JP5771048B2 - 硬化性シリル化ウレタン系樹脂及びその製造方法 - Google Patents
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Description
化ウレタン系樹脂の製造方法に関するものである。
工程X : 1分子内に平均1.3〜3.0個の水酸基を有するポリオール化合物(A
)と、1分子内に平均1.3〜3.0個のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
ト化合物(B)とを、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させることによって、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)を合成する工程。
工程Y : 上記工程Xで得られた、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹
脂(1)に対して、当該イソシアネート基と反応し得る活性水素基を分子内に有する架
橋性シラン化合物(D)を反応させることによって、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を
合成する工程。
ウレタン化反応及びシリル化反応の触媒として、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを用い、上記の造方法を採用することで、環境負荷が低減され安全性を確保しつつ着色が少ない硬化性シリル化ウレタン系樹脂を容易に得ることができる。
架橋性シラン化合物が有する活性水素基が上記のものであると、特に粘度が低いシリル化ウレタン系樹脂を得ることができる。
ポリオール化合物が上記のものであると、特に硬化後の皮膜物性に優れたシリル化ウレタン系樹脂を得ることができる。
以下、本発明の硬化性シリル化ウレタン系樹脂を得るための各原料成分について説明した後、その製造方法について説明する。
本発明における硬化性シリル化ウレタン系樹脂は、分子内にウレタン基及び架橋性シリル基を有する樹脂である。この硬化性シリル化ウレタン系樹脂は、1分子内に特定個数の水酸基を有するポリオール化合物(A)と、1分子内に特定個数のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(B)とを、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させることによって合成された、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)に対して、次いで、上記ウレタン系樹脂(1)が有するイソシアネート基に対して、当該イソシアネート基と反応し得る活性水素基を分子内に有する架橋性シラン化合物(D)を反応させることによって合成される。
ここで、上記ウレタン基は、ポリオール化合物(A)が有する水酸基と、イソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基との反応により生成する結合基である。また、上記架橋性シリル基は上記架橋性シラン化合物(D)がその分子内に有している架橋性シリル基が樹脂の分子内に導入されたものである。
本発明におけるポリオール化合物(A)は、1分子内に平均1.3〜3.0個の水酸基を有する化合物である。当該水酸基は後述するポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基と反応して、本発明における硬化性シリル化ウレタン系樹脂中のウレタン基を形成する。該ポリオール化合物(A)には、一般的にウレタン系樹脂の原料として用いられるポリオール化合物が利用できる。
なお、本発明における「1分子内の水酸基の平均個数」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)等により測定される数平均分子量と、水酸基価(試料1g中の水酸基と当量の水酸化カリウムのミリグラム数(JIS K 1557−1)、単位:mgKOH/g)から、下式によって算出した値である。
[水酸基の平均個数]={[数平均分子量]×[水酸基価]}÷56100
本発明におけるポリイソシアネート化合物(B)は、1分子内に平均1.3〜3.0個のイソシアネート基を有する化合物である。当該イソシアネート基は、前述のポリオール化合物(A)が有する水酸基と反応して本発明における硬化性シリル化ウレタン系樹脂中のウレタン基を形成するとともに、後述する架橋性シラン化合物(D)が有する活性水素基と反応して本発明の硬化性シリル化ウレタン系樹脂の分子内に架橋性シリル基を導入するため反応基となる。該ポリイソシアネート化合物(B)には、一般的にウレタン系樹脂の原料として用いられるポリイソシアネート化合物(Ba)が利用できる。また、ポリイソシアネート化合物(Ba)とモノイソシアネート化合物(Bb)を併用してもよい。
本発明におけるインジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムは、上記ポリオール化合物(A)中の水酸基と上記ポリイソシアネート化合物(B)中のイソシアネート基とを付加反応させてウレタン基を生成させる反応(ウレタン化反応)、及び、該ウレタン化反応で得られるウレタンプレポリマーが有するイソシアネート基と後述する架橋性シラン化合物(D)が有する活性水素基との反応(シリル化反応)を促進する化合物であり、分子内にインジウム原子を含む化合物である。本発明では触媒活性の観点から、トリス(アセチルアセトナト)インジウムが用いられる。尚、本明細書には、本発明の他にインジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムに代えて、酢酸インジウム(III)、2−エチルヘキサン酸インジウム(III)、ナフテン酸インジウム(III)等のインジウム錯体化合物を使用することについても記載する。
本発明における分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)(以下、単にウレタン系樹脂(1)と表記することがある)は、上記ポリオール化合物(A)と上記ポリイソシアネート化合物(B)とを、上記インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として反応させることによって得られる。
この反応にあたっては、上記ポリオール化合物(A)が有する水酸基のモル数に対して、上記ポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基のモル数が過剰となるように反応させることで、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)を得ることができる。具体的には、上記ポリオール化合物(A)が有する水酸基のモル数に対する、上記ポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基のモル数を「NCO/OH」で表すならば、NCO/OH=1.2〜5.0が好ましく、NCO/OH=1.5〜3.0がより好ましく、NCO/OH=1.8〜2.5が特に好ましい。NCO/OHが1.2を下回ると得られるウレタン系樹脂(1)の粘度が高くなる。また、NCO/OHが5.0を上回ると得られるウレタン系樹脂(1)の粘度は低くなるものの、余剰のポリイソシアネート化合物(B)が多量に存在することになり、シリル化反応後に得られる硬化性シリル化ウレタン系樹脂を硬化させたときの物性が硬くなりすぎ、接着性と接着強さのバランスが悪くなる場合がある。
上記ウレタン化反応においては、従来公知の反応条件を用いればよく、特に限定されない。一般的な反応条件としては、0〜120℃の雰囲気下、30分〜数日間反応させればよい。温度が高ければ反応時間は短くてよく、温度が低ければ反応時間を長くとるなど、反応温度及び反応時間は、必要に応じて便宜調整すればよい。さらに、必要に応じて反応溶媒を使用してもよい。
本発明における架橋性シラン化合物(D)は、イソシアネート基と反応し得る活性水素基と架橋性シリル基の双方を分子内に有する化合物である。
架橋性シラン化合物(D)が有するイソシアネート基に付加反応しうる基としては、第1級アミノ基、第2級アミノ基、メルカプト基、水酸基、カルボキシル基、又はエポキシ基等が挙げられる。架橋性シラン化合物(D)が有する活性水素基は、上記ウレタン系樹脂(1)が有するイソシアネート基と反応し、架橋性シリル基を硬化性シリル化ウレタン系樹脂に導入する際(シリル化反応)の反応基となる。本発明においては、その反応性の容易さや、入手の容易さ、及び、得られる硬化性シリル化ウレタン系樹脂が低粘度に設計できることなどから、第2級アミノ基又はメルカプト基が好適に用いられる。該架橋性シラン化合物(D)中の第2級アミノ基又はメルカプト基が、上記ポリオール化合物(A)と上記ポリイソシアネート化合物(B)とをインジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させることによって合成されたウレタン系樹脂中のイソシアネート基に反応することで、硬化性シリル化ウレタン系樹脂が生成する。該架橋性シラン化合物(D)を使用する際には、単一構造の化合物を用いてもよいし、構造の異なる複数の化合物を混合して用いてもよい。
該架橋性シリル基は、珪素原子に、主鎖へとつながる結合手以外に、加水分解性基が1〜3個結合する官能基である。珪素原子に結合している加水分解性基としては、ヒドロキシル基や、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシ基が一般的に用いられる。その他、ハロゲン基、メルカプト基、アセトキシ基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ、イミノキシ基、アミノ基、アミド基等の従来公知の加水分解性基も用いることができる。これらのなかでは、合成の容易さや、硬化性と安定性のバランスの良さから、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基が最も好適に用いられる。珪素原子の残りの結合手に結合している官能基としては、メチル基、エチル基、フェニル基等の炭化水素基が一般的に用いられる。これらのなかでは、合成の容易さや、硬化性と安定性のバランスの良さから、メチル基が最も好適に用いられる。
−SiR2 3−a(OR1)a ・・・式(1)
(但し、R1はメチル基、エチル基、ヘキシル基、フェニル基、2−メトキシエトキシ基等の炭素数1〜6の有機基を、R2は炭素数1〜6の炭化水素基を、aは1、2又は3を、それぞれ示す)
上記架橋性シラン化合物(D)には、分子内に1個以上の第2級アミノ基と1個以上の架橋性シリル基を有する化合物(以下、アミノシラン化合物(DN)と表す場合がある)が含まれる。該アミノシラン化合物(DN)を使用する際には、単一構造の化合物を用いてもよいし、構造の異なる複数の化合物を混合して用いてもよい。該アミノシラン化合物(DN)としては、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノメチルメチルジメトキシシラン、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミンの他、特開2000−169544号公報、特開2005−054174号公報等で提案されているような、第1級アミノシラン化合物(DN−1)とα,β−不飽和カルボニル化合物(DN−2)とを共役付加反応させて得られる化合物(DNa)等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。なかでも、反応性の容易さ、及び、硬化性シリル化ウレタン系樹脂をより低粘度に調整できることから、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノイソブチルトリメトキシシランが好適に用いられ、また、種々の機能性を付与しやすいこと、及び、硬化性シリル化ウレタン系樹脂をより低粘度に調整できることから、化合物(DNa)が好適に用いられる。
−NH−CH2−SiR2 3−a(OR1)a ・・・式(2)
(但し、R1、R2及びaは上記と同義である)
また、α,β−不飽和カルボニル化合物には属さないアクリロニトリル化合物も、上記第1級アミノシラン化合物(DN−1)と反応して第2級アミノシラン化合物を生成することが知られていることから、本発明においては、該アクリロニトリル化合物も、上記α,β−不飽和カルボニル化合物の代わりに使用することができる。
上記架橋性シラン化合物(D)には、分子内に1個以上のメルカプト基と1個以上の架橋性シリル基を有する化合物(以下、メルカプトシラン化合物(DS)と表す場合がある)が含まれる。該メルカプトシラン化合物(DS)を使用する際には、単一構造の化合物を用いてもよいし、構造の異なる複数の化合物を混合して用いてもよい。該メルカプトシラン化合物(DS)としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリエトキシシラン、3−メルカプトメチルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシラン等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
上記架橋性シラン化合物(D)には、分子内に1個以上の水酸基と1個以上の架橋性シリル基を有する化合物(以下、ヒドロキシシラン化合物(DH)と表す場合がある)が含まれる。該ヒドロキシシラン化合物(DH)を使用する際には、単一構造の化合物を用いてもよいし、構造の異なる複数の化合物を混合して用いてもよい。該ヒドロキシシラン化合物(DH)は、上記アミノシラン化合物(DN−1)、上記アミノシラン化合物(DN)及び上記メルカプトシラン化合物(DS)から選ばれる一種以上の化合物と、エポキシ基含有化合物を反応させることにより得ることもできる。該エポキシ基含有化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、アルキルフェノールモノグリシジルエーテル等の従来公知のエポキシ樹脂、あるいは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のエポキシシラン化合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。また、該ヒドロキシシラン化合物(DH)は、分子内にエポキシ基を有する架橋性シラン化合物と、分子内に第1級アミノ基、第2級アミノ基又はメルカプト基を有する化合物とを反応させることにより得ることもできる。
本発明における硬化性シリル化ウレタン系樹脂の製造方法は、以下の工程X及び工程Yを順に備えるものである。
工程X : 1分子内に平均1.3〜3.0個の水酸基を有するポリオール化合物(A)と、1分子内に平均1.3〜3.0個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートポリイソシアネート化合物(B)とを、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させることによって、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)を合成する工程。
工程Y : 上記工程Xで得られた、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)に対して、当該イソシアネート基と反応し得る活性水素基を分子内に有する架橋性シラン化合物(D)を反応させることによって、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成する工程。
ウレタン化反応及びシリル化反応の触媒として、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを用い、上記の製造方法を採用することで、環境負荷が低減され安全性を確保しつつ着色が少ない硬化性シリル化ウレタン系樹脂を容易に得ることができる。
ここで用いられる各原料成分は上述のとおりであるので、以下では製造方法の各工程について説明する。
本発明における工程X(ウレタン化反応工程とも表記している)は、上記ポリオール化合物(A)と上記ポリイソシアネート化合物(B)とを、上記インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させ、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)を得る工程である。
工程Xにおいては、上記ポリオール化合物(A)が有する水酸基のモル数に対して、上記ポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基のモル数が過剰となるように反応させる。具体的には、上記ポリオール化合物(A)が有する水酸基のモル数に対する、上記ポリイソシアネート化合物(B)が有するイソシアネート基のモル数を「NCO/OH」で表すならば、NCO/OH=1.2〜5.0が好ましく、NCO/OH=1.5〜3.0がより好ましく、NCO/OH=1.8〜2.5が特に好ましい。NCO/OHが1.2を下回ると得られるウレタン系樹脂(1)の粘度が高くなる。また、NCO/OHが5.0を上回ると得られるウレタン系樹脂(1)の粘度は低くなるものの、余剰のポリイソシアネート化合物(B)が多量に存在することになる。
上記反応においては、従来公知の反応条件を用いればよく、特に限定されない。一般的な反応条件としては、0〜120℃の雰囲気下、30分〜数日間反応させればよい。温度が高ければ反応時間は短くてよく、温度が低ければ反応時間を長くとるなど、反応温度及び反応時間は、必要に応じて便宜調整すればよい。さらに、必要に応じて、反応溶媒を使用してもよい。
本発明における工程Y(シリル化反応工程とも表記している)は、上記工程Xで得られた、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)に対して、上記架橋性シラン化合物(D)を反応させることによって、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成する工程である。
工程Yは、工程Xの終了後直ちに同一の反応容器に上記架橋性シラン化合物(D)を添加してもよいし、予め別の反応容器で工程Xによってウレタン系樹脂(1)を製造しておき、再度別の反応容器にウレタン系樹脂(1)と架橋性シラン化合物(D)とを仕込んで反応させてもよい。製造工程の簡略化・省力化の観点から、同一の反応容器で工程Xを行い、その後引き続き工程Yを行うのが好ましい。
工程Yにおいては、上記ウレタン系樹脂(1)中のイソシアネート基1モルに対して、上記架橋性シラン化合物(D)中の活性水素基が、0.5モル〜5.0モルとなるように反応させる(0.75〜2.5モルがより好ましく、0.95〜1.25モルが特に好ましい)。添加量が0.5モルを下回ると、得られる硬化性シリル化ウレタン系樹脂の安定性が悪くなる場合があり、添加量が5.0モルを上回ると、硬化物の物理特性をコントロールしにくくなる場合がある。
上記反応においては、従来公知の反応条件を用いればよく、特に限定されない。一般的な反応条件としては、0〜120℃の雰囲気下、30分〜数日間反応させればよい。温度が高ければ反応時間は短くてよく、温度が低ければ反応時間を長くとるなど、反応温度及び反応時間は、必要に応じて便宜調整すればよい。さらに、必要に応じて、反応溶媒を使用してもよい。
本発明における硬化性シリル化ウレタン系樹脂は、水分の存在下で、架橋性シリル基同士が架橋することによって硬化するものである。したがって、1液性の組成物として使用する場合、保管乃至搬送中は、空気中の水分と接触しないよう、気密に密封した状態で取り扱われる。そして、使用時には開封して任意の箇所に適用すれば、空気中の水分と接触して硬化性シリル化ウレタン系樹脂が硬化するのである。
[ポリオール化合物(A)]
・「PMLS4015」:旭硝子株式会社製商品名、ポリオキシプロピレン、数平均分子量15,000、1分子内に平均2.0個の水酸基を有するポリオール化合物。
・「PMLS4012」:旭硝子株式会社製商品名、ポリオキシプロピレン、数平均分子量10,000、1分子内に平均2.0個の水酸基を有するポリオール化合物。
・「PR−5007」:株式会社ADEKA製商品名、ポリ−オキシプロピレン−オキシエチレン(ランダム共重合体)、数平均分子量5,000、1分子内に平均2.0個の水酸基を有するポリオール化合物。
・「デスモジュールI」:住化バイエルウレタン株式会社製商品名、イソホロンジイソシアネート(1分子内に平均2.0個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物)、以下IPDIと表する場合がある。
・「ナーセムインジウム」:日本化学産業株式会社製商品名、トリス(アセチルアセトナト)インジウム。以下、ナーセムInと記載する場合がある。
・「ネオスタンU−830」:日東化成株式会社製商品名、ジオクチルスズジバーサテート。
・「ネオスタンU−220H」:日東化成株式会社製商品名、ジブチルスズジアセチルアセトナート。
・「ネオスタンU−600」:日東化成株式会社製商品名、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)。
・「サニーキャットT−100」:日東化成株式会社製商品名、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン。
・「ナーセム銅」:日本化学産業株式会社製商品名、ビス(アセチルアセトナト)銅。以下、ナーセムCuと記載する場合がある。
・「ナーセム第二鉄」:日本化学産業株式会社製商品名、トリス(アセチルアセトナト)鉄。以下、ナーセムFeと記載する場合がある。
(架橋性シラン化合物D−1の準備)
反応容器内で、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(222.4質量部)を窒素雰囲気下室温で撹拌しながら、アクリル酸メチル(172.2質量部、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランに対して2モル当量)を1時間かけて滴下し、さらに50℃で7日間反応させることで分子内にトリメトキシシリル基及び第二級アミノ基を有する架橋性シラン化合物D−1を得た。
反応容器内で、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(206.4質量部)を窒素雰囲気下室温で撹拌しながら、アクリル酸メチル(172.2質量部、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランに対して2モル当量)を1時間かけて滴下し、さらに50℃で7日間反応させることで分子内にメチルジメトキシシリル基及び第二級アミノ基を有する架橋性シラン化合物D−2を得た。
反応容器内で、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(179.3質量部)を窒素雰囲気下室温で撹拌しながら、アクリル酸ラウリル(240.4質量部、3−アミノプロピルトリメトキシシランに対して1モル当量)を1時間かけて滴下し、さらに50℃で7日間反応させることで分子内にトリメトキシシリル基及び第二級アミノ基を有する架橋性シラン化合物D−3を得た。
表1〜表3に示す処方で、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成した。ウレタンプレポリマーの合成条件は各表に示す通りであるが、特に記述のない場合は、NCO/OH比は2.0、反応温度は85℃である。
表1に示す配合割合で、ポリオール化合物(A)、ポリイソシアネート化合物(B)及び触媒を反応容器に投入し、85℃で5時間反応させることで、末端にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂を得た。その際、電位差滴定により、イソシアネート含有率が理論値以下に下がっていることを確認した。さらに、表1に示す各架橋性シラン化合物(D)を投入し、85℃で3時間反応させることで、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成した。得られた硬化性シリル化ウレタン系樹脂の外観及び粘度(B型粘度計、10回転、23℃)を表1〜3に示す。なお、各触媒の添加量は、メチルエチルケトン(MEK)で5%で希釈した溶液の添加量である。
ポリオール化合物(A)としてPMLS4012を100質量部、ポリイソシアネート化合物(B)としてIPDIを4.62質量部、及び、触媒としてネオスタンU−830(参考例6)、ナーセムIn(実施例6)、ネオスタンU−600(比較例6)を5%MEK溶液として1.0質量部を反応容器に投入し、85℃で3時間反応させることで、末端にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂を得た。その際、電位差滴定により、イソシアネート含有率が理論値以下に下がっていることを確認した。さらに、架橋性シラン化合物D−3を投入し、85℃で1時間反応させることで、各硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成した。その後、メタクリル酸メチル(57.5質量部)、アクリル酸メチル(11.5質量部)、メタクリル酸ラウリル(17.2質量部)、3−メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン(2.3質量部)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(9.2質量部)、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(0.65質量部)を混合したモノマー混合液を30分かけて滴下し、ビニル重合反応を行った。さらに、80℃で30分反応させた後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.22質量部とメチルエチルケトン10質量部の混合溶液を滴下し、重合反応を行った。次いで、80℃で30分反応させた後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.11質量部とメチルエチルケトン10質量部の混合溶液を滴下し、重合反応を行った。さらに、80℃で3時間反応させた後、メチルエチルケトンを減圧留去することで、硬化性シリル化ウレタン系樹脂と分子内に架橋性シリル基を有するビニル重合体の混合物を得た。得られた混合物の外観及び粘度(B型粘度計、10回転、23℃)を表4に示す。
実施例2又は参考例2で得られた硬化性シリル化ウレタン系樹脂(100質量部)及び炭酸カルシウムフィラーとしてスーパーS(丸尾カルシウム株式会社製商品名、80質量部)を混合容器に投入し、100〜120℃で1時間減圧混合を行った。その後、室温まで冷却し、接着性付与剤として3−アミノプロピルトリメトキシシラン(10質量部)及び硬化触媒として三フッ化ホウ素モノエチルアミン錯体(0.05質量部)の混合液を混合容器に投入し、減圧下で10分混練することで、接着性シリル化ウレタン系樹脂組成物を得た。得られた接着性シリル化ウレタン系樹脂組成物を密閉容器に充填し、50℃で1週間静置した。50℃1週間静置後でも容器内でのゲル化は起こっていないことから、貯蔵安定性が高いことが分かった。その後、該接着性シリル化ウレタン系樹脂組成物を用いて、接着強さを測定した。被着材には、木材(5mm×25mm×100mm)、ステンレス鋼(1.6mm×25mm×100mm)、ABS樹脂(3mm×25mm×100mm)を準備した。各接着性シリル化ウレタン系樹脂組成物を150±25g/m2の塗布量で木材に塗布し、12.5mm×25mmの面積で、各被着材をはり合わせた。各はり合わせ試験体を23±2℃相対湿度50±5%の条件下で7日間養生した後、引張速度5mm/分で引張せん断接着強さを測定した。それぞれの皮張り時間及び接着強さを表5に示す。
Claims (3)
- 以下の工程X及び工程Yを順に備えることを特徴とする、硬化性シリル化ウレタン系樹脂の製造方法。
工程X : 1分子内に平均1.3〜3.0個の水酸基を有するポリオール化合物(A)と、1分子内に平均1.3〜3.0個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(B)とを、インジウム系化合物(C)であるトリス(アセチルアセトナト)インジウムを触媒として用いて反応させることによって、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)を合成する工程。
工程Y : 上記工程Xで得られた、分子内にイソシアネート基を有するウレタン系樹脂(1)に対して、当該イソシアネート基と反応し得る活性水素基を分子内に有する架橋性シラン化合物(D)を反応させることによって、硬化性シリル化ウレタン系樹脂を合成する工程。 - 上記架橋性シラン化合物(D)が有する活性水素基が、第2級アミノ基又はメルカプト基であることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性シリル化ウレタン系樹脂の製造方法。
- 上記ポリオール化合物(A)が、ポリオキシアルキレンポリオールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の硬化性シリル化ウレタン系樹脂の製造方法。
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