JP5562007B2 - ゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類の検出方法 - Google Patents
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Description
(a)配列番号1〜3のいずれかに記載のβ−チューブリン遺伝子の部分塩基配列若しくはその相補配列
(b)配列番号1〜3のいずれかに記載の塩基配列において1若しくは数個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列若しくはその相補配列
(c)配列番号4に記載の塩基配列若しくはその相補配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列若しくはその相補配列に対して70%以上の相同性を有しかつ検出用オリゴヌクレオチドとして使用できるオリゴヌクレオチド
(d)配列番号5に記載の塩基配列若しくはその相補配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列若しくはその相補配列に対して70%以上の相同性を有しかつ検出用オリゴヌクレオチドとして使用できるオリゴヌクレオチド
(e)配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プライマーとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
(f)配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プライマーとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
本発明は、ゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類のβ−チューブリン遺伝子の特定の部分塩基配列、すなわちゲオスミチア属に属する菌類のβ−チューブリン遺伝子配列中に存在するゲオスミチア属に特異的な領域(可変領域)の塩基配列で表される核酸を用いてゲオスミチア属に属する菌類の同定を行い、ゲオスミチア属に属する菌類を特異的に識別・検出する方法である。
本発明における「ゲオスミチア属に属する菌類」は、糸状不完全菌類の一種である。ゲオスミチア属に属する菌類は、無性世代の生活環において70℃、30分間の加熱処理後であっても生存可能な高い耐熱性を持った厚膜胞子を形成する。ゲオスミチア属に属する菌類のうち、特に危害性の高い菌種として、ゲオスミチア エビュネウス(Geosmithia eburneus)、ゲオスミチア ビソクラマイドイデス(Geosmithia byssochlamydoides)、ゲオスミチア エメルソニ(Geosmithia emersonii)が挙げられる。また、本発明におけるゲオスミチア属の菌には、本属の有性世代であるタラロマイセス エビュネウス(Talaromyces eburneus)、タラロマイセス ビソクラマイドイデス(Talaromyces byssochlamydoides)及びタラロマイセス エメルソニ(Talaromyces emersonii)も含まれる。
発明者らは、ゲオスミチア属を含めた種々の真菌類のβ−チューブリン遺伝子の塩基配列を決定し、真菌属間での遺伝的距離と塩基配列の相同性の解析を行った。すなわち、シークエンシング法により各真菌のβチューブリン遺伝子の塩基配列を決定し、アライメント解析により一致する塩基領域の検討を行った。その結果、β−チューブリン遺伝子中に同一の属内では保存性が高いが異なる属間で塩基配列の保存性が低く、属によって固有の塩基配列を有する領域(可変領域)を見い出した。この可変領域においてゲオスミチア属に属する菌類は固有の塩基配列を有している。そのため、当該領域はゲオスミチア属に属する菌類を属レベルで識別・同定するための遺伝学的な指標として有用である。
また本発明者らは、前記可変領域において、該領域から選択される1)ゲオスミチア属に固有の遺伝子の塩基配列が10塩基前後連続して現れる領域を含む、2)オリゴヌクレオチドのGC含量がおよそ30%〜80%となる、3)オリゴヌクレオチドの自己アニールの可能性が低い、4)オリゴヌクレオチドのTm(融解温度:melting temperature)値が概ね55℃以上となる、の4つの条件を満たす部分領域についてさらに検討を行った。その結果、可変領域の塩基配列に由来する15〜25塩基のオリゴヌクレオチドを見い出した。
本発明は、この可変領域及び可変領域に由来するオリゴヌクレオチドをターゲットとしたものである。
配列番号1に記載の塩基配列及びその相補配列は、ゲオスミチア エビュネウス(Geosmithia eburneus)から単離、同定されたβ−チューブリン遺伝子の可変領域の塩基配列である。配列番号2に記載の塩基配列及びその相補配列は、ゲオスミチア ビソクラマイドイデス(Geosmithia byssochlamydoides)から単離、同定されたβ−チューブリン遺伝子の可変領域の塩基配列である。配列番号3に記載の塩基配列及びその相補配列は、ゲオスミチア エメルソニ(Geosmithia emersonii)から単離、同定されたβ−チューブリン遺伝子の可変領域の塩基配列である。これらの配列はゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類間で相同性が非常に高く、しかもゲオスミチア属に属する菌類以外の菌類とは相同性が低いため、被検体がこれらの塩基配列を有しているか否かを確認することで、ゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類のみを特異的に識別・同定することが可能である。
また、配列番号1、配列番号2若しくは配列番号3に記載の塩基配列において1若しくは数個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列又はその相補配列で表される核酸を用いても、同様にゲオスミチア属に属する菌類のみを特異的に識別・同定することが可能である。ここで、「1若しくは数個」とは、1〜25個であることが好ましく、1〜20個であることがより好ましく、1〜15個であることがより好ましく、1〜10個であることがさらに好ましく、1〜5個であることがよりさらに好ましい。
(以下、配列番号1、2若しくは3に記載の塩基配列又はその相補配列及び配列番号1、2若しくは3に記載の塩基配列において1若しくは数個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列又はその相補配列をまとめて「本発明のβ−チューブリン遺伝子の可変領域の塩基配列」ともいう。)
塩基配列を解析・決定する方法としては特に限定されず、通常行われているRNA又はDNAシークエンシングの手法を用いることができる。
具体的には、マクサム−ギルバート法、サンガー法等の電気泳動法、質量分析法、ハイブリダイゼーション法等が挙げられる。サンガー法においては、放射線標識法、蛍光標識法等により、プライマー又は、ターミネーターを標識する方法が挙げられる。
本発明の検出用オリゴヌクレオチドは、ゲオスミチア属に属する菌類の検出に使用できるものであればよい。すなわち、ゲオスミチア属に属する菌類の検出のための核酸プライマーや核酸プローブとして使用できるものや、ストリンジェントな条件でゲオスミチア属に属する菌類のβ−チューブリン遺伝子にハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチドであれば良い。なお、ここで、「ストリンジェントな条件」としては、例えばMolecular Cloning−A LABORATORY MANUAL THIRD EDITION[Joseph Sambrook, David W. Russell., Cold Spring Harbor Laboratory Press]記載の方法が挙げられ、例えば、6×SSC(1×SSCの組成:0.15M塩化ナトリウム、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)、0.5%SDS、5xデンハート及び100mg/mLニシン精子DNAを含む溶液にプローブとともに65℃で8〜16時間恒温し、ハイブリダイズさせる条件が挙げられる。
上記(1)において「ゲオスミチア属に属する菌類に固有の遺伝子の塩基配列が10塩基前後連続して現れる領域」とは、前記本発明のβ−チューブリン遺伝子の可変領域の中でも、異なる属間での塩基配列の保存性が特に低く(すなわち、ゲオスミチア属に属する菌類の特異性が特に高く)、10塩基前後にわたってゲオスミチア属に属する菌類に固有の塩基配列が連続して現れる領域を意味する。
また、上記(3)において「オリゴヌクレオチドの自己アニールの可能性が低い」とは、プライマーの塩基配列からプライマー同士が結合しないことが予想されることを言う。
本発明の検出用オリゴヌクレオチドの塩基数としては、特に限定されないが、13塩基〜30塩基であることが好ましく、18塩基〜23塩基であることがより好ましい。ハイブリダイズ時のオリゴヌクレオチドのTm値は、55℃〜65℃の範囲内であることが好ましく、59℃〜62℃の範囲内であることがより好ましい。オリゴヌクレオチドのGC含量は、30%〜80%が好ましく、45%〜65%がより好ましく、55%前後であることがさらに好ましい。
塩基配列の相同性については、Lipman−Pearson法(Science,227,1435,1985)等によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx−Win(ソフトウェア開発製)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、パラメーターであるUnit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出することができる。
また、前記オリゴヌクレオチドは、固相担体に結合させて捕捉プローブとして用いることもできる。この場合、捕捉プローブと、標識核酸プローブの組み合わせでサンドイッチアッセイを行うこともできるし、標的核酸を標識して捕捉することもできる。
(c)配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド若しくはその相補配列、又は当該塩基配列若しくはその相補配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プローブとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
(d)配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド若しくはその相補配列、又は当該塩基配列若しくはその相補配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プローブとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
ゲオスミチア属に属する菌類を検出するためには、下記の(e)又は(f)のオリゴヌクレオチドを核酸プライマーとして用いるのが好ましく、配列番号4及び配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドを用いるのがさらに好ましい。
(e)配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プライマーとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
(f)配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は当該塩基配列に対して70%以上の相同性を有しかつ核酸プライマーとして使用できる塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド
また、本発明のゲオスミチア属に属する菌類検出用核酸プライマー対は、前記(e)のオリゴヌクレオチドと前記(f)のオリゴヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチド対である。
前記(e)及び(f)で示されるオリゴヌクレオチドは、配列番号1に記載の塩基配列中の、それぞれ62位〜79位まで、223位〜243位までの領域に、配列番号2に記載の塩基配列中の、それぞれ49位〜66位まで、196位〜214位までの領域に、配列番号3に記載の塩基配列中の、それぞれ45位〜61位まで、182位〜200位までの領域に対応する。したがって、前記オリゴヌクレオチドをゲオスミチア属に属する菌類のβ−チューブリン遺伝子にハイブリダイズさせることによって、ゲオスミチア属に属する菌類を特異的に検出することができる。
検体にゲオスミチア属に属する菌類が含まれる場合、本発明のオリゴヌクレオチド対をプライマーセットとして使用してPCR反応を行い、得られたPCR反応産物について電気泳動を行うと、これらの菌類に特異的な約150〜180bpのDNA断片の増幅が認められる。この操作を行うことにより、検体にゲオスミチア属に属する菌類が含まれているか否かを有性及び無性世代に関わらず確認することができる。
検体からDNAを調製する方法としては、ゲオスミチア属に属する菌類の検出を行うのに十分な精製度及び量のDNAが得られるのであれば特に制限されず、未精製の状態でも使用できるが、さらに分離、抽出、濃縮、精製等の前処理をして使用することもできる。例えば、フェノール及びクロロホルム抽出を行って精製したり、市販の抽出キットを用いて精製して、核酸の純度を高めて使用することができる。
本発明の検出用キットは、例えば、前記本発明の検出用オリゴヌクレオチドを核酸プローブとして含むもの、あるいは前記本発明のオリゴヌクレオチド対を核酸プライマー対として含むものである。これらのキットは、ハイブリダイゼーション法やPCR法によってゲオスミチア属に属する菌類を検出する場合に好ましく用いることができる。本発明のキットは、前記検出用オリゴヌクレオチド、核酸プローブ又は核酸プライマーの他に、目的に応じ、標識検出物質、緩衝液、核酸合成酵素(DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、逆転写酵素等)、酵素基質(dNTP,rNTP等)等、菌類の検出に通常用いられる物質を含有する。
下記の方法によりゲオスミチア属各種のβ−チューブリン遺伝子の塩基配列を決定した。ポテトデキストロース寒天斜面培地にて25℃、7日間、暗所培養したゲオスミチア属菌体からGenとるくんTM(タカラバイオ(株)社製)を使用し、DNAを抽出した。目的とする部位のPCR増幅は、PuRe TaqTM Ready-To-Go PCR Beads(GE Health Care UK LTD製)を用いて、プライマーとして、Bt2a(5’-GGTAACCAAATCGGTGCTGCTTTC-3’、配列番号6)、Bt2b(5’-ACCCTCAGTGTAGTGACCCTTGGC-3’、配列番号7)(Glass and Donaldson,Appl Environ Microbiol 61:1323−1330,1995)を使用した。増幅条件は、変性温度95℃、アニリング温度59℃、伸長温度72℃、35サイクルで実施した。PCR産物は、Auto SegTM G−50(Amersham Pharmacia Biotech社製)を使用し精製した。PCR産物は、BigDye terminator Ver. 1.1(商品名、Applied Biosystems社製)を使用してラベル化し、ABI PRISM 3130 Genetic Analyzer(Applied Biosystems社製)で電気泳動を実施した。電気泳動時の蛍光シグナルからの塩基配列の決定には、ソフトウエアー“ATGC Ver.4”(Genetyx社製)を使用した。
シークエンシング法により決定した各種菌類(ゲオスミチア エビュネウス、ゲオスミチア ビソクラマイドイデス、ゲオスミチア エメルソニ、アスペルギルス ニガー(アクセッションナンバー:AY585535)、クラドスポリウム クラドスポロイデス(特願2008-139999参照))のβ−チューブリン遺伝子の塩基配列情報をもとに、DNA解析ソフトウエア(商品名:DNAsis pro、日立ソフトウエア社製)を用いてアライメント解析を行い、ゲオスミチア属に属する菌類に特異的な塩基配列を含有するβ−チューブリン遺伝子中の特定領域(配列番号1〜3)を決定した。
(1)プライマーの作製
上記で得られたゲオスミチア属に属する菌類に特異的な塩基配列領域(配列番号1〜3)のうち、3´末端側でゲオスミチア属に属する菌類の特異性が特に高い領域から、1)属固有の遺伝子の塩基配列が10塩基前後連続している、2)オリゴヌクレオチドのGC含量が概ね30%〜80%となる、3)オリゴヌクレオチドの自己アニールの可能性が低い、4)オリゴヌクレオチドのTm値が概ね55〜65℃程度となる、の4つの条件を満たす部分領域の検討を行った。この部分領域の塩基配列を基にして5組のプライマー対を設計し、各種菌体から抽出したDNAを鋳型として用いてPCR反応によるゲオスミチア属検出の有効性、すなわち、ゲオスミチア属DNAを鋳型とした反応では150〜180bpにDNA増幅反応が認められ、その他のカビのゲノムDNAを鋳型とした反応では増幅産物が認められないことの検討を行った。その結果、5組中1組のプライマー対でゲオスミチア属検出の有効性を確認した。有効性が確認できたプライマー対は、配列番号4及び5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドからなるプライマー対である。なお、使用したプライマーはシグマ アルドリッチ ジャパン社に合成依頼し(脱塩精製品、0.02μmolスケール)、購入したものである。
ゲオスミチア属に属する菌類としては、表1及び表2に記載の菌を使用した。ゲオスミチア属に属する菌類のβ−チューブリン遺伝子に対する配列番号4及び5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドからなるプライマーの特異性を示すために、表1及び表2に示す他のゲオスミチア属に属する菌類及び他の菌類も使用した。これらの菌類は千葉大学医学部真菌医学研究センターが保管し、IFMナンバーなどにより管理されているものを入手し、使用した。
各菌体を至適条件下で培養した。培養条件についてはポテトデキストロース培地(商品名:パールコア ポテトデキストロース寒天培地、栄研化学株式会社製)を用いて25℃で7日間培養した。
各菌体を寒天培地から白金耳を用いて回収した。
ゲノムDNA調製用キット(アプライドバイオシステムズ社製PrepMan ultra(商品名))を用いて、回収した菌体からゲノムDNA溶液を調製した。DNA溶液の濃度は50ng/μlに調製した。
DNAテンプレートとして、上記で調製したゲノムDNA溶液1μl、Pre Mix Taq(商品名、タカラバイオ社製)13μl、無菌蒸留水10μlを混合し、配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドからなるプライマー(Te1Fプライマー:GTGGCCCTCACGTTCGAG、20pmol/μl)0.5μl及び配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドからなるプライマー(Te1Rプライマー:GCCATTGTAGCATGTGCCAA、20pmol/μl)0.5μlを加え、25μlのPCR反応液を調製した。
PCR反応液について、自動遺伝子増幅装置サーマルサイクラーDICE(タカラバイオ)を用いて遺伝子増幅処理を行った。PCR反応条件は、(i)95℃、1分間の熱変性反応、(ii)55℃、1分間のアニーリング反応、及び(iii)72℃、1分間の伸長反応を1サイクルとしたものを35サイクル行った。
PCR反応後、PCR反応液から2.5μlを分取し、2%アガロースゲルで電気泳動を行い、SYBR Safe DNA gel stain in 1×TAE(インビトロジェン)でDNAを染色後、紫外線下で蛍光を検出することにより増幅されたDNA断片の有無を確認した。アガロースゲルの電気泳動図を図1及び図2に示す。なお、図1は表1に記載の菌類試料についての電気泳動図を示し、図2は表2に記載の菌類試料についての電気泳動図を示す。図中の番号は表記載の対応する試料番号の試料から抽出したDNAを用いて反応を行ったサンプルであることを示している。
その結果ゲオスミチア属に属する菌類のゲノムDNAを含む試料(図1の1〜6レーン及び図2の1〜2レーン)では、約150〜180bp程度の遺伝子断片の増幅が確認された。一方、ゲオスミチア属に属する菌類のゲノムDNAを含まない試料では、遺伝子断片の増幅は確認されなかった。以上の結果から、本発明のオリゴヌクレオチドを用いることによって、ゲオスミチア属に属する菌類を特異的に検出することができる。
Claims (6)
- 下記(e)及び(f)に記載のオリゴヌクレオチドを用いてゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類の同定を行うことを特徴とするゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類の検出方法。
(e)配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は配列番号4に記載の塩基配列において1個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドであって核酸プライマーとして使用できるオリゴヌクレオチド
(f)配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は配列番号5に記載の塩基配列において1個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドであって核酸プライマーとして使用できるオリゴヌクレオチド - 前記ゲオスミチア属に属する菌類がゲオスミチア エビュネウス(Geosmithia eburneus)、ゲオスミチア エメルソニ(Geosmithia emersonii)及びゲオスミチア ビソクラマイドイデス(Geosmithia byssochlamydoides)からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の検出方法。
- 同定を行うために、前記(e)及び(f)に記載のオリゴヌクレオチドを用いて、下記(a)又は(b)に記載の塩基配列で表される核酸中の領域を遺伝子増幅し、遺伝子増幅産物の有無を確認することを特徴とする請求項1又は2記載のゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類の検出方法。
(a)配列番号1〜3のいずれかに記載のβ−チューブリン遺伝子の部分塩基配列又はその相補配列
(b)配列番号1〜3のいずれかに記載の塩基配列において1若しくは数個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列又はその相補配列 - 前記遺伝子増幅をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によって行うことを特徴とする請求項3記載の検出方法。
- 下記(e)及び(f)のオリゴヌクレオチドからなるゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類検出用核酸プライマー対。
(e)配列番号4に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は配列番号4に記載の塩基配列において1個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドであって核酸プライマーとして使用できるオリゴヌクレオチド
(f)配列番号5に記載の塩基配列で表されるオリゴヌクレオチド、又は配列番号5に記載の塩基配列において1個の塩基が欠失、置換、挿入若しくは付加された塩基配列で表されるオリゴヌクレオチドであって核酸プライマーとして使用できるオリゴヌクレオチド - 請求項5記載の核酸プライマー対を含むゲオスミチア(Geosmithia)属に属する菌類検出用キット。
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