以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1には本第1実施形態に係る電子カセッテ32が示されている。図1に示すように、電子カセッテ32は、放射線Xを透過させる材料から成り、矩形状で放射線Xが照射される照射面56が形成された直方体状の筐体54を備えている。電子カセッテ32は、手術室等で使用される際に血液やその他の雑菌が付着することがある。このため、電子カセッテ32は筐体54によって密閉され、防水性も確保された構造とされており、必要に応じて殺菌洗浄することで同一の電子カセッテ32を繰り返し使用可能とされている。
電子カセッテ32の筐体54内には、被撮影者を透過した放射線Xの到来方向に沿って、筐体54の放射線Xの照射面56側から順に、放射線検出部62、放射線検出器60、シンチレータ71が積層配置されている。なお、シンチレータ71及び放射線検出器60は本発明の第1検出手段の一例であり、シンチレータ71及び放射線検出部62は請求項5に記載の第2検出手段の一例である。また、シンチレータ71は請求項10に記載の発光部の一例であり、放射線検出器60は請求項10に記載の第1光検出手段の一例であり、放射線検出部62は請求項11に記載の第2光検出手段の一例である。
また、筐体54の内部には、照射面56の長手方向に沿った一端側に、マイクロコンピュータを含む各種の電子回路や、充電可能かつ着脱可能なバッテリ96Aを収容するケース31が配置されている。放射線検出器60や上記の各種電子回路は、ケース31内に収容されたバッテリ96Aから供給される電力によって作動する。ケース31内に収容された各種電子回路が放射線Xの照射に伴って損傷することを回避するため、筐体54内のうちケース31の照射面56側には鉛板等から成る放射線遮蔽部材が配設されている。
また、筐体54の照射面56には、複数個のLEDから成り、電子カセッテ32の動作モード(例えば「レディ状態」や「データ送信中」等)やバッテリ96Aの残容量の状態等の動作状態を表示するための表示部56Aが設けられている。なお、表示部56AはLED以外の発光素子で構成してもよいし、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示手段で構成してもよい。また、表示部56Aは照射面56以外の部位に設けてもよい。表示部56Aは請求項8に記載の報知手段の一例である。
図2には、放射線検出部62、放射線検出器60及びシンチレータ71の詳細が示されている。電子カセッテ32は照射された放射線を光へ一旦変換した後に電荷へ変換する間接変換方式により放射線を検出する構成であり、シンチレータ71は、患者(被写体)の体を透過して筐体54の照射面56に照射され、筐体54の天板及び放射線検出器(TFT基板)60を透過して照射された放射線Xを吸収して光を放出する。シンチレータ71の発光波長域は可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、放射線検出器60によってモノクロの放射線画像の撮影を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。一般に、シンチレータに適用する蛍光体としては、例えばCsI(Tl)(タリウム賦活ヨウ化セシウム)や、CsI(Na)(ナトリウム賦活ヨウ化セシウム)、GOS(Gd2O2S:Tb)等の材料を用いることができるが、放射線としてX線を用いて撮影を行う場合はヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜600nmにあるCsI(Tl)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
また、本実施形態では、例として図3に示すように、シンチレータ71を、放射線入射/光射出側(放射線検出器60側)に柱状結晶71Aから成る柱状結晶領域が形成され、シンチレータ71の放射線入射側と反対側に非柱状結晶71Bから成る非柱状結晶領域が形成された構成としており、シンチレータ71としてCsIを含む材料を用い、当該材料を蒸着基板75に蒸着させることで、柱状結晶領域及び非柱状結晶領域が形成されたシンチレータ71を得ている。なお、蒸着基板75としては耐熱性の高い材料が望ましく、例えば低コストという観点からアルミニウムが好適である。なお、本実施形態に係るシンチレータ71は、柱状結晶71Aの平均径が柱状結晶71Aの長手方向に沿っておよそ均一とされている。
上記のように、シンチレータ71を柱状結晶領域及び非柱状結晶領域が形成された構成にすると共に、高効率の発光が得られる柱状結晶71Aから成る柱状結晶領域を側に配置することで、シンチレータ71で発生された光は柱状結晶71A内を進行して放射線検出器60へ射出され、放射線検出器60側へ射出される光の拡散が抑制されることで、電子カセッテ32によって検出される放射線画像の鮮鋭度の低下が抑制される。また、シンチレータ71の深部(非柱状結晶領域)に到達した光も、非柱状結晶71Bによって放射線検出器60側へ反射されることで、放射線検出器60に入射される光の光量(シンチレータ71で発光された光の検出効率)が向上する。
なお、シンチレータ71の放射線入射側に位置する柱状結晶領域の厚みをt1とし、シンチレータ71の蒸着基板75側に位置する非柱状結晶領域の厚みをt2としたときに、t1とt2が下記の関係式を満たすことが好ましい。
0.01≦(t2/t1)≦0.25
柱状結晶領域の厚みt1と非柱状結晶領域の厚みt2とが上記関係式を満たすことで、発光効率が高く光の拡散を防止する領域(柱状結晶領域)と、光を反射する領域(非柱状結晶領域)と、のシンチレータ71の厚み方向に沿った比率が好適な範囲となり、シンチレータ71の発光効率、シンチレータ71で発光された光の検出効率、及び、放射線画像の解像度が向上する。非柱状結晶領域の厚みt2が厚過ぎると発光効率の低い領域が増え、電子カセッテ32の感度の低下に繋がることから、(t2/t1)は0.02以上かつ0.1以下の範囲であることがより好ましい。
なお、シンチレータ71は柱状結晶領域と非柱状結晶領域が連続的に形成された構成であるが、例えば上記の非柱状結晶領域に代えてアルミニウム等から成る光反射層が設けられ、柱状結晶領域のみが形成された構成であってもよいし、他の構成であってもよい。
また、放射線検出器60はシンチレータ71の光射出側から射出された光を検出するものであり、フォトダイオード(PD:PhotoDiode)等から成る光電変換部72、TFT70及び蓄積容量68を備えた画素部74が、図4に示すように、平板状で平面視における外形形状が矩形状とされた絶縁性基板66上にマトリクス状に複数形成されたTFTアクティブマトリクス基板(以下、「TFT基板」という)で構成されている。放射線検出器60のシンチレータ71側の表面は平坦化層67によって平坦化されている。
なお、本実施形態では、シンチレータ71の放射線照射面側に放射線検出器(TFT基板)60が配置されているが、発光部(シンチレータ71)と第1光検出手段(放射線検出器60)とをこのような位置関係で配置する方式は「表面読取方式(ISS:Irradiation Side Sampling)」と称する(請求項10記載の発明に相当する構成)。シンチレータは放射線入射側がより強く発光するので、シンチレータの放射線入射側に第1光検出手段(放射線検出器60)を配置する表面読取方式(ISS)は、シンチレータの放射線入射側と反対側に第1光検出手段(放射線検出器60)を配置する「裏面読取方式(PSS:Penetration Side Sampling)」よりも第1光検出手段とシンチレータの発光位置とが接近することから、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高く、また第1光検出手段(放射線検出器60)の受光量が増大することで、結果として放射線画像撮影装置(電子カセッテ)の感度が向上する。
光電変換部72は、下部電極72Aと上部電極72Bとの間に、シンチレータ71から放出された光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する光電変換膜72Cが配置されて構成されている。なお、下部電極72Aは、シンチレータ71から放出された光を光電変換膜72Cに入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ71の発光波長の光に対する光透過率の高い導電性材料で構成することが好ましく、具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO;Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、下部電極72AとしてAuなどの金属薄膜を用いることもできるが、90%以上の光透過率を得ようとすると抵抗値が増大し易くなるため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO、IZO、AZO、FTO、SnO2、TiO2、ZnO2等を用いることが好ましく、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からITOが最も好ましい。なお、下部電極72Aは、全画素部共通の一枚構成としてもよいし、画素部毎に分割してもよい。
また、光電変換膜72Cはシンチレータ71から放出された光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。光電変換膜72Cを構成する材料は光を吸収して電荷を発生する材料であればよく、例えば、アモルファスシリコンや有機光電変換材料等を用いることができる。光電変換膜72Cをアモルファスシリコンで構成した場合、シンチレータ71から放出された光を広い波長域に亘って吸収するように構成することができる。但し、アモルファスシリコンから成る光電変換膜72Cの形成には蒸着を行う必要があり、絶縁性基板66が合成樹脂製である場合、絶縁性基板66の耐熱性が不足する可能性がある。
一方、光電変換膜72Cを有機光電変換材料を含む材料で構成した場合は、主に可視光域で高い吸収を示す吸収スペクトルが得られ、光電変換膜72Cによるシンチレータ71から放出された光以外の電磁波の吸収が殆ど無くなるので、X線やγ線等の放射線が光電変換膜72Cで吸収されることで発生するノイズを抑制できる。また、有機光電変換材料から成る光電変換膜72Cは、インクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドを用いて有機光電変換材料を被形成体上に付着させることで形成させることができ、被形成体に対して耐熱性は要求されない。このため、放射線検出器60では光電変換部72の光電変換膜72Cを有機光電変換材料で構成している。
光電変換膜72Cを有機光電変換材料で構成した場合、光電変換膜72Cで放射線が殆ど吸収されないので、放射線が透過するように放射線検出器60が配置される表面読取方式(ISS)において、放射線検出器60を透過することによる放射線の減衰を抑制することができ、放射線に対する感度の低下を抑えることができる。従って、光電変換膜72Cを有機光電変換材料で構成することは、特に表面読取方式(ISS)に好適である。
光電変換膜72Cを構成する有機光電変換材料は、シンチレータ71から放出された光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ71の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ71の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ71から放出された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ71の放射線に対する発光ピーク波長との差が10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ71の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜72Cで発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
放射線画像撮影装置に適用可能な光電変換膜72Cについて具体的に説明する。放射線画像撮影装置における電磁波吸収/光電変換部位は、電極72A,72Bと、該電極72A,72Bに挟まれた光電変換膜72Cを含む有機層である。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び、層間接触改良部位等を積み重ねるか、若しくは混合することで形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質を有する有機化合物である。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物である。従って、ドナー性有機化合物としては、電子供与性を有する有機化合物であれば何れの有機化合物も使用可能である。有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容し易い性質を有する有機化合物である。更に詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物である。従って、アクセプター性有機化合物は、電子受容性を有する有機化合物であれば何れの有機化合物も使用可能である。
有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料や、光電変換膜72Cの構成については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。なお、光電変換膜72Cは、更にフラーレン又はカーボンナノチューブを含有していてもよい。
また、光電変換部72は、少なくとも電極対72A,72Bと光電変換膜72Cを含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜及び正孔ブロッキング膜の少なくとも何れかを設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜は、上部電極72Bと光電変換膜72Cとの間に設けることができ、上部電極72Bと下部電極72Aとの間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極72Bから光電変換膜72Cに電子が注入されて暗電流が増加してしまうことを抑制することができる。電子ブロッキング膜には電子供与性有機材料を用いることができる。実際に電子ブロッキング膜に用いる材料は、隣接する電極の材料及び隣接する光電変換膜72Cの材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜72Cの材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIp、若しくはそれより小さいIpを有するものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
電子ブロッキング膜の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させると共に、光電変換部72の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、より好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
正孔ブロッキング膜は、光電変換膜72Cと下部電極72Aとの間に設けることができ、上部電極72Bと下部電極72Aとの間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極72Aから光電変換膜72Cに正孔が注入されて暗電流が増加してしまうことを抑制することができる。正孔ブロッキング膜には電子受容性有機材料を用いることができる。実際に正孔ブロッキング膜に用いる材料は、隣接する電極の材料及び隣接する光電変換膜72Cの材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜72Cの材料の電子親和力(Ea)と同等のEa、若しくはそれより大きいEaを有するものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
正孔ブロッキング膜の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させると共に、光電変換部72の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、より好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
なお、光電変換膜72Cで発生した電荷のうち、正孔が下部電極72Aに移動し、電子が上部電極72Bに移動するようにバイアス電圧を設定する場合には、電子ブロッキング膜と正孔ブロッキング膜の位置を逆にすれば良い。また、電子ブロッキング膜と正孔ブロッキング膜は両方設けることは必須ではなく、何れかを設けておけば、或る程度の暗電流抑制効果を得ることができる。
TFT70は、ゲート電極、ゲート絶縁膜及び活性層(チャネル層)が積層され、更に活性層上にソース電極とドレイン電極が所定の間隔を隔てて形成されている。活性層は、例えばアモルファスシリコンや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブ等のうちの何れかにより形成することができるが、活性層を形成可能な材料はこれらに限定されるものではない。
活性層を形成可能な非晶質酸化物としては、例えば、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO3(ZnO)m(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnO4がより好ましい。なお、活性層を形成可能な非晶質酸化物はこれらに限定されるものではない。
また、活性層を形成可能な有機半導体材料としては、例えば、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報で詳細に説明されているため、説明を省略する。
TFT70の活性層を非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブ等のうちの何れかによって形成すれば、X線等の放射線を吸収せず、或いは吸収したとしても極めて微量に留まるため、画像信号へのノイズの重畳を効果的に抑制することができる。
また、活性層をカーボンナノチューブで形成した場合、TFT70のスイッチング速度を高速化することができ、また、TFT70における可視光域の光の吸収度合いを低下させることができる。なお、活性層をカーボンナノチューブで形成する場合、活性層にごく微量の金属性不純物が混入しただけでTFT70の性能が著しく低下するため、遠心分離等により非常に純度の高いカーボンナノチューブを分離・抽出して活性層の形成に用いる必要がある。
なお、有機光電変換材料で形成した膜及び有機半導体材料で形成した膜は何れも十分な可撓性を有しているので、有機光電変換材料で形成した光電変換膜72Cと、活性層を有機半導体材料で形成したTFT70と、を組み合わせた構成であれば、患者(被写体)14の体の重みが荷重として加わることのある放射線検出器60の高剛性化は必ずしも必要ではなくなる。このため、放射線検出器60ではTFT70の活性層を有機半導体材料で形成している。
また、絶縁性基板66は光透過性を有し且つ放射線の吸収が少ないものであればよい。ここで、TFT70の活性層を構成する非晶質酸化物や、光電変換部72の光電変換膜72Cを構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、絶縁性基板66としては、半導体基板、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、合成樹脂製の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このような合成樹脂製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。なお、絶縁性基板66には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
なお、アラミドは200度以上の高温プロセスを適用できるため、透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドはITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて基板を薄型化できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して絶縁性基板66を形成してもよい。
また、バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂とを複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60〜70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて絶縁性基板66を薄型化できる。
絶縁性基板66としてガラス基板を用いた場合、放射線検出器(TFT基板)60全体としての厚みは、例えば0.7mm程度になるが、放射線検出器60では、電子カセッテ32の薄型化も考慮し、絶縁性基板66として、光透過性を有する合成樹脂から成る薄型の基板を用いている。これにより、放射線検出器(TFT基板)60全体としての厚みを、例えば0.1mm程度に薄型化できると共に、放射線検出器(TFT基板)60に可撓性をもたせることができる。また、放射線検出器(TFT基板)60に可撓性をもたせることで、放射線検出器60の耐衝撃性が向上し、電子カセッテ32の筐体54に衝撃が加わった場合にも放射線検出器60が破損し難くなる。また、プラスチック樹脂や、アラミド、バイオナノファイバ等は何れも放射線の吸収が少なく、絶縁性基板66をこれらの材料で形成した場合、絶縁性基板66による放射線の吸収量も少なくなるため、表面読取方式(ISS)により放射線検出器60を放射線が透過する構成であっても、放射線に対する感度の低下を抑えることができる。
なお、電子カセッテ32の絶縁性基板66として合成樹脂製の基板を用いることは必須ではなく、電子カセッテ32の厚さは増大するものの、ガラス基板等の他の材料から成る基板を絶縁性基板66として用いるようにしてもよい。
前述のように、電子カセッテ32は、放射線の到来方向に沿って放射線検出器60、シンチレータ71が順に配置された表面読取方式(ISS)とし、かつ、シンチレータ71を、CsIを含む材料から成り放射線検出器60側に柱状結晶領域が形成された構成とすることで、シンチレータ71から放射線検出器60に入射される光の光量の増大及び拡散の抑制を実現しており、更に、放射線検出器60の光電変換膜72Cを有機光電変換材料で構成し、TFT70の活性層を有機半導体材料で形成し、絶縁性基板66として合成樹脂製の基板を用いることで、放射線検出器60を透過してシンチレータ71に照射される放射線の放射線検出器60における吸収を抑制しているので、放射線検出感度の向上及び撮影する放射線画像の高画質化を実現できる。
また、放射線検出器60を挟んでシンチレータ71の反対側に設けられた放射線検出部62は、配線がパターニングされた配線層142、絶縁層144が順に形成され、その上層に、シンチレータ71から射出され放射線検出器60を透過した光を検出するセンサ部146が複数形成され、更に当該センサ部146の上層に保護層148が形成されて構成されている。なお、放射線検出部62の厚みは例えば0.05mm程度である。
センサ部146は、上部電極147A及び下部電極147Bを備え、上部電極147Aと下部電極147Bとの間に、シンチレータ71からの光を吸収して電荷を発生する光電変換膜147Cが配置されて構成されている。センサ部146(光電変換膜147C)としては、アモルファスシリコンを用いたPIN型、MIS型フォトダイオードを適用することも可能であるが、放射線検出部62では、光電変換部72の光電変換膜72Cと同様に、光電変換膜147Cを有機光電変換材料で構成している。これにより、インクジェットヘッド等の液滴吐出ヘッドを用いて有機光電変換材料を被形成体上に付着させることで光電変換膜147Cを形成させることが可能となり、絶縁性基板66として、光透過性を有する合成樹脂製で薄型の基板を用いることが可能となる。
なお、放射線画像の検出(撮影)は放射線検出器60によって行われるので、放射線検出部62のセンサ部146は、放射線検出器60の画素部74よりも配置ピッチが大きく(配置密度が低く)されており、単一のセンサ部146の受光領域は、放射線検出器60の画素部74の数個〜数百個分のサイズでよい。
図5に示すように、放射線検出器60の個々のゲート配線76はゲート線ドライバ80に接続されており、個々のデータ配線78は信号処理部82に接続されている。被写体を透過した放射線(被写体の画像情報を担持した放射線)が電子カセッテ32に照射されると、シンチレータ71のうち照射面56上の各位置に対応する部分からは、前記各位置における放射線の照射量に応じた光量の光が放出され、個々の画素部74の光電変換部72では、シンチレータ71のうちの対応する部分から放出された光の光量に応じた大きさの電荷が発生され、この電荷が個々の画素部74の蓄積容量68(及び光電変換部72の上部電極72Bと下部電極72Aの間)に蓄積される。
上記のようにして個々の画素部74の蓄積容量68に電荷が蓄積されると、個々の画素部74のTFT70は、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、TFT70がオンされた画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は、アナログの電気信号としてデータ配線78を伝送されて信号処理部82に入力される。従って、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積された電荷は行単位で順に読み出される。
信号処理部82は、個々のデータ配線78毎に設けられた増幅器及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線78を伝送された電気信号は増幅器で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部82には画像メモリ90が接続されており、信号処理部82のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ90に順に記憶される。画像メモリ90は複数フレーム分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ90に順次記憶される。
画像メモリ90は電子カセッテ32全体の動作を制御するカセッテ制御部92と接続されている。カセッテ制御部92はマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPU92A、ROM及びRAMを含むメモリ92B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部92Cを備えている。なお、記憶部92Cには、後述する撮影制御処理を行うための撮影制御プログラムが予め記憶されている。カセッテ制御部92は、CPU92Aが撮影制御プログラムを実行することで、本発明の制御手段の一例として機能する。
また、カセッテ制御部92には無線通信部94が接続されている。無線通信部94は複数の通信方式で無線通信可能とされており、複数の通信方式の中から選択された通信方式で外部機器(例えば制御装置としてのコンソール42)との無線通信を行う。無線通信部94が無線通信に適用可能な通信方式には、通信速度が高速の第1の通信方式と、当該第1の通信方式よりも通信速度が低速で消費電力が低い第2の通信方式と、が含まれている。第1及び第2の通信方式としては、通信規格が同一で通信プロトコル、或いは変調方式が異なる通信方式が好適であり、具体的には、例えばBluetooth(登録商標)3.0+HS(High Speed)における低消費電力のBluetooth(登録商標)プロトコルと高速の無線LANプロトコル、或いは、IEEE802.11nとIEEE802.11g、IEEE802.11b等を適用することができる。無線通信部94は、互いに異なる通信方式に対応する通信モードがカセッテ制御部92から指定され、カセッテ制御部92から指示された通信モードに対応する通信方式の無線通信によってコンソール42との間で各種情報の送受信を行う。このように、無線通信部94は請求項1に記載の単一の無線通信部の一例である。
一方、放射線検出部62にはセンサ部146と同数の配線160が設けられており、放射線検出部62の個々のセンサ部146は、互いに異なる配線160を介して信号検出部162に各々接続されている。信号検出部162は、各配線160毎に設けられた増幅器、サンプルホールド回路及びA/D変換器を備えており、カセッテ制御部92と接続されている。信号検出部162は、カセッテ制御部92からの制御により、個々のセンサ部146から配線160を介して伝送される信号のサンプリングを所定の周期で行い、サンプリングした信号をデジタルデータに変換してカセッテ制御部92へ順次出力する。
また、電子カセッテ32には電源部96が設けられており、上述した各種電子回路(ゲート線ドライバ80や信号処理部82、画像メモリ90、無線通信部94、カセッテ制御部92、信号検出部162等)は電源部96と各々接続され(図示省略)、電源部96から供給された電力によって作動する。電源部96は、電子カセッテ32の可搬性を損なわないように、前述のバッテリ(二次電池)96Aを内蔵しており、充電されたバッテリ96Aから各種電子回路へ電力を供給する。
図6に示すように、コンソール42はコンピュータから成り、装置全体の動作を司るCPU104、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM106、各種データを一時的に記憶するRAM108、及び、各種データを記憶するHDD110を備え、これらはバスを介して互いに接続されている。またバスには、通信I/F部132及び無線通信部118が接続され、ディスプレイ100がディスプレイドライバ112を介して接続され、更に、操作パネル102が操作入力検出部114を介して接続されている。無線通信部118は、無線通信部94が無線通信可能な複数の通信方式(例えばBluetooth(登録商標)3.0+HS(High Speed)における低消費電力のBluetooth(登録商標)プロトコルと高速の無線LANプロトコル、或いは、IEEE802.11nとIEEE802.11g、IEEE802.11b等)で無線通信可能とされている。
なお、Bluetooth(登録商標)3.0+HS(High Speed)は、通信プロトコルの物理層及びデータリンク層に該当する部分で、従来のBluetooth(登録商標)方式と無線LAN方式の両方を使えるようにしており、機器間で大容量データを高速転送する際はBluetooth(登録商標)から無線LANに切り替えることができる。これを実現するため、Bluetooth(登録商標)3.0+HS(High Speed)は、(1)「Alternate MAC/PHY」(オルタネート マック/ファイ)と、(2)「Protocol Adaptation Layer」(プロトコル・アダプテーション・レイヤー)の二つの技術を使用している。機器間でのデータの送受にあたっては、まずデータを送受する機器間で認証・接続が行われるが、その際はBluetooth(登録商標)方式で通信を行う。接続後、機器間で大容量のデータを送受する場合は、Bluetooth(登録商標)アプリケーションが通信プロトコルをBluetooth(登録商標)から無線LANに切り替える。この切り替え先となるのがAlternate MAC/PHYとなっている。
Alternate MAC/PHYは、Bluetooth(登録商標)アプリケーションと無線LANの物理層との間でデータやコマンドを送受するProtocol Adaptation Layer(PAL)を含んでおり、PALは、送受信するデータやBluetooth(登録商標)のコマンドを既存の無線LANのMAC/PHYで扱えるようにするための「翻訳係」の役割を担っている。これにより、Bluetooth(登録商標)のコマンドを無線LANのコマンドに翻訳して制御することが可能になり、翻訳されたコマンドで既存の無線LANのMAC/PHYを用いて無線LANが実現される。また、新たな無線通信方式に対応する場合には、新たな無線通信の方式に合わせたMAC/PHYにProtocol Adaptation Layerを組み合わせることで作成したAlternate MAC/PHYを搭載することで対応することが出来る。これらにより、Bluetooth(登録商標)3.0+HS(High Speed)では、放射線の照射開始を待機している期間中の通信には低消費電力のBluetooth(登録商標)プロトコルを使用し、画像送信時には消費電力が大きいが高速の無線LANプロトコルの通信方式にBluetooth(登録商標)アプリケーションで切替えることにより、放射線の照射開始を待機している期間中の消費電力の低減を実現することができ、バッテリ寿命の長寿命化を実現することができる。
また、IEEE802.11gは物理レイヤ規格であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重方式)を用いてIEEE802.11bよりも高速化を実現しているが、OFDM回路部の消費電力が大きく、IEEE802.11bよりも高速であるが消費電力は増大している。また、IEEE802.11nは更にMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術を使用し、複数のアンテナで送受信を行うこと(マルチストリーミング)や通信手順の見直しや、複数のチャンネル(通信に用いられるバンド幅)を結合するチャンネルボンディング(チャンネル結合)などにより高速化と安定化を実現しているが、MIMOにより消費電力はIEEE802.11gよりも増大している。従って、IEEE802.11n、IEEE802.11g及びIEEE802.11bの中で、IEEE802.11bは通信速度は最も遅いものの消費電力は最も小さく、IEEE802.11nは通信速度は最も速いものの消費電力は最も大きい。このため、放射線の照射開始を待機している期間中には、通信方式をIEEE802.11nから消費電力の小さいIEEE802.11g、更に望ましくはより消費電力の小さいIEEE802.11bに切替えることで、放射線の照射開始を待機している期間中の消費電力の低減を実現することができ、バッテリ寿命の長寿命化を実現することができる。
通信I/F部132は接続端子42A及び通信ケーブル35を介して放射線発生装置34と接続されている。コンソール42(のCPU104)は、放射線発生装置34との間での曝射条件等の各種情報の送受信を通信I/F部132経由で行う。無線通信部118は電子カセッテ32の無線通信部94と無線通信を行う機能を備えており、コンソール42(のCPU104)は電子カセッテ32との間の画像データ等の各種情報の送受信を無線通信部118経由で行う。また、ディスプレイドライバ112はディスプレイ100への各種情報を表示させるための信号を生成・出力し、コンソール42(のCPU104)はディスプレイドライバ112を介して操作メニューや撮影された放射線画像等をディスプレイ100に表示させる。また、操作パネル102は複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される。操作入力検出部114は操作パネル102に対する操作を検出し、検出結果をCPU104へ通知する。
また、放射線発生装置34は、放射線源130と、コンソール42との間で曝射条件等の各種情報の送受信を行う通信I/F部132と、コンソール42から受信した曝射条件(この曝射条件には管電圧、管電流の情報が含まれている)に基づいて放射線源130を制御する線源制御部134と、を備えている。
次に本実施形態の作用として、放射線画像の撮影について説明する。放射線画像の撮影が行われる場合、コンソール42は、図示しないサーバから撮影内容(例えば撮影部位や必要であれば管電圧、管電流等)を表す情報及び被撮影者の属性情報を受信し、受信した情報をディスプレイ100(図6参照)に表示する。撮影者(放射線技師)は、ディスプレイ100に表示された情報に基づいて、放射線画像の撮影を行うための準備作業を行う。すなわち、電子カセッテ32の電源をオンし、撮影部位に応じた位置に電子カセッテ32を配置する。また、被撮影者の本人確認を行い、操作パネル102に対して放射線Xを照射する際の管電圧及び管電流等を指定する。
上記のように電子カセッテ32の電源がオンされると、電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、記憶部92Cに記憶されている撮影制御プログラムをCPU92Aによって実行することで、図7に示す撮影制御処理を行う。
この撮影制御処理では、まずステップ200において、無線通信部94による無線通信における通信モードとして、通信速度が低速で消費電力が低い第2の通信方式に対応するモード(低速/省電力通信モード)を無線通信部94に設定する。これにより、コンソール42と電子カセッテ32との間の以後の無線通信(例えばコンソール42から電子カセッテ32への状態問い合わせや、電子カセッテ32からコンソール42への状態問い合わせに対する応答等の通信)は第2の通信方式で行われる(図8(A)参照)。これにより、電子カセッテ32への放射線の照射開始を待機している期間(図8(A)に示す「放射線照射開始検出期間」)における消費電力が低減される。
また、ステップ202では、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介してTFT70へ供給される信号のレベルを、TFT70をオンさせるレベルへ切り替えることを、放射線検出器60の全てのゲート配線76について同時に行うことで、放射線検出器60の全てのTFT70を各々オンさせる。これにより、放射線検出器60の個々の画素部74の蓄積容量68(及び光電変換部72の上部電極72Bと下部電極72Aの間)に蓄積されていた電荷が廃棄されると共に、電子カセッテ32に放射線が照射される迄の間、個々の画素部74の光電変換部72から出力される暗電流が電荷として蓄積されることも阻止される。
ステップ204では、放射線検出部62の各センサ部146から配線160を介して伝送された出力信号を、信号検出部162を介してデジタルデータ(放射線の照射量検出値)として取得し、次のステップ206では、放射線検出部62の各センサ部146から取得した放射線の照射量検出値に基づき、放射線の照射量検出値が閾値以上か否かを判定することで、電子カセッテ32への放射線の照射が開始されたか否か判定する。ステップ206の判定が否定された場合はステップ204に戻り、ステップ206の判定が肯定される迄ステップ204,206を繰り返す。
なお、閾値と比較する放射線の照射量検出値としては、各センサ部146から取得した放射線の照射量検出値の平均値を用いてもよいが、電子カセッテ32の照射面56のうち被撮影者の体を透過した放射線が照射される部分については、放射線の一部が被撮影者の体に吸収されることで放射線の照射量が低下するので、各センサ部146のうち、放射線源130からの放射線が直接照射される(被撮影者の体を透過することなく照射される)部分に対応するセンサ部146から取得した照射量検出値を用いることが好ましい。
この態様において、照射量検出値を用いるセンサ部146としては、例えば、被撮影者の体を透過した放射線が照射されることが稀な照射面56の四隅のうちの何れかに近い位置に配置されたセンサ部146を適用することができる。また、照射面56のうち放射線源130からの放射線が直接照射される範囲は撮影部位によって相違するので、コンソール42から撮影部位の情報を取得しておき、取得した情報が表す撮影部位に応じて、照射量検出値を用いるセンサ部146を切り替えるようにしてもよい。
撮影者は、前述の準備作業が完了すると、コンソール42の操作パネル102を介して準備作業の完了を通知する操作を行い、コンソール42は、この操作をトリガとして、指定された管電圧、管電流を曝射条件として放射線発生装置34へ送信する。放射線発生装置34の線源制御部134は、コンソール42から受信した曝射条件を内蔵メモリ等に記憶し、電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、コンソール42から受信した撮影条件を記憶部92Cに記憶させる。またコンソール42は、電子カセッテ32に対して撮影可能な状態か否かを問い合わせる通信を行う。
コンソール42は、放射線発生装置34への曝射条件の送信が正常に終了し、電子カセッテ32も撮影可能な状態であることを確認すると、ディスプレイ100の表示を切り替えることで撮影可能状態になったことを撮影者へ通知し、この通知を確認した撮影者は、コンソール42の操作パネル102を介して撮影開始を指示する操作を行う。これにより、コンソール42は、曝射開始を指示する指示信号を放射線発生装置34へ送信し、放射線発生装置34は、コンソール42から事前に受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流で放射線源130から放射線を射出させる。
上記のように、放射線源130から射出された放射線が電子カセッテ32に照射されると、撮影制御処理(図7)のステップ206の判定が肯定されてステップ208へ移行し、無線通信部94を通信停止状態に設定する。これにより、コンソール42と電子カセッテ32との間の無線通信は一時的に停止される。本実施形態では、図8(A)に示すように、上記の通信停止状態が、放射線検出器60に電荷を蓄積している期間(図8(A)に示す「放射線画像撮影期間」)及び放射線検出器60から画像を読み出して画像データを画像メモリ90に書込む期間(図8(A)に示す「画像読出/データ書込間」)の間継続されるので、この期間にコンソール42と電子カセッテ32との無線通信が行われたことを原因として、撮影された放射線画像にノイズ等が重畳することが防止される。
なお、上記の無線通信の停止は、無線通信部94のうちアナログ回路部による電波の放出を停止させることで行ってもよいが、一般に、無線通信部94はアナログ回路部よりもその前段に設けられ変調等の処理を行うデジタル回路部の方が消費電力が大きく、ノイズ源となり易いので、デジタル回路部の動作を停止させる(例えばデジタル回路部への電力の供給を停止させる等)ことで無線通信を停止させることがより望ましい。
次のステップ210では、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介してTFT70へ供給される信号のレベルを、TFT70をオフさせるレベルへ切り替えることを、放射線検出器60の全てのゲート配線76について同時に行うことで、放射線検出器60の全てのTFT70を各々オフさせる。これにより、放射線検出器60の個々の画素部74の蓄積容量68(及び光電変換部72の上部電極72Bと下部電極72Aの間)への電荷の蓄積が開始される。
ステップ212では放射線検出部62の各センサ部146から放射線の照射量検出値を取得し、次のステップ214では、各センサ部146から取得した放射線の照射量検出値が0又は0に近い値か否かを判定する。この判定は、放射線源130からの放射線の射出が停止され、電子カセッテ32への放射線の照射が終了したことが検出されたか否かを判定しており、判定が否定された場合はステップ212に戻り、ステップ214の判定が肯定される迄ステップ212,214を繰り返す。なお、このステップ212,214に代えて、放射線の照射開始が検出されてから予め設定された時間が経過したか否かを判定することで、電子カセッテ32への放射線の照射が終了したか否かを判定するよう構成してもよい。
コンソール42は曝射終了タイミングの到来を監視しており、曝射終了タイミングが到来すると、コンソール42から放射線発生装置34へ放射線の射出終了が指示され、放射線発生装置34は、放射線源130からの放射線の射出を停止させる。この場合、電子カセッテ32への放射線の照射が停止されることで、撮影制御処理(図7)のステップ214の判定が肯定されてステップ216へ移行し、放射線検出器60のTFT70をゲート配線76単位で順にオンさせることで、個々の画素部74の蓄積容量68(及び光電変換部72の上部電極72Bと下部電極72Aの間)に蓄積された電荷を、撮影された放射線画像の信号として順に読み出すと共に、この画像信号が入力される信号処理部82から順に出力される放射線画像の画像データを画像メモリ90に書き込む。
次のステップ218では、無線通信部94による無線通信における通信モードとして、通信速度が高速である代わりに第2の通信方式よりも消費電力が高い第1の通信方式に対応するモード(高速通信モード)を無線通信部94に設定する。これにより、コンソール42と電子カセッテ32との間の以後の無線通信(例えばコンソール42から電子カセッテ32への状態問い合わせや、電子カセッテ32からコンソール42への状態問い合わせに対する応答等の通信)は第1の通信方式で行われる。そしてステップ220では、放射線画像データの画像データを画像メモリ90から読み出し、無線通信部94によってコンソール42へ無線通信で送信させる。この無線通信は第1の通信方式で行われるので(図8(A)も参照)、コンソール42への画像データの送信が短時間で完了し、次の放射線画像の撮影が可能となる迄の時間を短縮することができる。
コンソール42への放射線画像の画像データの送信が完了するとステップ222へ移行し、電子カセッテ32の電源がオフされることで放射線画像の撮影終了が指示されたか否か判定する。判定が否定された場合はステップ200に戻り、前述のように、無線通信部94による無線通信における通信モードとして、低速/省電力通信モードが再度設定される。また、ステップ222の判定が肯定された場合は撮影制御処理を終了する。
なお、上記で説明した撮影制御処理は、図8(A)に示すように、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、放射線画像撮影期間及び画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信を停止し、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は以下で説明する各態様も権利範囲に含むものである。
すなわち、図8(B)に示す態様は、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、放射線画像撮影期間にはコンソール42との無線通信を停止し、画像読出/データ書込期間及び画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。この態様は、画像読出/データ書込期間に高速通信モードでコンソール42との無線通信が行われるので、図8(A)に示す態様よりは消費電力が増大する可能性はあるものの、放射線検出器60からの画像の読み出しと並行して、信号処理部82から出力された放射線画像の画像データのコンソール42への送信を行う等の場合に、画像読出/データ書込期間の画像データの送信を高速で行うことができ、コンソール42への放射線画像の画像データの送信をより早期に完了させることができる。また、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行うことで、この期間の消費電力が低く抑制される。
また、図8(C)に示す態様は、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、放射線画像撮影期間にはコンソール42との無線通信を停止し、画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。この態様は、画像読出/データ書込期間に低速/省電力通信モードでコンソール42との無線通信が行われるので、図8(A)に示す態様よりは消費電力が増大する可能性はあるものの、放射線検出器60からの画像の読み出しと並行して、信号処理部82から出力された放射線画像の画像データのコンソール42への送信を行う等の場合に、画像読出/データ書込期間に画像データの送信を行うことができると共に、図8(B)に示す態様よりは消費電力を低減することができる。また、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行うことで、この期間の消費電力が低く抑制される。
また、図9(A)に示す態様は、放射線照射開始検出期間及び放射線画像撮影期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信を停止し、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。この態様は、図8(A)に示す態様よりは消費電力が増大する可能性はあるものの、放射線画像撮影期間にコンソール42との無線通信を行うことが可能となる。また、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行うことで、この期間の消費電力が低く抑制される。
また、図9(B)に示す態様は、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、放射線画像撮影期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行い、画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信を停止し、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。この態様は、図8(A)に示す態様よりは消費電力が増大する可能性はあるものの、図9(A)に示す態様と同様に、放射線画像撮影期間にコンソール42との無線通信を行うことが可能となる。また、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行うことで、この期間の消費電力が低く抑制される。
また、図10(A)に示す態様は、放射線照射開始検出期間、放射線画像撮影期間及び画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。また、図10(B)に示す態様は、放射線照射開始検出期間及び放射線画像撮影期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、画像読出/データ書込期間及び画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。更に、図10(C)に示す態様は、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、放射線画像撮影期間、画像読出/データ書込期間及び画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信を高速通信モードで行うものである。
図10に示す各態様は、図8(A)に示す態様よりは消費電力が増大する可能性があり、また放射線画像撮影期間及び画像読出/データ書込期間に無線通信が停止されないので、画像にノイズが重畳する可能性が生ずるものの、放射線画像撮影期間にコンソール42との無線通信を行うことが可能となり、放射線検出器60からの画像の読み出しと並行して、信号処理部82から出力された放射線画像の画像データのコンソール42への送信を行うことが可能となる。
なお、上述した第1実施形態では、放射線検出部62によって放射線の照射終了も検出する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、放射線の照射開始が検出されてから予め設定された時間が経過したことをトリガとして、放射線の照射(放射線画像の撮影)が終了したと判断して放射線検出器60からの放射線画像の読み出し、画像メモリ90への画像データの書き込みを行うようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、以下、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
図11及び図12に示すように、本第2実施形態では放射線検出部62が省略されており、放射線検出部62の各センサ部146と配線160を介して接続された信号検出部162も省略されている。
次に図13を参照し、本第2実施形態に係る撮影制御処理を説明する。なお、本第2実施形態に係る撮影制御処理は、請求項8に記載の制御手段による処理の一例である。本第2実施形態に係る撮影制御処理では、無線通信部94による無線通信の通信モードとして低速/省電力通信モードを無線通信部94に設定し(ステップ200)、放射線検出器60の全てのTFT70を各々オンさせて個々の画素部74に蓄積されていた電荷が廃棄させ(ステップ202)た後に、次のステップ203において、電子カセッテ32の筐体54に設けられた表示部54Aの表示状態を、「撮影可能状態」を意味する表示状態へ切り替える。
次のステップ205では予め設定された第1時間が経過したか否かを判定し、判定が肯定される迄ステップ205を繰り返す。前述のように、本第2実施形態では放射線検出部62が省略されており、放射線の照射開始を検出できないため、これに代えて第1時間が経過したか否かを判定することで、放射線の照射が開始されたか否かを推定している。第1時間が経過するとステップ205の判定が肯定され、電子カセッテ32の表示部54Aの表示状態を、「撮影中」を意味する表示状態へ切り替え(ステップ207)、無線通信部94を通信停止状態に設定し(ステップ208)、放射線検出器60の全てのTFT70を各々オフさせて(ステップ210)、放射線検出器60の個々の画素部74への電荷の蓄積を開始させる。
また、次のステップ211では予め設定された第2時間が経過したか否かを判定し、判定が肯定される迄ステップ211を繰り返す。このステップ211では、第2時間が経過したか否かを判定することで放射線の照射が終了したか否かを推定している。第2時間が経過するとステップ211の判定が肯定され、電子カセッテ32の表示部54Aの表示状態を、「画像読出中」を意味する表示状態へ切り替え(ステップ213)、撮影された放射線画像を放射線検出器60から順に読み出すと共に、信号処理部82から順に出力される放射線画像の画像データを画像メモリ90に書き込む (ステップ216)。
また、画像メモリ90への画像データの書き込みが終了すると、無線通信部94による無線通信の通信モードとして高速通信モードを設定し(ステップ218)、電子カセッテ32の表示部54Aの表示状態を、「画像転送中」を意味する表示状態へ切り替え(ステップ219)、放射線画像データの画像データを画像メモリ90から読み出し、無線通信部94によってコンソール42へ無線通信で送信させる(ステップ220)。
以上の撮影制御処理により、図14(A)に示すように、電子カセッテ32の表示部54Aの表示状態を「撮影可能」に切り替えてから第1時間が経過する迄の放射線照射待機期間には、コンソール42との無線通信が低速/省電力通信モードで行われることで、この期間の消費電力が抑制される。また、放射線画像撮影期間及び画像読出/データ書込期間にはコンソール42との無線通信が停止されることで、撮影された放射線画像へのノイズ等の重畳が防止される。また、画像データ転送期間にはコンソール42との無線通信が高速通信モードで行われることで、コンソール42への画像データの送信が短時間で完了する。
なお、本第2実施形態のように、電子カセッテ32で放射線の照射開始及び照射終了を検出しない態様においても、例えば図14(B),(C)に示すように、画像読出/データ書込期間に、コンソール42との無線通信を高速通信モード又は低速/省電力通信モードで行うようにしてもよいし、図示は省略するが、先に説明した図9(A),(B)と同様に、放射線画像撮影期間に、コンソール42との無線通信を高速通信モード又は低速/省電力通信モードで行うようにしてもよいし、先に説明した図10(A)〜(B)と同様に、画像読出/データ書込期間及び放射線画像撮影期間に、コンソール42との無線通信を高速通信モード又は低速/省電力通信モードで各々行うようにしてもよい。何れの態様においても、放射線照射開始検出期間にはコンソール42との無線通信が低速/省電力通信モードで行われるので、この期間の消費電力が低く抑制される。
また、上記では放射線画像として静止画像を撮影する場合を説明したが、本発明は放射線画像として動画像を撮影する場合にも適用可能であることは言うまでもない。
また、上記では請求項10に記載の発光部の一例として、柱状結晶領域と非柱状結晶領域が連続的に形成された構成のシンチレータ71を説明したが、例えば上記の非柱状結晶領域に代えてアルミニウム等から成る光反射層が設けられ、柱状結晶領域のみが形成された構成であってもよいし、他の構成であってもよい。
更に、上記では、請求項8に記載の報知手段の一例として、複数個の発光部の点消灯によって電子カセッテ32の状態を表示する表示部56Aを説明したが、これに限定されるものではなく、電子カセッテ32の状態を音声等によって報知する構成を採用することも可能である。
また、上記では、本発明に係る第1検出手段の一例として、照射された放射線をシンチレータ71で光へ一旦変換した後に、変換した光を放射線検出器60(放射線検出部62)で電荷に変換する間接変換方式の構成を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、アモルファスセレン等によって放射線を電荷へ直接変換して蓄積する直接変換方式の構成を採用してもよい。
また、上記では少なくとも画像データ転送期間はコンソール42との無線通信を常に高速通信モードで行う態様を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、放射線画像として撮影される範囲の確認等を目的として放射線画像が予備的に撮影された後に診断用の放射線画像が撮影され、予備的に撮影された放射線画像の画像データが、例えば放射線検出器60から画像を読み出す際の画素単位での間引き、或いは、複数画素のデータを加算することによる低解像度化、或いは、トリミング読み出し(部分領域読み出し)、或いは、非可逆圧縮の適用等によってデータ量が小さくされた画像データである場合、予備的に撮影された放射線画像の画像データをコンソール42へ送信する際は、コンソール42との無線通信を低速/省電力通信モードで行い、診断用に撮影された放射線画像の画像データをコンソール42へ送信する際は、コンソール42との無線通信を高速通信モードで行うようにしてもよい。上記態様は請求項1記載の発明に対応している。
また、診断用の放射線画像として適正な範囲が撮影されたか否かを早期に確認することを目的として、診断用のフルサイズの放射線画像を撮影した後、撮影した放射線画像のフルサイズの画像データを制御装置へ送信する前に、フルサイズの画像データに対して画素の間引きや複数画素のデータの加算等を行ってデータ量を削減した画像データをコンソール42へ送信することで、撮影された放射線画像のプレビュー表示を制御装置で行わせ、その後フルサイズの画像データをコンソール42へ送信する場合がある。この場合、データ量を削減した画像データが送信される際には、データ量が少ないためコンソール42との通信を低速/省電力通信モードで行い、フルサイズの画像データが送信される際には、データ量が多いためコンソール42との通信を高速通信モードで行うようにしてもよい。
また、放射線画像のプレビュー表示が行われる迄の時間短縮を優先し、診断用のフルサイズの放射線画像は、適正な範囲が撮影されていれば表示が多少遅くても構わない、という場合には、上記とは逆に、データ量を削減した画像データが送信される際には、コンソール42との通信を高速通信モードで行い、フルサイズの画像データが送信される際には、コンソール42との通信を低速/省電力通信モードで行うようにしてもよい。本発明は上記各態様も権利範囲に含むものである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載した事項の実施形態以外に、以下に記載する事項の実施態様を含んでいる。
(1)撮影可能な状態を報知するための報知手段を更に備え、前記制御手段は、前記第1検出手段が放射線を検出可能な状態で、前記撮影可能な状態を前記報知手段によって報知すると共に、前記撮影可能な状態を報知してから予め設定された第1時間が経過したことを契機として前記待機期間が終了したことを認識し、照射された放射線を前記第1検出手段によって画像として検出させる請求項1〜請求項4の何れか1項記載の放射線画像撮影装置。
(2)前記制御手段は、前記第1検出手段による放射線の検出を開始させてから予め設定された第2時間が経過したことを契機として、前記第1検出手段による放射線の検出が終了したことを認識し、前記第1検出手段によって検出された画像を読み出し画像データとして記憶手段に書き込む処理を信号処理部によって行わせ、記憶手段への画像データの書き込みが終了したことを契機として、前記画像データ転送期間が到来したことを認識し、前記第1検出手段が照射された放射線を画像として検出することで得られた画像データを前記無線通信部によって前記制御装置へ送信させる(1)記載の放射線画像撮影装置。