JP5704777B2 - 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Description
この研削(ラッピング)工程の終了後は、高精度な平面を得るための鏡面研磨加工を行っている。
すなわち、フロート法により製造されたシート状の板ガラスを所定の形状に切り出したガラス基板に対して、直接、上記特許文献2に開示されているような従来のダイヤモンドパッドを用いた固定砥粒による両面同時研削加工を行う場合、加工後の平坦度が悪化し、磁気ディスクとなしたときに十分な平滑性を達成できない場合があった。
すなわち、上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
潤滑液と、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された一対の上定盤と下定盤とを用い、前記潤滑液を前記研削面とガラス基板の間へ供給しつつ、前記一対の上下定盤で前記ガラス基板の両主表面を挟んで研削する研削加工処理を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、前記ガラス基板は、フロート法で製造したシート状の板ガラスを所定の形状に切り出したガラス基板であり、一方の主表面側には他方の主表面側よりスズ含有量の多い表層部分を有しており、前記研削加工処理は、前記上定盤側と前記下定盤側とで加工速度の差が生じるようにし、加工速度が遅い方の定盤側に前記ガラス基板の前記スズ含有量の多い表層部分を有する主表面をセットして研削することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
研削加工後の基板の平坦度が、2.5μm以内となるように研削することを特徴とする構成1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(構成3)
研削加工後の基板の両主表面の表面粗さの差が、Raで0.01μm以内となるように研削することを特徴とする構成1又は2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
研削加工後の基板の両主表面の表面粗さが、いずれもRaで0.130μm以下であることを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(構成5)
複数枚のガラス基板を同時研削加工する際に、前記ガラス基板の前記スズ含有量の多い表層部分を有する主表面がすべて同じ向きになるようにセットすることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
相対的に加工速度が高い定盤側において、さらに固定砥粒の突き出し量を相対的に加工速度が低い定盤側よりも大きくすることを特徴とする構成1乃至5のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(構成7)
前記研削加工処理は、研削加工を行う荷重よりも高荷重で前記ガラス基板表面を粗面化する第一段階と、該第一段階の後、前記第一段階の荷重よりも低荷重で前記ガラス基板表面の研削加工を行う第二段階とを有することを特徴とする構成1乃至6のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
前記研削加工処理における加工速度は、3.0μm/分〜9.0μm/分であることを特徴とする構成1乃至7のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
(構成9)
構成1乃至8のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により製造された磁気ディスク用ガラス基板上に、少なくとも磁気記録層を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
さらに、本発明によって得られるガラス基板を利用し、信頼性の高い磁気ディスクを得ることができる。
本発明は、上記構成1にあるように、潤滑液と、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された一対の上定盤と下定盤とを用い、前記潤滑液を前記定盤とガラス基板の間へ供給しつつ、前記一対の上下定盤で前記ガラス基板の両主表面を挟んで研削する研削加工処理を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、前記ガラス基板は、フロート法で製造したシート状の板ガラスを所定の形状に切り出したガラス基板であり、一方の主表面側には他方の主表面側よりスズ含有量の多い表層部分を有しており、前記研削加工処理は、前記上定盤側と前記下定盤側とで加工速度の差が生じるようにし、加工速度が遅い方の定盤側に前記ガラス基板の前記スズ含有量の多い表層部分を有する主表面をセットして研削することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法である。また、上記構成2にあるように、研削加工後の基板の平坦度が2.5μm以内となるように研削することが好適である。
本発明の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法においては、フロート法で製造されたシート状ガラスから所定の大きさに切り出したガラス基板を用いる。前に説明したように、フロート法で製造したシート状の板ガラスは、その製法に由来して一方の主表面側にはスズ含有量の多い表層部分を有している。本発明は、このフロート法で製造した板ガラスから得られたガラス基板を用いる場合の特有の課題を解決するものである。
但し、本発明は、ダイヤモンド固定砥粒が上記凝集体である場合に限定するものではない。ダイヤモンド固定砥粒が凝集体ではなく、ダイヤモンド粒子の粒1個であるようなダイヤモンドパッドを使用することもできる。
本発明によれば、たとえばガラス基板のスズ面を加工速度の速い方の定盤側にセットした場合に比べて平坦度が向上するように加工することが可能である。そして、研削加工後の基板の平坦度が、2.5μm以内となるように研削することが可能である。
本発明では、投入基板の主表面が鏡面であるために、固定砥粒砥石の表面にスラッジが溜まりやすい。生産性向上のために同じ固定砥粒砥石を用いて多数枚の基板処理を行う場合は、上下定盤で固定砥粒の突き出し量を制御することが好適であることを本発明者は突き止めた。
すなわち、相対的に加工速度が高い定盤側の固定砥粒の突き出し量を、加工速度が低い定盤側よりも相対的に大きくすることで、多数枚の基板を加工した場合の基板間の平坦度のバラツキが改善することができる。これは、研削加工されにくい非スズ面側において、研削加工初期の固定砥粒の食い込み特性が改善することにより、固定砥粒が非スズ面に食い込むタイミングが揃うことに起因すると考えられる。
研削加工実施前の上下定盤の研削砥石(通常、円盤状に形成されている)に対して、内周から外周までの距離を100%としたとき、内周から10%、50%、90%の位置から、それぞれ2.5mm×2.5mmの大きさの合計6サンプル(パッド片)を切り出す。この6サンプルのそれぞれについて、例えばレーザー顕微鏡を用いて得られた観察画像から任意の固定砥粒の例えば5個を選択し、砥粒と砥粒周辺の樹脂部との高低差を測定し、全砥粒の高低差の平均値をもってその研削砥石の固定砥粒の突出し量と定義する。
上下定盤での固定砥粒の突き出し量の差は、安定した効果を得るためには0.1μm以上であることが好ましい。また、この固定砥粒の突き出し量の差が10μmより大きいと、突き出し量が大きい定盤側でスクラッチが発生する恐れがあるので、10μm以下とすることが好ましい。
鏡面ガラス表面をダイヤモンドパッドで直接研削加工するためには、まず、ダイヤモンド砥粒をガラス基板表面に食い込ませるためガラス表面に対して通常の研削加工時よりも高い荷重負荷をかける必要がある。高い負荷はそれだけ砥粒の切り込み深さが深くなるため、ガラス表面の粗さを粗くさせる(粗面化する)ことができる。上記第一段階は、このように鏡面ガラス表面にダイヤモンド砥粒を食い込ませて粗面化する段階である。
図3は、この研削加工処理における印加荷重のシーケンスの一例を示す図である。
図3の横軸は時間、縦軸は印加荷重である。スタートから荷重を次第に上げていき、荷重がP1に達した時点(A点)で一定時間(t1)を維持する。ここまでが上記第一段階であり、ガラス表面を粗面化する。
なお、A点へ至る荷重の印加を多段階のステップに分けて行ってもよい。すなわち、荷重を段階的に(シーケンス上においては階段状に)上げてもよい。
そして、B点から荷重を次第に下げていき、通常の研削加工荷重P2に達した時点(C点)で一定時間(t2)を維持し、D点で研削加工を終了する。この間が上記第二段階であり、本加工を行う段階である。
また、上記第二段階における荷重P2は、50〜120g/cm2の範囲とすることが好ましい。研削加工の条件を調節することで加工面の表面粗さを低く抑えることも可能になる。
また、P1/P2=3.0以下であることが好ましい。これによって、加工速度の向上に加えて研削加工後の低粗さをも達成することが可能となる。
また、B点(荷重P1)から荷重を次第に下げていき、通常の研削加工荷重P2に達するC点までの時間は、例えば10〜90秒の範囲とすることが好ましい。BC間の時間が10秒より短いと、急激な荷重変動により基板平坦度が悪化する可能性がある。一方、BC間の時間が90秒より長くなると、P1(第一段階)からP2(第二段階)に移行する間にガラスが過剰に研削されるため板厚のコントロールが難しくなったり、深いスクラッチが発生して仕上りの主表面粗さが増大する恐れがある。
なお、t1<t2とすると、仕上がりの粗さを低下させることができるので好ましい。
なお、前にも説明したとおり、ここでダイヤモンド固定砥粒とは、前記凝集体を意味する。
また、凝集体に含まれる個々のダイヤモンド粒子の大きさは、平均粒径で1〜5μmであることが好ましい。
また、上記第二段階終了後、つまり研磨加工終了後のガラス基板の表面粗さに関しては前に説明したとおりである。
さらに、2つの段階に分けて研削加工する場合は、第二段階(より好ましくは第二段階の中でも終わりの方)においてガラス基板のスズ面が除去されるようにするとよい。本発明では上下定盤で加工速度に差をつけているため、第一段階などの加工初期の段階でガラス基板のスズ面を全て取りきってしまうと、両主表面のうち一方のみ取代が多くなり、研削加工処理後の粗さが両主表面で異なる場合が出てくるためである。
また、SiO2を56〜75モル%、Al2O3を1〜9モル%、Li2O、Na2OおよびK2Oからなる群から選ばれるアルカリ金属酸化物を合計で6〜15モル%、MgO、CaOおよびSrOからなる群から選ばれるアルカリ土類金属酸化物を合計で10〜30モル%、ZrO2、TiO2、Y2O3、La2O3、Gd2O3、Nb2O5およびTa2O5からなる群から選ばれる酸化物を合計で0%超かつ10モル%以下、含むガラスであってもよい。
本発明において、ガラス組成におけるAl2O3の含有量が15重量%以下であると好ましい。さらには、Al2O3の含有量が5モル%以下であるとなお好ましい。
また、本発明において表面粗さ(例えば、最大粗さRmax、算術平均粗さRa)は、原子間力顕微鏡(AFM)で測定したときに得られる表面形状の表面粗さとすることが実用上好ましい。なお、AFMの測定領域は、5μm×5μmの範囲である。
なお、上記化学強化処理に投入される時点で、ガラス基板のスズ面側のスズ含有量の多い表層部分はほぼ除去されていることが好ましい。化学強化処理前に、このスズ含有量の多い表層部分が残っていると、化学強化処理によって基板の反りが発生するという不具合を生じるためである。
本発明によって得られるガラス基板を利用することにより、信頼性の高い磁気ディスクを得ることができる。
(実施例1)
以下の(1)基板準備工程、(2)形状加工工程、(3)端面研磨工程、(4)主表面研削加工処理、(5)主表面研磨工程(第1研磨工程)、(6)化学強化工程、(7)主表面研磨工程(第2研磨工程)を経て本実施例の磁気ディスク用ガラス基板を製造した。
フロート法により製造された厚さ1mmのアルミノシリケートガラスからなる大板ガラスを準備し、正方形の小片となるようにダイヤモンドカッターを用いて裁断した。次いで、ダイヤモンドカッターを用いて、外径65mm、中心部に内径20mmの円孔を有する円盤形状に加工した。このアルミノシリケートガラスとしては、重量%で表して、
SiO2 58〜66%、Al2O3 13〜19%、Li2O 3〜 4.5%、Na2O 6〜13%、K2O 0〜 5%、R2O 10〜18%、(ただし、R2O=Li2O+Na2O+K2O)
MgO 0〜 3.5%、CaO1〜 7%、SrO 0〜 2%、BaO 0〜 2%、RO 2〜10%、(ただし、RO=MgO+CaO+SrO+BaO)
TiO2 0〜 2%、CeO2 0〜 2%、Fe2O3 0〜 2%、MnO0〜 1%、(ただし、TiO2+CeO2+Fe2O3+MnO=0.01〜3%)の組成を含有する化学強化用ガラスを使用した。
次に、ダイヤモンド砥石を用いてガラス基板の中央部分に孔を空けると共に、外周端面および内周端面に所定の面取り加工を施した。なお、一般に、2.5インチ型HDD(ハードディスクドライブ)では、外径が65mmの磁気ディスクを用いる。
次いで、公知のブラシ研磨方法により、ガラス基板を回転させながらガラス基板の端面(内周、外周)の表面を研磨した。
この主表面研削加工処理は両面研削装置を用い、ダイヤモンドパッドが貼り付けられた上下定盤の間にキャリアにより保持したガラス基板をセットして行なった。ダイヤモンドパッドとしては、複数のダイヤモンド粒子をガラスでビトリファイド結合させた凝集体を樹脂で固定して固定砥粒とした固定砥粒砥石を使用した。ここで、凝集体の平均粒径は約25μm、凝集体中の個々のダイヤモンド粒子の平均粒径(D50)は2.5μmとした。また、潤滑液を使用しながら行った。なお、研削加工処理前のガラス基板の主表面は鏡面であった。また、主表面の粗さを触針式粗さ計で測定したところ、Raで5nmであった。
なお、図3における傾きkは10g/(cm2・sec)、t1は60秒、BC間の時間は15秒、t2はt1よりも長い200秒とした。
上記研削加工処理を終えたガラス基板を、中性洗剤、水の各洗浄槽(超音波印加)に順次浸漬して、超音波洗浄を行なった。
次に、上述した研削加工で残留した傷や歪みを除去するための第1研磨工程を両面研磨装置を用いて行なった。両面研磨装置においては、研磨パッドが貼り付けられた上下研磨定盤の間にキャリアにより保持したガラス基板を密着させ、このキャリアを太陽歯車(サンギア)と内歯歯車(インターナルギア)とに噛合させ、上記ガラス基板を上下定盤によって挟圧する。その後、研磨パッドとガラス基板の研磨面との間に研磨液を供給して回転させることによって、ガラス基板が定盤上で自転しながら公転して両面を同時に研磨加工するものである。具体的には、ポリシャとして硬質ポリシャ(硬質発泡ウレタン)を用い、第1研磨工程を実施した。研磨液としては酸化セリウムを研磨剤として分散した水とし、荷重100g/cm2として実施した。上記第1研磨工程を終えたガラス基板を洗浄し、乾燥した。
次に、上記洗浄を終えたガラス基板に化学強化を施した。化学強化は硝酸カリウムと硝酸ナトリウムを混合して溶融させた化学強化液を用意し、この化学強化溶液にガラス基板を浸漬して化学強化処理を行なった。
次いで上記の第1研磨工程で使用したものと同じ両面研磨装置を用い、ポリシャを軟質ポリシャ(スウェード)の研磨パッドに替えて第2研磨工程を実施した。この第2研磨工程は、上述した第1研磨工程で得られた平坦な表面を維持しつつ、例えばガラス基板主表面の表面粗さをRaで0.2nm程度以下の平滑な鏡面に仕上げるための鏡面研磨加工である。研磨液としてはコロイダルシリカを分散した水とし、荷重100g/cm2として実施した。上記第2研磨工程を終えたガラス基板を洗浄し、乾燥した。
また、得られたガラス基板の外径は65mm、内径は20mm、板厚は0.635mmであった。
こうして、本実施例の磁気ディスク用ガラス基板を得た。
上記実施例1の研削加工処理において、ガラス基板のスズ面を加工速度の速い上定盤側に向けてセットして、研削加工を実施した。そして、この研削加工処理以外は実施例1と同様にして磁気ディスク用ガラス基板を得た。
上記実施例1の研削加工処理において、上下定盤の加工速度が略同じとなるように条件を設定し、ガラス基板のスズ面を上定盤側に向けてセットして、研削加工を実施した。そして、この研削加工処理以外は実施例1と同様にして磁気ディスク用ガラス基板を得た。
上記実施例1の研削加工処理において、上定盤側の加工速度をそれぞれ5,10,20,30%遅くなるように設定し、ガラス基板のスズ面を上定盤側に向けてセットして、研削加工を実施した。そして、この研削加工処理以外は実施例1と同様にして磁気ディスク用ガラス基板を得た。
上記各例の研削加工後のガラス基板について、平坦度と、両主表面の表面粗さの差(ΔRa)の測定結果を表1に示した。
1.加工速度の遅い下定盤側にガラス基板のスズ面をセットして研削加工を行った実施例1においては、加工後の基板の平坦度が良好である。また基板の両主表面の表面粗さの差も小さく、研削後の基板粗さが両面で略同じになるように加工されている。さらに、実施例1と実施例2〜5との対比から、上定盤の加工速度を遅くしてスズ面を上定盤側にセットしたほうが、加工後の基板の平坦度が良好になることがわかる。これは、固定砥粒による研削加工であるため、比較的大きなスラッジが発生しやすく、下定盤側にスラッジが溜まりやすいことと関係していると考えられる。すなわち、下定盤側の研削パッド表面はスラッジが付着しやすく、研削レートが低下しやすい傾向にあるため、下定盤側の加工速度を高くすることで加工が安定し、平坦度及び表面粗さの差が改善したと考えられる。そして、加工速度の差を10〜20%とすることで、最も良好な結果となることがわかる。
2.これに対し、加工速度の速い上定盤側に、同じく加工速度の速いガラス基板のスズ面をセットして研削加工を行った比較例1においては、加工後の基板の平坦度が悪化し、基板の反りが発生した。また、基板の両主表面の表面粗さの差は大きく、平坦度が悪化した要因であった。
また、上下定盤の加工速度は略同じに設定した比較例2においても、加工後の基板の平坦度が悪化し、基板の反りが発生した。また、基板の両主表面の表面粗さの差も実施例1と比べると大きく、平坦度が悪化した要因であった。比較例2においては、ガラス基板のスズ面と非スズ面との加工速度の差が両主表面の表面粗さの差につながったと考えられる。
次に、ダイヤモンドパッドにおけるダイヤモンド固定砥粒(凝集体)の突き出し量について、上下定盤面で差をつけて基板を製造した。上定盤側の平均突き出し量を5μmで一定とし、下定盤側のダイヤモンド固定砥粒の平均突き出し量を表2のように変化させた。突き出し量は、上下の定盤に対するドレス処理の回数を変えることによって行った。
この点以外は、実施例4と同様にして研削処理を行い、得られた100枚のガラス基板の平坦度を測定し、最大値と最小値の差を求めて平坦度のバラツキとした。各実施例の平坦度のバラツキの大きさについて、実施例4(上下定盤で固定砥粒の平均突き出し量は同等)の値を1.00(100%)として相対値で示した。
以上の結果及び考察から、相対的に加工速度が高い定盤側において、さらに固定砥粒の突き出し量を加工速度の低い定盤側よりも相対的に大きくし、その定盤側で非スズ面を加工するようにすることが好ましいことがわかる。
上記実施例1で得られた磁気ディスク用ガラス基板に以下の成膜工程を施して、垂直磁気記録用磁気ディスクを得た。
すなわち、上記ガラス基板上に、Ti系合金薄膜からなる付着層、CoTaZr合金薄膜からなる軟磁性層、Ru薄膜からなる下地層、CoCrPt合金からなる垂直磁気記録層、カーボン保護層、潤滑層を順次成膜した。保護層は、磁気記録層が磁気ヘッドとの接触によって劣化することを防止するためのもので、水素化カーボンからなり、耐磨耗性が得られる。また、潤滑層は、アルコール変性パーフルオロポリエーテルの液体潤滑剤をディップ法により形成した。
得られた磁気ディスクについて、DFHヘッドを備えたHDDに組み込み、80℃かつ80%RHの高温高湿環境下においてDFH機能を作動させつつ1ヶ月間のロードアンロード耐久性試験を行ったところ、特に障害も無く、良好な結果が得られた。
2 シート
3 凝集体
4 ペレット
5 ダイヤモンド粒子
10 ガラス基板
Claims (8)
- 潤滑液と、ダイヤモンド粒子を含む固定砥粒が研削面に配備された一対の上定盤と下定盤とを用い、前記潤滑液を前記研削面とガラス基板の間へ供給しつつ、前記一対の上下定盤で前記ガラス基板の両主表面を挟んで研削する研削加工処理を含む磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
前記ガラス基板は、フロート法で製造したシート状の板ガラスを所定の形状に切り出したガラス基板であり、一方の主表面側には他方の主表面側よりスズ含有量の多い表層部分を有しており、
前記研削加工処理は、前記上定盤側と前記下定盤側とで加工速度の差が生じるようにし、
加工速度が遅い方の定盤側に前記ガラス基板の前記スズ含有量の多い表層部分を有する主表面をセットして研削することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。 - 研削加工後の基板の平坦度が、2.5μm以内となるように研削することを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 研削加工後の基板の両主表面の表面粗さの差が、Raで0.01μm以内となるように研削することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 研削加工後の基板の両主表面の表面粗さが、いずれもRaで0.130μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 複数枚のガラス基板を同時研削加工する際に、前記ガラス基板の前記スズ含有量の多い表層部分を有する主表面がすべて同じ向きになるようにセットすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 相対的に加工速度が高い定盤側において、さらに固定砥粒の突き出し量を相対的に加工速度が低い定盤側よりも大きくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記研削加工処理は、研削加工を行う荷重よりも高荷重で前記ガラス基板表面を粗面化する第一段階と、該第一段階の後、前記第一段階の荷重よりも低荷重で前記ガラス基板表面の研削加工を行う第二段階とを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記研削加工処理における加工速度は、3.0μm/分〜9.0μm/分であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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