JP5590416B2 - 硬化性樹脂組成物、その硬化物、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及び半導体封止材料 - Google Patents
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Description
更に近年、環境調和の観点からハロゲン系難燃剤排除の動きがより一層高まり、ハロゲンフリー系で高度な難燃性を発現するエポキシ樹脂及びフェノール樹脂(硬化剤)が求められている。
前記フェノール樹脂(B)が、
複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)が
アルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%が
ナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化した樹脂構造を有するフェノール樹脂であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物(以下、この熱硬化性樹脂組成物を「熱硬化性樹脂組成物(I)」と略記する)に関する。
アルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%が
ナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化した樹脂構造を有することを特徴とするフェノール樹脂に関する。
エポキシ樹脂(A’)及び硬化剤(B’)を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A’)が、複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)が
アルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%が
ナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化しており、残余のフェノール性水酸基がグリシジルエーテル化した樹脂構造を有するものであることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物(以下、この熱硬化性樹脂組成物を「熱硬化性樹脂組成物(II)」と略記する)に関する。
複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)がアルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化しており、残余のフェノール性水酸基がグリシジルエーテル化した樹脂構造を有することを特徴とするエポキシ樹脂に関する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物(I)は、先ず、エポキシ樹脂(A)及びフェノール樹脂(B)を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物であって、前記フェノール樹脂(B)が、前記フェノール樹脂(B)が、複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)がアルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化した樹脂構造を有するフェノール樹脂であることを特徴とするものである。
(式1)
(ナフチルメチルエーテル又はアントニルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分値)/(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素のピークの積分値)×100(%)
<核置換型ナフチルメチル基又はアントニルメチル基の総数の導出方法>
前記フェノール樹脂(B)のC13−NMRチャートにおいて、フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素原子のピークの積分値を1.0としたとき、下記式2により算出される値を100倍した値となる。
(式2)
[{(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合していない炭素原子とナフタレン核又はアントラセン核由来のピークの積分比)−5.0}/(ナフタレン核又はアントラセン核を構成する炭素原子数)]−ナフチルメチルエーテル又はアントニルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分比
前記フェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)は、具体的には、下記Ph−1〜Ph−17で表される構造部位が挙げられる。
ここで、樹脂構造(α)のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)に起因する芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を直接置換基として結合し、かつ、フェノール性水酸基が残存、或いは、ナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化された構造部位(Ph1)は、例えば、以下のPh1〜Ph18の構造式で表される芳香族炭化水素基であることが耐熱性と耐湿耐半田性に優れる点から好ましい。
ここで、Yは、水素原子、又は、ナフチルメチル基又はアントニルメチル基を表し、また、上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
で表されるように多重化した構造を有するものであってもよい。ここで、上記構造式(1)又は構造式(2)は、その平均が0〜5の値を採りうるが、本発明では優れた難燃性を発現する点から多重化していないもの、即ちnが0のものが好ましい。また、これらのなかでも特に流動性、難燃性の点からナフチルメチル基であることが好ましい。
この時、発生する塩化水素ガスは、速やかに系外に放出し、アルカリ水などにより中和、無害化することが望ましい。
(式中、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)
で表されるビフェニル変性ナフトール樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;前記アラルキル型フェノール樹脂の芳香核にメトキシナフタレン骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のフェノール樹脂、前記アラルキル型フェノール樹脂の芳香核にメトキシフェニル骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のフェノール樹脂;下記構造式
(式中、Xは、フェニル基、ビフェニル基を表し、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)で表される芳香族メチレンを結節基とするノボラック樹脂;トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型フェノール樹脂が挙げられる。
(式中、Xは、フェニル基、ビフェニル基を表し、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)
で表される芳香族メチレンを結節基とするノボラック型エポキシ樹脂;
前記アラルキル型エポキシ樹脂の芳香核にメトキシナフタレン骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のエポキシ樹脂、前記アラルキル型エポキシ樹脂の芳香核にメトキシフェニル骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のエポキシ樹脂;その他テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂等が挙げられる。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。これらのなかでも、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アルコキシ基含有ノボラック型エポキシ樹脂、又はアルコキシ基含有アラルキル型エポキシ樹脂が、難燃性や誘電特性に優れる点から特に好ましい。
複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)が、アルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有し、かつ、該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントニルメチルエーテル化され、かつ、残余のフェノール性水酸基がグリシジルエーテル化した樹脂構造を有するものであることを特徴とするものである。
(式3)
(ナフチルメチルエーテル又はアントニルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分値)/(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素のピークの積分値)×100(%)
<核置換型ナフチルメチル基又はアントニルメチル基の総数の導出方法>
前記エポキシ樹脂(A’)のC13−NMRチャートにおいて、フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素原子のピークの積分値を1.0としたとき、下記式4により算出される値を100倍した値となる。
(式4)
[{(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合していない炭素原子とナフタレン核又はアントラセン核由来のピークの積分比)−5.0}/(ナフタレン核又はアントラセン核を構成する炭素原子数)]−ナフチルメチルエーテル又はアントニルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分比
ここで、「Z」は、グリシジルオキシ基、又は、ナフチルメチル基若しくはアントニルメチル基を表し、また、上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
ここで、「Z」は、グリシジルオキシ基、又は、ナフチルメチル基若しくはアントニルメチル基を表し、また、上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
ここで、「Z」は、グリシジルオキシ基、又は、ナフチルメチル基若しくはアントニルメチル基を表し、また、上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
で表されるように多重化した構造を有するものであってもよい。ここで、上記構造式(1)又は構造式(2)は、その平均が0〜5の値を採りうるが、本発明では優れた難燃性を発現する点から多重化していないもの、即ちnが0のものが好ましい。
(式中、Xは、フェニル基、ビフェニル基を表し、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)
で表される芳香族メチレンを結節基とするノボラック型エポキシ樹脂;前記アラルキル型エポキシ樹脂の芳香核にメトキシナフタレン骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のエポキシ樹脂、前記アラルキル型エポキシ樹脂の芳香核にメトキシフェニル骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のエポキシ樹脂;その他テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、
ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂等が挙げられる。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
(式中、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)
で表されるビフェニル変性ナフトール樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂;
前記アラルキル型フェノール樹脂の芳香核にメトキシナフタレン骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のフェノール樹脂、前記アラルキル型フェノール樹脂の芳香核にメトキシフェニル骨格がメチレン基を介して結合した樹脂構造のフェノール樹脂;下記構造式
(式中、Xは、フェニル基、ビフェニル基を表し、nは繰り返し単位であり、0以上の整数である。)で表される芳香族メチレンを結節基とするノボラック樹脂;トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミンやベンゾグアナミンなどでフェノール核が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物が挙げられる。
芳香核にナフチルメチル基又はアントニルメチル基を有しないフェノール性水酸基含有芳香族骨格(Ph2)として前記Ph2−1、Ph2−4で表されるものであり、かつ、前記メチレン系結節基(X)として、メチレン基、前記構造式X1、X2、X5で表される構造のものであることが耐湿耐半田性及び難燃性に優れる点から好ましい。
1)150℃における溶融粘度:ASTM D4287に準拠
2)軟化点測定法:JIS K7234
3)GPC:
・装置:東ソー株式会社製 HLC−8220 GPC、カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL+G2000HXL+G3000HXL+G4000HXL
・溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1ml/min
・検出器:RI
4)C13−NMR:日本電子株式会社製 NMR GSX270
5)MS:日本電子株式会社製 二重収束型質量分析装置 AX505H(FD505H)
フェノール樹脂のC13−NMRチャートの結果から、下記式5によって算出。
(式5)
(ナフチルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分値)/(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素のピークの積分値)×100(%)
7)ナフチルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素の総数100に対する核置換型メチルナフチル基の総数
フェノール樹脂のC13−NMRチャートの結果から、下記式6によって算出される値を100倍した値。
(式6)
[{(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合していない炭素原子とナフタレン核由来のピークの積分比)−5.0}/(ナフタレン核を構成する炭素原子数)]−ナフチルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分比
エポキシ樹脂のC13−NMRチャートの結果から、下記式7によって算出。
(式7)
(ナフチルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分値)/(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合する炭素のピークの積分値)×100(%)
(式8)
[{(フェノキシ骨格中の酸素原子が結合していない炭素原子とナフタレン核由来のピークの積分比)−5.0}/(ナフタレン核を構成する炭素原子数)]−ナフチルメチルエーテルのメチルエーテルのピークの積分比
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、フェノールノボラック樹脂(昭和高分子製「M-70G」軟化点70℃、水酸基当量103g/eq.)103.0g、メチルイソブチルケトン103.0gを仕込み、115℃まで昇温した。昇温後、予めメチルイソブチルケトン17.7gと1−クロロメチルナフタレン17.7g(0.10モル)の混合液を、115℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、120℃で1時間、更に150℃で3時間反応させた。その後室温まで降温し、1-クロロメチルナフタレン17.7g(0.10モル)、メチルイソブチルケトン17.7gを仕込み、室温下、窒素を吹き込みながら攪拌した。60℃まで昇温した後、49%水酸化ナトリウム水溶液8.98g(0.11モル)を1時間要して滴下した。添加終了後昇温し、70℃で2時間、95℃で2時間、更にリフラックスさせながら5時間反応させた。反応終了後、温度を80℃とし、有機層を水100gで4回水洗を繰り返した後にメチルイソブチルケトンを加熱減圧下に除去してフェノール樹脂(A−1)を得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は63℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.6dPa・s、水酸基当量は151g/eq.であった。
得られたフェノール樹脂(A−1)のGPCチャートを図1に、C13−NMRチャートを図2に、MSスペクトルを図3に示す。上記分析によりナフチルメチルオキシ基、及び前記一般式(1)に該当するメチルナフチル基の存在を確認した。また、フェノール性水酸基とナフチルメチルオキシ基との比率(前者:後者)は90:10であり、芳香核に直接結合するメチルナフチル基の存在割合は、ナフチルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素の総数100に対して核置換型メチルナフチル基の総数が10となる割合であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、フェノールノボラック樹脂(昭和高分子製「M-70G」軟化点70℃、水酸基当量103g/eq.)103.0g、メチルイソブチルケトン103.0gを仕込み、115℃まで昇温した。昇温後、予めメチルイソブチルケトン30.0gと1−クロロメチルナフタレン30.0g(0.17モル)の混合液を、115℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、120℃で1時間、更に150℃で3時間反応させた。その後室温まで降温し、1-クロロメチルナフタレン58.3g(0.33モル)、メチルイソブチルケトン58.3gを仕込み、室温下、窒素を吹き込みながら攪拌した。60℃まで昇温した後、49%水酸化ナトリウム水溶液29.4g(0.36モル)を1時間要して滴下した。添加終了後昇温し、70℃で2時間、95℃で2時間、更にリフラックスさせながら5時間反応させた。反応終了後、温度を80℃とし、有機層を水100gで4回水洗を繰り返した後にメチルイソブチルケトンを加熱減圧下に除去してフェノール樹脂(A−2)を得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は90℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は3.0dPa・s、水酸基当量は245g/eq.であった。
得られたフェノール樹脂(A−2)のGPCチャートを図4に示す。フェノール性水酸基とナフチルメチルオキシ基の比率は67:33であり、芳香核に直接結合するメチルナフチル基の存在割合は、ナフチルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素の総数100に対して核置換型メチルナフチル基の総数が17となる割合であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、ビスフェノールF(DIC製、純度99%)100.0g(1.00モル)とメチルイソブチルケトン100.0gを仕込み、115℃まで昇温した。昇温後、予めメチルイソブチルケトン126.1gと1−クロロメチルナフタレン126.1g(0.71モル)の混合液を、115℃で2時間かけて滴下した。滴下終了後、120℃で1時間、更に150℃で3時間反応させてフェノール樹脂(A−3)を得た。そしてフェノール樹脂(A−3)70.0gと実施例2で得られたフェノール樹脂(A−2)30.0gを仕込み、窒素ガスパージを施しながら、120℃で1時間過熱混合しフェノール樹脂(A−4)を得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は68℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.6dPa・s、水酸基当量は219g/eq.であった。
得られたフェノール樹脂のGPCチャートを図5に示す。また、フェノール性水酸基とナフチルメチルオキシ基との比率(前者:後者)は90:10であり、芳香核に直接結合するメチルナフチル基の存在割合は、ナフチルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素の総数100に対して核置換型メチルナフチル基の総数が55となる割合であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、軟化点86℃のフェノールノボラック樹脂208gとp−トルエンスルホン酸0.5gを仕込み140℃に昇温した。これに、p−メチルベンジルメチルエーテル136g(1モル)を5時間かけて滴下した。途中、生成するメタノールは系外へ留去させ、同温度で更に5時間熟成を行って反応を終了した。この後、アスピレーターの減圧下で脱気しフェノール樹脂を得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は91℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は3.1dPa・s、水酸基当量は174g/eq.であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、1,6−ナフタレンジオール192g、ジクロロメチルナフタレン(1,5−ジクロロメチル体95.6%、その他のジクロロメチル体3.0%、モノクロロメチル体1.4%)81g及びトルエン550gを量り採り、攪拌しながら徐々に昇温溶解させ、約116℃で還流させながらそのまま2時間反応させた。その後、トルエンを留去しながら180℃まで昇温し、そのまま1時間反応させた。反応後、減圧留去により溶媒を除去してフェノール樹脂(A−6)を得た。得られたフェノール樹脂の水酸基当量は114g/eq.であり、軟化点は102℃、150℃での溶融粘度は21.1dPa・sであった。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、実施例1で得られたフェノール樹脂(A−1)を151g(水酸基1当量)、エピクロルヒドリン463g(5.0モル)、n−ブタノール139g、テトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2gを仕込み溶解させた。65℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液90g(1.1モル)を5時間かけて滴下した。その後、同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去し、油層を反応系内に戻しながら、反応を行った。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン590gとn−ブタノール177gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水150gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去してエポキシ樹脂(E−1)237gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は68℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.1dPa・s、エポキシ当量は236g/eq.であった。
エポキシ化反応は、実施例4においてフェノール樹脂(A−1)を、実施例2で得られたフェノール樹脂(A−2)245g(水酸基1当量)に変更した以外は実施例4と同様にして行い、エポキシ樹脂(E−2)を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は76℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は2.3dPa・s、エポキシ当量は354g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(E−2)のGPCチャートを図9に示す。また、グリシジル基含有芳香族炭化水素基とナフチルメチルオキシ基の比率は67:33であり、芳香核に直接結合するメチルナフチル基の存在割合は、ナフチルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びグリシジル基含有芳香族炭化水素基の総数100に対してメチルナフチル基の総数が17となる割合であった。
エポキシ化反応は、実施例4においてフェノール樹脂(A−1)を、実施例2で得られたフェノール樹脂(A−4)219g(水酸基1当量)に変更した以外は実施例4と同様にして行い、エポキシ樹脂(E−4)を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は76℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.2dPa・s、エポキシ当量は313g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(E−4)のGPCチャートを図10に示す。また、グリシジル基含有芳香族炭化水素基とナフチルメチルオキシ基又はアントニルメチルオキシ基の比率は90:10であり、芳香核に直接結合するメチルナフチル基の存在割合は、ナフチルメチルオキシ基又はアントニルメチルオキシ基含有芳香族炭化水素基及びグリシジル基含有芳香族炭化水素基の総数100に対してメチルナフチル基の総数が55となる割合であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、比較例1で得られたフェノール樹脂(A−5)を152g、エピクロルヒドリン555g(6モル)を仕込み115℃まで加熱昇温した。これに、40%苛性ソーダ水溶液105g(1.05モル)を4時間で滴下した。滴下中、反応温度は100℃以上に保ち、共沸されてくるエピクロルヒドリンはディーンスターク水分離器を通じて系内に戻し、水は系外へ除去した。苛性ソーダ水溶液の滴下終了後、水の留出がなくなった時点を反応の終点とした。反応終了後、副生した無機塩等を濾別し、濾液より過剰のエピクロルヒドリンを減圧留去することによりエポキシ樹脂(E−5)を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は78℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は2.3dPa・s、エポキシ当量は251g/eq.であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、比較例2で得えられたフェノール樹脂(A−6)を100g、エピクロルヒドリン812.1g及びジグライム162.4gを仕込み、減圧下(約100mmHg)、60℃にて48%水酸化ナトリウム水溶液71gを4時間かけて滴下した。この間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系外に除き、留出したエピクロルヒドリンは系内に戻した。滴下終了後、更に1時間反応を継続した。その後、エピクロルヒドリン及びジグライムを減圧留去し、メチルイソブチルケトン348.1gに溶解した後、濾過により生成した塩を除いた。その後、48%水酸化ナトリウム水溶液21gを加え、80℃で2時間反応させた。反応後、濾過、水洗を行った後、溶媒であるメチルイソブチルケトンを減圧留去しエポキシ樹脂(E−6)を得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は62℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.2dPa・s、エポキシ当量は175g/eq.であった。
エポキシ樹脂として上記(E−1)〜(E−6)及び、DIC株式会社製「HP−5000」(エポキシ当量:250g/eq.)、DIC株式会社製「N−655−EXP−S」(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:200g/eq)、フェノール樹脂として(A−1)〜(A−4)及び、DIC株式会社製「TD−2131」(フェノールノボラック樹脂、水酸基当量:104g/eq)、三井化学株式会社製「XLC−3L」(フェノールアラルキル樹脂、水酸基当量:172g/eq)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(TPP)、無機充填材として球状シリカ(電気化学株式会社製FB−560)、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシトリエトキシキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM−403」)、カルナウバワックス(株式会社セラリカ野田製PEARL WAX No.1−P)、カーボンブラックを用いて表1〜2に示した組成で配合し、2本ロールを用いて90℃の温度で5分間溶融混練して目的の組成物を作成した。得られた組成物を粉砕したものを、トランスファー成形機にて、圧力70kg/cm2、カラム速度5cm/秒、温度175℃、時間180秒でφ50mm×3(t)mmの円板状に成形したもの、または幅12.7mm、長さ127mm、厚み1.6mmの長方形に成形したものを180℃で5時間さらに硬化せしめた。硬化物の物性は、前記トランスファー成形により得られた硬化物を用い下記の方法で試験片を作成し、耐熱性、線膨張係数、吸湿率、密着性、耐湿耐ハンダ性、難燃性を下記の方法で測定し結果を表1に示した。尚、密着性は前記トランスファー成形する際、金型の片面に銅箔(古河サーキットホイル株式会社製。厚さ35μm、GTS−MP処理したもののシャイン面を樹脂組成物との接着面として使用)をおいて、幅12.7mm、長さ127mm、厚み1.6mmの長方形に成形したものを180℃で5時間さらに硬化せしめたものから試験片を作成した。
エポキシ樹脂組成物0.15gを175℃に加熱したキュアプレート(THERMO ELECTRIC社製)上に載せ、ストップウォッチで計時を開始する。棒の先端にて試料を均一に攪拌し、糸状に試料が切れてプレートに残るようになった時、ストップウォッチを止める。この試料が切れてプレートに残るようになるまでの時間をゲルタイムとした。
<耐熱性>
ガラス転移温度:粘弾性測定装置(レオメトリック社製 固体粘弾性測定装置RSAII、二重カレンチレバー法;周波数1Hz、昇温速度3℃/分)を用いて測定した。
<線膨張係数>
硬化物を幅約5mm長さ約5mmの試験片とし、熱機械分析装置(TMA:セイコーインスツルメント社製SS−6100)を用いて、圧縮モードで熱機械分析を行った。(測定架重:30mN、昇温速度:3℃/分で2回、測定温度範囲:−50℃から250℃)2回目の測定における、50℃における線膨張係数を評価した。
<密着性>
硬化物を幅10mmの試験片とし、50mm/minの速度でピール強度を測定した。
<吸湿率>
前記φ50mm×3(t)mmの円板状の試験片を用い85℃/85%RHの恒温恒湿装置中で300時間処理した前後の重量変化(質量%)を吸湿率として測定した。
<耐湿耐半田性>
前記φ50mm×3(t)mmの円板状の試験片を用い85℃/85%RHの雰囲気下168時間放置し、吸湿処理を行った後、これを260℃のハンダ浴に10秒間浸漬させた際、クラックの発生の有無を調べた。
○:クラックの発生なし
×:クラック発生
幅12.7mm、長さ127mm、厚み1.6mmの評価用試験片を用いUL−94試験法に準拠し、厚さ1.6mmの試験片5本を用いて、燃焼試験を行った。
*1:試験片5本の合計燃焼時間(秒)
*2:1回の接炎における最大燃焼時間(秒)
Claims (16)
- エポキシ樹脂(A)及びフェノール樹脂(B)を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物であって、
前記フェノール樹脂(B)が、
複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)がアルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントリルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントリルメチルエーテル化した樹脂構造を有するフェノール樹脂であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。 - 前記フェノール樹脂(B)が、フェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)に起因する芳香核の総数を100とした場合、ナフチルメチル基又はアントリルメチル基の総数が5〜150となる割合で含むものである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記フェノール樹脂(B)が、ICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜50dPa・sのものである請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1、2、又は3記載の前記エポキシ樹脂(A)及び前記フェノール樹脂(B)に加え、更に無機質充填材を組成物中70〜95質量%となる割合で含有することを特徴とする半導体封止材料。
- 請求項1〜3の何れか一つの熱硬化性樹脂組成物を硬化反応させてなることを特徴とする硬化物。
- 複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)が、
アルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントリルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%が
ナフチルメチルエーテル化又はアントリルメチルエーテル化した樹脂構造を有することを特徴とするフェノール樹脂。 - フェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)の総数を100とした場合、ナフチルメチル基又はアントリルメチル基の総数が5〜150となる割合で含む請求項6記載のフェノール樹脂。
- ICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜50dPa・sのものである請求項6又は7記載のフェノール樹脂。
- エポキシ樹脂(A’)及び硬化剤(B’)を必須成分とする熱硬化性樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A’)が、複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)がアルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントリルメチル基を有し、かつ、該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントリルメチルエーテル化され、かつ、残余のフェノール性水酸基がグリシジルエーテル化した樹脂構造を有するものであることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂(A’)が、前記フェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)に起因する芳香核の総数を100とした場合、ナフチルメチル基又はアントリルメチル基の総数が5〜150となる割合で含むものである請求項9記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂(A’)が、ICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜50dPa・sのものである請求項9又は10記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項9、10、又は11記載の前記エポキシ樹脂(A’)及び前記硬化剤(B’)に加え、更に無機質充填材を組成物中70〜95質量%となる割合で含有することを特徴とする半導体封止材料。
- 請求項9〜10の何れか一つの熱硬化性樹脂組成物を硬化反応させてなることを特徴とする硬化物。
- 複数のフェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)がアルキリデン基又は芳香族炭化水素構造含有メチレン基を介して結合した樹脂構造(α)の芳香核にナフチルメチル基又はアントリルメチル基を有し、かつ、
該樹脂構造(α)のフェノール性水酸基の5〜50モル%がナフチルメチルエーテル化又はアントリルメチルエーテル化しており、残余のフェノール性水酸基がグリシジルエーテル化した樹脂構造を有することを特徴とするエポキシ樹脂。 - 前記フェノール性水酸基含有芳香族骨格(ph)に起因する芳香核の総数を100とした場合、ナフチルメチル基又はアントリルメチル基の総数が5〜150となる割合で含むものである請求項14記載のエポキシ樹脂。
- 前記エポキシ樹脂が、ICI粘度計で測定した150℃における溶融粘度が0.1〜50dPa・sのものである請求項14又は15記載のエポキシ樹脂。
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