JP5693733B2 - 圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機に関し、特に、エアコンおよび冷蔵庫などの冷凍サイクル装置や空気圧縮機などに用いられる圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機に関する。
従来、圧縮機の開口を弁体が開閉する際のエネルギー効率の向上を図った技術が提案されている。
たとえば、特許文献1に示される密閉型圧縮機では、吐出弁は、圧縮室と吐出チャンバとを貫通する流路を開閉する。吐出弁には弾性リードが設けられており、弾性リードは吐出弁が開く方向に当該吐出弁を付勢するように折り曲げられている。また、吐出弁上に弁ばねが位置する。この弁ばねは、その弾性力により吐出弁の開度を規制している。これにより、圧縮室の圧力が吐出チャンバの圧力より低くなり、この差圧が弾性リードの弾性力に打ち勝つと、吐出弁が流路を塞ぐ。一方、圧縮室の圧力が吐出チャンバの圧力より高くなると、弾性リードに付勢されながら吐出弁は流路を開放し、作動流体が圧縮室から吐出チャンバへ流入する。
特許第4071711号公報
しかしながら、上記特許文献1の密閉型圧縮機では、圧縮室の圧力が吐出チャンバの圧力より低くなっても、圧縮室と吐出チャンバとの差圧が弾性リードの弾性力に打ち勝たなければ、吐出弁が流路を閉じることができない。このように、吐出弁が閉じるのが遅れることにより、作動流体が吐出チャンバから圧縮室へ逆流してしまう。
また、吐出弁が開く際に、吐出弁の先端が弁ばねに当たると、吐出弁がS字状に曲がり、この大きく曲がる部分に応力が集中する。しかし、吐出弁の中間部の幅は弾性リードにより一定に細くなっており中間部の幅は一定である。中間部の全体において曲がりに対する強度が低い。このため、特に応力が集中する位置で吐出弁が折れてしまうおそれがあり、吐出弁の耐久性が懸念される。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、エネルギーの消費を抑えつつ、耐久性の低下が低減される、圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機を提供することを目的としている。
本発明のある態様に係る、圧縮機の弁装置は、ピストンが内部を往復運動する圧縮室と連通する連通孔が形成されたプレートと、前記連通孔を開閉する平板状のリードと、前記リードを覆うように配され、前記リードの開度を規定するストッパーと、を備え、前記リードは、前記連通孔上に位置する開閉部と、前記プレートに固定された固定部と、前記開閉部と前記固定部とを連結し、1または2の開口を含む連結部と、が対称軸の延在方向に配されるように形成されており、前記連結部の前記開閉部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第1部分外周という)が、前記開閉部側から前記固定部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成されており、前記連結部の前記固定部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第2部分外周という)が、前記固定部側から前記開閉部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成され、前記対称軸に平行な方向における1または2の前記開口の長さは、前記対称軸に対して垂直な方向における前記開閉部の長さより小さく形成されている。

本発明は、エネルギーの消費を抑えつつ、耐久性の低下が低減される、圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機を提供することができるという効果を奏する。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、および利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る密閉型圧縮機を示す縦断面図である。 図2Aは、図1の密閉型圧縮機に用いられる圧縮要素を示す分解斜視図である。 図2Bは、図2Aの圧縮要素に含まれる弁装置を示す分解斜視図である。 図3は、図2Bの弁装置を示す断面図である。 図4は、図3の弁装置に用いられる吐出リードの構成を示す平面図である。 図5Aは、図3の吐出リードが吐出孔を閉じた状態を示す断面図である。 図5Bは、図5Aの吐出リードが吐出孔を開いた状態を示す断面図である。 図5Cは、図5Bの吐出リードが最大に変位した状態を示す断面図である。 図6Aは、図5A〜図5Cにおいて吐出リードが吐出孔を開く際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図6Bは、図5A〜図5Cにおいて吐出リードが吐出孔を閉じる際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図7Aは、図5Cの状態において変形した吐出リードに作用する応力を模式的に示す側面図である。 図7Bは、図7Aの吐出リードに作用する応力を模式的に示す平面図である。 図8は、実施の形態1の変形例1に係る吐出リードの構成を示す平面図である。 図9は、実施の形態1の変形例4に係る吸入リードの構成を示す平面図である。 図10Aは、実施の形態1の変形例5に係る弁装置において吐出リードが吐出孔を閉じた状態を示す断面図である。 図10Bは、実施の形態1の変形例5に係る弁装置において吐出リードが吐出孔を開いた状態を示す断面図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る密閉型圧縮機に用いられる圧縮要素を示す分解斜視図である。 図12は、図11の弁装置に用いられる吐出リードの構成を示す平面図である。 図13Aは、図11の吐出リードが吐出孔を閉じた状態を示す断面図である。 図13Bは、図13Aの吐出リードが吐出孔を開いた状態を示す断面図である。 図14Aは、図13Aおよび図13Bにおいて吐出リードが吐出孔を開く際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図14Bは、図13Aおよび図13Bにおいて吐出リードが吐出孔を閉じる際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図15Aは、変形した吐出リードに作用する応力を模式的に示す側面図である。 図15Bは、図15Aの吐出リードに作用する応力を模式的に示す平面図である。 図16は、実施の形態2の変形例6に係る吐出リードを示す平面図である。 実施の形態2の変形例9に係る吸入リードの構成を示す平面図である。 図18は、本発明の実施の形態3に係る密閉型圧縮機に用いられる弁装置を示す断面図である。 図19は、図18の弁装置に用いられる吐出リードの構成を示す平面図である。 図20は、図19の吐出リードを示す側面図である。 図21Aは、図18の吐出リードが吐出孔を閉じた状態を示す断面図である。 図21Bは、図21Aの吐出リードが吐出孔を開いた状態を示す断面図である。 図21Cは、図21Bの吐出リードが最大に変位した状態を示す断面図である。 図22Aは、図21A〜図21Cにおいて吐出リードが吐出孔を開く際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図22Bは、図21A〜図21Cにおいて吐出リードが吐出孔を閉じる際に吐出リードに加えられた荷重と吐出リードの変位との関係を示すグラフである。 図23Aは、図21Cの状態において変形した吐出リードに作用する応力を模式的に示す側面図である。 図23Bは、図23Aの吐出リードに作用する応力を模式的に示す平面図である。 図24は、実施の形態3の変形例11に係る吐出リードを示す平面図である。 実施の形態3の変形例14に係る吸入リードを示す平面図である。
第1の発明に係る圧縮機の弁装置は、ピストンが内部を往復運動する圧縮室と連通する連通孔が形成されたプレートと、前記連通孔を開閉する平板状のリードと、前記リードを覆うように配され、前記リードの開度を規定するストッパーと、を備え、前記リードは、前記連通孔の開口上に位置する開閉部と、前記プレートに固定された固定部と、前記開閉部と前記固定部とを連結し、1または2の開口を含む連結部と、が対称軸の延在方向に配されるように形成されており、前記連結部の前記開閉部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第1部分外周という)が、前記開閉部側から前記固定部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成されており、前記連結部の前記固定部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第2部分外周という)が、前記固定部側から前記開閉部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成されている。
この構成によれば、リードの開閉部と固定部との間の連結部に開口が形成されていることにより、リードのばね定数が小さくなり、リードを変形させるための荷重が低下する。また、リードに開口が形成されていることにより、リードとプレートとの間に介在する潤滑油の吸着力および、リードとストッパーなどとの間に介在する潤滑油の吸着力が小さくなる。このため、リードがプレートやストッパーなどから離れるための荷重が低下する。これらの結果、リードが連通孔を開閉するための荷重が小さくてすむため、連通孔の開閉に際しての消費エネルギーが低減される。
また、リードの最大開度がストッパーによって直接または間接に規定され、たとえば、S字状に変形する。このため、連結部の開閉部側の部分および固定側の部分における曲がり角度が大きくなるが、これらの部分における開口の端は狭くなっているため、この部分のリードの曲がり角度が抑えられる。また、開口の中央では広くなっているため、この部分におけるリードのばね定数が小さく、リードが曲がりやすくなっている。このため、リードは全体的に緩やかに曲がり、曲げ応力の集中が緩和される。さらに、開口の端ではリードの幅が広いことにより、曲げに対する強度の低下が抑えられている。したがって、リードが曲がって折れることが防止され、リードの耐久性の低下が抑えられている。
第2の発明に係る圧縮機の弁装置では、第1の発明において、一対の前記第1部分外周および一対の前記第2部分外周は、共に、前記対称軸に交差して延びる1つの前記開口の外周の一部である、または、それぞれ、前記対称軸に交差して延びる2つの前記開口の外周の一部であってもよい。
この構成によれば、開口が対称軸に跨って延在するので、1つの開口の一部により一対の第1部分外周およびまたは一対の第2部分外周がそれぞれ形成される。
第3の発明に係る圧縮機の弁装置では、第2の発明において、前記開口は、その外周が、前記一対の第1部分外周および当該一対の第1部分外周に向かって前記対称軸に対して対称に開く部分を含む、または前記一対の第2部分外周および当該一対の第2部分外周に向かって前記対称軸に対して対称に開く部分を含む、または前記一対の第1部分外周と前記一対の第2部分外周とを含む太孔であってもよい。
この構成によれば、太孔の一部により一対の前記第1部分外周および一対の前記第2部分外周がそれぞれ形成される。
第4の発明に係る圧縮機の弁装置では、第2の発明において、前記開口は、その外周が、前記一対の第1部分外周と該一対の第1分外周に沿って延びる部分およびまたは前記一対の第2部分外周と該一対の第2部分外周に沿って延びる部分とを含む細孔であってもよい。
この構成によれば、細孔の一部により一対の前記第1部分外周および一対の前記第2部分外周がそれぞれ形成される。
第5の発明に係る圧縮機の弁装置では、第4の発明において、前記細孔は、その前記開閉部側の部分が前記対称軸に交差して延びており、前記細孔で囲まれた舌状部が前記プレート側に折り曲げられていてもよい。
この構成により、リードが開く方向に舌状部は付勢していることにより、小さい荷重でリードが連通孔を開くため、消費エネルギーが抑えられる。
第6の発明に係る圧縮機の弁装置では、第1〜5のいずれか1つの発明において、前記対称軸に平行な方向における1または2の前記開口の長さは、前記対称軸に対して垂直な方向における前記開閉部の長さより小さく形成されていてもよい。
この構成によれば、リードの開口の長さが開閉部の長さより短いため、開閉部はリードの開口に挿入されない。よって、タンブリング工程などで多数のリードが転動されても、リード同士が絡み合い難い。この結果、製造工程における不具合が低減され、生産性が向上する。
第7の発明に係る圧縮機の弁装置では、第1〜6のいずれか1つの発明において、前記リードと前記ストッパーとの間に配された平板状のスプリングリードをさらに備え、前記スプリングリードは、一方の端部が前記プレートに固定され、他方の端部が前記リードの開閉部の可動領域に位置し、前記ストッパーは、前記スプリングリードを介して間接に前記リードの最大開度を規定してもよい。
この構成によれば、スプリングリードはリードを弾性固定するため、リードの開閉部が連通孔を開放する際に、スプリングリードはリードの変位を規制する。よって、リードの変形量が減少し、リードの耐久性を向上する。
また、連通孔が開く時にリードとスプリングリードとは接触すると、リードとスプリングリードとの複合ばね定数でこれらは共に変形する。このため、リードが連通孔を閉じる方向の反発荷重が、リード単体のときよりも大きくなる。この結果、リードが閉じる速度が大きくなり、閉じ遅れが防止される。
第8の密閉型圧縮機は、第1〜7のいずれか1つの発明の圧縮機の弁装置と、前記ピストンと、前記圧縮室が形成されたブロックと、を有する圧縮要素と、前記ピストンを駆動する電動要素と、前記電動要素と、前記圧縮要素とを収容する密閉容器と、を備える。
この構成によれば、第1〜第7の発明と同様の効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
また、説明の便宜上、電動要素により駆動される主軸の軸に一致する方向を縦方向と称し、縦方向に直交する方向を横方向と称する。なお、ピストンが任意の方向で往復運動するように往復式圧縮機が設計されていてもよい。
(実施の形態1)
[密閉型圧縮機の構成]
図1は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機を示す縦断面図である。図2Aは、図1に示す密閉型圧縮装置に用いられるシリンダブロック15とシリンダヘッド52との間の構成を示す分解斜視図である。
密閉型圧縮機は、後述する弁装置と、電動要素6と、圧縮要素9と、これらを収容する密閉容器1と、を備える。密閉型圧縮機は、電動要素6により駆動される圧縮要素9によって作動流体3を吐出する。本実施の形態の密閉型圧縮機として、これらの要素を備える周知の密閉圧縮機を用いることができる。以下の構成は、一例に過ぎない。
密閉容器1は、電動要素6の潤滑に用いられる潤滑油2を底部に貯留する。また、密閉容器1の内部に作動流体3が封入されている。作動流体3としては、たとえば、地球温暖化係数の低い炭化水素系のR600aなどが用いられる。密閉容器1には、作動流体3を吸引する吸入管50および作動流体3を吐出する吐出管57が接続されている。
吸入管50は、圧縮要素9へ吸入されて圧縮される作動流体3を密閉容器1の内部空間へ導入する。吸入管50は、その一端が密閉容器1内に連通し、他端がたとえば冷凍装置(図示せず)の低圧側に接続される。
吐出管57は、圧縮要素9によって圧縮された作動流体3を該圧縮要素9から密閉容器1の外へ導出する。吐出管57は、その一端が密閉容器1を貫通し、吐出マフラー(図示せず)に連通し、他端がたとえば冷凍サイクルの高圧側に接続される。
圧縮機本体4は、圧縮要素9と、この圧縮要素9を駆動する電動要素6を備える。圧縮機本体4は、密閉容器1内に収容され、たとえば、サスペンションスプリング5によって弾性的に支持されている。
電動要素6は、ステータ7およびロータ8を含む。ステータ7は、シリンダブロック15の下方に固定されている。ロータ8は、ステータ7の内側に同軸で配置され、主軸11に固定されている
圧縮要素9は、クランクシャフト12、シリンダブロック15、ピストン16、コンロッド22を含む。
シリンダブロック15は、シリンダ14および軸受部23を有する。シリンダ14および軸受部23はそれぞれの軸が略直角に交差するように配置されている。軸受部23は、主軸11を回転自在に軸支する。
シリンダ14の端面に、バルブプレート17と吸入リード20とシリンダヘッド52が、たとえば、共にヘッドボルト53によって固定されている。シリンダブロック15とシリンダヘッド52との間に、ガスケット、吸入リード20、バルブプレート17およびガスケットが、この順に積層され、ヘッドボルト53によってシリンダブロック15の端面に固定されている。これにより、シリンダ14の端面の開口端が封止される。バルブプレート17とシリンダヘッド52によってヘッド空間56が形成されている。バルブプレート17は吸入孔18および吐出孔19を含む。吸入孔18は吸入リード20により開閉される。吐出孔19は、弁装置の吐出リード21により開閉される。バルブプレート17とシリンダヘッド52によりシリンダ14の端面に吸入マフラー54が固定される。吸入マフラー54は吸入孔18を介して作動流体3を圧縮室13内に導く。
シリンダ14は、その内部に圧縮室13が形成される。
ピストン16は、往復動可能に圧縮室13内へ挿入されている。ピストン16はピストンピンを介してコンロッド22に接続される。
コンロッド22は、偏心軸の旋回運動を往復運動に変換し、その往復運動をピストン16に伝達する。コンロッド22は、大径部および小径部を含む。大径部が偏心軸に回転自在に嵌合される。小径部がピストンピンを介してピストン16に回転自在に連結される。
クランクシャフト12は、電動要素6により回転される主軸11と、主軸11に対して偏心した偏心軸とにより構成される。主軸11の下部にポンプ部(図示せず)が設けられている。主軸11の下部およびポンプ部は潤滑油2に浸漬している。主軸11に給油機構51が設けられる。給油機構51は、密閉容器1の底部に貯留された潤滑油2を圧縮要素9の摺動部へ供給する。給油機構51は、たとえば、主軸11の内部を貫通する貫通路(図示せず)と、主軸11の外周面に形成される螺旋溝とを有する。
[弁装置の構成]
図2Bは、密閉型圧縮装置に用いられる弁装置の構成を示す分解斜視図である。図3は、弁装置を示す縦断面図である。図4は、弁装置に用いられる吐出リード21を示す平面図である。なお、ここでは、便宜上、上下方向とは、吐出孔19の開口面に対して垂直な方向であって、横方向とは上下方向に垂直な方向を表わす。
弁装置は、圧縮室13からヘッド空間(弁室)56へ延びる吐出孔(連通孔)の開口を吐出リード(リード)21が開閉する装置である。弁装置は、バルブプレート(プレート)17、吐出リード21およびバルブストップ(ストッパー)31を備える。弁装置は、ここではスプリングリード30をさらに備えるが、後述するようにスプリングリード30を省略してもよい。
バルブプレート17は、圧縮室13とヘッド空間56との間に設けられ、吐出リード21を保持する板状体である。バルブプレート17には、吸入孔18、吐出孔19(連通孔)および窪みが形成されている。吸入孔18および吐出孔19は、ピストン16が内部を往復運動する圧縮室13とヘッド空間56とを連通する。バルブプレート17のヘッド空間56を向く面に窪みが形成されている。窪みの内部に、吐出リード21、スプリングリード30およびバルブストップ31が収められる。窪みの底部に、台座32および座面34が設けられる。台座32は、吐出リード21の固定部61を載せる台であって、吐出孔19を囲む。座面34は、吐出孔19の周囲に吐出するように形成された筒状の便座の先端面で構成されている。座面34に対し吐出リード21の開閉部60が当接および離脱する。
吐出リード21は、吐出孔19を開閉する部材である。吐出リード21は、平板状であって、たとえば弾性力を有するばね鋼で形成される。吐出リード21は、開閉部60、固定部61および連結部62を有する。吐出リード21は、開閉部60、固定部61および連結部62が対称軸Lの延在方向に配されるように形成されている。なお、吐出リード21は、幅方向(対称軸Lに垂直な方向)のねじれ動作を抑制するために、対称軸Lに対して対称であることが好ましい。図4では、吐出リード21の全体が対称軸Lに対して対称であるが、固定部63は対称軸Lに対して対称である必要はない。開閉部60は、上述の観点から対称軸Lに対して対称であることが好ましいが、そうでなくてもよい。連結部62は可能な限り対称軸Lに対して対称であることが好ましい。
開閉部60は、吐出リード21の先端部分であって、吐出孔19を開閉する。開閉部60は、吐出孔19上に位置し、上下方向に可動する。開閉部60のサイズは吐出孔19のサイズより大きく、吐出孔19を隙間なく塞ぐことができる。開閉部60の形状は任意であるが、ここでは略円板形状である。
固定部61は、吐出リード21の基端部分であって、バルブプレート17の台座32に固定される。固定部61は、たとえばバルブストップ31により固定されるが、他の方法で固定されてもよい。固定部61の形状は任意であり、ここでは略矩形状である。
連結部62は、開閉部60と固定部61とを連結する部分である。連結部62は、対称軸Lに対して対称であることが好ましいが。形状は特に限定されない。連結部62は、ここでは略矩形状であって、対称軸Lに並行に延びる。連結部62には、1つの開口63が形成されている。
開口63は、対称軸Lに交差して延びている。また、開口63の外周101は、対称軸Lに対して対称に形成されている。また、連結部62の開閉部60側の部分において、連結部62の両側端に最も近い(ここではこの限定は不要であるが)一対の、開口63の外周101の一部(以下、第1部分外周という)102、102が、開閉部60側から固定部61側に向かって対称軸Lに対して対称に開いて形成されている。つまり、対称軸Lに対して第1部分外周の垂直な距離が徐々に大きくなる(離隔する)ことにより、一対の第1部分外周102、102は対称軸Lに対して対称に開いている。また、連結部62の固定部61側の部分において、連結部62の両側端に最も近い(ここではこの限定は不要であるが)一対の、開口63の外周101の一部(以下、第2部分外周という)103、103が、固定部61側から開閉部60側に向かって対称軸Lに対して第2部分外周の垂直な距離が徐々に大きくなる(離隔する)ことにより、一対の第2部分外周103、103は対称軸Lに対して対称に開いている。つまり、開口63は、その外周101が一対の第1部分外周102、102と一対の第2部分外周103、103とを含む。この一対の第1部分外周102、102および一対の第2部分外周103、103は、共に、対称軸に交差して延びる1つの開口の外周の一部である。本発明においては、このような開口を後述する細孔(slit)と区別するために「太孔」と呼ぶ。かくして、対称軸Lに垂直な方向の開口63の幅は、その両端のそれぞれに向かうほど狭く、中央に向かうほど広くなっている。開口63は、対称軸L方向における長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より大きく形成されている。
具体的には、開口63は、開閉側部分63a、固定側部分63bおよび中間部分63cを有する。開閉側部分63aは、開閉部60側から固定部61側に向かって、対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に拡大し、かつ、対称軸Lに対して互いに対称に形成されている。開閉側部分63aは、対称軸Lに対して対称な略二等辺三角形の形状を有する。開閉側部分63aにおける、開口63の外周101は、中間部分63cに向かって、対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に離れ、対称軸Lに対して対称なV字状である。固定側部分63bは、固定部61側から開閉部60側に向かって、対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に拡大し、かつ、対称軸Lに対して互いに対称に形成されている。固定側部分63bは、対称軸Lに対して対称な略二等辺三角形の形状を有する。固定側部分3bにおける、開口63の外周101は、中間部分63cに向かって、対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に離れ、対称軸Lに対して対称なV字状である。中間部分63cは、開閉側部分開口63aと固定側部分63bとを連結している。中間部分63cにおける開口63の外周101は、対称軸Lに対して並行に延びている。
このため、対称軸Lに対して垂直な方向における中間部分63cの幅は最も大きく、開閉側部分63aの幅は開閉部60に向かうほど小さく、固定側部分63bの幅は固定部61に向かうほど小さくなる。これにより、吐出リード21の中間部分63cが形成された部分に比べて、吐出リード21の開閉側部分63aおよび固定側部分63cが形成された部分では、吐出リード21は、その幅が広いため、ばね定数および曲げ強度が大きい。
スプリングリード30は、吐出リード21を当該吐出リード21が閉じる方向に付勢する部材である。スプリングリード30は、平板状であって、たとえば弾性力を有するばね鋼で形成される。スプリングリード30は、吐出リード21とバルブストップ31との間に配される。スプリングリード30は、その一端に設けられた固定部30bと、他端に設けられた可動部30aを有する。可動部30aは、吐出リード21の開閉部60の上方において開閉部60の可動範囲に配される。固定部30bは、バルブプレート17の台座32に固定されている。ここでは、固定部30bは、バルブストップ31により固定部61と共に固定されている。固定部30bの端は、吐出リード21側に折り曲げられているため、固定部61との間に隙間が設けられている。これにより、可動部30aは、バルブプレート17側に押し付けられている。よって、可動部30aは、吐出プレート21の開閉部60を弾性的に押さえながら可動し、開閉部60を閉じる方向に付勢している。また、可動部30aの先端部は、バルブストップ31とバルブプレート17との間に挟まれて、上下方向の動きが規制される。ただし、バルブストップ31とバルブプレート17との間はスプリングリード30の厚みより少し大きいため、可動部30aの先端部がこれらの間を横方向に移動することができる。
バルブストップ31は、吐出リード21を覆うように配され、吐出リード21の最大開度を間接的に規定するストッパーである。吐出リード21およびスプリングリード30の上下方向の可動を規制する部分である。バルブストップ31は、その一端に設けられた固定部31aと、他端に設けられた規制部31bとを有する。固定部31aおよび規制部31bにその長さ方向に延びる切り込みが設けられている。固定部31aおよび規制部31bの幅はバルブプレート17の窪みの幅より少し大きい。そして、上述の切り込みの幅が弾性的に縮小するようにバルブストップ31がバルブプレート17の窪みに圧入され、固定部31aおよび規制部31bが切り込みの幅が復元するよう弾性的に反発することにより、バルブストップ31がバルブプレート17に固定されている。固定部31aは、吐出リード21の固定部61およびスプリングリード30の固定部30bをバルブプレート17の台座32に固定する。規制部31bの先端部は、可動部30aの先端部が横方向に移動可能に可動部30aを上下方向に固定する。規制部31bは、バルブプレート17との間に間隙を形成するように曲がる。この間隙に、スプリングリード30の可動部30aおよび吐出リード21の開閉部60が配される。この間隙の高さは、開閉部60および可動部30aの最大変位より小さいため、最大に変位した開閉部60および可動部30aは規制部31bに当たって規制される。
[密閉型圧縮機の動作]
以上のように構成された密閉型圧縮機について、その動作を以下に説明する。密閉型圧縮機の動作は周知であるので、簡単に説明する。
密閉型圧縮機では、ステータ7が通電されると、ロータ8により主軸11にが回転する。この回転が、クランクシャフト12、偏芯軸10、およびコンロッド22によりピストン16に伝達されて、ピストン16がシリンダ14内を往復運動する。
これにより、吸入工程では、圧縮室13内の作動流体3が膨張し、圧縮室13内の圧力が吸入圧力を下回ると、圧縮室13内の圧力と吸入マフラー54内の圧力との差により、吸入リード20が開く。作動流体3は、冷凍装置(図示せず)から吸入管50を介して密閉容器1内へ流入し、吸入マフラー54を介して圧縮室13内に入る。
吐出工程では、圧縮室13内の圧力が上昇し、圧縮室13内の圧力と吸入マフラー54内の圧力との差によって、吸入リード20が閉じる。そして、作動流体3は圧縮され、圧縮室13が昇圧される。圧縮室13内の圧力がヘッド空間56内の圧力を上回ると、吐出リード21が開く。これにより、圧縮されて高温となった作動流体3は、バルブプレート17の吐出孔19を通ってヘッド空間56から吐出マフラー(図示せず)を経由し、吐出管57を通って冷凍サイクルの高圧側(図示せず)に放出される。
そして、作動流体3が圧縮室13から吐出され、圧縮室13内の圧力が低下し、圧縮室13とヘッド空間56との圧力差が減少する。この圧力差によって吐出リード21に加わる力が、スプリングリード30と吐出リード21の復元力に比べて小さくなると、吐出リード21が閉じる。これにより、圧縮室13は閉塞されて、上記の行程が繰り返される。
[弁装置の動作]
弁装置の動作について、以下に説明する。
図5Aは、吐出リード21が吐出孔19を閉じた状態を示す断面図である。図5Bは、吐出リード21が吐出孔19を開いた状態を示す断面図である。図5Cは、吐出リード21の開閉部60が最大に変位した状態を示す断面図である。
図5Aに示す、開閉部60が吐出孔19を閉じた状態では、開閉部60が潤滑油2を介してバルブプレート17の座面34に接触し、連結部62が潤滑油2を介してバルブプレート17の台座32に接触している。この潤滑油2の表面張力によって、吐出リード21の開閉部60および連結部62がバルブプレート17の座面34およびバルブプレート17の台座32にそれぞれ吸着している。この吸着力と、吐出リード21の連結部62が弾性変形するための力とに比べて、ヘッド空間56と圧縮室13との圧力差により開閉部60が押し上げられる力が大きくなると、図5Bに示すように、開閉部60が上昇し吐出孔19を開放する。
さらに、連結部62が変形すると、吐出リード21によりスプリングリード30の可動部30aが押し上げられる。このとき、可動部30aの先端部は間隙から抜ける方向へ移動し、可動部30aは上に移動する。ただし、可動部30aの先端部および固定部61によりスプリングの上方向への移動が規制されているため、可動部30aは弓なりに湾曲する。そして、この可動部30aに沿って吐出リード21の開閉部60および連結部62が湾曲する。
そして、圧縮室13の圧力がさらに上昇すると、吐出リード21が押し上げられ、図5Cに示すように、吐出リード21は大きく変形する。これに伴い、可動部30aは変形して規制部31bに当たる。このとき、吐出孔19の投射範囲において、開閉部60が可動部30aを介してバルブストップ31の中間部に当たる。このため、吐出リード21が最大に変位しS字状に変形する。
そして、圧縮室13の圧力が減少し、圧縮室13およびヘッド空間56の圧力差により吐出リード21を押し上げる力が、スプリングリード30および連結部62の復元力により吐出リード21を押し下げる力に比べて小さくなると、吐出リード21およびとスプリングリード30は下側へ変位する。さらに、ヘッド空間56と圧縮室13との圧力差が小さくなり、吐出リード21およびスプリングリード30の復元力が、ヘッド空間56と圧縮室13との圧力差および、開閉部60と可動部30aの間に存在する潤滑油2による吸着力に対して上回る。これにより、開閉部60は、図5Aに示すように、可動部30aから離れて、吐出孔19を閉じる。
[作用、効果]
実施の形態1に係る吐出リード21に作用する荷重について以下に説明する。
図6Aは、吐出リード21が開く際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えられた荷重との関係を模式的に示すグラフである。図6Bは、吐出リード21が閉じる際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えられた荷重との関係を模式的に示すグラフである。各図において、縦軸は吐出リード21の変位を示し、横軸は吐出リード21に加えられた荷重を示す。また、実線は、実施の形態1に係る開口63が形成された吐出リード21の関係を表わし、破線は、開口63が形成されていない従来の吐出リードの関係を表す。
図6Aに示すように、吐出リード21が開く場合、実施の形態1に係る吐出リード21は、荷重が増加するにつれ、A、B、C、Dの順序で変位する。
すなわち、Aにおいて、潤滑油2による吸着力などに比べて荷重が大きくなり、吐出リード21がバルブプレート17の座面34から離れる。そして、AからBにおいて、吐出リード21のみが変形するため、小さな荷重で吐出リード21が大きく変位する。Bでは、吐出リード21は、スプリングリード30と接触する。BからCにおいて、吐出リード21がスプリングリード30と接触しながら押し上げるため、これらの複合ばね定数でこれらは変形する。このため、吐出リード21の変位に大きな荷重が必要となる。Cにおいて、スプリングリード30とバルブストップ31が接触し、吐出リード21が最大変位となる。これ以上の荷重が吐出リード21に加えられても、バルブストップ31により吐出リード21が規制されるため、吐出リード21は変位しない。
従来の吐出リードは、荷重が増加するにつれ、a、b、c、dの順序で開く。
すなわち、aにおいて、従来の吐出リードはバルブプレート17の座面34から離れ、aからbでは、吐出リードのみが変形する。吐出リードは、bでスプリングリード30と接触し、bからcにおいてスプリングリード30と共に変形する。cにおいて、スプリングリード30がバルブストップ31に接触し、吐出リードが最大変位する。
ここで、W1で示す荷重は、吐出リード21がバルブプレート17の座面34および台座32と接触、または、近接することによって、これらの間に介在する潤滑油2の表面張力による吸着力を断ち切るために必要な荷重である。従来の吐出弁装置においてはXとなる。吐出リード21には開口63が形成されているため、従来の吐出リードに比べて、吐出リード21がバルブプレート17の台座32と接触、または、近接する面積が小さい。このため、これらの間の潤滑油2により吸着力を断ち切る荷重W1は従来の荷重Xに比べて小さくなる。
また、吐出リード21には開口63が形成されているため、吐出リード21のばね定数が低下している。よって、AからBにおける傾きが、aからbにおける傾きより大きくなっている。また、BからCにおける傾きが、bからcにおける傾きより大きくなっている。このように、従来の吐出リードに比べて小さな荷重で吐出リード21が変位する。
このように、実施の形態1に係る吐出弁装置において、吐出リード21に開口63が形成されていることにより、潤滑油2の吸着力および吐出リード21が変位するための荷重は低下し、吐出リード21を開くための荷重が低減する。したがって、消費エネルギーが低減される。また、吐出孔19の開き遅れが抑制されるため、吐出行程における作動流体3の過圧縮が抑制され、往復式圧縮機の吐出効率が向上する。
また、図6Bに示すように、吐出リード21が閉じる場合、実施の形態1に係る吐出リード21は、荷重が低下するにつれ、D、E、F、Gの順序で閉じる。
すなわち、Dにおいて、吐出リード21が最大に変位する。Eでは、スプリングリード30はバルブストップ31から離れる。EからFにおいて、吐出リード21およびスプリングリード30は、接触しながら共に変形する。そして、吐出リード21は、Fでスプリングリード30から離間し、FからGにおいて単体で変形して、Gでバルブプレート17の座面34と接触して吐出孔19を塞ぐ。
従来の吐出弁装置も同様の過程となり、荷重が低下するにつれ、d、e、f、gの順序で閉じる。
すなわち、dで、従来の吐出リードは最大に変位している。eにいて、スプリングリード30はバルブストップ31から離れる。吐出リードは、eからfにおいてスプリングリード30と接触しながら共に変形し、fでスプリングリード30から離間し、fからgにおいて単体で変形し、gでバルブプレート17の座面34と接触して吐出孔19を塞ぐ。
ここで、Zで示す荷重は、吐出リード21がバスプリングリード30と接触、または、近接することによって、間に介在する潤滑油2の表面張力による吸着力を断ち切るために必要な荷重である。従来の吐出弁装置においてはYとなる。実施の形態1に係る吐出リード21には開口63が形成しているため、従来の吐出リードに比べてスプリングリード30と接触、または、近接する面積が小さく、Y<Zとなる。
また、吐出リード21には開口63が形成されているため、吐出リード21のばね定数が低下している。よって、EからFにおける傾きが、eからfにおける傾きより大きくなっている。また、FからGにおける傾きが、fからgにおける傾きより大きくなっている。このように、従来の吐出リードに比べて小さな荷重で吐出リード21が変位する。
このように、実施の形態1に係る吐出弁装置において、潤滑油2の吸着力および吐出リード21が変位するための荷重は減少し、吐出リード21が吐出孔19を閉じるための荷重が低減する。したがって、消費エネルギーが低減される。また、吐出孔19の閉じ遅れが抑制されるため、作動流体3の圧縮室13への再流入が抑制され、圧縮機の冷凍能力の低下が低減される。
また、実施の形態1に係る吐出リード21の応力について以下に説明する。
図7Aは、変形した吐出リード21を示す側面図である。図7Bは、変形した吐出リード21を示す平面図である。
図5Cに示すように、吐出リード21が最大に変位しS字状に変形するとき、固定部61は、スプリングリード固定部30bにより弾性的に固定されているため、大きく変位しない。また、吐出リード21の開閉部60は、可動部30aおよび、規制部31bにより変位が規制される。このため、図示するHの範囲、つまり、連結部62の両端において吐出リード21が大きく曲がろうとする。ただし、このHの範囲には、図7Bに示すように、開口63の固定側部分63bおよび開閉側部分63aが形成されている。この開口63の開閉側部分63および固定側部分63が形成された範囲における吐出リード21の幅は、開口63の中間部分63cが形成された範囲における幅より広い。このため、Hの範囲における吐出リード21は、そのばね定数が大きく、曲がりにくい。一方、中間部分63cの形成範囲における吐出リード21は、そのばね定数が小さく、曲がり易い。よって、吐出リード21は全体的に緩やかに曲がり、応力集中が防止される。また、Hの範囲における吐出リード21の曲げに対する強度は大きい。したがって、吐出リード21が折れることなく、吐出リード21の耐久性の低下が防がれる。
[変形例1]
図4に示す吐出リード21には1つの開口63が形成されているが、開口63の数はこれに限定されず、複数の開口63が対称軸Lの延在方向において吐出リード21に形成されてもよい。本変形例1では、たとえば、図8に示すように、2つの開口63が対称軸Lの方向に並んで形成されている。開閉部60側の開口63の外周は、一対の第1部分外周102、102および一対の第1部分外周102、102に向かって対称軸Lに対して対称に開く部分を含む太孔である。固定部61側の開口63の外周は、一対の第2部分外周103、103および一対の第2部分外周103、103に向かって対称軸Lに対して対称に開く部分を含む太孔である。これらの2つの開口63、63の間に余白(blank space)が設けられているが、これは1つの開口63を2つに分割する以外には特段の技術的意義を有しない。従って、これらの2つの開口63、63は1つの開口とみなすことができるので、図4に示す場合と同様の作用効果を奏する。また、本発明は、1又は2の開口63が一対の第1部分外周102、102と一対の部分外周103、103とを含むことに技術的意義があり、これらを含まない開口は技術的意義を有しない。これらを含むことが可能な開口63の数は最大2つであるので、3以上の開口を形成することに特段の技術的意義は存在しない。
[変形例2]
図4に示す吐出リード21の開口63は、開閉側部分63a、固定側部分63bおよび中間部分63cから形成される形状を有していたが、この開口63の形状はこれに限らない。開口63は、対称軸L方向の両端の範囲が狭く、かつ対称軸Lに対して対称な形状であればよい。たとえば、開口63は、ひし形や楕円などの形状であってもよい。
[変形例3]
図4に示す吐出リード21の開口63における対称軸L方向の長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より長いが、同じまたは短くてもよい。この場合においても図4に示す場合と同様の効果を奏する。また、たとえば、開口63における対称軸L方向の長さが、開閉部60の対称軸Lに対して垂直な方向の幅より短い場合、開閉部60は開口63に挿入されない。よって、吐出リード21の切断面に発生するバリ等を除去するためのタンブリング工程などにおいて、多数の吐出リード21がバレル内に装入されて転動される。この際、開閉部60が開口63に挿入されて、吐出リード21同士が絡み合い曲がることが防止される。よって、製造工程における不具合が低減され、生産性が向上する。
[変形例4]
図4では、吐出リード21に開口63が形成されたが、図9に示すように、吸入リード75に開口73が形成されてもよい。
吸入リード75は、開閉部70、固定部71および連結部72を有する。開閉部70は、吸入孔18を開閉する部分であって、吸入孔18より大きな円形状に形成される。固定部71は、バルブプレート17に固定される部分であって、バルブプレート17と連続する。連結部72は、開閉部70と固定部71を連結する部分であって、連結部72に開口73が形成されている。開閉部60、固定部61および連結部62が対称軸Mの延在方向に配されるように形成されている。なお、吸入リード75は、幅方向(対称軸Mに垂直な方向)のねじれ動作を抑制するために、対称軸Mに対して対称であることが好ましい。図9では、吸入リード75の全体が対称軸Mに対して対称であるが、固定部71は対称軸Mに対して対称である必要はない。開閉部70は、上述の観点から対称軸Mに対して対称であることが好ましいが、そうでなくてもよい。連結部72は可能な限り対称軸Lに対して対称であることが好ましい。
開口73は、対称軸Mに交差して延びている。また、開口73の外周81は、対称軸Mに対して対称に形成されている。また、連結部72の開閉部70側の部分において、連結部72の両側端に最も近い(ここではこの限定は不要であるが)一対の、開口73の外周81の一部(以下、第1部分外周という)82、82が、開閉部70側から固定部71側に向かって対称軸Mに対して対称に開いて形成されている。つまり、対称軸Mに対して第1部分外周の垂直な距離が徐々に大きくなる(離隔する)ことにより、一対の第1部分外周82、82は対称軸Mに対して対称に開いている。また、連結部72の固定部71側の部分において、連結部72の両側端に最も近いここではこの限定は不要であるが)一対の、開口73の外周81の一部(以下、第2部分外周という)83、83が、固定部71側から開閉部70側に向かって対称軸Mに対して第2部分外周の垂直な距離が徐々に大きくなる(離隔する)ことにより、一対の第2部分外周83、83は対称軸Mに対して対称に開いている。つまり、開口73は、その外周81が一対の第1部分外周82、82と一対の第2部分外周83、83とを含む。この一対の第1部分外周82、82および一対の第2部分外周83、83は、共に、対称軸に交差して延びる1つの開口の外周の一部である。かくして、対称軸Mに垂直な方向の開口73の幅は、その両端のそれぞれに向かうほど狭く、中央に向かうほど広くなっている。
このように、吸入リード75に開口73が形成されているため、吸入リード75のばね定数が低下する。このため、吸入リード75を変形させる荷重が低減され、吸入リード75が吸入孔18を開閉するためのエネルギーの消費が低減される。また、吸入リード75が吸入孔18を開閉する時間も短くなるため、吸入孔18の開閉遅れが防止される。
また、吸入リード75が大きく変形しようとする範囲に開閉側部分73aおよび固定側部分73bが形成されている。この範囲における吸入リード75の幅が中間部分73cの形成範囲における吸入リード75の幅より大きい。よって、この範囲における吸入リード75のばね定数おっよび曲げに対する強度の低下が低減され、開閉部70の変位によって連結部72に発生する応力の部分的な集中が緩和される。その結果、吸入リード75の耐久性が向上し、信頼性の高い圧縮機が提供される。
さらに、吸入リード75に開口73が形成されているため、吸入リード75とバルブプレート17の接触する面積が減少する。これにより、吸入リード75とバルブプレート17との間に介在する潤滑油2による吸着力が減少し、吸入リード75がバルブプレート17から離れやすくなる。この結果、吸入孔18を開放する力が低下し、圧縮機の効率が向上する。
[変形例5]
図3に示すように弁装置は、バルブプレート17、吐出リード21、スプリングリード30およびバルブストップ31により形成された。ただし、弁装置にスプリングリード30が設けられず、弁装置が、バルブプレート17、吐出リード21およびバルブストップ31により形成されてもよい。この場合、バルブストップ31は、吐出リード21の最大開度を直接的に規定するストッパーである。たとえば、図10Aおよび図10Bに示すように、バルブストップ31は、その長さが窪みの長さより短く形成される。バルブストップ31は、固定部31dおよび規制部31cを有する。固定部31dは、たとえば吐出リード21の固定部61をバルブプレート17の台座32に固定する。規制部31cは、吐出孔19から離れる方向に固定部61に対して折り曲げられている。このため、規制部31cと吐出孔19との間に空間が形成され、ここに開閉部60が上下動可能に配されている。この空間の高さは開閉部60の最大変位より小さい。
図10Aに示すように、吐出リード21が吐出孔19を閉じている状態では、吐出リード21はバルブストップ31の規制部31Cに対して間隙を開けて平行に延びる。図10Bに示すように、吐出リード21が吐出孔19を開くと、開閉部60がバルブストップ31の規制部31cに当たり、吐出リード21がS字状に曲がる。
このように、弁装置にスプリングリード30が設けられていなくても、吐出リード21に開口63が形成され、また、吐出リード21の動きが規制部31Cにより規制されている。これにより、吐出孔19の閉じ遅れが防止され、吐出リード21が閉じる際のエネルギー効率および吐出リード21の耐久性の低下が防止される。さらに、弁装置にスプリングリード30が用いられないことにより、部品点数が減り、製品コストおよび製造コストの削減が図られる。
(実施の形態2)
実施の形態1では、開口63が太孔で構成されていたのに対し、実施の形態2では、開口がスリット(細孔)65で構成される。
図11は、実施の形態2に係る弁装置を示す縦断面図である。図12は、弁装置に用いられる吐出リード21の構成を示す平面図である。
スリット65は、対称軸Lに交差して延びている。また、スリット65は、吐出リード21の連結部62に形成された開口であって、その外周111が外側部分111aとその内側に並行に設けられる内側部分111bとを含む開口である。スリット65の外周111は対称軸Lに対して対称に形成されている。スリット65は、一対の第1部分外周112、112と該一対の第1分外周112、112に沿って延びる部分および一対の第2部分外周113、113と該一対の第2部分外周113、113に沿って延びる部分とを含む。また、連結部62の開閉部60側の部分において、連結部62の両側端に最も近い一対の、スリット65の外周の一部(第1部分外周)112、112が、開閉部60側から固定部61側に向かって対称軸Lに対して対称に開くように形成されている。つまり、対称軸Lに対して第1部分外周112の垂直な距離は徐々に大きくなることにより、一対の第1部分外周112、112は開いている。また、連結部62の固定部61側の部分において、連結部62の両側端に最も近い一対の、スリット65の外周の一部(第2部分外周)113、113が、固定部61側から開閉部60側に向かって対称軸Lに対して対称に開くように形成される。つまり、対称軸Lに対して第2部分外周113の垂直な距離は徐々に大きくなることにより、一対の第2部分外周113、113は開いている。なお、連結部62の開閉部60側の部分及び固定側の部分において、連結部62の両側端に最も近いスリット65の外周111は外側外周111aである。つまり、スリット65は、その外周111が一対の第1部分外周112、112と一対の第2部分外周113、113とを含む。かくして、対称軸Lに垂直な方向のスリット65の外周111の幅は、その両端のそれぞれに向かうほど狭く、中央に向かうほど広くなっている。スリット65の外周111は、対称軸L方向における長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より大きく形成されている。
具体的には、スリット65は、開閉側部分65a、固定側部分65bおよび中間部分65cを有する。開閉側部分65aは、対称軸L上の点を始点として、開閉部60側から固定部61に向かって対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に離れる方向に延びる。開閉側部分65aは、対称軸Lに対して対称な略V字状を有する。固定側部分65bは、対称軸Lから均等な距離離れた2つの点を始点として、固定部61側から開閉部60側に向かって対称軸Lに対して垂直な方向へ徐々に離れる方向に延びる。固定側部分65bは、対称軸Lに対して対称な略V字状を有する。中間部分65cは、開閉側部分65aと固定側部分65bを連結する。中間部分65cは、対称軸Lに対して並行に延びる。
舌状部64は、吐出リード21の、スリット65の外周111の内側部分111bにより囲まれた部分で構成され、吐出リード21の中央部に位置する。対称軸Lに垂直な方向の舌状部64の幅は、その両端のそれぞれに向かうほど狭く、中央に向かうほど広くなっている。舌状部64は、対称軸L方向における長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より大きく形成されている。この舌状部64は上下方向に移動可能である。吐出リード21が上昇し、吐出リード21が下がると、舌状部64が吐出リード21から離れて、吐出リード21の中央部にも開口が形成される。
この舌状部64の幅は中間部分65cの範囲で最も大きい。これにより、吐出リード21において、中間部分65cが形成された範囲に比べて、開閉側部分65aおよび固定側部分65bが形成された範囲では、吐出リード21は、その幅が広いため、ばね定数および曲げ強度が大きい。
このような吐出リード21を含む弁装置の動作は、図13Aおよび図13Bに示すように、実施の形態1と同様である。ただし、吐出リード21が吐出孔19を開く際が異なる。
図13Aは、吐出リード21が吐出孔19を閉じた状態を示す断面図である。図13Bは、吐出リード21が吐出孔19を開いた状態を示す断面図である。
図13Aの状態では、吐出リード21の開閉部60が吐出孔19を閉じている。また、吐出リード21の連結部62がバルブプレート17の台座32上に載っているため、吐出リード21の開閉部60が潤滑油2を介してバルブプレート17の座面34に接触し、吐出リード21の連結部62および舌状部64が潤滑油2を介してバルブプレート17の台座32に接触している。この潤滑油2の表面張力によって、吐出リード21の開閉部60および連結部62がバルブプレート17の座面34およびバルブプレート17の台座32にそれぞれ吸着している。
この潤滑油2の吸着力と、スプリングリード30aにより開閉部60が押し下げられる力と、吐出リード21の連結部62が弾性変形する力とに比べて、ヘッド空間56および圧縮室13の圧力差により開閉部60が押し上げられる力が大きくなると、図13Bに示すように、開閉部60が上昇し吐出孔19を開放する。
これに伴い、舌状部64は台座32に接触したまま残るが、舌状部64の周りの連結部62がバルブプレート17の台座32から離れる。そして、バルブプレート17の台座32から離れた吐出リード21は、スプリングリード30に接触する。この際、吐出リード21が吐出孔19を開閉するために上下に移動しても、舌状部64は変位することはなく、バルブプレート17の台座32に接した状態を維持している。このため、吐出リード21とスプリングリード30とが接触している面積は舌状部64の分だけ小さくなる。よって、吐出リード21が閉じる際、吐出リード21がスプリングリード30から離れやすい。
なお、スプリングリード30がバルブストップ31に接触するまで開閉部60が最大に変位する場合、固定部61もわずかながら変位する。このため、舌状部64は、固定部61の変位に伴ってわずかも変位する。
このように吐出孔19を開閉する際に吐出リード21に作用する荷重について以下に説明する。
図14Aは、吐出リード21が開く際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えた荷重との関係を模式的に示すグラフである。図14Bは、吐出リード21が閉じる際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えた荷重との関係を模式的に示すグラフである。各図において、縦軸は吐出リード21の変位を示し、横軸は吐出リード21に加えられた荷重を示す。また、実線は、実施の形態2に係るスリット65が形成された吐出リード21の関係を表わし、破線は、スリットが形成されていない従来の吐出リードの関係を表す。
図14Aに示すように、吐出リード21が吐出孔19を開く場合、実施の形態2に係る吐出リード21は、荷重が増加するにつれ、A、B、C、Dの順序で変位する。従来の吐出リードは、荷重が増加するにつれ、a、b、c、dの順序で開く。
この場合、吐出リード21が上昇する際に、連結部62に舌状部64が開く。舌状部64のサイズが実施の形態1の開口63のサイズと同じである場合、舌状部64が開いた吐出リード21とバルブプレート17との接触面積は開口63が形成された吐出リードと同じである。ただし、舌状部64がバルブプレート17と潤滑油を介して接触しているため、開こうとする吐出リード21は舌状部64に引っ張られる。したがって、スリット65が形成された吐出リード21がバルブプレート17との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重W2は、図6Aに示す開口63が形成されている吐出リード21がバルブプレート17との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重W1より少し大きくなる。しかし、舌状部64が開いた吐出リード21とバルブプレート17との接触面積は、スリット66が形成されていない吐出リードより小さい。このため、吐出リード21が潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重W2は、スリット65が形成されていない従来の吐出リード21が潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Xより小さくなる。この結果、スリット65が形成される吐出リード21における潤滑油2の吸着力が減少し、吐出リード21を開くための荷重が低減する。また、吐出リード21のばね定数も低下し、吐出リード21が変形する荷重も低減している。したがって、吐出孔19の開き遅れが抑制されると共に、吐出孔19を開くためのエネルギーが低減されて、密閉型圧縮機の効率が向上する。
また、図14Bに示すように、吐出リード21が吐出孔19を閉じる場合、実施の形態2に係る吐出リード21は、荷重が低下するにつれ、D、E、F、Gの順序で変位する。従来の吐出弁装置も同様の過程となり、荷重の低下に応じて、d、e、f、gの順序で変位する。
この場合、吐出リード21が吐出孔19を開く場合と同様である。このため、スリット65が形成された吐出リード21がスプリングリード30との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Zは、図6Bに示す開口63が形成されている吐出リード21がスプリングリード30との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Zより少し大きくなる。しかし、スリット65が形成された吐出リード21が潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Zは、スリット65が形成されていない従来の吐出リード21が潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Yより小さくなる。この結果、吐出リード21を閉じるための荷重が低減する。また、吐出リード21のばね定数も低下し、吐出リード21が変形する荷重も低減している。したがって、吐出孔19の閉じ遅れが抑制されると共に、吐出孔19を閉じるためのエネルギーが低減されて、作動流体3の圧縮室13への再流入を抑制し、密閉型圧縮機の冷凍能力の低下が低減される。
また、実施の形態2に係る吐出リード21の応力についても、図15Aおよび図15Bに示すように、実施の形態1に係る吐出リード21と同様である。図15Aは、変形した吐出リード21を示す側面図である。図15Bは、変形した吐出リード21を示す平面図である。
すなわち、吐出リード21が最大に変位しS字状に変形するとき、H1およびH2の範囲、つまり、連結部62の両端において吐出リード21が大きく曲がろうとする。ただし、図15Bに示すように、H1およびH2の範囲における吐出リード21の幅は、中間部分65cが形成された範囲の吐出リード21の幅より広い。このため、中間部分65cが形成された範囲に比べて、H1およびH2の範囲における吐出リード21のばね定数が大きく、H1およびH2の範囲における吐出リード21の曲がり角度が小さく、中間部分65cが形成された範囲における吐出リード21の曲がり角度は大きくなる。このため、吐出リード21の曲がり角度が全体的に均一になり、応力集中が防止される。また、H1およびH2の範囲における吐出リード21の曲げに対する強度は大きい。したがって、吐出リード21が折れることなく、吐出リード21の耐久性の低下が防がれる。
[変形例6]
図12に示す吐出リード21には1つのスリット65が形成されているが、スリット65の数はこれに限定されず、複数のスリット65が吐出リード21に形成されてもよい。たとえば、図16に示すように、2つのスリット65が対称軸Lの方向に並んで形成される。この場合も、2つのスリット65により2つのスリット65が形成される。これらの2つのスリット65の間に余白が設けられているが、これらの2つのスリットは一体的に連結された1つのスリット65とみなされることにより、図12に示す場合と同様の効果を奏する。なお、スリット65を3以上設けることに特段の技術意義は存在しない。
[変形例7]
図12に示す吐出リード21のスリット65は、開閉側部分65a、固定側部分65bおよび中間部分65cから形成される形状を有していたが、このスリット65の形状はこれに限らない。スリット65は、対称軸L方向の両端の範囲が狭く、かつ対称軸Lに対して対称な形状であればよい。たとえば、スリット65は、ひし形や楕円などの形状であってもよい。
[変形例8]
図12に示す吐出リード21の舌状部64における対称軸L方向の長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より長いが、同じまたは短くてもよい。この場合においても図12に示す場合と同様の効果を奏する。また、たとえば、舌状部64における対称軸L方向の長さが、開閉部60の対称軸Lに対して垂直な方向の幅より短い場合、開閉部60は舌状部が開いて形成される開口に挿入されない。よって、タンブリング工程などにおいて、多数の吐出リード21がバレル内に装入されて転動される。この際、開閉部60が開口に挿入されて、吐出リード21同士が絡み合い曲がることが防止される。よって、製造工程における不具合が低減され、生産性が向上する。
[変形例9]
図12に示す吐出リード21にスリット77が形成されたが、図17に示す吸入リード75にスリット77が形成されてもよい。
吸入リード75は、開閉部70、固定部71および連結部72を有する。開閉部70は、吸入孔18を開閉する部分であって、吸入孔18より大きな円形状に形成される。固定部71は、バルブプレート17に固定される部分であって、バルブプレート17と連続する。連結部72は、開閉部70と固定部71を連結する部分であって、連結部72にスリット77が形成されている。
スリット77は、対称軸Mに交差して延びている。また、スリット77は、吸入リード75の連結部72に形成された開口であって、その外周85が外側部分とその内側に並行に設けられる内側部分とを含む開口である。スリット77の外周85は対称軸Mに対して対称に形成されている。スリット77は、一対の第1部分外周86、86と該一対の第1分外周86、86に沿って延びる部分およびまたは一対の第2部分外周87、87と該一対の第2部分外周87、87に沿って延びる部分とを含む。スリット77は、また、連結部72の開閉部70側の部分において、連結部72の両側端に最も近い一対の、スリット77の外周の一部(第1部分外周)86、86が、開閉部70側から固定部71側に向かって対称軸Mに対して対称に開くように形成されている。つまり、対称軸Mに対して第1部分外周86の垂直な距離は徐々に大きくなることにより、一対の第1部分外周86、86は開いている。また、連結部72の固定部71側の部分において、連結部72の両側端に最も近い一対の、スリット77の外周の一部(第2部分外周)87、87が、固定部71側から開閉部70側に向かって対称軸Mに対して対称に開くように形成されている。つまり、対称軸Mに対して第2部分外周87の垂直な距離は徐々に大きくなることにより、一対の第2部分外周87、87は開いている。つまり、スリット77は、その外周85が一対の第1部分外周86、86と一対の第2部分外周87、87とを含む。かくして、対称軸Mに垂直な方向のスリット77の外周85の幅は、その両端のそれぞれに向かうほど狭く、中央に向かうほど広くなっている。スリット77の外周85は、対称軸M方向における長さが、対称軸Mに対して垂直な方向における開閉部70の幅より大きく形成されている。
このように、スリット77によって吸入リード75に開口73が形成されるため、吸入リード75のばね定数が低下する。このため、吸入リード75を変形させる荷重が低減され、吸入リード75が吸入孔18を開閉するためのエネルギーが低減される。また、吸入リード75が吸入孔18を開閉する時間も短くなるため、吸入孔18の開閉遅れが防止される。
また、吸入リード75が大きく変形する範囲に開閉側部分77aおよび固定側部分77bが形成されている。この範囲における吸入リード75の幅が中間部分77cの形成範囲における吸入リード75の幅より大きい。このため、吸入リード75の曲げに対する強度の低下が低減され、開閉部70の変位によって連結部72に発生する応力の部分的な集中が緩和される。その結果、吸入リード75の耐久性が向上し、信頼性の高い圧縮機が提供される。
さらに、スリット77により吸入リード75に開口73が形成されるため、吸入リード75とバルブプレート17の接触する面積が減少する。これにより、吸入リード75とバルブプレート17との間に介在する潤滑油2による吸着力が減少し、吸入リード75がバルブプレート17から離れやすくなる。この結果、吸入孔18を開放する力が低下し、圧縮機の効率が向上する。
[変形例10]
図3に示すように弁装置は、バルブプレート17、吐出リード21、スプリングリード30およびバルブストップ31により形成された。ただし、弁装置にスプリングリード30が設けられず、弁装置が、バルブプレート17、吐出リード21およびバルブストップ31により形成されてもよい。この場合、バルブストップ31は、吐出リード21の最大開度を直接的に規定する。たとえば、図10Aおよび図10Bに示すバルブストップ31と同様のバルブストップ31が用いられる。
(実施の形態3)
実施の形態2では、スリット65に囲まれた舌状部64が吐出リード21に設けられた。実施の形態3では、この舌状部64が折り曲げられ、舌状部64に接触部66が形成されている。
図18は、実施の形態3に係る弁装置を示す縦断面図である。図19は、弁装置に用いられる吐出リード21を示す平面図である。図20は、弁装置に用いられる吐出リード21を示す断面図である。
舌状部64は、吐出リード21の、スリット65の外周111の内側部分111bにより囲まれた部分で構成され、吐出リード21の中央部に位置する。舌状部64は、図20に示すように、下側、つまり、吐出リード21の開弁方向に付勢するように折り曲げられている。このため、舌状部64は、弁装置においてバルブプレート17側に曲がる。これにより、吐出リード21にスプリングリード30側へ押し上げられる力が作用する。
接触部66は、舌状部64の先端部に設けられ、台座32に接触する部分である。接触部66は、舌状部64の先端部が上側に折り曲げられることにより形成される。接触部66が舌状部64に対して傾斜する方向は、舌状部64が連結部62に対して傾斜する方向と異なる。このため、バルブプレート17に対する接触部66の角度は舌状部64の角度に比べて小さくなる。
このような吐出リード21を含む弁装置の動作は、図21A〜図21Cに示すように、実施の形態1および2と同様である。ただし、吐出リード21の舌状部64の作用が異なる。
図21Aは、吐出リード21が吐出孔19を閉じた状態を示す断面図である。図21Bは、吐出リード21が吐出孔19を開いた状態を示す断面図である。図21Cは、吐出リード21が最大に移動した状態を示す断面図である。
図21Aの状態では、吐出リード21は、ヘッド空間56と圧縮室13の圧力差によって発生する力で、座面34に押し付けられ、吐出孔19は閉塞されている。
圧縮室13の圧力が上昇してヘッド空間56の圧力を上回る。この圧力差によって吐出リード21を押し上げる力と、舌状部64の弾性力によって吐出リード21を押し上げる力と合わせた力が、吐出リード21を弾性変形させる力と、吐出リード21と吐出孔19の座面34および台座32との間に発生する潤滑油2の表面張力による吸着力と合わせた力を上回ると、図21Bに示すように、吐出リード21が上に変位し、吐出孔19が開口する。
その後、圧縮室13の圧力がさらに上昇し、吐出リード21に加わる力が増大すると、図21Cに示すように、吐出リード21は大きく変形する。吐出リード21は、可動部30aと接触し、スプリングリード30の可動部30aと共に変形する。ヘッド空間56の圧力に対して圧縮室13の圧力が高くなると、吐出リード21を変形させる力がさらに大きくなる。このため、吐出リード21と可動部30aは共に大きく変形し、可動部30aが規制部31bに接触する。
その後、ヘッド空間56と圧縮室13の圧力差が減少し、その圧力差により発生し吐出リード21に加わる力が、スプリングリード30と吐出リード21の復元力に対して小さくなる。これにより、図21Bに示すように、吐出リード21およびスプリングリード30は閉じる方向に変位する。
さらに、圧力差が減少すると、吐出リード21とスプリングリード30の復元力がヘッド空間56と圧縮室13との圧力差、吐出リード21と可動部30aとの間に存在する潤滑油2による吸着力に対して上回る。このとき、吐出リード21は可動部30aから離れて、図21Aに示すように、開閉部60はバルブプレート17の座面34に接触し、吐出孔19が閉じられる。この開閉部60より先に、舌状部64の接触部66がバルブプレート17の台座32と接触する。この吐出リード21が吐出孔19を開閉するために変位しても、開閉部60の変位が小さい場合、舌状部64の接触部66は、バルブプレート17の台座32と接触した状態を維持している。また、開閉部60が最大に変位するような場合、接触部66がバルブプレート17の台座32からわずかに離間する。このため、接触部66が台座32に接触するための距離は、開閉部60が座面34に接触するための距離より小さい。さらに、吐出リード21が舌状部64の弾性力により上側に付勢され、吐出リード21が閉じる速度が低減している。よって、接触部66が台座32に接触する際の音は、開閉部60が座面34に接触する際の音より小さい。このため、吐出リード21が吐出孔19を閉じる音が低減される。
このように吐出孔19を開閉する際に吐出リード21に作用する荷重について以下に説明する。
図22Aは、吐出リード21が開く際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えた荷重との関係を模式的に示すグラフである。図22Bは、吐出リード21が閉じる際の吐出リード21の変位とその際に吐出リード21に加えた荷重との関係を模式的に示すグラフである。各図において、縦軸は吐出リード21の変位を示し、横軸は吐出リード21に加えられた荷重を示す。また、実線は、実施の形態3に係る吐出リード21の関係を表わし、破線は、スリット65が形成されていない従来の吐出リードの関係を表す。
図22Aに示すように、吐出リード21が吐出孔19を開く場合、実施の形態3に係る吐出リード21は、荷重が増加するにつれ、A、B、C、Dの順序で変位する。従来の吐出リードは、荷重が増加するにつれ、a、b、c、dの順序に変位する。
この実施の形態3に係る吐出リード21における変位と荷重との関係は、実施の形態1および2に係る吐出リード21における変位と荷重との関係と同様である。ただし、舌状部64により吐出リード21が開く方向に付勢されている。このため、図22Aに示す、付勢されている吐出リード21がバルブプレート17との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重W3は、図6Aおよび図14Aに示す、付勢されていない吐出リード21がバルブプレート17との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重W1およびW2より小さい。また、この荷重W3は、従来の吐出リードに加えられる荷重Xより小さい。この結果、吐出リード21は、舌状部64により付勢され、かつスリット65が形成されることにより、吐出リード21を開くための荷重が低減する。したがって、吐出孔19の開き遅れが抑制されると共に、吐出孔19を開くためのエネルギーが低減されて、密閉型圧縮機の効率が向上する。
また、図22Bにおいて、舌状部64が折り曲げられた実施の形態3に係る吐出リード21が閉じる場合、吐出リード21は、荷重が低下するにつれ、D、E、F、K、Gの順序に変位する。
すなわち、Dでは吐出リード21が最大に変位し、Eでスプリングリード30がバルブストップ31から離れる。吐出リード21は、EからFにおいてスプリングリード30に接触して共に変形し、Fでスプリングリード30から離れて、FからKにおいて単体で変形する。そして、Kで舌状部64の接触部66がバルブプレート17の台座32と接触して変形する。その後、Gで吐出リード21の開閉部60がバルブプレート17の座面34と接触して吐出孔19を閉じる。
また、実施の形態2に係る、舌状部64により付勢されていない吐出リード21が閉じる場合、吐出リード21は、荷重が低下するにつれ、D、E、F、K、G’の順序に変位する。このDからKまでの行程は、実施の形態3に係る吐出リード21と同様である。その後、G’において吐出リード21の開閉部60がバルブプレート17の座面34と接触して吐出孔19を閉じる。
ここで、Sで示す荷重は、吐出リード21の開閉部60がバルブプレート17の座面34と接触する際に加わる荷重、すなわち開閉部60がバルブプレート17の座面34と接触する際の衝撃の強さである。この荷重Sは、舌状部64を折り曲げてない吐出リード21の開閉部60が座面34と接触する際に加わる荷重Tより小さい。これは、吐出リード21の開弁方向に付勢するように舌状部64が折り曲げているため、開閉部60が座面34と接触する前に、接触部66が台座32と接触する。この結果、開閉部60が座面34と接触する際の衝突が緩和されているためである。
このように、吐出リード21の開閉部60と座面34とが接触する際の衝突音が抑えられる。このため、圧縮機の駆動中の騒音が抑えられ、静寂な運転をすることができる。
また、スリット65が形成されていない従来の吐出リードが閉じる際、吐出リードは、荷重が低下するにつれ、d、e、f、gの順序で変位する。これは、実施の形態1および2の従来の吐出リードと同様である。このため、スリット65が形成された吐出リード21がスプリングリード30との間で潤滑油2の吸着力を断ち切る荷重Zは、従来の吐出リードに加えられる荷重Yより小さい。この結果、吐出リード21がスプリングリード30から離れて吐出孔19を閉じるための荷重が低減し、吐出孔19を閉じるためのエネルギーが低減される。また、吐出孔19の閉じ遅れが抑制されるため、作動流体3の圧縮室13への再流入を抑制し、密閉型圧縮機の冷凍能力の低下が低減される。
また、実施の形態3に係る吐出リード21の応力についても、図23Aおよび図23Bに示すように、実施の形態1および2に係る吐出リード21と同様である。図23Aは、変形した吐出リード21を示す側面図である。図23Bは、変形した吐出リード21を示す平面図である。
すなわち、吐出リード21が最大に変位しS字状に変形するとき、固定部61がスプリングリード30の固定部30bにより固定され、吐出リード21の開閉部60が可動部30aおよび規制部31bにより変位が規制される。このため、図示するH1およびH2の部位において、吐出リード21の連結部62が大きく曲がろうとする。
このH1およびH2の部位における吐出リード21の幅は、図23Bに示すように、中間部分65cの形成範囲より広い。このため、H1およびH2の部位における吐出リード21のばね定数および曲げに対する強度が大きく、H1とH2との間における吐出リード21のばね定数が小さい。したがって、吐出リード21が折れることなく、吐出リード21の耐久性の低下が防がれる。
[変形例11]
図19に示す吐出リード21には1つのスリット65が形成しているが、スリット65の数はこれに限定されず、複数のスリット65が吐出リード21に形成されてもよい。たとえば、図24に示すように、2つのスリット65が対称軸Lの方向に並んで形成される。この場合、開閉部60に近い側にある舌状部64に接触部66が設けられる。これらの2つのスリット65により2つのスリット65が形成される。これらの2つのスリット65の間に余白が設けられているが、これらは一体的に連結された1つのスリット65とみなされることにより、図19に示す場合と同様の効果を奏する。
[変形例12]
図19に示す吐出リード21のスリット65は、開閉側部分65a、固定側部分65bおよび中間部分65cから形成される形状を有していたが、このスリット65の形状はこれに限らない。スリット65は、対称軸L方向の両端の範囲が狭く、かつ対称軸Lに対して対称な形状であればよい。たとえば、スリット65は、ひし形や楕円などの形状であってもよい。
[変形例13]
図19に示す吐出リード21の舌状部64における対称軸L方向の長さが、対称軸Lに対して垂直な方向における開閉部60の幅より長いが、同じまたは短くてもよい。この場合においても、変形例8と同様の効果を奏する。
[変形例14]
図19に示す吐出リード21にスリット65が形成されたが、図25に示す吸入リード75にスリット77が形成されてもよい。この吸入リード75は、変形例9の吸入リード75と同様であるため、同様の作用効果を奏する。ただし、吸入リード75の舌状部74は、吸入リード75の開弁方向に付勢することができるように折り曲げられている。また、舌状部74の先端部には、接触部76が設けられている。これにより、舌状部74の弾性力によって、吸入リード75の開閉部70がバルブプレート17と接触する前に、舌状部74の接触部76がバルブプレート17と接触する。これにより、開閉部70がバルブプレート17と接触する際の衝突を緩和することができる。その結果、開閉部70とバルブプレート17の衝突音を抑えることができるため、圧縮機の駆動中の騒音を抑えることができる。
[変形例15]
図18に示すように弁装置は、バルブプレート17、吐出リード21、スプリングリード30およびバルブストップ31により形成された。ただし、弁装置にスプリングリード30が設けられず、弁装置が、バルブプレート17、吐出リード21およびバルブストップ31により形成されてもよい。この場合、バルブストップ31は、吐出リード21の最大開度を直接的に規定する。たとえば、図10Aおよび図10Bに示すバルブストップ31と同様のバルブストップ31が用いられる。
[変形例16]
舌状部64の先端部に接触部66が設けられたが、接触部66が舌状部64に設けられなくてもよい。
[変形例17]
図12、19、24、及び25において、C字状のスリット65、67の開放部分は対称軸L、Mの延在方向における反対側に形成されてもよい。
なお、上記全実施の形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。たとえば、複数の開口が対称軸Lの延在方向において吐出リード21に形成されている場合、複数のうちいくつかの開口が太孔の開口63であり、残りの開口が細孔のスリット65であってもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機は、エネルギーの消費を抑えつつ、耐久性の低下が低減される、圧縮機の弁装置およびこれを備える密閉型圧縮機等として有用である。
1 密閉容器
6 電動要素
9 圧縮要素
13 圧縮室
15 シリンダブロック(ブロック)
16 ピストン
17 バルブプレート(プレート)
18 吸入孔(連通孔)
19 吐出孔(連通孔)
21 吐出リード(リード)
30 スプリングリード
31 バルブストップ(ストッパー)
60 開閉部
61 固定部
62 連結部
63 開口
64 舌状部
65 スリット
70 開閉部
71 固定部
72 連結部
75 吸入リード(リード)

Claims (7)

  1. ピストンが内部を往復運動する圧縮室と連通する連通孔が形成されたプレートと、
    前記連通孔を開閉する平板状のリードと、
    前記リードを覆うように配され、前記リードの開度を規定するストッパーと、を備え、
    前記リードは、
    前記連通孔上に位置する開閉部と、
    前記プレートに固定された固定部と、
    前記開閉部と前記固定部とを連結し、1または2の開口を含む連結部と、が対称軸の延在方向に配されるように形成されており、
    前記連結部の前記開閉部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第1部分外周という)が、前記開閉部側から前記固定部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成されており、前記連結部の前記固定部側の部分において、前記連結部の両側端に最も近い一対の、1または2の前記開口の外周の一部(以下、第2部分外周という)が、前記固定部側から前記開閉部側に向かって前記対称軸に対して対称に開いて形成され
    前記対称軸に平行な方向における1または2の前記開口の長さは、前記対称軸に対して垂直な方向における前記開閉部の長さより小さく形成されている、圧縮機の弁装置。
  2. 一対の前記第1部分外周および一対の前記第2部分外周は、共に、前記対称軸に交差して延びる1つの前記開口の外周の一部である、または、それぞれ、前記対称軸に交差して延びる2つの前記開口の外周の一部である、請求項1に記載の圧縮機の弁装置。
  3. 前記開口は、その外周が、前記一対の第1部分外周および当該一対の第1部分外周に向かって前記対称軸に対して対称に開く部分を含む、または前記一対の第2部分外周および当該一対の第2部分外周に向かって前記対称軸に対して対称に開く部分を含む、または前記一対の第1部分外周と前記一対の第2部分外周とを含む太孔である、請求項2に記載の圧縮機の弁装置。
  4. 前記開口は、その外周が、前記一対の第1部分外周と該一対の第1分外周に沿って延びる部分およびまたは前記一対の第2部分外周と該一対の第2部分外周に沿って延びる部分とを含む細孔である、請求項2に記載の圧縮機の弁装置。
  5. 前記細孔は、その前記開閉部側の部分が前記対称軸に交差して延びており、
    前記細孔で囲まれた舌状部が前記プレート側に折り曲げられている、請求項4に記載の圧縮機の弁装置。
  6. 前記リードと前記ストッパーとの間に配された平板状のスプリングリードをさらに備え、
    前記スプリングリードは、一方の端部が前記プレートに固定され、他方の端部が前記リードの開閉部の可動領域に位置し、
    前記ストッパーは、前記スプリングリードを介して間接に前記リードの開度を規定する、請求項1〜のいずれか一項に記載の圧縮機の弁装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項の圧縮機の弁装置と、前記ピストンと、前記圧縮室が形成されたブロックと、を有する圧縮要素と、
    前記ピストンを駆動する電動要素と、
    前記電動要素と、前記圧縮要素とを収容する密閉容器と、を備える、密閉型圧縮機。
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