いつつ後方へ延びている横板と、該横板の後端から垂下して前記傾斜板に接合される縦板と、から成ることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、前記クロスメンバの車幅方向の一端は、前記延長部の車幅方向の一端の断面形状に合わせた形状に形成されるとともに、前記各一端同士が接合されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、前記左右のフロントサイドフレームは、前記区画板よりも前に位置した略水平な左右の水平部と、該左右の水平部の後端から後下方へ傾斜した左右の傾斜部と、から成り、前記左右のフロントサイドフレームのなかで、前記横板の近傍に位置する方のフロントサイドフレームの前記傾斜部は、前記横板の近傍に位置するブラケットによって前記区画板及び前記補強板に接合されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、前記ブラケットは、断面視略L字状の部材であって、前記左右の傾斜部の上面の少なくとも一方に接合される横板状の第1接合部と、該第1接合部から起立して前記区画板及び前記補強板に接合される縦板状の第2接合部と、前記第1接合部から前記第2接合部にわたって連なるように隆起したリブと、から成ることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、前記ダッシュボードロアパネルは、前記屈曲部に沿って車幅方向に延びるクロスメンバにより補強され、前記ダッシュボードロアパネルの前記傾斜板の後端の車幅中央には、該傾斜板よりも高強度の高強度板が設けられ、前記傾斜板は、前記クロスメンバと前記高強度板とによって挟まれている中間部分が、挟まれていない他の部分よりも脆弱であることを特徴とする。
請求項8に係る発明では、前記区画板は、運転者によるブレーキ操作力を調整するためのブレーキブースタが取り付けられる部分を、パネル補強部材によって補強され、該パネル補強部材は、前記クロスメンバから分離していることを特徴とする。
請求項9に係る発明では、前記高強度板は、前記左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されていることを特徴とする。
請求項10に係る発明では、前記ダッシュボードロアパネルは、下部から後方へ延びた、上に凸状の前部トンネル部を備え、前記高強度板は、高張力鋼板によって構成されており、前記前部トンネル部の真後ろに位置した、上に凸状の後部トンネル部が一体に形成され、該後部トンネル部は、前記前部トンネル部の後端に連なって後方へ延びていることを特徴とする。
請求項11に係る発明では、前記左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されているフロントクロスメンバを、更に備え、該フロントクロスメンバの前縁は、車幅中央が車幅方向の両端よりも後方に位置するように全体に湾曲した、略アーチ状に形成され、前記フロントクロスメンバには、前記前縁に沿って前記高強度板が接合されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ダッシュボードロアパネルは、縦板状の区画板の後面が補強板によって補強されている。該補強板は下端に延長部を有している。該延長部は、区画板と傾斜板との屈曲部よりも上から、該屈曲部よりも後へ延びて、傾斜板に接合されている。この結果、延長部とダッシュボードロアパネルとにより、車幅方向に細長い閉断面体が構成される。このように、区画板の面剛性を高めるための補強板を、ダッシュボードロアパネルに組み合わせるだけの、簡単な構成によって、ダッシュボードロアパネルの屈曲部の周りを補強するための、閉断面体を構成することができる。新たに補強用のクロスメンバを設ける必要はない。つまり、該閉断面の構成によってクロスメンバを代用することにより、ダッシュボードロアパネルの剛性を高めることができ、この結果、車体の剛性を高めることができる。従って、ダッシュボードロアパネル及び該パネルを補強する部材の部品数を極力抑制することができる。このため、車体の軽量化及びコストの低減を図りつつ、ダッシュボードロアパネルの剛性を高めることができる。さらには、閉断面体によって補強板の剛性も高まる。補強板自体の板厚を低減することができるので、車体の一層の軽量化を図ることができる。しかも、補強板の板厚を低減することにより、補強板自体の成形性も高まる。
請求項2に係る発明では、トンネル部の上部に且つダッシュボードロアパネルの後面に、クロスメンバが設けられている。該クロスメンバは、トンネル部の凸形状に沿いつつ車幅方向へ延びている。このようなクロスメンバは、ダッシュボードロアパネル及び該パネルに有しているトンネル部とは、別部材によって構成することができる。このため、該クロスメンバについては、トンネル部の凸形状に沿った形状であっても、プレス成形等の一般的な成形法によって容易に形成することができる。従って、延長部に対するトンネル部の相対的な位置ズレ(高さのズレを含む)の有無にかかわらず、該延長部に対して接合されるクロスメンバの接合位置(高さを含む)を、最適となるように設定することができる。さらには、クロスメンバを延長部に接合するので、その分、該クロスメンバの長さを短くすることができる。
請求項3に係る発明では、ダッシュボードロアパネルとの組み合わせにより閉断面体を構成するための延長部は、断面視略逆L字状に形成されている。該逆L字状の上辺を成す横板は、左右のフロントサイドフレームの上面の少なくとも一方に概ね沿いつつ後方へ延びている。このため、車両の前面に衝突力が作用する、いわゆる正面衝突が発生したときに、前方からの衝突力は、フロントサイドフレームの前端から後方へ伝わり、更に該フロントサイドフレームの延長上に位置している横板に伝わる。従って、延長部は、該衝突力をフロントサイドフレームから効率良く受けて、車体の周囲に分散することができる。
請求項4に係る発明では、クロスメンバの車幅方向の一端が、延長部の車幅方向の一端の断面形状に合わせた形状に形成されている。該各一端同士は同じ断面形状なので、互いに円滑に接合することができる。
請求項5に係る発明では、横板の近傍に位置する方のフロントサイドフレームの傾斜部は、横板の近傍に位置するブラケットによって、区画板及び補強板に接合されている。前方からの衝突力は、フロントサイドフレームの傾斜部からブラケットを介して区画板、補強板及び閉断面体に伝わる。従って、フロントサイドフレームの後部が傾斜しているにもかかわらず、延長部は、傾斜部から該衝突力を十分に受けることができる。
請求項6に係る発明では、ブラケットは、リブによって変形が規制された断面視略L字状に形成されることにより、高剛性の部材に構成されている。このため、ブラケットは、傾斜部から伝わってきた衝突力を区画板、補強板及び閉断面体に十分に伝えることができる。
請求項7に係る発明では、ダッシュボードロアパネルの傾斜板のなかで、クロスメンバと高強度板(例えば、高張力鋼板によって構成された板材)とによって挟まれている中間部分が、挟まれていない他の部分よりも脆弱である。ダッシュボードロアパネルの前に配置されている部材(例えばエンジン)が、前方からの衝突力によって後方へ変位してダッシュボードロアパネルに当たった場合に、脆弱部は後方へ大きく変形することができる。その分、ダッシュボードロアパネルの前に配置されている部材が後方へ変位する変位量を大きくすることができ、この結果、衝撃を一層吸収することができる。しかも、脆弱部が後方へ変形することによって衝撃を吸収するので、ダッシュボードロアパネル全体が後方へ変形することを抑制することができる。
請求項8に係る発明では、区画板のなかで、ブレーキブースタが取り付けられる部分が、パネル補強部材によって補強されている。該パネル補強部材は、ダッシュボードロアパネルを補強するためのクロスメンバから分離している。このため、前方からの衝突力によってクロスメンバが後方へ変位し、又は/及び変形した場合に、パネル補強部材が該クロスメンバの影響を受けにくく、この結果、ブレーキブースタも影響を受けにくい。
請求項9に係る発明では、ダッシュボードロアパネルの傾斜板の後端に設けられている高強度板が、左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されている。このため、傾斜板の後端部分が一層高強度になるので、衝突力による脆弱部の変形性能を一層高めることができる。この結果、ダッシュボードロアパネル全体が後方へ変形することを、一層抑制することができる。
請求項10に係る発明では、ダッシュボードロアパネルに設けられている前部トンネル部に、高強度板に設けられている後部トンネル部が連なっている。高強度板は高張力鋼板によって構成されているだけであるから、プレス成形することによって後部トンネル部を容易に形成することができる。しかも、高張力鋼板によって構成された後部トンネル部であるから、強度を高めることができる。また、後部トンネル部の肉厚を薄くすることによって、車体の軽量化を図ることができる。
請求項11に係る発明では、左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されているフロントクロスメンバの前縁は、車幅中央が両端よりも後方に位置するように全体に湾曲した、略アーチ状に形成されている。フロントクロスメンバに対し、略アーチ状の前縁に沿って高強度板が接合されている。該前縁は略アーチ状であるから、車幅方向へ直線状である場合に比べて、縁の長さが長い。このため、フロントクロスメンバと高強度板との接合長さを長く設定、または接合箇所を多く設定することができる。その分、総合的な接合面積を増すことができるので、接合部分全体の強度(車体前後方向の剪断強度を含む)が高まる。この結果、更なる車体の高強度化を図ることができる。
本発明の車体の前部の平面図である。 図1に示された車体の前部の底面図である。 図1に示された車体の前部を車室側から見下ろした斜視図である。 図1に示された車体の前部からダッシュボードロアパネルを外した構成を車室側から見下ろした斜視図である。 図1に示された車体の前部からサイドシルを外した構成の側面図である。 図3に示されたダッシュボードロアパネル及びクロスメンバ周りの斜視図である。 図3に示されたクロスメンバとダッシュボードロアパネルと補強板との関係を車室側から見た斜視図である。 図6に示されたクロスメンバ及びジョイントカバー周りの要部の斜視図である。 図4に示されたクロスメンバ及びジョイントカバー周りをエンジンルーム側から見た斜視図である。 図4に示されたクロスメンバ及びジョイントカバー周りの要部の斜視図である。 図10の11−11線に沿った断面図である。 図6に示されたダッシュボードロアパネルのビード周りをエンジンルーム側から見た斜視図である。 図12の13−13線に沿った断面図である。 図1に示された左のフロントサイドフレームとダッシュボードロアパネルとの関係をエンジンルーム側から見た斜視図である。 図14の15−15線に沿った断面図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1〜図3に示されるように、車両10は例えば乗用車であり、車体11の内側に前部のエンジンルーム13と、該エンジンルーム13の真後ろに位置する車室12とが、形成されている。該車体11は、モノコックボディから成り、車両10の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CLに対し、左右対称形に形成されている。
該車体11の前半部は、左右のサイドシル14,14と、左右のフロントサイドフレーム16,16と、ダッシュボードロアパネル19と、左右のアウトリガー25,25と、左右のフロアフレーム36,36と、を含む。
左右のフロントサイドフレーム16,16は、車体11の前部(ダッシュボードロアパネル19よりも前の部分)の左右両側に位置し、該車体11の前後方向に延びている。
図2に示されるように、左右のアウトリガー25,25は、左右のフロントサイドフレーム16,16の後端部から車幅方向の外方へ向かって、左右のサイドシル14,14まで延びている。該左右のサイドシル14,14は、車体11の中央部(ダッシュボードロアパネル19よりも後の部分)の左右両側に位置し、該車体11の前後方向に延びている。
図1、図3及び図5に示されるように、ダッシュボードロアパネル19は、左右のフロントサイドフレーム16,16の後に位置して車体11を前と後に区画する、つまり前のエンジンルーム13と後の車室12との間を仕切る隔壁である。該ダッシュボードロアパネル19は、上半部分の区画板41と、下半部分の傾斜板43とから成る。区画板41は、フロントサイドフレーム16の傾斜部32上に位置する略垂直な平板状に形成されている。傾斜板43は、区画板41の下端から後下方へ傾斜している。
ダッシュボードロアパネル19の後端、つまり傾斜板43の後端は、フロアパネル37に結合されている。該フロアパネル37は、車室12の床を構成する概ね平板状の部材であり、車幅中央には車体前後方向に延びるセンタトンネル38が形成されている。該センタトンネル38は、フロアパネル37から上に凸状となる、略逆U字状断面に湾曲している。
該左右のフロントサイドフレーム16,16は、区画板41よりも前に位置した略水平な左右の水平部31,31と、該左右の水平部31,31の後端から後下方へ傾斜した左右の傾斜部32,32と、から成る。
図1及び図2に示されるように、左右のフロアフレーム36,36は、左右のフロントサイドフレーム16,16の後端部32b,32bから後方へ延びて車室12に位置し、フロアパネル37を支持している。
該左右の傾斜部32,32の上と、左右のフロアフレーム36,36の上との、少なくとも一方には、ダッシュボードロアパネル19を介して又は直接に、左右のフレーム補強板34,34が重ねられ(被せられた構成を含む)、且つ接合されている。該左右のフレーム補強板34,34によって、左右の傾斜部32,32と左右のフロアフレーム36,36との、少なくとも一方を補強することができる。
以下、車体11の前部構造について詳しく説明する。
図1〜図3及び図6に示されるように、ダッシュボードロアパネル19は、下部から後方へ延びた、上に凸状の前部トンネル部47を有する。該前部トンネル部47は、区画板41と該傾斜板43との間のコーナ42、つまり屈曲部42から傾斜面43にかけて形成されており、車幅中央に位置し、車室12へ向かって上に凸状となる、略逆U字状断面に湾曲している。
図3、図4、図6、図7及び図15に示されるように、該ダッシュボードロアパネル19の区画板41は、車室12に臨んでいる面(ダッシュボードロアパネル19の後面19a)の少なくとも一部、例えば概ね左半分が補強板28によって補強されている。この結果、該区画板41の面剛性(パネル面方向の剛性)が高められている。詳しく述べると、該補強板28は、区画板41の後面19aに重ねられ且つ接合された補強板本体91と、該補強板本体91の下端に折り曲げ成形された折り曲げ部92(延長部92)と、から成る一体成形品である。
補強板28の下端に有している延長部92は、区画板41と傾斜板43との屈曲部42よりも上から、該屈曲部42よりも後へ延びて、傾斜板43に接合されている。この結果、延長部92とダッシュボードロアパネル19とによって、車幅方向に細長い閉断面体93が構成される。
より具体的に述べると、図15に示されるように、該延長部92は、断面視略逆L字状の部材であって、屈曲部42よりも上位(上位の点Pu)から後方へ延びている略水平な横板94(延出部94)と、該横板94の後端から略垂直に垂下している縦板95(垂下部95)と、該縦板95の下端から後下方へ延びているフランジ96と、から成る。該横板94は、左右のフロントサイドフレーム16,16の上面32a,32a(上壁32a,32a)の少なくとも一方に概ね沿いつつ後方へ延びている。フランジ96の下面が傾斜板43の上面に接合されることによって、縦板95は傾斜板43に接合される。該延長部92は、ダッシュボードロアパネル19の傾斜面43を介して、左のフロントサイドフレーム16の傾斜部32に接合されている。
さらに、図6に示されるように、該ダッシュボードロアパネル19は、区画板41と該傾斜板43との間のコーナ42、つまり屈曲部42にジョイントカバー22を有している。図4、図8〜図11に示されるように、該ジョイントカバー22は、ダッシュボードロアパネル19からエンジンルーム13へ向かって前下方に延びた、概ね先細りテーパ状の中空体であり、先端の底部52には操舵装置のステアリング軸21(図4参照)が貫通するための開口51が形成されている。
詳しく述べると、該ジョイントカバー22は、前下方を向いている平坦な略円板状の底部52と、該底部52の側縁及び後縁から立ち上がった段部53と、該底部52の前縁から立ち上がった前面部54と、該前面部54の縁に形成された前フランジ55と、該段部53の側縁及び後縁に形成された後フランジ56と、から成る。該後フランジ56は、前面フランジ55と連続的に形成されている。
さらに、図3、図6及び図8に示されるように、該ダッシュボードロアパネル19は、後面19aに重ね合わされたクロスメンバ23(ダッシュクロスメンバ23)によって補強されている。該クロスメンバ23は、該区画板41と該傾斜板43との間のコーナ42、つまり屈曲部42に位置した、車幅方向に細長い部材であって、車幅方向から見て断面略逆L字状の部材である。つまり、該クロスメンバ23は、屈曲部42に沿って車幅方向に延びている。
このように構成されている該クロスメンバ23は、図2及び図3に示されるように、ジョイントカバー22に位置する部分から車幅方向に二分割されている。つまり、該クロスメンバ23は、左のクロスメンバ61と右のクロスメンバ62との二分割品から成る。しかし、ジョイントカバー22とダッシュボードロアパネル19とクロスメンバ23とが互いに接合されることにより、該クロスメンバ23は左右一体化されている。なお、該クロスメンバ23は、上記二分割品の構成と同等の単一品によって、構成することができる。
詳しく述べると、図4に示されるように、左のクロスメンバ61は、略逆L字状のメンバ本体63と、該メンバ本体63の上端から上方へ延びた上フランジ64と、該メンバ本体63の下端から後下方へ延びた下フランジ65と、から成る。該上フランジ64は、車室12から該区画板41に重ね合わされ且つ接合される。該下フランジ65は、車室12から傾斜板43の上面に重ね合わされ且つ接合される。
図4、図6及び図7に示されるように、左のクロスメンバ61の上及び下フランジ64,65の右端は、ダッシュボードロアパネル19を挟んでジョイントカバー22に接合されている。左のクロスメンバ61の左端67(車幅方向の一端67)は、延長部92の一端92a(右端92a)の断面形状及び大きさに合わせた、略逆L字状に形成されている。しかも、一端67,92a同士は突き合わされ又は重ねられるとともに、接合されている。該各一端67,92a同士は同じ断面形状なので、互いに円滑に接合することができる。
図6、図7及び図10に示されるように、右のクロスメンバ62は、略逆L字状のメンバ本体73と、該メンバ本体73の上端から上方へ延びた上フランジ74と、該メンバ本体73の下端から後下方へ延びた下フランジ75と、から成る。該上フランジ74は、車室12から該区画板41に重ね合わされ且つ接合される。該下フランジ75は、車室12から傾斜板43の上面に重ね合わされ且つ接合される。
図9及び図11に示されるように、右のクロスメンバ62の上及び下フランジ74,75の左端76は、ダッシュボードロアパネル19を挟んでジョイントカバー22に接合されている。右のクロスメンバ62の右端77(車幅方向の右端77)は、ダッシュボードロアパネル19の傾斜面43を介して、右のフロントサイドフレーム16の傾斜部32に接合されている。
このように、ダッシュボードロアパネル19の屈曲部42上に、ジョイントカバー22及び左右のクロスメンバ61,62が設けられている。さらには、左右のクロスメンバ61,62はダッシュボードロアパネル19を挟んでジョイントカバー22に接合されている。このため、元々、高剛性の屈曲部42(図6参照)と、ジョイントカバー22及び左右のクロスメンバ61,62との、相乗効果によって、ダッシュボードロアパネル19の更なる強度の向上を図ることができる。
以上の説明をまとめると次の通りである。左右のクロスメンバ61,62から成るクロスメンバ23と、延長部92との組み合わせによって、実質的に車幅方向に長い1つのクロスメンバが構成される。つまり、延長部92は、クロスメンバの一種である。
延長部92とダッシュボードロアパネル19とによって、車幅方向に細長い閉断面体93が構成される。区画板41の面剛性を高めるための補強板28を、ダッシュボードロアパネル19に組み合わせるだけの、簡単な構成によって、ダッシュボードロアパネル19の屈曲部42の周りを補強するための、閉断面体93を構成することができる。新たに補強用のクロスメンバを設ける必要はない。つまり、該閉断面93の構成によってクロスメンバを代用することにより、ダッシュボードロアパネル19の剛性を高めることができ、この結果、車体11の剛性を高めることができる。従って、ダッシュボードロアパネル19及び該ダッシュボードロアパネル19を補強する部材の部品数を極力抑制することができる。このため、車体11の軽量化及びコストの低減を図りつつ、ダッシュボードロアパネル19の剛性を高めることができる。
さらには、閉断面体93によって補強板28の剛性も高まる。補強板28自体の板厚を低減することができるので、車体11の一層の軽量化を図ることができる。しかも、補強板28の板厚を低減することにより、補強板28自体の成形性も高まる。
図9に示されるように、例えば、右のフロントサイドフレーム16の前から後へ伝わった衝突力は、矢印a1の如く右のクロスメンバ62に伝わり、さらに矢印a2の如く右のクロスメンバ62からジョイントカバー22に伝わり、矢印a3及び矢印a4の如く底部52の周囲を介して矢印a5の如く左のクロスメンバ61に伝わる。
さらには、図4、図14及び図15に示されるように、ダッシュボードロアパネル19との組み合わせにより閉断面体93を構成するための延長部92は、断面視略逆L字状に形成されている。該逆L字状の上辺を成す横板94は、左右のフロントサイドフレーム16,16の上面32,32の少なくとも一方に概ね沿いつつ後方へ延びている。このため、車両10の前面に衝突力が作用する、いわゆる正面衝突が発生したときに、前方からの衝突力は、フロントサイドフレーム16の前端から後方へ伝わり、更に該フロントサイドフレーム16の延長上に位置している横板94に伝わる。従って、延長部92は、該衝突力をフロントサイドフレーム16から効率良くに受けて、車体11の周囲に分散することができる。
図6に示されるように、該クロスメンバ23の一部、つまり左のクロスメンバ61は、ダッシュボードロアパネル19の下部に形成されている、上に凸状のトンネル部47の上部に且つダッシュボードロアパネル19の後面19aに設けられている。詳しく述べると、左のクロスメンバ61は、トンネル部47に沿って上方へ凸となるように湾曲した湾曲部68を有する。
このような左のクロスメンバ61は、ダッシュボードロアパネル19及び該ダッシュボードロアパネル19に有しているトンネル部47とは、別部材によって構成することができる。このため、該クロスメンバ23については、トンネル部47の凸形状に沿った形状であっても、プレス成形等の一般的な成形法によって容易に形成することができる。従って、延長部92に対するトンネル部47の相対的な位置ズレ(高さのズレを含む)の有無にかかわらず、該延長部92に対して接合されるクロスメンバ23の接合位置(高さを含む)を、最適となるように設定することができる。さらには、クロスメンバ23を延長部92に接合するので、その分、該クロスメンバ23の長さを短くすることができる。
図3、図12及び図13に示されるように、ダッシュボードロアパネル19は、左のクロスメンバ61によって覆われる部位に、複数のビード45a〜45cを有する。該複数のビード45a〜45cは、左のクロスメンバ61の長手方向に沿ってダッシュボードロアパネル19に細長く形成され、上下に配列されている。該ビード45a〜45cは、ダッシュクロスメンバ23の車幅方向(左右方向)の荷重伝達率を向上させる。なお、該複数のビード45a〜45cについては、右のクロスメンバ62で覆われる部位に且つ右のクロスメンバ62の長手方向に沿わせて設けるものであってもよい。
図1に示されるように、左右のフロントサイドフレーム16の傾斜部32,32は、水平部31,31の後端から車幅中央へ且つ車体後方へ向かって凸となるように湾曲しながら後方へ延びている。左右の傾斜部32,32のなかで、車幅中央へ最も凸となる部位を凸部33,33という。図4に示されるように、クロスメンバ23は、左右の凸部33,33近傍に配置されている。このため、左右のフロントサイドフレーム16,16の曲がりを防止するとともに、左右のフロントサイドフレーム16,16から伝わってくる前方からの荷重を、ジョイントカバー22及び左右のクロスメンバ61,62を介して、車体11の後方に伝達することができる。
クロスメンバ23は、ダッシュボードロアパネル19の車室12に臨む面19a(後面19a)に設けられている。このため、エンジンルーム13に電動ステアリング装置(図示せず)のギヤボックスが搭載されている場合には、該ギヤボックスをダッシュボードロアパネル19に近づけて配置することができる。その分、エンジンルーム13の長さを小さくすることができる。従って、車両10の前端から前輪(図示せず)までの長さを短く設定した、いわゆるショートオーバハングの車両を実現することが容易である。
図3及び図6に示されるように、ダッシュボードロアパネル19の区画板41は、運転者によるブレーキ操作力を調整するためのブレーキブースタBK(図6参照)がボルト止めによって取り付けられる部分を、パネル補強部材27によって補強されている。該パネル補強部材27は区画板41の後面、つまりダッシュボードロアパネル19の車室12に臨む面19a(後面19a)に重ねられ且つ接合されている。該ブレーキブースタBKは、例えば、運転者がブレーキペダル(図示せず)を踏み込んだときに所定の負圧を利用して該ブレーキペダルの踏力を倍力してブレーキ制動力を増すための、周知の装置によって構成される。
該パネル補強部材27は、クロスメンバ23から分離している。このため、前方からの衝突力によってクロスメンバ23が後方へ変位し、又は/及び変形した場合に、パネル補強部材27が該クロスメンバ23の影響を受けにくく、この結果、ブレーキブースタBKも影響を受けにくい。
図1に示されるように、左右のフロントサイドフレーム16,16の傾斜部32,32は、左右のブラケット29,29によって区画板41に接合されている。該左右のブラケット29,29は、車幅中心線CLに対し左右対称形に形成されている。
詳しく述べると、上述したことであるが、図14及び図15に示されるように、左右のフロントサイドフレーム16,16のなかで、左のフロントサイドフレーム16の傾斜部32は、延長部92の横板94の近傍に位置している。該左のフロントサイドフレーム16の傾斜部32は、該横板94の近傍に位置するブラケット29によって区画板41及び補強板28に接合されている。つまり、左のブラケット29は左の傾斜部32の上面32a(上壁32a)に接合されている。このため、車体11の前方からの衝突力は、左のフロントサイドフレーム16の傾斜部32から左のブラケット29を介して区画板41、補強板28及び閉断面体93に伝わる。従って、左のフロントサイドフレーム16の後部が傾斜しているにもかかわらず、補強板28の延長部92は、傾斜部32から該衝突力を十分に受けることができる。
該左のブラケット29は、断面視略L字状の部材であって、横板状の第1接合部101と縦板状の第2接合部105とリブ106と、から成る一体成形品であり、例えば鋼板をプレス成形することによって形成されている。該第1接合部101は、左右の傾斜部32,32の上面32a,32aの少なくとも一方に接合されている。該第2接合部105は、第1接合部101の後端から起立して区画板41及び補強板28に接合されている。該リブ106は、第1接合部101の前端から第2接合部105にわたって連なるように隆起している。さらに該リブ106は、第1接合部101の車幅方向内側の端に位置している。
さらに、該左のブラケット29は、第1接合部101の車幅方向両端に接合部102,103を有している。第1の接合部102は、第1接合部101の車幅方向の外端から起立して、左の傾斜部32の上フランジ32cに接合されている。第2の接合部103は、第1接合部101の車幅方向の内端から垂下して、左の傾斜部32の内面32e(内壁32e)に接合されている。
このように、該左のブラケット29は、リブ106によって変形が規制された断面視略L字状に形成されることにより、高剛性の部材に構成されている。このため、該ブラケット29は、傾斜部32から伝わってきた衝突力を区画板41、補強板28及び閉断面体93に十分に伝えることができる。
図4及び図6に示されるように、右のクロスメンバ62は、略逆L字状のメンバ本体73の上面73a(上壁73a)が、延長部92の横板94に対して実質的に同じ高さに設定されている。該右のフロントサイドフレーム16の傾斜部32及び右のブラケット29は、メンバ本体73の上面73aの近傍に位置している。該右の傾斜部32は、右のブラケット29によって区画板41及び右のクロスメンバ62に接合されている。つまり、右のブラケット29は、図14及び図15に示される左のブラケット29と実質的に同様に、右の傾斜部32の上面32aに接合されている。このため、車体11の前方からの衝突力は、右のフロントサイドフレーム16の傾斜部32から右のブラケット29を介して区画板41及び右のクロスメンバ62に伝わる。従って、右のフロントサイドフレーム16の後部が傾斜しているにもかかわらず、クロスメンバ23は、傾斜部32から該衝突力を十分に受けることができる。
図3に示されるように、ダッシュボードロアパネル19の傾斜板43の後端の少なくとも車幅中央には、該傾斜板43よりも高強度の高強度板26が設けられている。該高強度板26は、例えば、高張力鋼板によって構成された板材から成る。より具体的には、該高強度板26は、傾斜板43の後端の少なくとも車幅中央の、上面または下面に重ねられ且つ接合される。または、傾斜板43の後端の少なくとも車幅中央が切り欠かれ、該切り欠かれた部位に高強度板26が嵌め込まれ又は被せられるとともに、接合される。
傾斜板43は、クロスメンバ23と高強度板26とによって挟まれている中間部分46(図3参照)を有する。該中間部分46は、クロスメンバ23及び高強度板26よりも剛性や強度が小さい、いわゆる脆弱な部分である。詳しく述べると、該傾斜板43の上端部分は、クロスメンバ23により補強されることによって、高剛性且つ高強度に構成されている。また、傾斜板43の後端部分は、高強度板26により補強されることによって、高剛性且つ高強度に構成されている。このため、該傾斜板43のなかで、クロスメンバ23と高強度板26とによって挟まれている中間部分46は、挟まれていない他の部分よりも剛性や強度が小さく構成された脆弱な部分となる。以下、該中間部分46のことを適宜「脆弱部46」という。
ダッシュボードロアパネル19の前、つまりエンジンルーム13に配置されている、図示せぬ部材(例えばエンジン)が、前方からの衝突力によって後方へ変位してダッシュボードロアパネル19に当たった場合に、脆弱部46は後方へ大きく変形することができる。その分、ダッシュボードロアパネル19の前に配置されている部材が後方へ変位する変位量を大きくすることができ、この結果、衝撃を一層吸収することができる。しかも、脆弱部46が後方へ変形することによって衝撃を吸収するので、ダッシュボードロアパネル19全体が後方へ変形することを抑制することができる。
さらに、高強度板26は、左右のフロントサイドフレーム16,16の後部間に掛け渡されている。このため、ダッシュボードロアパネル19の傾斜板43の後端部分が一層高強度になるので、衝突力による脆弱部46の変形性能を一層高めることができる。この結果、ダッシュボードロアパネル19全体が後方へ変形することを、一層抑制することができる。
さらに、ダッシュボードロアパネル19は、下部から後方へ延びた、上に凸状の前部トンネル部47を備える。前記高強度板26は、高張力鋼板によって構成されており、前記前部トンネル部47の真後ろに位置した、上に凸状の後部トンネル部81が一体に形成されている。該後部トンネル部81は、前部トンネル部47の後端に連なって後方へ延びている。高強度板26は高張力鋼板によって構成されているだけであるから、プレス成形することによって後部トンネル部81を容易に形成することができる。しかも、高張力鋼板によって構成された後部トンネル部81であるから、強度を高めることができる。また、後部トンネル部81の肉厚を薄くすることによって、車体11の軽量化を図ることができる。
図2に示されるように、左右のフロントサイドフレーム16,16の後部間には、クロスメンバ35(フロントクロスメンバ35)が掛け渡されている。該フロントクロスメンバ35の前縁35aは、車幅中央が車幅方向の両端よりも後方に位置するように全体に湾曲した、略アーチ状に形成されている。該フロントクロスメンバ35は、車幅中央に位置する本体メンバ83と、該本体メンバ83の車幅方向の両端に接合された左右の接続メンバ84,85と、から成る。
該本体メンバ83は、フロアパネル37から車室12内に突出しているセンタトンネル38の内面(車室12とは反対側の面)に沿って凸状に形成されている。
該左の接続メンバ84の車幅方向外側の端84aは、左のフロントサイドフレーム16の傾斜部32の下壁32dに接合されている。該左の接続メンバ84の車幅方向内側の端84bは、高強度板26の左端に接合されている。該左の接続メンバ84の後端84cは、ダッシュボードロアパネル19の傾斜板43の後端26cに接合されている。
該右の接続メンバ85の車幅方向外側の端85aは、右のフロントサイドフレーム16の傾斜部32の下壁32dに接合されている。該右の接続メンバ85の車幅方向内側の端85bは、高強度板26の右端に結合されている。該右の接続メンバ85の後端85cは、ダッシュボードロアパネル19の傾斜板43の後端26cに接合されている。
このように、フロントクロスメンバ35には、前縁35aに沿って高強度板26が接合されている。該前縁35aは略アーチ状であるから、車幅方向へ直線状である場合に比べて、縁の長さが長い。このため、高強度板26とフロントクロスメンバ35との接合長さを長く設定、または接合箇所を多く設定することができる。その分、総合的な接合面積を増すことができるので、接合部分全体の強度(車体11前後方向の剪断強度を含む)が高まる。この結果、更なる車体11の高強度化を図ることができる。
本発明の車体11は、セダンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
10…車両、11…車体、12…車室、13…エンジンルーム、16…フロントサイドフレーム、19…ダッシュボードロアパネル、19a…後面、23…ダッシュクロスメンバ、26…高強度板、27…パネル補強部材、28…補強板、29…ブラケット、31…水平部、32…傾斜部、32a…上面、35…フロントクロスメンバ、35a…前縁、41…区画板、42…屈曲部、43…傾斜板、46…脆弱部(中間部分)、47…トンネル部(前部トンネル部)、67…クロスメンバの車幅方向の一端、81…後部トンネル部、92…延長部、92a…延長部の車幅方向の一端、93…閉断面体、94…横板、95…縦板、104…第1接合部、105…第2接合部、106…リブ、BK…ブレーキブースタ。

Claims (11)

  1. 車体の前部の左右両側に位置して該車体の前後方向に延びる左右のフロントサイドフレームと、前記左右フロントサイドフレームの後に位置して前記車体を前後に区画するダッシュボードロアパネルと、を含む車体前部構造において、
    前記ダッシュボードロアパネルは、前記車体を前後に区画するように形成された縦板状の区画板と、該区画板の下端から後下方へ傾斜した傾斜板と、を含み、
    前記区画板は、後面の少なくとも一部が補強板によって補強され、
    該補強板は、下端に延長部を有し、
    該延長部は、前記区画板と前記傾斜板との屈曲部よりも上から、該屈曲部よりも後へ延びて、前記傾斜板に接合され、
    前記延長部と前記ダッシュボードロアパネルとによって車幅方向に細長い閉断面体が構成されている、ことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記ダッシュボードロアパネルの下部から後方へ延びて上に凸状のトンネル部と、
    前記トンネル部の凸形状に沿いつつ車幅方向へ延びて、前記トンネル部の上部に且つ前記ダッシュボードロアパネルの後面に設けられた、車幅方向に延びるクロスメンバと、を更に有し、
    該クロスメンバは、前記延長部に接合されている、請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記延長部は、略逆L字状の断面形状を有し、
    前記屈曲部よりも上位から、前記左右のフロントサイドフレームの上面の少なくとも一方に概ね沿いつつ後方へ延びている横板と、
    該横板の後端から垂下して前記傾斜板に接合される縦板と、
    から成る、請求項1又は請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記クロスメンバの車幅方向の一端は、前記延長部の車幅方向の一端の断面形状に合わせた形状に形成されるとともに、前記一端同士が接合されている、請求項2記載の車体前部構造。
  5. 前記左右のフロントサイドフレームは、前記区画板よりも前に位置する略水平な左右の水平部と、該左右の水平部の後端から後下方へ傾斜した左右の傾斜部と、から成り、
    前記左右のフロントサイドフレームのなかで、前記横板の近傍に位置する方のフロントサイドフレームの前記傾斜部は、前記横板の近傍に位置するブラケットによって前記区画板及び前記補強板に接合されている、請求項3記載の車体前部構造。
  6. 前記ブラケットは、略L字状の断面形状を有し、
    前記左右の傾斜部の上面の少なくとも一方に接合される横板状の第1接合部と、
    該第1接合部から起立して前記区画板及び前記補強板に接合される縦板状の第2接合部と、
    前記第1接合部から前記第2接合部にわたって連なるように隆起したリブと、から成る、請求項5記載の車体前部構造。
  7. 前記ダッシュボードロアパネルは、前記屈曲部に沿って車幅方向に延びるクロスメンバにより補強され、
    前記ダッシュボードロアパネルの前記傾斜板の後端の車幅中央には、該傾斜板よりも高強度の高強度板が設けられ、
    前記傾斜板は、前記クロスメンバと前記高強度板とによって挟まれている中間部分が、挟まれていない他の部分よりも脆弱である、請求項1記載の車体前部構造。
  8. 前記区画板は、運転者によるブレーキ操作力を調整するためのブレーキブースタが取り付けられる部分を、パネル補強部材によって補強され、
    該パネル補強部材は、前記クロスメンバから分離している、請求項7記載の車体前部構造。
  9. 前記高強度板は、前記左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されている、請求項7又は請求項8記載の車体前部構造。
  10. 前記ダッシュボードロアパネルは、下部から後方へ延びて上に凸状の前部トンネル部を備え、
    前記高強度板は、高張力鋼板によって構成されており、前記前部トンネル部の真後ろに位置した、上に凸状の後部トンネル部が一体に形成され、
    該後部トンネル部は、前記前部トンネル部の後端に連なって後方へ延びている、請求項7から請求項9までのいずれか1項記載の車体前部構造。
  11. 前記左右のフロントサイドフレームの後部間に掛け渡されているフロントクロスメンバを、更に備え、
    該フロントクロスメンバの前縁は、車幅中央が車幅方向の両端よりも後方に位置するように全体に湾曲した、略アーチ状に形成され、
    前記フロントクロスメンバには、前記前縁に沿って前記高強度板が接合されている、請求項7から請求項10までのいずれか1項記載の車体前部構造。
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