JP5772235B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
(式中のaは1〜4の整数であり、bは0〜3の整数であり、cは0または1であり、a+b+c=4である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH3−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のa’は1〜3の整数であり、b’は0〜2の整数であり、c’は0または1であり、a’+b’+c’=3である。a”は0〜3の整数であり、b”は0〜2の整数であり、c”は0または1であり、a”+b”+c”=3である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(R5はシアノ基、炭素数1〜10の炭化水素基、2,3−ジアミノトリアジンで置換された炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又は水素原子であり、R4、R6、R7は炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又は水素原子であり、R4〜R7が結合して環を形成している場合には炭素数2〜8の炭化水素基である。)
(式中のnは2〜5の整数であり、pは2〜10の整数であり、R8は炭素数2〜30の炭化水素基(α1)、炭素数2〜40のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(α2)、イソシアヌレート環(α3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(α4)のいずれかである。)このような多官能チオール化合物であれば、硬化性樹脂組成物の保存安定性に優れる。
本発明の硬化性樹脂組成物における多官能チオール化合物(A)とは、2個以上のチオール基(−SH基)を有する有機化合物である。多官能チオール化合物の分子量は200〜2000、好ましくは300〜1800、より好ましくは350〜1600とする。分子量が200より小さくても密着性に関しては問題ないが、多官能チオール化合物の揮発性が高く、臭気が強くなる傾向がある。一方、分子量が2000より大きいと、後述の多官能エポキシ樹脂(B)に対する溶解性が低くなって、無機基材に対する密着性が低下する可能性がある。
(式中のnは2〜5の整数であり、pは2〜10の整数であり、R8は炭素数2〜30の炭化水素基(α1)、炭素数2〜40のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(α2)、イソシアヌレート環(α3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(α4)のいずれかである。)
(式中のnは1〜5の整数である。)
(式中のpは2〜10の整数であり、R8は炭素数2〜30の炭化水素基(α1)、炭素数2〜40のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(α2)、イソシアヌレート環(α3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(α4)のいずれかである。)
本発明の硬化性樹脂組成物における多官能エポキシ樹脂(B)とは、2個以上のエポキシ基(オキシラン環)を有する有機化合物である。多官能エポキシ樹脂の分子量は200〜50000、好ましくは200〜48000、より好ましくは200〜46000とする。分子量が200より小さくても密着性に関しては問題ないが、多官能エポキシ樹脂の揮発性が高くなり、臭気が強くなる傾向がある。一方、分子量が50000より大きいと、他の成分に対する溶解性が低くなって、無機基材に対する密着性が低下する可能性がある。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、エピクロロヒドリンと下記一般式(7)で表される化合物との反応生成物が好ましい。
(式中のqは2〜30の整数であり、R9は炭素数2〜200の炭化水素基(β1)、炭素数2〜300のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(β2)、イソシアヌレート環(β3)、イソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(β4)である。)
(式中のqは2〜30の整数であり、R9は炭素数2〜200の炭化水素基(β1)、炭素数2〜300のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(β2)、イソシアヌレート環(β3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(β4)である。)
グリシジルエステル型エポキシ樹脂は、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマーを単独あるいは炭素数4〜25のアルキル(メタ)アクリレートと共重合して得られる重量平均分子量3000〜20000のポリマー又はエピクロロヒドリンと、下記一般式(9)で表される化合物との反応生成物などである。
(式中のrは2〜8の整数であり、R10は炭素数2〜20の炭化水素基(β5)、炭素数2〜30のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(β6)、イソシアヌレート環(β7)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(β8)のいずれかである。)
(式中のrは2〜8の整数であり、R10は炭素数2〜20の炭化水素基(β5)、炭素数2〜30のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(β6)、イソシアヌレート環(β7)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(β8)のいずれかである。)
チオエーテル含有アルコキシシラン誘導体(C)は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化した際に、無機基材に対する密着性を向上させるために添加される密着性向上剤である。当該チオエーテル含有アルコキシシラン誘導体(C)は、チオエーテル基を有しており、多官能チオール化合物(A)と多官能エポキシ樹脂(B)との架橋反応で生じたチオエーテル基とジスルフィド結合で化学結合する。この際に、チオエーテル含有アルコキシシラン誘導体(C)は、多官能チオール化合物(A)との相溶性も高く反応効率が高いため、得られる密着性向上効果が高い。さらには、チオエーテル含有アルコキシシラン誘導体(C)は、アルコキシシリル基を有しており、多官能チオール化合物(A)と多官能エポキシ樹脂(B)とが反応して生成する水酸基と反応する。結果として、得られる樹脂硬化物は架橋密度が高くなり、強靭で高い耐水性を有する架橋体(硬化物)になる。また、チオエーテル含有アルコキシシラン誘導体(C)のアルコキシシリル基は無機基材と化学結合することができ、無機基材との密着力を大幅に向上させることができる。
(式中のaは1〜4の整数であり、bは0〜3の整数であり、cは0または1であり、a+b+c=4である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH3−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のa’は1〜3の整数であり、b’は0〜2の整数であり、c’は0または1であり、a’+b’+c’=3である。a”は0〜3の整数であり、b”は0〜2の整数であり、c”は0または1であり、a”+b”+c”=3である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のRはビニル基またはアリル基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のmは1または2であり、dは3または4、eは0または1、d+e=4である。)
(式中のmは1または2であり、d’は2または3、e’は0または1、d’+e’=3、d”は2または3、e”は0または1、d”+e”=3である。)
本発明の硬化性樹脂組成物におけるアミン化合物は、チオール基とエポキシ基との反応を促進(触媒)するために添加される。アミン化合物(D)としては、分子量が90〜700、好ましくは100〜690、より好ましくは110〜680の、単官能アミンや複数個のアミノ基とを有するポリアミンが挙げられる。アミン化合物(D)の分子量が90未満では、アミンの揮発性が高くなり、臭気やボイドの原因となるだけではなく、加熱硬化時のアミン濃度が低くなるため架橋反応が進行し難くなり密着性が低下し易くなる。アミン化合物(D)の分子量が700を超えると、耐水性が低くなり密着性が低下し易くなる。
アミン化合物(D)の中でも、イミダゾール化合物が最も保存安定性と低温における硬化時間の両立に適している。また、フェノール樹脂等でコーティングしたイミダゾール化合物も用いることができる。
(R5はシアノ基、炭素数1〜10の炭化水素基、2,3−ジアミノトリアジンで置換された炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又は水素原子であり、R4、R6、R7は炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又は水素原子であり、R4〜R7が結合して環を形成している場合には炭素数2〜8の炭化水素基である。)
本発明の硬化性樹脂組成物は、多官能チオール化合物(A)、多官能エポキシ樹脂(B)、及びアミン化合物(D)があれば、熱により硬化する。一方、本発明の硬化性樹脂組成物に光硬化性あるいは光熱二段階硬化性を付与したい場合には、多官能(メタ)アクリレート化合物(E)を添加すればよい。
(式中のsは2〜30の整数であり、R12は炭素数2〜200の炭化水素基(ε1)、炭素数2〜300のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(ε2)、イソシアヌレート環(ε3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(ε4)であり、R13は水素原子またはメチル基である。)
本発明の硬化性樹脂組成物は、多官能チオール化合物(A)と多官能エポキシ樹脂(B)との重量比((A)/(B))が0.05〜30となるように配合する。ここで、「(A)/(B)」とは多官能チオール化合物(A)の重量を多官能エポキシ樹脂(B)の重量で除した値である。最適な(A)/(B)の値は、硬化性樹脂組成物に求められる特性や、多官能チオール化合物(A)や多官能エポキシ樹脂(B)および場合によっては添加される多官能(メタ)アクリレート化合物(E)の構造によって異なる。硬化性樹脂組成物を硬化した後の特性は、厳密には硬化性樹脂組成物単位重量中の(チオール基数)/(エポキシ基数+(メタ)アクリロキシ基数)(以下、チオール/(エポキシ+エン)比と称す)の値に影響を受ける。例えば、チオール/(エポキシ+エン)比が0.5〜1.5の範囲にあれば、密な架橋を形成し易く、且つ強靭な硬化物になり易い。一方、チオール/(エポキシ+エン)比が0.1以上0.5未満、あるいは1.5を超え2.0以下であれば、柔軟で粘着質な硬化物を得ることができる。チオール/(エポキシ+エン)比が0.1未満、あるいは2.0を超えるとゲル化し難くなり、密着性が低下する傾向がある。
多官能チオール化合物(A)のチオール基と多官能エポキシ樹脂(B)のエポキシ基とが反応すると、チオエーテル基や水酸基が生成する。チオエーテル含有アルコキシシラン(C)もチオエーテル基を有しており、上記のチオール基とエポキシ基とが反応して生じるチオエーテルとジスルフィド結合で架橋する。また、チオエーテル含有アルコキシシラン(C)は同時にアルコキシシリル基も有しており、上記のチオール基とエポキシ基とが反応して生じる水酸基と反応し架橋する。結果として、密な架橋体を形成することができる。本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させた硬化物は、架橋体が密になるため、耐熱性、強靭性、及び耐水性等が高くなっている。さらには、チオエーテル基やジスルフィド結合で架橋された硬化物であるため柔軟性にも富むことで、高い密着性を有している。さらに、チオエーテル含有アルコキシシラン(C)は同時にトリアルコキシシリル基も有しているため、特にガラスのような無機基材と化学結合を形成することが可能であり、本発明の硬化性樹脂組成物は無機基材に対する密着性が特に高くなっている。
グリシジルメタクリレートとシクロヘキシルメタクリレートの共重合体(50wt%メチルイソブチルケトン溶液をヘキサンで再沈した白色固体)。
グリシジルメタクリレートとシクロヘキシルメタクリレートの共重合体(50wt%メチルイソブチルケトン溶液をヘキサンで再沈した白色固体)。
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデカ−7−エンとステアリン酸の1:1当量反応物
グリシジルメタクリレートとシクロヘキシルメタクリレートの共重合体にD−3を触媒としメタクリル酸を当モル付加したポリマー(50wt%メチルイソブチルケトン溶液をヘキサンで再沈した白色固体)。
無アルカリガラス(OA−10、日本電気硝子社製、厚さ0.7mm)およびアルミ板(A5052P、日本テストパネル社製、厚さ2.0mm)上に各実施例及び比較例をバーコーターで厚みが100μmになるように塗工し、140℃×1時間加熱し各基材上に硬化膜を得た。硬化膜を得た基材を121℃×100RH%×90時間処理した後、JIS K5600−5−6に規定される塗膜の機械的性質−付着性(クロスカット法)試験法で評価を行った。全く剥離の無いものを◎、剥離が全面積の1割以下を○、それ以外を×とした。表中の密着性1は、無アルカリガラス基材での結果、密着性2はアルミ板基材での結果である。
無アルカリガラス上に各実施例及び比較例をバーコーターで厚みが100μmになるように塗工し、高圧水銀灯で500mJ/cm2(i線換算)の光を照射した。照射した塗膜をスパチュラで抑えた際に、スパチュラに塗工液がつかない場合を○とした。
各実施例及び比較例の混合直後の粘度を下記の粘度計で測定した。各実施例及び比較例を30℃×12時間加熱した後再度粘度を測定した。加熱後の粘度を混合後の粘度で除した増粘率が1.0〜1.8のものを◎、1.8〜10のものを○、それ以外を×とした。
機種:東機産業(株)製(R型粘度計)
温度:25℃
Claims (4)
- 下記の(A)、(B)、(C)、及び(D)成分を含有する硬化性樹脂組成物であって、
前記(A)成分が、下記一般式(4)で表される、重量平均分子量が200〜2000の多官能チオール化合物であり、
前記(B)成分が、重量平均分子量が200〜50000であり、且つ、エポキシ当量が80〜6000g/molである多官能エポキシ樹脂であり、
前記(C)成分が、下記一般式(1)又は一般式(2)で表されるチオエーテル含有アルコキシシラン誘導体であり、
前記(D)成分が、重量平均分子量が90〜700であるアミン化合物であり、
前記(A)成分と前記(B)成分との重量比((A)/(B))が0.05〜30であり、
前記(A)成分と前記(B)成分との合計重量100重量部に対し、前記(C)成分が0.5〜50重量部、前記(D)成分が0.01〜50重量部配合されていることを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
(式中のaは1〜4の整数であり、bは0〜3の整数であり、cは0または1であり、a+b+c=4である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH3−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のa’は1〜3の整数であり、b’は0〜2の整数であり、c’は0または1であり、a’+b’+c’=3である。a”は0〜3の整数であり、b”は0〜2の整数であり、c”は0または1であり、a”+b”+c”=3である。mは1または2である。R1は−CH2−CH2−、−CH2−CH2−CH2−、−CH(CH3)−、または、−CH(CH3)−CH2−のいずれかで表される2価の基であり、R2はメチル基またはエチル基である。)
(式中のnは2〜5の整数であり、pは2〜10の整数であり、R 8 は炭素数2〜30の炭化水素基(α1)、炭素数2〜40のエーテル酸素(−O−)と炭化水素基のみからなる基(α2)、イソシアヌレート環(α3)、又はイソシアヌレート環と炭化水素基のみからなる基(α4)のいずれかである。) - さらに、(E)成分として、重量平均分子量が200〜50000であり、且つ、(メタ)アクリレート当量が80〜6000g/molである多官能(メタ)アクリレート化合物を、前記(A)成分と前記(B)成分との合計重量100重量部に対し、2〜300重量部配合していることを特徴とする、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記多官能エポキシ樹脂(B)が、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂又はグリシジルエステル型エポキシ樹脂である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
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