JP5573172B2 - 竪型粉砕機 - Google Patents

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Description

本発明は、主に石炭、オイルコークス、スラグ、クリンカー、石灰石、その他の無機原料、又バイオマス等の有機原料を粉砕するに好適な竪型粉砕機に係わり、特に、原料を微粉砕するに好適な竪型粉砕機に関する。
従来から、石炭等を粉砕する装置として竪型粉砕機(竪型ミル、或いは竪型ローラミルと称されることもある)と呼ばれる粉砕機が広く用いられている。
ここで、図5に従来型の竪型粉砕機の図を参考として示すが、竪型粉砕機は、原料を効率的に微粉砕することができるという優れた特性を有している反面、原料の種類や粉砕条件によって、異常振動が発生するという問題点を有していた。竪型粉砕機に発生する異常振動は、様々な原因によって誘発されるために、その振動原因に応じた様々な対策を講じる必要がある。そのため、竪型粉砕機について、従来から数多くの異常振動防止対策が提案されている。
例えば、異常振動が発生し易くなる状況として、原料を微粉砕するために機内で原料を繰り返し粉砕するようなケースが知られている。
なぜなら、原料を微粉砕する場合には、竪型粉砕機内で繰り返し原料を粉砕する必要がある。そして、機内で繰り返し粉砕される原料は、循環原料と呼ばれるが、循環原料の粒径は、竪型粉砕機に新たに投入された粉砕前の原料に比較すれば、当然に小さい。
前述した循環原料は、細かな製品を得ようとすればするほど、小さくなるが、一般的に、粒子は細粒になればなるほど多量の空気を抱え込むという性質を有する。特に、原料を微粉砕しようとすれば、循環原料の量が増えるので、回転テーブル上の原料層は、粒径の小さな細かな原料を多く含み、空隙率の高い、所謂、嵩高い状態(嵩密度としては低い状態)になる。
前述した嵩高い原料層は、空気を大量に含んでいるために、粉砕ローラ等が滑りやすい状態になり、見かけ上、原料層の摩擦係数が小さくなって滑りやすいような状況になる。
従って、嵩高い原料層を、粉砕ローラによって一挙に粉砕しようとすれば、回転テーブル上の原料層の上で、粉砕ローラが滑ってスリップしてしまい、粉砕ローラの回転が不規則になって、異常振動が発生するという問題が生じた。
なお、異常振動を防止する方法の一つとして、特許文献1に開示されるような従来技術が公知である。特許文献1に開示の従来技術は、補助ローラを用いて回転テーブル上の原料層を脱気し、一旦、圧密化することによって、粉砕ローラに原料を効率よく噛み込ませるという技術である。
特開平2−174946号公報
ここで、特許文献1に開示された従来技術は、振動を防止する言う点で、一定の効果が期待できると記載されている。
しかし、特許文献1に開示された従来技術においては、粉砕ローラと補助ローラを、回転テーブルの同一円周上に配しているため、補助ローラと粉砕ローラを交互に並べて配さなければならない。そのため、例えば、補助ローラを設置しなければ、粉砕ローラを4個配することのできる回転テーブルにおいて、補助ローラを配した場合は、補助ローラにスペースを取られて、粉砕ローラが2個しか設置できないというケースがおこり、回転テーブルの大きさを効率的に生かすことができなかった。
また、粉砕ローラと補助ローラを、回転テーブルの同一円周上に配しているために、一部ではあるが、補助ローラを通過せずに粉砕ローラで粉砕される原料、或いは、補助ローラを通過して粉砕ローラを通過しないまま回転テーブルから落下する原料等が存在し、効率を低下させる原因となっていた。
なお、脱気する際に補助ローラで原料層を押す圧力(押圧力と称することもある)は、粉砕ローラで原料層を粉砕する圧力より小さいので、基本的に大きな振動は生じにくい。
しかし、例え、押圧力が小さくても、空気を多量に含んだ原料層を急激に圧密すれば、原料層中の空気が一気に脱気されて、補助ローラと原料層の間に、多量の空気が介在することになり、その結果、補助ローラと原料層の間にスリップが発生して、振動につながる。そのため、原料層と脱気用の補助ローラとの間に多量の空気を介在させないように注意する必要があった。
本発明は、以上、説明したような問題点に鑑みてなされたものであり、原料を微粉砕する際において、嵩高くなった原料層を効率的に脱気することにより、異常振動を防止し、原料を効率良く粉砕するに好適な竪型粉砕機に関する。
上記の目的を達成するため、本発明による竪型粉砕機は、
(1) 回転テーブル上に粉砕ローラを備えて、該回転テーブル上に投入した原料を、粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機であって、
該粉砕ローラを配した回転テーブルの内周側の平面に、脱気用のボールをリング状に並べた脱気部を形成して、該脱気部を通過した原料を粉砕ローラで粉砕する構成とした。
(2) (1)に記載の竪型粉砕機において、前記脱気用のボールに、ガスが通過するための脱気孔を複数箇所に形成し、該脱気孔はボール内部を貫通する貫通孔である構成とした。
(3) (1)又は(2)に記載の竪型粉砕機において、前記脱気用のボール上に、リング状のボールハウジングを配して、該ボールの上方部分をハウジングで覆うと共に、該ボールハウジング上に、スプリングが挿入されているシリンダ機構を複数個を配して、該シリンダ機構の内部に挿入したスプリングの反発力によって、脱気用のボールを回転テーブルに押し付けした。
本発明によれば、粉砕ローラと脱気部を、回転テーブルの同一円周上に配していない。
そのため、従来技術のように脱気部の設置にスペースを取られて、粉砕ローラの個数を増やせないという問題が生じにくく、回転テーブルの大きさを効率的に使用することができる。また、本発明においては、脱気部が回転テーブル上で、リング状に、原料投入位置を周りから囲むようにして形成される。従って、構造上、脱気部を通過せずに、粉砕ローラで粉砕される原料はほとんど存在しなくなる。
また、本発明によれば、脱気用のボールに対して、ボールを貫通するガス抜き孔を複数箇所に形成することにより、脱気の際に原料層から出てきたガスが、ボールの下方から速やかに流れて抜けるための流路を確保することができる。
従って、本発明は、前記構成によって、原料層が圧密される際に生じる多量の空気を、ガス抜き孔を介して、ボールの下方から速やかに排出する。
本実施形態に係わり竪型粉砕機の全体構造を説明する図である。 本実施形態に係わり脱気部の構造と配置を説明する図である 本実施形態に係わり脱気用のボールを説明する図である。 本実施形態に係わり脱気部における原料とガスの挙動を説明する概念図である。 従来技術による竪型粉砕機の全体構造を説明する図である。
以下、図面等に基づき本発明の好ましい実施形態の1例について詳細に説明する。
図1〜図4は本実施形態に係わり、図1は竪型粉砕機の全体構成を説明する要部断面図であり、図2は脱気部の構造と配置を説明する要部断面図であり、(1)がシリンダ機構とボールハウジングを説明する図であり、(2)が粉砕ローラと脱気用のボールを説明する図である。図3は脱気用のボールを説明する図であり、(1)が概観図であり、(2)が断面図である。図4は脱気部における原料とガスの挙動を説明する概念図である。
以下、本発明による竪型粉砕機1の好ましい構成について説明する。
本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、図1に示すように竪型粉砕機1の外郭を形成するケーシング1B、竪型粉砕機1の下部に設置された減速機2Bと駆動モータ2Mによって駆動される回転テーブル2、コニカル型の粉砕ローラ5、及び原料を投入するための原料投入シュート等を備えているとともに、スプリング式の押圧シリンダ機構50、ボールハウジング52、及び脱気用のボール55等を備えている。
なお、本実施形態に用いた竪型粉砕機1は、駆動モータ2Mの駆動用電源としてインバータ電源を備えて、運転中、回転テーブルの回転速度が任意の変更可能な可変速式の竪型粉砕機1である。
また、図1に示す実施形態の竪型粉砕機1は、回転テーブル2の上方に、回転式の分級機14を備えている。分級機14の構造について簡単に説明すれば、原料投入シュートの周りに配した回転筒14の周りから延びる分級羽根支持具14Cに分級羽根14Aが取り付けられており、竪型粉砕機1の上部に設置された図示しない駆動モータによって、回転筒14Bが回転することによって、分級羽根14Aも回転する。
なお、図1に示した実施形態においては、分級機14の下方に、漏斗状のコーン16が配されている。詳細は後述するが、コーン16は、複数本の支持部材16Aによってケーシング1Bに固定されており、分級羽根14Aを通過して、機外に取り出されなかった原料が、コーン16内に上方から落下して、回転テーブル2の中心付近に再度投入される構成となっている。
さらに、図1に示す竪型粉砕機1においては、回転テーブル2の下方にガスを導入するためのガス供給口33を設けており、さらに回転テーブル上方に該ガスと共に製品を取り出すための上部取出口39を設けている。
図1に示した竪型粉砕機1は前述の構成によって、運転中に、ガス供給口33よりガス(本実施形態においては空気)を導入することによって、回転テーブル2下方から分級機14を通過して上部取出口39へと流れるガスの気流が生じる構成となっている。
なお、回転テーブル2上で粉砕された原料は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、分級機14方向に流れるが、径が大きく重量の大きな原料は分級機14まで到達できずに、或いは通過できずに落下することによって、竪型粉砕機1内で循環し、再度粉砕される循環原料となる。
そして、分級機14を通過した径の小さな原料は、その多くが、上部取出口39から製品として取り出されるが、一部、取り出されなかった比較的径の大きな原料は、漏斗状のコーン16内に落下して、回転テーブル2の中心付近に再度投入される。
ここで、本実施形態において粉砕ローラ5は、図2(1)及び(2)に示すように、回転テーブル2の上面(回転テーブル上面2Aと称することもある)に複数個(本実施形態においては4個)が配されて、回転テーブル2の方向に押し付けられるよう構成されている。そして、粉砕ローラ5は、回転テーブル2が回転することにより、回転テーブル2に対して、原料を介して従動して回転する。
なお、本実施形態における粉砕ローラ5は、回転テーブル2上において、その外周部分に位相を90度ずらしたような形で4個配されている。
なお、本実施形態に用いることのできる竪型粉砕機1の型式は、前述したものに限らないことは勿論であり、本発明の技術思想を逸脱しないで変更が可能である。
以下、図2を用いて、押圧シリンダ機構50、ボールハウジング52、及び脱気用のボールの構造について説明する。
本実施形態による押圧シリンダ機構50は、スライド式の中空管のケースの中に強力なスプリングが挿入された構造であって、その上端が、連結バー60を介してコーン16に連結されており、その下端が、ボールハウジング52に連結されている。
そして、ボールハウジング52の下方には、複数個の脱気用のボール55をリング状に並べて配している。
本実施形態による押圧シリンダ機構50によれば、押圧シリンダ機構50の全体長さを調整する、或いは、挿入されたスプリングの種類、或いは長さを変更することによって、ボールハウジング52を介して脱気用のボール55を回転テーブル2に押し付けることができ、さらにその押し付ける力(ボール押圧力)を調節することができる。
また、本実施形態においては、脱気用のボール55に、図3に示すような複数箇所の貫通孔55Aを形成して、脱気の際のガスが、スムーズに抜けるよう構成している。
図3(2)を見ればわかるように、本実施形態において貫通孔55Aは、ボールの中心部を通過して、反対側に達するよう構成している。ここで、ガスが抜けるために必要な貫通孔55Aの大きさについて説明すれば、あまり小さすぎると、ガスを排出するための隙間が小さくなりすぎて空気が十分に排出させることができない。また、あまり寸法が大きすぎると、かえって原料が詰まって、その結果、返ってガスの排出が悪くなる。従って、孔径で、φ2mmからφ15mmの範囲とすることが好ましい。
なお、脱気用のローラ55は、原料を粉砕するためのボールではない。そのため、通常は、脱気用のボール55について、単位面積あたりの押圧力は粉砕ローラ5の押圧力より小さくすることが好ましい。
以下、本実施形態による竪型粉砕機1の運転方法について、その好ましい1例を説明する。図1に示したように、竪型粉砕機1の原料投入口35に投入された原料(本実施形態においては石炭)は、原料投入シュート13を介して回転テーブルの中央付近に投入される。なお、詳細は後述するが、同様に、分級羽根14Aを通過して機外に取り出されなかった原料も、コーン16で案内されて、回転テーブル2の中央付近に投入される。
回転テーブル2の中央付近に投入された原料は、図4に示すように、渦巻き状の軌跡を描きながら、回転テーブルの外周側に移動して、脱気用のボール55と回転テーブル2の間(脱気ゾーンD)を通過するが、回転テーブル上の原料層は脱気ゾーンDを通過する際に脱気用のボール55で脱気されて圧密される。
そして、脱気ゾーンDを通過して脱気された原料は、回転テーブル2と粉砕ローラ5の間(粉砕ゾーンF)に噛み込まれ粉砕される。
そして、回転テーブル2と粉砕ローラ5に噛み込まれて粉砕された原料は、回転テーブル2の外縁部に周設されたダムリング15を乗り越えて、回転テーブル上面2の外周部とケーシングとの隙間である環状通路30(環状空間部30と称することもある)へと向かう。
なお、環状通路30に達した原料は、前記ガスにより吹き上げられてケーシング内を上昇し、分級機14方向に流れようとするが、径が大きく重量の大きな原料は、分級機14まで到達することができず、或いは分級機14を通過できずに、落下することにより、竪型粉砕機1内で循環して繰り返し粉砕される循環原料となる。
また、コーン16は、図示しない支持部材によってケーシング1Bに固定されており、分級羽根14Aを通過して、機外に取り出されなかった原料が、コーン16内に落下して、回転テーブルの中心付近に再度投入される構成となっている。
なお、循環原料は、所定の粒径となって機外に排出されるまで、繰り返し、回転テーブル上に供給され、脱気ゾーンDで脱気されて圧密された後、回転テーブル2と粉砕ローラ5の間の粉砕ゾーンFに噛み込まれ粉砕される。
一方、所定の粒径まで小さく粉砕された原料は、分級機14を通過することにより、上部取出口39より粉砕品として取り出される。
なお、原料を微粉砕する場合において、竪型粉砕機1内には循環原料の割合が大きくなり、嵩高い原料層が形成される。
しかしながら、本実施形態によれば、回転テーブル2の原料投入位置付近を周りから囲むようにして、リング状の脱気ゾーンDを形成することによって、脱気ゾーンDを通過せずに、粉砕ゾーンFに到達する原料の割合を激減させることができ、嵩高い原料を効果的に圧密することができる。
また、従来技術においては、粉砕ローラと補助ローラを、回転テーブルの同一円周上に配して、脱気ゾーンと粉砕ゾーンを回転テーブルの同一円周上に形成しているのに対して、本実施形態においては、脱気ゾーンDを粉砕ゾーンFの内周側に配しているので、脱気ゾーンの形成にスペースを取られて、粉砕ゾーンのスペースが取りにくいといったことがおこりにくく、その結果、回転テーブルの大きさを効率的に使用できる。
また、脱気用のボールで脱気する際において、原料層を押す圧力は粉砕ローラで原料層を押圧して粉砕する圧力より小さいが、例え、圧力が小さな脱気の際であったとしても、空気を多量に含んだ原料層を急激に圧密すれば、原料層中の空気が一気に脱気されて、脱気部に多量の空気が介在する可能性がある。
本実施形態においては、脱気用のローラ55にガス抜きのための貫通孔を複数箇所に形成している。そのため、原料層が圧密される際に生じる多量の空気を、該貫通孔を介して速やかに排出させることができる。従って、原料層と脱気用のボールとの間で多量の空気が滞留しないので、異常振動が抑制される。
以上のように本願発明に係わる竪型粉砕機は、従来に比較して、微粉砕時においても振動が発生しにくいという特徴を有するので、原料を微細化する粉砕等に、特に適した粉砕装置として使用できる。
1 竪型粉砕機
2 回転テーブル
5 粉砕ローラ
6 スイングレバー
8 油圧シリンダ
8A ピストンロッド
13 原料投入シュート
14 分級機
15 ダムリング
35 原料投入口
39 上部取出口
50 押圧シリンダ機構
52 ハウジングケース
55 脱気用のボール
60 連結バー
D 脱気ゾーン
F 粉砕ゾーン

Claims (3)

  1. 回転テーブル上に粉砕ローラを備えて、該回転テーブル上に投入した原料を、粉砕ローラによって粉砕する竪型粉砕機であって、
    該粉砕ローラを配した回転テーブルの内周側の平面に、脱気用のボールをリング状に並べた脱気部を形成して、該脱気部を通過した原料を粉砕ローラで粉砕する竪型粉砕機。
  2. 前記脱気用のボールに、ガスが通過するための脱気孔を複数箇所に形成し、該脱気孔はボール内部を貫通する貫通孔であることを特徴とする請求項1記載の竪型粉砕機。
  3. 前記脱気用のボール上に、リング状のボールハウジングを配して、該ボールの上方部分をハウジングで覆うと共に、
    該ボールハウジング上に、スプリングが挿入されているシリンダ機構を複数個を配して、該シリンダ機構の内部に挿入したスプリングの反発力によって、脱気用のボールを回転テーブルに押し付けることを特徴とする請求項1又は2記載の竪型粉砕機。
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