JP5571507B2 - デジタル受信装置 - Google Patents

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Description

この発明は、デジタル受信装置に関する。
従来、ユーザが所持する携帯機から変調された希望波信号(無線信号)を受信し、同受信した信号をデジタル信号に復調するデジタル受信装置が知られている。復調されたデジタル信号は車両等の通信対象に出力される。これにより、通信対象において希望波信号の内容が認識される。ここで、デジタル受信装置は、携帯機からの希望波信号のみならずノイズ信号も受信する。このノイズ信号によって希望波信号が適切に認識されず、携帯機及び通信対象間での通信が妨げられるおそれがある。このようなノイズ信号に対してデジタル受信装置において種々の対策が講じられている。
例えば、特許文献1に示されるデジタル受信装置は適応フィルタを備え、この適応フィルタは受信したノイズ信号に応じて、そのノイズ信号を除去するようにフィルタ係数が設定される。具体的には、図7に示されるように、デジタル受信装置は、適応フィルタ102に加えて、受信された信号が希望波信号及びノイズ信号の何れであるかを判定する判定部101を備える。判定部101は、希望波信号の受信を待つ待機状態において、受信された信号が希望波信号であるか否かを判定し、その判定結果をフィルタ制御部103に出力する。
フィルタ制御部103は、判定部101からの判定結果に基づき希望波信号でない、すなわちノイズ信号である旨認識したとき、同ノイズ信号を除去するフィルタ係数を演算し、同演算したフィルタ係数に適応フィルタ102を更新する。これにより、ノイズ信号の周波数が変化した場合であっても、適応フィルタ102をノイズ信号に応じたフィルタ係数とすることができ、より確実にノイズ信号を除去することができる。
また、フィルタ制御部103は、判定部101からの判定結果に基づき希望波信号である旨認識したとき、同信号を除去するフィルタ係数に更新しない。これにより、希望波信号が適応フィルタ102によって除去されることが防止される。
特開2005−73163号公報
上記デジタル受信装置においては、ノイズ信号を除去するべく、受信した信号が希望波信号及びノイズ信号の何れであるかを判定する判定部101が必要であった。省エネルギの観点からこの判定部101による判定処理に係る消費電力が問題となるおそれがある。
例えば、デジタル受信装置は車両に搭載されることも考えられる。近年、車載機器の多様化に伴い、車両全体での消費電力は増加傾向にある。このため、特に消費電力の低減は重要な課題となっている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、適切にノイズ信号を除去しつつ消費電力の低減を図ったデジタル受信装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、携帯機へ送信される要求信号に応じて同携帯機から送信される希望波信号を受信するとともに、その希望波信号に含まれるノイズ信号をフィルタのフィルタ係数の更新を通じて除去するフィルタを有するデジタル受信装置において、前記要求信号の送信タイミングに基づき認識される前記希望波信号を受信しない期間において受信された信号は前記ノイズ信号であるとして前記フィルタのフィルタ係数を設定することをその要旨としている。
ノイズ信号を除去するフィルタ係数を設定するためには、その信号がノイズ信号及び希望波信号の何れであるかを認識する必要がある。上記構成においては、要求信号の送信タイミングに基づき希望波信号を受信しない期間を認識することができる。希望波信号を受信しない期間において受信された信号はノイズ信号であるとして、そのノイズ信号を除去するフィルタ係数が設定される。よって、受信信号がノイズ信号及び希望波信号の何れであるかの判別に係る制御を省略しつつ、ノイズ信号に基づきそのノイズ信号を除去するフィルタ係数を設定することができる。このように、信号の判別に係る制御を省略することで、その処理に係る消費電力を低減することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデジタル受信装置において、前記要求信号は一定周期で連続的に送信されており、前記希望波信号を受信しない期間とは、要求信号送信後における前記希望波信号の受信待機時間経過後であって次の要求信号送信前に設定されることをその要旨としている。
同構成によれば、希望波信号を受信しない期間が要求信号送信後における希望波信号の受信待機時間経過後であって次の要求信号送信前に設定される。受信待機時間は、携帯機が正常に要求信号を受信した場合に、携帯機からの応答(希望波信号)があると想定される時間に基づき設定される。よって、この受信待機時間経過後から次の要求信号送信までの期間には希望波信号を受信することはない。このため、この期間に受信したノイズ信号に基づきフィルタのフィルタ係数を設定することで、同ノイズ信号を除去するフィルタを形成できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデジタル受信装置において、受信した信号が前記希望波信号及び前記ノイズ信号の何れであるかを判定する判定部を備え、前記デジタル受信装置は前記携帯機の制御対象に設けられていて、同制御対象は前記携帯機との間の無線通信を利用して制御を行う電子キーシステムとして、前記携帯機から前記制御対象への一方向に制御を要求する旨の希望波信号を送信するワイヤレスキーシステムと、前記携帯機及び前記制御対象間の双方向で前記要求信号及び前記希望波信号を送受信するキー操作フリーシステムを有し、前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機のみが前記制御対象に登録されている場合、前記希望波信号を受信しない期間において受信されたノイズ信号に基づき前記フィルタのフィルタ係数を設定する簡易制御モードとされ、前記ワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が前記制御対象に登録されている場合、前記判定部を通じてノイズ信号を受信している旨判断されたとき同信号に基づき前記フィルタのフィルタ係数を設定する通常制御モードとされることをその要旨としている。
電子キーシステムとして、携帯機から制御対象への一方向に希望波信号を送信するワイヤレスキーシステムと、携帯機及び制御対象間の双方向で要求信号及び希望波信号を送受信するキー操作フリーシステムとがある。
ここで、キー操作フリーシステムにおいては制御対象からの要求信号に対して希望波信号が返信されるところ、要求信号の送信タイミングに基づき希望波信号の受信タイミングを予測することができる。一方、ワイヤレスキーシステムにおいては制御対象から要求信号は送信されずに、例えばキースイッチの操作により携帯機から希望波信号が送信される。よって、ワイヤレスキーシステムにおいては希望波信号の受信タイミングを予測することができず、請求項1において実行される簡易制御モードとすることができない。
上記構成によれば、ワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が制御対象に登録されている場合、通常制御モードとされる。これにより、ワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が制御対象に登録されている場合であっても、ノイズ信号に基づきそのノイズ信号を除去するフィルタ係数を設定することができる。
また、キー操作フリーシステムに対応した携帯機のみが制御対象に登録されている場合、
簡易制御モードとされる。よって、キー操作フリーシステムに対応した携帯機のみが制御対象に登録されている場合には判定部の判定処理が不要となる。これにより、判定部の判定処理に係る電力消費を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデジタル受信装置において、前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機及びワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が前記制御対象に登録されている場合、前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機の連続利用回数がしきい値を超えたとき簡易制御モードとなることをその要旨としている。
同構成によれば、キー操作フリーシステムに対応した携帯機の連続利用回数がしきい値を超えたとき簡易制御モードとされる。ここで、一般的に制御対象に両方のシステムが搭載されていても、主に何れか一方のシステムが利用されると想定される。よって、キー操作フリーシステムに対応する携帯機の連続利用回数がしきい値を超えたときには、今後もキー操作フリーシステムに対応する携帯機が利用されると予想される。この場合に簡易制御モードとされることで、簡易制御モードの期間を増やすことができ、よりいっそう判定部による判定処理に係る消費電力を低減することができる。
本発明によれば、デジタル受信装置において、適切にノイズ信号を除去しつつ消費電力の低減を図ることができる。
第1の実施形態における電子キーシステムの構成図。 第1の実施形態における要求信号送信、受信動作モード及び適応モード移行のタイミングを示すタイムチャート。 第1の実施形態における制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における電子キーシステムの構成図。 第2の実施形態における制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態における制御プログラムの処理手順を示すフローチャート。 背景技術におけるデジタル受信装置の構成図。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係るデジタル受信装置を車両の電子キーシステムに具体化した第1の実施形態を図1〜図3に従って説明する。
電子キーシステムは、図1に示すように、ユーザが所持する電子キー2と車載機50との間での双方向通信を通じて車両ドアの施解錠を実行する。車載機50は、デジタル受信装置1と、デジタル送信装置51と、照合ECU(Electronic Control Unit)60と、ボデーECU61と、ドアロック装置65とを備える。
デジタル送信装置51は、送信回路52と、送信アンテナ53とを備える。また、照合ECU60は、不揮発性のメモリ60aを備え、同メモリ60aには車両に固有のIDコードが記憶されている。
照合ECU60は、一定周期で要求信号を生成し、それを送信回路52に出力する。送信回路52は、照合ECU60からの要求信号を所定周波数帯に変調して、それを電波として送信アンテナ53から送信する。要求信号は車両の周辺に送信される。なお、本実施形態において、前記所定周波数帯とはLF(Low Frequency)帯である。
電子キー2は不揮発性のメモリ2aを備え、同メモリ2aには車両と同一のIDコードが記憶される。ユーザが車両に接近することで電子キー2は要求信号を受信する。すると、電子キー2は、自身のメモリ2aに記憶されるIDコードを含む所定周波数帯の変調信号(希望波信号Sk)を送信する。本例では希望波信号はFSK(Frequency Shift Keying)変調されている。なお、本実施形態において、前記所定周波数帯とはRF(Radio Frequency)帯である。
デジタル受信装置1は、受信した電子キー2からの希望波信号Skを復調し、それを照合ECU60に出力する。照合ECU60は、復調された希望波信号Skに含まれるIDコードと、メモリ60aに記憶されるIDコードとの照合を行う。そして、照合ECU60は、IDコードの照合が成立したとき、ボデーECU61にその旨を通知する。ボデーECU61は、IDコードの照合が成立した旨認識すると、解錠許可状態となる。ボデーECU61は、この状態において、例えばドアハンドルに設けられるドアハンドルスイッチが操作された旨認識すると、ドアロック装置65を介して車両ドアを解錠する。また、解錠許可状態において、再びドアハンドルスイッチが操作された旨認識されると車両ドアが施錠される。
次に、デジタル受信装置1について詳細に説明する。
ここで、デジタル受信装置1は、間欠的に電源がオンオフ動作して、電源オンの時に受信動作モードとなり、電源のオフの時に休止モードとなる。そして、電源オン時の受信動作モードにおいては、電子キー2からの希望波信号Skの受信を待つ待機状態と、希望波信号Skを受信している受信状態とがある。従って、待機状態では、希望波信号Skが入力されず、ノイズ信号Snのみを受信する。受信状態では、希望波信号Sk、又は希望波信号Sk及びノイズ信号Snを受信する。デジタル受信装置1の上記各種モード及び状態の切り替え制御は照合ECU60を通じて行われる。
図1に示すように、デジタル受信装置1は、受信アンテナ10と、前処理部20と、ノイズ除去部30と、復調部41とを備えている。
受信アンテナ10は電子キー2から送信される希望波信号Skを受信し、その受信信号を前処理部20に出力する。
前処理部20は、入力された信号を周波数変換することで、同信号の周波数と局部発振器による周波数との差の周波数、いわゆる中間周波数の信号を生成する。そして、前処理部20は、この中間周波数の信号をアナログ/デジタル変換してベースバンド信号を生成し、このベースバンド信号に対して帯域制限のなされた信号をノイズ除去部30へ出力する。
ノイズ除去部30は、適応フィルタ31と、加算器32と、フィルタ制御部33とを備える。適応フィルタ31は、電気的に更新可能なフィルタ係数を有する。このフィルタ係数はフィルタ制御部33により更新される。適応フィルタ31は、フィルタ係数が更新されることで前処理部20から入力されたノイズ除去前の信号S1のうち特定周波数帯域をノイズ信号として除去するための除去信号S2を生成し、それを加算器32に出力する。
加算器32は、前処理部20からのノイズ除去前の信号S1と、適応フィルタ31からの除去信号S2とを足し合わせることでノイズ除去後の信号S3を生成し、このノイズ除去後の信号S3をフィルタ制御部33及び復調部41に出力する。すなわち、除去信号S2はノイズ除去前の信号S1と足し合わされることを前提として生成される。復調部41は、ノイズ除去後の信号S3をデジタル信号に復調して、その信号を照合ECU60に出力する。
フィルタ制御部33は、ノイズ除去後の信号S3に基づき適応フィルタ31を通じたノイズ信号の除去状況を監視する。そして、フィルタ制御部33は、ノイズ信号が受信されているとき、現状のフィルタ係数では除去されないノイズ信号であるノイズ除去後の信号S3を除去する新たなフィルタ係数を算出する。そして、フィルタ制御部33は、今回算出した最新のフィルタ係数をメモリ33aに記憶させることでフィルタ係数を更新するとともに、この更新後のフィルタ係数を適応フィルタ31に反映させる。
これにより、希望波信号Skに混じるノイズ信号Snの周波数が周囲の環境により変動した場合であっても、より確実にノイズ信号Snを適応フィルタ31で除去することができる。このように、更新前のフィルタ係数によって除去できないノイズ信号Snをフィルタ係数の更新を通じて除去するモードを適応モードと呼ぶ。また、フィルタ係数の更新を停止して最後に更新したフィルタ係数に基づきノイズ信号Snを除去するモードを非適応モードと呼ぶ。詳しくは後述するが、フィルタ制御部33はノイズ信号Snのみが受信される期間に限り非適応モードから適応モードとなる。これは、希望波信号Skの受信時にフィルタ係数が更新されて、希望波信号Skを除去するフィルタ係数に更新されることを抑制するためである。
なお、上述のようにフィルタ制御部33にて適応フィルタ31のフィルタ係数が更新された時点で、その更新前のフィルタ係数によってノイズ信号の除去がされた信号が復調部41に出力されている。よって、フィルタ係数の更新後に受信した信号について、より確実にノイズ信号を除去することができる。
フィルタ制御部33は、照合ECU60からの指令信号に基づき希望波信号Skが受信されない期間に亘って非適応モードから適応モードに切り替わる。
具体的には、照合ECU60は、図2の上段に示すように、デジタル送信装置51を通じて要求信号を一定周期T1で送信している。そして、要求信号を送信した後、デジタル受信装置1は受信動作時間T2に亘って受信動作モードとされる。この受信動作時間T2は、要求信号に対して希望波信号Skが受信されると予想される期間に設定される。受信動作時間T2において希望波信号Skが受信された場合、上述のように希望波信号Skに含まれるIDコードの照合成立を条件として解錠許可状態とされる。
受信動作時間T2において希望波信号Skが受信されるところ、受信動作時間T2が経過したときから次の要求信号が送信されるときまでの一定時間T3においては希望波信号Skが受信されることはない。すなわち、一定時間T3において受信する信号はノイズ信号Snである。よって、受信動作時間T2において希望波信号Skが正規に認識されなかった場合、一定時間T3に亘り非適応モードから適応モードに切り替えられる。
具体的には、照合ECU60は、一定時間T3の開始時及び終了時においてフィルタ制御部33にモード指令信号S4を出力する。フィルタ制御部33は、モード指令信号S4の受信に基づき適応モード及び非適応モード間で動作状態が切り替わる。すなわち、フィルタ制御部33は、受信動作時間T2においては非適応モードとなっている。そして、一定時間T3の開始時に非適応モードから適応モードとなり、一定時間T3の終了時に適応モードから非適応モードとなる。なお、照合ECU60は、図示しないタイマを備え、同タイマを通じて上記各時間T1〜T3を計測している。
受信動作時間T2において希望波信号Skが正規に認識された場合、現状のフィルタ係数を更新する必要はないとして、適応モードへの切り替えは行われない。
以上のように、照合ECU60は、要求信号の送信タイミングに基づき、希望波信号Skの受信がない一定時間T3を認識できる。よって、受信した信号が希望波信号Sk及びノイズ信号Snの何れであるかを判定する構成を備えることなく、適応モードへの切り替え、ひいてはフィルタ係数の更新を通じてノイズ信号Snを除去することができる。また、希望波信号Sk及びノイズ信号Snの何れであるかの判定に係る消費電力を低減することができる。
次に、照合ECU60が実行する適応モードの切り替えに係る制御プログラムについて説明する。当該制御プログラムは、図3に示されるフローチャートに従って実行される。なお、当該制御プログラムの開始時においては非適応モードである。
まず、要求信号が送信される(S101)。そして、この要求信号に応じた希望波信号Skの受信の有無が判断される(S102)。この希望波信号Skの受信の有無の判断は、復調部41によって復調された信号に基づき行われる。
希望波信号Skの受信があった旨判断されたとき(S102でYES)、同希望波信号Skに含まれるIDコードの照合が成立するか否かが判断される(S103)。IDコードの照合が成立する旨判断された場合(S103でYES)、解錠許可状態とされ(S104)、制御プラグラムは終了される。IDコードの照合が成立しない旨判断された場合(S103でNO)、解錠許可状態とされることなく、制御プラグラムは終了される。
希望波信号Skの受信がない旨判断されたとき(S102でNO)、受信動作時間T2の経過が待たれる(S105でNO)。受信動作時間T2が経過した旨判断されたとき(S105でYES)、モード指令信号S4がフィルタ制御部33へ出力される(S106)。これにより、フィルタ制御部33は非適応モードから適応モードに移行する。そして、一定時間T3の経過が待たれる(S107でNO)。一定時間T3が経過した旨判断されたとき(S107でYES)、モード指令信号S4がフィルタ制御部33へ出力される(S108)。これにより、フィルタ制御部33は非適応モードに戻る。これにて、当該制御プラグラムは終了される。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)要求信号の送信タイミングに基づき「希望波信号Skを受信しない期間」(一定時間T3)が認識される。この「希望波信号Skを受信しない期間」において、受信される信号はノイズ信号Snである。よって、受信信号がノイズ信号Sn及び希望波信号Skの何れであるかの判別に係る構成及び制御を省略しつつ、ノイズ信号Snに基づき適応フィルタ31のフィルタ係数を設定することができる。これにより、デジタル受信装置1をよりコンパクトに構成することができる。また、信号の判別に係る制御を省略することで、その処理に係る消費電力を低減することができる。
(2)「希望波信号Skを受信しない期間」が要求信号送信後における希望波信号Skの受信動作時間T2経過後であって次の要求信号送信前に設定される。この期間においては希望波信号Skを受信することはないため、その期間に受信したノイズ信号Snに基づき適応フィルタ31のフィルタ係数を設定することで、同ノイズ信号Snを除去する適応フィルタ31を形成できる。
(第2の実施形態)
以下、本発明に係るデジタル受信装置を車両の電子キーシステムに具体化した第2の実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。この実施形態においては、希望波信号及びノイズ信号の何れであるかを判定する判定部を備える点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図4に示すように、判定部70は、上記背景技術において図7を参照しつつ説明した判定部101と同様に機能する。すなわち、判定部70は、加算器32からのノイズ除去後の信号S3がノイズ信号Sn及び希望波信号Skの何れであるかを判定する。判定部70は、判定結果を結果信号S5としてフィルタ制御部33に出力する。
フィルタ制御部33は、判定部70からの結果信号S5に基づきノイズ信号Snである旨認識したとき適応モードとなる。また、フィルタ制御部33は、判定部70からの結果信号S5に基づき希望波信号Skである旨認識したとき非適応モードとなる。
本実施形態においては、車両に登録される電子キーの種類に応じて判定部70及び照合ECU60の何れを通じてフィルタ制御部33の動作モードの切り替えを行うかが決められる。
ここで、電子キーシステムは2種類に大別することができる。具体的には、第1の実施形態において採用されていた電子キー及び車両間での双方向通信を通じて車両ドアの施解錠等を行ういわゆるキー操作フリーシステムと、電子キーのスイッチ操作に基づき同電子キーから車両への一方向に要求信号が送信されるワイヤレスキーシステムとが存在する。ワイヤレスキーシステムにおいては、車載機50において電子キーからの要求信号に含まれるIDコードの照合が成立すると車両ドアが施解錠される。ワイヤレスキーシステムにおける要求信号は希望波信号Skに相当する。
上記第1の実施形態におけるキー操作フリーシステムに代えてワイヤレスキーシステムを適用することはできない。ワイヤレスキーシステムは単方向通信であるところ、照合ECU60は希望波信号Skの受信タイミングを予測できず、希望波信号Skが受信されない一定時間T3を設定できないからである。
上記両電子キーシステムに合わせて、電子キーは、キー操作フリーシステムに対応したもの、ワイヤレスキーシステムに対応したもの、及び上記両システムに対応したものが存在する。電子キーは、例えば製造時において車両に登録される。具体的には、照合ECU60のメモリ60aに電子キーと同一のIDコードが記憶されることで行われる。このIDコードには電子キーシステムに係る情報が関連付けられている。よって、照合ECU60は、メモリ60aを通じて何れのシステムに対応した電子キーが登録されているかを認識できる。なお、上記両システムに対応した電子キーにおいて、何れか一方のシステムに係るIDコードだけを車両に登録することも可能である。
ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが車両に登録された旨認識されたとき、判定部70を通じて適応モード及び非適応モード間で動作モードが切り替えられる通常制御モードとなる。
具体的には、照合ECU60は、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが車両に登録された旨認識したとき、判定部70にその旨の通知信号S6を送信する。判定部70は、照合ECU60からの通知信号S6に基づき判定動作を開始する。判定部70が既に動作している場合には、その状態が維持される。これにより、上述のように、判定部70は結果信号S5をフィルタ制御部33に送信し、フィルタ制御部33は結果信号S5に基づき適応モードを切り替える。このように、通常制御モードに切り替えられる。照合ECU60は、通常制御モードにおいてはモード指令信号S4をフィルタ制御部33に送信しない。ここで、上記「ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが車両に登録された」場合とは、上記両システムに対応した電子キーにおいてワイヤレスキー機能が車両に登録された場合も含む。
また、キー操作フリーシステムに対応した電子キーのみが車両に登録されている旨認識されたとき、照合ECU60を通じてフィルタ制御部33の動作モードが適応モード及び非適応モード間で切り替えられる簡易制御モードとなる。
具体的には、照合ECU60は、キー操作フリーシステムに対応した電子キーのみが車両に登録されている旨認識したとき、判定部70にその旨の通知信号S6を送信する。判定部70は、照合ECU60からの通知信号S6に基づき判定動作を停止する。判定部70が既に停止している場合には、その状態が維持される。このとき、照合ECU60はモード指令信号S4をフィルタ制御部33に送信し、フィルタ制御部33はモード指令信号S4に基づきフィルタ制御部33の動作モードを切り替える。このように、簡易制御モードに切り替えられる。第1の実施形態においては、常に簡易制御モードとされている。ここで、上記「キー操作フリーシステムに対応した電子キーのみが車両に登録されている」場合とは、上記両システムに対応した電子キーにおいてキー操作フリー機能だけが車両に登録されている場合も含む。
次に、照合ECU60が実行する上記両制御モードの設定に係る制御プログラムについて説明する。当該制御プログラムは、図5に示されるフローチャートに従って実行される。
まず、電子キーの車両への登録が待たれる(S201でNO)。電子キーが車両に登録されたとき(S201でYES)、その電子キーがワイヤレスキーシステムに対応したものであるか否かが判断される(S202)。ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーである旨判断された場合(S202でYES)、上述のように通常制御モードとされる(S203)。これにて、当該制御プログラムは終了される。
一方、登録されている電子キーがワイヤレスキーシステムに対応したものでない旨判断された場合(S202でNO)、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが登録済みか否かが判断される(S204)。ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが登録済みである旨判断された場合(S204でYES)、上述のように通常制御モードとされる(S203)。これにて、当該制御プログラムは終了される。また、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが登録済みでない旨判断された場合(S204でNO)、上述のように簡易制御モードとされる(S205)。これにて、当該制御プログラムは終了される。
すなわち、ひとつでもワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが登録された場合には通常制御モードとなり、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーがひとつも登録されていない場合には簡易制御モードとなる。簡易制御モードにおいては、判定部70による判定処理を省略できるため、それに係る消費電力を低減することができる。
以上、説明した実施形態によれば、第1の実施形態の(1)及び(2)の作用効果に加え以下の作用効果を奏することができる。
(3)ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが車載機50に登録されている場合、判定部70を通じてフィルタ制御部33の動作モードの切り替えが行われる通常制御モードとされる。これにより、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キーが車載機50に登録されている場合であっても、ノイズ信号Snに基づくフィルタ係数の設定が可能となる。
また、キー操作フリーシステムに対応した電子キーのみが車載機50に登録されている場合、照合ECU60を通じて適応モードの切り替えが行われる簡易制御モードとされる。このように、キー操作フリーシステムに対応した電子キーのみが車載機50に登録されている場合には判定部70の判定処理が不要となる。これにより、判定部70の判定処理に係る電力消費を低減することができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明に係るデジタル受信装置を車両の電子キーシステムに具体化した第3の実施形態について、図6を参照して説明する。この実施形態においては、簡易制御モードへの設定タイミングが上記第2の実施形態と異なっている。以下、第2の実施形態との相違点を中心に説明する。
第2の実施形態において説明したように、ワイヤレスキーシステム及びキー操作フリーシステムの双方に対応した電子キーが車両に登録された場合には通常制御モードとされる。このように、通常制御モードとされた場合であっても、ワイヤレスキーシステムが利用されないこともある。一般的にユーザ毎にワイヤレスキーシステム及びキー操作フリーシステムの利用頻度に偏りがある。具体的には、キースイッチの操作が不要とされるキー操作フリーシステムを高頻度で利用することが多いと考えられる。そこで、本実施形態では、キー操作フリーシステムの連続利用回数がしきい値を超えたとき簡易制御モードに切り替えられる。
本例では、照合ECU60は、図4に一点鎖線で示されるように、キー操作フリーシステムの連続利用回数をカウントするカウンタ60bを備える。
照合ECU60が実行する上記両制御モードの切り替えに係る制御プログラムについて説明する。当該制御プログラムは、メモリ60aに記憶されるとともに、図6に示されるフローチャートに従って実行される。
まず、電子キーシステムの利用が待たれる(S301でNO)。ここで、電子キーシステムの利用とは上記両システムの何れかを通じた車両ドアの施解錠が行われることである。そして、電子キーシステムが利用された場合(S301でYES)、キー操作フリーシステムが利用されたか否かが判断される(S302)。この判断は、復調部41からの信号の内容に基づき行われる。
キー操作フリーシステムが利用された旨判断された場合(S302でYES)、カウンタ60bがカウントアップされる(S303)。そして、カウンタ60bのカウント値、すなわちキー操作フリーシステムの連続利用回数がしきい値を超えたか否かが判断される(S304)。このしきい値は、今後もキー操作フリーシステムが継続的に利用されると予想される回数に設定される。
キー操作フリーシステムの連続利用回数がしきい値を超えた旨判断されたとき(S304でYES)、当該プログラム開始時に、簡易制御モードであった場合にはそれが維持され、通常制御モードであった場合には簡易制御モードとされる(S305)。そして、制御プログラムが終了される。キー操作フリーシステムの連続利用回数がしきい値以下である旨判断されたとき(S304でNO)、通常制御モードが維持される(S306)。
一方、キー操作フリーシステムが利用されていない、すなわちワイヤレスキーシステムが利用された旨判断された場合(S302でNO)、キー操作フリーシステムの連続利用回数のカウントがリセットされる(S307)。そして、当該プログラム開始時に、通常制御モードであった場合にはそれが維持され、簡易制御モードであった場合には通常制御モードとされる。
また、電子キーのキースイッチの操作により簡易制御モードから通常制御モードに切り替えることができる。具体的には、スイッチの長押しにより電子キーは通常制御モードへの切り替えを要求する要求状態となる。この状態において、電子キーは、車載機50からの要求信号を受信すると、希望波信号Skのみならず通常制御モードへの切り替えを要求する旨の信号を車載機50に送信する。照合ECU60において前記信号が認識されると、簡易制御モードから通常制御モードに戻される。これにより、ワイヤレスキーシステムを利用して車両ドアを施解錠させることなく(S302でNO)、簡易制御モードから通常制御モードに切り替え可能となる。
このように、上記両システムに対応した電子キーが車両に登録された場合であっても、キー操作フリーシステムの連続利用回数に基づき簡易制御モードに切り替えられる。これにより、簡易制御モードの期間を増やすことができ、よりいっそう判定部70による判定処理に係る消費電力を低減することができる。
なお、以上においては上記両システムに対応した電子キーが車両に登録された場合について説明したが、ワイヤレスキーシステムに対応した電子キー及びキー操作フリーシステムに対応した電子キーがそれぞれ別個に車両に登録された場合も同様である。
以上、説明した実施形態によれば、第2の実施形態の(3)の作用効果に加え、以下の作用効果を奏することができる。
(4)キー操作フリーシステムに対応した電子キーの連続利用回数がしきい値を超えたとき簡易制御モードとされる。ここで、一般的に車載機50に両方の電子キーシステムが搭載されていても、主に何れか一方のシステムが利用されると想定される。よって、キー操作フリーシステムの連続利用回数がしきい値を超えたときには、今後もキー操作フリーシステムが利用されると予想される。この場合に簡易制御モードとすることで、簡易制御モードの期間を増やすことができ、よりいっそう判定部70による判定処理に係る消費電力を低減することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・第1〜第3の実施形態においては、要求信号を送信した後、受信動作時間T2経過後に適応モードとされていた。しかし、希望波信号Skが受信されない期間であれば、適応モードとされる時間はこれに限定されない。例えば、要求信号の送信前に適応モードとされてもよい。
・第1〜第3の実施形態においては、受信動作時間T2において希望波信号Skの受信があった旨判断されたとき(S102でYES)、すなわち、復調部41を通じて復調された希望波信号Skが認識されたとき、適応モードに切り替えられていなかった。しかし、希望波信号Skの受信があった旨判断されたときにも、一定時間T3に亘り適応モードに切り替えられてもよい。この場合、復調部41を通じて復調された希望波信号Skを認識可能であっても、その希望波信号Skに混じるノイズ信号Snを除去するフィルタ係数に更新することができる。
・第1〜第3の実施形態においては、フィルタ制御部33は照合ECU60からのモード指令信号S4に基づきフィルタ制御部33の動作モードが非適応モード及び適応モード間で切り替わっていた。しかし、フィルタ制御部33は照合ECU60を通じて要求信号の送信タイミングを認識し、それに基づき一定時間T3において適応モードに移行してもよい。
・第3の実施形態においては、電子キーのキースイッチの操作により簡易制御モードから通常制御モードに切り替えることができた。第2の実施形態においても電子キーのキースイッチの操作により簡易制御モードから通常制御モードに切り替え可能としてもよい。また、簡易制御モードから通常制御モードだけでなく、電子キーのキースイッチの操作により通常制御モードから簡易制御モードに切り替え可能としてもよい。
・第3の実施形態においては、簡易制御モードにおいて、ワイヤレスキーシステムが利用された場合には簡易制御モードから通常制御モードに戻されていたが、この場合に簡易制御モードが継続されてもよい。この場合、キースイッチの操作によってのみ通常制御モードに戻される。また、キースイッチの操作による通常制御モードへの切り替えが不可とされてもよい。
・第1〜第3の実施形態においては、希望波信号Skに含まれるIDコードの照合を通じて施錠許可状態とされていたが、IDコードの照合を通じて行われる制御はこれに限らない。例えば、車内に存在する電子キー2からの希望波信号Skに含まれるIDコードの照合が成立した場合、エンジン始動許可状態とされてもよい。この状態において、運転席近傍に設けられるスイッチが操作されるとエンジンが始動される。また、デジタル受信装置1は車両用の電子キーシステムに適用されていた。しかし、携帯機との間で通信を行うデジタル受信装置であれば、車両用の電子キーシステムに限定されず、住宅用の電子キーシステムであってもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項4に記載のデジタル受信装置において、携帯機のスイッチ操作により簡易制御モードから通常制御モードとされるデジタル受信装置。
同構成によれば、キー操作フリーシステムに対応した携帯機の連続利用回数がしきい値を超えて簡易制御モードとされた場合であっても、手動で通常制御モードに戻せる。
1…デジタル受信装置、2…電子キー、30…ノイズ除去部、31…適応フィルタ、32…加算器、33…フィルタ制御部、41…復調部、50…車載機、51…デジタル送信装置、60…照合ECU、70…判定部。

Claims (4)

  1. 携帯機へ送信される要求信号に応じて同携帯機から送信される希望波信号を受信するとともに、その希望波信号に含まれるノイズ信号をフィルタのフィルタ係数の更新を通じて除去するフィルタを有するデジタル受信装置において、
    前記要求信号の送信タイミングに基づき認識される前記希望波信号を受信しない期間において受信された信号は前記ノイズ信号であるとして前記フィルタのフィルタ係数を設定するデジタル受信装置。
  2. 請求項1に記載のデジタル受信装置において、
    前記要求信号は一定周期で連続的に送信されており、
    前記希望波信号を受信しない期間とは、要求信号送信後における前記希望波信号の受信待機時間経過後であって次の要求信号送信前に設定されるデジタル受信装置。
  3. 請求項1又は2に記載のデジタル受信装置において、
    受信した信号が前記希望波信号及び前記ノイズ信号の何れであるかを判定する判定部を備え、
    前記デジタル受信装置は前記携帯機の制御対象に設けられていて、同制御対象は前記携帯機との間の無線通信を利用して制御を行う電子キーシステムとして、前記携帯機から前記制御対象への一方向に制御を要求する旨の希望波信号を送信するワイヤレスキーシステムと、前記携帯機及び前記制御対象間の双方向で前記要求信号及び前記希望波信号を送受信するキー操作フリーシステムを有し、
    前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機のみが前記制御対象に登録されている場合、前記希望波信号を受信しない期間において受信されたノイズ信号に基づき前記フィルタのフィルタ係数を設定する簡易制御モードとされ、
    前記ワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が前記制御対象に登録されている場合、前記判定部を通じてノイズ信号を受信している旨判断されたとき同信号に基づき前記フィルタのフィルタ係数を設定する通常制御モードとされるデジタル受信装置。
  4. 請求項3に記載のデジタル受信装置において、
    前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機及びワイヤレスキーシステムに対応した携帯機が前記制御対象に登録されている場合、
    前記キー操作フリーシステムに対応した携帯機の連続利用回数がしきい値を超えたとき簡易制御モードとなるデジタル受信装置。
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