JP5597323B2 - インクジェットプリンタおよびその印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷媒体にインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタおよびその印刷方法に関する。
従来、プラテン上に載置させた印刷媒体に対してプラテンと対向して配設された印刷ヘッドを、左右に往復移動させながらインクを吐出させて、印刷媒体に印刷を施すインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタには、紫外線が照射されることにより硬化する性質を有した紫外線硬化型インク(以下、UVインクと称する)を、印刷ヘッドから吐出させて印刷媒体に印刷を施すものがある。このUVインクは、耐候性および耐水性に優れているため、印刷が施された印刷物を例えば屋外広告宣伝ビラ等に用いることが可能となり、水溶性インクを用いた場合と比較して印刷物の使用用途が格段に広がるという利点がある。
ところで、UVインクを吐出させて印刷を行うインクジェットプリンタには、印刷媒体に付着したUVインクを硬化させるための紫外線照射装置が設けられている。この紫外線照射装置における紫外線を発射させる紫外線光源として、例えば水銀ランプ、メタルハライドランプ等を紫外線照射装置に対して脱着可能に設けた構成が知られている。また近年においては、紫外線発光ダイオード(以下、UVLEDと称する)を紫外線光源として用いたものもある。ここでUVLEDとは、Ultra Vioret Light Emitting Diodeの略である。
上記例示した紫外線光源は、一般的に稼働時間に応じて出力される紫外線の強度が徐々に低下していく。そのため、長期間稼動して寿命に達した紫外線光源を用いてUVインクを硬化させると、印刷媒体に照射される紫外線光量が不足してUVインクが十分に硬化されないという不具合が発生する場合がある。このような不具合の発生を回避するための手法として、例えば特許文献1には、紫外線光源が寿命に達する稼働時間を予め設定しておき、紫外線光源の稼働時間が予め設定された稼働時間に達したか否かを判断し、寿命に達したと判断された場合にはオペレータに紫外線光源の交換を促す手法が開示されている。
特開2005−138476号公報
ところで、上記の特許文献1のようにして紫外線光源の寿命を判断する場合、寿命と判断される間際の紫外線の強度は、印刷媒体に付着したUVインクを硬化可能な下限出力強度付近まで低下していることが多い。そのため、紫外線照射開始時と寿命間際とで、紫外線の強度が異なることによってUVインクの硬化状態にばらつきが発生することがあり、印刷品質を低下させる虞があった。
以上のような課題に鑑みて、紫外線光源から出力される紫外線の強度が一定となるように補正して印刷品質を向上させるインクジェットプリンタおよびその印刷方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るインクジェットプリンタは、印刷ヘッドを媒体支持手段(例えば、実施形態におけるバキュームテーブル12a)に支持された印刷媒体に対向させた状態で前記印刷媒体に対して相対移動させながら、前記印刷ヘッドからインクを吐出させて前記印刷媒体の表面に所望の印刷を施すインクジェットプリンタにおいて、印刷媒体に紫外線を照射して前記印刷媒体に付着したインクを硬化させる紫外線光源(例えば、実施形態におけるUVLED72)を備えた紫外線照射手段(例えば、実施形態における右UVLEDユニット70Rおよび左UVLEDユニット70L)と、前記紫外線光源からの出力紫外線強度を制御する出力制御手段(例えば、実施形態におけるコントローラ23)とを備えて構成される。前記出力制御手段は、前記紫外線光源の出力紫外線強度と稼動時間との関係を示した参照用出力特性データ(例えば、実施形態における出力特性データ79)を備え、前記参照用出力特性データを参照して前記紫外線光源からの出力紫外線強度を高める強度補正を行うように構成されている。
上述の本発明に係るインクジェットプリンタにおいて、前記紫外線光源は、紫外線の出力開始から初期稼動時間を経過するまでは略一定の強度の紫外線を出力するような出力特性を有しており、前記出力制御手段は、前記初期稼動時間を経過した後に前記強度補正を行う構成が好ましい。
また、前記出力制御手段は、前記紫外線光源からの出力紫外線強度が前記印刷媒体に付着したインクを硬化可能な下限出力強度まで低下したか否かの判断を前記参照用出力特性データに基づいて行う下限判断手段(例えば、実施形態における下限判断部78)をさらに備えた構成が好ましく、前記下限判断手段において前記紫外線光源からの出力紫外線強度が前記下限出力強度まで低下したと判断されたとき、前記出力制御手段は前記強度補正を行うことが好ましい。
なお、前記インクジェットプリンタは、前記紫外線光源からの出力紫外線強度を測定する強度測定手段(例えば、実施形態における強度測定部80)を備え、前記出力制御手段は、前記強度測定手段において前記印刷媒体に付着したインクを硬化可能な下限出力強度が検出されたときに前記紫外線光源からの出力紫外線強度を高める強度補正を行う構成でも良い。
さらに、上述のように構成されたインクジェットプリンタにおいて、前記紫外線光源は、紫外線を出力可能な発光ダイオードを用いた構成が好ましい。
前記課題を解決するために本発明に係る印刷方法は、上述のように構成されたインクジェットプリンタを用いて行う印刷方法であって、前記印刷ヘッドおよび前記紫外線照射手段を前記媒体支持手段に支持された前記印刷媒体に対して相対移動させながら、前記印刷ヘッドからインクを吐出して前記印刷媒体に付着させるとともに前記紫外線照射手段の前記紫外線光源から出力された紫外線を前記印刷媒体に照射し付着したインクを硬化させるステップを備えている。前記印刷媒体に紫外線を照射するときに、前記出力制御手段が前記参照用出力特性データを参照して前記紫外線光源からの出力紫外線強度を補正する制御を行う。
本発明に係るインクジェットプリンタにおいて、出力制御手段は、紫外線光源の出力紫外線強度と稼動時間との関係を示した参照用出力特性データを備えおり、参照用出力特性データを参照して紫外線光源からの出力紫外線強度を高める強度補正を行う構成となっている。このように構成することにより、出力制御手段は、例えば紫外線光源の稼動時間を計測して参照用出力特性データを参照することにより、目標とする出力紫外線強度に維持するために、どのタイミング(稼動時間)において、どれだけ出力紫外線強度を高める強度補正すれば良いのかが求められる。よって、求められたタイミングにおいて強度補正することにより、紫外線光源からほぼ一定の強度の紫外線を出力させることができ、印刷品質を向上させることが可能となる。
上述の本発明に係るインクジェットプリンタにおいて、出力制御手段は、紫外線光源の出力が低下し始める初期稼動時間を経過した後に強度補正を行う構成が好ましい。このように構成された場合、出力紫外線強度が十分に確保されている初期稼動時間を経過するまでは強度補正は行わないため、出力制御手段の制御負担を軽減することができる。また、この初期稼動時間は、参照用出力特性データを参照することにより把握できるので、出力制御手段の制御構成を複雑化することなくシンプルに構成できる。
また、上述の本発明に係るインクジェットプリンタにおいて、出力制御手段は、印刷媒体に付着したインクを硬化可能な下限出力強度まで低下したか否かの判断を、参照用出力特性データに基づいて行う下限判断手段を備えた構成が好ましい。このように構成された場合、出力制御手段は、例えば紫外線光源の稼動時間を計測しながら参照用出力特性データを参照することにより、計測した稼動時間における紫外線光源の出力強度を検出できるとともに、下限出力強度まで低下したか否かを判断可能である。よって、出力制御手段をシンプルな構成としながら、強度補正のタイミングおよびそのときの補正量を把握することが可能となる。
なお、出力制御手段は、紫外線光源からの出力紫外線強度を測定する強度測定手段において下限出力強度が検出されたときに、強度補正を行う構成も好ましい。このように構成した場合、例えば紫外線光源の製造誤差等により、稼動時間と照射強度との関係に若干の誤差が生じる場合もあるが、このような場合においても、強度測定手段により直接出力紫外線強度が測定されるので、下限出力強度を下回る前に適切なタイミングで強度補正を行うことが可能となる。
上述の本発明に係るインクジェットプリンタにおいて、紫外線光源は、紫外線を出力可能な発光ダイオードを用いた構成が好ましい。このように発光ダイオードを用いて構成すると、発光ダイオードに対する例えば供給電流値を変化させると同時に出力紫外線強度が追従して変化する。そのため、出力紫外線強度の制御に対してタイムラグをほとんど生じることなく、所望の出力紫外線強度の紫外線を出力して印刷媒体に照射することが可能となり、印刷媒体に付着したUVインクをムラなく硬化させることが可能となる。
本発明に係る印刷方法において、出力制御手段が、紫外線光源の出力紫外線強度と稼動時間との関係を示した参照用出力特性データを参照して、紫外線光源からの出力紫外線強度を補正する制御を行う構成となっている。この構成から、参照用出力特性データを参照することにより、紫外線光源の稼動時間に応じて、目標とする出力紫外線強度に維持するために、強度補正を行うタイミングおよび強度補正量が求まる。よって、求められたタイミングにおいて強度を補正する制御を行うことにより、紫外線光源からほぼ一定の強度の紫外線を出力可能となる。
本発明を適用したインクジェットプリンタを示した斜視図である。 実施例1に係る印刷ユニットの内部(一部省略)を示した斜視図である。 図2中のIII−III部分を示した断面図である。 実施例1に係るUVLEDからの紫外線の相対出力と稼動時間との関係を表したグラフである。 実施例1に係るインクジェットプリンタの制御系統を示した図である。 実施例1に係るUVLEDの出力特性を表したグラフである。 実施例2に係る印刷ユニット近傍を示した斜視図である。 実施例2に係るインクジェットプリンタの制御系統を示した図である。 実施例2に係るUVLEDの出力特性を表したグラフである。 実施例2に係るUVLEDからの紫外線の相対出力と稼動時間との関係を表したグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態である実施例1および2ついて説明する。なお、説明の便宜上、各図に示す矢印の方向を、それぞれ前後、左右および上下と称して説明する。
まず、図1〜6を参照して実施例1について説明する。図1に、本発明を適用したインクジェットプリンタの一例としての、テーブル上に固定保持された印刷媒体に対して印刷ユニットを水平面内の直交二軸(X軸−Y軸)方向に移動させて、印刷媒体に対して所望の印刷を行うインクジェットプリンタ1を斜め前方から見た斜視図を示す。
インクジェットプリンタ1は、下部において土台部分を構成する支持部10、および支持部10の上方に移動自在となって配設された印刷部50から構成されている。支持部10は、本体フレーム11、支持テーブル12、真空ブロア13およびコントロールユニット20を主体に構成される。本体フレーム11は、その上方に載置されて固定された支持テーブル12を水平に支持するとともに、各機構の取り付けベースとなっている。支持テーブル12の左右側端面には、前後に延びるガイド溝12b,12bが形成され、後述する印刷部50の左右に形成された前後ガイド51a,51aと嵌合している。
支持テーブル12の中央部分には、平板状の印刷媒体2を載置して固定保持するバキュームテーブル12aが形成されている。バキュームテーブル12aの表面には、上下に貫通する微細な空気孔が多数形成されており、これらの空気孔はバキュームテーブル12aの下面側に設けられた減圧室(図示せず)と連通している。真空ブロア13は、減圧室と連通しており減圧室内の空気を排気して負圧に設定し、または減圧室に空気を送り込み空気孔から吐出させる。印刷媒体2をバキュームテーブル12a上の原点位置に載置して、真空ブロア13により減圧室が負圧に設定され、印刷媒体2がバキュームテーブル12a表面に真空吸着されて固定保持される。
コントロールユニット20は、支持テーブル12の前端部に設置されており、操作パネル21、停止ボタン22およびコントローラ23を主体に構成される。操作パネル21には、インクジェットプリンタ1の作動を操作する操作ボタン(図示せず)、および稼動状況を表示する表示パネル(図示せず)等が設けられている。停止ボタン22は、インクジェットプリンタ1の作動を停止させるボタンである。なお、コントローラ23は、インクジェットプリンタ1が所望の稼動状況となるように、後述する各構成部分に作動信号を出力可能となっており、その詳細については後述する。
印刷部50は、基部51、ガイドレール52および印刷ユニット60を主体に構成される。基部51は、左右に延びた略直方体となっており、左右端部近傍に形成された前後ガイド51a,51aがガイド溝12b,12bと嵌合し、支持テーブル12の上方を跨いで前後にスライド移動自在に支持される。ガイドレール52は、基部51の前面に左右に延びて形成されている。また、後述するキャリッジ63の後面に形成された左右ガイド65がガイドレール52と嵌合しており、印刷ユニット60は左右にスライド移動自在に支持される。なお、基部51を前後にスライド移動させる前後駆動機構59、および印刷ユニット60を左右にスライド移動させる左右駆動機構69については、種々の周知技術を用いることが可能であり、本明細書ではその説明を省略する。
印刷ユニット60は、図1および図2に示すように、印刷ヘッド62、キャリッジ63、右UVLEDユニット70Rおよび左UVLEDユニット70Lを主体に構成され、外周部がカバー61によって覆われている。キャリッジ63は、印刷ヘッド62、右UVLEDユニット70Rおよび左UVLEDユニット70Lの取付ベースとなっている。キャリッジ63の前端部近傍に印刷ヘッド62が搭載されて固定され、印刷ヘッド62の右方に右UVLEDユニット70R、印刷ヘッド62の左方に左UVLEDユニット70Lが配設されている。このように構成された印刷ユニット60は、左右駆動機構69によって印刷媒体2の上方を左右に往復移動されるとともに、前後駆動機構59によって前後にスライド移動される。
印刷ヘッド62は、例えばマゼンタ(M),イエロー(Y),シアン(C),ブラック(K),透明なクリア(T)の各色のUVインクに対応した色別印刷ヘッド62M,62Y,62C,62K,62Tから構成される。そして、この色別印刷ヘッド62M,62Y,62C,62K,62Tの下面には、各色のUVインクを下方に向けて吐出可能な複数のノズル(図示せず)が、前後左右方向に延びる平面に配設されている。
また、基部51の左端部上面には、各色のUVインクを貯えた貯蔵タンク53が配置されている。この貯蔵タンク53は、例えば、マゼンタ(M),イエロー(Y),シアン(C),ブラック(K),クリア(T)の各色に対応した色別貯蔵タンク53M,53Y,53C,53K,53Tから構成されている。そして、色ごとに貯蔵タンクと印刷ヘッドとが管路(図示せず)を介して連通しており、適宜貯蔵タンクから色別印刷ヘッドにUVインクが送られる。なお、色別印刷ヘッド62Tから吐出される透明なクリア(T)のUVインクを、印刷媒体2の表面に付着させることによって、光沢のある印刷を施すことが可能となる。
右UVLEDユニット70Rと左UVLEDユニット70Lとは同一構成となっており、以下において右UVLEDユニット70Rを例に挙げて説明する。ここで、図2および右UVLEDユニット70Rの断面図を示した図3を参照しながら説明する。右UVLEDユニット70Rは、カバー71、UVLED72および取付部材73を主体に構成され、前後側面、左右側面および上面が平板状のカバー71によって覆われ下方に向けて開口している。また、カバー71によって覆われた内部に取付部材73が固定されており、取付部材73に対して複数(6つ)のUVLED72が取り付けられている。なお、UVLED72は、取付部材73に対して脱着可能となっている。
UVLED72は、本体部72aおよび集光レンズ72bを主体に構成され、本体部72aが取付部材73に取り付けられている。また、UVLED72は、本体部72aの内部に組み込まれたLEDチップ(図示せず)から発光された紫外線を、集光レンズ72bによって集光させて一定の照射角度で下方に照射する。LEDチップは、コントローラ23によって、例えば供給される電流の電流値が制御されることにより電流値に応じた強度の紫外線を出力可能となっている。なお、この実施例1においては、後述するように、稼動開始からしばらくは一定強度の紫外線を出力し、その後徐々に出力強度が低下していく特性を有したUVLED72を用いた場合を例示している。
コントローラ23は、コントロールユニット20の内部に構成されており、図5に示すように、前後駆動機構59、左右駆動機構69、右UVLEDユニット70R(UVLED72)、左UVLEDユニット70L(UVLED72)および色別印刷ヘッド62M,62Y,62C,62K,62T等に対して作動信号を出力可能に接続されている。コントローラ23の内部のメモリー(図示せず)には、UVLED72が紫外線を出力して稼動した(累積)稼動時間と、各稼動時間における紫外線の出力強度との関係を示した出力特性データ79が、データベースとして記憶されている。また、コントローラ23の内部には下限判断部78が構成されており、後述するように、コントローラ23はこの下限判断部78の判断結果に基づいて、UVLED72への供給電流値を制御して紫外線の出力強度を制御する構成となっている。
下限判断部78は、UVLED72(LEDチップ)に電流が供給されてUVLED72が紫外線を発光した(累積)稼働時間を計測可能となっている。さらに、下限判断部78は、出力特性データ79を参照することにより、計測された稼動時間におけるUVLED72からの紫外線の出力強度を読み出し、その読み出された出力強度が、印刷媒体2に付着したUVインクを硬化可能な下限出力強度(例えば、後述する相対出力70%の強度)まで低下したか否かを判断可能となっている。また、出力特性データ79を参照することにより、UVLED72がどれだけ稼動したとき、後述するように相対出力が低下し始めるのかが把握可能である。そのため、下限判断部78は、出力初期状態から継続して稼働時間を計測する一方で、下限出力強度まで低下したか否かの判断は、相対出力の低下が始まった後から開始する構成となっている。このように構成することにより、下限判断部78における制御負担が軽減される。また、下限出力強度まで低下したか否かの判断は、一定時間間隔でまたは連続的に行う。なお、出力特性データ79は、例えば後述する図6に示すような、実測して得られた紫外線の相対出力と稼動時間との関係を基にして作成されるが、ここで、平均寿命6a、最大寿命6bおよび最小寿命6cのうち、平均寿命6aを基にして作成されることが好ましい。
以上ここまでは、インクジェットプリンタ1の各構成部材について説明したが、以下にインクジェットプリンタ1を用いて印刷媒体2に印刷を施す印刷方法について説明する。
まず、バキュームテーブル12a上に印刷媒体2を載置して固定保持し、印刷ユニット60を印刷媒体2の後端(または前端)に移動させる。左右駆動機構69により印刷ユニット60を左右に往復移動させながら、印刷ヘッド62から印刷媒体2に向けてUVインクを吐出して所望のパターンで付着させる。印刷ユニット60が右方へ移動しているとき、例えば左UVLEDユニット70Lを稼動させて紫外線を照射させ、印刷媒体2に付着したUVインクを硬化させる。一方、印刷ユニット60が左方へ移動しているとき、例えば右UVLEDユニット70Rを稼動させて紫外線を照射させ、印刷媒体2に付着したUVインクを硬化させる。このように、印刷ユニット60が左右に往復移動されながらUVインクの吐出および紫外線の照射を行うとともに、前後駆動機構59により前後に移動されることによって、印刷媒体2に所望の印刷が行われる。
以上ここまでは、インクジェットプリンタ1による印刷方法について説明したが、以下に、図6を参照しながらUVLED72から出力される紫外線の強度特性について説明する。
図6に、実施例1に係るUVLED72と同様の特性を有したUVLEDを用いた場合、紫外線を出力する出力初期状態において、そのUVLEDが出力可能な最大の強度(相対出力100%)の紫外線を出力させるように例えば供給電流値を設定したときの、紫外線の相対出力と稼動時間との関係を示している。この図6は、同一仕様となった複数のUVLEDについて、稼動時間ごとに各UVLEDの相対出力を計測して作成したものである。UVLEDごとに相対出力に多少のばらつきがあり、そのばらつきの最大値同士を結ぶようにして作成されたものが最大寿命6bであり、一方、ばらつきの最小値同士を結ぶようにして作成されたものが最小寿命6cである。また、ばらつきの平均値同士を結ぶようにして作成されたものが平均寿命6aである。
図6に示す例えば平均寿命6aから見て取れるように、UVLEDは、稼動開始当初からしばらくの間は相対出力100%の強度の紫外線を出力しているが、その後、稼動時間とともに徐々に相対出力が低下していく。UVLED72も同様に稼動時間とともに徐々に相対出力が低下するため、ある時点において印刷媒体2に照射される紫外線光量が不足して、UVインクが十分に硬化されず硬化不良が発生することがある。このような硬化不良の発生を回避するために、以下のようにしてUVLED72からの出力される紫外線の強度制御を行う。なお、以下の説明において、UVLED72が出力可能な最大の強度に対して70%の強度(相対出力70%)を、UVインクを硬化可能な下限出力強度と仮定する。よって、相対出力70%よりも高い強度の紫外線が出力される場合には、印刷媒体2に付着したUVインクは硬化され、一方、相対出力70%に満たない強度の紫外線が出力される場合には、硬化不良を発生することがあるものとして説明する。
以上、UVLED72から出力される紫外線の強度特性について説明したが、以下に、コントローラ23による右UVLEDユニット70R(UVLED72)および左UVLEDユニット70L(UVLED72)から出力される紫外線の強度制御について、図4に示すグラフ4b,グラフ4c,グラフ4dおよび図5を参照しながら説明する。なお、図4に2点鎖線で示したグラフ4aは、図6の平均寿命6aに相当するものであって、本実施例における制御とは直接関係しないが参照用として記載している。グラフ4aから分かるように、仮に、UVLED72から紫外線を出力させる出力初期状態において、相対出力100%となるようにコントローラ23がUVLED72への供給電流値を例えばa1に設定した場合、稼動時間t1だけ経過したときに相対出力が70%まで低下する。
本実施例における制御では、グラフ4aのような強度特性を有したUVLED72を用いて、UVLED72への供給電流値を、まず出力初期状態において例えば相対出力80%となるようa2に制御し、その後a2からa3、さらにa3からa1へと上げる場合を例示する。上記制御において、UVLED72への供給電流値を、設定可能な最大の供給電流値であるa1へ最終的に上げるように制御を行うことが好ましい。このように制御を行った場合、UVLED72が有する紫外線の出力性能を十分に活用して、より長期間にわたって所望の強度の紫外線を出力可能となる。なお、本実施例では、UVLED72への供給電流値を2回上げる(a2からa3およびa3からa1)場合の制御について説明するが、1回または3回以上上げるように制御を行っても良い。
本実施例において、出力初期状態において例えばUVLED72への供給電流値をa2に制御した場合、稼動時間t2だけ経過したとき相対出力が70%まで低下すると仮定する。ここで、上記の稼動時間と相対出力との関係が、出力特性データ79としてコントローラ23内のメモリーに記憶されている。そのため、下限判断部78は、稼動時間t2を計測して出力特性データ79を参照することにより、稼動時間t2において相対出力が70%に低下していることを検出できる。また、その後例えばUVLED72への供給電流値をa2からa3に上げる制御を行った場合、稼動時間t3だけ経過したとき相対出力が70%まで低下することも出力特性データ79として記憶されている。さらに、その後例えばUVLED72への供給電流値をa3からa1に上げる制御を行った場合、稼動時間t4だけ経過したとき相対出力が70%まで低下するということも出力特性データ79として記憶されている。なお、UVLED72への供給電流値の大小関係は、a2<a3<a1となっているものとする。
本実施例における制御では、まず出力初期状態において、図4のグラフ4bに示すように、例えば相対出力が80%となるように供給電流値をa2に設定する。このように設定することにより、稼動開始から稼動時間t0だけ経過するまでは相対出力がほとんど低下することなく、UVLED72から相対出力が80%の強度の紫外線が出力される。このとき、下限判断部78は、稼動開始から稼動時間t0だけ経過するまでの間において、継続して稼働時間を計測しているが、下限出力強度まで低下したか否かを判断は行っておらず、稼動時間t0だけ経過した後から開始する。ここで、グラフ4aの場合と比較してUVLED72への供給電流値が低く、UVLED72(LEDチップ)に対する電気的負担が軽減されているため、稼動時間t1を経過した時点において相対出力は70%よりも高い紫外線を出力可能となっている。
そして、例えば稼動時間t2(>稼働時間t1)だけ経過したときに相対出力が70%まで低下する。下限判断部78は、出力特性データ79を参照して、計測した稼動時間t2におけるUVLED72からの紫外線の出力強度を読み出し、その読み出された出力強度が相対出力70%であることが検出されることにより、下限出力強度まで低下したと判断する。下限判断部78において、相対出力が70%まで低下したと判断されると、コントローラ23は、例えば相対出力が再び80%となるように供給電流値をa2からa3へと上げる制御を行う。このように、供給電流値をa3に上げる制御を行うことによって、グラフ4cに示すようにUVLED72は再び相対出力80%の紫外線を出力可能となる。
供給電流値をa3に上げる制御を行った後、UVLED72から出力される紫外線の相対出力は稼動時間とともに低下して、例えば稼動時間t3だけ経過したとき相対出力が再び70%まで低下する。下限判断部78は、出力特性データ79を参照して、計測した稼動時間t3におけるUVLED72からの紫外線の出力強度を読み出すことにより、下限出力強度まで低下したと判断する。このとき、コントローラ23は、例えば相対出力が再び80%となるように供給電流値をa3からa1へと上げる制御を行う。このように、供給電流値をa1に上げる制御を行うことによって、グラフ4dに示すようにUVLED72は再び相対出力80%の紫外線を出力可能となる。
上記制御の後、UVLED72から出力される紫外線の相対出力は稼動時間とともに低下して、例えば稼動時間t4だけ経過したときに相対出力が再び70%まで低下する。下限判断部78は、出力特性データ79を参照して、計測した稼動時間t4におけるUVLED72からの紫外線の出力強度を読み出すことにより、下限出力強度まで低下したと判断する。ここで、相対出力を上げる制御を行うことなく稼動時間t4を超えてこのUVLED72を継続使用すると、相対出力が70%に満たない強度の紫外線が出力されることにより硬化不良が発生し得る。ところで、供給電流値a1はUVLED72に対して設定可能な最大の供給電流値であり、これ以上供給電流値を上げる制御を行って、相対出力を高めることはできない。よって、稼動時間t4だけ経過した時点において、このUVLED72は寿命に達したと判断されて交換される。
ここで、実施例1に係るインクジェットプリンタ1の主な効果についてまとめると以下のようになる。第1に、コントローラ23は、UVLED72から出力される紫外線の強度が、例えば相対出力70%から相対出力80%の範囲となるように強度制御を行う構成となっている。この強度制御は、UVインクを硬化させるために少なくとも必要とされる下限出力強度を確保しつつ、UVインクを硬化させることに対して過剰に相対出力の高い紫外線をUVLED72から出力させないような強度制御をとなっている。このように強度制御されることにより、UVインクはほぼ一定の相対出力となった紫外線が照射されるのでムラなく硬化され、印刷品質を向上させることが可能となる。
第2に、稼動時間とともに相対出力が低下して、例えば下限出力強度まで低下したとき、UVLED72への供給電流値を上げる制御を行って、相対出力を高める強度制御が可能となっている。このような強度制御ができることにより、一度紫外線の強度が下限出力強度まで低下したUVLED72を、再び下限出力強度より高い強度の紫外線を出力させることが可能となり、UVLED72を継続して使用することができる。よって、UVLED72の稼動開始から寿命と判断されるまでの稼動時間を長く延ばすことができる。図4を用いて具体的に説明すると、従来UVLED72は稼動時間t1だけ経過したときに寿命と判断されて交換されていたが、実施例1の構成によれば稼動時間t4まで交換時期を延ばすことが可能となる。
第3に、下限出力強度が相対出力に換算して例えば70%のとき、出力初期状態において上限出力強度に満たない相対出力80%となるように、UVLED72への供給電流値を制御している。そのため、従来のように出力初期状態において相対出力1の紫外線を出力させる場合と比較して、UVLED72への供給電流値は低くなるので、UVLED72に対する電気的負担が軽減される。よって、相対出力が下限出力強度に低下するまでの稼動時間を延ばすことが可能となって、UVLED72の交換時期を遅らせることができる。
以下に、図7〜10を参照しながら実施例2について説明する。図7は印刷ユニット60近傍の斜視図を、図8は制御系統を、図9は実施例2に係るUVLED72の出力特性を、図10は実施例2に係るUVLED72からの紫外線の相対出力と稼動時間との関係をそれぞれ示している。なお、実施例2に係るインクジェットプリンタ1'は、その構成の大部分が上記実施例1で述べたインクジェットプリンタ1と共通であり、同一部分には同一番号を付してその説明を省略する一方、インクジェットプリンタ1と異なる構成を中心に説明する。
図7に示すように、右UVLEDユニット77Rおよび左UVLEDユニット77Lの上部にはそれぞれ、UVLED72に対する供給電流値を制御する右制御基板75Rおよび左制御基板75Lが搭載されている。コントローラ23から右制御基板75Rおよび左制御基板75Lに作動信号が出力され、これら制御基板75R,75Lを介して、各UVLEDユニット77R,77LにおけるUVLED72の相対出力が制御可能となっている(図8参照)。なお、この実施例2においては、稼動時間の経過とともに徐々に相対出力が低下していく特性を有したUVLED72を用いた場合を例示している(図9参照)。
図7において、基部51の左端内部には、強度測定部80が搭載されている。この強度測定部80は、各UVLEDユニット77R,77LにおけるUVLED72から下方に向けて照射される紫外線の強度を測定可能に構成され、測定された強度はコントローラ23に出力されるようになっている。なお、強度測定部80の搭載位置は、基部51の左端内部に限られず、例えばキャリッジ63に搭載した構成でも良い。
コントローラ23は、図8に示すように、内部にUVLED72の出力特性データ79'を備えている。図9にこの出力特性データ79'の一例を示しており、実施例2におけるUVLED72は、供給電流値の大小により光量の低下割合が異なる特性を有しており、グラフ9aは電流値が大、グラフ9cは小、グラフ9bはこれらの中間値に設定された場合を示している。上記グラフ9a〜9cから分かるように、例えば所定相対出力K1に低下するまでの稼動時間を比較すると、電流値が大のグラフ9aは稼動時間D1、電流値が小のグラフ9cは稼動時間D3(>D1)、グラフ9bは稼動時間D2(D1<D2<D3)となっている。
さらに詳細には、ある相対出力に低下するまでの稼動時間は、供給電流値の大きさの2乗に反比例して短くなるような特性を有している。具体的に説明すると、ある供給電流値B1に設定された場合と、その供給電流値B1に対して2倍の供給電流値B2に設定された場合とを考えた場合、供給電流値B2に設定された場合の稼動時間は、供給電流値B1の場合の1/4になる。このことから分かるように、過大な供給電流値に設定されると短期間のうちに急激に出力が低下して、必要な相対出力が得られなくなってしまう(寿命に達してしまう)ため、必要とされる相対出力を確保しつつ、なるべく小さな供給電流値に設定することが、UVLED72の寿命を延ばすために重要となる。
以上、インクジェットプリンタ1'の構成について説明したが、以下に、コントローラ23によるUVLED72から出力される紫外線の強度制御について、図10を参照しながら説明する。以下の説明においては、稼動初期の供給電流値を設定可能な最大電流値に対して70%に設定し、70%から10%ずつ(70%から77%、77%から85%、85%から93%へと順に)上昇させる制御を例示して説明する。なお、供給電流値および上昇させる回数は上記の場合に限定されず、UVインクの種類等に応じて種々に設定可能である。また、以下において、稼動時間に関して具体的な数値を示しているが、インクジェットプリンタ1'の特徴を分かり易く説明するための例示であって、この数値に限定して解釈されるものではない。
図10中に1点鎖線で示したグラフ10aは、本発明には関係しないが比較用として記載しており、最大の供給電流値に設定して稼動させた場合を示している。この場合、稼動初期において相対出力は70%を大きく上回っており、その後徐々に低下していき、約2050時間稼動したときに、インクを硬化させるために必要とされる例えば相対出力70%の強度に低下する。このように、従来の強度補正を行わない構成においては、最大の供給電流値、またはそれを若干下回る比較的高い供給電流値で稼動させ、約2050時間を経過した時点で寿命と判断してUVLED72を交換することで、相対出力70%を確保して硬化不良の発生を防止していた。
上記従来の構成に対して、実施例2に係るインクジェットプリンタ1'においては、コントローラ23は、出力特性データ79'を参照することで、相対出力70%を若干上回る出力(例えば、相対出力80%)となる供給電流値(例えば、最大の供給電流値の70%)に設定して稼動を開始させる(グラフ10b参照)。このとき、強度測定部80は、UVLED72からの紫外線の強度を連続的に測定するとともに、その測定結果はコントローラ23に出力される。例えば稼動開始から約1600時間経過したときに、相対出力が70%に低下するとともに、この出力が強度測定部80で測定される。コントローラ23は、制御基板75R,75Lを介してUVLED72への供給電流値を70%から77%へと上げる制御を行うことで、再びUVLED72から相対出力70%を若干上回る紫外線を出力させることが可能となる(グラフ10c参照)。このように、UVLED72から出力される紫外線の強度が、実際に強度測定部80で測定されるので、例えばUVLED72が製造誤差により平均的な強度の低下割合とは異なる場合においても、相対出力が70%に低下した時点を正確に検出することが可能である。
上記のように、供給電流値を77%に上げた後、約1000時間稼動した時点で再び相対出力が70%に低下するとともに、この出力が強度測定部80で測定される。このときも上述のように、コントローラ23は、UVLED72への供給電流値を77%から85%へと上げる制御を行うことで、相対出力70%を若干上回る紫外線を出力させることができる(グラフ10d参照)。この制御の後、約800時間経過した時点で再び相対出力が70%に低下するが、このときさらに、供給電流値を85%から93%へと上げる制御を行う(グラフ10e参照)。そうすることで、相対出力70%を若干上回る紫外線を出力させることが可能で、この供給電流値を93%に設定した後、約650時間経過後に相対出力が70%に低下し、この時点でUVLED72は寿命と判断されて交換される。また、さらに供給電流値を7%上げて最大値に設定することにより、再び相対出力70%を若干上回る紫外線を出力させることが可能で、こうすれば一層稼動時間(寿命)を延ばすことができる。
上述のように強度制御を行わない従来の構成においては、約2050時間稼動した時点で寿命と判断されて交換されていた。一方、実施例2に係るインクジェットプリンタ1'においては、強度測定部80において相対出力が70%であることが検出される毎に、UVLED72への供給電流値を上げる制御を行うことで、合計約4050時間にわたって稼動させることが可能となり、従来の構成と比較すると、約2倍稼動時間を延ばすことができるようになる。
上述の実施例1において、下限判断部78は、稼動時間t0だけ経過した後から相対出力が下限出力強度まで低下したか否かの判断を開始する構成となっているが、ここでの下限判断部78におけるUVLED72の稼動時間の計測は、例えば以下のようにして行うこともできる。まず、下限判断部78は、インクジェットプリンタ1の電源がオフ操作されたとき、前回までの稼動時間に、今回インクジェットプリンタ1の電源がオン操作されてからオフ操作されるまでのUVLED72の稼動時間を加えて求められた稼動時間を記憶する。そして、下限判断部78は、その次にインクジェットプリンタ1の電源がオン操作されたとき、記憶されている前回までの稼動時間と出力特性データ79とを比較し、前回までの稼動時間が稼動時間t0に達したか否かを判断することができる。
また、上述の実施例1において、下限判断部78によるUVLED72の稼動時間は、印刷媒体2の印刷枚数を基にして、以下の第1から第4のいずれかに示すようにして求めることも可能である。第1に、下限判断部78は、印刷された印刷媒体2ごとにUVLED72の稼動時間を求めることが可能である。第2に、下限判断部78に、予め印刷枚数と稼動時間との対応関係を示したデータベースを記憶させておき、その都度印刷媒体2の印刷枚数と上記データベースとを比較参照し、稼動時間を求めることが可能である。第3に、下限判断部78に、予め印刷枚数に対応する稼動時間を算出する近似式を記憶させておき、その都度印刷媒体2の印刷枚数を上記近似式にあてはめ、稼動時間を求めることが可能である。第4に、下限判断部78は、印刷枚数から稼動時間を求めるのではなく、稼動時間に対応する基準印刷枚数を予め記憶しておく。そして、下限判断部78は、印刷枚数と基準印刷枚数とを比較参照することにより、稼動時間を求めることが可能である。この場合、下限判断部78は、印刷媒体2の印刷枚数のみを取り扱う構成でありながら、稼動時間を求めることが可能となる。
さらに、上述の実施例1において、下限判断部78によるUVLED72の稼動時間の求め方は、例えば貯蔵タンク53の交換回数を稼動時間に対応させて求めても良い。このように構成した場合、最も使用頻度の高い色の色別貯蔵タンクの交換回数を基準とすることが好ましい。
また、上述の実施例1において、紫外線の強度が下限出力強度である相対出力70%に低下したとき、制御目標である相対出力80%となるように紫外線の強度制御を行っている。しかし、ここでの相対出力70%および相対出力80%は例示であって、この制御方法に限定されない。例えば、印刷媒体2の種類、UVインクの種類および印刷ユニット60の往復移動速度等の各印刷条件によって、最適な下限出力強度および制御目標とする相対出力を設定することが好ましい。
さらに、上述の実施例1において、下限判断部78に記憶されているデータベースは、
図6に示す最小寿命6cを基にして作成されても良い。このようにしてデータベースが作成されると、UVLED72ごとに相対出力の低下にばらつきがある場合においても、紫外線の強度が下限出力強度である相対出力70%を下回る前に、下限判断部78において相対出力が70%まで低下したと判断可能となる。よって、下限出力強度よりも低い強度の紫外線が出力されることによる硬化不良の発生を確実に防止できる。
上述の実施例1および2において、供給電流値を制御して出力される紫外線の強度制御を行っているが、このような強度制御方法に限定されない。例えば、UVLED72に印加される電圧値を制御することによって紫外線の強度制御を行う方法でも良い。
また、上述の実施例1および2において、バキュームテーブル12a上に固定保持された印刷媒体2に印刷を行う構成(いわゆるフラットベッド)となっているが、この構成に限定されない。例えば、送り出し機構および巻き取り機構を追加して設けることにより、本発明をシート状の印刷媒体を搬送させながら印刷を行うインクジェットプリンタにも適用可能である。
1 インクジェットプリンタ
2 印刷媒体
12a バキュームテーブル(媒体支持手段)
23 コントローラ(出力制御手段)
62 印刷ヘッド
70R 右UVLEDユニット(紫外線照射手段)
70L 左UVLEDユニット(紫外線照射手段)
72 UVLED(紫外線光源)
78 下限判断部(下限判断手段)
79 出力特性データ(参照用出力特性データ)
80 強度測定部(強度測定手段)

Claims (5)

  1. 印刷ヘッドを媒体支持手段に支持された印刷媒体に対向させた状態で前記印刷媒体に対して相対移動させながら、前記印刷ヘッドからインクを吐出させて前記印刷媒体の表面に所望の印刷を施すインクジェットプリンタにおいて、
    印刷媒体に紫外線を照射して前記印刷媒体に付着したインクを硬化させる紫外線光源を備えた紫外線照射手段と、
    前記紫外線光源からの出力紫外線強度を制御する出力制御手段とを備えて構成され、
    前記出力制御手段は、前記紫外線光源の出力紫外線強度と稼動時間との関係を示した参照用出力特性データを備え、前記参照用出力特性データを参照して前記紫外線光源への供給電流値を上げることによって前記紫外線光源からの出力紫外線強度を高める強度補正を行い、
    前記出力制御手段は、前記紫外線光源からの出力紫外線強度が前記印刷媒体に付着したインクを硬化可能な下限出力強度まで低下したか否かの判断を前記参照用出力特性データと、前記稼動時間とに基づいて行う下限判断手段をさらに備え、
    前記出力制御手段は、前記下限判断手段において前記紫外線光源からの出力紫外線強度が前記下限出力強度まで低下したと判断されたとき記強度補正を行う動作を繰り返して行うとともに、前記動作を行う場合に、後に行う前記動作における前記供給電流値が、前に行った前記動作における前記供給電流値より大きくなるように前記動作を行い
    前記出力制御手段は、前記印刷媒体に付着したインクを硬化させることに対して過剰に相対出力の高い紫外線を前記紫外線光源から出力させないように、出力初期状態において前記紫外線光源からの出力紫外線強度を上限出力強度未満に制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記紫外線光源は、紫外線の出力開始から初期稼動時間を経過するまでは略一定の強度の紫外線を出力するような出力特性を有しており、
    前記出力制御手段は、前記初期稼動時間を経過した後に前記強度補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクジェットプリンタは、前記紫外線光源からの出力紫外線強度を測定する強度測定手段を備え、
    前記出力制御手段は、前記強度測定手段において前記印刷媒体に付着したインクを硬化可能な下限出力強度が検出されたときに前記紫外線光源からの出力紫外線強度を高める強度補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記紫外線光源は、紫外線を出力可能な発光ダイオードを用いて構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタを用いて行う印刷方法であって、
    前記印刷ヘッドおよび前記紫外線照射手段を前記媒体支持手段に支持された前記印刷媒体に対して相対移動させながら、前記印刷ヘッドからインクを吐出して前記印刷媒体に付着させるとともに前記紫外線照射手段の前記紫外線光源から出力された紫外線を前記印刷媒体に照射し付着したインクを硬化させるステップを備え、
    前記印刷媒体に紫外線を照射するときに、前記出力制御手段が前記参照用出力特性データを参照して前記紫外線光源からの出力紫外線強度を補正する制御を行うことを特徴とする印刷方法。
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