JP5588657B2 - カルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、金を担体上に担持した触媒を用いて、80〜200℃の反応温度において低級オレフィンであるプロピレンやイソブテン、ブテン−1或いはブテン−2、或いはこれらの混合物からそれぞれアクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸を製造する方法が記載されている。
また、特許文献2には、活性炭に貴金属を担持した触媒の存在下で、オレフィン又はα,β−不飽和アルデヒドを液相中で酸化するα,β−不飽和カルボン酸の製造方法が記載されている。具体的には、活性炭にパラジウムを担持した触媒を用いて、90℃においてメタクロレインからメタクリル酸を製造する方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、含有ナトリウム量が5000ppm以下の無機化合物である担体に貴金属が担持された貴金属含有触媒の存在下で、オレフィン又はα,β−不飽和アルデヒドを液相中で酸化するα,β−不飽和カルボン酸の製造方法が記載されている。具体的には、シリカ担体にパラジウム及びテルルを担持した触媒を用いて、110℃においてイソブチレンからメタクリル酸を製造する方法が記載されている。
従って、本発明の目的は、液相中でアルデヒドからカルボン酸を製造する方法に関して、カルボン酸を高選択率で製造することのできる製造方法を提供することにある。
金粒子をシリカ、アルミナ及びマグネシアを含む担体に担持した金触媒の存在下、水を含む液相中でアルデヒドを酸化してカルボン酸を製造するカルボン酸の製造方法。
[2]
前記金触媒中の金の担持量が、前記担体の質量に対して0.1〜3.0質量%の範囲である、上記[1]に記載のカルボン酸の製造方法。
[3]
前記金粒子の平均粒子径が2〜10nmである、上記[1]又は[2]に記載のカルボン酸の製造方法。
[4]
前記担体の原子組成が、Si/Al比で、2〜30の範囲である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のカルボン酸の製造方法。
[5]
前記担体が、SiO 2 として50〜92質量%、Al 2 O 3 として5〜40質量%、MgOとして3〜30質量%の範囲でシリカ、アルミナ、マグネシアを含有する、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のカルボン酸の製造方法。
[6]
前記アルデヒドがメタクロレインであり、前記カルボン酸がメタクリル酸である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のカルボン酸の製造方法。
[7]
前記アルデヒドがアクロレインであり、前記カルボン酸がアクリル酸である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のカルボン酸の製造方法。
[8]
シリカ、アルミナ及びマグネシアを含む担体と、前記担体に担持された金粒子とを含み、水を含む液相中でアルデヒドを酸化してカルボン酸を製造するためのカルボン酸製造用触媒。
(1)金粒子を担体に担持した金触媒
本実施形態の金触媒は、金粒子と前記金粒子を担持する担体とを含む。
(1−1)金の状態
金粒子に含まれる金(元素)の化学状態としては、金属状態の金、酸化金、水酸化金、酸化水酸化金、金と1種以上の金属元素を含む複合化合物、又はこれらの混合物のいずれでもよいが、カルボン酸を高選択率かつ高生産性で製造する観点から金属状態の金であることが好ましい。金が金属状態であることは、粉末X線回折(XRD)を測定し、金属状態の金に帰属される回折ピークを観察することで確認できる。
金粒子の平均粒子径は、2〜10nmの範囲にあることが好ましく、2〜6nmの範囲にあることがより好ましい。金粒子の平均粒子径が2〜10nmであると反応活性が向上する傾向にあり、より高生産性でアルデヒドからカルボン酸を製造することが可能となる。ここで、本実施形態における「平均粒子径」とは、透過型電子顕微鏡(TEM)により測定された数平均粒子径を意味する。具体的には、透過型電子顕微鏡で観察される画像において、黒いコントラストの部分が金粒子であり、その画像内での各粒子の直径を全て測定してその数平均として算出される。
金触媒は、金属成分として金の他に第2成分元素を含有してもよい。第2成分元素としては、周期律表第4周期、第5周期及び第6周期の4〜16族元素からなる群より選択される少なくとも1種の金属が挙げられる。第2成分元素の具体例としては、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチモン、テルル、ハフニウム、タングステン、レニウム、オスニウム、イリジウム、白金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス等が挙げられる。更に、第2成分元素として、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属を含有してもよい。
担体の材料としては、担体として一般的に使用される材料であれば特に限定なく使用できる。好ましい担体材料は、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、炭酸カルシウム、ゼオライト、及び活性炭である。また、これらの2種以上組み合わせた無機化合物、例えば、シリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−アルミナ−マグネシアを好適に用いることができる。担体は1種からなるものでも、2種以上からなるものでもよい。
硝酸アルミニウム9水和物、硝酸マグネシウム、60%硝酸を純水に溶解した水溶液を、15℃に保持した攪拌状態のシリカゾル溶液中へ徐々に滴下し、シリカゾル、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウムの混合スラリーを得た後、混合スラリーを50℃で24時間保持し熟成させる。室温に冷却した後、出口温度130℃に設定したスプレードライヤー装置で噴霧乾燥し固形物を得る。
次いで、得られた固形物を上部が開放したステンレス製容器に厚さ約1cm程充填し、電気炉で室温から300℃まで2時間かけ昇温後3時間保持し、さらに600℃まで2時間で昇温後3時間保持した後徐冷することにより、シリカ−アルミナ−マグネシア担体を得ることができる。
担体に担持された金の粒子は、反応活性を向上させて高選択率及び高生産性でアルデヒドからカルボン酸を製造する観点から、担体上に高分散の状態で担持されている形態が好ましく、ナノレベルで高分散に担持される形態が特に好ましい。具体的には、金粒子は、粒子が担体との積層方向に互いに重ならないような状態で担持されていることが好ましく、微粒子状(すなわち、粒子同士が接していない状態)又は薄膜状(すなわち、粒子同士が互いに接しているが、担体との積層方向に重なっていない状態)で分散して担持されていることがより好ましい。金粒子が担体上に高分散の状態で担持されている形態は、透過型電子顕微鏡(TEM)によって観察することができる。
(1)原料
金触媒は、金を含む溶液に担体を接触させることによって製造することができる。金粒子の原料としては、テトラクロロ金酸、テトラクロロ金酸ナトリウム、ジシアノ金酸カリウム、ジエチルアミン金三塩化物、シアン化金等を用いることができる。
触媒の製造方法としては、上記のような触媒が得られる限り特に限定はされず、一般的に用いられる担持金属触媒の製造方法、例えば、含浸法(吸着法、ポアフィリング法、蒸発乾固法、スプレー法)、沈殿法(共沈法、沈着法、混錬法)、イオン交換法、気相蒸着法を適用することができる。本実施形態においては、好ましくは含浸法、沈殿法、より好ましくは沈殿法を用いる。
本実施形態の金触媒の製造方法の一例を以下に示す。
まず、金が含まれる可溶性金属塩の水溶液と担体を混合して攪拌しながら、担体に含まれる塩基や添加する塩基の作用によって担体上に金の沈殿を析出させ触媒前駆体を得る。
金が含まれる可溶性金属塩の水溶液と担体を混合するとスラリー状態の混合物が得られる。スラリー中の固形成分濃度は、通常4〜50質量%、好ましくは10〜35質量%の範囲内に収まるようにする。金が含まれる可溶性金属塩の水溶液と担体を混合してスラリーとする方法は特に限定されず、例えば、金が含まれる可溶性金属塩の水溶液に担体を投入する方法、担体を水に予め分散させスラリーとし、そこへ金が含まれる可溶性金属塩の水溶液を投入する方法を適用することができる。
(1)反応場及び原料
上記の方法により得られた金粒子を担体に担持した金触媒を用いて、水を含む液相中でアルデヒドを酸化してカルボン酸を製造することができる。
液相に含まれる水としては、特に限定されないが、例えば、軟水、精製された工業用水、イオン交換水等を挙げることができる。通常の水質を持つ水であればよいが、あまり不純物(Fe、Ca、Mg等のイオン)を多く含むものは好ましくない。カルボン酸の製造において使用するアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソブチルアルデヒド、グリオキサール等のC1−C10脂肪族飽和アルデヒド;アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド等のC3−C10脂肪族α,β−不飽和アルデヒド;ベンズアルデヒド、トリルアルデヒド、ベンジルアルデヒド、フタルアルデヒド等のC6−C20芳香族アルデヒド及びこれらのアルデヒドの誘導体が挙げられる。なかでもメタクロレイン、アクロレインの使用が好ましい。これらのアルデヒドは単独もしくは任意の2種以上の混合物として用いることができる。
アルデヒドと水からなる混合液相中、すなわち無溶媒の条件下でアルデヒドを酸化することも可能であるが、アルデヒドと水からなる混合液に溶媒を添加し、アルデヒド、水、溶媒からなる混合液としても差し支えない。溶媒としては、例えば、ケトン類、ニトリル類、アルコール類、有機酸エステル類、炭化水素類、有機酸類、アミド類を使用することができる。ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルが挙げられる。アルコール類としては、例えば、ターシャリーブタノール、シクロヘキサノールが挙げられる。有機酸エステル類としては、例えば、酢酸エチル、プロピオン酸メチルが挙げられる。炭化水素類としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンが挙げられる。有機酸類としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−吉草酸、イソ吉草酸が挙げられる。アミド類としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ヘキサメチルホスホアミドが挙げられる。また、溶媒は1種類でも、2種類以上の混合溶媒でもよい。水と溶媒を混合する場合、その混合比は反応原料であるアルデヒドの種類、触媒の組成や調製法、反応条件、反応形式等によって大幅に変更することができ、特に限定はされないが、高選択性及び高生産性でアルデヒドからカルボン酸を製造する観点から、溶媒の量は水の質量に対して8〜65質量%が好ましく、8〜55質量%がより好ましい。アルデヒドと水からなる混合液、もしくはアルデヒド、水、溶媒からなる混合液は均一であることが好ましいが、不均一な状態で用いても差し支えない。
触媒の使用量については、反応原料の種類、触媒の組成や調製法、反応条件、反応形式等によって大幅に変更することができ、特に限定はされないが、触媒をスラリー状態で反応させる場合は、スラリー中の触媒濃度として、好ましくは4〜50質量/容量%、より好ましくは4〜30質量/容量%、さらに好ましくは10〜25質量/容量%の範囲内に収まるように使用する。すなわち、液体成分の体積(L)に対する触媒の質量(kg)が、好ましくは4〜50%、より好ましくは4〜30%、さらに好ましくは10〜25%の範囲内に収まるように使用する。
液相におけるカルボン酸の製造は、連続式、バッチ式のいずれの形式で行ってもよいが、生産性を考慮すると工業的には連続式が好ましい。
酸化のための酸素源としては、反応器に酸素ガス自体を供給してもよいし、酸素ガスを反応に不活性な希釈剤、例えば、窒素、炭酸ガス等で希釈した混合ガスを供給してもよいが、酸素源としては空気を用いるのが操作性、経済性等の面から好適である。
カルボン酸を製造する際の反応温度は30〜200℃が好ましく、40〜150℃がより好ましく、60〜120℃がさらに好ましい。反応時間は特に限定されず、通常1〜20時間である。
触媒中の金濃度は、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製XシリーズX7 ICP−MSを用いて定量した。試料調製は、触媒をテフロン(登録商標)製分解容器に秤取り、硝酸及びフッ化水素を加えてマイクロウェーブ分解装置(マイルストーンゼネラル社製ETHOS TC)に加熱分解後、ヒーター上で蒸発乾固し、次いで析出した残留物に硝酸及び塩酸を加えてマイクロウェーブ分解装置にて加圧分解し、得られた分解液を純水で一定容にしたものを検液とした。定量方法はICP−MSにて内標準法で定量を行い、同時に実施した操作ブランク値を差し引いて触媒中の金含有量を求め、Auの担持量を算出した。
担体を王水で溶解させた試料と、アルカリ溶融塩で溶解させた試料を調製した。ICP(セイコー電子工業社製 JY−38P2)を使用し、王水で溶解させた試料でMgの含有量を測定し、アルカリ溶融塩で溶解させた試料でAl、Siの含有量を測定した。
JEOL社製の3100FEF型透過型電子顕微鏡(TEM)[加速電圧300kV]を用いて、TEMの明視野像を観察した。TEM像解析のデータ解析ソフトとして、DigitalMicrograph(登録商標)Ver.1.70.16,Gatanを用いた。測定試料は、金触媒を乳鉢で破砕後、エタノールに分散させ、超音波洗浄を約1分間行った後、Mo製マイクログリット上に滴下・乾燥し、TEM観察用試料として得た。
ユアサ・アイオニクス社製オートソーブ3MP装置により、吸着ガスとして窒素を用いて測定した。比表面積はBET法、細孔容積はP/P0、Maxでの吸着量を採用した。
日立製作所社製X−650走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて触媒粒子を観察した。
使用したメタクロレイン(アクロレイン)のモル数を(1)、反応したメタクロレイン(アクロレイン)のモル数を(2)、生成したメタクリル酸(アクリル酸)のモル数を(3)とした場合、
メタクロレイン(アクロレイン)転化率[%]=((2)/(1))×100
メタクリル酸(アクリル酸)選択率[%]=((3)/(2))×100
メタクリル酸(アクリル酸)収率[%]=((3)/(1))×100
硝酸アルミニウム9水和物3.75kg、硝酸マグネシウム2.56kg、60%硝酸540gを純水5.0Lに溶解した水溶液を15℃に保持した攪拌状態のコロイド粒子径10〜20nmのシリカゾル溶液(日産化学社製、スノーテックスN−30、SiO2含有量30質量%)20.0kg中へ徐々に滴下し、シリカゾル、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウムの混合スラリーを得た。その後、混合スラリーを50℃で24時間保持し熟成させた。室温に冷却した後、出口温度130℃に設定したスプレードライヤー装置で噴霧乾燥し固形物を得た。
次いで、得られた固形物を上部が開放したステンレス製容器に厚さ約1cm程充填し、電気炉で室温から300℃まで2時間かけ昇温後3時間保持した。さらに600℃まで2時間で昇温後3時間保持した後徐冷し、担体を得た。得られた担体は、ケイ素、アルミニウム及びマグネシウムの合計モル量に対し、ケイ素、アルミニウム及びマグネシウムをそれぞれ83.3モル%、8.3モル%、8.3モル%含んでいた。窒素吸着法による比表面積は148cm2/g、細孔容積は0.26mL/g、平均細孔径は8nmであった。走査型電子顕微鏡(SEM)による観察から平均粒子径は約60μmであり、形状はほぼ球状であった。
(触媒調製)
原料としてシリカゾル溶液(日産化学社製、商品名「スノーテックスN−40」、SiO2含有量:40質量%)を使用し、硝酸アルミニウム、硝酸マグネシウムを添加せずにシリカ単独の組成にした以外は担体製造参考例と同様にして、スプレードライヤー装置による混合スラリーの噴霧乾燥まで行い固形物を得た。次に、得られた固形物をロータリーキルンで室温から300℃まで2時間かけて昇温後、300℃で1時間保持した。さらに600℃まで2時間で昇温後、600℃で1時間保持して焼成した。その後、徐冷してシリカ担体を得た。
窒素吸着法による比表面積は215m2/g、細孔容積は0.26mL/g、平均細孔径は5.5nmであった。走査型電子顕微鏡(SEM)による観察から平均粒子径は約60μmであり、形状はほぼ球状であった。
上記で得られた担体30gを、蒸留水100mLを入れたガラス容器に添加し、60℃で攪拌しながら、所定量のテトラクロロ金酸水溶液を素早く滴下した。次いで、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を更に添加して上記水溶液のpHを8に調整し、そのまま1時間攪拌を続けた。その後、ガラス容器を静置してから上澄みを除去して沈殿物を回収し、その沈殿物をClイオンが検出されなくなるまで蒸留水で洗浄し、これを105℃で16時間乾燥した後、さらに空気中400℃で5時間焼成して、金5.1質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が12〜14nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は13nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒0.11g、メタクロレイン0.5g、水6.3g、溶媒としてアセトニトリル3.2gをマグネチックスターラーを備えたSUS316製の高圧オートクレーブ式反応器(総容量120ml)に仕込み、オートクレーブを閉じて、系内を窒素ガスで置換した後、7体積%の酸素を含有する窒素の混合ガスを気相部に導入し、系内全圧を3.0MPaまで昇圧した。
次いで、オイルバスに反応器を固定し、攪拌下に反応温度を100℃にして4時間反応させた。冷却後、残留圧を除いてオートクレーブを開放した後、触媒を濾別し、濾液をガスクロマトグラフによって分析した。結果は表1に示した。
(触媒調製)
硝酸アルミニウム9水和物4.16kgとし、硝酸マグネシウムを添加せずにシリカとアルミナのみの組成にした以外は担体製造参考例と同様にして、シリカ−アルミナ担体を得た。得られた担体のシリカとアルミナの組成比はSi/Al原子比で9.0であった。窒素吸着法による比表面積は145m2/g、細孔容積は0.27mL/g、平均細孔径は8nmであった。走査型電子顕微鏡(SEM)による観察から平均粒子径は約60μmであり、担体の形状はほぼ球状であった。
担体を、上記シリカ−アルミナに替えた以外は参考例1の触媒調製と同様にして、金4.5質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が10〜12nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は11nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒0.12gを用いて、参考例1と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
(触媒調製)
担体を、担体製造参考例で得られたシリカ−アルミナ−マグネシアに替えた以外は実施例1の触媒調製と同様にして、金4.5質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が10〜12nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は11nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒0.12gを用いて、実施例1と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
(触媒調製)
参考例2と同様にして、金2.0質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が4〜5nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は4.7nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒0.28gを用いて、参考例1と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
(触媒調製)
実施例3と同様にして、金1.1質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が2〜4nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は3nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒0.5gを用いて、実施例1と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
World Gold Council社製のTiO2に金を担持した触媒を購入し、使用した。添付のデータシートによると、析出沈殿法で調製した触媒であり、金の担持量は1.6質量%、TEMによる測定結果より金の平均粒子径は3.5nmであった。
この触媒0.35gを用いて、参考例1と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、反応評価に使用する水を6.5gとし、溶媒を用いなかった以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、溶媒をアセトンとした以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、溶媒を酢酸エチルとした以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、溶媒をターシャリーブタノールとした以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、溶媒をヘキサンとした以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
参考例6と同じ触媒を用いて、溶媒をアセトンとした以外は参考例6と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
参考例6と同じ触媒を用いて、溶媒を酢酸エチルとした以外は参考例6と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
参考例6と同じ触媒を用いて、溶媒をターシャリーブタノールとした以外は参考例6と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
実施例5と同じ触媒を用いて、メタクロレインをアクロレインとした以外は実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
(触媒調製)
担体製造参考例で得られた担体30gを、蒸留水100mLを入れたガラス容器に添加し、60℃で攪拌しながら、所定量の塩化パラジウムの希塩酸溶液を素早く滴下した。次いで、0.5N水酸化ナトリウム水溶液を更に添加して上記水溶液のpHを8に調整し、そのまま1時間攪拌を続けた。その後、ガラス容器の内容物にヒドラジンを化学量論量の1.2倍添加して還元した。次いで、静置して還元後の内容物から上澄みを除去して沈殿物を回収し、その沈殿物をClイオンが検出されなくなるまで蒸留水で洗浄し、さらに60℃で真空乾燥して、パラジウム1.0質量%を担持した触媒を得た。透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて上記金触媒を観察したところ、粒子径が2〜4nmの金粒子が担体表面上に均一に担持されていた。金粒子の数平均粒子径は3nmであった(算出個数:100)。
(反応評価)
上記の方法で得た触媒を用いて、実施例5と同様の方法で反応評価を行った。結果は表1に示した。
Claims (8)
- 金粒子をシリカ、アルミナ及びマグネシアを含む担体に担持した金触媒の存在下、水を含む液相中でアルデヒドを酸化してカルボン酸を製造するカルボン酸の製造方法。
- 前記金触媒中の金の担持量が、前記担体の質量に対して0.1〜3.0質量%の範囲である、請求項1に記載のカルボン酸の製造方法。
- 前記金粒子の平均粒子径が2〜10nmである、請求項1又は2に記載のカルボン酸の製造方法。
- 前記担体の原子組成が、Si/Al比で、2〜30の範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカルボン酸の製造方法。
- 前記担体が、SiO 2 として50〜92質量%、Al 2 O 3 として5〜40質量%、MgOとして3〜30質量%の範囲でシリカ、アルミナ、マグネシアを含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカルボン酸の製造方法。
- 前記アルデヒドがメタクロレインであり、前記カルボン酸がメタクリル酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカルボン酸の製造方法。
- 前記アルデヒドがアクロレインであり、前記カルボン酸がアクリル酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカルボン酸の製造方法。
- シリカ、アルミナ及びマグネシアを含む担体と、前記担体に担持された金粒子とを含み、水を含む液相中でアルデヒドを酸化してカルボン酸を製造するためのカルボン酸製造用触媒。
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