JP5589869B2 - 車両用ドアハンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドアの開閉操作を行う車両用ドアハンドル装置に関するものである。
現在、車両のユーザーが無線の携帯機を持ち、車両に対して接近離間すると車両用ドアのロック・アンロックのための信号を送る、いわゆるスマートキーシステムが使用されている。このシステムは、車両に取付けられ、車外に向けて送信要求の電波(問い合わせ信号)を送信すると共に、携帯機から返送される電波を受信する車両搭載機を有し、携帯機は車両搭載機からの送信要求の電波を受信することにより所定のIDコードを持つ電波を車両搭載機に返送するものである。
そして、返送された電波の持つIDコードが特定のIDコードと合致していることが車両搭載機で判別された場合には、ドアのロック又はアンロックを行える状態(ドア操作許可状態)とし、車両のユーザーが例えばアンロックを確定する操作を行うとアンロック信号を発信してドアの開閉機構をアンロック状態にする。スマートキー機能を有するドアハンドル装置については、例えば特開2002−295094号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2002−295094号公報
上記ドアハンドル装置において、車両搭載機は、主に、ドアハンドルの内部に搭載される車載機器と、ドアハンドル以外の車両内部(例えば、インストルメントパネル付近)に搭載されるECUと、を有している。図6に示すように、車載機器7は、主に、携帯機(図示せず)への送信アンテナ71と、人がロック/アンロック操作をしたか否かを検知する人検知IC72と、を備えている。ECU8は、主に、車載機器7に電源(DC)を供給する電源供給部81と、車載機器7の送信アンテナ71に問い合わせ信号(AC)を送信するアンテナ駆動部82と、を備えている。
これら車載機器7とECU8とは、例えば車両ハーネスH1〜H6で接続されている。従来、これらの接続は、一機能一ラインとして、それぞれの端子同士を接続することで実現されていた。つまり、ドアハンドル装置は、図6に示すように、問い合わせ信号の伝送ラインH1、H2と、人検知IC72への電源ラインH3と、人検知IC72が発するロック信号の伝送ラインH4と、人検知IC72が発するアンロック信号の伝送ラインH5と、人検知IC72のGND端子とECU8とをつなぐ接地ラインH6と、を有している。
この構成によれば、所定長さ(例えば5〜8m)の車両ハーネスが少なくとも6本必要となり、製造コストが高くなっていた。また、1つのドアハンドルに対し6本もの車両ハーネスを備えるため、車両の重量の面でも問題があった。そこで、車載機器7とECU8との接続ラインを2ラインとすることで、製造コストの削減及び車両の軽量化を実現することが考えられる。
しかしながら、接続ラインを2ラインとすることにより、別の課題が生じる。すなわち、問い合わせ信号の伝送ラインとロック信号/アンロック信号の伝送ラインとを1つのライン(多重通信線)とすることにより、アンテナ駆動時と人検知IC72のセンシング周期が重なる場合が生じ得る。この場合、ECU8は、ロック/アンロック信号を誤検知(誤認知)する虞がある。また、アンテナ駆動時の電磁場の影響により、人検知IC72のセンシング機能が誤作動する虞もある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、アンテナ駆動と人検知センシング動作との重なりを防止することで車載機器とECUとの接続ライン数を減少させ、コスト削減及び軽量化を可能とする車両用ドアハンドル装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1に係る車両用ドアハンドル装置の発明は、人が触れたことを検知可能な検知領域を外周面に有するドアハンドルと、前記ドアハンドルの内部に搭載された車載機器と、前記車載機器を制御するECUと、前記車載機器の第一端子と前記ECUの出力端子とを電気的に接続する第一ラインと、前記車載機器の第二端子と前記ECUの入力端子とを電気的に接続する第二ラインと、を備え、前記車載機器は、一端が前記第一端子に電気的に接続された共振コンデンサと、一端が前記共振コンデンサの他端に電気的に接続され、他端が前記第二端子に電気的に接続され、前記ECUの出力に応じて問い合わせ信号を外部に送信するアンテナ用コイルと、前記第一端子と電気的に接続され前記第一ラインを介して電源供給される電源端子と、前記第一端子と電気的に接続された人検知信号端子と、前記第二端子と電気的に接続されたGND端子と、人が前記検知領域に触れたか否かを検知する検知センサと、前記検知センサからの検知信号に基づいて接触検知信号を前記人検知信号端子から前記第一ラインを介して前記ECUに送信する送信部と、を有する人検知ICと、を備え、前記ECUが前記接触検知信号を受信した場合にドアをロック又はロック解除する車両用ドアハンドル装置であって、前記人検知ICは、前記アンテナ用コイルが駆動しているか否かを検知するアンテナ駆動検知部と、前記アンテナ駆動検知部が前記アンテナ用コイルの駆動を検知した場合に、前記検知センサの機能を停止する制御部と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記検知センサは、ロックセンサと、アンロックセンサと、を有し、前記検知領域は、前記ロックセンサに対応するロック領域と、前記アンロックセンサに対応するアンロック領域と、を有し、前記接触検知信号は、前記ロックセンサ及び前記アンロックセンサの検知信号に基づいたロック信号又はアンロック信号であり、前記ECUが前記ロック信号を受信した場合にドアをロックし、前記ECUが前記アンロック信号を受信した場合にドアのロックを解除することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、前記アンテナ駆動検知部は、前記人検知ICに設けられた検知用端子と、一端が前記検知用端子に電気的に接続され、他端が前記共振コンデンサの他端及び前記アンテナ用コイルの一端に電気的に接続された引き込み回路と、前記検知用端子に電気的に接続され、前記引き込み回路から引き込まれる電圧値が予め設定された閾値を超えた場合に、前記アンテナ用コイルが駆動していると判別する判別部と、を備えることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2において、前記アンテナ駆動検知部は、前記人検知ICに設けられた第一検知用端子及び第二検知用端子と、一端が前記第一検知用端子に電気的に接続され、他端が前記第二検知用端子に電気的に接続され、前記アンテナ用コイルの駆動に応じて誘導起電力を発生させる検知用コイルと、前記第一検知用端子及び前記第二検知用端子に電気的に接続され、前記検知用コイルに生じた誘導起電力が予め設定された閾値を超えた場合に、前記アンテナ用コイルが駆動していると判別する判別部と、を備えることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記接触検知信号は、前記第一ラインを介して入力される電源電圧をそれぞれ所定周期で電圧降下させた識別コードであることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記入力端子及び前記第二端子は、車両接地に電気的に接続され、前記第二ラインは、車両ボディであることを特徴とする。
請求項1に係る車両ドアハンドル装置の発明では、人検知ICのアンテナ駆動検知部がアンテナ用コイルの駆動を検知した場合、人検知ICの制御部が検知センサの機能を停止させる。これにより、人検知ICは、アンテナ駆動時に人検知センシング動作を行わず、接触検知信号の送信も行わないため、アンテナ駆動と人検知センシング動作とが重なることが防止される。信号が重ならないことにより誤検知等が防止され、ドアハンドル装置は、ライン数を減らしても(多重通信線としても)正常に動作することができる。本発明によれば、車載機器とECUとの接続ライン数を減少させ、コスト削減及び車両軽量化を実現することができる。
請求項2に係る発明では、人検知ICが検知センサとしてロックセンサ及びアンロックセンサの2つのセンサを備えており、ユーザーはロック領域に触れればドアをロックでき、アンロック領域に触れればロックを解除できる。
請求項3に係る発明では、アンテナ駆動検知部がアンテナ用コイルの両端の電圧を監視することによりアンテナ駆動を検知する。本構成によれば、電源供給時(DC)は、直流電流が共振コンデンサでカットされ、アンテナ駆動時(AC)は、共振によりアンテナ用コイルに電流が供給される。つまり、アンテナ駆動時には、アンテナ用コイルの負荷分だけ当該コイルの両端に電位差が発生し、これを引き込み回路により人検知ICに引き込むことでアンテナ駆動が検知できる。
請求項4に係る発明では、請求項2とは異なり、アンテナ駆動時に誘導起電力が生じる検知用コイルを備えている。これにより、検知用コイルに生じた誘導起電力を監視することで、アンテナ駆動が検知できる。
請求項5に係る発明によれば、簡単な構成により、送信部が接触検知信号を発生させることができ、ECUが確実に信号を識別することができる。例えば、ECUは、複数の信号(ロック信号及びアンロック信号)の識別も確実に行うことができる。
請求項6に係る発明では、第二ラインを車両ボディとすることで、さらにハーネス等の電線数を減らし、コストを削減及び車両を軽量化することができる。
第一実施形態のドアハンドル2を示す斜視図である。 第一実施形態の車両用ドアハンドル装置1を示す構成図である。 第一実施形態の処理フローを説明するための図である。 第二実施形態の車両用ドアハンドル装置10を示す構成図である。 第三実施形態の車両用ドアハンドル装置100を示す構成図である。 従来の車両用ドアハンドル装置を示す構成図である。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本発明は、いわゆるスマートキーシステムを有する車両用ドアハンドル装置である。
<第一実施形態>
第一実施形態の車両用ドアハンドル装置1について、図1〜図3を参照して説明する。車両用ドアハンドル装置1は、図1及び図2に示すように、主に、ドアハンドル2と、車載機器3と、ECU4と、ハーネス5、6と、を備えている。
ドアハンドル2は、図1に示すように、車両のドアを構成するドアパネル7のアウトサイドに設けられている。ドアハンドル2は、車両の前後方向に延在し、前後2箇所でドアパネル7に取り付けられている。ドアハンドル2は、樹脂成型により内部空間を有する中空形状に形成されている。なお、ドアパネル7のドアハンドル2の内側には窪み71が形成されており、人の手が容易にドアハンドル2の中央付近を把持できるようになっている。
ドアハンドル2の外周面には、人が触れたことを検知可能な検知領域が設けられている。具体的に、ドアハンドル2は、操作可能状態時に人が触れるとドアがロック(施錠)されるロック領域21と、操作可能状態時に人が触れるとドアのロックが解除(開錠)されるアンロック領域22と、を外周面に有している。ロック領域21は、ドアハンドル2のうち車両前側の部位であって、内部に後述するロックセンサ電極354aが搭載されている部位である。アンロック領域22は、ドアハンドル2のうち人が把持する握り部位(中央部)であって、内部に後述するアンロックセンサ電極355aが搭載されている部位である。
(車載機器3)
車載機器3は、ドアハンドル2の内部に搭載されており、主に、第一端子31と、第二端子32と、共振コンデンサ33と、アンテナ用コイル34と、人検知IC35と、を備えている。
第一端子31及び第二端子32は、車載機器3の入出力端子であり、後述するハーネス5、6と接続している。共振コンデンサ33は、一端が第一端子31に接続され、他端がアンテナ用コイル34の一端に接続されている。
アンテナ用コイル34は、一端が共振コンデンサ33の他端に接続され、他端が第二端子32に接続されている。アンテナ用コイル34は、共振コンデンサ33とで直列共振回路を形成しており、所定の共振周波数をもつ交流信号(AC)を通し、当該信号を外部に送信するアンテナ機能を有している。当該信号は、後述するアンテナ駆動部41から定期的に出力される問い合わせ信号である。問い合わせ信号は、携帯機への返答リクエスト信号であって、問い合わせ信号を受信した携帯機は、固有のIDコードをもつ信号を送信する。
人検知IC35は、人がドアハンドル2(ロック領域21又はアンロック領域22)に触れたことを検知して、ECU4に送信するIC(集積回路)である。人検知IC35は、主に、電源端子351と、人検知信号端子352と、GND端子353と、ロックセンサ354と、アンロックセンサ355と、送信部356と、アンテナ駆動検知部357と、制御部358と、を備えている。
電源端子351は、第一端子31に接続されており、人検知IC35がECU4から電源(DC:直流電力)の供給を受けるための端子である。なお、ICの保護のために、電源端子351と第一端子31の間にはダイオード35a及び抵抗素子35bが配置され、電源端子351とGND端子353(又は第二端子32)の間には平滑コンデンサ35cが配置されている。ダイオード35aは、アノードが第一端子31に接続され、カソードが抵抗素子35bを介して電源端子351に接続されている。
人検知信号端子352は、第一端子31に接続されており、人がドアハンドル2(ロック領域21又はアンロック領域22)に触れたことを通知するためのロック信号/アンロック信号をECU4に送信する端子である。ここでも上記同様、IC保護のため、人検知信号端子352と第一端子31との間には、ダイオード35d及び抵抗素子35eが配置されている。
GND端子353は、第二端子32に接続されており、人検知IC35への入力に対する出力(帰路)のための端子である。
ロックセンサ354は、スマートキーシステムで施錠のタイミングを検知する、すなわち人がロック領域21に触れたことを検知する施錠用の接触検知センサである。ロックセンサ354は、静電容量式センサであって、ロックセンサ電極354aと、検出部354bと、を備えている。なお、検出部354bは、アンロックセンサ355の検出部も兼ねている。
ロックセンサ電極354は、図1に示すように、金属製の短冊状板材であって、ドアハンドル2内部のうち車両前側且つドアパネル7から離れた表面側に配置されている。検出部354bは、ロックセンサ電極354に電力を供給し、ロックセンサ電極354aとドアパネル7との間の静電容量の変化を検出する。人がロック領域21に触れると当該静電容量が変化するため、検出部354bはロック領域21への接触を検知することができる。
アンロックセンサ355は、スマートキーシステムで開錠のタイミングを検知する、すなわち人がアンロック領域22に触れたことを検知する開錠用の接触検知センサである。アンロックセンサ355は、ロックセンサ354同様、静電容量式センサであって、アンロックセンサ電極355aと、検出部354bと、を備えている。
アンロックセンサ電極355aは、図1に示すように、ロックセンサ354aよりも大きい金属製の短冊状板材であって、ドアハンドル2内部のうち車両中央且つドアパネル7側に配置されている。検出部354bは、アンロックセンサ電極355aに電力を供給し、アンロックセンサ電極355aとドアパネル7との間の静電容量の変化を検出する。人がアンロック領域22に触れる(例えば、ドアハンドル2を把持する)と、当該静電容量が変化するため、検出部354bはアンロック領域22への接触を検知することができる。なお、検出部354bは、公知の静電容量式センサで用いられているものでよい。
送信部356は、ロックセンサ354及びアンロックセンサ355からの検知信号に基づいてロック信号又はアンロック信号を人検知信号端子352からハーネス5を介してECU4に送信する。
送信部356は、例えばスイッチング手段と抵抗素子とを備え、ECU4からの電源電圧(DC)を所定周期で電圧降下させて識別コードを作成・送信する。ロック信号とアンロック信号は、電圧降下の周期が異なり、ECU4は、当該周期の違いから何れの信号かを識別する。
アンテナ駆動検知部357は、アンテナ用コイル34が駆動しているか否かを検知する部分である。具体的に、アンテナ駆動検知部357は、人検知IC35に設けられた検知用端子357aと、引き込み回路357bと、判別部357cと、を備えている。
引き込み回路357bは、一端が検知用端子357aに接続され、他端が共振コンデンサ33の他端及びアンテナ用コイル34の一端に接続されている。なお、引き込み回路357b上には、逆接保護のためのダイオードAと、分圧のための抵抗素子Bが配置されている。引き込み回路357bにより、アンテナ用コイル34の両端の電圧(電位差)に応じた電圧が検知用端子357aに引き込まれる。
判別部357cは、検知用端子357aに電気的に接続されている。判別部357cは、例えばコンパレータ等を備え、引き込み回路357bから引き込まれた電圧値と予め設定された閾値(実効値)とを比較する。判別部357cは、引き込まれた電圧値が閾値を超えた場合に、アンテナ用コイル34が駆動していると判別する。
制御部358は、判別部357cからの判別結果を受信し、アンテナ駆動検知部357がアンテナ用コイル34の駆動を検知した場合に、ロックセンサ354及びアンロックセンサ355の機能を停止する。換言すると、制御部358は、アンテナ駆動検知部357の判別結果に基づき、ロックセンサ電極354aとアンロックセンサ電極355aへの電力供給を停止し、送信部356の送信を停止する。
(ECU4)
ECU4は、電子制御ユニットであって、主に、アンテナ駆動部41と、電源供給部42と、出力端子43と、入力端子44と、を備えている。アンテナ駆動部41は、携帯機への問い合わせ信号(AC)を出力端子43から車載機器3に定期的に出力する。電源供給部42は、電源(DC)を出力端子43から車載機器3に供給する。ECU4は、ドア操作許可状態において、ロック信号を受信するとドアを施錠する指令を発し、アンロック信号を受信するとドアのロックを開錠する指令を発する。
アンテナ駆動部41と電源供給部42は、信号・電源をいずれも出力端子43からハーネス5を介して車載機器3に出力する。したがって、電源供給時には直流電圧が、アンテナ駆動時には交流電圧が、それぞれ出力端子43に印加される。
出力端子43は、出力に用いられる端子である。入力端子44は、入力に用いられる端子であり、ここでは車両接地(車両ボディ)に接続されている。
ハーネス5(本発明における「第一ライン」に相当する)は、車両で用いられるワイヤハーネスであって、一端がECU4の出力端子43に接続され、他端が車載機器3の第一端子31に接続されている。ハーネス5は、1つのラインで、アンテナ駆動信号(問い合わせ信号)、電源、及び、ロック信号/アンロック信号を伝送する。
ハーネス6(本発明における「第二ライン」に相当する)は、ワイヤハーネスであって、一端がECU4の入力端子44に接続され、他端が車載機器3の第二端子32に接続されている。
(作用効果)
ここで、第一実施形態の作用効果について説明する。本実施形態によれば、電源供給時(DC)は、直流電流が共振コンデンサ33でカットされてアンテナが駆動せず、アンテナ駆動時(AC)は、共振によりアンテナ用コイル34に電流が供給される。
アンテナ駆動検知部357は、アンテナ駆動部41によりアンテナ用コイル34が駆動された際(AC)、アンテナ用コイル34のインピーダンスによりアンテナ用コイル34両端に発生する電位差を検出し、アンテナ駆動を検知する。電源供給時(DC)は直流電流が共振コンデンサ33でカットされるため、アンテナ用コイル34の両端の電位差は閾値を超えず、アンテナ駆動とは判別されない。制御部358は、当該検知結果を受けて、アンテナ駆動時にロックセンサ354及びアンロックセンサ355の機能を停止させる。
具体的には、図3に示すように、ロックセンサ354及びアンロックセンサ355は、人検知IC35に電源供給されている間、静電容量によるセンシング動作を実行している(S101)。そして、並行して、アンテナ駆動検知部357は、アンテナ用コイル34が駆動したか否かを監視している(S102)。
ここで、アンテナ駆動検知部357がアンテナ駆動を検知した場合(S102:Yes)、制御部358が各センサ354、355のセンシング動作を停止させる(S103)。その後、アンテナ駆動検知部357は、引き続き監視を続け、制御部358は、アンテナ駆動が検知されなくなった際にセンシング動作の停止を解除する(S102:No)。
アンテナ駆動検知部357がアンテナ駆動を検知しない状態では(S102:No)、各センサ354、355はセンシング動作を続行する(S101)。
このように、本実施形態によれば、アンテナ駆動時に、両センサ354、355の機能を確実に停止することができる。これにより、1つのライン(ハーネス5)でアンテナ駆動信号及びロック/アンロック信号を伝送する構成であっても、両信号がオーバーラップすることは防止される。そして、信号が重なることによるECU4のロック/アンロックの誤認知が防止される。
また、アンテナ駆動時は、アンテナ用コイル34から強い電磁波が発生しているため、容量閾値の小さいロックセンサ354及びアンロックセンサ355が影響を受けて誤検知・誤動作する虞がある。しかし、本実施形態によれば、アンテナ駆動時は、センシング動作が停止されるため、このような誤検知・誤動作の虞もない。
さらに、本実施形態によれば、信号が重ならないため、送信部356がハーネス5を介してロック又はアンロック信号を送信している際に、人検知IC35に、大電流であるアンテナ駆動信号(問い合わせ信号)が印加されない。本実施形態は、IC保護の観点からも好適な構成となる。
このように、本実施形態によれば、信号のオーバーラップを防止できるため、接続ラインを2ラインに減らすことができ、コストの削減及び車両の軽量化を実現することができる。
なお、アンテナ駆動信号(AC)の実効値が小さい場合、アンテナ駆動時に車載機器3への電源供給がストップする可能性がある。この場合、電源供給がストップすることで人検知IC35の機能も自動的に停止する可能性があるが、交流信号が直流成分を持っている等により、常時、確実に機能停止するとは限らない。したがって、このような場合でも、アンテナ駆動検知部357及び制御部358を備えることで、確実にセンシング機能を停止させることができ、有効である。
本実施形態は、上記構成に限られず、例えば送信部356の発するロック/アンロック信号は、電圧降下の大きさの違いにより識別する信号であってもよい。また、アンテナ駆動検知部357は、電源端子351側の電圧変化を検出することにより、アンテナ駆動を検知するようにしてもよい。また、アンテナ駆動検知部357の判別部357cにおいて、基準電圧をグランド(GND)としてもよい。また、ロックセンサ354及びアンロックセンサ355は、静電容量式に限らず、例えば、圧力センサ、赤外線センサ、又はRFID等の近接センサにしてもよい。また、IC保護用のダイオード等は、人検知IC35内に設けてもよい。また、ダイオードと抵抗素子は、適宜配置を入れ替えてもよい。
また、人検知IC35は、ロックセンサ354及びアンロックセンサ355のいずれか一方のみを備える構成であってもよい。例えば、人検知IC35がロックセンサ354のみを有する場合、ロックセンサ354(本発明の「検知センサ」に相当する)がロック領域21(本発明の「検知領域」に相当する)に人が触れたことを検知し、ECU4がロック信号(本発明の「接触検知信号」に相当する)を受信するとドアがロックされる。この場合、ロックの解除手段は、公知の機構(例えばキーをキー孔に挿して回す)としてもよい。反対に、人検知IC35がアンロックセンサ355のみを有する構成でもよい。
<第二実施形態>
第二実施形態の車両用ドアハンドル装置10について図4を参照して説明する。第二実施形態は、第一実施形態のハーネス6に代えて車両ボディ(車両接地)を用いたものであり、その他の構成は第一実施形態と同じである。第一実施形態と同構成については、同符号を付して説明を省略する。
車両用ドアハンドル装置10は、車載機器3とECU4をハーネス5と車両ボディとにより接続している。つまり、車載機器3の第二端子32は、車両接地に接続され、ECU4の入力端子44も、車両接地に接続されている。これにより、実質的に、車両ボディが伝送路(帰路)となり、ハーネスは1本だけとなる。このため、第二実施形態によれば、さらなるコスト削減が可能となる。ただし、車両ボディが伝送路となるため、ハーネスよりもノイズを受けやすくなる。
<第三実施形態>
第三実施形態の車両用ドアハンドル装置100について図5を参照して説明する。第三実施形態は、アンテナ駆動検知部の構成が第一実施形態と異なるのみであり、他の構成は第一実施形態と同じである。第一実施形態と同構成については、同符号を付して説明を省略する。
車両用ドアハンドル装置100のアンテナ駆動検知部9は、図5に示すように、第一検知用端子91と、第二検知用端子92と、検知用コイル93と、逆流防止用のダイオード94と、判別部95と、を備えている。なお、ダイオード94は、人検知IC35内に配置されてもよい。
第一及び第二検知用端子91、92は、人検知IC35に設けられている。検知用コイル93は、一端が第一検知用端子91にダイオード94を介して接続され、他端が第二検知用端子92に接続されている。
検知用コイル93は、アンテナ用コイル34の電流変化により誘導起電力が生じるように、アンテナ用コイル34の周囲に配置されている。これにより、アンテナ用コイル34駆動時には、アンテナ用コイル34に電流変化が生じ、検知用コイル93に誘導起電力が発生する。ダイオード94は、アノードが検知用コイル93に接続され、カソードが第一検知用端子91に接続されている。
判別部95は、コンパレータ等で構成された回路であり、第一検知用端子91及び第二検知用端子92に接続されている。判別部95は、検知用コイル93に生じた誘導起電力が予め設定された閾値を超えた場合に、アンテナ用コイル34が駆動していると判別する。
第三実施形態によれば、コイルの誘導起電力を用いてアンテナ駆動を検知することができる。これにより、第一実施形態と同様の効果が発揮される。なお、第三実施形態においても、第二実施形態のように、ハーネス6に代えて車両ボディを伝送路としてもよい。
1、10、100:車両用ドアハンドル装置、
2:ドアハンドル、
3:車載機器、 31:第一端子、 32:第二端子、 33:共振コンデンサ、
34:アンテナ用コイル、
35:人検知IC、 351:電源端子、 352:人検知信号端子、
353:GND端子、
354:ロックセンサ(検知センサ)、 354a:ロックセンサ電極、
354b:検出部、
355:アンロックセンサ(検知センサ)、 355a:アンロックセンサ電極、
356:送信部、
357、9:アンテナ駆動検知部、 357a:検知用端子、
357b:引き込み回路、 357c、95:判別部、 91:第一検知用端子、
92:第二検知用端子、 93:検知用コイル、 94:ダイオード、
358:制御部、
4:ECU、 41:アンテナ駆動部、 42:電源供給部、
43:出力端子、 44:入力端子
5:ハーネス(第一ライン)、 6:ハーネス(第二ライン)

Claims (6)

  1. 人が触れたことを検知可能な検知領域を外周面に有するドアハンドルと、
    前記ドアハンドルの内部に搭載された車載機器と、
    前記車載機器を制御するECUと、
    前記車載機器の第一端子と前記ECUの出力端子とを電気的に接続する第一ラインと、
    前記車載機器の第二端子と前記ECUの入力端子とを電気的に接続する第二ラインと、
    を備え、
    前記車載機器は、
    一端が前記第一端子に電気的に接続された共振コンデンサと、
    一端が前記共振コンデンサの他端に電気的に接続され、他端が前記第二端子に電気的に接続され、前記ECUの出力に応じて問い合わせ信号を外部に送信するアンテナ用コイルと、
    前記第一端子と電気的に接続され前記第一ラインを介して電源供給される電源端子と、前記第一端子と電気的に接続された人検知信号端子と、前記第二端子と電気的に接続されたGND端子と、人が前記検知領域に触れたか否かを検知する検知センサと、前記検知センサからの検知信号に基づいて接触検知信号を前記人検知信号端子から前記第一ラインを介して前記ECUに送信する送信部と、を有する人検知ICと、
    を備え、
    前記ECUが前記接触検知信号を受信した場合にドアをロック又はロック解除する車両用ドアハンドル装置であって、
    前記人検知ICは、
    前記アンテナ用コイルが駆動しているか否かを検知するアンテナ駆動検知部と、
    前記アンテナ駆動検知部が前記アンテナ用コイルの駆動を検知した場合に、前記検知センサの機能を停止する制御部と、
    を備えることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  2. 請求項1において、
    前記検知センサは、ロックセンサと、アンロックセンサと、を有し、
    前記検知領域は、前記ロックセンサに対応するロック領域と、前記アンロックセンサに対応するアンロック領域と、を有し、
    前記接触検知信号は、前記ロックセンサ及び前記アンロックセンサの検知信号に基づいたロック信号又はアンロック信号であり、
    前記ECUが前記ロック信号を受信した場合にドアをロックし、前記ECUが前記アンロック信号を受信した場合にドアのロックを解除することを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記アンテナ駆動検知部は、
    前記人検知ICに設けられた検知用端子と、
    一端が前記検知用端子に電気的に接続され、他端が前記共振コンデンサの他端及び前記アンテナ用コイルの一端に電気的に接続された引き込み回路と、
    前記検知用端子に電気的に接続され、前記引き込み回路から引き込まれる電圧値が予め設定された閾値を超えた場合に、前記アンテナ用コイルが駆動していると判別する判別部と、
    を備えることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  4. 請求項1又は2において、
    前記アンテナ駆動検知部は、
    前記人検知ICに設けられた第一検知用端子及び第二検知用端子と、
    一端が前記第一検知用端子に電気的に接続され、他端が前記第二検知用端子に電気的に接続され、前記アンテナ用コイルの駆動に応じて誘導起電力を発生させる検知用コイルと、
    前記第一検知用端子及び前記第二検知用端子に電気的に接続され、前記検知用コイルに生じた誘導起電力が予め設定された閾値を超えた場合に、前記アンテナ用コイルが駆動していると判別する判別部と、
    を備えることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、前記接触検知信号は、前記第一ラインを介して入力される電源電圧をそれぞれ所定周期で電圧降下させた識別コードであることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、
    前記入力端子及び前記第二端子は、車両接地に電気的に接続され、
    前記第二ラインは、車両ボディであることを特徴とする車両用ドアハンドル装置。
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