JP5766477B2 - ウレタン発泡成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のウレタン発泡成形体は、ポリウレタンフォームからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している熱伝導性フィラーと、を有する。
本発明のウレタン発泡成形体の製造方法は、原料混合工程と発泡成形工程とを有する。以下、各工程について説明する。
本工程は、発泡ウレタン樹脂原料と、熱伝導性フィラーと、を混合して混合原料とする工程である。
本工程は、先の原料混合工程にて得られた混合原料を発泡型のキャビティ内に注入し、該キャビティ内の磁束密度が略均一になるように磁場をかけながら発泡成形する工程である。
<複合粒子の製造>
次のようにして、二種類の複合粒子を製造した。まず、熱伝導性粒子としての天然黒鉛粉末(日本黒鉛工業(株)製「F♯2」、薄片状、平均粒子径130μm、熱伝導率250W/m・K)と、磁性粒子としてのステンレス鋼粉末(大同特殊鋼(株)製「DAP410L」、SUS410、球状、平均粒子径10μm)と、バインダーとしてのヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学工業(株)製「TC−5」)と、を準備した。次に、天然黒鉛粉末、ステンレス鋼粉末、およびヒドロキシプロピルメチルセルロースを、高速攪拌型混合造粒機((株)奈良機械製作所製「NMG−1L」)の容器内へ投入して、約3分間混合した。天然黒鉛粉末とステンレス鋼粉末との配合割合は、体積比で6:4とした。また、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの配合割合は、天然黒鉛粉末およびステンレス鋼粉末の合計質量を100質量%とした場合の、2質量%とした。その後、水を添加して、さらに20分間混合した。得られた粉末を乾燥した後、目開き500μmの篩いにより篩い分けして、最大長さが500μm以下の粒子を回収した。このようにして、実施例1の複合粒子を製造した。
[実施例1、2]
製造した二種類の複合粒子を、各々、熱伝導性フィラーとして配合して、ウレタン発泡成形体を製造した。まず、発泡ウレタン樹脂原料を、次のようにして調製した。ポリオール成分のポリエーテルポリオール(住化バイエルウレタン(株)製「S−0248」、平均分子量6000、官能基数3、OH価28mgKOH/g)100質量部と、架橋剤のジエチレングリコール(三菱化学(株)製)2質量部と、発泡剤の水2質量部と、テトラエチレンジアミン系触媒(花王(株)製「カオーライザー(登録商標)No.31」)1質量部と、シリコーン系整泡剤(東レ・ダウコーニング(株)製「SZ−1313」)0.5質量部と、を混合して、ポリオール原料を調製した。調製したポリオール原料に、ポリイソシアネート成分のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(BASFINOACポリウレタン(株)製「NE1320B」、NCO=44.8wt%)を加えて混合し、発泡ウレタン樹脂原料とした。ここで、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との配合比(PO:ISO)は、両者の合計質量を100%として、PO:ISO=78.5:21.5とした。
実施例1の複合粒子の製造に使用した天然黒鉛粉末(熱伝導性粒子)と、ステンレス鋼粉末(球状の磁性粒子)と、を複合化せずに、各々単体として配合した点以外は、上記実施例1、2と同様にして、ウレタン発泡成形体を製造した。天然黒鉛粉末については、製造するウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の2.34体積%、ステンレス鋼粉末については、1.78体積%、となるように配合した。得られたウレタン発泡成形体を、比較例のウレタン発泡成形体とした。
製造した実施例1、2および比較例のウレタン発泡成形体の熱伝導率を測定した。熱伝導率は、JIS R2616(2001)に準拠した熱線法(プローブ法)により測定した。測定には、京都電子工業(株)製「QTM−D3」を使用した。図5に、各ウレタン発泡成形体における熱伝導率の測定結果を示す。図5中、各曲線は、フィラーを配合しない場合(配合量0体積%)のウレタン発泡成形体の熱伝導率(約0.04W/mK)と、実施例等の各ウレタン発泡成形体の熱伝導率と、を結んだ近似曲線である。各ウレタン発泡成形体の熱伝導率は、実施例1については0.204W/mK(熱伝導性フィラーの配合量3.89体積%)、実施例2については0.207W/mK(同配合量3.42体積%)、比較例については0.198W/mK(天然黒鉛粉末およびステンレス鋼粉末の合計配合量4.12体積%)であった。
<複合粒子の製造>
次のようにして、A〜Dの四種類の複合粒子を製造した。
熱伝導性粒子として、膨張黒鉛粉末(三洋貿易(株)から購入した「SYZR502FP」)、および天然黒鉛粉末(同上)を用い、磁性粒子として、ステンレス鋼粉末(同上)を用いて、複合粒子を製造した。まず、膨張黒鉛粉末と、天然黒鉛粉末と、ステンレス鋼粉末と、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(同上)と、を高速攪拌型混合造粒機(同上)の容器内へ投入して、約3分間混合した。次に、水を添加して、さらに20分間混合した。得られた粉末を乾燥して、複合粒子Aを得た。なお、使用した材料の配合割合については、下記表1に示す(以下の複合粒子B〜Dについても同じ)。
磁性粒子、バインダーの配合割合を、各々変更した以外は、上記複合粒子Aと同様にして、複合粒子Bを製造した。
膨張黒鉛粉末を用いずに、複合粒子Cを製造した。すなわち、天然黒鉛粉末、ステンレス鋼粉末、およびバインダーを用いて、上記複合粒子Aと同様にして、複合粒子Cを製造した。熱伝導性粒子として膨張黒鉛粒子を含まないという点において、複合粒子Cは、上記実施例1の複合粒子と同じである。
天然黒鉛粉末を用いずに、複合粒子Dを製造した。すなわち、膨張黒鉛粉末、ステンレス鋼粉末、およびバインダーを用いて、上記複合粒子Aと同様にして、複合粒子Dを製造した。
[実施例3]
製造した複合粒子Aを熱伝導性フィラーとして用いて、ウレタン発泡成形体を製造した。複合粒子Aのうち、膨張黒鉛粒子を熱伝導性粒子とする粒子は50質量%、天然黒鉛粒子を熱伝導性粒子とする粒子は50質量%である。まず、ポリエーテルポリオール(同上)100質量部と、架橋剤のジエチレングリコール(同上)2質量部と、発泡剤の水2質量部と、テトラエチレンジアミン系触媒(同上)1.5質量部と、シリコーン系整泡剤(同上)0.5質量部と、を混合して、ポリオール原料を調製した。また、ポリイソシアネート原料として、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)(同上)を準備した。
製造した複合粒子Bを熱伝導性フィラーとして用いて、ウレタン発泡成形体を製造した。複合粒子Bのうち、膨張黒鉛粒子を熱伝導性粒子とする粒子は50質量%、天然黒鉛粒子を熱伝導性粒子とする粒子は50質量%である。まず、上記実施例3で使用したポリオール原料100質量部に、複合粒子B261.5質量部と、可塑剤20質量部と、を添加、混合して、プレミックスポリオールを調製した。次に、プレミックスポリオール381gと、上記実施例3で使用したポリイソシアネート原料15.1gと、を混合して、混合原料とした。そして、混合原料を発泡型(同上)に注入し、発泡型を密閉して、上記実施例3と同様に、磁場中で発泡成形を行った。得られたウレタン発泡成形体を、実施例4のウレタン発泡成形体とした。実施例4のウレタン発泡成形体において、熱伝導性フィラー(複合粒子B)の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の19.3体積%であった。
製造した複合粒子Dを熱伝導性フィラーとして用いて、ウレタン発泡成形体を製造した。複合粒子Dを構成する熱伝導性粒子は、全て膨張黒鉛粒子である。まず、上記実施例3で使用したポリオール原料100質量部に、複合粒子D129.7質量部を添加、混合して、プレミックスポリオールを調製した。次に、プレミックスポリオール100.6gと、上記実施例3で使用したポリイソシアネート原料13.7gと、を混合して、混合原料とした。そして、混合原料を発泡型(同上)に注入し、発泡型を密閉して、上記実施例3と同様に、磁場中で発泡成形を行った。得られたウレタン発泡成形体を、実施例5のウレタン発泡成形体とした。実施例5のウレタン発泡成形体において、熱伝導性フィラー(複合粒子D)の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の4体積%であった。
製造した複合粒子Cを熱伝導性フィラーとして用いて、ウレタン発泡成形体を製造した。複合粒子Cを構成する熱伝導性粒子は、全て天然黒鉛粒子である。まず、上記実施例3で使用したポリオール原料100質量部に、複合粒子C129.7質量部を添加、混合して、プレミックスポリオールを調製した。次に、プレミックスポリオール100.6gと、上記実施例3で使用したポリイソシアネート原料13.7gと、を混合して、混合原料とした。そして、混合原料を発泡型(同上)に注入し、発泡型を密閉して、上記実施例3と同様に、磁場中で発泡成形を行った。得られたウレタン発泡成形体を、参考例のウレタン発泡成形体とした。参考例のウレタン発泡成形体において、熱伝導性フィラー(複合粒子C)の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の4体積%であった。
実施例および参考例の各ウレタン発泡成形体について、難燃性を評価した。難燃性の評価は、米国のUnderwriters Laboratories,Inc.により制定された燃焼試験規格(UL94)に基づいて、行った。そして、「V−0」の判定基準を満たした場合を合格(表2中○印で示す)、満たさなかった場合を不合格(表2中×印で示す)と評価した。評価結果を、各ウレタン発泡成形体における原料の配合量と共に、表2に示す。
2U、2D:電磁石部 20U、20D:芯部 21U、21D:コイル部 210U、210D:導線 3:ヨーク部 4:発泡型 40U:上型 40D:下型 41:キャビティ
5:第二磁気誘導発泡成形装置
6:架台 61:ブラケット 7:電磁石部 70D、70U:ヨーク部 71L、71R:コイル部 72D、72U:ポールピース 710L、710R:芯部 711L、711R:導線 8:発泡型 80U:上型 80D:下型 81:キャビティ
L:磁力線
Claims (14)
- ポリウレタンフォームからなる基材と、該基材中に配合され互いに連接して配向している熱伝導性フィラーと、を有し、
該熱伝導性フィラーは、非磁性体からなる熱伝導性粒子と、該熱伝導性粒子の表面に付着された磁性粒子と、を有する複合粒子からなり、
該複合粒子において該熱伝導性粒子と該磁性粒子とはバインダーにより接着されていることを特徴とするウレタン発泡成形体。 - 前記バインダーは、水系のバインダーである請求項1に記載のウレタン発泡成形体。
- 前記複合粒子は、攪拌造粒法により製造されている請求項1または請求項2に記載のウレタン発泡成形体。
- 前記磁性粒子は、薄片状を呈している請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記磁性粒子は、鉄、ニッケル、コバルト、およびこれらの鉄系合金から選ばれる一種以上からなる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記磁性粒子の平均粒子径は、1μm以上である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記熱伝導性粒子の平均粒子径は、500μm以下である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記熱伝導性粒子は、黒鉛からなる請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記複合粒子における前記黒鉛と前記磁性粒子との体積割合は、7:3〜5:5である請求項8に記載のウレタン発泡成形体。
- 前記熱伝導性粒子は、膨張黒鉛粒子を含む請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 前記熱伝導性粒子は、さらに膨張黒鉛以外の黒鉛粒子を含む請求項10に記載のウレタン発泡成形体。
- 前記膨張黒鉛粒子の含有量は、ウレタン発泡成形体全体の質量を100質量%とした場合の5質量%以上である請求項10または請求項11に記載のウレタン発泡成形体。
- 前記複合粒子の表面は、絶縁層で被覆されている請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のウレタン発泡成形体。
- 請求項1ないし請求項13のいずれかに記載のウレタン発泡成形体の製造方法であって、
発泡ウレタン樹脂原料と、前記熱伝導性フィラーと、を混合して混合原料とする原料混合工程と、
該混合原料を発泡型のキャビティ内に注入し、該キャビティ内の磁束密度が略均一になるように磁場をかけながら発泡成形する発泡成形工程と、
を有することを特徴とするウレタン発泡成形体の製造方法。
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