JP5588706B2 - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法 - Google Patents

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、これを用いたレジスト膜及びパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程に使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は、波長250nm以下の遠紫外線や電子線などを照射源とする場合に好適な感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、該組成物を用いたレジスト膜及びパターン形成方法に関するものである。
化学増幅型レジスト組成物は、遠紫外線光等の放射線の照射により露光部に酸を発生させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成する。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として波長248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分とするため、高感度、高解像度でかつ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(波長193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族を有する化合物が本質的に波長193nm領域に大きな吸収を示すため上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を含有する種々のArFエキシマレーザー用レジスト組成物が開発されている。しかしながら、レジストとしての総合性能の観点から、使用される樹脂、光酸発生剤、添加剤、溶剤等の適切な組み合わせを見い出すことが極めて困難であるのが実情である。
特許文献1では、特定のラクトン構造を有する樹脂を用いることにより、高解像度で良好なラインエッジラフネスを示すことが記載されている。解像性を向上させるために(メタ)アクリル酸を共重合させた樹脂の例が示されているが、アルカリ現像時に樹脂が膨潤し、パターンが倒れるといった問題がある。
また特許文献2では、特定のスルホンアミド構造を有する樹脂を用いることにより、疎密依存性、即ち、ラインの密集する部分、逆にライン部分と比較してスペースが広いパターン、更に孤立ラインといった、種々のラインパターンを高い再現性をもって解像する技術が記載されている。
しかしながら、液浸プロセスが適用された最新の線幅45nm以下のパターンを形成する世代においては、上記先行技術では必ずしも充分ではなく、デプスオブフォーカス(Depth of Focus:DOF)、パターン倒れ、及び疎密依存性の更なる改善が求められている。
特開2008−31298号公報 特開2000−147774号公報
本発明が解決しようとする課題は、通常のドライプロセスに加え、線幅45nm以下の液浸プロセスにも適合した、DOF、パターン倒れ、及び疎密依存性が改良された感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、それを用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、特定のラクトン構造を有する繰り返し単位と特定のスルホンアミド構造を有する繰り返し単位を必須成分として共重合した樹脂を用いることで上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、次の通りである。
<1>
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(I)中、
〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。


一般式(II−3)中、
は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Aはエステル結合又はアミド結合を表す。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
<2>
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることを特徴とする、<1>に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<3>
前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)又は(a2)であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<4>
前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、<1>〜<3>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(I−1)中、
、R、R及びRは、前記一般式(I)におけるR、R、R及びRと同義である。
<5>
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R及びRは水素原子であり、Rは水素原子又はアルキル基を表すことを特徴とする、<1>〜<4>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<6>
前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、Rがアルキル基又はシクロアルキル基を表すことを特徴とする、<1>〜<5>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<7>
前記一般式(II−3)中、Rがアルキレン基であることを特徴とする、<1>〜<6>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<8>
Roが表す前記アルキレン基がメチレン基である、<7>に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<9>
前記一般式(II−3)中、Zがエーテル結合又はエステル結合であることを特徴とする、<1>〜<8>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<10>
前記一般式(II−3)中、nが1であることを特徴とする、<1>〜<9>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<11>
前記樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを有する樹脂である、<1>〜<10>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(1)及び(2)中、
及びRは、各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは1価の有機基を表す。
、R、R、Rは、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
<12>
前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)が下記一般式(ZI)で表される化合物であり、<1>〜<11>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
は、下記一般式(I)で表される酸を生じるアニオンを表す。

式中、Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、及び、アルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。Aは、環状の有機基を表す。xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
<13>
更に、(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする、<1>〜<12>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
<14>
<1>〜<13>のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
<15>
<14>に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
<16>
前記露光する工程における露光が、液浸露光であることを特徴とする、<15>に記載のパターン形成方法。
<17>
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(I)中、
〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、アルキレン基を表す。
は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
<18>
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(I)中、
〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
は、メチレン基を表す。
Zは、エステル結合を表す。
nは、繰り返し数を表し、1を表す
<19
(A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位と、下記一般式(1−a)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

一般式(I)中、
〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。

上記一般式(1−a)中、
は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは1価の有機基を表す。
は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す
本発明は、前記<1>〜<19>に係る発明であるが、以下、それ以外の事項(例えば、下記[1]〜[20])についても記載している。
[1](A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表され
る部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶
解性が増大する樹脂、及び
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(I)中、
〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。
一般式(II)中、
Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
[2]前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることを特徴とする、上記[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)又は(a2)であることを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[4]前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(I−1)中、
、R、R及びRは、前記一般式(I)におけるR、R、R及びRと同義である。
[5]前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R及びRは水素原子であり、Rは水素原子又はアルキル基を表すことを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、Rがアルキル基又はシクロアルキル基を表すことを特徴とする、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[7]前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、下記一般式(II−1)又は一般式(II−2)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、上記[1]〜[6]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(II−1)及び一般式(II−2)中、
は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。一般式(II−2)における2つのRは、同じでも異なっていてもよい。
Aはエステル結合又はアミド結合を表す。
は炭化水素基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
kは0〜2の整数を表す。
lは0〜19の整数を表す。
L、R、Z及びnは、前記一般式(II)におけるL、R、Z及びnと同義である。
[8]前記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位が、前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、上記[7]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[9]前記一般式(II−1)で表される繰り返し単位が、下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、上記[8]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
一般式(II−3)中、
、A、R、Z及びnは、前記一般式(II−1)におけるR、A、R、Z及びnと同義である。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
[10]前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、Rがアルキレン基であることを特徴とする、上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[11]前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、Zがエーテル結合又はエステル結合であることを特徴とする、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[12]前記一般式(II)及び前記一般式(II−1)〜(II−3)中、nが1であることを特徴とする、上記[1]〜[11]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[13]更に、(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする、上記[1]〜[12]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[14]上記[1]〜[13]のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
[15]上記[14]に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
[16]前記露光する工程における露光が、液浸露光であることを特徴とする、上記[15]に記載のパターン形成方法。
本発明は、更に、下記の構成であることが好ましい。
[17]前記疎水性樹脂(C)が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを含むことを特徴とする、上記[13]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[18]前記疎水性樹脂(C)が、(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基を少なくとも1つ有する繰り返し単位(cy)を含むことを特徴とする、上記[13]又は[17]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[19]前記基(y)が、ラクトン基であることを特徴とする、上記[18]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[20]前記繰り返し単位(cy)が、前記基(y)と同一の側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有することを特徴とする、上記[18]又は[19]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
本発明によれば、DOF、パターン倒れ、及び疎密依存性が改良された感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに、それを用いたレジスト膜及びパターン形成方法を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
また本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、
(A)後述の一般式(I)で表される繰り返し単位と、後述の一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有する。
本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、例えばポジ型の組成物であり、典型的にはポジ型のレジスト組成物である。以下、この組成物の構成を説明する。
[1]樹脂(A)
本発明の樹脂(A)は、後述の一般式(I)で表される繰り返し単位と、後述の一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する。
(a1)一般式(I)で表される繰り返し単位
以下、本発明の樹脂(A)に含有される、一般式(I)で表される繰り返し単位について説明する。
一般式(I)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
は単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基(総炭素数6以下が好ましく、3以下がより好ましい)を表す。
は単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基(総炭素数12以下が好ましく、9以下がより好ましい)を表す。
はアルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Aは以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。
上記一般式(I)においては、−Z−R−A−Rで表される基を有することが特徴である。
一般式(I)において、R〜Rのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等が挙げられる。R〜Rのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。R〜Rはそれぞれ独立に、好ましくは水素原子又はアルキル基を表し、より好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基又はトリフルオロメチル基を表し、更に好ましくは水素原子又はメチル基を表す。R及びRは水素原子であることが更により好ましい。
及びRのアルキレン基としては、下記式で表される基を挙げることができる。
−〔C(R)(R)〕
式中、R及びRはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。rが2以上のとき、複数のR及び複数のRはそれぞれ同じでも異なっていてもよい。R及びRはそれぞれ独立に、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択され基であり、メチル基であることが更に好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。これらアルキル基及びアルコキシ基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。rは1〜10の整数を表し、1〜6の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましい。
のアリーレン基としては、炭素数6〜10のアリーレン基が挙げられ、置換基を有していてもよい。Rのアリーレン基としては、具体的にはフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等が挙げられ、フェニレン基が好ましい。
は、好ましくは単結合、エステル結合又はアミド結合である。
は、好ましくは単結合又はアルキレン基である。
のアルキル基としては、直鎖状或いは分岐状のアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12の直鎖状或いは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖状或いは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
の脂環式炭化水素基を有する基としては、脂環式炭化水素基を有する限り特に限定されない。脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、多環型の場合は有橋式であってもよい。Rの脂環式炭化水素基を有する基は、好ましくは−L−(Rn5で表される基である。Lは単結合又は(n5+1)価の炭化水素基を表し、Lが単結合の場合、n5は1である。好ましくは、n5が1であると共に、Lが単結合又はアルキレン基(好ましくは炭素数1〜4)を表し、より好ましくは単結合又はメチレン基を表す。Rは脂環式炭化水素基を表す。n5は1以上の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、より好ましくは1である。n5が2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよい。
の脂環式炭化水素基としては、炭素数3〜30のシクロアルキル基が挙げられ、置換基を有していてもよい。該シクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜20であり、より好ましくは炭素数5〜10である。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基、テトラシクロドデカニル基、ステロイド残基等を挙げることができ、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、ボルニル基が好ましい。
のアリール基としては、炭素数6〜10個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
のアラルキル基としては、炭素数7〜20個のものが挙げられ、置換基を有していてもよい。具体的にはベンジル基、フェネチル基、クミル基等が挙げられ、ベンジル基が好ましい。
は、好ましくはアルキル基、又は脂環式炭化水素基を有する基である。
上記Rのアリーレン基、及びRのアルキル基、脂環式炭化水素基を有する基における脂環式炭化水素基、アリール基、アラルキル基における更なる置換基としては、カルボキシル基、オキソ基、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、シアノ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アセチルアミド基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)等が挙げられる。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基を好ましく挙げることができる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等を好ましく挙げることができる。これらアルキル基、シクロアルキル基の更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、オキソ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)等を挙げることができる。アルコキシ基及びアルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを好ましく挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。アシル基としては、アセチル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
一般式(I)で表される繰り返し単位に相当するモノマーの具体例としては、特開2000−147774号公報の段落番号[0021]〜[0034]に記載のモノマー(1)〜(76)、(78)及び(95)〜(110)、並びに以下に示すモノマーが挙げられるが、本発明の内容はこれらに限定されるものではない。
上記一般式(I)中、Aは酸強度の観点から、前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることが好ましく、前記官能基(a1)又は(a2)であることがより好ましい。
上記一般式(I)で表される繰り返し単位は、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることが更に好ましい。
上記一般式(I−1)中、
、R、R及びRは、上記一般式(I)におけるR、R、R及びRと同義である。
一般式(I)で表される繰り返し単位は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位として作用するものと推定される。アルカリ溶解性を高めるために通常用いられる(メタ)アクリル酸ユニットに対し、一般式(I)で表される繰り返し単位においては、アルカリ可溶性基、即ち前記官能基(a1)〜(a7)の酸基(スルホニル基とカルボニル基の間、又は、2つのスルホニル基の間の−NH−部分)が分子内部にあるため、構造的に遮蔽されており、現像時のアルカリ現像液によるパターンの膨潤が抑制されることが考えられる。本発明においては、このような特性を有する一般式(I)で表される繰り返し単位と、アルカリ溶解性が高い後述の一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを組み合わせることで、特にパターン倒れ改良に有効に機能するものと考えられる。
本発明の効果を高めるために、2種以上の上記一般式(I)で表される繰り返し単位を併用することも可能である。
上記一般式(I)で表される繰り返し単位の樹脂(A)中の含有率は、複数種類含有する場合はその合計が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、1〜20mol%が好ましく、より好ましくは3〜20mol%、更に好ましくは3〜15mol%である。
(a2)一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位
本発明の樹脂(A)は、更に下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位を含有する。一般式(II)で表される部分構造は、その構造の全てがポリマー主鎖のいずれか一方の側鎖に含まれるものであり、ポリマー主鎖の一部や該部分構造が含まれる側鎖とは反対側の側鎖構造を構成するものではない。
一般式(II)中、
Lはラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
はアルキレン基、シクロアルキレン基又はこれら基の組み合わせ(総炭素数20以下が好ましい)を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
Zはエーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合
又はウレア結合
を表す。ここで、Rは、各々独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
nは、−R−Z−で表される構造の繰り返し数を表し、1〜5の整数を表し、1〜3の整数であることが好ましく、1であることがより好ましい。
で表される基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基又はこれらの組み合わせであれば特に限定はされないが、アルキレン基としては鎖状アルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数が1〜10の鎖状のアルキレン基であり、更に好ましくは炭素数1〜5であり、更により好ましくは炭素数1〜3である。例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等が挙げられる。好ましいシクロアルキレン基としては、炭素数3〜20のシクロアルキレン基であり、より好ましくは炭素数5〜10である。例えば、シクロヘキシレン基、シクロペンチレン基、ノルボルニレン基、アダマンチレン基等が挙げられる。本発明の効果を発現するためにはアルキレン基が好ましく、鎖状アルキレン基がより好ましく、メチレン基が特に好ましい。
のアルキレン基、シクロアルキレン基は、各々置換されていてもよく、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子やメルカプト基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
Zは好ましくは、エーテル結合又はエステル結合であり、特に好ましくはエステル結合である。
Lで表される、ラクトン構造を有する1価の有機基は、ラクトン構造を有していれば限定されるものではなく、いずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。具体例として、下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造が挙げられる。
ラクトン構造部分は、置換基(Rb)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、酸分解性基である。nは、0〜4の整数を表す。nが2以上の時、複数存在する置換基(Rb)は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基(Rb)同士が結合して環を形成してもよい。
これらのうち(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)及び(LC1−17)のいずれかで表される構造が好ましく、(LC1−4)で表される構造が特に好ましい。特定のラクトン構造を用いることでLWR、現像欠陥が良好になる。また、(LC1−1)〜(LC1−17)におけるnは2以下のものがより好ましい。Lは無置換のラクトン構造を有する1価の有機基、或いはメチル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を置換基として有するラクトン構造を有する1価の有機基が好ましく、シアノ基を置換基として有するラクトン構造(シアノラクトン)を有する1価の有機基がより好ましい。
ラクトン基を有する繰り返し単位は、通常光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90%以上のものが好ましく、より好ましくは95%以上である。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(II−1)又は一般式(II−2)で表される繰り返し単位が好ましく挙げられる。
一般式(II−1)及び一般式(II−2)中、
は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。一般式(II−2)における2つのRは、同じでも異なっていてもよい。
Aは、エステル結合(−COO−で表される基)又はアミド結合(−CONH−で表される基)を表す。
は炭化水素基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
kは0〜2の整数を表し、0又は1であることが好ましく、1であることがより好ましい。
lは0〜19の整数を表し、0〜13の整数であることが好ましく、0〜7の整数であることがより好ましく、0又は1であることが更に好ましく、0であることが最も好ましい。
、Z、L及びnは、上記一般式(II)におけるR、Z、L及びnと同義であり、これらの好ましい例も前述と同じである。
で表されるアルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。Rのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。Rは更に置換基を有していてもよく、R上の置換基としては、上記一般式(II)におけるRのアルキレン基、シクロアルキレン基が有していてもよい置換基と同様の基が挙げられる。
は水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、又はヒドロキシメチル基であることが好ましく、水素原子又はメチル基であることがより好ましい。
の炭化水素基としては、飽和炭化水素基が好ましく、アルキル基(炭素数1〜8が好ましく、炭素数1〜4がより好ましい)又は単環若しくは多環の環状炭化水素基(好ましくは炭素数3〜20)が挙げられる。
以下に一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。下記具体例中、Rは、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、又はアセチルオキシメチル基を表す。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−1)で表される繰り返し単位が、側鎖の柔軟性の観点からより好ましく、該繰り返し単位が下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位であることがドライエッチング耐性に優れる点で更に好ましい。
一般式(II−3)中、
、A、R、Z及びnは、上記一般式(II−1)におけるR、A、R、Z及びnと同義であり、これらの好ましい例も前述と同じである。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。mは0又は1であることが好ましい。
のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、がより好ましく、メチル基が最も好ましい。シクロアルキル基としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基を挙げることができる。アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基が好ましく、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。これらの基は置換基を有していてもよく、該置換基としては水酸基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、シアノ基、フッ素原子などのハロゲン原子を挙げることができる。Rはアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基であることがより好ましく、シアノ基であることが更に好ましい。
Xのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。Xは酸素原子又はアルキレン基であることが好ましく、メチレン基であることが更に好ましい。
mが1以上である場合、少なくとも1つのRはラクトンのカルボニル基のα位又はβ位に置換することが好ましく、特にα位に置換することが好ましい。
上記一般式(II−3)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。下記具体例中、Rは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基又はハロゲン原子を表し、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、アセチルオキシメチル基を表す。
本発明の効果を高めるために、一般式(II)で表される部分構造を有する、2種以上の繰り返し単位を併用することも可能である。併用する場合には一般式(II−1)の内、nが1であるラクトン繰り返し単位から2種以上を選択し併用することも好ましい。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位の、樹脂(A)中の含有率は、複数種類含有する場合はその合計が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、15〜60mol%が好ましく、より好ましくは20〜60mol%、更に好ましくは30〜50mol%である。
(a3)一般式(II)で表され部分構造を有する繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位
樹脂(A)は、一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外にも、ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有していてもよい。
ラクトン構造はいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)、(LC1−17)であり、特定のラクトン構造を用いることでLWR、現像欠陥が良好になる。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AII’)で表される繰り返し単位も好ましい。
一般式(AII’)中、
Rbは、水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。Rbのアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rbのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rbは、好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基であり、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Vは、上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)の内のいずれかで示されるラクトン構造を有する基を表す。Vは、好ましくは−Rv0−Lで表される基であり、式中Rv0は単結合、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜4)又はシクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10)を表し、Lは上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)の内のいずれかで示されるラクトン構造を表す。Rv0は単結合又はアルキレン基であることが好ましく、より好ましくは単結合である。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外の、特に好ましいラクトン構造を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。最適なラクトン構造を選択することにより、パターンプロファイル、疎密依存性が良好となる。
ラクトン基を有する繰り返し単位は、いずれの光学異性体を用いてもよく、その使用例及び好ましい光学純度は、上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位と同様である。
上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位は2種以上併用することも可能である。樹脂(A)は、上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位を含有してもしなくても良いが、含有する場合、この繰り返し単位の含有率は、複数種類存在する場合はその合計が、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜60mol%が好ましく、より好ましくは15〜50mol%、更に好ましくは20〜50mol%である。
(a4)酸分解性基を有する繰り返し単位 樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、樹脂の主鎖又は側鎖、或いは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂である。
樹脂(A)は、好ましくはアルカリ現像液に不溶又は難溶性である。
酸分解性基は、アルカリ可溶性基を酸の作用により分解し脱離する基で保護された構造を有することが好ましい。
アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボキシル基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホン酸基が挙げられる。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、クミルエステル基、エノールエステル基、アセタールエステル基、第3級のアルキルエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
樹脂(A)は、単環式、又は多環式の酸分解性基を有することが好ましい。単環式、又は多環式の酸分解性基としては、前記のR36〜R39のいずれかがシクロアルキル基である場合か、又はR36とR37とが互いに連結して環を形成している構造が好ましい。 酸分解性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が好ましい。
一般式(AI)に於いて、
Xaは、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは、水酸基又は1価の有機基を表し、1価の有機基としては、例えば、炭素数5以下のアルキル基、炭素数5以下のアシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。Xaは好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx〜Rxは、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。
RxとRxとが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基及びこれらの2つ以上を組み合わせて形成される基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。Tの2価の連結基の総炭素数は、1〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、2〜10であることが更に好ましい。
Tは、単結合又は−COO−Rt−基が好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH−基、−(CH−基、−(CH−基がより好ましい。
Rx〜Rxのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx〜Rxのシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
RxとRxとが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。炭素数5〜6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。
Rxがメチル基又はエチル基であり、RxとRxとが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、シクロアルキル基(炭素数3〜15)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。
酸分解性基を有する繰り返し単位の合計としての含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、20〜70mol%が好ましく、より好ましくは30〜50mol%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の好ましい具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、Rx、Xaは、水素原子、CH、CF、又はCHOHを表す。Rxa、Rxbはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表す。Zは、極性基を含む置換基を表し、複数存在する場合は各々独立である。pは0又は正の整数を表す。Zの具体例及び好ましい例は、後述する一般式(2−1)におけるR10の具体例及び好ましい例と同様である。
樹脂(A)は、一般式(AI)で表される繰り返し単位として、下記一般式(1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを有する樹脂であることがより好ましい。
一般式(1)及び(2)中、
及びRは、各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは1価の有機基を表す。Rにおける1価の有機基の具体例及び好ましい例は、一般式(AI)のRで記載したものと同様である。
、R、R、Rは、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
及びRは、各々独立に、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表し、より好ましくは水素原子又はメチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。
におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。
は好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基が挙げられる。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。Rが該炭素原子と共に形成する脂環構造としては、好ましくは、単環の脂環構造であり、その炭素数は好ましくは3〜7、より好ましくは5又は6である。
、R、Rにおけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
、R、Rにおけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
上記一般式(1)で表される繰り返し単位の例としては、下記一般式(1−a)で表される繰り返し単位が挙げられる。
式中、R及びRは、一般式(1)における各々と同義である。
上記一般式(2)で表される繰り返し単位は、以下の一般式(2−1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(2−1)中、
〜Rは、それぞれ、一般式(2)におけるものと同義である。
10は極性基を含む置換基を表す。R10が複数存在する場合、互いに同じでも異なっていてもよい。極性基を含む置換基としては、例えば、水酸基、シアノ基、アミノ基、アルキルアミド基又はスルホンアミド基自体、又は、これらの少なくとも1つを有する、直鎖又は分岐のアルキル基、シクロアルキル基が挙げられ、好ましくは、水酸基を有するアルキル基である。より好ましくは水酸基を有する分岐状アルキル基である。分岐状アルキル基としてはイソプロピル基が特に好ましい。
pは0〜15の整数を表す。pは好ましくは0〜2であり、より好ましくは0又は1である。
樹脂(A)は酸分解性基を有する繰り返し単位を複数含んでいてもよい。
樹脂(A)は、一般式(AI)で表される繰り返し単位として、一般式(1)で表される繰り返し単位及び一般式(2)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることがより好ましい。また、他の形態において、一般式(AI)で表される繰り返し単位として、一般式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも2種を有する樹脂であることがより好ましい。
また、本発明の組成物が複数種類の樹脂(A)を含有し、該複数の樹脂(A)の含有する酸分解性基を有する繰り返し単位が互いに異なっていてもよい。例えば一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)と、一般式(2)で表される繰り返し単位を有する樹脂(A)とを併用してもよい。
樹脂(A)が、酸分解性基を含む繰り返し単位を複数含んでいる場合、及び、複数の樹脂(A)が異なる酸分解性基を含む繰り返し単位を有する場合の、好ましい組み合わせとしては、例えば、以下のものが挙げられる。なお、下式において、Rは、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。
樹脂(A)は、上記繰り返し単位(a1)〜(a4)(これらが水酸基又はシアノ基を有する場合)とは別に、水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位は、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましく、酸分解性基を有さないことが好ましい。水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造に於ける、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。
好ましい水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造としては、モノヒドロキシアダマンチル基、ジヒドロキシアダマンチル基、モノヒドロキシジアマンチル基、ジヒドロキシジアマンチル基、シアノ基で置換されたノルボルニル基等が挙げられる。 好ましい水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造としては、下記一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造が好ましい。
一般式(VIIa)〜(VIIc)に於いて、
c〜Rcは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、Rc〜Rcの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、Rc〜Rcの内の1つ又は2つが、水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、Rc〜Rcの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子である。
一般式(VIIa)〜(VIId)で表される部分構造を有する繰り返し単位としては、下記一般式(AIIa)〜(AIId)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
一般式(AIIa)〜(AIId)に於いて、
cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
c〜Rcは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、Rc〜Rcと同義である。
本発明の樹脂(A)が、水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を含有する場合の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。
水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
本発明の組成物に用いられる樹脂(A)は、上記一般式(I)で表される繰り返し単位以外に、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有していてもいなくてもよい。アルカリ可溶性基としてはカルボキシル基、α位が電子求引性基で置換された脂肪族アルコール(例えばヘキサフロロイソプロパノール基)等が挙げられる。上記一般式(I)で表される繰り返し単位以外に、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有する場合には、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。このようなアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有することによりコンタクトホール用途での解像性が増す。前記アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接、前記アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、或いは連結基を介して樹脂の主鎖に前記アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、更には前記アルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれでもよく、連結基は単環又は多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。好ましくはアクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位である。
樹脂(A)が、上記一般式(I)で表される繰り返し単位以外に、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を含有する場合の、該アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、0.1〜20mol%が好ましく、より好ましくは3〜15mol%、更に好ましくは5〜10mol%である。
液浸プロセスに適合した、DOF、パターン倒れ、及び疎密依存性の改良の観点から、樹脂(A)は上記一般式(I)で表される繰り返し単位以外に、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を実質的に含有しない(具体的には、樹脂(A)の全繰り返し単位中、該アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の比率が好ましくは5mol%以下、より好ましくは3mol%以下、理想的には0mol%、すなわち、含有しない)ことも好ましい。
前記アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、RxはH、CH、CHOH、又はCFを表す。
本発明の樹脂(A)は、極性基(前記のアルカリ可溶性基、水酸基、シアノ基等)を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を更に有することができる。このような繰り返し単位としては、以下の一般式(IV)で表される繰り返し単位が挙げられる。
一般式(IV)中、Rは少なくとも一つの環状構造を有し、極性基を有さない炭化水素基を表す。極性基としては、前述の一般式(2−1)におけるR10の具体例が挙げられる。
Raは水素原子、アルキル基又は−CH−O−Ra基を表す。式中、Raは、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Raで表されるアルキル基は、水酸基、ハロゲン原子等の置換基を有していても良い。Raは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
が有する環状構造には、単環式炭化水素基及び多環式炭化水素基が含まれる。単環式炭化水素基としては、たとえば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基などの炭素数3から12のシクロアルキル基、シクロへキセニル基など炭素数3から12のシクロアルケニル基が挙げられる。好ましい単環式炭化水素基としては、炭素数3から7の単環式炭化水素基であり、より好ましくは、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
多環式炭化水素基には環集合炭化水素基、架橋環式炭化水素基が含まれ、環集合炭化水素基の例としては、ビシクロヘキシル基、パーヒドロナフタレニル基などが含まれる。架橋環式炭化水素環として、例えば、ピナン、ボルナン、ノルピナン、ノルボルナン、ビシクロオクタン環(ビシクロ[2.2.2]オクタン環、ビシクロ[3.2.1]オクタン環等)などの2環式炭化水素環及び、ホモブレダン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[4.3.1.12,5]ウンデカン環などの3環式炭化水素環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、パーヒドロ−1,4−メタノ−5,8−メタノナフタレン環などの4環式炭化水素環などが挙げられる。また、架橋環式炭化水素環には、縮合環式炭化水素環、例えば、パーヒドロナフタレン(デカリン)、パーヒドロアントラセン、パーヒドロフェナントレン、パーヒドロアセナフテン、パーヒドロフルオレン、パーヒドロインデン、パーヒドロフェナレン環などの5〜8員シクロアルカン環が複数個縮合した縮合環も含まれる。
好ましい架橋環式炭化水素環として、ノルボルニル基、アダマンチル基、ビシクロオクタニル基、トリシクロ[5、2、1、02,6]デカニル基、などが挙げられる。より好ましい架橋環式炭化水素環としてノルボニル基、アダマンチル基が挙げられる。
これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していても良く、好ましい置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基などが挙げられる。好ましいハロゲン原子としては臭素、塩素、フッ素原子、好ましいアルキル基としてはメチル、エチル、ブチル、t−ブチル基が挙げられる。上記のアルキル基は更に置換基を有していても良く、更に有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、保護基で保護されたヒドロキシル基、保護基で保護されたアミノ基を挙げることができる。
保護基としては、たとえばアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、置換メチル基、置換エチル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基が挙げられる。好ましいアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基、好ましい置換メチル基としてはメトキシメチル、メトキシチオメチル、ベンジルオキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエトキシメチル基、好ましい置換エチル基としては、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、好ましいアシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6の脂肪族アシル基、アルコキシカルボニル基としては炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基などが挙げられる。
本発明の樹脂(A)は、極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を含有してもしなくても良いが、含有する場合、この繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜20モル%である。
極性基を持たない脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH、CHOH、又はCFを表す。
本発明の組成物に用いられる樹脂(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にレジストの一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有することができる。
このような繰り返し構造単位としては、下記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
これにより、樹脂(A)に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
その他にも、上記種々の繰り返し構造単位に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽和化合物であれば、共重合されていてもよい。
本発明の組成物に用いられる樹脂(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、更にはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
本発明の組成物が、ArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から樹脂(A)は実質的には芳香族基を有さないこと(具体的には、樹脂(A)中、芳香族基を有する繰り返し単位の比率が好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下、理想的には0モル%とする、すなわち、芳香族基を有さない)が好ましく、樹脂(A)が単環又は多環の脂環炭化水素構造を有することが好ましい。 なお、樹脂(A)は、後述する疎水性樹脂(C)との相溶性の観点から、フッ素原子及び珪素原子を含有しないことが好ましい。
本発明の組成物に用いられる樹脂(A)として好ましくは、繰り返し単位のすべてが(メタ)アクリレート系繰り返し単位で構成されたものである。この場合、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがアクリレート系繰り返し単位であるもの、繰り返し単位のすべてがメタクリレート系繰り返し単位とアクリレート系繰り返し単位とによるもののいずれのものでも用いることができるが、アクリレート系繰り返し単位が全繰り返し単位の50mol%以下であることが好ましい。また、酸分解性基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、ラクトン基を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位20〜50モル%、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する(メタ)アクリレート系繰り返し単位5〜30モル%、更にその他の(メタ)アクリレート系繰り返し単位を0〜20モル%含む共重合ポリマーも好ましい。
本発明の組成物にKrFエキシマレーザー光、電子線、X線、波長50nm以下の高エネルギー光線(EUVなど)を照射する場合には、樹脂(A)は、更に、ヒドロキシスチレン系繰り返し単位を有することが好ましい。更に好ましくはヒドロキシスチレン系繰り返し単位と、酸分解性基で保護されたヒドロキシスチレン系繰り返し単位、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル等の酸分解性繰り返し単位を有するが好ましい。
ヒドロキシスチレン系の好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、1−アルコキシエトキシスチレン、(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルによる繰り返し単位等を挙げることができ、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート及びジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位がより好ましい。
本発明の樹脂(A)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種及び開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤、更には後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、シクロヘキサノンのような本発明の組成物を溶解する溶媒が挙げられる。より好ましくは本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、或いは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体或いは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、更に好ましくは60〜100℃である。
反応終了後、室温まで放冷し、精製する。精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。たとえば、上記樹脂が難溶或いは不溶の溶媒(貧溶媒)を、該反応溶液の10倍以下の体積量、好ましくは10〜5倍の体積量で、接触させることにより樹脂を固体として析出させる。
ポリマー溶液からの沈殿又は再沈殿操作の際に用いる溶媒(沈殿又は再沈殿溶媒)としては、該ポリマーの貧溶媒であればよく、ポリマーの種類に応じて、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ニトロ化合物、エーテル、ケトン、エステル、カーボネート、アルコール、カルボン酸、水、これらの溶媒を含む混合溶媒等の中から適宜選択して使用できる。これらの中でも、沈殿又は再沈殿溶媒として、少なくともアルコール(特に、メタノールなど)又は水を含む溶媒が好ましい。
沈殿又は再沈殿溶媒の使用量は、効率や収率等を考慮して適宜選択できるが、一般には、ポリマー溶液100質量部に対して、100〜10000質量部、好ましくは200〜2000質量部、更に好ましくは300〜1000質量部である。
沈殿又は再沈殿する際の温度としては、効率や操作性を考慮して適宜選択できるが、通常0〜50℃程度、好ましくは室温付近(例えば20〜35℃程度)である。沈殿又は再沈殿操作は、攪拌槽などの慣用の混合容器を用い、バッチ式、連続式等の公知の方法により行うことができる。
沈殿又は再沈殿したポリマーは、通常、濾過、遠心分離等の慣用の固液分離に付し、乾燥して使用に供される。濾過は、耐溶剤性の濾材を用い、好ましくは加圧下で行われる。乾燥は、常圧又は減圧下(好ましくは減圧下)、30〜100℃程度、好ましくは30〜50℃程度の温度で行われる。
なお、一度、樹脂を析出させて、分離した後に、再び溶媒に溶解させ、該樹脂が難溶或いは不溶の溶媒と接触させてもよい。即ち、上記ラジカル重合反応終了後、該ポリマーが難溶或いは不溶の溶媒を接触させ、樹脂を析出させ(工程a)、樹脂を溶液から分離し(工程b)、改めて溶媒に溶解させ樹脂溶液Aを調製(工程c)、その後、該樹脂溶液Aに、該樹脂が難溶或いは不溶の溶媒を、樹脂溶液Aの10倍未満の体積量(好ましくは5倍以下の体積量)で、接触させることにより樹脂固体を析出させ(工程d)、析出した樹脂を分離する(工程e)ことを含む方法でもよい。
本発明の樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、より好ましくは2,000〜20,000、更により好ましくは3,000〜15,000、特に好ましくは5,000〜13,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化をより防ぐことができ、かつ、現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化することをより防ぐことができる。
分散度(分子量分布)は、通常1.0〜3.0であり、好ましくは1.0〜2.6、更に好ましくは1.0〜2.0、特に好ましくは1.4〜2.0の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、かつ、レジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)の組成物全体中の配合率は、全固形分中30〜99質量%が好ましく、より好ましくは60〜95質量%である。
また、本発明の樹脂(A)は、1種で使用してもよいし、複数併用(ポリマーブレンド)してもよい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の樹脂(A)以外の他の樹脂(A’)を併用してもよい。その場合、樹脂(A)及び樹脂(A’)中、樹脂(A)が50質量%以上存在することが好ましい。本発明の樹脂(A)以外の他の樹脂(A’)としては、上記一般式(I)で表される繰り返し単位と、上記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有する酸分解性樹脂以外であれば特に限定されることはなく、前述した樹脂(A)が含有しうる繰り返し単位を含有していてもよい酸分解性樹脂、又はその他の公知の酸分解性樹脂を挙げることができる。
また、本発明の樹脂(A)は、その樹脂中に含まれるモノマー成分が上記樹脂全体に対して1.0質量%以下である。好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。またモノマー成分を完全に排除する過度の精製工程は、製造適性を鑑みた場合適切ではなく、モノマー成分は0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上残存していることが好ましい。樹脂(A)中のモノマー成分量は、樹脂の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析できる。1.0質量%をこえると、焦点深度幅特性(DOF)の劣化が著しく、レジストパターン形成時に、焦点ズレによる許容幅が小さくなる傾向がある。モノマー成分は、樹脂製造時の未反応モノマーであり、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等により除去できる。これらの精製法の内、製造適性の観点から重合反応後の反応液を貧溶媒に添加して粉体を得る再沈法が好ましく、再沈工程により得られた粉体を更に貧溶媒に添加して洗浄を行うリスラリー工程を用いる精製法が、更に好ましい。モノマー成分の内、特に性能劣化の程度が大きい成分は、前述の酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基を有するモノマー及びラクトン基を有するモノマーであり、特に影響が大きいモノマー成分はラクトン基を有するモノマーである。ラクトン基を有するモノマー成分は極性が高く一般的に溶媒溶解性が低いために残存しやすいため、特に樹脂中の残存量を管理する必要がある。その中でも影響が大きいモノマー成分は、以下の一般式(II−1a)で表されるモノマー成分である。
一般式(II−1a)中、R、A、R、Z、L及びnは、前述の一般式(II−1)におけるR、A、R、Z、L及びn同義である。
上記一般式(II−1a)で表されるモノマー成分の具体例としては、以下の構造が挙げられる。下記具体例中、Rは、前述の一般式(II−3)の具体例におけるRと同義である。
[2]活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、或いはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、或いは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号明細書、独国特許第3914407号明細書、特開昭63−26653号公報、特開昭55−164824号公報、特開昭62−69263号公報、特開昭63−146038号公報、特開昭63−163452号公報、特開昭62−153853号公報、特開昭63−146029号公報等に記載の化合物を用いることができる。
更に米国特許第3,779,778号明細書、欧州特許第126,712号明細書等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
酸発生剤の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
は、非求核性アニオンを表す。
としての非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基等を挙げることができる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。脂肪族スルホン酸アニオン及び芳香族スルホン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位としては、脂肪族スルホン酸アニオンおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおけると同様のアリール基を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン及びアラルキルカルボン酸アニオンにおけるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の置換基としては、例えば、芳香族スルホン酸アニオンにおけるものと同様のハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
なお、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン中の2つのアルキル基は、同一のものであっても異なっていてもよい。同様に、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン中の複数のアルキル基は、同一のものであっても異なっていてもよい。
特に、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオンとしては、下記一般式(A3)又は(A4)で表されるアニオンを挙げることができる。
一般式(A3)及び(A4)中、
Yは少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキレン基であり、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。アルキレン鎖中に酸素原子を含有していてもよい。更に好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基であり、最も好ましくはテトラフロロエチレン基、ヘキサフロロプロピレン基、オクタフロロブチレン基である。
式(A4)におけるRは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。なお、アルキル基又はシクロアルキル基中のアルキレン鎖中に酸素原子を含有していてもよい。
一般式(A3)又は(A4)で表されるアニオンを有する化合物としては、特開2005−221721号公報に記載されている具体例などを挙げることができる。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
の非求核性アニオンとしては、スルホン酸のα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくは炭素数4〜8のパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
また、好ましいスルホン酸アニオンとして、下記一般式(I)で表される酸を生じるアニオンも挙げることができる。
式中、Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、及び、アルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。Aは、環状の有機基を表す。xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
一般式(I)について、更に詳細に説明する。
Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜4である。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfとして好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Xfの具体例としてはフッ素原子、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH、CHCHが挙げられ、中でもフッ素原子、CFが好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。
、Rのアルキル基は、置換基(好ましくはフッ素原子)を有していてもよく、炭素数1〜4のものが好ましい。更に好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。R、Rの置換基を有するアルキル基の具体例としては、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH、CHCHが挙げられ、中でもCFが好ましい。
、Rとしては、好ましくはフッ素原子又はCFである。
yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。xは1〜8が好ましく、中でも1〜4が好ましい。zは0〜8が好ましく、中でも0〜4が好ましい。Lの2価の連結基としては特に限定されず、―COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S―、−SO―、―SO−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はこれらの複数が連結した連結基を挙げることができ、総炭素数12以下の連結基が好ましい。このなかでも―COO−、−OCO−、−CO−、−O―、―SO−が好ましく、―COO−、−OCO−、―SO−がより好ましい。
Aの環状の有機基としては、特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環基(芳香属性を有するものだけでなく、芳香属性を有さないものも含む)等が挙げられる。
脂環基としては、単環でも多環でもよく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基の炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性を抑制でき、MEEF(マスクエラーエンハンスメントファクター)向上の観点から好ましい。
アリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環が挙げられる。中でも波長193nmにおける光吸光度の観点から低吸光度のナフタレンが好ましい。
複素環基としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環由来のものが挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環由来のものが好ましい。
また、環状の有機基としては、ラクトン構造も挙げることができ、具体例としては、前述の樹脂(A)が有していてもよい、一般式(LC1−1)〜(LC1−17)で表されるラクトン構造を挙げることができる。
上記環状の有機基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基(直鎖、分岐のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであっても良く、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、水酸基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基等が挙げられる。なお、環状の有機基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。
一般式(ZI)におけるR201、R202及びR203としての有機基としては、例えば、後述する化合物(ZI−1)〜(ZI−4)における対応する基を挙げることができる。
なお、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201〜R203の少なくとも一つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(ZI)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)〜(ZI−4)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201〜R203の全てがアリール基でもよいし、R201〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基又はシクロアルキル基でもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、アリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
アリールスルホニウム化合物のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。アリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等の構造を挙げることができる。アリールスルホニウム化合物が2つ以上のアリール基を有する場合に、2つ以上あるアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
アリールスルホニウム化合物が必要に応じて有しているアルキル基又はシクロアルキル基は、炭素数1〜15の直鎖又は分岐アルキル基及び炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜14)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜12の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がアリール基の場合に、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、一般的に炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、ビニル基であり、更に好ましくは直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、特に好ましくは直鎖又は分岐2−オキソアルキル基である。
201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくは2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、2−オキソシクロアルキル基を挙げることができる。
2−オキソアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
アルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)を挙げることができる。
201〜R203は、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基、ニトロ基によって更に置換されていてもよい。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
一般式(ZI−3)に於いて、
1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。
及びRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2−オキソアルキル基、2−オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R5cとR6c、R6cとR7c、R5cとR、及びRとRは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、ケトン基、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
上記環構造としては、芳香族若しくは非芳香族の炭化水素環、芳香族若しくは非芳香族の複素環、又は、これらの環が2つ以上組み合わされてなる多環縮合環を挙げることができる。環構造としては、3〜10員環を挙げることができ、4〜8員環であることが好ましく、5又は6員環であることがより好ましい。
1c〜R5c中のいずれか2つ以上、R6cとR7c、及びRとRが結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
5cとR6c、及び、R5cとRが結合して形成する基としては、単結合又はアルキレン基であることが好ましく、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基等を挙げることができる。
Zcは、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZと同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアルキル基は、直鎖又は分岐のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個のアルキル基、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができ、シクロアルキル基としては、例えば炭素数3〜10個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)を挙げることができる。
1c〜R7cとしてのアリール基は、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜10の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
1c〜R5cとしてのアルコキシカルボニル基におけるアルコキシ基の具体例は、前記R1c〜R5cとしてのアルコキシ基の具体例と同様である。
1c〜R5cとしてのアルキルカルボニルオキシ基及びアルキルチオ基におけるアルキル基の具体例は、前記R1c〜R5cとしてのアルキル基の具体例と同様である。
1c〜R5cとしてのシクロアルキルカルボニルオキシ基におけるシクロアルキル基の具体例は、前記R1c〜R5cとしてのシクロアルキル基の具体例と同様である。
1c〜R5cとしてのアリールオキシ基及びアリールチオ基におけるアリール基の具体例は、前記R1c〜R5cとしてのアリール基の具体例と同様である。
好ましくは、R1c〜R5cの内のいずれかが直鎖又は分岐アルキル基、シクロアルキル基又は直鎖、分岐若しくは環状アルコキシ基であり、更に好ましくは、R1c〜R5cの炭素数の和が2〜15である。これにより、より溶剤溶解性が向上し、保存時にパーティクルの発生が抑制される。
1c〜R5cのいずれか2つ以上が互いに結合して形成してもよい環構造としては、好ましくは5員又は6員の環、特に好ましくは6員の環(例えばフェニル環)が挙げられる。
5c及びR6cが互いに結合して形成してもよい環構造としては、R5c及びR6cが互いに結合して単結合又はアルキレン基(メチレン基、エチレン基等)を構成することにより、一般式(ZI−3)中のカルボニル炭素原子及び炭素原子と共に形成する4員以上の環(特に好ましくは5〜6員の環)が挙げられる。
6cとR7cとが結合して環を形成する場合に、R6cとR7cとが結合して形成する基としては、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などを挙げることができる。また、R6cとR7cとが結合して形成する環は、環内に酸素原子等のヘテロ原子を有していてもよい。
及びRとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、R1c〜R7cにおけると同様のアルキル基及びシクロアルキル基を挙げることができる。
及びRとしての2−オキソアルキル基及び2−オキソシクロアルキル基は、R1c〜R7cとしてのアルキル基及びシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
及びRとしてのアルコキシカルボニルアルキル基におけるアルコキシ基については、R1c〜R5cおけると同様のアルコキシ基を挙げることができ、アルキル基については、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基を挙げることができる。
及びRとしてのアリル基としては、特に制限は無いが、無置換のアリル基、又は、単環若しくは多環のシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10のシクロアルキル基)で置換されたアリル基であることが好ましい。
及びRとしてのビニル基としては特に制限は無いが、無置換のビニル基、又は、単環若しくは多環のシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10のシクロアルキル基)で置換されたビニル基であることが好ましい。
5c及びRが互いに結合して形成してもよい環構造としては、R5c及びRが互いに結合して単結合又はアルキレン基(メチレン基、エチレン基等)を構成することにより、一般式(ZI−3)中の硫黄原子とカルボニル炭素原子と共に形成する5員以上の環(特に好ましくは5員の環)が挙げられる。
及びRが互いに結合して形成してもよい環構造としては、2価のR及びR(例えば、メチレン基、エチレンキ基、プロピレン基等)が一般式(ZI−3)中の硫黄原子と共に形成する5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)が挙げられる。
及びRは、好ましくは炭素数4個以上のアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは6個以上、更に好ましくは8個以上のアルキル基又はシクロアルキル基である。
1c〜R7c、R及びRは、更に置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)、水酸基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アリールカルボニル基、アルコキシアルキル基、アリールオシキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜12個の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を挙げることができる。
前記シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜10個のシクロアルキル基を挙げることができる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜15のアリール基を挙げることができる。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシ基等を挙げることができる。
前記アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜10個のアリールオキシ基等を挙げることができる。
前記アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、n−ブタノイル基、i−ブタノイル基、n−ヘプタノイル基、2−メチルブタノイル基、1−メチルブタノイル基、t−ヘプタノイル基等の炭素原子数2〜12の直鎖状若しくは分岐状のアシル基等を挙げることができる。
前記アリールカルボニル基としては、例えば、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基等の炭素数6〜10個のアリールオキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
前記アリールオキシアルキル基としては、例えば、フェニルオキシメチル基、フェニルオキシエチル基、ナフチルオキシメチル基、ナフチルオキシエチル基等の炭素数7〜12個のアリールオキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
前記アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数7〜11個のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシ基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
前記アリールオキシカルボニルオキシ基としては、例えば、フェニルオキシカルボニルオキシ基、ナフチルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数7〜11個のアリールオキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
上記一般式(ZI−3)中、R1c、R2c、R4c及びR5cが、各々独立に、水素原子を表し、R3cが水素原子以外の基、すなわち、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表すことがより好ましい。
一般式(ZI−3)で表される化合物のカチオンとしては以下の具体例が挙げられる。
化合物(ZI−4)とは、以下の一般式(ZI−4)で表される化合物である。
一般式(ZI−4)中、
13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
14は複数存在する場合は各々独立して、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基、又はシクロアルキル基を有する基を表す。これらの基は置換基を有してもよい。
15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。2個のR15が互いに結合して環を形成してもよい。これらの基は置換基を有してもよい。
lは0〜2の整数を表す。
rは0〜8の整数を表す。
は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZと同様の非求核性アニオンを挙げることができる。
一般式(ZI−4)において、R13、R14及びR15のアルキル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基のうち、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
13、R14及びR15のシクロアルキル基としては、単環若しくは多環のシクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基)が挙げられ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、シクロオクチル、シクロドデカニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロオクタジエニル、ノルボルニル、トリシクロデカニル、テトラシクロデカニル、アダマンチル等があげられ、特にシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルが好ましい。
13及びR14のアルコキシ基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等を挙げることができる。これらのアルコキシ基のうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等が好ましい。
13及びR14のアルコキシカルボニル基としては、直鎖状若しくは分岐状であり、炭素原子数2〜11のものが好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基、n−ヘプチルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、n−ノニルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのアルコキシカルボニル基のうち、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基等が好ましい。
13及びR14のシクロアルキル基を有する基としては、単環若しくは多環のシクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基)を有する基が挙げられ、例えば、単環若しくは多環のシクロアルキルオキシ基、及び、単環若しくは多環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基等が挙げられる。これら基は、置換基を更に有していてもよい。
13及びR14の単環若しくは多環のシクロアルキルオキシ基としては、総炭素数が7以上であることが好ましく、総炭素数が7以上15以下であることがより好ましく、また、単環のシクロアルキル基を有することが好ましい。総炭素数7以上の単環のシクロアルキルオキシ基とは、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、シクロドデカニルオキシ基等のシクロアルキルオキシ基に、任意にメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ドデシル基、2−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、iso−アミル基等のアルキル基、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、アミド基、スルホンアミド基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、アセトキシ基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、カルボキシ基等の置換基を有する単環のシクロアルキルオキシ基であって、該シクロアルキル基上の任意の置換基と合わせた総炭素数が7以上のものを表す。
また、総炭素数が7以上の多環のシクロアルキルオキシ基としては、ノルボルニルオキシ基、トリシクロデカニルオキシ基、テトラシクロデカニルオキシ基、アダマンチルオキシ基等が挙げられる。
13及びR14の単環若しくは多環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基としては、総炭素数が7以上であることが好ましく、総炭素数が7以上15以下であることがより好ましく、また、単環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基であることが好ましい。総炭素数7以上の、単環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプトキシ、オクチルオキシ、ドデシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、iso−アミルオキシ等のアルコキシ基に上述の置換基を有していてもよい単環シクロアルキル基が置換したものであり、置換基も含めた総炭素数が7以上のものを表す。たとえば、シクロヘキシルメトキシ基、シクロペンチルエトキシ基、シクロヘキシルエトキシ基等が挙げられ、シクロヘキシルメトキシ基が好ましい。
また、総炭素数が7以上の多環のシクロアルキル基を有するアルコキシ基としては、ノルボルニルメトキシ基、ノルボルニルエトキシ基、トリシクロデカニルメトキシ基、トリシクロデカニルエトキシ基、テトラシクロデカニルメトキシ基、テトラシクロデカニルエトキシ基、アダマンチルメトキシ基、アダマンチルエトキシ基等が挙げられ、ノルボルニルメトキシ基、ノルボルニルエトキシ基等が好ましい。
14のアルキルカルボニル基のアルキル基としては、上述したR13〜R15としてのアルキル基と同様の具体例が挙げられる。
14のアルキルスルホニル基及びシクロアルキルスルホニル基としては、直鎖状、分岐状、環状であり、炭素原子数1〜10のものが好ましく、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、n−ペンタンスルホニル基、ネオペンタンスルホニル基、n−ヘキサンスルホニル基、n−ヘプタンスルホニル基、n−オクタンスルホニル基、2−エチルヘキサンスルホニル基n−ノナンスルホニル基、n−デカンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等を挙げることができる。これらのアルキルスルホニル基及びシクロアルキルスルホニル基のうちメタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等が好ましい。
前記、R13、R14、R15の各基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素原子数1〜20の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシ基等を挙げることができる。
前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニルオキシ基、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素原子数2〜21の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
2個のR15が互いに結合して形成してもよい環構造としては、2個の2価のR15が一般式(ZI−4)中の硫黄原子と共に形成する5員又は6員の環、特に好ましくは5員の環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)が挙げられ、アリール基又はシクロアルキル基と縮環していてもよい。この2価のR15は置換基を有してもよく、置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(ZI−4)におけるR15としては、メチル基、エチル基、ナフチル基、2個のR15が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基等が好ましい。
13及びR14が有し得る置換基としては、水酸基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子(特に、フッ素原子)が好ましい。
lとしては、0又は1が好ましく、1がより好ましい。
rとしては、0〜2が好ましい。
一般式(ZI−4)で表される化合物のカチオンとしては以下の具体例が挙げられる。
一般式(ZII)及び(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZの非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
酸発生剤として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar及びArは、各々独立に、アリール基を表す。
208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
Ar、Ar、R208、R209及びR210のアリール基の具体例としては、上記一般式(ZI−1)におけるR201、R202及びR203としてのアリール基の具体例と同様のものを挙げることができる。 R208、R209及びR210のアルキル基及びシクロアルキル基の具体例としては、それぞれ、上記一般式(ZI−2)におけるR201、R202及びR203としてのアルキル基及びシクロアルキル基の具体例と同様のものを挙げることができる。
Aのアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基など)を、Aのアルケニレン基としては、炭素数2〜12のアルケニレン基(例えば、エチニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基など)を、Aのアリーレン基としては、炭素数6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基など)を、それぞれ挙げることができる。
酸発生剤の内でより好ましくは、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物である。
また、酸発生剤として、スルホン酸基又はイミド基を1つ有する酸を発生する化合物が好ましく、更に好ましくは1価のパーフルオロアルカンスルホン酸を発生する化合物、又は1価のフッ素原子又はフッ素原子を含有する基で置換された芳香族スルホン酸を発生する化合物、又は1価のフッ素原子又はフッ素原子を含有する基で置換されたイミド酸を発生する化合物であり、更により好ましくは、フッ化置換アルカンスルホン酸、フッ素置換ベンゼンスルホン酸、フッ素置換イミド酸又はフッ素置換メチド酸のスルホニウム塩である。使用可能な酸発生剤は、発生した酸のpKaが−1以下のフッ化置換アルカンスルホン酸、フッ化置換ベンゼンスルホン酸、フッ化置換イミド酸であることが特に好ましく、感度が向上する。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げる。
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
酸発生剤の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の含有率は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分を基準として、0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは5〜30質量%、更に好ましくは10〜25質量%である。
[3]疎水性樹脂(C)
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、特に液浸露光に適用する際、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する疎水性樹脂(以下、「疎水性樹脂(C)」又は単に「樹脂(C)」ともいう)を含有してもよい。これにより、膜表層に疎水性樹脂(C)が偏在化し、液浸媒体が水の場合、水に対するレジスト膜表面の静的/動的な接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。
疎水性樹脂(C)は前述のように界面に偏在するものであるが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくても良い。
疎水性樹脂は、典型的には、フッ素原子及び/又は珪素原子を含んでいる。疎水性樹脂(C)に於けるフッ素原子及び/又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。
疎水性樹脂(C)がフッ素原子を含んでいる場合、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、及びフッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
一般式(F2)〜(F4)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基(直鎖若しくは分岐)を表す。但し、R57〜R61少なくとも1つ、R62〜R64の少なくとも1つ、及びR65〜R68の少なくとも1つは、それぞれ独立に、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることが更に好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
一般式(F2)で表される基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基等が挙げられる。
一般式(F3)で表される基の具体例としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3−テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基が好ましく、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基が更に好ましい。
一般式(F4)で表される基の具体例としては、例えば、−C(CFOH、−C(COH、−C(CF)(CH)OH、−CH(CF)OH等が挙げられ、−C(CFOHが好ましい。
フッ素原子を含む部分構造は、主鎖に直接結合しても良く、更に、アルキレン基、フェニレン基、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル基、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合及びウレイレン結合よりなる群から選択される基、或いはこれらの2つ以上を組み合わせた基を介して主鎖に結合しても良い。
フッ素原子を有する好適な繰り返し単位としては、以下に示すものが挙げられる。
式中、R10及びR11は、各々独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。該アルキル基は、好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基であり、置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基としては特にフッ素化アルキル基を挙げることができる。
〜Wは、各々独立に、少なくとも1つ以上のフッ素原子を含有する有機基を表す。具体的には前記(F2)〜(F4)の原子団が挙げられる。
また、疎水性樹脂(C)は、これら以外にも、フッ素原子を有する繰り返し単位として下記に示すような単位を有していてもよい。
式中、R〜Rは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、又はアルキル基を表す。該アルキル基は、好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基であり、置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基としては特にフッ素化アルキル基を挙げることができる。
ただし、R〜Rの少なくとも1つはフッ素原子を表す。RとR若しくはRとRは環を形成していてもよい。
は、少なくとも1つのフッ素原子を含有する有機基を表す。具体的には前記(F2)〜(F4)の原子団が挙げられる。
は、単結合、或いは2価の連結基を示す。2価の連結基としては、置換又は無置換のアリーレン基、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のシクロアルキレン基、−O−、−SO−、−CO−、−N(R)−(式中、Rは水素原子又はアルキルを表す)、−NHSO−又はこれらの複数を組み合わせた2価の連結基を示す。
Qは脂環式構造を表す。脂環式構造は置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、多環型の場合は有橋式であってもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ジシクロペンチル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。Qとして特に好ましくはノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基等を挙げることができる。
以下、フッ素原子を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、Xは、水素原子、−CH、−F又は−CFを表す。Xは、−F又は−CFを表す。
疎水性樹脂(C)は、珪素原子を含有してもよい。珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、又は環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造、又は環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
〜Lは、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニレン基、エーテル結合、チオエーテル結合、カルボニル基、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、及びウレア結合よりなる群から選択される単独或いは2つ以上の組み合わせ(好ましくは総炭素数12以下)が挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。nは、好ましくは、2〜4の整数である。
以下、一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。なお、具体例中、Xは、水素原子、−CH、−F又は−CFを表す。
更に、疎水性樹脂(C)は、下記(x)〜(z)の群から選ばれる基を少なくとも1つを有していてもよい。
(x)アルカリ可溶性基、
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(以下、「極性変換基」ともいう。)、
(z)酸の作用により分解する基。
アルカリ可溶性基(x)としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。
好ましいアルカリ可溶性基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基が挙げられる。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、或いは連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位などが挙げられ、更にはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入することもでき、いずれの場合も好ましい。アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有していても良い。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の含有量は、疎水性樹脂(C)中の全繰り返し単位に対し、1〜50mol%が好ましく、より好ましくは3〜35mol%、更に好ましくは5〜20mol%である。
アルカリ可溶性基(x)を有する繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。式中、Rxは水素原子、CH、CF、又は、CHOHを表す。
アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)(極性変換基(y))としては、例えば、ラクトン基、カルボン酸エステル基(−COO−)、酸無水物基(−C(O)OC(O)−)、酸イミド基(−NHCONH−)、カルボン酸チオエステル基(−COS−)、炭酸エステル基(−OC(O)O−)、硫酸エステル基(−OSOO−)、スルホン酸エステル基(−SOO−)などが挙げられ、好ましくはラクトン基である。
本発明の感活性光線又は感放射線樹脂組成物は、極性変換基(y)を少なくとも1つ有する繰り返し単位(cy)を有し、かつ、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂(Cy)を含有することが好ましい。樹脂(Cy)は疎水性を有するものであるが、樹脂(Cy)の添加は、特に現像欠陥の低減の点で好ましい。 なお、アクリレートなどにおけるような、繰り返し単位の主鎖に直結のエステル基は、アルカリ現像液の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解性が増大する機能が劣るため、本発明における極性変換基には含まれない。
極性変換基(y)は、例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルによる繰り返し単位中に含まれることにより、樹脂の側鎖に導入される形態、或いは極性変換基(y)を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入される形態のいずれも好ましい。
極性変換基(y)を有する繰り返し単位(cy)の具体例としては、樹脂(A)で挙げた、一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位及び該繰り返し単位以外の、ラクトン構造を有する繰り返し単位(例えば、前記一般式(AII’)で表される繰り返し単位)の具体例を挙げることができる。
繰り返し単位(cy)として、例えば、式(K0)で示される繰り返し単位を挙げることができる。
式中、Rk1は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は極性変換基を含む基を表す。
k2はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は極性変換基を含む基を表す。
但し、Rk1、Rk2の少なくとも一方は、極性変換基を含む基を表す。
極性変換基とは、上述したようにアルカリ現像像液の作用により分解しアルカリ現像液中での溶解度が増大する基を表す。極性変換基としては、一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造におけるXで表される基であることが好ましい。
一般式(KA−1)又は(KB−1)におけるXは、カルボン酸エステル基:−COO−、酸無水物基:−C(O)OC(O)−、酸イミド基:−NHCONH−、カルボン酸チオエステル基:−COS−、炭酸エステル基:−OC(O)O−、硫酸エステル基:−OSOO−、スルホン酸エステル基:−SOO−を表す。
及びYは、それぞれ同一でも異なっても良く、電子求引性基を表す。
なお、繰り返し単位(cy)は、一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造を有する基を有することで、好ましいアルカリ現像液中での溶解度が増大する基を有するが、一般式(KA−1)で表される部分構造、Y及びYが1価である場合の(KB−1)で表される部分構造の場合のように、該部分構造が結合手を有しない場合は、該部分構造を有する基とは、該部分構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基を有する基である。
一般式(KA−1)又は(KB−1)で表される部分構造は、任意の位置で置換基を介して樹脂(Cy)の主鎖に連結している。
一般式(KA−1)で表される部分構造は、Xとしての基とともに環構造を形成する構造である。
一般式(KA−1)におけるXとして好ましくは、カルボン酸エステル基(即ち、KA−1としてラクトン環構造を形成する場合)、及び酸無水物基、炭酸エステル基である。より好ましくはカルボン酸エステル基である。
一般式(KA−1)で表される環構造は、置換基を有していてもよく、例えば、置換基Zka1をnka個有していてもよい。
ka1は、複数ある場合はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基、ラクトン環基、又は電子求引性基を表す。
ka1同士が連結して環を形成しても良い。Zka1同士が連結して形成する環としては、例えば、シクロアルキル環、ヘテロ環(環状エーテル環、ラクトン環など)が挙げられる。
nkaは0〜10の整数を表す。好ましくは0〜8の整数、より好ましくは0〜5の整数、更に好ましくは1〜4の整数、最も好ましくは1〜3の整数である。
ka1としての電子求引性基は、後述のY及びYとしての電子求引性基と同様である。なお、上記電子求引性基は、別の電子求引性基で置換されていてもよい。
ka1は好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、エーテル基、ヒドロキシル基、又は電子求引性基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又は電子求引性基である。なお、エーテル基としては、アルキル基又はシクロアルキル基等で置換されたもの、すなわち、アルキルエーテル基等が好ましい。電子求引性基は前記と同義である。
ka1としてのハロゲン原子はフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ka1としてのアルキル基は置換基を有していてもよく、直鎖、分岐のいずれでもよい。直鎖アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基等が挙げられる。分岐アルキル基としては、好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20であり、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、i−ヘキシル基、t−ヘキシル基、i−ヘプチル基、t−ヘプチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、i−ノニル基、t−デカノイル基等が挙げられる。メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
ka1としてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよい。多環型の場合、シクロアルキル基は有橋式であってもよい。即ち、この場合、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。
単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基を挙げることができる。
これらシクロアルキル基としては、例えば、下式により表されるものが挙げられる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記脂環部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基、トリシクロデカニル基である。
これらの脂環式構造の置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基を表す。上記アルコキシ基としては、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。アルキル基及びアルコキシ基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜4)等を挙げることができる。
また、上記基は更に置換基を有していてもよく、更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基、フエネチル基、クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ベンゾイル基、シアナミル基、バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基等を挙げることができる。
一般式(KA−1)におけるXがカルボン酸エステル基であり、一般式(KA−1)が示す部分構造がラクトン環であることが好ましく、5〜7員環ラクトン環であることが好ましい。
なお、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるように、一般式(KA−1)で表される部分構造としての5〜7員環ラクトン環に、ビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環していることが好ましい。
一般式(KA−1)で表される環構造が結合してもよい周辺の環構造については、例えば、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)におけるもの、又はこれに準じたものを挙げることができる。
一般式(KA−1)が示すラクトン環構造を含有する構造として、下記(KA−1−1)〜(KA−1−17)のいずれかで表される構造がより好ましい。なお、ラクトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましい構造としては、(KA−1−1)、(KA−1−4)、(KA−1−5)、(KA−1−6)、(KA−1−13)、(KA−1−14)、(KA−1−17)である。
上記ラクトン環構造を含有する構造は、置換基を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基としては、上記一般式(KA−1)が示す環構造が有してもよい置換基Zka1と同様のものが挙げられる。
一般式(KB−1)のXとして好ましくは、カルボン酸エステル基(−COO−)を挙げることができる。
一般式(KB−1)におけるY及びYは、それぞれ独立に、電子求引性基を表す。
電子求引性基は、下記式(EW)で示す部分構造である。式(EW)における*は(KA−1)に直結している結合手、又は(KB−1)中のXに直結している結合手を表す。
式(EW)中、
ewは−C(Rew1)(Rew2)−で表される連結基の繰り返し数であり、0又は1の整数を表す。newが0の場合は単結合を表し、直接Yew1が結合していることを示す。
ew1は、ハロゲン原子、シアノ基、ニトリル基、ニトロ基、後述の−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基、オキシ基、カルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基、及びこれらの組み合わせをあげることができ、電子求引性基は例えば下記構造であってもよい。なお、「ハロ(シクロ)アルキル基」とは、少なくとも一部がハロゲン化したアルキル基及びシクロアルキル基を表し、「ハロアリール基」とは、少なくとも一部がハロゲン化したアリール基を表す。下記構造式において、Rew3、Rew4は、各々独立して任意の構造を表す。Rew3、Rew4はどのような構造でも式(EW)で表される部分構造は電子求引性を有し、例えば樹脂の主鎖に連結していてもよいが、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、フッ化アルキル基である。
ew1が2価以上の基である場合、残る結合手は、任意の原子又は置換基との結合を形成するものである。Yew1、Rew1、Rew2の少なくとも何れかの基が更なる置換基を介して樹脂(Cy)の主鎖に連結していてもよい。
ew1は、好ましくはハロゲン原子、又は、−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
ew1、Rew2は、各々独立して任意の置換基を表し、例えば水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
ew1、Rew2及びYew1の少なくとも2つが互いに連結して環を形成していてもよい。
ここでRf1はハロゲン原子、パーハロアルキル基、パーハロシクロアルキル基、又はパーハロアリール基を表し、より好ましくはフッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロシクロアルキル基、更に好ましくはフッ素原子又はトリフルオロメチル基を表す。
f2、Rf3は各々独立して水素原子、ハロゲン原子又は有機基を表し、Rf2とRf3とが連結して環を形成してもよい。有機基としては例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基等を表す。Rf2はRf1と同様の基を表すか、又はRf3と連結して環を形成していることがより好ましい。
f1〜Rf3は連結して環を形成してもよく、形成する環としては、(ハロ)シクロアルキル環、(ハロ)アリール環等が挙げられる。
f1〜Rf3における(ハロ)アルキル基としては、例えば前述したZka1におけるアルキル基、及びこれがハロゲン化した構造が挙げられる。
f1〜Rf3における、又は、Rf2とRf3とが連結して形成する環における(パー)ハロシクロアルキル基及び(パー)ハロアリール基としては、例えば前述したZka1におけるシクロアルキル基がハロゲン化した構造、より好ましくは−C(n)(2n−2)Hで表されるフルオロシクロアルキル基、及び、−C(n)(n−1)で表されるパーフルオロアリール基が挙げられる。ここで炭素数nは特に限定されないが、5〜13のものが好ましく、6がより好ましい。
ew1、Rew2及びYew1の少なくとも2つが互いに連結して形成してもよい環としては、好ましくはシクロアルキル基又はヘテロ環基が挙げられ、ヘテロ環基としてはラクトン環基が好ましい。ラクトン環としては、例えば上記式(KA−1−1)〜(KA−1−17)で表される構造が挙げられる。
なお、繰り返し単位(cy)中に、一般式(KA−1)で表される部分構造を複数、或いは、一般式(KB−1)で表される部分構造を複数、或いは、一般式(KA−1)で表される部分構造と一般式(KB−1)で表される部分構造の両方を有していてもよい。
なお、一般式(KA−1)の部分構造の一部又は全部が、一般式(KB−1)におけるY又はYとしての電子求引性基を兼ねてもよい。例えば、一般式(KA−1)のXがカルボン酸エステル基である場合、そのカルボン酸エステル基は一般式(KB−1)におけるY又はYとしての電子求引性基として機能することもあり得る。
繰り返し単位(cy)が、同一の側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかと、極性変換基とを有する繰り返し単位(cy’)であっても、極性変換基を有し、かつ、フッ素原子及び珪素原子を有さない繰り返し単位(cy*)であっても、1つの側鎖上に極性変換基を有し、かつ、同一繰り返し単位内の前記側鎖と異なる側鎖上に、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(cy”)であってもよいが、樹脂(Cy)は繰り返し単位(cy)として繰り返し単位(cy’)を有することがより好ましい。
なお、樹脂(Cy)が、繰り返し単位(cy*)を有する場合、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(後述する繰り返し単位(c1))とのコポリマーであることが好ましい。また、繰り返し単位(cy”)における、極性変換基を有する側鎖とフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する側鎖とは、主鎖中の同一の炭素原子に結合している、すなわち下記式(K1)のような位置関係にあることが好ましい。
式中、B1はアルカリ現像液中での溶解度が増大する基を有する部分構造、B2はフッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する部分構造を表す。
また、繰り返し単位(cy*)及び繰り返し単位(cy”)においては、極性変換基が、一般式(KA−1)で示す構造における−COO−で表される部分構造であることがより好ましい。
繰り返し単位(cy)は、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位でありえる。
一般式(cc)において、
は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数存在する場合、互いに同じでも異なっていても良い。Zは、好ましくはエステル結合を表す。
は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数存在する場合、互いに同じでも異なっていても良い。Zは、好ましくは、炭素数1若しくは2のアルキレン基又は炭素数5〜10のシクロアルキレン基を表す。
Taは、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(前記一般式(KB−1)におけるY及びYとしての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表し、更に好ましくは電子求引性基を表す。Taが複数個ある場合には、Ta同士が結合して、環を形成しても良い。
は、それぞれ独立に、単結合又はm+1価の炭化水素基(好ましくは炭素数20以下)を表し、好ましくは単結合を表す。Lとしての単結合は、mが1の場合である。Lとしてのm+1価の炭化水素基は、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、又は、これらの組み合わせから、任意の水素原子をm−1個除いたm+1価の炭化水素基を表す。
Lは、それぞれ独立に、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はエーテル基を表す。
Tcは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(前記一般式(KB−1)におけるY及びYとしての電子求引性基と同義である)を表す。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(cc)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(cc)で表される部分構造が結合していてもよい。なお、主鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中に存在する原子への結合手であり、側鎖への結合手とは、主鎖を構成する結合中以外に存在する原子への結合手である。
mは、1〜28の整数を表し、好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
kは、0〜2の整数を表し、好ましくは1である。
qは、基(Z−Z)の繰り返し数を示し、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜2である。
rは、0〜5の整数を表す。
なお、−(L)r−Tcの代わりに、前記−L−(Ta)mが置換していてもよい。
糖ラクトンの末端にフッ素原子を有する場合、そして同一繰り返し単位内の糖ラクトン側の側鎖と異なる側鎖上にフッ素原子を有する場合(上記した繰り返し単位(cy”)に該当)も好ましい。
としての鎖状アルキレン基は、直鎖アルキレン基の場合は好ましくは炭素数1〜30、更に好ましくは1〜20であり、分岐アルキレン基の場合は好ましくは炭素数3〜30、更に好ましくは3〜20である。Rとしての鎖状アルキレン基の具体例としては、上記したZka1としてのアルキル基の具体例から任意の水素原子を1個除いた基を挙げることができる。
としての環状アルキレン基は、好ましくは炭素数3〜8であり、その具体例としては、上記したZka1としてのシクロアルキル基から任意の水素原子を1個除いた基を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Taとしてのアルコキシ基としては、好ましくは炭素数1〜8であり、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
Ta及びTcとしてのアリール基としては、好ましくは炭素数6〜12のアリール基、例えば、フェニル基及びナフチル基を挙げることができる。
としてのアルキレン基、シクロアルキレン基の好ましい炭素数及びその具体例は、Zとしての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
繰り返し単位(cc)の更に具体的な構造として、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位が好ましい。
一般式(ca−2)及び(cb−2)において、
nは、0〜11の整数を表し、好ましくは0〜5の整数、より好ましくは1又は2を表す。
pは、0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは1又は2を表す。
Tbは、独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトリル基、ヒドロキシル基、アミド基、アリール基又は電子求引性基(前記一般式(KB−1)におけるY及びYとしての電子求引性基と同義である)を表し、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、電子求引性基を表す。Tbが複数個ある場合には、Tb同士が結合して、環を形成しても良い。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。すなわち、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が主鎖に直結していてもよいし、樹脂の側鎖に、式(ca−2)又は(cb−2)で表される部分構造が結合していてもよい。
、Z、Ta、Tc、L、*、m、q、rは、一般式(cc)におけるものと同意であり、好ましいものも同様である。
繰り返し単位(cy)は、一般式(KY−0)で表わされる部分構造を有する繰り返し単位でありえる。
一般式(KY−0)に於いて、
は、鎖状若しくは環状アルキレン基を表し、複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
は、構成炭素上の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換され、直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を示す。Rが複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
は、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、又はR−C(=O)−若しくはR−C(=O)O−で表される基(Rは、アルキル基若しくはシクロアルキル基を表す。)を表す。Rが複数個ある場合は、同じでも異なっていてもよく、また、2つ以上のRが結合し、環を形成していても良い。
Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Z、Zaは、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表し、複数ある場合は、同じでも異なっていてもよい。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。
oは、置換基数であって、1〜7の整数を表す。
mは、置換基数であって、0〜7の整数を表す。
nは、繰り返し数を表し、0〜5の整数を表す。
−R−Z−の構造として好ましくは、−(CH−COO−で表される構造が好ましい(lは1〜5の整数を表す)。
としての鎖状若しくは環状アルキレン基の好ましい炭素数範囲及び具体例は、一般式(cc)のZにおける鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
としての直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基の炭素数は、直鎖状の場合、好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20であり、分岐状の場合、好ましくは3〜30、更に好ましくは3〜20であり、環状の場合、6〜20である。Rの具体例としては、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基の具体例を挙げることができる。
及びRとしてのアルキル基及びシクロアルキル基における好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
としてのアシル基としては、炭素数2〜6のものが好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基などを挙げることができる。
としてのアルコキシ基及びアルコキシカルボニル基におけるアルキル部位としては、直鎖状、分岐状又は環状のアルキル部位を挙げることができ、アルキル部位の好ましい炭素数、及び、具体例は、上記したZka1としてのアルキル基及びシクロアルキル基において記載したものと同様である。
Xとしてのアルキレン基としては、鎖状若しくは環状アルキレン基を挙げることができ、好ましい炭素数及びその具体例は、Rとしての鎖状アルキレン基及び環状アルキレン基で説明したものと同様である。
また、繰り返し単位(cy)の具体的な構造として、以下に示す部分構造を有する繰り返し単位も挙げられる。
一般式(rf−1)及び(rf−2)中、
X´は、電子求引性の置換基を表し、好ましくは、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、フッ素原子で置換されたアルキレン基、フッ素原子で置換されたシクロアルキレン基である。
Aは、単結合又は−C(Rx)(Ry)−で表される2価の連結基を表す。ここで、Rx、Ryは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6で、フッ素原子等で置換されていてもよい)、又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数5〜12で、フッ素原子等で置換されていてもよい)を表す。Rx,Ryとして好ましくは、水素原子、アルキル基、フッ素原子で置換されたアルキル基である。
Xは、電子求引性基を表し、その具体例としては、前述のY及びYとしての電子求引性基を挙げることができ、好ましくは、フッ化アルキル基、フッ化シクロアルキル基、フッ素又はフッ化アルキル基で置換されたアリール基、フッ素又はフッ化アルキル基で置換されたアラルキル基である。
*は、樹脂の主鎖又は側鎖への結合手を表す。即ち、単結合或いは連結基を通じて樹脂の主鎖に結合する結合手を表す。
なお、X´がカルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基であるとき、Aは単結合ではない。
極性変換基がアルカリ現像液の作用により分解し極性変換がなされることによって、アルカリ現像後の樹脂組成物膜の水との後退接触角を下げることが出来る。アルカリ現像後における膜の水との後退接触角が下がることは、現像欠陥の抑制の観点から好ましい。
アルカリ現像後の樹脂組成物膜の水との後退接触角は、温度23±3℃、湿度45±5%において50°以下であることが好ましく、より好ましくは40°以下、更に好ましくは35°以下、最も好ましくは30°以下である。
後退接触角とは、液滴−基板界面での接触線が後退する際に測定される接触角であり、動的な状態での液滴の移動しやすさをシミュレートする際に有用であることが一般に知られている。簡易的には、針先端から吐出した液滴を基板上に着滴させた後、その液滴を再び針へと吸い込んだときの、液滴の界面が後退するときの接触角として定義でき、一般に拡張収縮法と呼ばれる接触角の測定方法を用いて測定することができる。
アルカリ現像後における膜の上記後退接触角は、以下に示す膜について、後掲の実施例に記載の拡張収縮法により測定した場合の接触角である。すなわち、シリコンウエハ(8インチ口径)上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い形成された膜厚98nmの反射防止膜上に、本発明の組成物を塗布し、120℃で60秒間ベークを行い、膜厚120nmの膜を形成する。この膜をテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥して得られる膜についての、拡張収縮法による接触角である。
樹脂(Cy)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は0.001nm/秒以上であることが好ましく、0.01nm/秒以上であることがより好ましく、0.1nm/秒以上であることが更に好ましく、1nm/秒以上であることが最も好ましい。
ここで樹脂(Cy)のアルカリ現像液に対する加水分解速度は23℃のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)(2.38質量%)に対して、樹脂(Cy)のみで樹脂膜を製膜した際の膜厚が減少する速度である。
また、繰り返し単位(cy)は、少なくとも2つ以上の極性変換基を有する繰り返し単位であることがより好ましい。
繰り返し単位(cy)が少なくとも2つの極性変換基を有する場合、下記一般式(KY−1)で示す、2つの極性変換基を有する部分構造を有する基を有することが好ましい。なお、一般式(KY−1)で表される構造が、結合手を有さない場合は、該構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基を有する基である。
一般式(KY−1)において、
ky1、Rky4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。或いは、Rky1、Rky4が同一の原子と結合して二重結合を形成していてもよく、例えばRky1、Rky4が同一の酸素原子と結合してカルボニル基の一部(=O)を形成してもよい。
ky2、Rky3はそれぞれ独立して電子求引性基であるか、又はRky1とRky2が連結してラクトン環を形成するとともにRky3が電子求引性基である。形成するラクトン環としては、前記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、前記式(KB−1)におけるY、Yと同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、前記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。好ましくはRky3がハロゲン原子、又は、前記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基であり、Rky2はRky1と連結してラクトン環を形成するか、ハロゲン原子を有さない電子求引性基である。
ky1、Rky2、Rky4はそれぞれ互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
ky1、Rky4は具体的には式(KA−1)におけるZka1と同様の基が挙げられる。
ky1とRky2が連結して形成するラクトン環としては、前記(KA−1−1)〜(KA−1−17)の構造が好ましい。電子求引性基としては、前記式(KB−1)におけるY、Yと同様のものが挙げられる。
一般式(KY−1)で表される構造としては、下記一般式(KY−2)で示す構造であることがより好ましい。なお、一般式(KY−2)で表される構造は、該構造における任意の水素原子を少なくとも1つ除いた1価以上の基を有する基である。
式(KY−2)中、
ky6〜Rky10は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、エーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミド基、又はアリール基を表す。
ky6〜Rky10は、2つ以上が互いに連結して単環又は多環構造を形成しても良い。
ky5は電子求引性基を表す。電子求引性基は前記Y、Yにおけるものと同様のものが挙げられ、好ましくはハロゲン原子、又は、前記−C(Rf1)(Rf2)−Rf3で表されるハロ(シクロ)アルキル基又はハロアリール基である。
ky5〜Rky10は具体的には式(KA−1)におけるZka1と同様の基が挙げられる。
式(KY−2)で表される構造は、下記一般式(KY−3)で示す部分構造であることがより好ましい。
式(KY−3)中、Zka1、nkaは各々前記一般式(KA−1)と同義である。Rky5は前記式(KY−2)と同義である。
kyはアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。Lkyのアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等が挙げられる。Lkyは酸素原子又はメチレン基であることが好ましく、メチレン基であることが更に好ましい。
繰り返し単位(cy)は、付加重合、縮合重合、付加縮合、等、重合により得られる繰り返し単位であれば限定されるものではないが、炭素−炭素2重結合の付加重合により得られる繰り返し単位であることが好ましい。例として、アクリレート系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、スチレン系繰り返し単位(α位、β位に置換基を有する系統も含む)、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位、マレイン酸誘導体(マレイン酸無水物やその誘導体、マレイミド、等)の繰り返し単位、等を挙げることが出来、アクリレート系繰り返し単位、スチレン系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位が好ましく、アクリレート系繰り返し単位、ビニルエーテル系繰り返し単位、ノルボルネン系繰り返し単位が好ましく、アクリレート系繰り返し単位が最も好ましい。
繰り返し単位(cy)が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位である場合(すなわち、前記繰り返し単位(cy’)又は(cy”)に相当する場合)、繰り返し単位(cy)におけるフッ素原子を有する部分構造としては、後述の繰り返し単位(c1)において挙げるものと同様のものが挙げられ、好ましくは、前記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができる。またこの場合、繰り返し単位(cy)における珪素原子を有する部分構造は、後述の繰り返し単位(c1)において挙げるものと同様のものが挙げられ、好ましくは前記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を挙げることができる。
樹脂(Cy)に於ける、繰り返し単位(cy)の含有率は、樹脂(Cy)中の全繰り返し単位に対し、10〜100mol%が好ましく、より好ましくは20〜99mol%、更に好ましくは30〜97mol%、最も好ましくは40〜95mol%である。
繰り返し単位(cy’)の含有率は、樹脂(Cy)中の全繰り返し単位に対し、10〜100mol%が好ましく、より好ましくは20〜100mol%、更に好ましくは30〜100mol%、最も好ましくは40〜100mol%である。
繰り返し単位(cy*)の含有率は、樹脂(Cy)中の全繰り返し単位に対し、5〜70mol%が好ましく、より好ましくは5〜60mol%、更に好ましくは10〜50mol%、最も好ましくは10〜40mol%である。繰り返し単位(cy*)と共に用いられる、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(Cy)中の全繰り返し単位に対し、10〜95mol%が好ましく、より好ましくは15〜85mol%、更に好ましくは20〜80mol%、最も好ましくは25〜75mol%である。
繰り返し単位(cy”)の含有率は、樹脂(Cy)中の全繰り返し単位に対し、10〜100mol%が好ましく、より好ましくは20〜100mol%、更に好ましくは30〜100mol%、最も好ましくは40〜100mol%である。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基を有する繰り返し単位(cy)の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Raは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。
樹脂(Cy)は、更に、繰り返し単位(cy’)、(cy”)とは異なる、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(c1)を含有しても良い。
繰り返し単位(c1)におけるフッ素原子を有する部分構造は、前記と同様のものが挙げられ、好ましくは、前記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができる。
繰り返し単位(c1)における珪素原子を有する部分構造は、前記と同様のものが挙げられ、好ましくは前記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を挙げることができる。
フッ素原子又は珪素原子の少なくともいずれかを有する繰り返し単位(c1)は(メタ)アクリレート系繰り返し単位であることが好ましい。
繰り返し単位(c1)の具体例としては、前述のフッ素原子を有する繰り返し単位の具体例及び前述の一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基を有する繰り返し単位の具体例と同様のものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
疎水性樹脂(C)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、樹脂(A)で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位が、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有していても良い。疎水性樹脂(C)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位の含有量は、樹脂(C)中の全繰り返し単位に対し、1〜80mol%が好ましく、より好ましくは10〜80mol%、更に好ましくは20〜60mol%である。
疎水性樹脂(C)は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
一般式(III)に於いて、
c31は、水素原子、アルキル基(フッ素で置換されていても良い)、シアノ基又は−CH−O−Rac基を表す。式中、Racは、水素原子、アルキル基又はアシル基を表す。Rc31は、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
c32は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基又はアリール基を有する基を表す。これら基はフッ素原子、珪素原子を含む基で置換されていても良い。
c3は、単結合又は2価の連結基を表す。
一般式(III)に於ける、Rc32のアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖若しくは分岐状アルキル基が好ましい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜20のシクロアルキル基が好ましい。
アルケニル基は、炭素数3〜20のアルケニル基が好ましい。
シクロアルケニル基は、炭素数3〜20のシクロアルケニル基が好ましい。
アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましく、これらは置換基を有していてもよい。
c32は無置換のアルキル基又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
c3の2価の連結基は、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜5)、オキシ基、フェニレン基、エステル結合(−COO−で表される基)が好ましい。
疎水性樹脂(C)は、更に、下記一般式(CII−AB)で表される繰り返し単位を有することも好ましい。
式(CII−AB)中、
c11’及びRc12’は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Zc’は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
一般式(III)、(CII−AB)で表される繰り返し単位における各基が、フッ素原子、又は珪素原子を含む基で置換されている場合、その繰り返し単位は、前記した繰り返し単位(c1)にも相当する。
以下に一般式(III)、(CII−AB)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。式中、Raは、H、CH、CHOH、CF又はCNを表す。なお、RaがCFである場合の繰り返し単位は、前記した繰り返し単位(c1)にも相当する。
疎水性樹脂(C)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂(C)の重量平均分子量に対し、5〜80質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、疎水性樹脂(C)に含まれる全繰り返し単位中、10〜100モル%であることが好ましく、30〜100モル%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(C)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(C)の重量平均分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(C)に含まれる全繰り返し単位中、10〜100モル%であることが好ましく、20〜100モル%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(C)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000である。
また、疎水性樹脂(C)は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
疎水性樹脂(C)の組成物中の含有率は、本発明の組成物中の全固形分に対し、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜8質量%がより好ましく、0.1〜5質量%が更に好ましい。
疎水性樹脂(C)は、樹脂(A)同様、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が0.01〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜3質量%、0.05〜1質量%が更により好ましい。それにより、液中異物や感度等の経時変化のないレジスト組成物が得られる。また、解像度、レジスト形状、レジストパターンの側壁、ラフネスなどの点から、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、1〜5の範囲が好ましく、より好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲である。
疎水性樹脂(C)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種及び開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。
反応溶媒、重合開始剤、反応条件(温度、濃度等)、及び、反応後の精製方法は、樹脂(A)で説明した内容と同様であるが、疎水性樹脂(C)の合成においては、反応の濃度が30〜50質量%であることが好ましい。
以下に疎水性樹脂(C)の具体例を示す。また、下記表1及び表2に、各樹脂における繰り返し単位のモル比(各繰り返し単位と左から順に対応)、重量平均分子量、分散度を示す。
[4]溶剤
前記各成分を溶解させて感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を調製する際に使用することができる溶剤としては、例えば、アルキレングリコール、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル、酢酸アルキル、アミド系溶剤、ジアルキルスルホキシド等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等が好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA;別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME;別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を含有しても良いモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が好ましく挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が好ましく挙げられる。
ジアルキルスルホキシドとしては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等が好ましく挙げられる。
好ましく使用できる溶剤としては、常温常圧下で、沸点130℃以上の溶剤が挙げられる。具体的には、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明に於いては、上記溶剤を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明においては、有機溶剤として構造中に水酸基を含有する溶剤と、水酸基を含有しない溶剤とを混合した混合溶剤を使用してもよい。
水酸基を含有する溶剤、水酸基を含有しない溶剤としては前述の例示化合物が適宜選択可能であるが、水酸基を含有する溶剤としては、アルキレングリコール、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル等が好ましく、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等を挙げることができ、これらの内でプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチルが特に好ましい。
水酸基を含有しない溶剤としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルコキシプロピオン酸アルキル、環を含有しても良いモノケトン化合物、環状ラクトン、酢酸アルキル、アミド系溶剤、ジアルキルスルホキシド等が好ましく、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ、これらの内で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチルが特に好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチルエトキシプロピオネート、2−ヘプタノンが最も好ましい。
水酸基を含有する溶剤と水酸基を含有しない溶剤との混合比(質量)は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。水酸基を含有しない溶剤を50質量%以上含有する混合溶剤が塗布均一性の点で特に好ましい。
溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むことが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、又は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有する2種類以上の混合溶剤であることが好ましい。
[5]塩基性化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
一般式(A)及び(E)中、
200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−若しくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−若しくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物とは、アミン化合物又はアンモニウム塩化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、置換基を有していてもよい。フェノキシ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。置換基の置換位は、2〜6位のいずれであってもよい。置換基の数は、1〜5の範囲で何れであってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−若しくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、スルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物に於ける、スルホン酸エステル基としては、アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキル基スルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルのいずれであっても良く、アルキルスルホン酸エステルの場合にアルキル基は炭素数1〜20、シクロアルキルスルホン酸エステルの場合にシクロアルキル基は炭素数3〜20、アリールスルホン酸エステルの場合にアリール基は炭素数6〜12が好ましい。アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルは置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基が好ましい。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)若しくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−若しくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
また、下記化合物も塩基性化合物として好ましい。
これらの塩基性化合物は、単独で或いは2種以上一緒に用いられる。
本発明の組成物は、塩基性化合物を含有してもしなくても良いが、含有する場合、塩基性化合物の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
これらの塩基性化合物は下記((D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物に対しモル比(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物/塩基性化合物=100/0〜10/90で用いることが好ましく、モル比(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物/塩基性化合物=100/0〜30/70で用いることがより好ましく、(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物/塩基性化合物=100/0〜50/50でもちいる事が特に好ましい。
なお、ここでの塩基性化合物は、塩基性化合物でもある場合の(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物を含まない。
[6]酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)
本発明の組成物は、(D)酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(以下において、「低分子化合物(D)」又は「化合物(D)」ともいう)を含有しても良い。酸の作用により脱離する基としては特に限定されないが、アセタール基、カルボネート基、カルバメート基、3級エステル基、3級水酸基、ヘミアミナールエーテル基が好ましく、カルバメート基、ヘミアミナールエーテル基であることが特に好ましい。
酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物の分子量範囲は100〜1000が好ましく、100〜700がより好ましく、100〜500が特に好ましい。
また、低分子化合物(D)としては、酸の作用により脱離する基を窒素原子上に有するアミン誘導体が好ましい。
低分子化合物(D)は、窒素原子上に保護基を有するカルバメート基を有しても良い。カルバメート基を構成する保護基としては、下記一般式(d−1)で表すことができる。
一般式(d−1)において、
R’は、それぞれ独立に水素原子、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はアルコキシアルキル基を表す。R’のうち2つは相互に結合して環を形成していても良い。
R’として好ましくは、直鎖状、又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基である。より好ましくは、直鎖状、又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基である。
一般式(d−1)で表される基の具体的な構造を以下に示す。
低分子化合物(D)は、前記塩基性化合物と一般式(d−1)で表される構造を任意に組み合わせることで構成することも出来る。
低分子化合物(D)は、下記一般式(A)で表される構造を有するものであることが特に好ましい。
なお、低分子化合物(D)は、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物であるかぎり、前記の塩基性化合物に相当するものであってもよい。
一般式(A)において、Raは、独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。また、n=2のとき、2つのRaは同じでも異なっていてもよく、2つのRaは相互に結合して、複素環式炭化水素基(好ましくは炭素数20以下)若しくはその誘導体を形成していてもよい。
は、独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。
2つのRは結合して脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成していてもよい。
nは0〜2の整数を表し、mは1〜3の整数をそれぞれ表し、n+m=3である。
一般式(A)において、Ra及びRbが示すアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
前記Ra及びRbのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基(これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、上記官能基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよい)としては、
例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン等の直鎖状、分岐状のアルカンに由来する基、これらのアルカンに由来する基を、例えば、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ノルボルナン、アダマンタン、ノラダマンタン等のシクロアルカンに由来する基、これらのシクロアルカンに由来する基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の直鎖状、分岐状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族化合物に由来する基、これらの芳香族化合物に由来する基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の直鎖状、分岐状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基、
ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、インドール、インドリン、キノリン、パーヒドロキノリン、インダゾール、ベンズイミダゾール等の複素環化合物に由来する基、これらの複素環化合物に由来する基を直鎖状、分岐状のアルキル基或いは芳香族化合物に由来する基の1種以上或いは1個以上で置換した基、直鎖状、分岐状のアルカンに由来する基・シクロアルカンに由来する基をフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等の芳香族化合物に由来する基の1種以上或いは1個以上で置換した基等或いは前記の置換基がヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基で置換された基等が挙げられる。
また、前記Raが相互に結合して、形成する2価の複素環式炭化水素基(好ましくは炭素数1〜20)若しくはその誘導体としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン、ホモピペラジン、4−アザベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、5−アザベンゾトリアゾール、1H−1,2,3−トリアゾール、1,4,7−トリアザシクロノナン、テトラゾール、7−アザインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、イミダゾ[1,2−a]ピリジン、(1S,4S)−(+)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デック−5−エン、インドール、インドリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン、パーヒドロキノリン、1,5,9−トリアザシクロドデカン等の複素環式化合物に由来する基、これらの複素環式化合物に由来する基を直鎖状、分岐状のアルカンに由来する基、シクロアルカンに由来する基、芳香族化合物に由来する基、複素環化合物に由来する基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、オキソ基等の官能基の1種以上或いは1個以上で置換した基等が挙げられる。
本発明における特に好ましい例を具体的に示すと、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニルモルホリン、N−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等が挙げられる。
本発明における特に好ましい低分子化合物(D)を具体的に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
一般式(A)で表される化合物は市販のアミンから、Protective Groups in Organic Synthesis 第四版等に記載の方法で簡便に合成できる。もっとも一般的な方法としては市販のアミンに対して二炭酸エステル又はハロギ酸エステルを作用させることによって得る方法がある。式中Xはハロゲン原子を表し、R及びRは上記一般式(A)におけるR及びRと同義である。
本発明において、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)は、一種単独でも又は2種以上を混合しても使用することができる。
本発明の組成物は、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)を含有してもしなくてもよいが、含有する場合、低分子化合物(D)の含有量は、前記塩基性化合物と合わせた組成物の全固形分を基準として、通常、0.001〜20質量%、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)の組成物中の使用割合は、酸発生剤/[酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)+前記塩基性化合物](モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/[酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)+前記塩基性化合物](モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
[7]界面活性剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に界面活性剤を含有してもしなくてもよく、含有する場合、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤)のいずれか、或いは2種以上を含有することが好ましい。
本発明の組成物が上記界面活性剤を含有することにより、波長250nm以下、特に波長220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431、4430(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、GF−300、GF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製)、エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802、EF601((株)ジェムコ製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520(OMNOVA社製)、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D、222D((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)若しくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。更に、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。更に、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体等を挙げることができる。
また、本発明では、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤等を挙げることができる。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また、いくつかの組み合わせで使用してもよい。
本発明の組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分量(溶剤を除く全量)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
一方、界面活性剤の添加量を、組成物全量(溶剤を除く)に対して、10ppm以下とすることで、疎水性樹脂の表面偏在性があがり、それにより、レジスト膜表面をより疎水的にすることができ、液浸露光時の水追随性を向上させることが出来る。
[8]カルボン酸オニウム塩
本発明における感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有しても良い。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩が好ましい。更に、カルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環又は多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。更に好ましくはこれらのアルキル基の一部又は全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。アルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより波長220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
フッ素置換されたカルボン酸のアニオンとしては、フロロ酢酸、ジフロロ酢酸、トリフロロ酢酸、ペンタフロロプロピオン酸、ヘプタフロロ酪酸、ノナフロロペンタン酸、パーフロロドデカン酸、パーフロロトリデカン酸、パーフロロシクロヘキサンカルボン酸、2,2−ビストリフロロメチルプロピオン酸のアニオン等が挙げられる。
これらのカルボン酸オニウム塩は、スルホニウムヒドロキシド、ヨードニウムヒドロキシド、アンモニウムヒドロキシドとカルボン酸を適当な溶剤中酸化銀と反応させることによって合成できる。
本発明の組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有してもしなくても良いが、含有する場合、カルボン酸オニウム塩の含有量は、組成物の全固形分に対し、一般的には0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
[9]その他の添加剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて更に染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、及び現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物)等を含有させることができる。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4,916,210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者において容易に合成することができる。
カルボキシル基を有する脂環族、又は脂肪族化合物の具体例としてはコール酸、デオキシコール酸、リトコール酸などのステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
[10]パターン形成方法
本発明の組成物は、解像力向上の観点から、膜厚30〜250nmで使用されることが好ましく、より好ましくは、膜厚30〜200nmで使用されることが好ましい。組成物中の固形分濃度を適切な範囲に設定して適度な粘度をもたせ、塗布性、製膜性を向上させることにより、このような膜厚とすることができる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分濃度は、一般的には1〜10質量%、より好ましくは1〜8.0質量%、更に好ましくは1.0〜6.0質量%である。
本発明の組成物は、上記の成分を所定の有機溶剤、好ましくは前記混合溶剤に溶解し、フィルター濾過した後、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下、更に好ましくは0.03μm以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
例えば、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布、乾燥し、膜(レジスト膜)を形成する。
当該レジスト膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行い、現像、リンスする。これにより良好なパターンを得ることができる。
製膜後、露光工程の前に、前加熱工程(PB;Prebake)を含むことも好ましい。
また、露光工程の後かつ現像工程の前に、露光後加熱工程(PEB;Post Exposure Bake)を含むことも好ましい。
加熱温度はPB、PEB共に70〜150℃で行うことが好ましく、80〜140℃で行うことがより好ましい。
加熱時間は30〜300秒が好ましく、30〜180秒がより好ましく、30〜90秒が更に好ましい。
加熱は通常の露光・現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行っても良い。
ベークにより露光部の反応が促進され、感度やパターンプロファイルが改善する。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、極紫外光、X線、電子線等を挙げることができるが、好ましくは波長250nm以下、より好ましくは波長220nm以下、特に好ましくは1〜200nmの波長の遠紫外光、具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、Fエキシマレーザー(157nm)、EUV(13nm)、X線、電子ビーム等であり、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUV、電子ビームが好ましい。
レジスト膜を形成する前に、基板上に予め反射防止膜を塗設してもよい。
反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
現像工程では、アルカリ現像液を次のように用いる。感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができ、通常、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(2.38質量%)に代表される第四級アンモニウム塩が用いられる。
更に、上記アルカリ現像液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
また、現像処理又はリンス処理の後に、パターン上に付着している現像液又はリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて形成した膜に対しては、活性光線又は放射線の照射時に膜とレンズの間に空気よりも屈折率の高い液体(液浸媒体)を満たして露光(液浸露光)を行ってもよい。これにより解像性を高めることができる。用いる液浸媒体としては空気よりも屈折率の高い液体であればいずれのものでも用いることができるが好ましくは純水である。
液浸露光する際に使用する液浸液について、以下に説明する。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつレジスト膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
また、更に屈折率が向上できるという点で屈折率1.5以上の媒体を用いることもできる。この媒体は、水溶液でもよく有機溶剤でもよい。
液浸液として水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させるために、ウェハ上のレジスト膜を溶解させず、かつレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。
その添加剤としては水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト膜上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
液浸液として用いる水の電気抵抗は、18.3MQcm以上であることが望ましく、TOC(有機物濃度)は20ppb以下であることが望ましく、脱気処理をしていることが望ましい。
また、液浸液の屈折率を高めることにより、リソグラフィー性能を高めることが可能である。このような観点から、屈折率を高めるような添加剤を水に加えたり、水の代わりに重水(DO)を用いてもよい。
本発明の組成物を用いて形成した膜を、液浸媒体を介して露光する場合には、必要に応じて更に前述の疎水性樹脂(C)を添加することができる。疎水性樹脂(C)が添加されることにより、表面の後退接触角が向上する。膜の後退接触角は60°〜90°が好ましく、更に好ましくは70°以上である。
液浸露光工程に於いては、露光ヘッドが高速でウェハ上をスキャンし露光パターンを形成していく動きに追随して、液浸液がウェハ上を動く必要があるので、動的な状態に於けるレジスト膜に対する液浸液の接触角が重要になり、液滴が残存することなく、露光ヘッドの高速なスキャンに追随する性能がレジストには求められる。
本発明の組成物を用いて形成した膜と液浸液との間には、膜を直接、液浸液に接触させないために、液浸液難溶性膜(以下、「トップコート」ともいう)を設けてもよい。トップコートに必要な機能としては、レジスト上層部への塗布適性、放射線、特に193nmの波長を有した放射線に対する透明性、及び液浸液難溶性が挙げられる。トップコートは、レジストと混合せず、更にレジスト上層に均一に塗布できることが好ましい。
トップコートは、193nmにおける透明性という観点からは、芳香族を含有しないポリマーが好ましい。
具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、及びフッ素含有ポリマーなどが挙げられる。前述の疎水性樹脂(C)はトップコートとしても好適なものである。トップコートから液浸液へ不純物が溶出すると光学レンズが汚染されるため、トップコートに含まれるポリマーの残留モノマー成分は少ない方が好ましい。
トップコートを剥離する際は、現像液を使用してもよいし、別途剥離剤を使用してもよい。剥離剤としては、膜への浸透が小さい溶剤が好ましい。剥離工程が膜の現像処理工程と同時にできるという点では、アルカリ現像液により剥離できることが好ましい。アルカリ現像液で剥離するという観点からは、トップコートは酸性であることが好ましいが、膜との非インターミクス性の観点から、中性であってもアルカリ性であってもよい。
トップコートと液浸液との間には屈折率の差がないか又は小さいことが好ましい。この場合、解像力を向上させることが可能となる。露光光源がArFエキシマレーザー(波長:193nm)の場合には、液浸液として水を用いることが好ましいため、ArF液浸露光用トップコートは、水の屈折率(1.44)に近いことが好ましい。また、透明性及び屈折率の観点から、トップコートは薄膜であることが好ましい。
トップコートは、膜と混合せず、更に液浸液とも混合しないことが好ましい。この観点から、液浸液が水の場合には、トップコートに使用される溶剤は、本発明の組成物に使用される溶媒に難溶で、かつ非水溶性の媒体であることが好ましい。更に、液浸液が有機溶剤である場合には、トップコートは水溶性であっても非水溶性であってもよい。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
合成例1(樹脂Aの合成)
窒素気流下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)=26.6g/6.6gの混合溶剤を3つ口フラスコに入れ、これを85℃に加熱した。これに下記化合物を左から順に12.61g、3.54g、5.89g、1.63g、及び重合開始剤V−601(和光純薬製、1.497g)をPGMEA/PGME=49.2g/12.3gの混合溶剤に溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、更に85℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘプタン600g/酢酸エチル250gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、20.1gの樹脂Aが得られた。得られた樹脂Aの重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で10100、分散度(Mw/Mn)は、1.53であった。
また、合成例1と同様の方法で下記樹脂B〜Nを合成した。なお樹脂A〜Kは、一般式(I)で表される繰り返し単位と、一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位の両方を含有する本発明の樹脂である。一方で、樹脂L〜Nは、それら繰り返し単位のいずれか一方のみを含有する比較樹脂である。


合成例2(疎水性樹脂HR−69の合成)
下記化合物(1)を、国際公開第07/037213号パンフレットに記載の方法で合成した。
化合物(1)35.00gに水150.00gを加え、更にNaOH27.30gを加えた。加熱、還流条件で、9時間攪拌した。塩酸を加え、酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、濃縮することにより化合物(2)36.90gを得た(収率93%)。
H−NMR(400 MHz in (CDCO):σ(ppm)=1.56−1.59(1H),1.68−1.72(1H),2.13−2.15(1H),2.13−2.47(2H),3.49−3.51(1H),3.68(1H),4.45−4.46(1H)
化合物(2)20.00gにCHCl200mlを加え、更に、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアルコール50.90g、4−ジメチルアミノピリジン30.00gを加え攪拌した。該溶液中に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩22.00gを加え、3時間攪拌した。1N HCl 500 ml中に反応溶液を加え、反応を停止した。有機層を更に1N HClで洗浄し、次に水で洗浄し、有機層を濃縮することにより化合物(3)30.00gを得た(収率85%)。
H−NMR(400 MHz in (CDCO):σ(ppm)=1.62(1H),1.91−1.95(1H),2.21−2.24(1H),2.45−2.53(2H),3.61−3.63(1H),3.76(1H),4.32−4.58(1H),6.46−6.53(1H)
化合物(3)15.00gにトルエン300.00gを加え、更にメタクリル酸3.70g、p−トルエンスルホン酸・1水和物4.20gを加え、生成する水を共沸により取り除きながら、15時間還流した。反応液を濃縮し、濃縮物をカラムクロマトグラフィーで精製することにより化合物(4)11.70 gを得た(収率65%)。
H−NMR(400 MHz in (CDCO):σ(ppm)=1.76−1.79(1H),1.93(3H),2.16−2.22(2H),2.57−2.61(1H),2.76−2.81(2H),3.73−3.74(1H),4.73(1H),4.84−4.86(1H),5.69−5.70(1H),6.12(1H),6.50−6.56(1H)
窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)6.4gを三口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに化合物(4)17.5g、t−ブチルメタクリレート4.0g、重合開始剤V−601(和光純薬製)をモノマーに対し5.0mol%をPGMEA58.0gに溶解させた溶液を4時間掛けて滴下した。滴下終了後、更に80℃で4時間反応させた。反応液を放冷後メタノール1300g/蒸留水150gの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると樹脂(HR−69)が15.2g得られた。
樹脂(HR−69)の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8000、分散度(Mw/Mn)は1.3であった。
<レジスト組成物の調製>
下記表3に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて全固形分濃度4質量%の溶液を調製し、これを0.05μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過して感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(ポジ型レジスト組成物)を調製した。調製したポジ型レジスト組成物を下記の方法で評価し、結果を表3に併せて示した。
なお、表3に於いて、ポジ型レジスト組成物が疎水性樹脂(C)を含有している場合、その添加形態を「添加」と表記した。ポジ型レジスト組成物が疎水性樹脂(C)を含有せず、レジスト膜を形成後、その上層に疎水性樹脂(C)を含有するトップコート保護膜を形成させた場合、その添加形態を「TC」と表記した。
<トップコート組成物の調整>
表3に於いて、疎水性樹脂の添加形態が「TC」と表記されている場合、該疎水性樹脂をジイソペンチルエーテルに溶解させ、全固形分濃度4質量%の溶液を調整し、これを0.05μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターで濾過してトップコート組成物を調製した。
以下、表3中の略号を示す。
〔光酸発生剤〕
〔塩基性化合物〕
TPSA:トリフェニルスルホニウムアセテート
DIA:2,6−ジイソプロピルアニリン
TEA:トリエタノールアミン
DBA:N,N−ジブチルアニリン
PBI:2−フェニルベンズイミダゾール
TMEA:トリス(メトキシエトキシエチル)アミン
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
〔酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(D)〕
APCA:4−ヒドロキシ−1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン(下記の化合物)
〔疎水性樹脂〕
表3に略号で示される疎水性樹脂は、前述の疎水性樹脂(C)における具体例と同じである。
〔界面活性剤〕
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)(フッ素及びシリコン系)
W−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−4:PF656(OMNOVA社製、フッ素系)
W−5:PF6320(OMNOVA社製、フッ素系)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S2:γ−ブチロラクトン
S3:シクロヘキサノン
S4:プロピレンカーボネート
S5:プロピレングリコールモノメチルエーテル
S6:乳酸エチル
(露光条件1:実施例1〜7及び38、比較例1〜3:ArFドライ露光)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、130℃で、60秒間ベークを行い、膜厚120nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75)を用い、線幅75nmの1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。その後90℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
(露光条件2:実施例8〜14、16〜18及び20〜37、比較例4:ArF液浸露光)
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29SR(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚95nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、85℃で、60秒間ベークを行い、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製 XT−1700Fi、NA1.20、σo/σi=0.94/0.74)を用い、線幅48nmの1:1ラインアンドスペースパターンの6%ハーフトーンマスクを通して露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後90℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを形成した。
(露光条件3:実施例15及び19:ArF液浸露光)
上記露光条件2において、前記膜厚100nmのレジスト膜の形成後、かつ、露光の前に、該レジスト膜の上に表3に記載の疎水性樹脂を用いて調整したトップコート組成物を塗布し、115℃で、60秒間ベークを行い、膜厚0.05μmのトップコート膜を形成した以外は、上記露光条件2と同様にしてレジストパターンを形成した。
<評価方法>
〔デフォーカス余裕度(DOF評価)〕
露光条件1においては75nmライン/75nmスペースのマスクパターンを、露光条件2及び3においては48nmライン/48nmスペースのマスクパターンを再現する露光量及び焦点深度をそれぞれ最適露光量及び最適焦点深度とし、露光量を最適露光量としたまま、焦点深度を変化(デフォーカス)させた際に、前記線幅の±10%(すなわち、露光条件1においては75nm±10%、露光条件2及び3においては48nm±10%)の線幅を許容する焦点深度幅を観測した。この値が大きいほうが、焦点ズレの許容度が大きく望ましい。
〔パターン倒れ評価〕
露光条件1においては75nmライン/75nmスペースのマスクパターンを、露光条件2及び3においては48nmライン/48nmスペースのマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量から更に露光量を増大させて形成されるラインパターンの線幅を細らせた際に、パターンが倒れずに解像する限界最小線幅をもって定義した。値が小さいほど、より微細なパターンが倒れずに解像することを表し、パターン倒れが発生しにくく、解像力が高いことを示す。
〔疎密依存性〕
露光条件1においては線幅75nmの、露光条件2及び3においては線幅48nmのラインアンドスペース1:1のパターン(密パターン)とラインアンドスペース1:10の孤立ラインパターン(疎パターン)において、それぞれ前記線幅の±10%(すなわち、露光条件1においては75nm±10%、露光条件2及び3においては48nm±10%)を許容するデフォーカス余裕度の重なり範囲を求めた。この範囲が大きい程、疎密依存性が良好なことを表す。
表3の結果より、特定のラクトン構造を有する繰り返し単位と、特定のスルホンアミド構造を有する繰り返し単位の両方を必須成分として共重合した樹脂を使用した実施例は、それら繰り返し単位のいずれか一方のみを含有する樹脂を使用した比較例1〜4に比べ、DOF、パターン倒れ及び疎密依存性が改良された。特に、特定のラクトン構造を有する繰り返し単位と、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としてのメタクリル酸ユニットとを含有する比較樹脂Nを使用した比較例3に対し、本発明の樹脂を使用した実施例においては、特にパターン倒れが改良された。

Claims (19)

  1. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II−3)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(I)中、
    〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
    は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。


    一般式(II−3)中、
    は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
    Aはエステル結合又はアミド結合を表す。
    は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
    Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
    nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
    は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基又はシアノ基を表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよく、2つのRが結合し、環を形成していても良い。
    Xは、アルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を表す。
    mは、置換基数であって、0〜5の整数を表す。
  2. 前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)〜(a6)のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  3. 前記一般式(I)中、Aが前記官能基(a1)又は(a2)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  4. 前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(I−1)で表される繰り返し単位であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(I−1)中、
    、R、R及びRは、前記一般式(I)におけるR、R、R及びRと同義である。
  5. 前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、R及びRは水素原子であり、R
    は水素原子又はアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  6. 前記一般式(I)及び前記一般式(I−1)中、Rがアルキル基又はシクロアルキル基を表すことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  7. 前記一般式(II−3)中、Rがアルキレン基であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  8. Roが表す前記アルキレン基がメチレン基である、請求項7に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  9. 前記一般式(II−3)中、Zがエーテル結合又はエステル結合であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  10. 前記一般式(II−3)中、nが1であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  11. 前記樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(2)で表される繰り返し単位の少なくともいずれかを有する樹脂である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(1)及び(2)中、
    及びRは、各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは1価の有機基を表す。
    、R、R、Rは、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
  12. 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)が下記一般式(ZI)で表される化合物であり、請求項1〜11のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    上記一般式(ZI)において、
    201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
    また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。
    は、下記一般式(I)で表される酸を生じるアニオンを表す。

    式中、Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。R、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、及び、アルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。Aは、環状の有機基を表す。xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
  13. 更に、(C)疎水性樹脂を含有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
  15. 請求項14に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
  16. 前記露光する工程における露光が、液浸露光であることを特徴とする、請求項15に記
    載のパターン形成方法。
  17. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(I)中、
    〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
    は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、アルキレン基を表す。
    は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

    一般式(II)中、
    Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
    は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
    Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
    nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。
  18. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(I)中、
    〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
    は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

    一般式(II)中、
    Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
    は、メチレン基を表す。
    Zは、エステル結合を表す。
    nは、繰り返し数を表し、1を表す。
  19. (A)下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される部分構造を有する繰り返し単位と、下記一般式(1−a)で表される繰り返し単位とを含有し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び
    (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    を含有することを特徴とする感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。

    一般式(I)中、
    〜Rは各々独立に、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
    は、単結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アルキレン基、又はこれらの結合及び基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、単結合、アルキレン基、アリーレン基、又はこれらの基からなる群より選ばれる2つ以上を組み合わせた2価の基を表す。
    は、アルキル基、脂環式炭化水素基を有する基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    Aは、以下に示す官能基(a1)〜(a7)のいずれかを表す。該官能基(a1)〜(a7)中、*1はRと、*2はRと連結していることを表す。

    一般式(II)中、
    Lは、ラクトン構造を有する1価の有機基を表す。
    は、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれら基の組み合わせを表す。Rが複数ある場合、該複数のRは同じでも異なっていてもよい。
    Zは、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はウレア結合を表す。Zが複数ある場合、該複数のZは同じでも異なっていてもよい。
    nは、繰り返し数を表し、1〜5の整数を表す。

    上記一般式(1−a)中、
    は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基又は−CH−Rで表わされる基を表す。Rは1価の有機基を表す。
    は、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
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