JP5589016B2 - 電池モジュール - Google Patents
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Description
本発明は、電池モジュールに関する。
近年、各種の電池を用いた電池モジュールの大容量化が進み、電池の発熱による温度上昇を防ぐための開発が盛んに進められている。
特許文献1には、発電要素15を電池ケース11Dに収納した電池セル11を積層した蓄電モジュール12Aと、隣接する電池セル11の間に配置されるスペーサ部材13と、スペーサ部材13の内部に形成された収容部130Zに収容される冷却剤21とを有する蓄電装置であって、スペーサ部材13は、スペーサ本体部130と、電池ケース11Dの外面に沿って流れる空気の移動通路を形成する複数の突起部131〜135とを有し、収容部130Zは、スペーサ本体部130の内部に形成されることにより、優れた蓄電素子の冷却構造を備えた蓄電装置を提供する技術が開示されている。特許文献1以外に、特許文献2などが参考例として挙げられる。
特許文献1のスペーサ本体部は、電池モジュール中心部の放熱しにくい単電池の温度が周囲より上昇したり、個々の単電池の発熱量の違いにより電池モジュール内で温度差が生じたり、また、個々の単電池の厚さが充放電に伴って変化する度合が異なって冷却流量に差が生じて電池モジュール内に温度分布がついたり、更に、個々の単電池の発熱量や厚さ変化量が経時的に変化して電池モジュール内温度分布の分布状態が変化したりすることについて何ら考慮されていない。本発明は、電池モジュール内の温度分布の不均一化を抑制することを目的とする。
本発明の特徴は、例えば以下の通りである。
複数の単電池を備えた電池モジュールであって、複数の単電池の間に冷却流量制御棒が設けられ、冷却流量制御棒は、単電池接触部、伸縮部、流量制御弁を備え、単電池接触部および伸縮部は接合されており、単電池接触部は、複数の単電池の扁平面の間に設けられ、複数の単電池の扁平面において単電池と接しており、単電池接触部と伸縮部の内部には液体または気体が封入され、複数の単電池の温度変化または複数の単電池間の間隙の変化に応じた液体または気体の体積変化によって、伸縮部が伸縮し、流量制御弁が動くように冷却流量制御棒が構成されている電池モジュール。
上記において、伸縮部をベローズ構造とした電池モジュール。
上記において、伸縮部および流量制御弁の間に接続棒が設けられ、電池モジュールは、伸縮ガイド板を有し、伸縮ガイド板に穴が形成され、伸縮ガイド板の穴に接続棒が挿入されている電池モジュール。
上記において、伸縮ガイド板は、半割れ構造になっている電池モジュール。
上記において、伸縮部および流量制御弁の間に接続棒が設けられ、冷却流量制御棒の内部に伸縮ガイド棒が設けれ、単電池接触部の内部において、伸縮ガイド棒には伸縮ガイド棒支持座が取り付けられ、伸縮ガイド棒支持座は単電池接触部と接しており、接続棒の端部に伸縮ガイド棒が取り付けられている電池モジュール。
上記において、伸縮ガイド棒支持座には液体または気体を通過させるための穴が設けられている電池モジュール。
上記において、前記複数の単電池は、リチウムイオン二次電池である電池モジュール。
本発明により、電池モジュール内の温度分布の不均一化を抑制できる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本発明の第一の実施例の基本構成を図1に示す。図1において、単電池1には、正極端子1aおよび負極端子1bが形成されている、正極端子1aは、アルミニウムまたはアルミニウム合金で製作され、負極端子1bは、銅または銅合金で製作されている。正極端子1a、負極端子1bには、バスバーを締結するためのボルトが突設されている。図1の基本構成を組み込んだ冷却流量自動制御型電池モジュール3aの外観図を図3に、その部品構成を図4に示す。また、これと対比するための従来型電池モジュール3bの基本構成を図9に、その部品構成を図10に示す。
従来型電池モジュール3bの外観と、本発明の第一の実施例の冷却流量自動制御型電池モジュール3aの外観とは同様であり、図3に示すとおりである。その部品構成について、従来型電池モジュール3bは図10に、本発明の第一の実施例の冷却流量自動制御型電池モジュール3aは図4に示している。本発明の第一の実施例の冷却流量自動制御型電池モジュール3aは従来型電池モジュール3bに対して冷却流量制御棒2を追加しており、その他の部品構成は同様である。
まず、従来型電池モジュール3bの構成について図10により説明する。
単電池1は単電池ホルダー4と交互に重ねて配置されている。単電池1の形状は角型であり、単電池ホルダー4が形成されている方向に扁平面を有している。本発明において、扁平面を有している角型の単電池1とは、図9、図10のような直方体以外に、特開2008−97959号公報で示されるような断面形状が長軸と短軸を有する長円筒形の単電池も含まれる。単電池1としてリチウムイオン二次電池等が挙げられる。単電池ホルダー4は各単電池1の間の間隙が略同一になるよう支持すると同時に、各単電池1の間に冷却媒体13の流れる流路を形成する。単電池ホルダー4は、ガラスエポキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの樹脂材料や、アルミニウム、銅、ステンレスなどの金属材料によって構成される。
単電池1は単電池ホルダー4と交互に重ねて配置されている。単電池1の形状は角型であり、単電池ホルダー4が形成されている方向に扁平面を有している。本発明において、扁平面を有している角型の単電池1とは、図9、図10のような直方体以外に、特開2008−97959号公報で示されるような断面形状が長軸と短軸を有する長円筒形の単電池も含まれる。単電池1としてリチウムイオン二次電池等が挙げられる。単電池ホルダー4は各単電池1の間の間隙が略同一になるよう支持すると同時に、各単電池1の間に冷却媒体13の流れる流路を形成する。単電池ホルダー4は、ガラスエポキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート樹脂などの樹脂材料や、アルミニウム、銅、ステンレスなどの金属材料によって構成される。
単電池1と単電池ホルダー4を交互に配置した積層体の左右両端にはそれぞれ端板7を配置する。端板7によって、積層した単電池1と単電池ホルダー4が分離しないように固定されている。この積層体に、各単電池1の端子側を押さえる単電池端子側押え板5と各単電池1の底板側を押さえる単電池底面側押え板6を取り付けて全体を固定する。この状態では、積層体の下側に各単電池1の間に形成された冷却流路の入口が開口しており、また、積層体の上側には各単電池1の間に形成された冷却流路の出口が開口している。この積層体の下側に入口側ガスヘッダ8を取り付け、上側に出口側ガスヘッダ9を取り付けて、従来型電池モジュール3bが構成される。入口側ガスヘッダ8に流入された冷却媒体13が単電池1間の間隙を通って出口側ガスヘッダ9から従来型電池モジュール3b外へ排出されることにより単電池1が冷却される。
この従来型電池モジュール3bの冷却方式は、各単電池1の間に形成された冷却流路に冷却媒体13を流す方式である。図9は、各単電池1とその間隙に流れる冷却媒体13の流れ方向を示している。各単電池1の間の冷却流路の寸法が同一であれば、その圧力損失も同一であり、冷却媒体13の流量も同一となる。
この冷却方式では、各単電池1の発熱量が異なる場合、また、各単電池1の体積変化量が異なる場合、および、その発熱量と体積変化量が経時的に変化する場合に、各単電池1の温度に差が生じる。また、電池モジュールの冷却は、冷却媒体13によるものが主ではあるが、周囲への自然放熱による冷却効果もある。この冷却の場合、電池モジュール中心付近は放熱しにくいので、その中心付近の温度が周囲付近の温度より高くなる。
電池の発熱と体積変化の課題について更に詳しく説明する。
一般に、電池は、一次電池、二次電池を問わず、放電(一次電池、二次電池とも)または充電(二次電池のみ)により発熱する。発熱の原因は、電子の移動に伴う抵抗熱、即ち、ジュール熱が大きく、その他として、電池反応、即ち、電池内活物質の化学変化による熱やエントロピー変化による熱がある。
一般に、電池は、一次電池、二次電池を問わず、放電(一次電池、二次電池とも)または充電(二次電池のみ)により発熱する。発熱の原因は、電子の移動に伴う抵抗熱、即ち、ジュール熱が大きく、その他として、電池反応、即ち、電池内活物質の化学変化による熱やエントロピー変化による熱がある。
電池の発熱量は、電流量が多くなるほど増大する。小型の電池では電流量が少ないため、発熱による温度上昇が問題となる場合は少ない。しかし、大型の電池では電流量が多いため、発熱量が多く、電池温度が電池内活物質の特性に悪影響を与えるほど上昇する場合がある。
例えば、携帯電話やデジカメ用の二次電池は電池容量が数Ah程度であり、電気量を大量に消費する作業をしても、やや暖かくなる程度である。これに対して、車載用や電力貯蔵用等の二次電池は、単電池を組み合わせた電池モジュールとしての電池容量が数百Ah〜数千Ah程度(具体的には、100Ah以上−10000Ah以下程度)と桁違いに大きく、何らかの冷却手段を講じないと、電池温度が高くなり過ぎて電池性能を急速に劣化させることになる。
また、大容量の電池モジュールは、電池モジュール自体の寸法が大きいため、各単電池からの放熱量を均一にすることが難しく、温度分布がつきやすい。電池モジュールを単に空間に放置して自然冷却により冷却する場合、電池モジュールの外周付近の単電池の温度はある程度低く抑えられるが、電池モジュールの中心付近の単電池は相当な高温になる可能性がある。近年、小型軽量で電池容量の大きいリチウムイオン二次電池が各産業分野で用いられるようになってきているが、リチウムイオン二次電池は50℃〜60℃以上で急速に電池性能が劣化する。車載用や電力貯蔵用等に用いられる大容量のリチウムイオン二次電池モジュールは、寸法が各辺1m前後であり、単なる自然冷却では、容易に電池モジュール中心付近の温度が50℃〜60℃以上となる。
このように、大容量の電池モジュールは、発熱量が大きいために温度が高くなり、また、電池モジュールの寸法自体が大きいために内部で温度分布がついて、更に高温となる箇所が発生する。高温となった箇所に位置する単電池は、その温度が特性劣化の激しくなる境界値以上になると急速に電池性能が劣化する。
また、単電池の発熱量は、個々の単電池毎に若干の差があり、均一ではない。これが電池モジュールの温度に分布を与える原因ともなる。
更に、単電池の膨張収縮が電池の冷却へ与える影響がある。単電池は、内部に用いている電極活物質によっては、充放電に伴い電極自体が膨張収縮を繰り返し、単電池の外形寸法を変化させる。これにより単電池間の冷却媒体流路の寸法が変わり、冷却流量が単電池間毎に異なってくる。例えば、膨張量が他より大きい単電池の周囲の冷却流路は狭くなり、流路の圧損が増加して、冷却流量が少なくなる。これによりその単電池の温度が他の単電池より上昇する。たとえば、リチウムイオン二次電池の場合、充放電に伴う膨張収縮量の大きい活物質として、負極に用いる黒鉛系の活物質がある。その寸法変化割合は、満充電から完全放電の間で、約1割と大きい。黒鉛系の負極は電池容量が大きいため、車載用や電力貯蔵用等の電池に適しており、これを用いた電池モジュールは単電池の膨張収縮に対応できる冷却機構が必要である。
また、単電池の体積変化は、前記のように充放電のサイクルに合わせて膨張収縮を繰り返す場合の他に、経時的に徐々に変化することもある。前記のリチウムイオン二次電池用の黒鉛負極は充電時にリチウムイオンLi+を吸収して膨張し、放電時にリチウムイオンLi+を放出して収縮する。初期においては、充電した時に吸収したリチウムイオンLi+を放電時に全て放出することができるが、経時劣化により、徐々に放出量が減ってくる。すると収縮量が減り、初期の最小寸法まで戻らなくなる。この度合いが単電池毎に異なるので、経時的に各単電池間の冷却流路の圧力損失に差が生じてくる。
本発明の一実施形態ではこれらの課題を解決するものであり、その第一の実施例の冷却流量自動制御型電池モジュール3aの構成を図4に示す。図4において、単電池1の積層方向をX軸とし、単電池1の扁平面において単電池端子側押え板5および単電池底面側押え板6が形成されている方向をY軸とし、単電池1の扁平面において出口側ガスヘッダ9および入口側ガスヘッダ8が形成されている方向をZ軸とする。
冷却流量自動制御型電池モジュール3aは、図10に示す従来型電池モジュール3bに対して、各単電池1の間に形成される冷却流路に冷却流量制御棒2を設置した構成となっている。Y軸方向において、冷却流量制御棒2は、単電池ホルダー4のスペーサ部分の間に形成されている。各単電池1と冷却流量制御棒2の配置の関係を図1に示す。冷却流量制御棒2の外観は図2に示すとおりであり、単電池接触部2a、伸縮部2b、流量制御弁2c、接続棒2dから構成されている。本実施例では、接続棒2dをなくして伸縮部2bと流量制御弁2cの間を直接接続してもよい。単電池接触部2aと伸縮部2bは接合されており、伸縮部2bと流量制御弁2cの間を接続する円筒形の接続棒2dによって伸縮部2bと流量制御弁2cは接合されている。図2においては、各単電池1の間に冷却流量制御棒2が3個ずつ配置されているが、冷却流量制御棒2の数に制限はなく、冷却流量自動制御型電池モジュール3aの温度分布に応じて適宜変更すればよい。
この冷却流量制御棒2の内部、具体的には単電池接触部2a、伸縮部2bの内部には液体または気体が封入されている。
単電池接触部2aの外皮は柔らかい材質で形成されている。単電池接触部2aのX軸方向の厚みは、単電池ホルダー4のスペーサ部分の厚みと略同じになっている。単電池接触部2aのZ軸方向の高さは、各単電池1のZ軸方向の高さより小さく設定されている。単電池接触部2aはその外皮が単電池1の壁面(扁平面)に接着されており、複数の単電池1の扁平面の間に設けられ、単電池1の体積が変化して壁面の凹凸形状が変わるとその形状変化に追随して単電池接触部2aの外皮が変形する。冷却流量制御棒2の内部に封入する液体としては水等が挙げられる。気体としては、空気、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスが挙げられる。
Z軸方向における流量制御弁2cと単電池ホルダー4との間には冷却媒体13が流れるための間隙(冷却流路)が形成されており、Z軸方向において流量制御弁2cと単電池ホルダー4は接していない。各単電池1間に流れる冷却媒体の量を制御するため、X軸方向における流量制御弁2cの幅は、各単電池1間の間隙よりも大きく設定されている。流量制御弁2cが出口側ガスヘッダ9にぶつからないように、ガスヘッダの厚さを10mm程度にすることが望ましい。
冷却流量制御棒2では、単電池1の温度変化や体積変化に追随して伸縮部2bが伸縮し、それに連動して流量制御弁2cが動き、その部分の冷却流路の圧損を変え、冷却流量を変化させる機能を有する。換言すれば、複数の単電池の温度変化または複数の単電池間の間隙の変化に応じた液体または気体の体積変化によって、伸縮部2bが伸縮し、流量制御弁2cが動いている。以下、その動作について説明する。
図5は、単電池1の温度が変化した場合に追随して流量制御弁2cが動作する仕組みを示す。2個の単電池1の間に挟まれた冷却流量制御棒2は単電池接触部2aの外皮が単電池1の壁面に接触しており、単電池1の温度が変化すると熱伝導により冷却流量制御棒2内部の液体または気体の温度が変化し、その体積も変化する。この体積変化により伸縮部2bが伸縮し、流量制御弁2cを動かす。図5において、14は単電池の発生熱を表している。
流量制御弁2cに要求される動作は、単電池1の温度が高くなると冷却流量を増加させ、低くなると冷却流量を減少させる動作である。冷却流量制御棒2の内部の液体または気体は、単電池1の温度が高くなると、その熱を吸収して熱膨張し、伸縮部2bを伸ばして流量制御弁2cを押し上げ、冷却流路出口部の開口度を大きくするため、冷却流量が増加する。一方、単電池1の温度が低くなると、内部の液体または気体が収縮して伸縮部2bを縮めて流量制御弁2cを下げ、冷却流路出口部の開口度を小さくするため、冷却流量が減少する。このように、冷却流量制御棒2は、単電池1の温度が高くなると冷却流量を増加させて単電池1の温度を下げ、単電池1の温度が低くなると冷却流量を減少させて単電池1の温度低下を防ぐ。これにより、電池モジュール内の温度分布の不均一化を抑制できる。
次に、単電池1が体積変化する際の冷却流量制御棒2の動作を説明する。
単電池1が膨張して体積が増加する場合、単電池1の間の冷却流路が狭くなって圧損が大きくなり、冷却流量が減少し、単電池の温度が上がる。その反対に、単電池1が収縮して体積が減少する場合、単電池1の間の冷却流路が広くなって圧損が小さくなり、冷却流量が増加し、単電池の温度が下がる。従って、単電池1が膨張して体積が増加する場合は、冷却流量制御棒2の流量制御弁2cの開度が大きくなって冷却流量の減少を防ぐ動作が必要であり、また、単電池1が収縮して体積が減少する場合、冷却流量制御棒2の流量制御弁2cの開度が小さくなって冷却流量の増加を防ぐ動作が必要である。
単電池1が膨張して体積が増加する場合、単電池1の間の冷却流路が狭くなって圧損が大きくなり、冷却流量が減少し、単電池の温度が上がる。その反対に、単電池1が収縮して体積が減少する場合、単電池1の間の冷却流路が広くなって圧損が小さくなり、冷却流量が増加し、単電池の温度が下がる。従って、単電池1が膨張して体積が増加する場合は、冷却流量制御棒2の流量制御弁2cの開度が大きくなって冷却流量の減少を防ぐ動作が必要であり、また、単電池1が収縮して体積が減少する場合、冷却流量制御棒2の流量制御弁2cの開度が小さくなって冷却流量の増加を防ぐ動作が必要である。
図6は、単電池1の体積が変化した場合に追随して流量制御弁2cが動作する仕組みを示す。2個の単電池1の間に挟まれた冷却流量制御棒2は単電池接触部2aの外皮が単電池1の壁面に接着されており、単電池1の体積が変化してその壁面の凹凸形状が変わると、その形状に追随して、冷却流量制御棒2の単電池接触部2aの外皮も変形する。この外皮の変形により、冷却流量制御棒2の内部の液体または気体が流動し、伸縮部2bが伸縮して、流量制御弁2cが動く。図6において、15は単電池の体積膨張を表している。
単電池1が膨張すると、その壁面が冷却流路側に凸になるように変形する。これにより、冷却流量制御棒2の単電池接触部2aが細くなり、内部の液体または気体が伸縮部2bの方へ押し出され、伸縮部2bが伸び、流量制御弁2cが持ち上がって弁開度が大きくなり、冷却流量の減少を防ぐ。一方、単電池1が収縮する場合は、その壁面が冷却流路側に凹になるように変形する。これにより、冷却流量制御棒2の単電池接触部2aが太くなり、内部の液体または気体が伸縮部2bから単電池接触部2aへ引き込まれる方向に移動し、伸縮部2bが縮み、流量制御弁2cが下がって弁開度が小さくなり、冷却流量の増加を防ぐ。これにより、電池モジュール内の温度分布の不均一化を抑制できる。
冷却流量制御棒2の伸縮部2bは、その内部にも液体または気体があり、これが単電池接触部2a内部との間で移動できるようになっている必要がある。従って、伸縮部2bの伸縮構造として、ベローズを採用することが可能である。ベローズ構造とは、板状の部材で作られる山折りと谷折りの繰り返し構造をいう。ベローズ構造以外にとして注射器のようなピストン/シリンダー構造も挙げられるが、温度変化や往復運動の繰り返しによる緩み(外筒管と内筒管の間の隙間発生)によって、内部の液体または気体が漏れる可能性を考慮すると、ベローズ構造であることが望ましい。図2では、XY平面における伸縮部2bの断面は略円形となっているが、矩形でも良い。設計、製造面を考慮すれば、XY平面における伸縮部2bの断面は略円形であることが望ましい。図5、図6に示すとおり、冷却流量制御棒2の伸縮動作が妨げられないように伸縮部2bは各単電池1の側面と接触していない。図5、図6では、Z軸方向において伸縮部2bの上端部は単電池1内に収まっているが、伸縮部2bの上端部が単電池1の上端部より上部に形成されていてもよい。
冷却流量制御棒2の単電池接触部2a、伸縮部2bは単電池1の壁面形状の変化に追随して変形する必要があるので、その外皮として、形状は保つが変形しやすい樹脂系の材料、たとえば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン等を用いることが可能である。冷却流量制御棒2の流量制御弁2c、接続棒2dは、冷却流量制御棒2の単電池接触部2a、伸縮部2bとは異なり、単電池1の壁面形状の変化に追随しにくい堅い材質とする必要があるので、ポリカーボネイト(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を用いることが望ましい。
本発明の第二の実施例は、第一の実施例の冷却流量制御棒2の流量制御弁2cの開閉動作を安定させるために、伸縮部2bが冷却流量制御棒2の軸芯(冷却流量制御棒2の長手方向、図4のZ軸方向)に沿ってまっすぐに伸縮するようなガイドを設ける構造である。これを図7に示す。
第一の実施例では、冷却流量制御棒2の伸縮部2bが冷却流量制御棒2の軸芯に沿ってまっすぐに伸縮する保証が少ない。もし、伸縮の過程で若干の曲がりが生じると、流量制御弁2cが傾くことになる。伸縮量自体が同じであってもこの傾きが異なると、冷却流路に与える圧損が異なってくる。即ち、見掛け上、弁の開度が異なることになる。これを防ぐための伸縮ガイド板10を、冷却流量制御棒2の長手方向(Z軸方向)において伸縮部2bと流量制御弁2cの間に設置する。図7では、全ての冷却流量制御棒2に対して複数の伸縮ガイド板10が設けられているが、X軸方向において一列に配置された冷却流量制御棒2をガイドするための伸縮ガイド板10が少なくとも一つあっても良い。
伸縮ガイド板10は、単電池1、単電池ホルダー4、冷却流量制御棒2を交互に重ねて積層体を一体化した後から取り付けられるように、反割構造としてあり、冷却流量制御棒2の伸縮部2bと流量制御弁2cの間を接続する円筒形の接続棒2dをガイドするように円形の穴が開いた構造となっている。伸縮ガイド板10は単電池ホルダー4に固定されている。
本発明の第三の実施例は、第二の実施例における伸縮ガイド板10を設けずに冷却流量制御棒2の伸縮部2bが軸芯に沿ってまっすぐに伸縮するように、冷却流量制御棒2の内部にガイド構造を設けるものである。その構造を図8に示す。本実施例のようなガイド構造が設けられた冷却流量制御棒2を伸縮ガイド内蔵型冷却流量制御棒16とし、図8に示す。本実施例の構造を前提としてさらに伸縮ガイド板10を設けても良いが、コスト面を考慮すると伸縮ガイド板10を設けないことが望ましい。
冷却流量制御棒2の単電池接触部2aと伸縮部2bは、その内部に液体または気体を封入する必要があるため、空洞であるが、流量制御弁2cと伸縮部2bを接続する箇所(接続棒2d)は空洞である必要がない。この箇所を稠密構造とし、接続棒2dの端部に伸縮ガイド棒11の端部を取り付ける。この伸縮ガイド棒11は伸縮部2bの内部と単電池接触部2aの内部を冷却流量制御棒2の軸芯に沿ってまっすぐに伸び、単電池接触部2aの底部の少し手前まで伸びており、冷却流量制御棒2の軸芯に沿ってまっすぐに上下するように伸縮ガイド棒支持座12が、単電池接触部2aの内部に取り付けられている。伸縮部2bが縮んだ時に、伸縮ガイド棒11がつっかえて縮めないようになるのを防ぐために、伸縮ガイド棒11は単電池接触部2aの底部と接触していないことが望ましい。伸縮ガイド棒11の材質は、冷却流量制御棒2の流量制御弁2c、接続棒2dと同様に、堅い材質とすることが望ましい。
この伸縮ガイド棒支持座12には、内部の液体または気体が、伸縮ガイド棒支持座12を自由に通過できるような穴と伸縮ガイド棒支持座12を貫通させるための貫通穴を設けている。Z軸方向において、伸縮ガイド棒支持座12は伸縮ガイド棒11の上下に二つ設けられているが、伸縮ガイド棒11の傾きを抑制できるほど伸縮ガイド棒支持座12のZ軸方向の長さが大きければ、伸縮ガイド棒支持座12を伸縮ガイド棒11の上下一方にのみ設けることもできる。
このような構成を取ると、伸縮部2bが伸縮する際に軸芯に沿ってまっすぐに伸縮することができ、流量制御弁2cもまっすぐに移動する。よって、伸縮量が同じであれば、流量制御弁の開度も同じとなる。
実施例3は、モジュールとしての部品点数が少なくなるが、単電池1の体積変化量が大きい場合には、伸縮ガイド棒支持座12の位置がずれ、伸縮ガイド棒11が軸芯に対して若干傾く恐れがある。従って、主に、体積変化量の小さい単電池に対して用いることが望ましい。
1 単電池
1a 正極端子
1b 負極端子
2 冷却流量制御棒
2a 単電池接触部
2b 伸縮部
2c 流量制御弁
2d 接続棒
3a 冷却流量自動制御型電池モジュール
3b 従来型電池モジュール
4 単電池ホルダー
5 単電池端子側押え板
6 単電池底面側押え板
7 端板
8 入口側ガスヘッダ
9 出口側ガスヘッダ
10 伸縮ガイド板
11 伸縮ガイド棒
12 伸縮ガイド棒支持座
13 冷却媒体
16 伸縮ガイド内蔵型冷却流量制御棒
1a 正極端子
1b 負極端子
2 冷却流量制御棒
2a 単電池接触部
2b 伸縮部
2c 流量制御弁
2d 接続棒
3a 冷却流量自動制御型電池モジュール
3b 従来型電池モジュール
4 単電池ホルダー
5 単電池端子側押え板
6 単電池底面側押え板
7 端板
8 入口側ガスヘッダ
9 出口側ガスヘッダ
10 伸縮ガイド板
11 伸縮ガイド棒
12 伸縮ガイド棒支持座
13 冷却媒体
16 伸縮ガイド内蔵型冷却流量制御棒
Claims (7)
- 複数の単電池を備えた電池モジュールであって、
前記複数の単電池の間に冷却流量制御棒が設けられ、
前記冷却流量制御棒は、単電池接触部、伸縮部、流量制御弁を備え、
前記単電池接触部および前記伸縮部は接合されており、
前記単電池接触部は、前記複数の単電池の扁平面の間に設けられ、前記複数の単電池の扁平面において前記複数の単電池と接しており、
前記単電池接触部と前記伸縮部の内部には液体または気体が封入され、
前記複数の単電池の温度変化または前記複数の単電池間の間隙の変化に応じた前記液体または気体の体積変化によって、前記伸縮部が伸縮し、前記流量制御弁が動くように前記冷却流量制御棒が構成されている電池モジュール。 - 請求項1において、
前記伸縮部をベローズ構造とした電池モジュール。 - 請求項1または2において、
前記伸縮部および前記流量制御弁の間に接続棒が設けられ、
前記電池モジュールは、伸縮ガイド板を有し、
前記伸縮ガイド板に穴が形成され、
前記伸縮ガイド板の穴に前記接続棒が挿入されている電池モジュール。 - 請求項3において、
前記伸縮ガイド板は、半割れ構造になっている電池モジュール。 - 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記伸縮部および前記流量制御弁の間に接続棒が設けられ、
前記冷却流量制御棒の内部に伸縮ガイド棒が設けれ、
前記単電池接触部の内部において、前記伸縮ガイド棒には伸縮ガイド棒支持座が取り付けられ、
前記伸縮ガイド棒支持座は前記単電池接触部と接しており、
前記接続棒の端部に前記伸縮ガイド棒が取り付けられている電池モジュール。 - 請求項5において、
前記伸縮ガイド棒支持座には前記液体または気体を通過させるための穴が設けられている電池モジュール。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記複数の単電池は、リチウムイオン二次電池である電池モジュール。
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