JP5703249B2 - ポリアミド系樹脂発泡シート及びその製造方法 - Google Patents
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Description
特にポリアミド11樹脂は、ひまし油などを原料とした単量体で分子全体、又は、分子の一部を形成させた植物由来のものが近年市販されるようになってきており、このようなひまし油由来のポリアミド11樹脂は、環境にやさしい製品を形成させることができる樹脂として注目されている。
ポリアミド11樹脂についても例外ではなく、下記特許文献1(段落0027)においては、カルボン酸無水物基を有する化合物を含有させることでロッド状の発泡成形品を押出発泡によって形成させることが記載されてはいるもののシート状の発泡体を形成させる
ことは困難である。
一方、シート状のポリアミド系樹脂発泡体を得る方法として、下記特許文献2に架橋剤としてグリセロールトリスアンヒドロトリメリテートのような1分子中に3個以上のカルボン酸無水物基を持った化合物や、無水マレイン酸のようなα、β−不飽和カルボン酸無水物とスチレン及び/又はオレフィンとの共重合体を用いる方法が記載されている。しかし、記載の方法では、ポリアミド系樹脂の中でもポリアミド11と比べ、強度の低いポリアミド6やポリアミド6,6、非結晶性ポリアミドでは好適に用いることが出来るが、ポリアミド11の場合、架橋により溶融張力を上げた場合、同時に剛性も高まり、結果、延性が損なわれるためシート状の発泡体を得ることが困難である。
そのため、従来、押出発泡といった比較的簡単な方法で環境に優しいポリアミド系樹脂発泡シートを容易に得ることが困難になっている。
このことから、これらを含む樹脂組成物の溶融特性を押出発泡に適したものとすることができ、発泡状態の良好なポリアミド系樹脂発泡シートを得ることができる。
本実施形態のポリアミド系樹脂発泡シートの製造方法においては、ポリアミド11樹脂(A)を主成分とし、さらに、ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するブロック共重合体樹脂(B)、発泡のための成分(C)、及び、各種添加剤(D)を含有する樹脂組成物を、サーキュラーダイやフラットダイなどのダイを先端に装着した押出機中で溶融混練し、前記ダイからシート状に押出発泡させる。
まず、以下にポリアミド系樹脂発泡シートの形成材料を説明する。
前記ポリアミド11樹脂としては、「ナイロン11」、「リルサン」など商品名で市販されているウンデカンラクタムを開環重縮合した樹脂を採用することができる。
また、近年では、ポリアミド11樹脂として、ひまし油を用いて製造した11−アミノウンデカン酸の重縮合物も市販されるようになっており、環境に優しいポリアミド系樹脂発泡シートを得る上においては、このひまし油由来のポリアミド11樹脂を採用することが好ましい。
なお、ひまし油由来のポリアミド11樹脂としては、ひまし油から得られた11−アミノウンデカン酸と石油から得られた11−アミノウンデカン酸とが併用されたものであってもよい。
また、本実施形態においては、ポリアミド11樹脂を単独品種のものとする必要はなく、例えば、ひまし油由来のものをはじめ、他の植物由来のポリアミド11樹脂と石油由来のポリアミド11樹脂とを混合して用いても良い。
ただし、本実施形態に係るポリアミド系樹脂発泡シートとしては、ASTM D6866に基づいて測定される植物度が5%以上であることが好ましいことから、前記ブロック共重合体樹脂(B)との合計で前記植物度が5%以上となるようにポリアミド11樹脂を選択することが好ましい。
前記ブロック共重合体樹脂は、ソフトセグメントとなるポリエーテルブロックと、ハードセグメントとなるポリアミドブロックとを有する共重合体樹脂であり、前記ソフトセグメントを構成するポリエーテルの具体例を挙げると、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。
また、ハードセグメントを構成するポリアミドについての具体例を挙げると、ε−カプロラクタム、 11−アミノウンデカン酸、12−アミノラウリン酸などの重縮合ポリアミド、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などのジカルボン酸とヘキサメチレンジアミン、ノナンジアミン、メチルペンタジアミンなどのジアミンとの共縮重合ポリアミドなどが挙げられる。
即ち、ひまし油由来のブロック共重合体樹脂を採用することが、環境に優しいポリアミド系樹脂発泡シートを得る上において好適であるといえる。
また、ハードセグメントが11−アミノウンデカン酸の重縮合物で形成されているブロック共重合体樹脂は、ポリアミドブロック部分が、実質的にポリアミド11樹脂と同じ構造となるために、当該ブロック共重合体樹脂と前記ポリアミド11樹脂との相溶性を良好なものとし得る点においても好適であるといえる。
一方で、前記ブロック共重合体樹脂を過度に含有させると、前記樹脂組成物の溶融粘度が高くなり過ぎて、押出発泡に際して良好な発泡状態を形成させ難くなるばかりでなく押出機に過剰な負荷を掛けてモーターに過電流を生じさせるおそれを有する。
前記樹脂組成物の溶融特性やポリアミド系樹脂発泡シートの機械的特性については、ブロック共重合体樹脂中のソフトセグメントの割合によっても影響されることから、前記ブロック共重合体樹脂は、ISO868に規定のデュロメータD硬さが30以上65以下となるようにソフトセグメントを含有していることが好ましい。
即ち、前記ポリアミド11樹脂と前記ブロック共重合体樹脂との混合樹脂としての融点ピークがブロードである方が押出発泡を安定して実施させる上において有利であるといえる。
従って、前記ブロック共重合体樹脂としては、例えば、JIS K7112のDSC法(昇温速度10℃/min)において観測される融点が前記ポリアミド11樹脂に比べて5℃〜55℃低温となるものを採用することが好ましい。
上記のような樹脂を発泡させるための成分としては、発泡剤(C1)ならびに気泡核剤(C2)などが挙げられる。
前記発泡剤としては、ポリスチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などの一般的な樹脂の押出発泡において用いられている発泡剤と同様のものを採用することができ、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン等の低級アルカン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン類、ジメチルエーテルなどのエーテル類、メチルクロライド、エチルクロライド等のハロゲン化炭化水素類、二酸化炭素、窒素、空気等の無機ガス類などの物理発泡剤が挙げられる。これらの中でも、ノルマルブタン、イソブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素が好ましい。尚、前記発泡剤として、上記物理発泡剤の他、化学発泡剤、或いは物理発泡剤と化学発泡剤とを併用して使用することもできる。
発泡剤の添加量としては、樹脂成分100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましい。
前記気泡核剤としても、広く一般に用いられているものを採用することができ、例えば、タルク、マイカ、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、炭酸水素ナトリウム、ガラスビーズなどの無機化合物;ポリテトラフルオロエチレン、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などの有機化合物、窒素などの不活性ガスなどが挙げられ、タルクが好ましい。
なお、気泡核剤は、一種単独で用いても、二種以上を混合して併用してもよい。
気泡核剤の添加量としては、樹脂成分100質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。
前記添加剤としては、従来から熱可塑性樹脂の加工に用いられているものを適宜必要に応じて含有させれば良く、例えば、耐候性安定剤、光安定剤、顔料、染料、難燃剤、結晶核剤、可塑剤、滑剤、界面活性剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤などを含有させることができる。
また、発泡剤については、押出機の途中において圧入させれば良く、発泡剤圧入後に溶融混練させた混練物は押出発泡に適した温度(例えば、200℃〜230℃)となるように調整して、押出機の先端に装着したサーキュラーダイやフラットダイなどからシート状に押出発泡させれば良い。
このとき、要すれば、切断箇所を周方向の複数個所とし、帯状のポリアミド系樹脂発泡シートを複数形成させることができ、例えば、サーキュラーダイの円環状の吐出口から押出発泡された筒状の発泡体を該サーキュラーダイの口径よりも大径な冷却用マンドレルの外周面に沿わせて周方向に延伸するとともに冷却し、該冷却し終えた発泡体を冷却用マンドレルの後方側に設けた左右一対の切断刃で周方向2箇所において切断させ、前記冷却用マンドレルの周長の半分の巾を有する帯状のポリアミド系樹脂発泡シートを一度の押出発泡で2本作製することができる。
これは、フラットダイでは、押出方向と直交する方向への延伸のために特別な装置が必要になり、しかも両サイド部分が無駄になることがあるからである。
サーキュラーダイでは、前述したように、サーキュラーダイの口径よりも大径な冷却用マンドレルを使用することで容易に押出方向と直交する方向への延伸を行うことができる。
本実施形態においては、押出発泡時の発泡体の張力や伸びが向上していることから冷却用マンドレルの口径とサーキュラーダイの口径との比(ブローアップ比ともいう)が1.5以上で発泡シートを製造することができる。
ブローアップ比が小さいと得られたポリアミド系樹脂発泡シートの物性に方向性が生じるため好ましくない。
本実施形態においては、ブローアップ比が2.0〜3.5で安定して製造できる。
即ち、本実施形態におけるポリアミド系樹脂発泡シートは、必ずしも、発泡層単層である必要はなく、発泡層と非発泡層との積層品や、複数の発泡層を有する積層品なども本発明品として意図するものである。
架橋反応を行い押出発泡シートを作製する場合、溶融張力を分子内で制御できる利点があるが、反面架橋反応により分子鎖同士を固定化するため、樹脂の流動性が低下し、得られる発泡シートの延性が低下することがある。
また、延性低下に伴い、発泡シートの優れた特徴である緩衝性を損なうおそれもある。
また、架橋反応の場合、押出機内で反応を行うため、押出時の樹脂の押出機内で滞留する時間(滞留時間)を制御する必要があり、滞留時間が長くなりすぎると架橋反応が進行しすぎてしまい、押出時に押出機にかかる負荷が過剰になってしまうおそれがある。
そのため、本実施形態においては、架橋反応で溶融張力の制御を実施しておらず、弾性に富むソフトセグメントとハードセグメントからなるブロック共重合体樹脂を含有させている。
従って、得られるポリアミド系樹脂発泡シートは高緩衝性が期待できるとともに、押出時にポリアミド系樹脂の押出機内での滞留時間の制御をする必要がなく、吐出量を変えることでのせん断速度の制御が行えるため、発泡倍数や坪量の制御が容易になる。
従来であれば、前記のようなブローアップ比でポリアミド11樹脂を主成分とするポリアミド系樹脂発泡シートを製造しようとすると製造時にかかる張力や延伸力によってポリアミド系樹脂発泡シートに破断が生じ易く良品を得ることが困難であったが、本実施形態においては、ポリアミド11樹脂にブロック共重合体樹脂を併用することで上記のようなブローアップ比で製造する際にシートの破断が生じることを抑制させることができ安定した製造ができる。
また、ひまし油由来のポリアミド11およびブロック共重合体を配合してポリアミド系樹脂発泡シートを製造することで、配合比率およびポリアミド11の有する植物度およびブロック共重合体の有する植物度に応じた植物度を有するポリアミド系樹脂発泡シートを得ることが出来る。
なかでも、前記ブロック共重合体樹脂として、ISO868に規定のデュロメータD硬さが30以上65以下のものを含有させた場合には、より製造容易なものとなる。
特に、前記ブロック共重合体樹脂及び前記ポリアミド11樹脂の内の少なくとも一部をひまし油由来の樹脂とするなどしてASTM D6866に基づいて測定される植物度を5%以上とさせたポリアミド系樹脂発泡シートは、環境に優しいプラスチック素材として各種の用途に利用可能なものとなる。
(実施例1)
ポリアミド11樹脂(アルケマ社製、商品名「リルサン」 グレード名「BESN 0 TL」)を、除湿乾燥機を使って100℃の温度で4時間乾燥させた。
この乾燥後のポリアミド11樹脂とブロック共重合体樹脂(ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するブロック共重合体樹脂であるアルケマ社製の商品名「PebaxRnew 40R53 SP01」)とタルク(日本タルク社製、商品名「Micro Ace」)とをポリアミド11樹脂100質量部に対する割合が、ブロック共重合体樹脂5.2質量部、タルク1.0質量部となるようにタンブラーミキサーにて混合した。
そして、この押出機の先端に設けた直径80mm、環状出口間隙0.40mmのサーキュラーダイから押出時の樹脂温度が210℃になるようにして、押出発泡を実施した。
なお、サーキュラーダイから押出発泡させた円筒状のポリアミド系樹脂発泡シートは、内部に冷却水を循環させた円筒状の冷却用マンドレル(口径205mm、長さ400mm)に沿わせて拡径した後に切り開いて幅640mmの帯状に形成させ、ロール状に巻き取った。(ブローアップ比2.6)
該ロール状に巻き取られたポリアミド系樹脂発泡シートは、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が67%であった。
また、得られたポリアミド系樹脂発泡シート(実施例1)の各種物性を下記の表1に記載する。
また、引裂試験は、JIS K6767−1999 発泡プラスチック−ポリエチレン−試験方法に基づき、テンシロン万能試験機 UCT−10T((株)オリエンテック製)にて、試験速度を500mm/minとしb形(クレセント形)試験片を用いて測定したものである。
また、表1における「MD」とは、押出方向が長手方向となるように試験片を採取して測定を行ったことを表し、「TD」とは、押出方向と直交する幅方向が試験片の長手方向となるように測定を行ったことを表している。
さらに、表1における「ダイナタップ衝撃試験」とは、ASTM D3763に基づいてダイナタップ衝撃試験装置 GRC 8250(General Research Corp社製)にて測定したものである。
ポリアミド11樹脂、及び、ブロック共重合体樹脂の植物度(バイオマス度)は、ASTM D6866により測定した。
ポリアミド11樹脂、及び、ブロック共重合体樹脂の密度は、JIS K7112:1999「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」にて規定されたA法(水中置換法)により測定した。
融点は、JIS K7122:1987「プラスチックの転移熱測定方法」記載の方法により測定した。
即ち、示差走査熱量計装置RDC220型(セイコー電子工業社製)を用い、測定容器に試料を約7mg充填して、窒素ガス流量30ml/minのもと、室温から220℃の間で10℃/minの昇・降温スピードにより昇温、降温、昇温を繰り返し、2回目の昇温時のDSC曲線の融解ピーク温度を融点とした。
また、融解ピークが2つ以上ある場合は、低い側のピーク温度を融点とした。
デュロメータD硬さは、ISO868規格により瞬時値を測定した。
ポリアミド系樹脂発泡シートから、縦25×横25mmの正方形の試験片を複数採取し、これを約30mmの厚みとなるまで積み重ね、測定機器として東京サイエンス社製の「エヤ、コンパリスン、ピクノメーター、モデル1000」を用い、ASTM D2856のエアピクノメーター法により真の容積Vxを測定し、次式に従って連続気泡率を算出した。
連続気泡率(%)=(Va−Vx)/Va×100
(但し、Vaは測定サンプルの外寸から求められる見かけ容積(cm3)、 Vxは測定サンプルの真の容積(cm3)である。)
JIS K 7127−1999記載の試験方法に準拠して、下記の様にして測定した。試験片タイプ5(厚み0.7mm)の試験片を引張試験機にセットし(チャック間隔を50mm)、速度100mm/minで引張り、切断したときの伸長率を引張破壊時ひずみとする。引張試験機としては、例えば、(株)オリエンティクから商品名「テンシロン万能試験機UCT−10T」にて市販されているものを用いることが出来る。
結果を、下記表2に示す。
前記実施例1と同様に各実施例、比較例のポリアミド系樹脂発泡シートの製造方法について評価検討を実施した。
詳細は、以下の通り。
ブロック共重合体樹脂(PebaxRnew 40R53 SP 01)のポリアミド11樹脂(BESN 0 TL)100質量部に対する割合を43質量部としたこと以外は実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートの作製を行った。
押出発泡は良好で、得られたポリアミド系樹脂発泡シートは、幅が640mmで、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が64%であった。
押出時の樹脂温度が200℃になるように調節したこと以外は実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートの作製を行った。
押出発泡は良好で、得られたポリアミド系樹脂発泡シートは、幅が640mmで、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が29%であった。
ブロック共重合体樹脂を、別のグレードのもの(アルケマ社製、商品面「PebaxRnew 55R53 SP 01」)とし、且つ、ポリアミド11樹脂(BESN 0 TL)100質量部に対する割合を11質量部とし、押出時の樹脂温度を215℃としたこと以外は実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートの作製を行った。
押出発泡は良好で、得られたポリアミド系樹脂発泡シートは、幅が640mmで、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が55%であった。
ブロック共重合体樹脂を、別のグレードのもの(アルケマ社製、商品面「PebaxRnew 35R53 SP 01」)とし、且つ、ポリアミド11樹脂(BESN 0 TL)100質量部に対する割合を11質量部とし、押出時の樹脂温度を205℃としたこと以外は実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートの作製を行った。
押出発泡は良好で、得られたポリアミド系樹脂発泡シートは、幅が640mmで、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が48%であった。
ブロック共重合体樹脂を含有させなかったこと以外は、実施例1と同様にポリアミド系樹脂発泡シートの作製を行った。
しかし、サーキュラーダイから出た発泡体は、殆ど発泡しておらず、発泡シートと呼べるようなレベルのものではなかった。
ポリアミド11樹脂100質量部に対してスチレン−無水マレイン酸共重合体(エルフ・アトケム社製、商品名「SMA3000」)を3.3質量部含有させ、押出時の樹脂温度を220℃としたこと以外は比較例1と同様にして発泡シートの作製を実施した。
この比較例2では、押出発泡は可能であったが、ポリアミド系樹脂発泡シートに破断が生じ易く、押出発泡されたものに対して良好な引取を実施することができなかった。
即ち、サーキュラーダイから押出されたものが引取に対して追従性を示す程度の伸びや張力を有するものとなっておらず、冷却マンドレル上に沿わせて引き取ることが困難であった。
ポリアミド11樹脂(BESN 0 TL)100質量部に対して、ブロック共重合体樹脂(PebaxRnew 40R53 SP 01)67質量部含有させて実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートを作製しようとしたところ、押出機の負荷が高く押出発泡を行うことができなかった。
ブロック共重合体樹脂をデユロメータD硬さが42の商品名「PebaxRnew 40R53 SP 01」に代えて、デユロメータD硬さが71の商品名「PebaxRnew 72R53 SP 01」を用いて実施例2と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートを作製しようとしたところ、押出機の負荷が高く押出発泡を行うことができなかった。
ただし、この参考例2では、押出量を実施例1の60%程度に低下させるとともに押出発泡時の樹脂温度を上げることで良好なポリアミド系樹脂発泡シートを得ることができた。
ポリアミド11樹脂に代えてポリアミド12樹脂(エムス・ジャパン社製、商品名「L25」)を用いて実施例1と同様にしてポリアミド系樹脂発泡シートを作製したところ、実施例1と同様に良好な製品を得ることができた。
なお、得られた発泡体は、幅が640mmのシート状で、発泡倍数3倍、厚みは0.7mmであり、連続気泡率が62%であった。
特に、ブロック共重合体樹脂として所定の硬さを示すものが有利であることも上記結果からわかる。
また、参考例から分かるように本発明は、ひまし油由来の樹脂であるポリアミド11の場合に環境にも優しい発泡シートを得れる点から好適であるが、勿論ポリアミド12のようなポリアミド11以外のポリアミド樹脂でもポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するブロック共重合体樹脂を併用することが押出発泡でポリアミド系樹脂発泡シートを形成させる上において有効であることが分かる。
Claims (6)
- ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するブロック共重合体樹脂、及び、ポリアミド11樹脂を含み、該ポリアミド11樹脂100質量部に対して前記ブロック共重合体樹脂が1質量部以上45質量部以下含有されている樹脂組成物をシート状に押出発泡させることを特徴とするポリアミド系樹脂発泡シートの製造方法。
- 前記ブロック共重合体樹脂のISO868に規定のデュロメータD硬さが30以上65以下である請求項1記載のポリアミド系樹脂発泡シートの製造方法。
- ポリアミド系樹脂発泡シートの作製に用いる前記ブロック共重合体樹脂及び前記ポリアミド11樹脂の内、少なくとも一部をひまし油由来の樹脂としASTM D6866に基づいて測定される植物度が5%以上のポリアミド系樹脂発泡シートを作製する請求項1又は2記載のポリアミド系樹脂発泡シートの製造方法。
- ポリエーテルブロックとポリアミドブロックとを有するブロック共重合体樹脂、及び、ポリアミド11樹脂を含み、該ポリアミド11樹脂100質量部に対して前記ブロック共重合体樹脂が1質量部以上45質量部以下含有されていることを特徴とするポリアミド系樹脂発泡シート。
- 前記ブロック共重合体樹脂のISO868に規定のデュロメータD硬さが30以上65以下である請求項4記載のポリアミド系樹脂発泡シート。
- ASTM D6866に基づいて測定される植物度が5%以上であり、前記ブロック共重合体樹脂及び前記ポリアミド11樹脂の内の少なくとも一部がひまし油由来の樹脂である請求項4又は5記載のポリアミド系樹脂発泡シート。
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| US12221521B2 (en) | 2019-03-28 | 2025-02-11 | Sekisui Plastics Co., Ltd. | Plant-derived polyamide-based elastomer foam molded body, method for manufacturing same, and foam particles thereof |
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