JP5566773B2 - 超音波診断装置および音速設定方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施の形態は、超音波診断装置および音速設定方法に関する。
従来より、超音波診断装置では、超音波画像の方位分解能を高めるために、超音波の送信ビームおよび受信ビームを集束させる方法が行なわれている。特に、電子走査型の配列振動子からなる超音波プローブを用いた超音波診断装置では、遅延時間制御により各チャンネルの受信信号を加算する電子集束法が用いられている。
しかし、電子集束法では、集束点から離れた深さにある場所で受信ビームが拡散するため、超音波画像の方位分解能が低下する。このため、一般的な超音波診断装置では、ダイナミック集束法が用いられている。ダイナミック集束法は、受信ビームの受信時において、時間とともに集束点が連続的に深さ方向に移動するように遅延時間制御を行なう方法であり、これにより、常に集束された領域から受信ビームを得ることができる。
ダイナミック集束法における遅延時間制御について、図13を用いて説明する。図13は、ダイナミック集束法における遅延時間制御を説明するための図である。
なお、以下では、図13に示すように、超音波プローブの受信口径内にある振動子の口径中心を原点とし、「超音波プローブからの深さ方向の座標」と「口径中心から横方向の座標」とからなる座標系を用いて超音波走査面の各位置を説明する。
図13に示すように、遅延時間制御の対象となる集束点Pが、座標(X,0)に位置する点である場合、集束点Pで生じた反射音波の波面が座標(0,Y)に位置する振動子に到達するまで時間と、集束点Pで生じた反射音波の波面が原点(0,0)に位置する振動子に到達するまで時間との差(遅延時間:Δt)は、集束点Pと各振動子との距離の差(t)で定まる。かかる時間差は、以下に示す式(1)により示される。なお、式(1)に示す「C」は、超音波走査の対象となる媒体内の音速である。
Figure 0005566773
ダイナミック集束法では、異なる集束点ごとに、式(1)を用いて各振動子における遅延時間を算出する。これにより、ダイナミック集束法では、超音波プローブの各振動子が受信した受信ビームの信号(受信信号)を加算する際の遅延時間(受信遅延時間)が決定される。これにより、ダイナミック集束法では、超音波走査面の各集束点にて、各振動子の受信遅延時間が決定された分布(遅延分布)が設定される。そして、ダイナミック集束法を実行する超音波診断装置は、遅延分布から取得した受信遅延時間を用いて、深さ方向が異なる各集束点からの受信信号を加算することで集束させ、超音波画像の方位分解能を向上させる。
ここで、ダイナミック集束法を実行する超音波診断装置では、一般的に、音速「C」を、撮影対象となる診断部位の代表的な音速に想定して、遅延分布を設定している。しかし、生体内の音速値は、部位ごとに異なるといった報告がある(例えば、「筋肉:1560m/sec」、「脂肪:1480m/sec」など)。また、生体内の音速値は、同一部位であっても被検体間で異なるといった報告もある。
したがって、設定した音速(以下、設定音速と記す)と診断部位にある生体の音速(以下、生体音速と記す)とに差がある場合、「受信信号を実際に集束点で集束させるための受信遅延時間」と「式(1)を用いて算出した受信遅延時間」との間には、差が生じてしまう。すなわち、設定音速と生体音速とに差がある場合は、受信信号を集束させる集束点がずれてしまい、ダイナミック集束法を用いても、方位分解能が低下して超音波画像の画質が低下してしまう。
例えば、図14Aの左側に示すように、設定音速と生体音速とが等しい場合、深さ方向の異なる各位置(Fn−1、F、Fn+1)では、集束点がずれることなく、深さ方向ごとの方位分解能が向上する。例えば、図14Aの右側に示すように、ファントムを撮影した超音波画像にて、各深さ方向のファントム由来の信号は、ぶれることなく点として描出される。
しかし、図14Bの左側に示すように、例えば、設定音速が生体音速より小さい場合、深さ方向の異なる各位置(Fn−1、F、Fn+1)では、集束点がずれてしまい、深さ方向ごとの方位分解能が低下する。例えば、図14Bの右側に示すように、ファントムを撮影した超音波画像では、各深さ方向のファントム由来の信号は、横方向にぶれてしまい、超音波画像の方位分解能が低下する。なお、図14AおよびBは、設定音速と生体音速との違いにより生じる方位分解能の低下について説明するための図である。
このため、診断部位の生体音速を検出するために、反射法や相互相関法による位相補正などの技術が知られている。しかし、かかる技術では、生体音速の検出範囲に結石や境界壁といった反射体が存在しなければならず、さらに、反射体が点でなければならないといった制約があり、一般的に用いることができる技術ではなかった。
そこで、近年、超音波画像の方位分解能を保証する受信遅延時間を算出するために、設定音速を最適化する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、超音波診断装置は、異なる設定音速にて算出される受信遅延時間それぞれを用いて複数の超音波画像を生成する。そして、超音波診断装置は、各超音波画像を複数の小領域に分割し、小領域ごとのコントラスト値(例えば、振幅値の分散値など)を算出する。
そして、超音波診断装置は、小領域ごとにコントラスト値が最大となった設定音速を最適音速として決定し、決定した小領域ごとの最適音速を、該当する小領域における受信遅延時間を算出する際の音速(設定音速)として用いる。すなわち、小領域ごとに最適音速を決定することで、超音波画像の方位分解能を保証することができる。
特開2008−264531号公報
しかしながら、上記した従来の技術は、特定の領域における最適音速を客観的な数値(コントラスト値)により決定するものであるが、コントラスト値の算出精度が不十分な場合、決定される最適音速により超音波画像を生成しても、超音波画像を撮影する技師や超音波画像を読影する読影者が着目する部位の方位分解能が必ずしも最適とならない場合があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、超音波画像にて着目される部位の方位分解能を最適にすることが可能となる超音波診断装置および音速設定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の超音波診断装置は、被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部と、所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように前記画像生成部を制御する画像生成制御部と、前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する表示制御部と、を備え、前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示で設定された設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する。また、請求項7に記載の超音波診断装置は、被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部と、所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように前記画像生成部を制御する画像生成制御部と、前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する表示制御部と、を備え、前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示に基づいて、前記第2の指示の受け付け時に設定されていた設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する。
また、請求項記載の音速設定方法は、画像生成制御部が、被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部を、所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように制御し、表示制御部が、前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する、ことを含み、前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示で設定された設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する
請求項1、7またはに記載の装置および方法によれば、超音波画像にて着目される部位の方位分解能を最適にすることが可能となる。
図1は、実施例1における超音波診断装置の構成を説明するための図である。 図2は、表示制御部により順次表示される超音波画像の一例を説明するための図である。 図3は、実施例1における操作者による音速の設定を説明するための図である。 図4は、実施例1における超音波診断装置の設定音速切り替えによる超音波画像表示処理を説明するためのフローチャートである。 図5は、実施例1における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理を説明するためのフローチャートである。 図6は、実施例2における制御部の構成を説明するための図である。 図7Aは、最適音速判定部を説明するための図(1)である。 図7Bは、最適音速判定部を説明するための図(2)である。 図8は、最適音速判定部を説明するための図(3)である。 図9は、実施例2における操作者による音速の設定を説明するための図である。 図10は、実施例2における超音波診断装置の設定音速切り替えによる超音波画像表示処理を説明するためのフローチャートである。 図11は、実施例3における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理を説明するためのフローチャートである。 図12Aは、変形例について説明するための図(1)である。 図12Bは、変形例について説明するための図(2)である。 図13は、ダイナミック集束法における遅延時間制御を説明するための図である。 図14Aは、設定音速と生体音速との違いにより生じる方位分解能の低下について説明するための図(1)である。 図14Bは、設定音速と生体音速との違いにより生じる方位分解能の低下について説明するための図(2)である。
以下に添付図面を参照して、超音波診断装置および音速設定方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、音速設定方法を実行する超音波診断装置を実施例として説明する。
まず、本実施例における超音波診断装置の構成について説明する。図1は、実施例1における超音波診断装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施例における超音波診断装置は、超音波プローブ1と、モニタ2と、入力装置3と、装置本体10とから構成される。
超音波プローブ1は、一列に配置された電子走査型の複数の圧電振動子を有する。これら複数の圧電振動子は、後述する装置本体10が有する送受信部11から供給される駆動信号に基づき超音波を発生する。さらに、これら複数の圧電振動子は、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ1は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
超音波プローブ1から被検体Pに超音波が送信されると、送信された超音波は、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として超音波プローブ1が有する複数の圧電振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波が反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが、移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
入力装置3は、マウス、キーボード、ボタン、パネルスイッチ、タッチコマンドスクリーン、フットスイッチ、トラックボールなどを有する。入力装置3は、超音波診断装置の操作者からの各種設定要求を受け付け、装置本体10に対して受け付けた各種設定要求を転送する。なお、本実施例において、操作者から入力装置3が受け付ける各種設定要求については、のちに詳述する。
モニタ2は、超音波診断装置の操作者が入力装置3を用いて各種設定要求を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体10において生成された超音波画像を表示したりする。
装置本体10は、超音波プローブ1が受信した反射波信号に基づいて超音波画像を生成する装置であり、図1に示すように、送受信部11と、信号処理部12と、画像生成部13と、画像メモリ14と、制御部15と、内部記憶部16とを有する。
送受信部11は、超音波プローブ1にて行なわれる超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。具体的には、送受信部11は、トリガ発生回路、遅延回路およびパルサ回路などを有し、超音波プローブ1に駆動信号を供給する。パルサ回路は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、遅延回路は、超音波プローブ1から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルサ回路が発生する各レートパルスに対し与える。また、トリガ発生回路は、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ1に駆動信号(駆動パルス)を印加する。すなわち、遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波ビームを集束させたうえで、超音波ビームの送信方向を任意に調整する。
また、送受信部11は、アンプ回路、A/D変換器、加算器などを有し、超音波プローブ1が受信した反射波信号に対して各種処理を行なって反射波データを生成する。アンプ回路は、反射波信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正された反射波信号をA/D変換して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理された反射波信号の加算処理を行なって反射波データを生成する。
具体的には、A/D変換器は、超音波画像の撮影対象である被検体Pの体内組織の音速として予め設定された設定音速に基づいて、超音波走査面の集束点ごとに算出される受信遅延時間の分布を加算器に与える。そして、加算器は、A/D変換器から与えられた受信遅延時間の分布に基づいて、時間とともに集束点が連続的に深さ方向に移動するように遅延時間制御を行なうことで、集束された領域からの反射波信号の加算処理を行なう。かかる加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。なお、設定音速は、超音波診断装置における可変設定可能な可変範囲にて、撮影対象部位内の音速とされる値が操作者により設定される。
すなわち、本実施例における超音波診断装置は、超音波画像の方位分解能が低下しないように、送受信部11にて設定音速から算出される受信遅延時間を用いて反射波信号を加算することで、反射波データを生成するダイナミック集束法を実行する。
なお、送受信部11は、後述する制御部15の制御により、遅延情報、送信周波数、送信駆動電圧、開口素子数などを瞬時に変更可能な機能を有している。また、送受信部11は、1フレームもしくはレートごとに、異なる波形を送信して受信することも可能である。
信号処理部12は、送受信部11からゲイン補正処理、A/D変換処理および加算処理が行なわれた処理済み反射波信号である反射波データを受信する。そして、信号処理部12は、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
また、信号処理部12は、送受信部11から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
画像生成部13は、信号処理部12が生成したBモードデータを処理することで、表示用の超音波画像として、反射波の強度を輝度にて表したBモード画像を生成する。また、画像生成部13は、信号処理部12が生成したドプラデータから、表示用の超音波画像として、撮影対象部位における血流などの移動体情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、または、これらの組み合わせ画像としてのドプラ画像を生成する。
画像メモリ14は、信号処理部12が生成したBモードデータおよびドプラデータと、画像生成部13が生成したBモード画像およびドプラ画像とを記憶するメモリである。また、画像メモリ14は、異なる送受信条件で得られた画像データを並列に記憶し、撮影後、操作者が撮影中に記録された画像を呼び出すことが可能となっている。
制御部15は、超音波診断装置における処理全体を制御する。具体的には、制御部15は、入力装置3を介して操作者から入力された各種設定要求や、後述する内部記憶部16から読込んだ各種制御プログラムに基づき、送受信部11、信号処理部12および画像生成部13の処理を制御したり、画像メモリ14が記憶する超音波画像をモニタ2にて表示するように制御したりする。なお、本実施例における制御部15が行なう制御処理については、のちに詳述する。
内部記憶部16は、超音波送受信、画像生成処理および表示処理を行なうための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルや各種ボディマークなどの各種データを記憶する。また、内部記憶部16は、必要に応じて、画像メモリ14が記憶する画像の保管などにも使用される。なお、内部記憶部16が記憶するデータは、図示しないインターフェース回路を経由して、外部の周辺装置へ転送することができる。
このように、実施例1における超音波診断装置は、ダイナミック集束法により、被検体Pの撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算することで反射波データを生成し、生成した反射波データから超音波画像を生成する。
そして、実施例1における超音波診断装置は、以下、詳細に説明する制御部15の制御処理が実行されることで、操作者や読影者により超音波画像にて着目される部位の方位分解能を最適にすることが可能とする。制御部15の制御処理について、図1とともに、図2および図3を用いて説明する。図2は、表示制御部により順次表示される超音波画像の一例を説明するための図であり、図3は、実施例1における操作者による音速の設定を説明するための図である。
図1に示すように、実施例1における制御部15は、送受信制御部151と、画像生成制御部152と、表示制御部153とを有する。
送受信制御部151は、音速切り替え調整部151aと、受信遅延時間設定部151bとを有する。音速切り替え調整部151aは、超音波プローブ1が超音波ビームを送信して被検体Pの撮影対象部位を走査可能な状態となったうえで、入力装置3が有する音速切り替えボタンが操作者により押下されると、現時点で超音波診断装置に設定されている設定音速を上述した可変範囲にて順次切り替えるように調整する。
受信遅延時間設定部151bは、音速切り替え調整部151aにより順次切り替え調整される複数の設定音速それぞれに対応する受信遅延時間を算出し、算出した受信遅延時間を送受信部11に順次送信する。
画像生成制御部152は、音速切り替えボタンが操作者により押下されることで、送受信制御部151から送受信部11に対して複数の設定音速それぞれに対応する受信遅延時間が順次送信されるごとに、受信した受信遅延時間を用いた加算処理により反射波データを順次生成するように送受信部11の加算器を制御する。
そして、画像生成制御部152は、送受信部11から順次反射波データを受信するごとに、Bモードデータを順次生成するように信号処理部12を制御する。
そして、画像生成制御部152は、信号処理部12からBモードデータを順次受信するごとに、Bモード画像の超音波画像を生成するように画像生成部13を制御する。
表示制御部153は、画像生成制御部152の制御により画像生成部13が順次生成した異なる設定音速ごとの複数の超音波画像をモニタ2にて順次表示するように制御する。
例えば、表示制御部153は、図2に示すように、複数の超音波画像とともに、各超音波画像の生成に用いられた設定音速(1540m/sec、1560m/sec)をモニタ2にて順次表示するように制御する。
これにより、操作者は、異なる設定音速(受信遅延時間)それぞれにより順次生成された超音波画像を連続して参照することで、方位分解能が着目する部位にて最適となる超音波画像の設定音速を判断することができる。以下、上述した一連の処理の具体例について、図3を用いて説明する。
例えば、図3に示すように、現時点での設定音速が「1540m/sec」であり、設定音速の可変範囲が「1400m/sec〜1600m/sec」である場合、音速切り替えボタンが押下されると、音速切り替え調整部151aは、音速の切り替え時間の間隔を一定とし、かつ、音速値の切り替え間隔を一定(同図では、20m/sec間隔)として、設定音速の切り替え調整を行なう。
すなわち、音速切り替え調整部151aは、図3に示すように、20m/sec間隔にて設定音速を『「1540m/sec」から「1600m/sec」』に一定の時間間隔で増加させ、さらに、20m/sec間隔にて設定音速を『「1600m/sec」から「1400m/sec」』に一定の時間間隔で減少させ、さらに、20m/sec間隔にて設定音速を『「1400m/sec」から「1540m/sec」』に一定の時間間隔で増加させる切り替え経路により、設定音速の切り替え調整を行なう。
ここで、音速切り替え調整部151aは、音速の切り替え時間の間隔および音速値の切り替え間隔を調整することで、図3に示すように、設定音速が自動的に切り替えられる区間(切り替え区間)を調整する。
そして、操作者は、切り替え区間において、モニタ2に順次表示される超音波画像を参照し、着目する部位の方位分解能が最適となる超音波画像の設定音速を目視により判断する。そして、操作者は、例えば、図3に示すように、目視にて最適と判断した設定音速(1480m/sec)の値を、入力装置3のキーボードによりマニュアル操作にて設定する。
操作者から入力装置3を介して設定音速を受け付けると、画像生成制御部152は、受け付けた設定音速を用いて受信遅延時間設定部151bが算出した受信遅延時間を送受信部11に設定する。これにより、信号処理部12および画像生成部13は、操作者が最適と判断した設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成し、生成された超音波画像は、表示制御部153の制御により、モニタ2にて表示される。
次に、図4および図5を用いて、実施例1における超音波診断装置の処理について説明する。図4は、実施例1における超音波診断装置の設定音速切り替えによる超音波画像表示処理を説明するためのフローチャートであり、図5は、実施例1における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理を説明するためのフローチャートである。
図4に示すように、実施例1における超音波診断装置は、超音波プローブ1が超音波ビームを送信して被検体Pの撮影対象部位を走査可能な状態となったうえで、操作者により、入力装置3の音速切り替えボタンが押下されると(ステップS101肯定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、現時点での設定音速である初期設定音速(S0)から算出される受信遅延時間を用いた超音波画像を生成する(ステップS102)。
すなわち、画像生成制御部152の制御により、送受信部11は、初期設定音速に対応する受信遅延時間を用いて反射波データを生成し、信号処理部12は、送受信部11から受信した反射波データを用いてBモードデータを生成し、画像生成部13は、信号処理部12から受信したBモードデータから超音波画像を生成する。
そして、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS102にて生成された超音波画像を表示する(ステップS103)。
続いて、音速切り替え調整部151aは、音速値の切り替え間隔が「20m/sec間隔」である場合、次に設定する設定音速(S)を「S=S0+20」と算出し(ステップS104)、算出した「S」が可変区間の最大値である「Smax」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、算出した「S」が可変区間の最大値である「Smax」以下である場合(ステップS105否定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成する(ステップS106)。
すなわち、音速切り替え調整部151aにより「S」が「Smax」以下であると判定されると、受信遅延時間設定部151bは、「S」から算出した受信遅延時間を送受信部11に設定する。そして、画像生成制御部152の制御により、送受信部11は、受信遅延時間設定部151bから設定された受信遅延時間を用いて反射波データを生成し、信号処理部12は、送受信部11から受信した反射波データを用いてBモードデータを生成し、画像生成部13は、信号処理部12から受信したBモードデータから超音波画像を生成する。
そして、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS106にて生成された超音波画像を表示する(ステップS107)。
そののち、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S+20」と更新し(ステップS108)、ステップS105に戻って、更新した「S」が「Smax」より大きい値であるか否かを判定する。
一方、ステップS104、またはステップS108にて算出した「S」が「Smax」より小さい値である場合(ステップS105肯定)、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S―20」と更新し(ステップ109)、更新した「S」が可変区間の最小値である「Smin」より小さい値であるか否かを判定する(ステップ110)。
ここで、算出した「S」が「Smin」以上である場合(ステップS110否定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成し(ステップS111)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS111にて生成された超音波画像を表示する(ステップS112)。
そして、音速切り替え調整部151aは、ステップS109に戻って、次に設定する設定音速(S)を「S=S―20」と更新し、ステップS110にて、更新した「S」が可変区間の最小値である「Smin」より小さい値であるか否かを判定する。
一方、ステップS109にて算出した「S」が「Smin」より小さい値である場合(ステップS110肯定)、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S+20」と更新し(ステップS113)、更新した「S」が「S0」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS114)。
ここで、更新した「S」が「S0」以下である場合(ステップS114肯定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成し(ステップS115)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS111にて生成された超音波画像を表示する(ステップS116)。
一方、更新した「S」が「S0」より大きい値である場合(ステップS114否定)、音速切り替え調整部151aは、切り替え区間終了として、処理を終了する。
そして、図5に示すように、図4に示すフローチャートにしたがってモニタ2にて順次される超音波画像を参照した操作者から設定音速を受け付けると(ステップS201)、受信遅延時間設定部151bは、受け付けた設定音速から受信遅延時間を算出し、算出した受信遅延時間を送受信部11に設定し(ステップS202)、処理を終了する。そののち、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、操作者が最適と判断した設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成する。
上述してきたように、実施例1では、音速切り替え調整部151aは、現時点で超音波診断装置に設定されている設定音速を可変範囲にて順次切り替えるように調整する。受信遅延時間設定部151bは、音速切り替え調整部151aにより順次切り替え調整される複数の設定音速それぞれに対応する受信遅延時間を算出し、算出した受信遅延時間を送受信部11に順次送信する。
そして、画像生成制御部152は、受信遅延時間設定部151bから送受信部11に対して受信遅延時間が順次送信されるごとに、受信した受信遅延時間を用いた加算処理により反射波データを順次生成するように送受信部11の加算器を制御する。そして、画像生成制御部152は、送受信部11から反射波データを順次受信するごとに、Bモードデータを順次生成するように信号処理部12を制御し、信号処理部12からBモードデータを順次受信するごとに、Bモード画像の超音波画像を順次生成するように画像生成部13を制御する。そして、表示制御部153は、画像生成制御部152の制御により画像生成部13が順次生成した異なる設定音速ごとの複数の超音波画像をモニタ2にて順次表示するように制御する。
したがって、実施例1では、着目する部位の方位分解能が最適となる音速を操作者自身が実際に参照することで判定することができ、超音波画像にて着目される部位の方位分解能を最適にすることが可能となる。すなわち、実施例1では、音速により定まる受信フォーカスの制御を、操作者が最適であると判定した音速により行なうことができる。
また、実施例1では、表示制御部153は、順次生成された複数の超音波画像をモニタ2にて順次表示する際に、各超音波画像の生成に用いられた音速をともに表示するように制御する。したがって、実施例1では、操作者は、着目する部位の方位分解能が最適となる音速を容易に把握して、設定することができる。
なお、上記では、超音波画像とともに表示された音速を参照した操作者により、最適と判断した音速が設定される場合について説明した。しかし、本実施例は、超音波画像とともに表示される値が設定音速そのものでなく、超音波画像の生成に用いられた設定音速を相対的に示す指標値である場合であってもよい。かかる指標値としては、現時点での設定音速を「0」とし、設定音速の増減に合わせて値が「+1」、「+2」や、「−1」や「−2」といったように増減する値が挙げられる。指標値が超音波画像とともに表示される場合、操作者は、最適と判断した指標値を設定する。かかる場合でも、操作者は、着目する部位の方位分解能が最適となる指標値を容易に把握して、設定することができる。なお、受信遅延時間設定部151bは、受け付けた指標値に対応する音速を用いて受信遅延時間を算出する。
また、本実施例では、超音波画像とともに表示される設定音速または指標値が操作者により設定されることで、撮影対象部位の超音波画像を生成するための受信遅延時間が設定される場合について説明した。しかし、本実施例はこれに限定されるものではなく、切り替え区間にて表示される超音波画像を参照する操作者が、最適と判断した超音波画像が表示された時点にて入力装置3のフリーズボタンを押下し、フリーズボタンが押下された時点で表示されていた超音波画像を生成するために用いられた受信遅延時間が、撮影対象部位の超音波画像を生成するための受信遅延時間として設定される場合であってもよい。
これにより、操作者は、入力装置3を操作するのみで、自身が最適と判定した設定音速から算出される受信遅延時間を用いた超音波画像を生成することができ、超音波画像にて着目する部位の方位分解能が最適となった超音波画像を容易に参照にすることが可能となる。
実施例2では、超音波画像の方位分解能が最適となる音速が自動的に判定されたのち、上記した実施例1の処理が実行される場合について、図6〜9を用いて説明する。なお、図6は、実施例2における制御部の構成を説明するための図であり、図7A、図7Bおよび図8は、最適音速判定部を説明するための図であり、図9は、実施例2における操作者による音速の設定を説明するための図である。
実施例2における超音波診断装置は、図1を用いて説明した実施例1における超音波診断装置と比較して、図6に示すように、制御部15に新たに最適音速判定部154を有する点が異なる。以下、これを中心に説明する。
最適音速判定部154は、異なる複数の設定音速から算出された複数の受信遅延時間を用いることで予め生成された被検体Pの撮影対象部位の複数の超音波画像それぞれの間でコントラスト値を算出する。そして、最適音速判定部154は、算出したコントラスト値が最適となる超音波画像に対応する設定音速を最適音速と判定する。
ここで、最適音速判定部154の処理は、操作者により入力装置3が有する最適化ボタンが押下されることで開始される。具体的には、超音波プローブ1が超音波ビームを送信して被検体Pの撮影対象部位を走査可能な状態となったうえで、最適化ボタンが押下されると、例えば、実施例1と同様に、送受信制御部151の制御により、可変範囲にて順次調整された設定音速から算出される受信遅延時間が送受信部11に設定され、画像生成制御部152の制御により、信号処理部12および画像生成部13は、複数の超音波画像が生成される。
そして、最適音速判定部154は、最適化ボタンが押下されることで生成された複数の超音波画像それぞれの間でコントラスト値を算出する。具体的には、最適音速判定部154は、図7Aに示すように、超音波画像を、超音波ビーム送信方向に沿って「n」個、圧電振動子の配列方向に沿って「m」個の合計「n×m」個の小領域に分割して、複数の超音波画像それぞれの同一小領域間で、コントラスト値(例えば、振幅値の分散値など)を算出する。
そして、最適音速判定部154は、小領域ごとに最適音速を判定する。例えば、最適音速判定部154は、図7Bに示すように、同一の小領域において、超音波画像の生成に用いられた音速に対して、該当する超音波画像にて算出されたコントラスト値をプロットしたグラフを小領域ごとに作成する。そして、最適音速判定部154は、図7Bに示すように、コントラスト値が最大となる音速を該当する小領域における最適音速として判定する。
そして、最適音速判定部154は、小領域ごとに最適音速を決定し、例えば、図8に示すように、決定した小領域ごとの最適音速すべてから平均値を算出し、算出した平均値(1425m/sec)を、被検体Pの撮影対象部位における受信遅延時間を算出するための最適音速として判定する。
そして、最適音速判定部154により最適音速が判定されたのち、操作者は、最適音速判定部154が判定した最適音速が、超音波画像にて自身が着目する部位の方位分解能を実際に最適にする音速であるか否かを判定するために、実施例1と同様に、入力装置3の音速切り替えボタンを押下する。
これにより、再度、送受信制御部151、画像生成制御部152および表示制御部153の処理が開始される。ただし、実施例2においては、音速切り替え調整部151aは、最適音速判定部154が判定した最適音速が、切り替え経路に含まれるように調整したうえで、設定音速の切り替え調整を行なう。
例えば、図9に示すように、実施例1と同様に、現時点での設定音速が「1540m/sec」であり、設定音速の可変範囲が「1400m/sec〜1600m/sec」である場合、音速切り替えボタンが押下されると、音速切り替え調整部151aは、音速の切り替え時間の間隔を一定とし、かつ、音速値の切り替え間隔を一定(同図では、20m/sec間隔)として、設定音速の切り替え調整を行なう。
すなわち、音速切り替え調整部151aは、図9に示すように、20m/sec間隔にて設定音速を『「1540m/sec」から「1600m/sec」』に一定の時間間隔で増加させ、さらに、20m/sec間隔にて設定音速を『「1600m/sec」から「1400m/sec」』に一定の時間間隔で減少させ、さらに、20m/sec間隔にて設定音速を「1400m/sec」から一定の時間間隔で最適音速である「1425m/sec」に切り替える切り替え経路により、切り替え区間にて設定音速の切り替え調整を行なう。
そして、操作者は、切り替え区間において、モニタ2に順次表示される超音波画像を参照し、着目する部位の方位分解能が最適となる超音波画像の設定音速を目視により判断する。そして、操作者は、例えば、図9に示すように、目視にて最適と判断した設定音速(1480m/sec)を、入力装置3のキーボードによりマニュアル操作にて設定する。
操作者から入力装置3を介して設定音速を受け付けると、画像生成制御部152は、受け付けた設定音速を用いて受信遅延時間設定部151bが算出した受信遅延時間を送受信部11に設定する。これにより、信号処理部12および画像生成部13は、操作者が最適と判断した設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成し、生成された超音波画像は、表示制御部153の制御により、モニタ2にて表示される。
なお、本実施例では、最適音速判定部154が判定した最適音速が切り替え経路の最後に位置する場合について説明したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、最適音速判定部154が判定した最適音速が含まれるならば、切り替え経路の最初や途中に位置する場合であってもよい。
また、本実施例では、切り替え経路において、最適音速判定部154が小領域ごとに最適音速として判定した音速値すべてから算出される一つの平均値が含まれるように調整される場合について説明したが、本実施例はこれに限定されるものではない。例えば、本実施例は、最適音速判定部154が小領域ごとに最適音速として判定した音速すべてが切り替え経路に含まれるように調整される場合であってもよい。あるいは、本実施例は、最適音速判定部154が小領域ごとに最適音速として判定した音速を、例えば、超音波ビーム送信方向に沿った「n」個の領域ごとに平均した「n」個の平均値が切り替え経路に含まれるように調整される場合であってもよい。
次に、図10を用いて、実施例2における超音波診断装置の処理について説明する。図10は、実施例2における超音波診断装置の設定音速切り替えによる超音波画像表示処理を説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、実施例2における超音波診断装置は、超音波プローブ1が超音波ビームを送信して被検体Pの撮影対象部位を走査可能な状態となったうえで、操作者により入力装置3の最適化ボタンが押下されると(ステップS301肯定)、送受信制御部151および画像生成制御部152の制御により複数の設定音速それぞれから算出された複数の受信遅延時間それぞれに対応する複数の超音波画像が生成される。
そして、最適音速判定部154は、生成された複数の超音波画像間でコントラスト値を算出することで、最適音速を判定する(ステップS302)。
そののち、操作者により入力装置3の音速切り替えボタンが押下されると(ステップS303肯定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、現時点での設定音速である初期設定音速(S0)から算出される受信遅延時間を用いた超音波画像を生成する(ステップS304)。
そして、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS304にて生成された超音波画像を表示する(ステップS305)。
続いて、音速切り替え調整部151aは、音速値の切り替え間隔が「20m/sec間隔」である場合、次に設定する設定音速(S)を「S=S0+20」と算出し(ステップS306)、算出した「S」が可変区間の最大値である「Smax」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS307)。
ここで、算出した「S」が可変区間の最大値である「Smax」以下である場合(ステップS307否定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成する(ステップS308)。
そして、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS308にて生成された超音波画像を表示する(ステップS309)。
そののち、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S+20」と更新し(ステップ310)、ステップS307に戻って、更新した「S」が「Smax」より大きい値であるか否かを判定する。
一方、ステップS306、またはステップS310にて算出した「S」が「Smax」より小さい値である場合(ステップS307肯定)、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S―20」と更新し(ステップS311)、更新した「S」が可変区間の最小値である「Smin」より小さい値であるか否かを判定する(ステップ312)。
ここで、算出した「S」が「Smin」以上である場合(ステップ312否定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成し(ステップS313)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS313にて生成された超音波画像を表示する(ステップS314)。
そして、音速切り替え調整部151aは、ステップS311に戻って、次に設定する設定音速(S)を「S=S―20」と更新し、ステップ312にて、更新した「S」が可変区間の最小値である「Smin」より小さい値であるか否かを判定する。
一方、ステップS311にて算出した「S」が「Smin」より小さい値である場合(ステップS312肯定)、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)を「S=S+20」と更新し(ステップS315)、更新した「S」が「S0」より大きい値であるか否かを判定する(ステップS316)。
ここで、更新した「S」が「S0」以下である場合(ステップS316否定)、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成し(ステップS317)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS317にて生成された超音波画像を表示する(ステップS318)。
そして、音速切り替え調整部151aは、ステップS315に戻って、次に設定する設定音速(S)を「S=S+20」と更新し、ステップS316にて、更新した「S」が「S0」より大きい値であるか否かを判定する。
一方、更新した「S」が「S0」より大きい値である場合(ステップS316肯定)、音速切り替え調整部151aは、次に設定する設定音速(S)をステップS302にて最適音速判定部154が判定した最適音速に更新する。(ステップS319)
そして、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、設定音速(S=最適音速)から算出される受信遅延時間を用いて超音波画像を生成し(ステップS320)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、ステップS313にて生成された超音波画像を表示し(ステップS321)。切り替え区間終了として、処理を終了する。
なお、実施例2における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理は、図5を用いて説明した実施例1における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理と比較して、操作者から設定音速を受け付けなかった場合、最適音速判定部154が判定した最適音速から算出される受信遅延時間が送受信部11に設定される以外は、同様であるので、説明を省略する。
上述してきたように、実施例2では、切り替え区間において、最適音速として判定された音速から算出された受信遅延時間を用いた超音波画像を含む超音波画像を順次表示することができ、最適音速の超音波画像にて着目する部位の方位分解能が実際に最適となっているのか否かを操作者が確認することが可能となる。
上記した実施例1および2では、送受信制御部151および画像生成制御部152の制御により順次生成された超音波画像が表示制御部153の制御によりリアルタイムでモニタ2に順次表示される場合について説明した。実施例3では、送受信制御部151および画像生成制御部152の制御により順次生成された超音波画像が一旦、画像メモリ14に格納されたのち、改めて表示制御部153の制御によりモニタ2に順次表示される場合について、図11のフローチャートを用いて説明する。なお、図11は、実施例3における超音波診断装置の受信遅延時間設定処理を説明するためのフローチャートである。
なお、実施例3における超音波装置は、実施例1および実施例2の超音波装置と同様に、設定音速切り替えによる超音波画像表示処理(図4および図5参照)を実行する場合であってもよいし、図4および図5における超音波画像表示処理以外の処理のみが行なわれる場合であってもよい。いずれの場合であっても、画像メモリ14は、切り替え経路にて順次生成された複数の超音波画像を記憶している。
すなわち、図11に示すように、実施例3における超音波診断装置は、操作者から入力装置3を介して画像表示要求を受け付けると(ステップS401肯定)、モニタ2は、表示制御部153の制御により、画像メモリ14から順次読み出される超音波画像をシネ表示する(ステップS402)。
そして、画像生成制御部152は、モニタ2にてシネ表示される超音波画像を参照する操作者が入力装置3のフリーズボタンを押下することで、超音波画像が選択されたか否かを判定する(ステップ403)。
ここで、超音波画像が選択されなかった場合(ステップ403否定)、表示制御部153は、モニタ2にてシネ表示を継続するように制御し(ステップS404)、画像生成制御部152は、ステップS403の判定処理を継続する。
一方、超音波画像が選択された場合(ステップ403肯定)、画像生成制御部152は、受信遅延時間設定部151bを制御することで、選択された超音波画像の生成時に用いられた受信遅延時間を送受信部11に送信し(ステップS405)、処理を終了する。そののち、画像生成制御部152の制御により、画像生成部13は、操作者が最適と判断した設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成する。
なお、上述した画像表示要求は、フリーズボタンを押下することで入力され、超音波画像の選択は、フリーズボタンが解除されることで行なわれる場合であってもよい。
上述してきたように、実施例3では、切り替え区間で生成された超音波画像を、改めて繰り返し表示させることができるので、超音波画像にて着目される部位の方位分解能を確実に最適にすることが可能となる。
なお、上記した実施例1〜3において説明した音速値の切り替え間隔および音速の切り替え時間の間隔それぞれの設定は、操作者により任意に変更可能である。これについて、図12Aおよび図12Bを用いて説明する。なお、図12Aおよび図12Bは、変形例について説明するための図である。
例えば、操作者は、入力装置3が有する音速値変化調節用つまみを回すことで、図12Aに示すように、「20m/sec間隔」であり音速値が「1540、1560、1580、・・・」と切り替えられる初期設定を、「10m/sec間隔」であり音速値が「1540、1550、1560、・・・」と切り替えられるように変更することができる。これにより、操作者は、方位分解能が最適となる音速値をより細かく探索することが可能となる。
また、操作者は、入力装置3が有する時間変化調節用つまみを回すことで、図12Bに示すように、音速値の切り替え(1540、1550、1560、・・・)が2フレームごとに行なわれる初期設定を、4フレームごとに行なわれるように変更することができる。これにより、操作者は、設定音速ごとの超音波画像を、より長い時間で参照することができるので、方位分解能が最適となる音速値をより確実に探索することが可能となる。なお、図12Aおよび図12Bで説明した設定変更は、例えば、画像生成制御部152の制御処理により実行される。
また、上記した実施例1〜3において説明した切り替え経路の設定は、操作者により任意に変更可能である。例えば、現に設定されている設定音速から可変範囲の最小値に向かって音速値を減少させたのち、可変範囲の最大値に向かって音速値を増加させ、そののち、最大値から現に設定されている設定音速へ音速値を減少させるなど、切り替え経路の設定は、操作者により任意に変更可能である。
以上のように、本発明に係る超音波診断装置および音速設定方法は、被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算することで超音波画像を生成する場合に有用であり、特に、超音波画像にて着目される部位の方位分解能を最適にすることに適する。
1 超音波プローブ
2 モニタ
3 入力装置
10 装置本体
11 送受信部
12 信号処理部
13 画像生成部
14 画像メモリ
15 制御部
151 送受信制御部
151a 音速切り替え調整部
151b 受信遅延時間設定部
152 画像生成制御部
153 表示制御部
16 内部記憶部

Claims (8)

  1. 被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部と、
    所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように前記画像生成部を制御する画像生成制御部と、
    前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する表示制御部と、
    を備え
    前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示で設定された設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する、超音波診断装置。
  2. 異なる複数の設定音速から算出された複数の受信遅延時間を用いることで前記画像生成部により予め生成された前記撮影対象部位の複数の超音波画像それぞれの間でコントラスト値を算出し、当該算出したコントラスト値が最適となる超音波画像に対応する設定音速を最適音速と判定する音速判定部をさらに備え、
    前記画像生成制御部は、前記音速判定部が前記最適音速として判定した音速が、前記切り替えられる複数の設定音速に含まれるように制御したうえで、当該切り替えられる複数の設定音速それぞれに対応する受信遅延時間を用いた複数の超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記画像生成制御部の制御により生成された設定音速の異なる複数の超音波画像を記憶する画像記憶部をさらに備え、
    前記表示制御部は、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの表示要求に基づいて、前記画像記憶部が記憶する前記複数の超音波画像を前記所定の表示部にて表示するように制御する、請求項1または2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記表示制御部は、前記画像生成制御部の制御により生成された設定音速の異なる複数の超音波画像を前記所定の表示部にて表示する際に、各超音波画像の生成に用いられた音速、または各超音波画像の生成に用いられた音速を示す指標値をともに表示するように制御する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記画像生成制御部は、前記表示制御部の制御により前記所定の表示部にて表示された設定音速の異なる複数の超音波画像を参照した前記操作者から、当該複数の超音波画像のいずれかが前記所定の入力部を介して指定された場合、当該指定された超音波画像を生成する際に用いた受信遅延時間を、前記撮影対象部位の超音波画像を生成するための受信遅延時間として設定するように制御する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  6. 前記画像生成制御部は、前記所定の入力部を介して受け付けた操作者からの指示に基づいて、前記切り替えられる複数の設定音速の切り替え時間の間隔、および/または、前記切り替えられる複数の設定音速の音速値の切り替え間隔を調整するように制御する、請求項1に記載の超音波診断装置。
  7. 被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を、当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部と、
    所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように前記画像生成部を制御する画像生成制御部と、
    前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する表示制御部と、
    を備え、
    前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示に基づいて、前記第2の指示の受け付け時に設定されていた設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する、超音波診断装置。
  8. 画像生成制御部が、被検体の撮影対象部位に対して送信した超音波の反射波信号を当該撮影対象部位内の音速として設定された設定音速から算出される受信遅延時間を用いて加算したデータに基づいて、超音波画像を生成する画像生成部を、所定の入力部を介して受け付けた操作者からの第1の指示に基づいて、設定されている設定音速を順次切り替え、当該切り替えられた後の設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を順次生成するように制御し、
    表示制御部が、前記画像生成制御部の制御により生成された超音波画像を所定の表示部にて順次表示するように制御する、
    ことを含み、
    前記画像生成制御部は、前記表示制御部による表示制御後に、前記所定の入力部を介して受け付けた前記操作者からの第2の指示で設定された設定音速に対応する受信遅延時間を用いた超音波画像を生成するように前記画像生成部を制御する、音速設定方法。
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