JP5568963B2 - 重合体および感放射線性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
例えば、KrFエキシマレーザー(波長248nm)を光源として用いる場合には、248nm領域での吸収が小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)(以下、「PHS」と記す。)を基本骨格とする重合体を構成成分とする化学増幅型感放射線性樹脂組成物が用いられている。この樹脂組成物によれば、高感度、高解像度、且つ良好なパターン形成を実現することが可能である。
しかし、更なる微細加工を目的として、より短波長の光源、例えば、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を光源として用いる場合には、193nm領域に大きな吸収を示すPHS等の芳香族化合物を使用することが困難であるという問題があった。
そこで、ArFエキシマレーザーを光源とするリソグラフィー材料としては、193nm領域に大きな吸収を有しない脂環式炭化水素を骨格中に有する重合体、特に、その繰り返し単位中にラクトン骨格を有する重合体を樹脂成分とする樹脂組成物が用いられている。
上記ウォーターマーク欠陥とは、レジストパターン上に液浸液の液滴痕が残る欠陥のことであり、また、上記ブロッブ欠陥とは、現像液に一度溶けた樹脂がリンスのショックで析出し、基板に再付着した欠陥のことである。更に、上記バブル欠陥とは、液浸露光時、液浸液が泡をかむことで光路が変化し、所望のパターンが得られない欠陥のことである。
樹脂(A)は、上記式(1)で表される繰り返し単位(a−1)、上記式(2)で表される繰り返し単位(a−2)、および酸解離性基を有する繰り返し単位(a−3)を含む重合体を含む樹脂である。
[繰り返し単位(a−1)]
繰り返し単位(a−1)は、上記式(1)で表される、ノルボルナンカルボン酸に由来するラクトン骨格を有する繰り返し単位であり、本発明の重合体の必須単位である。
式(1)におけるR1はメチル基が好ましい。
式(1)におけるR2で表される炭素数1〜12のアルキレン基は、直鎖状アルキレン基または分岐状アルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基等を挙げることができる。
これらの中で、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基が好ましい。
また、脂環式アルキレン基としては、単環式または架橋環式のいずれでもよく、例えば、1,4−シクロへキシレン基、1,3−シクロへキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基、2,3−ビシクロ[2.2.1]ヘプチレン基、2.5−ビシクロ[2.2.1]ヘプチレン基、2,6−ビシクロ[2.2.1]ヘプチレン基、1,3−アダマンチレン基等を挙げることができる。
繰り返し単位(a−2)は上記式(2)で表される。
式(2)におけるnは1〜18の整数であるが、1〜10の整数であることが好ましく、1〜5の整数であることが更に好ましい。
本発明の重合体は、これら例示された単量体より得られる2種類以上の繰り返し単位(a−2)を含んでいてもよい。
この繰り返し単位(a−3)については、上記したように、酸の存在下で解離する基(酸解離性基)を有するものであれば、例えば、公知の感放射線性樹脂組成物に用いられる酸解離性基を有する繰り返し単位と同様のものを用いることができるが、本発明の重合体においては、この酸解離性基を有する繰り返し単位(a−3)が、下記式(3−1)〜(3−3)のいずれかで表される繰り返し単位であることが好ましい。
この繰り返し単位(a−3)を与える単量体の中で好ましいものとしては、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル−3−ヒドロキシアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロオクチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチルエステル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロオクチルエステル等を挙げることができる。
なお、重合体は、これら例示された単量体より得られる2種類以上の繰り返し単位(a−3)を含んでいてもよい。
また、この重合体は、これまでに説明した繰り返し単位(a−1)、繰り返し単位(a−2)、および繰り返し単位(a−3)以外の繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ということがある)を更に1種以上含んでいてもよい。
この他の繰り返し単位は、下記式(4−1)〜(4−6)で表される繰り返し単位(以下、これらを「他の繰り返し単位(a−4)」ということがある)、式(5)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(a−5)」ということがある)、式(6)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(a−6)」ということがある)、式(7)で表される繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位(a−7)」ということがある)を好適例として挙げることができる。
上記繰り返し単位(a−4)〜(a−7)からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有することによって、繰返し単位(a−1)〜(a−3)の特性を十分に活かすことができる。
(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステルを挙げることができる。
また、これらの他の繰り返し単位(a−4)は1種または2種以上を含有することができる。
1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基;1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等を挙げることができる。また、これらの他の繰り返し単位(a−6)は1種または2種以上を含有することができる。
式(7)においては、3つのR12のうち少なくとも一つは水素原子でなく、且つY1が単結合のときは、3つのY2のうち少なくとも1つは炭素数1〜3の2価の有機基であることが好ましい。
式(7)で表される他の繰り返し単位(a−7)におけるR12で表される−COOR13基のR13は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または炭素数3〜20のシクロアルキル基を表しており、このR13における、上記炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基を挙げることができる。
このような更に他の繰り返し単位としては、例えば、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルメチル等の有橋式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸カルボキシノルボルニル、(メタ)アクリル酸カルボキシトリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸カルボキシテトラシクロウンデカニル等の不飽和カルボン酸の有橋式炭化水素骨格を有するカルボキシル基含有エステル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸シクロプロピル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メトキシシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−シクロペンチルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシルオキシカルボニルエチル、(メタ)アクリル酸2−(4−メトキシシクロヘキシル)オキシカルボニルエチル等の有橋式炭化水素骨格をもたない(メタ)アクリル酸エステル類;
1,2−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルジメチロールジ(メタ)アクリレート等の有橋式炭化水素骨格を有する多官能性単量体;
上記「更に他の繰り返し単位」の含有率は、全繰り返し単位に対して、50モル%以下であることが好ましく、40モル%以下であることが更に好ましい。
重合体は、ラジカル重合等の常法に従って合成することができる。例えば、(1)単量体およびラジカル開始剤を含有する溶液を、反応溶媒または単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;(2)単量体を含有する溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒または単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;(3)各々の単量体を含有する、複数種の溶液と、ラジカル開始剤を含有する溶液とを各別に、反応溶媒または単量体を含有する溶液に滴下して重合反応させる方法;等の方法で合成することが好ましい。
これらの方法における反応温度は開始剤種によって適宜決定すればよい。通常、30〜180℃であり、40〜160℃が好ましく、50〜140℃が更に好ましい。滴下時間は、反応温度、開始剤の種類、反応させる単量体等の条件によって異なるが、通常、30分〜8時間であり、45分〜6時間が好ましく、1〜5時間が更に好ましい。また、滴下時間を含む全反応時間も、滴下時間と同様に条件により異なるが、通常、30分〜8時間であり、45分〜7時間が好ましく、1〜6時間が更に好ましい。
アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等を挙げることができる。
エーテル類としては、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン等を挙げることができる。
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等を挙げることができる。
アミド類としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。
エステル・ラクトン類としては、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソブチル、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。
ニトリル類としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
なお、重合体には、単量体由来の低分子量成分が含まれるが、その含有率は、重合体の総量(100質量%)に対して、0.1質量%以下であることが好ましく、0.07質量%以下であることが更に好ましく、0.05質量%以下であることが特に好ましい。
この低分子量成分の含有率が0.1質量%以下である場合には、この重合体を樹脂(A)として使用してレジスト膜を作製し、液浸露光を行なう際に、レジスト膜に接触した水への溶出物の量を少なくすることができる。更に、レジスト保管時に、レジスト中に異物が析出することがなく、レジスト塗布時においても塗布ムラが発生することない。従って、レジストパターン形成時における欠陥の発生を十分に抑制することができる。
また、この低分子量成分は、重合体を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分析で定量することができる。なお、重合体は、低分子量成分の他、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、レジストとしたときの感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に改善することができる。
また、重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」と記す。)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1.0〜5.0であり、1.0〜3.0であることが好ましく、1.0〜2.0であることが更に好ましい。
本発明の樹脂組成物においては、上記本発明の重合体を単独でまたは2種以上を混合して樹脂(A)成分として使用することができる。また、本発明の重合体と他の重合体とを混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される感放射線性酸発生剤(B)(以下、単に「酸発生剤(B)」ということがある)は、露光により酸を発生する、感放射線性の酸発生剤である。この酸発生剤は、露光により発生した酸によって、感放射線性樹脂組成物に含有される樹脂(A)中に存在する酸解離性基を解離させて(保護基を脱離させて)、樹脂(A)をアルカリ可溶性とする。そして、その結果、レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、これによりポジ型のレジストパターンが形成される。
式(9−3)および(9−4)中、R18は相互に独立して炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基を表す。但し、2個のR18が相互に結合して炭素数2〜10の2価のフッ素置換アルキレン基を形成していてもよい。
また、R14およびR15で表される炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等を挙げることができる。これらのアルコキシル基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等が好ましい。
また、R14で表される炭素数2〜11の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
フェニル基およびアルキル置換フェニル基に対する置換基のうち、上記アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状または環状のアルコキシル基等を挙げることができる。
また、上記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状または環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
また、上記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状または環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
また、上記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状または環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
上記置換基であるアルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基およびアルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、上記フェニル基およびアルキル置換フェニル基について例示した基を挙げることができる。
上記式(8)におけるR16の置換されていてもよいナフチル基としては、1−ナフチル基、1−(4−メトキシナフチル)基、1−(4−エトキシナフチル)基、1−(4−n−プロポキシナフチル)基、1−(4−n−ブトキシナフチル)基、2−(7−メトキシナフチル)基、2−(7−エトキシナフチル)基、2−(7−n−プロポキシナフチル)基、2−(7−n−ブトキシナフチル)基等が好ましい。
また、この2個のR16が互いに結合して形成した2価の基に対する置換基としては、例えば、上記フェニル基およびアルキル置換フェニル基に対する置換基として例示したヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
式(8)におけるR16としては、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2個のR16が互いに結合して硫黄原子とともにテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
1−(4−ヒドロキシナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−メチルナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−メチルナフチル)ジエチルスルホニウムカチオン、1−(4−シアノナフチル)ジメチルスルホニウムカチオン、1−(4−シアノナフチル)ジエチルスルホニウムカチオン、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−メトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−エトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−n−プロポキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、
2−(7−メトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−エトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−n−プロポキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン、2−(7−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムカチオン等を挙げることができる。
式(9−3)、(9−4)中、R18で表される炭素数1〜10のフッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等を挙げることができる。
2個のR18が相互に結合して形成される炭素数2〜10の2価のフッ素置換アルキレン基としては、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等を挙げることができる。
オニウム塩化合物としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等を挙げることができる。オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。
ジアゾケトン化合物としては、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができる。ジアゾケトンの具体例としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等を挙げることができる。
スルホン化合物としては、例えば、β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホンや、これらの化合物のα−ジアゾ化合物等を挙げることができる。スルホン化合物の具体例としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリス(トリフルオロメタンスルホネート)、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート等を挙げることができる。
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、シクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシル・メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル・2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。このような酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、これまでに説明した樹脂(A)および感放射線性酸発生剤(B)に加えて、窒素含有化合物(C)を更に含有していてもよい。この窒素含有化合物(C)は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制するものである。即ち、この窒素含有化合物(C)は、酸拡散制御剤として機能する。このように窒素含有化合物を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上するとともに、レジストとしての解像度が更に向上し、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができるため、プロセス安定性に極めて優れた感放射線性樹脂組成物を得ることができるようになる。
上記式(10)で表される窒素含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物等を挙げることができる。
3級アミン化合物としては、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、2,6−ジメチルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類;トリエタノールアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリンなどのアルカノールアミン類;N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンテトラメチレンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等を挙げることができる。
4級アンモニウムヒドロキシド化合物としては、例えば、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。
このようなオニウム塩化合物の具体例としては、下記式(11)で表されるスルホニウム塩化合物、および下記式(12)で表されるヨードニウム塩化合物を挙げることができる。
また、Z-は、OH-、R−COO-、R−SO3 -(但し、Rはアルキル基、アリール基、またはアルカノール基を表す)、または下記式(13)で表されるアニオンを表す。
このような窒素含有化合物(C)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、フッ素含有重合体添加剤(d−1)、脂環式骨格含有添加剤(d−2)、界面活性剤(d−3)、増感剤(d−4)等の各種の添加剤(D)を配合することができる。各添加剤の含有割合は、その目的に応じて適宜決定することができる。
このような脂環式骨格含有添加剤(d−2)としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等を挙げることができる。これらの脂環式骨格含有添加剤(d−2)は単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
添加剤(D)としての界面活性剤(d−3)は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。
このような界面活性剤(d−3)としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ社製)、メガファックスF171、同F173(大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このような増感剤(d−4)としては、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等を挙げることができる。これらの増感剤(d3)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
更に、添加剤(D)として、染料、顔料、および接着助剤からなる群より選択される少なくとも1種を用いることもできる。例えば、染料或いは顔料を添加剤(D)として用いることによって、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーションの影響を緩和できる。また、接着助剤を添加剤(D)として用いることによって、基板との接着性を改善することができる。更に、上記以外の添加剤としては、アルカリ可溶性重合体、酸解離性の保護基を有する低分子のアルカリ溶解性制御剤、ハレーション防止剤、保存安定化剤、消泡剤等を挙げることができる。
なお、添加剤(D)は、必要に応じてこれまでに説明したそれぞれの添加剤を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
溶剤(E)としては、樹脂(A)、および感放射線性酸発生剤(B)が溶解する溶剤であれば、特に限定されるものではない。なお、感放射線性樹脂組成物が窒素含有化合物(C)、および添加剤(D)を更に含有する場合には、これらの成分も溶解する溶剤であることが好ましい。
溶剤(E)としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状もしくは分岐状のケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、
これらの中でも、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有することが好ましい。更に、環状のケトン類、直鎖状もしくは分岐状のケトン類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトン等が好ましい。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、化学増幅型レジストとして有用なものである。感放射線性樹脂組成物に放射線等を照射して露光することにより、含有する感放射線性酸発生剤(B)から酸を発生し、発生した酸を触媒とする反応により、樹脂(A)成分中の酸解離性基を解離してカルボキシル基を生じさせ、その結果、露光部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなる。そのため、露光部だけがアルカリ現像液によって容易に溶解、除去され、ポジ型のフォトレジストパターンを形成することができる。
フォトレジストパターンは、例えば、次のようにして形成することができる。感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上にフォトレジスト膜を形成する工程(以下、「工程(1)」という。)と、形成されたフォトレジスト膜に、場合によっては液浸媒体を介して、所定のパターンを有するマスクを通して放射線を照射し、露光する工程(以下、「工程(2)」という。)と、露光されたフォトレジスト膜を現像し、フォトレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(3)」という。)を行なうことで形成することができる。
フォトレジスト膜の膜厚は特に限定されないが、通常、0.05〜5μmであり、0.05〜3μmであることが好ましく、0.05〜1μmであることが更に好ましい。また、プレベークの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃であり、50〜150℃であることが好ましく、70〜130℃であることが更に好ましい。
なお、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば、特公平6−12452号公報(特開昭59−93448号公報)等に開示されているように、使用する基板上に有機系または無機系の反射防止膜を形成しておくこともできる。また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されているように、フォトレジスト膜上に保護膜を設けることもできる。更に、液浸用保護膜をフォトレジスト膜上に設けることもできる。なお、これらの技術は併用することができる。
ここで、液浸露光を行なう場合は、必要に応じて液浸液とレジスト膜との直接の接触を保護する為に、液浸液不溶性の液浸用保護膜を工程(2)の前にレジスト膜上に設けることが好ましい。液浸用保護膜には、例えば、特開2006−227632号公報等に開示されている、工程(3)前に溶剤により剥離する溶剤剥離型液浸用保護膜、またはWO2005−069076号公報やWO2006−035790号公報等に開示されている、工程(3)の現像と同時に剥離する現像液剥離型液浸用保護膜がある。液浸用保護膜は、特に限定されるものではないが、スループット等を考慮した場合、現像液剥離型液浸用保護膜を用いることが更に好ましい。
放射線としては、使用する感放射線性酸発生剤の種類に応じて、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等がある。これらのなかでも、遠紫外線を使用することが好ましい。遠紫外線の発生源としては、ArFエキシマレーザー(波長193nm)またはKrFエキシマレーザー(波長248nm)があり、ArFエキシマレーザー(波長193nm)を遠紫外線の発生源として使用することが好ましい。
露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定される。また、露光後に加熱処理(PEB)を行なうことが好ましい。PEBにより、感放射線性樹脂組成物中の酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。このPEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃であり、50〜170℃であることが好ましい。
また、現像液には、有機溶媒や界面活性剤等を適量添加することもできる。有機溶媒として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;の他、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等がある。これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この有機溶媒の使用量は、アルカリ水溶液100体積部に対して、100体積部以下とすることが好ましい。有機溶媒の量が100体積部をこえると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。なお、現像液には、界面活性剤等を適量添加してもよい。
[Mw、Mn、およびMw/Mn]:
東ソー社製のGPCカラム(商品名「G2000HXL」2本、商品名「G3000HXL」1本、商品名「G4000HXL」1本)を使用し、流量:1.0ミリリットル/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、分散度「Mw/Mn」は、MwおよびMnの測定結果より算出した。
[13C−NMR分析]:
それぞれの重合体の13C−NMR分析は、日本電子社製の商品名「JNM−EX270」を使用し、測定した。
[低分子量成分の残存割合(質量%)]:
ジーエルサイエンス社製商品名「Intersil ODS−25μmカラム」(4.6mmφ×250mm)を用い、流量1.0mL/分、溶出溶媒アクリロニトリル/0.1%リン酸水溶液の分析条件で、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定した。なお、低分子量成分はモノマーを主成分とする成分であり、より具体的には分子量500以下の成分である。
コータ/デベロッパ(商品名:CLEAN TRACK ACT8、東京エレクトロン社製)を用い、8インチシリコンウエハの表面に、下層反射防止膜形成剤(商品名:ARC29A、ブルワー・サイエンス社製)をスピンコートした。これを、205℃、60秒の条件でPBを行なうことにより、膜厚77nmの下層反射防止膜を形成し、基板とした。
次いで、上記コータ/デベロッパを用い、上記基板の下層反射防止膜の表面に、実施例・比較例の感放射線性樹脂組成物からなる塗工液をスピンコートし、表3に示す条件で、プリベーク(PB)を行なうことにより、膜厚120nmのフォトレジスト膜を形成した。更に、ArFエキシマレーザー露光装置(商品名:NSR S306C、ニコン社製)を用い、NA:0.78、シグマ:0.93/0.69の条件にて、上記フォトレジスト膜を、マスクパターンを介して露光させた。上記コータ/デベロッパのホットプレートにて、表3に示す条件でポストエクスポージャーベーク(PEB)を行ない、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で30秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。
得られたレジスト膜において、線幅が75nmであるライン、ラインとラインとの距離が75nm(ライン・アンド・スペースが1対1)であるレジストパターンを形成する際の露光量(mJ/cm2)を最適露光量とした。そして、この最適露光量を感度として評価した。線幅およびラインとラインとの距離の測定は、走査型電子顕微鏡(1)(商品名:S−9380、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
[解像度(単位:nm)]:
上記感度の評価で形成したライン・アンド・スペースのレジストパターンの線幅のうち、ラインの最小線幅(nm)を解像度の評価値とした(表4中、「解像度(nm)」と示す)。解像度は、数値が小さいほど良好であることを示す。
[パターンの断面形状]:
線幅75nmのライン・アンド・スペースパターンの断面形状を、商品名「S−4800」(株式会社日立ハイテクノロジーズ社製)にて観察し、レジストパターンの中間での線幅Lbと、膜の上部での線幅Laを測り、0.9≦(La/Lb)≦1.1の範囲内である場合を「良好」と評価し、範囲外である場合を「不良」と評価した。
[LWR(ラインラフネス特性、単位:nm)]:
上記感度の評価の最適露光量にて解像した75nmのライン・アンド・スペースパターンの観測において、感度の評価で用いたものと同じ走査型電子顕微鏡にてパターン上部から観察した際に、線幅を任意のポイントで観測し、その測定ばらつきを3σ(nm)で評価した。
[最小倒壊前寸法(単位:nm)]:
上記感度の評価の最適露光量にて解像した75nmのライン・アンド・スペースパターンの観測において、この最適露光量よりも大きな露光量にて露光を行なった場合、得られるパターンの線幅が細くなるため、最終的にレジストパターンの倒壊が見られる。このレジストパターンの倒壊が確認されない最大の露光量における線幅を最小倒壊前寸法(nm)と定義し、パターン倒れ耐性の指標とした。この線幅(最小倒壊前寸法)が小さい程良好である。なお、最小倒壊前寸法(nm)の測定は、感度の評価で用いたものと同じ走査型電子顕微鏡を用いた。
まず、上記コータ/デベロッパ(1)を用いて、処理条件100℃、60秒でHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理を行なった8インチシリコンウエハを用意した。この8インチシリコンウエハ上に、各実施例および比較例にて調製した感放射線性樹脂組成物をスピンコートし、表3の条件でベーク(PB)を行ない、膜厚120nmのレジスト膜を形成した。
その後、このレジスト膜に、ArFエキシマレーザー露光装置(商品名「NSR S306C」、ニコン社製、照明条件;NA0.78、シグマ0.85)により、マスクパターンが形成されていない擦りガラスを介して上記感度における最適露光量にて露光を行なった。次に、表3に示す条件でPEBを行なった後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、23℃で30秒間現像し、水洗し、乾燥して、ブロッブ欠陥(Blob欠陥)評価用基板を作成した。
上記ブロッブ欠陥評価用基板を、商品名「KLA2351」(KLAテンコール社製)で測定して、ブロッブ欠陥の測定とした。ブロッブ欠陥の評価は、検出されたブロッブ欠陥が200個以下の場合は「良好」、200個をこえた場合は「不良」とした。
重合体は、各合成例において、表1に示す単量体(M−1)〜(M−6)を用いて合成した。単量体(M−1)〜(M−6)を、以下の式(M−1)〜(M−6)に示す。
上記単量体(M−1)49.95g(40モル%)と、上記単量体(M−3)32.03g(40モル%)と、上記単量体(M−4)6.20g(10モル%)とを2−ブタノン200gに溶解し、更に開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(表1中、「AIBN」と記す)3.91gを投入した単量体溶液を準備した。
次に、滴下漏斗を備えた500mlの三つ口フラスコに、上記単量体(M−2)11.82g(10モル%)と100gの2−ブタノンを投入し、この三つ口フラスコ内を30分窒素パージした。窒素パージの後、三つ口フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら80℃になるように加熱し、事前に準備した上記単量体溶液を、3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間として6時間重合反応を実施した。
重合終了後、重合溶液は水冷により30℃以下に冷却した。次いで、メタノール2000gの中へ投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を、メタノール800gによりスラリー状で洗浄を2回繰り返し、ろ別し、60℃で17時間乾燥させて白色粉末の共重合体を得た(68g、収率68%)。この共重合体を樹脂(A−1)とする。
この共重合体は、Mwが6,620であり、Mw/Mnが1.51であり、13C−NMR分析の結果、単量体(M−1)に由来する繰り返し単位、単量体(M−4)に由来する繰り返し単位、単量体(M−2)に由来する繰り返し単位、および単量体(M−3)に由来する繰り返し単位の含有率は、40.2:10.1:9.7:40.0(モル%)であった。また、この共重合体における低分子量成分の残存割合は、0.04質量%であった。測定結果を表2に示す。
表1に示す配合処方とした以外は、重合体実施例1と同様にして樹脂(A−2)〜(A−4)を合成した。
また、得られた樹脂(A−1)〜(A−4)についての、13C−NMR分析による各繰り返し単位の割合(モル%)、収率(%)、Mw、分散度(Mw/Mn)、および低分子量成分の含有量(質量%)の測定結果を表2に示す。
表3に、各組成物実施例および比較例にて調製された感放射線性樹脂組成物の組成と、および露光前および露光後加熱条件(PBおよびPEB)を示す。また、上記重合体実施例にて合成した樹脂(A−1)〜(A−4)以外の感放射線性樹脂組成物を構成する各成分(酸発生剤(B)、窒素含有化合物(C)および溶剤(E))について以下に示す。
(B−1):トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
(B−2):1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
窒素含有化合物(C)
(C−1):N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン
溶剤(E)
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
(E−3):γ−ブチロラクトン
重合体実施例1で得られた樹脂(A−1)100質量部、感放射線性酸発生剤(B)としてトリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート(B−1)7.0質量部、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート(B−2)2.0質量部、窒素含有化合物(C)としてN−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン(C−1)1.53質量部を混合し、この混合物に、溶剤(E)としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(E−1)1540質量部、シクロヘキサノン(E−2)660質量部、およびγ−ブチロラクトン(E−3)30質量部を添加し、上記混合物を溶解させて混合溶液を得、得られた混合溶液を孔径0.20μmのフィルターでろ過して感放射線性樹脂組成物を調製した。表3に感放射線性樹脂組成物の配合処方を示す。
得られた組成物実施例1の感放射線性樹脂組成物について、上述した、感度、解像度、パターンの断面形状、LWR(ラインラフネス特性)、最小倒壊前寸法、およびブロッブ欠陥について評価を行なった。評価結果を表4に示す。
感放射線性樹脂組成物を調製する各成分を表3に示すように変更したことを除いては、組成物実施例1と同様にして、感放射線性樹脂組成物(組成物実施例2、組成物比較例1および2)を得た。得られた組成物実施例2、組成物比較例1および2の感放射線性樹脂組成物について、感度、解像度、パターンの断面形状、LWR(ラインラフネス特性)、最小倒壊前寸法、およびブロッブ欠陥について評価を行なった。評価結果を表4に示す。
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