JP5648246B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、外乱磁界の影響を排除して導体内を通流する電流を測定する電流センサに関する。
電気自動車やハイブリッドカー等におけるモータ駆動技術分野では、比較的大きな電流が取り扱われるため、これら大電流を非接触で測定可能な電流センサが求められている。このような電流センサは、例えば、それぞれ平行に並設された3本の電流路を有する三相モータ等に搭載される。このような三相モータに搭載される電流センサでは、被測定電流路と隣り合うように配置される近隣電流路を流れる近隣電流により生じる磁界の影響を抑制することにより、被測定電流の測定精度の低下を防止する必要がある。
このような電流センサとして、2つの感磁素子の出力信号に対して差動処理を行い、外乱磁界の影響を排除する電流センサが提案されている。例えば、特許文献1の電流センサでは、電流路の中央部に貫通穴を形成して、電流を第1及び第2の電流路の2つに分岐し、貫通穴に外乱磁界検出用の第1ホール素子を設け、第1の電流路又は第2の電流路の外側に電流測定用(信号検出用)の第2ホール素子を設けている。この場合、貫通穴に設けられた第1ホール素子においては、第1及び第2の電流路の磁界が打ち消しあうため、第1ホール素子は外乱磁界の強さに対応する電気信号を出力する。このため、第1の感磁素子の出力信号と第2の感磁素子の出力信号とに対して差動処理を行うことで、外乱磁界の影響を排除しながら、電流路を通流する電流値を測定することができる(例えば、特許文献1)。
特開2001−74782号公報
しかしながら、上述の電流センサでは、外乱磁界検出用の第1ホール素子と、電流測定用の第2ホール素子とに異なる方向の外乱磁界が加わる場合には電流を正確に測定できなくなる。特に、被測定電流路に隣り合うように配置される近隣電流路が存在する場合には、近隣電流路の影響により被測定電流路の電流値の正確な測定が困難となる。また、被測定電流路に大きい電流を流す場合は電流路を太く形成する必要があるが、電流路を太くする場合には、電流路を変形する(2つに分岐する)ことが困難となる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、被測定電流路の付近に設けられる近隣電流路を流れる電流により発生する磁界の影響を低減し、被測定電流路の電流値を正確に測定することができる電流センサを提供することを目的とする。
本発明の電流センサは、被測定電流路と、前記被測定電流路の付近に設けられた近隣電流路と、前記被測定電流路を流れる被測定電流により発生する磁界の向きに平行な主感度軸を有し、且つ前記被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向となるように設けられた第1磁電変換素子及び第2磁電変換素子と、前記被測定電流により発生する磁界の向きに直交すると共に前記近隣電流により発生する磁界の向きに非直交となる主感度軸を有し、且つ前記被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向となるように設けられた第3磁電変換素子及び第4磁電変換素子とを有し、前記被測定電流路は、断面形状として、互いに平行な第1の長辺と第2の長辺を具備する矩形状の断面形状を有する平板であり、前記第1磁電変換素子及び前記第3磁電変換素子が前記第1の長辺側に設けられ、前記第2磁電変換素子及び前記第4磁電変換素子が前記第2の長辺側に設けられており、前記近隣電流路は、断面形状として、互いに平行な第3の長辺と第4の長辺とを具備する矩形状の断面形状を有する平板であり、前記被測定電流路と前記近隣電流路は、前記第1の長辺乃至前記第4の長辺と平行な同一平面上に設けられていることを特徴とする。
本発明の電流センサは、前記第1磁電変換素子乃至前記第4磁電変換素子の出力信号に基づいて演算処理を行う演算処理部をさらに有し、前記演算処理部は、前記第1磁電変換素子及び前記第2磁電変換素子の出力信号を差動演算して第1の差分演算値を算出し、前記第3磁電変換素子及び前記第4磁電変換素子の出力信号を差動演算して第2の差分演算値を算出し、前記第1の差分演算値と前記第2の差分演算値を用いて前記被測定電流を算出することができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子及び第3磁電変換素子は、第1の長辺の中央部に設けられ、第2磁電変換素子及び第4磁電変換素子は、第2の長辺の中央部に設けられている構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子と第3磁電変換素子とが接触し、第2磁電変換素子と第4磁電変換素子とが接触している構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子と第3磁電変換素子とは、被測定電流の通流方向にずれて配置し、第2磁電変換素子と第4磁電変換素子とは、被測定電流の通流方向にずれて配置した構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子乃至第4磁電変換素子は、同一の特性を有する構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子乃至第4磁電変換素子は、主感度軸と直交する方向の中で最も感度が高い副感度軸を有し、第1磁電変換素子の副感度軸と第2磁電変換素子の副感度軸の感度方向が同一方向であり、第2磁電変換素子の副感度軸と第4磁電変換素子の副感度軸の感度方向が逆方向である構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子の副感度軸及び第2磁電変換素子の副感度軸は、第3磁電変換素子の主感度軸及び第4磁電変換素子の主感度軸と平行であり、第3磁電変換素子の副感度軸及び第4磁電変換素子の副感度軸は、第1磁電変換素子の主感度軸及び第2磁電変換素子の主感度軸と平行である構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子乃至第4磁電変換素子の副感度軸は、被測定電流路の通流方向と平行である構成とすることができる。
本発明の電流センサにおいて、第1磁電変換素子の主感度軸と第2磁電変換素子の主感度軸との感度方向が逆方向であり、第1磁電変換素子と第2磁電変換素子とが同一の特性を有し、第3磁電変換素子の主感度軸と第4磁電変換素子の主感度軸との感度方向が逆方向であり、第3磁電変換素子と第4磁電変換素子とが同一の特性を有する構成とすることができる。
本発明によれば、被測定電流路の付近に設けられる近隣電流路を流れる電流が発生する磁界の影響を低減して、被測定電流路の電流値を正確に測定することができる電流センサを提供できる。
実施の形態1に係る電流センサの断面模式図の一例である。 実施の形態1に係る電流センサのブロック図の一例である。 実施の形態1に係る電流センサの断面模式図の一例である。 実施の形態1に係る電流センサの上面模式図の一例である。 磁電変換素子を形成する基板を説明する模式図である。 実施の形態2に係る電流センサの断面模式図の一例である。 実施の形態2に係る電流センサの断面模式図の一例である。
本発明者は、複数の磁電変換素子の出力信号に対して差動処理を行うことで外乱磁界の影響を排除する電流センサにおいて、近隣電流路を流れる近隣電流により発生する磁界の影響を排除するために、被測定電流と近隣電流により発生する磁界を分けて考慮し、それぞれの磁界の検出に対応した磁電変換素子を設ける必要があることに着目した。そして、本発明者は、被測定電流により発生する磁界を検出する磁電変換素子に加えて、近隣電流により発生する磁界を選択的に検出する磁電変換素子を設け、これら複数の磁電変換素子の感度軸方向を制御することにより、外乱磁界の影響を低減して被測定電流路の電流値を正確に測定できることを見出して、本発明をするに至った。
本発明の電流センサは、複数の磁電変換素子の出力信号を演算(差分又は和を算出)することで外乱磁界の影響を除去するタイプの電流センサであり、被測定電流により発生する磁界を検知する信号検出用の一対の磁電変換素子と、近隣電流により発生する磁界を選択的に検知する外乱磁界測定用の一対の磁電変換素子を設け、これら複数の磁電変換素子の出力値に基づいて被測定電流路を流れる電流値を演算するものである。より具体的には、信号検出用の一対の磁電変換素子は、被測定電流により発生する磁界の向きに平行な主感度軸を有すると共に当該磁界の向きがそれぞれ逆方向に加わり、一対の外乱磁界検出用の磁電変換素子は、被測定電流により発生する磁界の向きに直交する主感度軸を有すると共に当該磁界の向きがそれぞれ逆方向に加わる構成とする。そして、信号検出用の磁電変換素子と外乱磁界検出用の磁電変換素子の出力信号を用いて演算処理を行うことにより、信号検出用の磁電変換素子の出力信号から外乱磁界の影響を取り除くものである。以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の電流センサの一例について図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態の電流センサ1の断面模式図である。なお、電流センサの断面模式図は、被測定電流が通流する方向(Y方向)から見た場合に相当する。
図1に示すように、電流センサ1は、被測定電流路11と、被測定電流路11に隣り合うように設けられた近隣電流路21と、被測定電流により発生する磁界を測定する信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bと、近隣電流により発生する磁界を選択的に測定する外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bとを有している。
被測定電流路11、近隣電流路21は、任意の方向に沿って延びる(図1において、紙面手前−奥行方向(Y方向)に延びる)導電部材である。被測定電流路11、近隣電流路21の断面形状として、図1では矩形状である場合を示しているが、これに限られず、被測定電流路11、近隣電流路21の断面形状として、円状、楕円状、多角形状等の他の形状としてもよい。また、被測定電流路11、近隣電流路21が、互いに平行となるように設けることができる。
信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12b(以下、「第1磁電変換素子12a、第2磁電変換素子12b」とも記す)は、被測定電流により発生する磁界の向きに対して主感度軸が平行となるように設けられている。また、第1磁電変換素子12a、第2磁電変換素子12bは、被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向に加わるように設けられている。なお、主感度軸とは、磁電変換素子において、最も感度の高い方向を指す。
外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13b(以下、「第3磁電変換素子13a、第4磁電変換素子13b」とも記す)は、被測定電流により発生する磁界の向きに対して主感度軸が直交すると共に、近隣電流により発生する磁界の向きに対して主感度軸が非直交となるように設けられている。また、第3磁電変換素子13a、第4磁電変換素子13bは、被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向に加わるように設けられている。つまり、外乱磁界検出用の第3磁電変換素子13a、第4磁電変換素子13bは、被測定電流により発生する磁界を検出せずに、近隣電流路により発生する磁界を選択的に検出するように設けられる。
第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13bとしては、磁気の強さを電圧や電気抵抗等の電気変量に変換する素子であればよく、GMR(Giant Magneto Resistance)素子やTMR(Tunnel Magneto Resistance)素子などの磁気抵抗効果素子や、ホール素子(磁気収束板を持つもの)等を適用することができる。
また、本実施の形態における電流センサ1は、図1に示すように、近隣電流により発生する磁界の大きさが、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bに対して同程度の大きさで加わるように設けることが好ましい。同様に、近隣電流により発生する磁界の大きさが、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bに対して同程度の大きさで加わるように設けることが好ましい。例えば、図1において、被測定電流路11の中心と、近隣電流路21の中心とを結ぶ線を第1の仮想線とし、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子とを結ぶ線を第2の仮想線とし、第3磁電変換素子と第4磁電変換素子とを結ぶ線を第3仮想線とする場合、第1の仮想線と第2の仮想線が直交すると共に、第1の仮想線と第3の仮想線が直交するように設けることができる。
また、電流センサ1は、信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bと、外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bの出力に基づいて、被測定電流値を演算する演算処理部を有している。図2は、本実施の形態の電流センサ1のブロック図である。図2に示すように、電流センサ1は、複数の磁電変換素子(第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13b)と、当該複数の磁電変換素子からの出力信号を信号処理(電流値を演算)する演算処理部14と、から構成されている。演算処理部14は、被測定電流路11と近隣電流路21とでそれぞれ別に設けてもよいし、兼用してもよい。
演算処理部14は、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bの出力信号を差動演算する。同様に、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bの出力信号を差動演算する。第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bの出力信号の差動演算した値には、被測定電流により発生した磁界成分だけでなく近隣電流により発生した外乱磁界の成分も含まれている。一方で、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bの出力信号の差動演算した値には、被測定電流により発生した磁界成分は含まれておらず、近隣電流により発生した外乱磁界の成分が選択的に含まれている。そのため、演算処理部14において、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bの出力信号の差動演算した結果を用いて、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bの出力信号の差動演算した結果から外乱磁界の成分を取り除くことができる。
例えば、被測定電流により発生する磁界の強さをA、近隣電流により発生する磁界の強さをBとした場合、信号検出用の一対の磁電変換素子と、外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子で検出される磁界の強さは以下の通りとなる。
信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bにおける差分を考えた場合、被測定電流の影響により検知される磁界の差分値HA1は、HA1=−A−(A)=−2Aとなる。また、近隣電流の影響により検知される磁界の差分値HB1は、HB1=−B’−(B’)=−2B’となる(図3参照)。したがって、信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bで検知される磁界の差分の合計値Hは、H=−2A−2B’となる。Hには、近隣電流により発生する磁界の影響(−2B’)が含まれる。なお、B’は、近隣電流により発生する磁界のうちX方向の成分を指す。
外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bにおける差分を考えた場合、被測定電流の影響により検知される磁界の差分値HA2は、HA2=−0−0=0となる。また、近隣電流の影響により検知される磁界の差分値HB2は、HB2=−B”−(B”)=−2B”となる(図3参照)。つまり、外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bで検知される磁界の差分の合計値Hは、H=−2B”となり、被測定電流により発生する磁界は含まれず、近隣電流により発生する磁界(−2B”)のみとなる。なお、B”は、近隣電流により発生する磁界のうちZ方向の成分を指す。
したがって、演算処理部14において、信号検出用の一対の磁電変換素子の出力信号の差分演算値と、外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子の出力信号の差分演算値に基づいて、演算処理を行うことにより、信号検出用の磁電変換素子の出力信号から近隣電流により発生する磁界の影響を排除することができる。例えば、信号検出用の磁電変換素子の出力信号をX、外乱磁界検出用の磁電変換素子の出力信号をYとした場合、信号出力値は、X−C・Yで求めることができる。ここで、Cは近隣電流路より信号検出用の一対の磁電変換素子の主感度方向に加わる磁界の大きさと、近隣電流路より外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子の主感度軸方向に加わる磁界の大きさを考慮した補正値である。
このように、図1に示す電流センサ1は、外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bを用いることにより、信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bが、近隣電流等により発生する外乱磁界から受ける影響を正確に測定することが可能となる。このため、信号検出用の第1磁電変換素子12a及び第2磁電変換素子12bの出力信号から、外乱磁界の影響を取り除くことにより、被測定電流を正確に測定することができる。また、信号検出用の磁電変換素子と、外乱磁界測定用の磁電変換素子がそれぞれ2個(一対)ずつ設けて差分処理を行うため、地磁気等の平行な外乱磁界の影響も効果的に取り除くことが可能となる。
上述したように、本実施の形態の電流センサ1における被測定電流路11の形状は特に限定されないが、被測定電流路11の形状として、互いに平行な第1の長辺11aと第2の長辺11bとで形成される矩形状の断面形状を有する平板とすることが好ましい。この場合、第1磁電変換素子12a及び第3磁電変換素子13aを第1の長辺側11aに設け、第2磁電変換素子12b及び第4磁電変換素子13bを第2の長辺側11bに設ける。このように、被測定電流路11を平板とすることにより、各磁電変換素子の感度軸の向きと、被測定電流により発生する磁界の向きとを平行又は直交させることが容易となり、被測定電流の測定精度を向上することができる。
また、被測定電流路11を上述したように平板とした場合、第1磁電変換素子12a及び第3磁電変換素子13aを第1の長辺11aの中央部に設け、第2磁電変換素子12b及び第4磁電変換素子13bを第2の長辺11bの中央部に設けることが好ましい。被測定電流路11の断面が矩形状である場合には、被測定電流路11の中央部の磁界が最も長辺と平行となるため、各磁電変換素子を被測定電流路11の中央部に設けることにより、測定精度を効果的に向上することができる。
また、電流センサ1において、平板の被測定電流路11と近隣電流路21とを同一平面上に設けることが好ましい。例えば、近隣電流路21を、被測定電流路11と同様に互いに平行な第3の長辺21aと第4の長辺21bとで形成される矩形状の断面形状を有する平板とし、被測定電流路11及び近隣電流路21を、第1の長辺11a〜第4の長辺21bと平行な同一平面上に設ける。
このように、被測定電流路11及び近隣電流路21を平板とすると共に同一平面上に設けることにより、各磁電変換素子の感度軸の向きと、被測定電流により発生する磁界の向きとを容易に平行又は直交化させ、且つ近隣電流により発生する磁界を均等に第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12b(第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13b)に加える構成とすることができる。その結果、被測定電流の測定精度を効果的に向上することができる。
また、電流センサ1において、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aとを出来るだけ近づけて配置し、第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13bとをできるだけ近づけて配置して設けることが好ましい。より好ましくは、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aとを接触させ、第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13bとを接触させる。信号検出用の磁電変換素子と外乱磁界検出用の磁電変換素子を互いに近接させることにより、信号検出用の磁電変換素子と外乱磁界検出用の磁電変換素子に加わる外乱磁界の影響を近似させることができるため、演算処理を簡略化すると共に被測定電流の測定精度を向上することができる。
なお、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aとの配置関係は特に限定されない。例えば、図4に示すように、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aを被測定電流の通流方向(Y方向)にずらして設けることが好ましい。同様に、第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13bとの位置関係についても、被測定電流の通流方向にずらして設けることが好ましい。図4は、本実施の形態の電流センサ1の上面模式図である。なお、第2磁電変換素子12bは、被測定電流路11を介して第1磁電変換素子12aとZ方向において対称となるように設け、第4磁電変換素子13bは、被測定電流路11を介して第3磁電変換素子13aとZ方向において対称となるように設けることができる。
この場合、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13a(第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13b)は、被測定電流路11上に並列して設けられる。そのため、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13a(第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13b)に対する近隣電流により発生する磁界の影響を同程度の大きさとすることができる。
もちろん、これに限られず、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aとを、断面模式図における上下方向(図1参照)に配置してもよいし、被測定電流の方向と直交する方向(X方向)に沿うように被測定電流路11上に並列して配置してもよい。
また、第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13bは、主感度軸が上述した方向を向いて配置されるのであれば、どのように設けてもよい。例えば、図5に示すように、同一の基板15上に第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13bを形成することができる。もちろんこれに限られず、被測定電流路11の上側に位置する第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13aを第1の基板上に形成し、被測定電流路11の下側に位置する第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13bを第1の基板と異なる第2の基板上に形成して、それぞれの基板を配置する構成としてもよい。
また、信号検出用の第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bとを同一の特性を有する磁電変換素子とすることが好ましい。同様に外乱磁界検出用の第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bとを同一の特性を有する磁電変換素子とすることが好ましい。信号検出用の第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12b(外乱磁界検出用の第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13b)は、差動処理のペアとなるため、同一特性とすることにより演算処理を簡略化することができる。
さらに、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13a(第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13b)についても同一の特性を有する磁電変換素子としてもよい。特に、第1磁電変換素子12aと第3磁電変換素子13a(第2磁電変換素子12bと第4磁電変換素子13b)に同程度の磁界が加わる場合には、磁電変換素子の特性を同一とすることにより演算処理を簡略化することができる。
(実施の形態2)
磁電変換素子の中には、最も感度が高い主感度軸と直交する方向にも検出感度に影響をおよぼす軸(感度影響軸)を有する場合がある。感度影響軸としては、主感度軸と直交する方向のうち最も感度が高い方向(副感度軸)や、感度を変化させるために主感度軸と直交する方向に印加する磁界の印加方向(感度変化軸)がある。例えば、磁電変換素子としてGMR素子を用いる場合、副感度軸における感度は、主感度軸における感度の数十%程度になることもある。そのため、電流センサにおいて、主感度軸と直交する方向に副感度軸等を有する磁電変換素子を用いる場合、副感度軸の方向も考慮して複数の磁電変換素子の配置関係を決定することが望ましい。
本実施の形態では、本発明の電流センサの一例として、主感度軸に加えて副感度軸を有する電流センサについて、図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態の電流センサ2を示す断面模式図である。
図6に示す電流センサ2は、被測定電流路11と、近隣電流路21と、被測定電流により発生する磁界を測定する信号検出用の一対の磁電変換素子12a、12bと、近隣電流等により発生する外乱磁界を選択的に測定する外乱磁界検出用の一対の磁電変換素子13a、13bとを有している。
実施の形態1と同様に、第1磁電変換素子12a、第2磁電変換素子12bは、被測定電流により発生する磁界の向きに平行な主感度軸を有し、且つ被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向に加わるように設けられている。また、第3磁電変換素子13a、第4磁電変換素子13bは、被測定電流により発生する磁界の向きに直交すると共に近隣電流により発生する磁界の向きに非直交となる主感度軸を有し、且つ被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向に加わるように設けられている。
さらに、本実施の形態の電流センサ2では、第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13bが副感度軸を有している。この場合、第1磁電変換素子12aの副感度軸と第2磁電変換素子12bの副感度軸の感度方向を平行であり且つ同一方向とし、第3磁電変換素子13aの副感度軸と第4磁電変換素子13bの副感度軸の感度方向を平行であり且つ逆方向とすることが好ましい。これにより、副感度軸の影響を差動処理によりキャンセルすることが可能となる。
また、第1磁電変換素子12aの副感度軸及び第2磁電変換素子12bの副感度軸を、第3磁電変換素子13aの主感度軸及び第4磁電変換素子13bの主感度軸と平行にし、第3磁電変換素子13aの副感度軸及び第4磁電変換素子13bの副感度軸を、第1磁電変換素子12aの主感度軸及び第2磁電変換素子12bの主感度軸と平行とすることが好ましい。
また、第1磁電変換素子12a〜第4磁電変換素子13bの副感度軸を、被測定電流路11の通流方向(Y方向)と平行とすることが好ましい(図7参照)。これにより、磁電変換素子の副感度軸は、被測定電流路11及び近隣電流路21を流れる電流が発生する磁界の影響を受けない構成とすることができるため、測定精度を向上することができる。
また、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bの主感度軸の感度方向を逆方向とすると共に、第1磁電変換素子12aと第2磁電変換素子12bとが同一の特性を有する磁電変換素子とし、同様に、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bの主感度軸の感度方向を逆方向とすると共に、第3磁電変換素子13aと第4磁電変換素子13bとが同一の特性を有する磁電変換素子とすることができる。これにより、演算処理を簡略化すると共に測定精度を向上することができる。また、同じ構造の磁電変換素子を用いて、配置する方向を変化させることにより複数の磁電変換素子として適用することができる。
このように、主感度軸に加えて副感度軸の感度方向を考慮して磁電変換素子を配置することにより、磁電変換素子が副感度軸を有する場合であっても、被測定電流の測定精度を向上することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することができる。例えば、上記実施の形態1、2は、適宜組み合わせて実施することができる。また、上記実施の形態における各構成要素の配置、大きさなどは適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明は、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することができる。
本発明の電流センサは、例えば、電気自動車やハイブリッドカーのモータ駆動用の電流の大きさを測定するために用いることが可能である。
1 電流センサ
2 電流センサ
11 被測定電流路
11a 第1の長辺
11b 第2の長辺
21 近隣電流路
21a 第3の長辺
21b 第4の長辺
12a 第1磁電変換素子
12b 第2磁電変換素子
13a 第3磁電変換素子
13b 第4磁電変換素子
14 演算処理部
15 基板

Claims (10)

  1. 被測定電流路と、
    前記被測定電流路の付近に設けられた近隣電流路と、
    前記被測定電流路を流れる被測定電流により発生する磁界の向きに平行な主感度軸を有し、且つ前記被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向となるように設けられた第1磁電変換素子及び第2磁電変換素子と、
    前記被測定電流により発生する磁界の向きに直交すると共に前記近隣電流により発生する磁界の向きに非直交となる主感度軸を有し、且つ前記被測定電流により発生する磁界の向きが互いに逆方向となるように設けられた第3磁電変換素子及び第4磁電変換素子とを有し、
    前記被測定電流路は、断面形状として、互いに平行な第1の長辺と第2の長辺を具備する矩形状の断面形状を有する平板であり、
    前記第1磁電変換素子及び前記第3磁電変換素子が前記第1の長辺側に設けられ、前記第2磁電変換素子及び前記第4磁電変換素子が前記第2の長辺側に設けられており、
    前記近隣電流路は、断面形状として、互いに平行な第3の長辺と第4の長辺とを具備する矩形状の断面形状を有する平板であり、
    前記被測定電流路と前記近隣電流路は、前記第1の長辺乃至前記第4の長辺と平行な同一平面上に設けられていることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記第1磁電変換素子乃至前記第4磁電変換素子の出力信号に基づいて演算処理を行う
    演算処理部を有し、
    前記演算処理部は、前記第1磁電変換素子及び前記第2磁電変換素子の出力信号を差動演算して第1の差分演算値を算出し、前記第3磁電変換素子及び前記第4磁電変換素子の出力信号を差動演算して第2の差分演算値を算出し、前記第1の差分演算値と前記第2の差分演算値を用いて前記被測定電流を算出することを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1磁電変換素子及び前記第3磁電変換素子は、前記第1の長辺の中央部に設けられ、前記第2磁電変換素子及び前記第4磁電変換素子は、前記第2の長辺の中央部に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記第1磁電変換素子と前記第3磁電変換素子とが接触し、前記第2磁電変換素子と前記第4磁電変換素子とが接触していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電流センサ。
  5. 前記第1磁電変換素子と前記第3磁電変換素子とは、被測定電流の通流方向にずれて配置し、前記第2磁電変換素子と前記第4磁電変換素子とは、被測定電流の通流方向にずれて配置していることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電流センサ。
  6. 前記第1磁電変換素子乃至前記第4磁電変換素子は、同一の特性を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の電流センサ。
  7. 前記第1磁電変換素子乃至前記第4磁電変換素子は、主感度軸と直交する方向の中で最も感度が高い副感度軸を有し、
    前記第1磁電変換素子の副感度軸と前記第2磁電変換素子の副感度軸の感度方向が同一方向であり、前記第2磁電変換素子の副感度軸と前記第4磁電変換素子の副感度軸の感度方向が逆方向であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の電流センサ。
  8. 前記第1磁電変換素子の副感度軸及び前記第2磁電変換素子の副感度軸は、前記第3磁電変換素子の主感度軸及び前記第4磁電変換素子の主感度軸と平行であり、
    前記第3磁電変換素子の副感度軸及び前記第4磁電変換素子の副感度軸は、前記第1磁電変換素子の主感度軸及び前記第2磁電変換素子の主感度軸と平行であることを特徴とする請求項7記載の電流センサ。
  9. 前記第1磁電変換素子乃至前記第4磁電変換素子の副感度軸は、前記被測定電流路の通流方向と平行であることを特徴とする請求項7記載の電流センサ。
  10. 前記第1磁電変換素子の主感度軸と前記第2磁電変換素子の主感度軸との感度方向が逆方向であり、
    前記第1磁電変換素子と前記第2磁電変換素子とが同一の特性を有し、
    前記第3磁電変換素子の主感度軸と前記第4磁電変換素子の主感度軸との感度方向が逆方向であり、
    前記第3磁電変換素子と前記第4磁電変換素子とが同一の特性を有することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の電流センサ。
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