JP5752007B2 - 電動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆる可動フェンダを備える電動車両に関する。
車両が走行すると、前輪及び後輪が泥水を跳ね上げる。泥水が上方へ飛散することを防止するために、前輪にフロントフェンダが取付けられ、後輪にリヤフェンダが取付けられる(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
特許文献1の図1に示されるように、自動二輪車において、前輪(1)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)の上面が、符号のないフロントフェンダで被われ、後輪(7)の上面がリヤフェンダ(15)で被われる。
近年、排気ガスを出さない電動車両が注目されるようになってきた。電動車両でも、前輪を被うフロントフェンダと後輪を被うリヤフェンダは必要である。一方、電動車両は、燃料タンクがバッテリに置き換わり、エンジンがホイルインモータに置き換わり、排気管が不要であることから、コンパクト化が容易である。
さらには、燃料が不要であり、密閉式バッテリを採用することで、細長い車両を立てて保管することが可能となる。立てることで保管場所の床面積を大幅に減らすことができる。いわゆる、駐車場や駐輪場に、密に電動車両を保管(駐車、駐輪)させることができる。
車両を立てると、前輪及び後輪が気になる。すなわち、前輪及び後輪は泥で汚れているため、近くを通る歩行者に汚れが移る虞がある。対策として、車体カバー(車体全体を覆う布製カバー又は樹脂繊維製カバー)を被せることが有効となる。
しかし、車体カバーを車載すると、車載スペースが減少し、電動二輪車の場合、雨具や工具や物品の収納に影響が出る。
車体を全体的に覆う布製車体カバーを用いないで、前輪や後輪をカバーすることができる技術が望まれる。
特許第4113695号公報
本発明は、車両を立てても、前輪や後輪をカバーすることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車載バッテリで給電される電動機を駆動源として走行する電動車両において、車体から延びる前部支持部材に前輪が回転可能に支持され、車体から延びる後部支持部材に後輪が回転可能に支持され、前記前輪にフロントフェンダを備えると共に前記後輪にリヤフェンダを備え、前記フロントフェンダと前記リヤフェンダが、車軸を中心にして回動可能に前記前部支持部材又は前記後部支持部材に取付けられ、車体の後部に、ころを備え、非使用時にころにより、電動車両を任意の場所へ移動できるようにし、車体後部に設けたころと後輪とが床に接した状態で起立するようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、車載バッテリで給電される電動機を駆動源として走行する電動車両において、車体から延びる前部支持部材に前輪が回転可能に支持され、車体から延びる後部支持部材に後輪が回転可能に支持され、前記前輪にフロントフェンダを備えると共に前記後輪にリヤフェンダを備え、前記フロントフェンダと前記リヤフェンダが、車軸を中心にして回動可能に前記前部支持部材又は前記後部支持部材に取付けられ、車体の前部に、ころを備え、非使用時にころにより、電動車両を任意の場所へ移動できるようにし、車体前部に設けられた前記ころと前輪とが床に接した状態で起立することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方は、摩擦機構を介して前部支持部材又は後部支持部材に取付けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方は、クリックボール機構を介して前部支持部材又は後部支持部材に取付けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、車体の前部に、引き出し可能な取っ手を備え、ころの使用時に取っ手を引くことで、電動車両を任意の場所へ移動できるようにしたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、車体の後部に、引き出し可能な取っ手を備え、ころの使用時に取っ手を引くことで、電動車両を任意の場所へ移動できるようにしたことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、操舵輪を転舵不能にする操舵ロック機構を備えていることを特徴とする。
請求項8に係る発明では、操舵ロック機構の構成要素の1つであり、人手で操作されるロックレバーが、ハンドルに備えられるブレーキレバーの近傍に備えられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、車載バッテリで給電される電動機を駆動源として走行する電動車両において、車体から延びる前部支持部材に前輪が回転可能に支持され、車体から延びる後部支持部材に後輪が回転可能に支持され、前輪にフロントフェンダを備えると共に後輪にリヤフェンダを備え、フロントフェンダとリヤフェンダが、車軸を中心にして回動可能に前部支持部材又は後部支持部材に取付けられ、車体の後部にころを備え、非使用時にころにより、電動車両を任意の場所へ移動できるようにし、車体後部に設けたころと後輪とが床に接した状態で起立するようにした。
本発明では、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方が、車軸を中心にして回動可能に前部支持部材又は後部支持部材に取付けられている。
走行中は、前輪の上部を被う位置にフロントフェンダを配置し、後輪の上部を被う位置にリヤフェンダを配置する。
非走行時に、車両を立てたときには、通行人側へフロントフェンダ又はリヤフェンダを移動して、前輪又は後輪をカバーする。
車体全体を被う車体カバーを用いなくとも、フロントフェンダ又はリヤフェンダで、前輪又は後輪をカバーすることができる。車体カバーを車載したときに生じる収納スペースの減少は、本発明によれば発生しない。
また本発明では、車体の後部にころを備える。
ころにより、重量物である車両を、容易に任意の場所へ移動させることができる。保管時は、ころと後輪とで車両を自立させることができる。自立姿勢は縦長であるため、保管時の床面積は小さくて済む。
また車体後部に設けたころと後輪とが床に接した状態で起立するようにしたので、電動車両10が立てられているため、占有する床面積が小さくなる。
請求項2に係る発明では、車載バッテリで給電される電動機を駆動源として走行する電動車両において、車体から延びる前部支持部材に前輪が回転可能に支持され、車体から延びる後部支持部材に後輪が回転可能に支持され、前記前輪にフロントフェンダを備えると共に前記後輪にリヤフェンダを備え、前記フロントフェンダと前記リヤフェンダが、車軸を中心にして回動可能に前記前部支持部材又は前記後部支持部材に取付けられ、車体の前部に、ころを備え、非使用時にころにより、電動車両を任意の場所へ移動できるようにし、車体前部に設けられた前記ころと前輪とが床に接した状態で起立するようにした。
本発明では、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方が、車軸を中心にして回動可能に前部支持部材又は後部支持部材に取付けられている。
走行中は、前輪の上部を被う位置にフロントフェンダを配置し、後輪の上部を被う位置にリヤフェンダを配置する。
非走行時に、車両を立てたときには、通行人側へフロントフェンダ又はリヤフェンダを移動して、前輪又は後輪をカバーする。
車体全体を被う車体カバーを用いなくとも、フロントフェンダ又はリヤフェンダで、前輪又は後輪をカバーすることができる。車体カバーを車載したときに生じる収納スペースの減少は、本発明によれば発生しない。
また本発明では、車体の前部にころを備える。
ころにより、重量物である車両を、容易に任意の場所へ移動させることができる。保管時は、ころと後輪とで車両を自立させることができる。自立姿勢は縦長であるため、保管時の床面積は小さくて済む。
請求項3に係る発明では、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方は、摩擦機構を介して前部支持部材又は後部支持部材に取付けられている。摩擦機構の摩擦力でフロントフェンダ又はリヤフェンダを、前部支持部材又は後部支持部材に保持させることができる。
請求項4に係る発明では、フロントフェンダとリヤフェンダの少なくとも一方は、クリックボール機構を介して前部支持部材又は後部支持部材に取付けられている。クリックボール機構のクリック作用でフロントフェンダ又はリヤフェンダを、前部支持部材又は後部支持部材に保持させることができる。
請求項5に係る発明では、車体の前部に、引き出し可能な取っ手を備える。
ころの使用時に取っ手を引くことで、電動車両を任意の場所へ移動できる。移動作業がさらに容易になる。
請求項6に係る発明では、車体の後部に引き出し可能な取っ手を備える。
ころの使用時に取っ手を引くことで、電動車両を任意の場所へ移動できる。移動作業がさらに容易になる。
請求項7に係る発明では、操舵輪を転舵不能にする操舵ロック機構を備える。
操舵ロック機構で操舵輪を転舵不能にすることができる。移動の際に、転舵輪がふらつかないため、移動作業が容易になる。
請求項8に係る発明では、ロックレバーが、ブレーキレバーの近傍に備えられている。運転者の操作しやすい位置にロックレバーが設けられているため、操舵ロック及びロック解除の操作が容易になる。
請求項9に係る発明では、ロックレバーが、ブレーキレバーの近傍に備えられている。運転者の操作しやすい位置にロックレバーが設けられているため、操舵ロック及びロック解除の操作が容易になる。
本発明に係る電動車両の斜視図である。 本発明に係る電動車両での車体の要部の分解斜視図である。 後方から見た電動車両の斜視図である。 車載バッテリ周りのブロック構成図である。 図4の変更例を示す図である。 ハンドルポストの分解斜視図である。 ハンドルグリップの取付構造を示す図である。 図7の8−8線断面図である。 図8の作用図である。 ハンドルポストロック機構の断面図である。 ハンドルポストロック機構の作用図である。 転舵ロック機構の構造を説明する図である。 図12の作用図である。 ハンドルポストを折り畳む手順を説明する図である。 折り畳まれたハンドルポストを示す図である。 車体から車輪を分離した分解図である。 摩擦機構を備える前輪の断面図である。 車両を立てる手順を説明する図である。 図18の変更例を示す図である。 クリックボール機構を備える前輪の断面図である。 図12の変更例を示す図である。 図21の要部平面図である。 図22の作用図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。前後、左右は運転者を基準とする。
本発明の特徴的構造は図16〜図20で説明する。その前に、本発明の特徴的構造を、より好ましく適用することができる車体構造を、図1〜図19で説明する。
図1に示すように、電動車両10は、ボックス形の車体11に前輪12と後輪13とを備え、車体11の前面に前照灯14、左フロントウインカー15L(Lは左を示す添え字。以下同じ)及び右フロントウインカー15R(Rは右を示す添え字。以下同じ)を備え、車体11の上面前部にハンドルポスト16L、16Rを備え、車体11の上面後部にシート17を備え、車体11の側面に起倒形ステップ18L、18Rを備え、後輪13に内蔵される電動機20で駆動される電動二輪車である。
便宜上、左のステップ18Lは起立状態(非使用状態、収納状態)が描かれ、右のステップ18Rは倒した状態(使用状態)が描かれている。
運転者は、シート17に座り、ステップ18L、18Rに足を載せ、左のハンドルポスト16L上部のハンドルグリップ19Lを握ると共に右のハンドルポスト16R上部のハンドルグリップ19Rを握り、右のハンドルグリップ19Rを回すことで、走り出すことができる。走行中は、左右のブレーキレバー21L、21Rで制動をかけ、左右のバックミラー22L、22Rで後方を視認することができる。ハンドルグリップ19L、19Rの車幅外側に車幅灯23L、23Rを設けることにより、外部に車幅を認識させる。
図2は車体11の要部の分解斜視図であり、車体11は、車幅方向中央に配置される中央フレーム25と、この中央フレーム25の左側面に沿わせる左側フレーム26と、中央フレーム25の右側面に沿わせる右側フレーム27を主要素とする。
中央フレーム25は、バッテリ収納部28を構成する前壁部31、底部32、後壁部33と、この後壁部33の車両後方に連続して設けた物入れ34とからなる。この物入れ34の後部にヒンジ35を介してシート17を開閉可能に取付けることができる。
シート17は底面(下面)に、タブレット形端末36を抜き差し自在に収納するポケット部37を有する。ポケット部37の一端に、端子部38を備え、タブレット形端末36を車体側に電気的に接続することができる。このタブレット形端末36は、走行時に車載コンピュータを兼ねさせることができる(詳細後述)。非走行時には、図示するようにシート17を開けて、立てることにより、テレビ受像機のように、映像を楽しむことやゲームを楽しむことができる。または、パソコン(パーソナル・コンピュータ)としてネット情報入手ツールとして利用することができる。
バッテリ収納部28において、底部32に複数個の脚収納凹部39が設けられ、これらの脚収納凹部39が連通溝41で繋がれる。これらの脚収納凹部39で囲われた領域に、車体側給電端子42が配置される。
後壁部33に、縦長の凹状ガイド部43が設けられる。前壁部31にも凹状ガイド部が設けられるが、図示の都合で見えない。
加えて、後壁部33に、係止機構44が取付けられる。この係止機構44の操作子45が物入れ34に延びている。この操作子45は、好ましくは、物入れ34の右端又は左端に寄せて配置する。この配置により、物入れ34に小物を出し入れするときに、操作子45が邪魔になる心配がない。
車載バッテリ50は、比較的単純な六面体であり、上面50aに取っ手51を有し、前面50b及び後面50cに縦長の凸部52を有し、左側面50dに充電部53を有し、右側面50eに放電部54、55を有し、下面50fにバッテリ側給電端子56を有する。
凸部52を凹状ガイド部43に嵌め、下降させることで、車載バッテリ50をバッテリ収納部28に円滑に収納させることができる。凸部52と凹状ガイド部43の嵌合により、バッテリ側給電端子56は、振れることなく、車体側給電端子42に嵌めることができる。同様に、凸部52と凹状ガイド部43の嵌合により、振れることなく、車載バッテリ50を上へ抜くことができる。
凸部52を凹部に変更することは差し支えない。この場合、凹状ガイド部43は凸状ガイド部に変更すればよい。
左側フレーム26には、車載バッテリ50の充電部53に対応する位置に、充電側開口部57が設けられている。
右側フレーム27には、車載バッテリ50の放電部54、55に対応する位置に、放電側開口部58、58が設けられている。
図3は電動車両10を後方から見た斜視図であり、車体11の後面に、ころ59、59を備え、その下にテールランプユニット61とライセンスプレート62を備える。
さらに、左右のハンドルポスト16L、16R間に、携帯形端末63を備えている。この携帯形端末63は、車速速度、方向指示表示、蓄電量、その他の状態表示を行う表示部64と、演算回路及びメモリーを内蔵する端末本体65とからなる。すなわち、電動車両10は、メータユニットを固定的に備えていなく、代わりに携帯形端末63でメータユニットを代替する。
図4に示すように、車載バッテリ50は、バッテリケース66に、バッテリ本体67を内蔵すると共に、変圧器68、69を内蔵する。一方の変圧器68は、直流を電圧が異なる直流に変圧するDC/DCコンバータであり、他方の変圧器69は、例えば、直流12Vを交流100Vに変換するDC/ACインバータである。
非走行時に、商用電源(AC100V、110V、200V、220Vなど)から、充電器71を介して充電部53へ所定の直流電流(例えばDC24V)を供給し充電する。
走行時は、充電部53から駆動回路72を介して電動機20へ給電し走行を行う。この際、右のハンドルグリップ19Rの回転量をセンサで検出し、その情報を携帯形端末63へ送り、この携帯形端末63の指令で駆動回路72を制御し、走行速度を調節するようにしてもよい。なお、右のハンドルグリップ19Rの回転情報を、直接駆動回路72へ送ることは差し支えない。
また、非走行時、例えば野外キャンプの際、車載バッテリ50を電源とすることができる。すなわち、一方の放電部54を用いてAC100V(又は、AC110V)の供給を受けて、炊飯器や照明に供することができる。
さらには、他方の放電部55を用いてDC12Vの供給を受け、パソコンに供することができる。
車載バッテリ50は、車体に収納したままで給電を受けることができる他、車体から外した状態、すなわち、車載バッテリ50単体でも給電を受けることができる。
また、変圧器68から想像線で示す給電系aを延ばし、携帯形端末63に電気的に接続することで、携帯形端末63に常時又は随時給電するようにする。このことにより、携帯形端末63に内蔵する内蔵バッテリの電気残量の減少を防ぐことができる。
図5は図4の変更例を示す図であり、図4での駆動回路72を、タブレット形端末36に置き換えた。その他は、図4と同じであるため、符号を流用して詳細な説明は省略する。
変圧器69から想像線で示す給電系bを延ばし、タブレット形端末36に電気的に接続することで、タブレット形端末36に常時又は随時給電するようにする。このことにより、タブレット形端末36に内蔵する内蔵バッテリの電気残量の減少を防ぐことができる。
本発明の電動車両は、ハンドルポストやハンドルグリップが折り畳める電動二輪車である。折り畳めるようにした構造を、以下に詳しく説明する。
図6に示すように、コ字状のハンドルポスト16L、16R間に、L字状の携帯形端末ホルダ73が置かれる。ハンドルポスト16L、16Rの車幅方向外側に円環状のミラ支持材74L、74Rが置かれ、これらにロッド75を挿入する。
ロッド75の両端は突出し、そこにブレーキレバー支持材76L、76Rが取付けられる。この例では、左のブレーキレバー支持材76Lにハンドルグリップ19Lを一体化し、右のブレーキ支持材76Rに、アクセルグリップを兼ねるハンドルグリップ19Rを取付ける。
右のミラ支持材74Rに、運転者から見てF字形状を呈するミラーステイ77Rが、左右にスイングできるようにビス78で止められる。ミラーステイ77Rにバックミラー22Rが回転可能に取付けられる。
同様に、左のミラ支持材74Lに、F字形状を呈するミラーステイ77Lが、左右にスイングできるようにビス78で止められる。ミラーステイ77Lにバックミラー22Lが回転可能に取付けられる。
図7に示すように、ロッド75の端部に形成される舌片75aに、ブレーキレバー支持材76Lのフォーク部76aが嵌められ、上から下に延びる頭付きピン79で連結される。頭付きピン79は、圧縮ばね81で下方へ付勢される。頭付きピン79の下部は、ブレーキレバー支持材76Lから下へ突出する。この突出部79aが、左手の親指などで押し上げられる。なお、頭付きピン79から回り止め突起79bが突出し、この突起79bがブレーキレバー支持材76L側の溝に嵌っているので、頭付きピン79が軸回りに回転する心配はない。
図7の8−8線断面図である図8に示すように、頭付きピン79にキー部79cが一体形成されており、ロッド75の軸上にハンドルグリップ19Lがあるときは、キー部79cの固定作用により、ロッド75に対してハンドルグリップ19Lが固定される。
図7にて、頭付きピン79を押し上げると、キー部79cが上昇して、舌片75aから外れる。
すると、図9に示すように、頭付きピン79を中心にして、ハンドルグリップ19Lを水平に回転させることができる。以上により、折り畳む必要があるときに、何時でもハンドルグリップ19Lを折り畳むことができる。
なお、図7にて、頭付きピン79が下方へ(路面に向かって)突出する。二輪車ではウインカースイッチや警笛スイッチは運転者に向かって突出する。ウインカースイッチや警笛スイッチは水平に延び、頭付きピン79は下に延びるため、ウインカースイッチや警笛スイッチを操作する際に、頭付きピン79に触れる心配はない。
次に、ハンドルポストの折り畳み手順を説明する。
図6に示すように、左右のハンドルポスト16L、16Rは、下端が半円板上のステイ82、82にロッド83で連結される。ハンドルポスト16L、16Rは、ロッド83を回転中心として車両前後方向にスイング可能である。
ステイ82に、通常ポジション穴82aと、折り畳みポジション穴82bが設けられ、これらの穴82a又は穴82bに選択的に、ロックピン84を挿入することで、ハンドルポスト16L、16Rを所望のポジションに固定することができるようした。そのための構造を次図で説明する。
図10に示すように、ハンドルポスト16Lの下部に、ロックピン84が出没可能に取付けられる。このロックピン84は、ばね85により、突出するように付勢される。また、ロックピン84は、ロック解除レバー86に連結される。
ロック解除レバー86を引くことで、ロックピン84を、穴82aや穴82bから外すことができる。ロック解除レバー86を戻すと、ばね85の作用で、ロックピン84は、穴82a又は穴82bに嵌り、ハンドルポスト16Lがステイ82に固定される。
すなわち、図11(a)に示すように、通常ポジションでは、ロックピン84が穴82aに嵌って、ハンドルポスト16Lがステイ82に固定される。
また、図11(b)に示すように、折り畳みポジションでは、ロックピン84が穴82bに嵌って、ハンドルポスト16Lがステイ82に固定される。
ところで、駐車場スペースを節約するために、横長の車両を立てて保管することが望まれる。さらには、車両を折り畳んだ後に、保管場所まで移動することが考えられる。このときの移動時に、操舵輪がふらつくことは好ましくない。そこで、操舵輪を転舵不能にする操舵ロック機構が必要になる。操舵ロック機構の一例を次に説明する。
図12に示すように、操舵輪としての前輪12から延びるステアリング軸87に、穴開き板88を取付ける。車体11側に、ロックピン89、ロックレバー91、このロックレバー91とロックピン89を結ぶワイヤ92を設ける。すなわち、操舵ロック機構90は、穴開き板88とロックピン89とロックレバー92とワイヤ92とばね93とからなる。
通常は、図12のように、ロックピン89を穴開き板88から離しておく。
操舵ロックが必要になったら、ロックレバー91を矢印方向へ倒す。すると、ばね93の付勢作用により、ロックピン89が前進して穴開き板88に嵌合し、図13に示すように、転舵不能となる。
なお、操舵ロック機構90は、車両にハンドルロック装置が備えられている場合は、省くことができる。
ロックレバー91を車体11に設けたが、操作性を考えると、ロックレバー91は、ブレーキレバーの近傍に設けることが望まれる。このような変更例は後述の図21で説明する。
次に、ハンドルポストの折り畳み手順を、総合的に説明する。
図14において、矢印(1)のように、バックミラー22L、22Rをミラーステイ77L、77Rに収納する。必要に応じて、ミラーステイ77L、77Rを車体中心へ寄せる(矢印(2))。矢印(3)のように、ハンドルグリップ19L、19Rが車体後方へ延びるように、折り畳む。
図15に示すように、ロッド83を中心に、矢印(4)の通りに、ハンドルポスト16Lを回転させて畳む。結果、ハンドルグリップ19Lは、車体11の側面に沿い、ハンドルポスト16L及びミラーステイ77Lが車体11の上面(シート上面)に沿った形態となる。
折り畳んだ形態は、後述の図18で示す。
その前に、本発明の摩擦機構を説明する。
図16に示すように、車体11からステアリング軸87を介して延びる前輪支持部材94の前車軸95に前輪12が回転可能に支持されるが、前車軸95にフロントフェンダ96も回転可能に支持される。
同様に、車体11から延びる後輪支持部材97の後車軸98に後輪13が回転可能に支持されるが、後車軸98にリヤフェンダ99も回転可能に支持される。後輪支持部材97はリヤスイングアームに相当する。
組立てられた後の車輪の断面を、図17で説明する。
図17に示すように、前車軸95に軸受101を介して前輪12が回転自在に支持される。一方、フロントフェンダ96は、前車軸95に回転可能に支持されているが、摩擦機構103により、回転が適度に拘束される。
摩擦機構103は、前輪支持部材94に取付けられる摩擦板104と、この摩擦板104にフロントフェンダ96を押圧する皿ばね105と、皿ばね105の押圧力を調節するために前車軸95にねじこむ調節ナット106とからなる。
フロントフェンダ96に人手で回転力を加えると、加えた回転力が、摩擦板104とフロントフェンダ96との間に発生する摩擦力を超えた時点で、前輪支持部材94は前車軸95を中心に回転する。外力を除くと、その位置で停止する。
摩擦板104とフロントフェンダ96との間に発生する摩擦力は、調節ナット106を締めると増加し、緩めると減少するため、任意に調節することができる。
後輪に設ける摩擦機構は、摩擦機構103と同じであるため、説明を省略する。
図18に示すように、矢印(5)のように、ころ59が下になるようにして、電動車両10を立てる。電動車両10は、ころ59と後輪13とが床107に接した状態で起立する。
加えて、フロントフェンダ96を矢印(6)のように、前輪12の上面や通路側側面を被う位置へ移動する。同様に、リヤフェンダ99を矢印(7)のように、後輪13の上面や通路側側面を被う位置へ移動する。
図18のようにして、保管することができる。電動車両10が立てられているため、占有する床面積が小さくなる。また、側を通行人が通った場合、泥で汚れた前輪12がフロントフェンダ96がカバーされ、後輪13がリヤフェンダ99でカバーされたため、通行人に泥が着く心配はない。
立てた状態の電動車両10を横移動する場合は、車体11の前部に出没自在に設けたある取っ手108を、矢印(8)のように引き出す。次に、取っ手108を引いて、後輪13を床107から浮かせる。この後は、ころ59で支持された電動車両10は、取っ手108を水平に引くことで、任意の場所まで移動させることができる。
図19は図18の変更例を示す図であり、車体11の前部にころ59を設け、車体11の後部に取っ手108を設けることにより、電動車両10を、ころ59と前輪12とが床107に接するようにして起立させることができる。この例でも、泥で汚れた前輪12がフロントフェンダ96がカバーされ、後輪13がリヤフェンダ99でカバーされたため、通行人に泥が着く心配はない。
図20は図17の変更例を示す図であり、フロントフェンダ96は、前車軸95に回転可能に支持されているが、クリックボール機構110により、回転が適度に拘束される。
クリックボール機構110は、前輪支持部材94に移動自在に収納するクリックボール111と、このクリックボール111を押し出すばね112と、クリックボール111の先端が嵌合できるようにフロントフェンダ96に設ける凹部113とからなる。凹部113は、複数個設ける。
凹部113にクリックボール111が嵌っているときには、フロントフェンダ96は拘束される。この作用をクリック作用という。
フロントフェンダ96に人手で一定以上の回転力を加えると、ばね112に抗してクリックボール111が後退し、凹部113から外れる。すると、前輪支持部材94は前車軸95を中心に回転する。隣りの凹部113にクリックボール111が嵌ると、その位置で停止する。
次に、ハンドルロック機構の変更例を図21に基づいて説明する。
図21に示すように、ロックレバー91を、左ブレーキレバー21Lの近傍、具体的には、左ブレーキレバー21Lの近傍で且つ左ブレーキレバー21Lより車体中心寄りの部位に設けることができる。
図22に示すように、操舵ロック機構90は、ハンドル側に縦ピン115で揺動可能に支持されるロックレバー91と、このロックレバー91をロック解除方向へ付勢するトーションばね116と、ロックレバー91から車体中心へ延ばした延長片117に一端が取り付けられるワイヤ92とを要部とし、その他の要素は図12に示す部品と同一であるため説明を省く。
そして、ワイヤ92はハンドル側に上から下へ開けられた通孔118を通って下へ(図面では表から奧へ)延びる。
ロックレバー91の指掛け部119に、運転者が左手の人差し指を掛けて引くと、ロックレバー91はロック方向(図面では反時計方向)へ、縦ピン115を中心に回転する。すると、ワイヤ92が戻される(緩められる)。
ワイヤ92が戻されることで、図13に示すように、ロックピン89が穴開き板88へ挿入され、操舵ロック状態になる。
図23に示すように、操舵ロック時には、左ブレーキレバー21Lの前面に切り込まれているV字部121に、指掛け部119の先端を掛けて止めることができる。結果、運転者が指を外しても操舵ロック状態が保持される。
この例でのロックレバー91は、スクータ形車両に広く採用される「ブレーキロックレバー」に類似する。加えて、左ブレーキレバー21Lの前面にV字部121が広く設けられている。
運転者は、左ブレーキレバー21Lの近傍に設けられるロックレバー91を、通常の「ブレーキロック操作」と同様に操作することで、操作ロックを実施することができる。
尚、本発明は、実施の形態では電動二輪車に適用したが、電動三輪車にも適用可能であり、一般の電動車両に適用することは差し支えない。
本発明は、電動二輪車に好適である。
10…電動車両、11…車体、12…前輪、13…後輪、20…電動機、21L…ブレーキレバー(左ブレーキレバー)、50…車載バッテリ、59…ころ、90…操作ロック機構、91…ロックレバー、94…前輪支持部材、95…車軸(前車軸)、96…フロントフェンダ、97…後輪支持部材、98…車軸(後車軸)、99…リヤフェンダ、103…摩擦機構、108…取っ手、110…クリックボール機構。

Claims (8)

  1. 車載バッテリ(50)で給電される電動機(20)を駆動源として走行する電動車両(10)において、
    車体(11)から延びる前部支持部材(94)に前輪(12)が回転可能に支持され、車体(11)から延びる後部支持部材(97)に後輪(13)が回転可能に支持され、前記前輪(12)にフロントフェンダ(96)を備えると共に前記後輪(13)にリヤフェンダ(99)を備え、前記フロントフェンダ(96)と前記リヤフェンダ(99)が、車軸(95又は98)を中心にして回動可能に前記前部支持部材(94)又は前記後部支持部材(97)に取付けられ、
    前記車体(11)の後部にころ(59)を備え、非使用時に前記ころ(59)により、前記電動車両(10)を任意の場所へ移動できるようにし、
    前記車体(11)の後部に設けられた前記ころ(59)と前記後輪(13)とが床に接した状態で起立する、
    ことを特徴とする電動車両。
  2. 車載バッテリ(50)で給電される電動機(20)を駆動源として走行する電動車両(10)において、
    車体(11)から延びる前部支持部材(94)に前輪(12)が回転可能に支持され、車体(11)から延びる後部支持部材(97)に後輪(13)が回転可能に支持され、前記前輪(12)にフロントフェンダ(96)を備えると共に前記後輪(13)にリヤフェンダ(99)を備え、前記フロントフェンダ(96)と前記リヤフェンダ(99)が、車軸(95又は98)を中心にして回動可能に前記前部支持部材(94)又は前記後部支持部材(97)に取付けられ、
    前記車体(11)の前部に、ころ(59)を備え、非使用時に前記ころ(59)により、前記電動車両(10)を任意の場所へ移動できるようにし、
    前記車体(11)の前部に設けられた前記ころ(59)と前輪(12)とが床に接した状態で起立する、
    ことを特徴とする電動車両。
  3. 前記フロントフェンダ(96)と前記リヤフェンダ(99)の少なくとも一方は、摩擦機構(103)を介して前記前部支持部材(94)又は前記後部支持部材(97)に取付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両。
  4. 前記フロントフェンダ(96)と前記リヤフェンダ(99)の少なくとも一方は、クリックボール機構(110)を介して前記前部支持部材(94)又は前記後部支持部材(97)に取付けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両。
  5. 前記車体(11)の前部に、引き出し可能な取っ手(108)を備え、前記ころ(59)の使用時に前記取っ手(108)を引くことで、前記電動車両(10)を任意の場所へ移動できるようにしたことを特徴とする請求項1,3,4のいずれか1項に記載の電動車両。
  6. 前記車体(11)の後部に、引き出し可能な取っ手(108)を備え、前記ころ(59)の使用時に前記取っ手(108)を引くことで、前記電動車両(10)を任意の場所へ移動できるようにしたことを特徴とする請求項2,3,4のいずれか1項に記載の電動車両。
  7. 操舵輪を転舵不能にする操舵ロック機構(90)を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電動車両。
  8. 前記操舵ロック機構(90)の構成要素の1つであり、人手で操作されるロックレバー(91)が、ハンドルに備えられるブレーキレバー(21L)の近傍に備えられていることを特徴とする請求項7に記載の電動車両。
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