JP5772348B2 - 電池及び電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、貫通孔を有する電池ケースと、この電池ケース内に収容された電極体と、電池ケースの貫通孔を電池ケースの外部から密栓してなるゴム栓部を有する封止部材とを備える電池に関する。また、この電池の製造方法に関する。
従来より、電解液を注入するための注液孔などの貫通孔が設けられた電池ケースと、この電池ケースに収容された電極体と、貫通孔を電池ケースの外部から密栓してなるゴム栓部を有する封止部材とを備える電池が知られている。更に、この電池において、電池ケースの内圧を大気圧よりも減圧した状態で、封止部材のゴム栓部で貫通孔を密栓して電池ケースを気密に封止し、その後に初期充電を施したものがある。
例えば特許文献1に、このような電池が開示されている(特許文献1の請求の範囲、図1等を参照)。このように電池ケース内を減圧した状態で電池ケースを気密封止することで、初期充電時など、充放電に伴って電池ケース内にガスが発生した場合でも、電池ケースの内圧が早期に高くなるのを抑制できる。従って、電池を長期にわたりより安全に使用できる。
特開2001−256965号
ところで、電池ケース内を減圧した状態で電池ケースを気密封止した電池では、電池ケース内が適切に減圧されているか否かを検査したい。しかし、気密封止された電池ケースの内圧を直接測定することは難しい。
そこで、電池ケースの内圧を直接測定する代わりに、減圧封止する前と後で電池ケースの厚みを測定し、その厚み差から電池ケース内の減圧状態を推測する方法が考えられる。しかし、この検査方法では、電池ケースの肉厚が厚いなど電池ケースの剛性が高いと、封止前後で電池ケースに厚み差が生じ難いため、電池ケース内の減圧状態を正確に判断するのが難しい。或いは、電池ケースと電極体との間に隙間が無い形態の電池では、電池ケース内を減圧しても、封止前後で電池ケースが内側に凹まないので、そもそも電池ケースの厚み差を測定することができない。
そこで、本件発明者らは、電池ケースを減圧封止した後に、ゴム栓部を所定の力で引き抜く引き抜き試験を行って、ゴム栓部が引き抜かれたか否かで、電池ケース内が適切に減圧されている良品か、何らかの原因で電池ケースの内圧が大気圧となってしまった不良品かを判別することを考えた。この引き抜き試験では、ゴム栓部が引き抜かれなかった電池を良品とし、ゴム栓部が引き抜かれた電池は不良品と判断する。
ところで、ゴム栓部は貫通孔(注液孔)に圧入されている。このため、ゴム栓部を引き抜く際、ゴム栓部には、電池ケース内が負圧とされていることに伴って生じる引き込み力の他、ゴム栓部と貫通孔との間に摩擦力も生じるが、この摩擦力には大きなバラツキが生じる。そして、この摩擦力が大きい個体では、実際には電池ケースの内圧が大気圧となっていた不良品であっても、ゴム栓部が引き抜かれないために、良品(電池ケース内が適切に減圧されている電池)であると判断される場合があり、適切に検査を行い得ないことがあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、電池ケース内が適切に減圧された電池、及び、この電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、自身の内外を連通する貫通孔を有する電池ケースと、前記電池ケース内に収容された電極体と、ゴム状弾性体からなり、前記貫通孔に前記電池ケースの外部から圧入してこの貫通孔を密栓してなるゴム栓部を有する封止部材と、を備え、初期充電前の前記電池ケースの内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓し、その後に前記初期充電を施してなる電池であって、前記貫通孔は、内周面が円筒状をなす円筒部を有し、前記ゴム栓部は、前記貫通孔の軸線方向に直交する断面が円形で前記軸線方向の外側ほど径大となるテーパ状の側面をなすテーパ部を有し、前記テーパ部は、前記円筒部の前記外側の開口端縁である外側円筒端縁で、最も高い圧縮率に圧縮されてなり、前記貫通孔の前記円筒部の内径をdとし、前記ゴム栓部の前記テーパ部のうち、前記外側円筒端縁で最大に圧縮された最大圧縮部の、圧縮前の外径をDとし、前記ゴム栓部の硬度をHとし、前記電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Faが取り得る範囲を第1耐力範囲AFaとし、前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後、前記初期充電前に、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Fbが取り得る範囲を第2耐力範囲AFbとしたとき、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしてなり、閾値Fsを前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後に、大気圧Pa下で最大で前記閾値Fsまでの引き抜き力Fhを前記ゴム栓部に掛けて、前記ゴム栓部の引き抜きを試みて、前記ゴム栓部が引き抜かれなかった電池について、前記初期充電を施してなる電池である。
この電池では、貫通孔の円筒部の内径d、ゴム栓部の最大圧縮部の外径D、及び、ゴム栓部の硬度Hを、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしている。そして、電池ケースの内圧を初期内圧Pbとして、ゴム栓部で貫通孔を密栓した後に、大気圧Pa下で最大で閾値Fs(第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の所定値)までの引き抜き力Fhをゴム栓部に掛けて、ゴム栓部の引き抜きを試みて、ゴム栓部材が引き抜かれなかった電池について、初期充電を施している。
ゴム栓部の引き抜きを試みたときに、電池ケース内が適切に減圧されている良品の電池では、ゴム栓部が引き抜かれない。一方、何らかの原因で電池ケースの内圧が大気圧になってしまった不良品の電池では、ゴム栓部が確実に引き抜かれるので、これを排除できる。そして、ゴム栓部が引き抜かれず、その後に初期充電が行われた電池は、電池ケース内が適切に減圧された電池として提供できる。
更に、上記の電池であって、前記引き抜き耐力Faの平均値をFav、標準偏差をσaとし、前記第1耐力範囲AFaを、
Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σa …式(1)
で定め、前記引き抜き耐力Fbの平均値をFbv、標準偏差をσbとし、前記第2耐力範囲AFbを、
Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σb …式(2)
で定めたとき、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
Fav+4σa<Fbv−4σb …式(3)
の関係を満たす大きさとしてなり、前記閾値Fsを、
Fav+4σa<Fs<Fbv−4σb 式(4)
の関係を満たす値とした電池とすると良い。
第1耐力範囲AFa及び第2耐力範囲AFbを式(1)及び式(2)のように定めることで、ガウス分布を前提とすると、理論上、99.9937%の確率で引き抜き耐力Faがこの第1耐力範囲AFaに含まれ、また、99.9937%の確率で引き抜き耐力Fbがこの第2耐力範囲AFaに含まれる。従って、実際に生産される電池のほぼ全てについて、引き抜き耐力Fa,Fbがこれら第1,第2耐力範囲AFa,AFbに含まれると考えられるので、閾値Fsを適切な値に定めることができる。これにより、ゴム栓部の引き抜きにおいて、電池ケースの内圧が大気圧となった不良品をより確実に排除し、電池ケース内が適切に減圧された良品のみをより確実に選別できる。
また、引き抜き耐力Faの平均値Fav及び標準偏差をσaと、引き抜き耐力Fbの平均値Fbv及び標準偏差σbを求め、これらが式(3)を満たすように、円筒部の内径d、最大圧縮部の外径D、及びゴム栓部の硬度Hの大きさを選択するだけで、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとを互いに離間させることができる。従って、内径d、外径D及び硬度Hの大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
更に、上記の電池であって、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記引き抜き耐力Faの前記平均値Fav及び前記引き抜き耐力Fbの前記平均値Fbvが、
Fbv>2Fav …式(5)
の関係を満たす大きさとしてなる電池とすると良い。
このように、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvを引き抜き耐力Faの平均値Favの2倍を超える値にすれば、平均値Fbvと平均値Favとの間が十分に大きくなるので、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間をより大きく離間させることができる。これにより、閾値Fsを適切に選択してゴム栓部の引き抜きを試みたときに、何らかの原因で電池ケースの内圧が大気圧になってしまった不良品の電池について、より確実にゴム栓部が引き抜かれる。従って、電池ケース内が適切に減圧された電池のみをより確実に選別できる。
更に、上記の電池であって、前記円筒部の内径d(mm)、前記最大圧縮部の外径D(mm)、及び、前記ゴム栓部の硬度H(°、但し、この硬度Hは、新JIS規格K6235に準じ、硬度計にタイプAデュロメータを用いて測定した値である。)を、前記初期内圧Pb(kPa)に対して、
|Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103 …式(6)
の関係を満たす大きさとしてなる電池とすると良い。
この式(6)は、後述するように、前述の式(5)から導かれる関係式である。従って、式(6)を満たすように、円筒部171の内径d(mm)、最大圧縮部183pの外径D(mm)、及びゴム栓部材183の硬度H(°)の大きさを選択するだけで、式(5)の関係をも満たすことができる。よって、これら内径d(mm)、外径D(mm)及び硬度H(°)の大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
また、他の態様は、自身の内外を連通する貫通孔を有する電池ケースと、前記電池ケース内に収容された電極体と、ゴム状弾性体からなり、前記貫通孔に前記電池ケースの外部から圧入してこの貫通孔を密栓してなるゴム栓部を有する封止部材と、を備え、初期充電前の前記電池ケースの内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓し、その後に前記初期充電を施してなり、前記貫通孔は、内周面が円筒状をなす円筒部を有し、前記ゴム栓部は、前記貫通孔の軸線方向に直交する断面が円形で前記軸線方向の外側ほど径大となるテーパ状の側面をなすテーパ部を有し、前記テーパ部は、前記円筒部の前記外側の開口端縁である外側円筒端縁で、最も高い圧縮率に圧縮されてなり、前記貫通孔の前記円筒部の内径をdとし、前記ゴム栓部の前記テーパ部のうち、前記外側円筒端縁で最大に圧縮された最大圧縮部の、圧縮前の外径をDとし、前記ゴム栓部の硬度をHとし、前記電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Faが取り得る範囲を第1耐力範囲AFaとし、前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後、前記初期充電前に、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Fbが取り得る範囲を第2耐力範囲AFbとしたとき、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしてなる電池の製造方法であって、前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbに減圧した状態で、前記封止部材の前記ゴム栓部を、前記貫通孔に前記外側から圧入して前記貫通孔を密栓し、前記電池ケースを気密に封止する封栓工程と、閾値Fsを前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、前記封栓工程の後、大気圧Pa下で最大で前記閾値Fsまでの引き抜き力Fhを前記ゴム栓部に掛けて、前記ゴム栓部の引き抜きを試みる引き抜き試験工程と、前記引き抜き試験工程で前記ゴム栓部が引き抜かれなかった電池について、前記初期充電を施す初期充電工程と、を備える電池の製造方法である。
この電池の製造方法では、封栓工程において、電池ケースの内圧を初期内圧Pbに減圧した状態で、ゴム栓部で貫通孔を密栓した後に、引き抜き試験工程において、このゴム栓部の引き抜き試験を行う。その際、電池ケース内が適切に減圧されている良品の電池では、ゴム栓部材が引き抜かれない。一方、何らかの原因で電池ケースの内圧が大気圧になってしまった不良品の電池では、ゴム栓部が確実に引き抜かれる。従って、ゴム栓部が引き抜かれなかった電池を選別することにより、電池ケース内が適切に減圧されている良品のみを確実に選別できる。
引き抜き試験工程では、閾値Fsを第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の所定値とし、最大でこの閾値Fsまでの引き抜き力Fhをゴム栓部に掛ける。前述のように、ゴム栓部は貫通孔に圧入されているため、ゴム栓部を引き抜く際、ゴム栓部と貫通孔との間に摩擦力も生じるが、この摩擦力には大きなバラツキが生じ得る。
しかし、閾値Fsを第1耐力範囲AFaを超える値とすることで、この摩擦力にバラツキがあっても、摩擦力を越える引き抜き力Fhをゴム栓部に掛けることができるので、電池ケースの内圧が大気圧となった不良品の電池は、ゴム栓部が確実に引き抜かれる。一方、閾値Fsを第2耐力範囲AFbを下回る値とすることで、摩擦力にバラツキがあっても、電池ケース内が適切に減圧された電池では、ゴム栓部が引き抜かれない。従って、電池ケースの内圧が大気圧となった不良品を排除して、電池ケース内が適切に減圧された良品のみを容易かつ確実に選別できる。よって、電池ケース内が適切に減圧された電池を容易に製造できる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記引き抜き耐力Faの平均値をFav、標準偏差をσaとし、前記第1耐力範囲AFaを、
Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σa …式(1)
で定め、前記引き抜き耐力Fbの平均値をFbv、標準偏差をσbとし、前記第2耐力範囲AFbを、
Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σb …式(2)
で定めたとき、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
Fav+4σa<Fbv−4σb …式(3)
の関係を満たす大きさとしてなり、前記閾値Fsを、
Fav+4σa<Fs<Fbv−4σb …式(4)
の関係を満たす値とする電池の製造方法とすると良い。
第1耐力範囲AFa及び第2耐力範囲AFbを式(1)及び式(2)のように定めることで、ガウス分布を前提とすれば、理論上、99.9937%の確率で引き抜き耐力Faがこの第1耐力範囲AFaに含まれ、また、99.9937%の確率で引き抜き耐力Fbがこの第2耐力範囲AFaに含まれる。従って、実際に生産される電池のほぼ全てについて、引き抜き耐力Fa,Fbがこれら第1,第2耐力範囲AFa,AFbに含まれると考えられるので、閾値Fsを適切な値に定めることができる。これにより、ゴム栓部の引き抜きにおいて、電池ケースの内圧が大気圧となった不良品をより確実に排除し、電池ケース内が適切に減圧された良品のみをより確実に選別できる。
また、引き抜き耐力Faの平均値Fav及び標準偏差をσaと、引き抜き耐力Fbの平均値Fbv及び標準偏差σbを求め、これらが式(3)を満たすように、円筒部の内径d、最大圧縮部の外径D、及びゴム栓部の硬度Hの大きさを選択するだけで、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとを互いに離間させることができる。従って、内径d、外径D及び硬度Hの大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記引き抜き耐力Faの前記平均値Fav及び前記引き抜き耐力Fbの前記平均値Fbvが、
Fbv>2Fav …式(5)
の関係を満たす大きさとしてなる電池の製造方法とすると良い。
このように、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvを引き抜き耐力Faの平均値Favの2倍を超える値にすれば、平均値Fbvと平均値Favとの間が十分に大きくなるので、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間をより大きく離間させることができる。これにより、閾値Fsを適切に選択してゴム栓部の引き抜きを試みたときに、何らかの原因で電池ケースの内圧が大気圧になってしまった不良品の電池について、より確実にゴム栓部が引き抜かれる。従って、電池ケース内が適切に減圧された電池のみをより確実に選別できる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記円筒部の内径d(mm)、前記最大圧縮部の外径D(mm)、及び、前記ゴム栓部の硬度H(°、但し、この硬度Hは、新JIS規格K6235に準じ、硬度計にタイプAデュロメータを用いて測定した値である。)を、前記初期内圧Pb(kPa)に対して、
|Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103 …式(6)
の関係を満たす大きさとしてなる電池の製造方法とすると良い。
この式(6)は、後述するように、前述の式(5)から導かれる関係式である。従って、式(6)を満たすように、円筒部171の内径d(mm)、最大圧縮部183pの外径D(mm)、及びゴム栓部材183の硬度H(°)の大きさを選択するだけで、式(5)の関係をも満たすことができる。よって、これら内径d(mm)、外径D(mm)及び硬度H(°)の大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
実施形態1に係るリチウムイオン二次電池を示す縦断面図である。 実施形態1に係り、電極体を示す斜視図である。 実施形態1に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して互いに重ねた状態を示す部分平面図である。 実施形態1に係り、ケース蓋部材、正極端子及び負極端子等を示す分解斜視図である。 実施形態1に係り、注液孔及び封止部材の近傍を示す部分拡大縦断面図である。 実施形態1に係り、図5の上方から見た、封止部材の近傍を示す部分拡大平面図である。 実施形態1に係り、封止部材を示す縦断面図である。 実施形態1に係り、ケース蓋部材の注液孔の近傍を示す部分拡大縦断面図である。 実施形態1に係るリチウムイオン二次電池の製造方法に関し、封止部材のゴム栓部材に引き抜き力Fhを掛けて、ゴム栓部材の引き抜きを試みる引き抜き試験工程の様子を示す説明図である。 実施形態1の変形形態に係り、注液孔及び封止部材の近傍を示す部分拡大縦断面図である。 ゴム栓部材のゴム硬度Hと引き抜き耐力Fとの関係を示すグラフである。 ゴム栓部材の最大圧縮部の圧縮率Cと引き抜き耐力Fとの関係を示すグラフである。 電池ケースの内圧を大気圧とした電池と、電池ケース内が適切に減圧された電池について、それぞれ10個のサンプルで測定した引き抜き耐力Fの測定結果を示すグラフである。 実施形態2に係るハイブリッド自動車を示す説明図である。 実施形態3に係るハンマードリルを示す説明図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係るリチウムイオン二次電池(電池)100(以下、単に電池100とも言う)を示す。また、図2及び図3に、この電池100を構成する捲回型の電極体120及びこれを展開した状態を示す。また、図4に、ケース蓋部材113、正極端子150及び負極端子160等の詳細を示す。また、図5及び図6に、注液孔(貫通孔)170及び封止部材180の近傍の形態を示す。なお、図1,図4及び図5における上方を電池100の上側、下方を電池100の下側として説明する。
この電池100は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両や、ハンマードリル等の電池使用機器に搭載される角型電池である。この電池100は、直方体形状の電池ケース110、この電池ケース110内に収容された捲回型の電極体120、電池ケース110に支持された正極端子150及び負極端子160等から構成されている(図1参照)。また、電池ケース110内には、非水系の電解液117が保持されている。
このうち電池ケース110は、金属(本実施形態1ではアルミニウム)により形成されている。この電池ケース110は、上側のみが開口した箱状のケース本体部材111と、このケース本体部材111の開口111hを閉塞する形態で溶接されたケース蓋部材113とから構成されている(図1及び図4参照)。ケース蓋部材113は、電池ケース110の内部を向く内側主面113cと、電池ケース110の外部を向く外側主面113dとを有する矩形板状をなす。
ケース蓋部材113には、その長手方向の中央付近に、電池ケース110の内圧が所定圧力に達した際に破断する非復帰型の安全弁115が設けられている。また、この安全弁115の近傍には、ケース蓋部材113を貫通し、電池ケース110の内外を連通する後述する注液孔(貫通孔)170が設けられている。この注液孔170は、後述する封止部材180のゴム栓部材183で気密に封止(密栓)されている。
なお、この電池100では、電池ケース110内が大気圧Pa(=0kPa)よりも減圧された状態(負圧)となっている。具体的には、後述するように、封止時の電池ケース110の内圧(初期内圧Pb)はPb=−80kPaであるが、コンディショニング(初期充電)により電池ケース110内でガスが発生するため、出荷時の電池ケース110の内圧(出荷時内圧Pc)はPc=−50kPa程度である。なお、本明細書では、原則として、出荷時内圧Pcや初期内圧Pb等を、絶対真空を基準(零点)とした絶対圧ではなく、大気圧を基準(零点)としたゲージ圧で記載する。
また、ケース蓋部材113には、それぞれ通電端子部材151とボルト153により構成される正極端子150及び負極端子160が、樹脂からなる絶縁部材155を介して固設されている(図1及び図4参照)。電池ケース110内において、正極端子150は電極体120の正極板121(その正極集電部121m)に接続され、負極端子160は電極体120の負極板131(その負極集電部131m)に接続されている(図1参照)。
次に、電極体120について説明する。この電極体120は、絶縁フィルムを上側のみが開口した袋状に形成した絶縁フィルム包囲体119内に収容され、横倒しにした状態で電池ケース110内に収容されている(図1参照)。この電極体120は、帯状の正極板121と帯状の負極板131とを、帯状のセパレータ141を介して互いに重ねて(図3参照)、軸線AX周りに捲回し、扁平状に圧縮したものである(図2参照)。
正極板121は、芯材として、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電箔122を有する。この正極集電箔122の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上には、それぞれ正極活物質層123,123が長手方向(図3中、左右方向)に帯状に設けられている。これらの正極活物質層123,123は、正極活物質、導電剤及び結着剤から形成されている。
正極板121のうち、自身の厚み方向に正極集電箔122及び正極活物質層123,123が存在する帯状の部位が、正極部121wである。この正極部121wは、電極体120を構成した状態において、その全域がセパレータ141を介して負極板131の後述する負極部131wと対向している(図3参照)。また、正極板121に正極部121wを設けたことに伴い、正極集電箔122のうち、幅方向の片方の端部(図3中、上方)は、長手方向に帯状に延び、自身の厚み方向に正極活物質層123が存在しない正極集電部121mとなっている。この正極集電部121mの幅方向の一部は、セパレータ141から軸線AX方向の一方側SAに渦巻き状をなして突出しており、前述の正極端子150と接続している(図1参照)。
また、負極板131は、芯材として、帯状の銅箔からなる負極集電箔132を有する。この負極集電箔132の両主面のうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上には、それぞれ負極活物質層133,133が長手方向(図3中、左右方向)に帯状に設けられている。これらの負極活物質層133,133は、負極活物質、結着剤及び増粘剤から形成されている。
負極板131のうち、自身の厚み方向に負極集電箔132及び負極活物質層133,133が存在する帯状の部位が、負極部131wである。この負極部131wは、電極体120を構成した状態において、その全域がセパレータ141と対向している。また、負極板131に負極部131wを設けたことに伴い、負極集電箔132のうち、幅方向の片方の端部(図3中、下方)は、長手方向に帯状に延び、自身の厚み方向に負極活物質層133が存在しない負極集電部131mとなっている。この負極集電部131mの幅方向の一部は、セパレータ141から軸線AX方向の他方側SBに渦巻き状をなして突出しており、前述の負極端子160と接続している(図1参照)。
また、セパレータ141は、樹脂、具体的にはポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)からなる多孔質膜であり、帯状をなす。
次に、注液孔170及び封止部材180について説明する(図5〜図8参照)。
注液孔170は、電解液117を電池ケース110内に注入するために、ケース蓋部材113の内側主面113cと外側主面113dとの間を貫通する形態で軸線BX方向に延びる孔であり、電池ケース110の内外を連通している。この注液孔170は、軸線BX方向の内側BC(電池内部側、図5及び図8中、下方)に位置し、内側主面113cに開口する円筒部171と、この円筒部171に繋がり、軸線BX方向の外側BD(電池外部側、図5及び図8中、上方)に位置し、外側主面113dに開口するテーパ孔部173とからなる。
円筒部171は、円筒状をなす円筒状内周面171fで構成されており、内側BCの開口端縁である内側円筒端縁171fcから外側BDの開口端縁である外側円筒端縁171fdまで、内径dはd=2.20mmである。
また、テーパ孔部173は、軸線BX方向に直交する断面が円形で外側BDほど径大となるテーパ状、本実施形態1では、径が外側BDほど直線的に大きくなる円錐台の側面状をなすテーパ状内周面173fで構成されている。テーパ孔部173のうち、内側BCの開口端縁である内側テーパ端縁173fcの内径は、円筒部171の内径dと同じく、2.20mmであり、外側BDの開口端縁である外側テーパ端縁173fdの内径は、2.30mmである。
一方、封止部材180は、被覆部材(被覆部)181と、これに接合されたゴム栓部材(ゴム栓部)183とから構成されている。このうち被覆部材181は、電池ケース110の材質と同じ材質、具体的には、アルミニウムからなる。この被覆部材181は、封止部材180の軸線CX方向の内側CC(ケース蓋部材113側、図5及び図7中、下方)に位置する主面である被覆部内側面181cと、これに平行で軸線CX方向の外側CD(ケース蓋部材113とは反対側、図5及び図7中、上方)に位置する主面である被覆部外側面181dとを有し、注液孔170のテーパ孔部173(その外側テーパ端縁173fd)の内径よりも径大な円板状をなす。
この被覆部材181は、注液孔170を軸線BX方向の外側BDから覆い、注液孔170と同軸になる形態で、電池ケース110(そのケース蓋部材113)に固着されている(図5参照)。具体的には、被覆部材181の外周縁に沿う円環状の周縁部181mが、ケース蓋部材113のうち注液孔170の周囲を囲む円環状の孔周囲部113mに、周方向の4カ所で等間隔にスポット溶接されている。これにより、周方向に等間隔に互いに離間した4つのスポット溶接部181y,181y,…が形成され、被覆部材181がケース蓋部材113に固着されている。
また、ゴム栓部材183は、ゴム状弾性体、具体的には、ゴム硬度HがH=50°のエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)からなる。なお、ゴム硬度Hは、新JIS規格K6235に準じて測定し、硬度計には、タイプAデュロメータを用いる。
このゴム栓部材183は、径小な頂面183cと径大な底面183dとこれらの間を結ぶ側面183fとを有する円錐台状をなす。頂面183cは、注液孔170の円筒部171(内径d)よりも径小となっている。また、底面183dは、頂面183cよりも径大で、かつ、注液孔170の円筒部171(内径d)よりも径大で、かつ、注液孔170のテーパ孔部173の外側テーパ端縁173fdよりも径小となっている。本実施形態1では、ゴム栓部材183全体が、前述の「テーパ部」に相当する。
このゴム栓部材183は、その底面183dが被覆部材181の被覆部内側面181cの中央に接合されて、被覆部材181と一体化されている。このゴム栓部材183は、被覆部材181の被覆部内側面181cから軸線BX,CX方向の内側BC,CCに延びて、注液孔170内に挿入されている。そして、ゴム栓部材183の側面183fが、注液孔170のうち、円筒部171をなす円筒状内周面171fとテーパ孔部173をなすテーパ状内周面173fとの境界部分に気密に圧接する形態で、ゴム栓部材183が注液孔170に圧入されている。これにより、ゴム栓部材183は、円筒部171の外側円筒端縁171fd及びテーパ孔部173の内側テーパ端縁173fcで、最も高い圧縮率C(本実施形態1ではC=5.24%)に圧縮されている。ゴム栓部材183のうち、この最大に圧縮された最大圧縮部183pの圧縮前の外径Dは、D=2.26mmである。かくして、注液孔170は、ゴム栓部材183で密栓されている。
なお、本明細書では、最大圧縮部183pの圧縮率C(%)は、次のようにして求める。即ち、圧縮前の最大圧縮部183p(図7参照)は、軸線CX方向の直交する横断面の断面積がπ×D2/4であり、圧縮後の最大圧縮部183p(図5参照)は、軸線CX方向の直交する横断面の断面積がπ×d2/4である。これより圧縮率C(%)を次のように近似した。
C=100×(π×D2/4−π×d2/4)/(π×D2/4)
=100(D2−d2)/D2 …式(7)
この電池100では、後述するように、初期充電前に、電池ケース110の内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pb(本実施形態1ではPb=−80kPa)の状態にして、封止部材180のゴム栓部183で注液孔170を密栓し、電池ケース110を気密に封止したものである。初期充電を行うと、電池ケース110内にガスが発生するので、初期充電後の(出荷時の)電池ケース110の内圧(出荷時内圧Pc)は、前述のように、平均してPc=−50kPaである。
次いで、この電池100の製造方法について説明する。まず、別途形成した帯状の正極板121及び負極板131を、帯状のセパレータ141を介して互いに重ね(図3参照)、巻き芯を用いて軸線AX周りに捲回する。その後、これを扁平状に圧縮して電極体120を形成する(図2参照)。
また、安全弁115及び注液孔170等を形成したケース蓋部材113と、通電端子部材151及びボルト153とを用意し、これらを射出成形用の金型にセットする。そして、射出成形により絶縁部材155を一体的に成形して、ケース蓋部材113に正極端子150及び負極端子160を固設する(図4参照)。
次に、正極端子150と電極体120の正極集電部121mとを接続(溶接)する。また、負極端子160と電極体120の負極集電部131mとを接続(溶接)する。その後、ケース本体部材111及び絶縁フィルム包囲体119を用意し、ケース本体部材111内に絶縁フィルム包囲体119を介して電極体120を収容すると共に、ケース本体部材111の開口111hをケース蓋部材113で塞ぐ。そして、レーザ溶接により、ケース本体部材111とケース蓋部材113とを溶接して、電池ケース110を形成する(図1参照)。
また別途、被覆部材181とゴム栓部材183とからなる封止部材180(図7参照)を形成しておく。具体的には、金属板からなる被覆部材181を射出成形用の金型にセットし、射出成形によりゴム栓部材183を一体的に成形する。
次に、前述の電池を、真空チャンバ内に入れて、真空チャンバ内を減圧し、電池ケース110の内圧を本実施形態1では−90kPaとする。そして、注液用ノズルを注液孔170内に挿入して、注液用ノズルから電池ケース110内に電解液117を注液する。その後、注液孔170の周囲(孔周囲部113m等)を不織布で拭いて清掃する。なお、電池ケース110の内圧(−90kPa)を、次述する初期内圧Pb(本実施形態1ではPb=−80kPa)よりも更に減圧しているのは、電解液117を速やかに注入するためである。
次に、封栓工程において、初期内圧Pb=−80kPaの条件下で、電池ケース110を気密に封止する。即ち、封止部材180のうちのゴム栓部材183を、注液孔170にその軸線BX方向の外側BDから圧入して注液孔170を密栓し、電池ケース110を気密に封止する(図9参照)。その後、真空チャンバ内を大気圧に戻して、真空チャンバからこの電池を取り出す。電池ケース110は、封栓工程で減圧による保持力によって気密に封止されているので、電池100を大気圧下に戻してもその減圧状態を保っており、内圧は初期内圧Pb=−80kPa程度となる。
次に、引き抜き試験工程について説明する。本実施形態1に係る電池100において、電池ケース110の内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下でゴム栓部材183を引き抜いたときに、ゴム栓部材183に生じる引き抜き耐力Fa(N)が取り得る範囲を第1耐力範囲AFa(N)とすると、この第1耐力範囲AFaは、後述するように、0.101〜0.195Nである。
また、この電池100において、電池ケース110の内圧を初期内圧Pb(本実施形態1ではPb=−80kPa)として、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓した後、初期充電前に、大気圧Pa下でゴム栓部材183を引き抜いたときに、ゴム栓部材183に生じる引き抜き耐力Fb(N)が取り得る範囲を第2耐力範囲AFb(N)とすると、この第2耐力範囲AFbは、後述するように、0.269〜0.373Nである。
このうち引き抜き耐力Faは、例えば次のようにして求める。まず、封栓工程において、減圧下ではなく、大気圧Pa下で封止部材180のゴム栓部材183で注液孔170を密栓し、電池ケース110を気密に封止する。その後、封止部材180の被覆部材181を軸線BX,CX方向の外側BD,CDに引っ張り、封止部材180(ゴム栓部材183)の引き抜きを試みる。その際、引き抜き力Fhを徐々に大きくしていき、ゴム栓部材183が注液孔170から引き抜かれた時の引き抜き力Fhを、その電池100の引き抜き耐力Faとする。
本実施形態1では、20個の電池100について、それぞれ引き抜き耐力Faを測定した。この引き抜き耐力Faの測定結果の一部(サンプル10個分)を図13に示す。その結果、引き抜き耐力Faの平均値Favが、Fav=0.1480N、標準偏差σaが、σa=0.0118Nであった。
ここで、第1耐力範囲AFaを前述の式(1)で与えると、ガウス分布を前提とすれば、理論上、99.9937%の確率で引き抜き耐力Faがこの第1耐力範囲AFaに含まれるので、実際に生産される電池100のほぼ全てについて、引き抜き耐力Faがこの第1耐力範囲AFaに含まれると考えられる。そこで、本実施形態1では、式(1)で与える第1耐力範囲AFaを、引き抜き耐力Fa(N)が取り得る範囲とした。
AFa:Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σa …式(1)
この式(1)に、Fav=0.1480N、σa=0.0118Nを代入することにより、第1耐力範囲AFaは、前述のように、0.101〜0.195Nと求まる。
また、引き抜き耐力Fbは、例えば次のようにして求める。まず、前述の封栓工程を行って、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbをした状態で、封止部材180のゴム栓部材183で注液孔170を密栓し、電池ケース110を気密に封止する。その後、封止部材180の被覆部材181を軸線BX,CX方向の外側BD,CDに引っ張り、封止部材180(ゴム栓部材183)の引き抜きを試みる。その際、引き抜き力Fhを徐々に大きくしていき、ゴム栓部材183が注液孔170から引き抜かれた時の引き抜き力Fhを、その電池100の引き抜き耐力Fbとする。
本実施形態1では、20個の電池100について、それぞれ引き抜き耐力Fbを測定した。この引き抜き耐力Fbの測定結果の一部(サンプル10個分)を図13に示す。その結果、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvが、Fbv=0.3210N、標準偏差σbが、σb=0.0131Nであった。
ここで、第2耐力範囲AFbを、前述の式(2)で与えると、ガウス分布を前提とすれば、理論上、99.9937%の確率で引き抜き耐力Fbが第2耐力範囲AFbに含まれるので、実際に生産される電池100のほぼ全てについて、引き抜き耐力Fbがこの第2耐力範囲AFbに含まれると考えられる。そこで、本実施形態1では、式(2)で与える第2耐力範囲AFbを、引き抜き耐力Fb(N)が取り得る範囲とした。
AFb:Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σb …式(2)
この式(2)に、Fbv=0.3210N、σb=0.0131Nを代入することにより、第2耐力範囲AFbは、前述のように、0.269〜0.373Nと求まる。
このように本実施形態1では、第1耐力範囲AFaが0.101〜0.195Nであり、第2耐力範囲AFbが0.269〜0.373Nであるため、これらの範囲AFa,AFbは互いに離間している(これらの範囲AFa,AFbは互いに重ならない)。
次に、閾値Fsを、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の所定値とする。本実施形態1では、閾値Fs=0.25Nとした。そして、この閾値Fsを上限としたゴム栓部材183の引き抜きを試みる。具体的には、封止部材180の被覆部材181に吸着ヘッダを減圧吸着させて、この吸着ヘッダを最大で閾値Fsまでの引き抜き力Fhで、軸線BX,CX方向の外側BD,CDに引っ張る。これにより、引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛けて、封止部材180(ゴム栓部材183)の引き抜きを試みる(図9参照)。なお、吸着ヘッダ内の減圧度を、引き抜き力Fhが閾値Fsとなった時点で、吸着ヘッダが封止部材180(その被覆部材181)から離れるように調整することで、封止部材180(ゴム栓部材183)に掛ける引き抜き力Fhを最大で閾値Fsまでとすることができる。或いは、吸着ヘッダ内の減圧度は十分に高くしておき、吸着ヘッダを持ち上げる力を直接制御することで、封止部材180(ゴム栓部材183)に掛ける引き抜き力Fhを閾値Fsまで変化させてもよい。
その際、閾値Fsは、第1耐力範囲AFaを超える値であるので、圧入によりゴム栓部材183と注液孔170との間に生じる摩擦力にバラツキがあっても、この摩擦力を越える引き抜き力Fhを封止部材180(ゴム栓部材183)に掛けることができる。このため、何らかの原因で電池ケース110の内圧が大気圧Paとなってしまった不良品は、封止部材180(ゴム栓部材183)が確実に引き抜かれる。一方、閾値Fsは、第2耐力範囲AFbを下回る値であるので、摩擦力にバラツキがあっても、電池ケース110内が適切に減圧されている良品は、封止部材180(ゴム栓部材183)が引き抜かれない。従って、封止部材180(ゴム栓部材183)が引き抜かれた不良品を確実に排除し、封止部材180(ゴム栓部材183)が引き抜かれなかった良品のみを確実に選別できる。
次に、溶接工程において、選別された良品の電池100について、封止部材180の被覆部材181をケース蓋部材113に溶接する。具体的には、封止部材180の被覆部材181を軸線BX,CX方向の内側BC,DCに押圧した状態で、レーザ溶接により、被覆部材181の周縁部181mをケース蓋部材113の孔周囲部113mに、周方向の4カ所で等間隔にスポット溶接する。
その後、初期充電工程(コンディショニング工程)において、選別された良品の電池100について初期充電を行う。その際、電池ケース110内には、ガスが発生するので、電池ケース110の内圧は、前述のように、初期内圧Pb=−80kPa程度から、平均して出荷時内圧Pc=−50kPaとなる。かくして、電池100が完成する。
ここで、本実施形態1に係る電池100における、初期内圧Pb(kPa)と、注液孔170の円筒部171の内径d(mm)と、ゴム栓部材183の最大圧縮部183pの外径D(mm)と、ゴム栓部材183の硬度H(°)と、第1耐力範囲AFa(N)及び第2耐力範囲AFb(N)との関係について説明する。
本実施形態1に係る電池100は、図13のグラフに示すように、引き抜き耐力Fbの平均値Fbv(=0.3210N)が、引き抜き耐力Faの平均値Fav(=0.1480N)の2倍よりも大きくなっているので、前述の式(5)が成り立っている。また、このように平均値Fbvを平均値Favの2倍を超える値にすれば、図13のグラフのように、平均値Fbvと平均値Favとの間を十分に大きくすることができ、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間を大きく離間させることができる。
Fbv>2Fav …式(5)
ところで、ゴム栓部材183を注液孔170から引き抜く際、ゴム栓部材183には、電池ケース110内を負圧にしたことによって生じる引き込み力Fd(N)と、ゴム栓部材183を注液孔170に圧入したことによってゴム栓部材183と注液孔170との間に生じる摩擦力(=引き抜き耐力Fa(N))とが掛かる。従って、引き抜き耐力Fb(N)は、引き込み力Fd(N)と摩擦力(=引き抜き耐力Fa(N))との和に等しい。
Fb=Fd+Fa …式(8)
更に、引き抜き耐力Fbの平均値Fbv(N)は、引き込み力Fdの平均値Fdv(N)と摩擦力の平均値(=引き抜き耐力Faの平均値Fav(N))との和に等しいと考えられるので、次の式(9)が成り立つ。
Fbv=Fdv+Fav …式(9)
引き込み力Fdの平均値Fdv(N)は、初期内圧Pb(kPa)、注液孔170の円筒部171の内径d(mm)、大気圧Paの絶対圧p(=101.325kPa)、1(atm)=101.325(kPa)=0.101325(N/mm2 )=p×10-3 から、次の式(10)で表すことができる。
Fdv=(|Pb|/p)×(π・d2/4)×(p×10-3 )
=|Pb|・π・d2 /4000 …式(10)
更に、この式(10)を前述の式(9)に代入すると、次の式(11)となる。
Fbv=|Pb|・π・d2 /4000+Fav …式(11)
引き込み力Fdの平均値Fdvに対して、摩擦力の平均値(=引き抜き耐力Faの平均値Fav)は小さい。また、この式(11)において、引き抜き耐力Faの平均値Favが仮に零であるとすれば、その分だけ引き抜き耐力Fbの平均値Fbvが小さくなる。
第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとを互いに離間させる、即ち、第2耐力範囲AFbの最小値(Fbv−4σb)を第1耐力範囲AFaの最大値(Fav+4σa)よりも大きくすることを考えるときに、式(11)で与えられるFbvよりも小さい、次の式(12)で与えられるFbvを用いて計算すれば、より安全方向に計算できる。つまり、式(12)で与えられる小さなFbvを用いて、第2耐力範囲AFbの最小値(Fbv−4σb)が第1耐力範囲AFaの最大値(Fav+4σa)よりも大きくなるように計算すれば、それよりも大きな、式(11)で与えられるFbvでも、第2耐力範囲AFbの最小値(Fbv−4σb)は、第1耐力範囲AFaの最大値(Fav+4σa)よりも大きくなる。そこで、式(11)において便宜的に引き抜き耐力Faの平均値FavをFav=0(零)として、式(12)を以下の計算に用いる。
Fbv=|Pb|・π・d2 /4000 …式(12)
一方、摩擦力の平均値(=引き抜き耐力Faの平均値Fav(N))は、ゴム硬度H(°)と引き抜き耐力F(N)との関係式と、圧縮率C(%)と引き抜き耐力F(N)との関係式と、定数k(1/N)と、円筒部171の内径d(mm)を含む関係式とを用いて、次のように表すことができる。
Fav=(ゴム硬度Hと引き抜き耐力Fとの関係式)×(圧縮率Cと引き抜き耐力Fとの関係式)×(定数k)×(内径dを含む関係式) …式(13)
このうち、ゴム硬度H(°)と引き抜き耐力F(N)との関係式は、図11のグラフより、次のように求められる。
F=4.0×10-3×H−9.0×10-2 …式(14)
なお、図11のグラフは、次の測定結果から得られたものである。即ち、ゴム硬度Hを変えた複数の電池について、電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下でゴム栓部材を引き抜いたときの引き抜き耐力F(N)をそれぞれ測定した。ゴム硬度Hは、50°、60°または70°とした。また、この試験では、注液孔の円筒部の内径dをd=1.60mmとし、ゴム栓部材の最大圧縮部の圧縮率CをC=5.50%とした。それ以外は、実施形態1の電池100と同じである。
また、圧縮率C(%)と引き抜き耐力F(N)との関係式は、図12のグラフより、次のように求められる。
F=2.0×10-2 ×C …式(15)
圧縮率C(%)は、前述の式(7)のように、C=100(D2−d2)/D2 と変形できるので、これを式(15)に代入する。
F=2.0(D2−d2)/D2 …式(16)
なお、図12のグラフは、次の測定結果から得られたものである。即ち、ゴム栓部材の最大圧縮部の圧縮率Cを変えた複数の電池について、電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下でゴム栓部材を引き抜いたときの引き抜き耐力F(N)をそれぞれ測定した。圧縮率Cは、5.50%または20.0%とした。また、この試験では、注液孔の円筒部の内径dをd=1.60mmとし、ゴム栓部材のゴム硬度を50°とした。それ以外は、実施形態1の電池100と同じである。
式(14)と式(16)は、共にゴム硬度H=50°、圧縮率C=5.50%での実験結果から導いた関係式であるので、これらの式を結びつけるために、その共通の引き抜き耐力F=0.11(N)で除して、これを定数k(1/N)とする。
k=1/0.11 …式(17)
また、内径dを含む関係式は、図11及び図12に示した結果が内径d=1.60mmでの実験結果であるため、次の式(18)となる。
(内径dを含む関係式)=d/1.6 …式(18)
次に、式(13)に、式(14),式(16)〜式(18)を代入すると、次の式(19)が得られる。
Fav=(4.0×10-3×H−9.0×10-2 )×(2.0(D2−d2)/D2 )×(1/0.11)×(d/1.6) …式(19)
次に、式(5)に、式(12)及び式(19)を代入してまとめると、前述の式(20)が得られる。
|Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103 …式(6)
なお、この式(6)の右辺における「3.7×102 」は、より安全方向に計算できるように、3桁目を切り上げて有効数字を2桁としたものであり、「8.1×103 」は、より安全方向に計算できるように、3桁目を切り捨てて有効数字を2桁としたものである。
本実施形態1に係る電池100は、前述のように、注液孔170の円筒部171の内径dがd=2.20mm、ゴム栓部材183の最大圧縮部183pの外径DがD=2.26mm、ゴム栓部材183の硬度HがH=50°である。従って、初期内圧Pb=−80kPaに対して、式(6)の関係を満たしている。
以上で説明したように、本実施形態1に係る電池100は、自身の内外を連通する注液孔(貫通孔)170を有する電池ケース110と、この電池ケース110内に収容された電極体120と、ゴム状弾性体からなり、注液孔170に電池ケース110の外部から圧入してこの注液孔170を密栓してなるゴム栓部材(ゴム栓部)183を有する封止部材180とを備える。また、この電池100は、初期充電前の電池ケース110の内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pbとして、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓し、その後に初期充電を施してなる。
また、注液孔170は、内周面171fが円筒状をなす円筒部171を有する。また、ゴム栓部材183は、注液孔170の軸線BX方向に直交する断面が円形で軸線BX方向の外側BDほど径大となるテーパ状の側面183fをなすテーパ部を有する(ゴム栓部材183全体がテーパ部に相当する)。このゴム栓部材(テーパ部)183は、円筒部171の外側BDの開口端縁である外側円筒端縁171fdで、最も高い圧縮率に圧縮されてなる。
注液孔170の円筒部171の内径をdとし、ゴム栓部材(テーパ部)183のうち、外側円筒端縁171fdで最大に圧縮された最大圧縮部183pの、圧縮前の外径をDとし、ゴム栓部材183の硬度をHとする。また、電池ケース110の内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下でゴム栓部材183を引き抜いたときに、ゴム栓部材183に生じる引き抜き耐力Faが取り得る範囲を第1耐力範囲AFaとする。また、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbとして、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓した後、初期充電前に、大気圧Pa下でゴム栓部材183を引き抜いたときに、ゴム栓部材183に生じる引き抜き耐力Fbが取り得る範囲を第2耐力範囲AFbとする。そして、円筒部171の内径d、最大圧縮部183pの外径D、及び、ゴム栓部材183の硬度Hを、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしてなる。
そして、この電池100は、閾値Fsを第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbとして、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓した後に、大気圧Pa下で最大で閾値Fsまでの引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛けて、ゴム栓部材183の引き抜きを試みて、ゴム栓部材183が引き抜かれなかった電池100について、初期充電を施してなる。
この電池100では、注液孔170の円筒部171の内径d、ゴム栓部材183の最大圧縮部183pの外径D、及び、ゴム栓部材183の硬度Hを、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしている。そして、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbとして、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓した後に、大気圧Pa下で最大で閾値Fs(第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の値)までの引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛けて、ゴム栓部材183の引き抜きを試みて、ゴム栓部材183が引き抜かれなかった電池100について、初期充電を施している。
ゴム栓部材183の引き抜きを試みたときに、電池ケース110内が適切に減圧されている良品の電池100は、ゴム栓部材183が引き抜かれない。一方、何らかの原因で電池ケース110の内圧が大気圧になってしまった不良品の電池は、ゴム栓部材183が確実に引き抜かれるので、これを排除できる。そして、ゴム栓部材183が引き抜かれず、その後に初期充電が行われた本実施形態1に係る電池100は、電池ケース110内が適切に減圧された電池として提供できる。
更に、本実施形態1に係る電池100では、引き抜き耐力Faの平均値をFav、標準偏差をσaとし、第1耐力範囲AFaを、
Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σa …式(1)
で定め、引き抜き耐力Fbの平均値をFbv、標準偏差をσbとし、第2耐力範囲AFbを、
Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σb …式(2)
で定めたとき、円筒部171の内径d、最大圧縮部183pの外径D、及び、ゴム栓部材183の硬度Hを、
Fav+4σa<Fbv−4σb …式(3)
の関係を満たす大きさとしてなる。
また、閾値Fsを、
Fav+4σa<Fs<Fbv−4σb …式(4)
の関係を満たす値としている。
第1耐力範囲AFa及び第2耐力範囲AFbを上記のように式(1)及び式(2)のように定めることで、ガウス分布を前提とすると、理論上、99.9937%の確率で引き抜き耐力Faがこの第1耐力範囲AFaに含まれ、また、99.9937%の確率で引き抜き耐力Fbがこの第2耐力範囲AFaに含まれる。従って、実際に生産される電池100のほぼ全てについて、引き抜き耐力Fa,Fbがこれら第1,第2耐力範囲AFa,AFbに含まれると考えられるので、閾値Fsを適切な値に定めることができる。これにより、ゴム栓部材183の引き抜きにおいて、電池ケース110の内圧が大気圧となった不良品をより確実に排除し、電池ケース110内が適切に減圧された良品のみをより確実に選別できる。
また、引き抜き耐力Faの平均値Fav及び標準偏差をσaと、引き抜き耐力Fbの平均値Fbv及び標準偏差σbを求め、これらが式(3)を満たすように、円筒部170の内径d、最大圧縮部183pの外径D、及びゴム栓部材183の硬度Hの大きさを選択するだけで、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとを互いに離間させることができる。従って、内径d、外径D及び硬度Hの大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
また、本実施形態1では、円筒部171の内径d、最大圧縮部183pの外径D、及び、ゴム栓部材183の硬度Hを、引き抜き耐力Faの平均値Fav及び引き抜き耐力Fbの平均値Fbvが、
Fbv>2Fav …式(5)
の関係を満たす大きさとしてなる。
このように、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvを引き抜き耐力Faの平均値Favの2倍を超える値にすれば、平均値Fbvと平均値Favとの間が十分に大きくなるので、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間をより大きく離間させることができる。これにより、閾値Fsを適切に選択してゴム栓部材183の引き抜きを試みたときに、何らかの原因で電池ケース110の内圧が大気圧になってしまった不良品の電池は、より確実にゴム栓部材183が引き抜かれる。従って、電池ケース110内が適切に減圧された電池100のみをより確実に選別できる。
なお、本実施形態では、上記のように、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvを引き抜き耐力Faの平均値Favの2倍を超える値にしているが、平均値Fbvを平均値Favの3倍を超える値や4倍を超える値などとすることもできる。
Fbv>3Fav …式(20)
Fbv>4Fav …式(21)
また、本実施形態1では、円筒部171の内径d(mm)、最大圧縮部183pの外径D(mm)、及び、ゴム栓部材183の硬度H(°、但し、この硬度Hは、新JIS規格K6235に準じ、硬度計にタイプAデュロメータを用いて測定した値である。)を、前記初期内圧Pb(kPa)に対して、
|Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103 …式(6)
の関係を満たす大きさとしてなる。
前述したように、この式(6)は、式(5)から導かれる関係式である。従って、式(6)を満たすように、円筒部171の内径d(mm)、最大圧縮部183pの外径D(mm)、及びゴム栓部材183の硬度H(°)の大きさを選択するだけで、式(5)の関係をも満たすことができる。よって、これら内径d(mm)、外径D(mm)及び硬度H(°)の大きさを、容易かつ適切に定めることができる。
また、本実施形態1に係る電池100の製造方法は、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbに減圧した状態で、封止部材180のゴム栓部材183を、注液孔(貫通孔)170に外側BDから圧入して注液孔170を密栓し、電池ケース110を気密に封止する封栓工程を備える。また、この製造方法は、閾値Fsを第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、封栓工程の後、大気圧Pa下で最大で閾値Fsまでの引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛けて、ゴム栓部材183の引き抜きを試みる引き抜き試験工程を備える。更に、この製造方法は、引き抜き試験工程でゴム栓部材183が引き抜かれなかった電池100について、初期充電を施す初期充電工程を備える。
この電池100の製造方法では、封栓工程において、電池ケース110の内圧を初期内圧Pbに減圧した状態で、ゴム栓部材183で注液孔170を密栓した後に、引き抜き試験工程において、このゴム栓部材183の引き抜き試験を行う。その際、電池ケース110内が適切に減圧されている良品の電池100は、ゴム栓部材183が引き抜かれない。一方、何らかの原因で電池ケース110の内圧が大気圧になってしまった不良品の電池は、ゴム栓部材183が確実に引き抜かれる。従って、ゴム栓部材183が引き抜かれなかった電池100を選別することにより、電池ケース110内が適切に減圧されている良品のみを確実に選別できる。
引き抜き試験工程では、閾値Fsを第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の所定値とし、最大でこの閾値Fsまでの引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛ける。前述のように、ゴム栓部材183は注液孔170に圧入されているため、ゴム栓部材183を引き抜く際、ゴム栓部材183と注液孔170との間に摩擦力も生じるが、この摩擦力には大きなバラツキが生じることがある。
しかし、閾値Fsを第1耐力範囲AFaを超える値とすることで、この摩擦力にバラツキがあっても、摩擦力を越える引き抜き力Fhをゴム栓部材183に掛けることができるので、電池ケース110の内圧が大気圧となった不良品の電池は、ゴム栓部材183が確実に引き抜かれる。一方、閾値Fsを第2耐力範囲AFbを下回る値とすることで、摩擦力にバラツキがあっても、電池ケース110内が適切に減圧された電池100では、ゴム栓部材183が引き抜かれない。従って、電池ケース110の内圧が大気圧となった不良品を排除して、電池ケース110内が適切に減圧された良品のみを容易かつ確実に選別できる。よって、電池ケース110内が適切に減圧された電池100を容易に製造できる。
(実施形態2)
次いで、第2の実施の形態について説明する。本実施形態2に係るハイブリッド自動車(車両)700(以下、単に自動車700とも言う)は、実施形態1に係る電池100を搭載し、この電池100に蓄えた電気エネルギを、駆動源の駆動エネルギの全部または一部として使用するものである(図14参照)。
この自動車700は、電池100を複数組み合わせた組電池710を搭載し、エンジン740、フロントモータ720及びリアモータ730を併用して駆動するハイブリッド自動車である。具体的には、この自動車700は、その車体790に、エンジン740と、フロントモータ720及びリアモータ730と、組電池710(電池100)と、ケーブル750と、インバータ760とを搭載する。そして、この自動車700は、組電池710(電池100)に蓄えられた電気エネルギを用いて、フロントモータ720及びリアモータ730を駆動できるように構成されている。
前述したように、電池100は、電池ケース110内が適切に減圧されており、使用(充放電)に伴い電池ケース110内でガスが発生しても長期にわたり安全に使用できる。従って、これを搭載した自動車700の性能及び安全性を特に高くできる。
(実施形態3)
次いで、第3の実施の形態について説明する。本実施形態3のハンマードリル800は、実施形態1に係る電池100を搭載した電池使用機器である(図15参照)。このハンマードリル800は、本体820の底部821に、電池100を含むバッテリパック810が収容されており、このバッテリパック810を、ドリルを駆動するためのエネルギー源として利用している。
前述したように、電池100は、電池ケース110内が適切に減圧されており、使用(充放電)に伴い電池ケース110内でガスが発生しても長期にわたり安全に使用できる。従って、これを搭載したハンマードリル800の性能及び安全性を特に高くできる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1〜3に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1では、電池ケースの内外を連通する「貫通孔」として、電解液117を注入するための注液孔170を例示したが、貫通孔は注液孔に限られない。貫通孔としては、例えば、電池ケース内のガスを抜くための通気孔などが挙げられる。また、実施形態1では、「貫通孔」を、電池ケース110のうちケース蓋部材113に設けたが、貫通孔の形成位置はこれに限られない。貫通孔は、例えば、ケース本体部材111の側面や底面に設けてもよい。
また、実施形態1では、「貫通孔」として、円筒部171とテーパ孔部173とからなる注液孔170を例示したが、貫通孔の形態はこれに限られない。例えば、貫通孔をその全体が円筒部のみからなる形態としてもよい。また、図10に示すように、貫通孔(注液孔)270を、内周面271fが円筒状をなす円筒部271と、この円筒部271の軸線BX方向の外側BDに繋がり、側面273f1が円筒状、底面273f2が平面をなす凹部273とからなる形態としてもよい。
また、実施形態1では、「電極体」として、各々帯状をなす正極板121及び負極板131をセパレータ141を介して互いに重ねて捲回してなる捲回型の電極体120を例示したが、電極体の形態はこれに限られない。例えば、電極体を、各々所定形状(例えば矩形状など)をなす正極板及び負極板をセパレータを介して交互に複数積層してなる積層型としてもよい。
また、実施形態1では、「封止部材」として、金属製の被覆部材181にゴム栓部材183を接合した封止部材180を例示したが、封止部材の形態はこれに限られない。例えば、封止部材をその全体がゴム栓部材のみからなる形態(封止部材の全体がゴム状弾性体からなる形態)としてもよい。この場合、封止部材を電池ケースに溶接できないので、貫通孔への圧入のみで封止部材を電池ケースに固定する。また、実施形態1では、被覆部材181とゴム栓部材183とを一体化させているが、これらを別体としてもよい。
また、実施形態1では、「ゴム栓部」として、テーパ状の側面183fを有し円錐台状をなすテーパ部のみからなるゴム栓部材183を例示したが、ゴム栓部の形態はこれに限定されない。例えば、図10に示す封止部材280のように、ゴム栓部材(ゴム栓部)283を、テーパ状の側面285fを有し円錐台状をなすテーパ部285と、このテーパ部285の軸線CX方向の外側CDに繋がり、円柱状をなす円柱部286とからなる形態としてもよい。このゴム栓部材283も、テーパ部285(その最大圧縮部285p)が、注液孔270の円筒部171のうち軸線BX方向の外側BDの開口端縁(外側円筒端縁271fd)で、最も高い圧縮率に圧縮されている。
また、実施形態1では、「ゴム栓部」として、EPDMからなるゴム栓部材183を例示したが、ゴム栓部をなすゴム状弾性体の材質はこれに限られない。ゴム状弾性体の材質として、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ポリプロピレン(PP)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)などが挙げられる。
また、実施形態1では、被覆部材181を、スポット溶接により電池ケース110に固着したが、固着方法はこれに限られない。例えば、全周溶接により、被覆部材181を電池ケース110に固着してもよい。また、ロウ材や接着剤を用いて、被覆部材181を電池ケース110に固着してもよい。
また、実施形態1では、「第1耐力範囲AFa」を、引き抜き耐力Faの平均値Favと標準偏差σaから、
Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σa …式(1)
と定めたが、これに限られない。第1耐力範囲AFaは、例えば、
Fav−6σa≦Fa≦Fav+6σa
としてもよい。また、n個(例えば100個)のサンプルを測定して得られた引き抜き耐力Faの値をそのまま用いて、その最小値から最大値までを第1耐力範囲AFaと定めてもよい。
また、実施形態1では、「第2耐力範囲AFb」を、引き抜き耐力Fbの平均値Fbvと標準偏差をσbから、
Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σb …式(2)
と定めたが、これに限られない。第2耐力範囲AFbは、例えば、
Fbv−6σb≦Fb≦Fav+6σb
としてもよい。また、n個(例えば100個)のサンプルを測定して得られた引き抜き耐力Fbの値をそのまま用いて、その最小値から最大値までを第2耐力範囲AFbと定めてもよい。
また、実施形態1では、引き抜き試験工程においてゴム栓部材183を引き抜く際の閾値Fsを、Fs=0.25Nとしたが、閾値Fsはこの値に限定されない。閾値Fsは、第1耐力範囲AFaと第2耐力範囲AFbとの間の値から適宜選択すればよい。但し、第1耐力範囲AFaの上限値よりも第2耐力範囲AFbの下限値に近い値を閾値Fsとするのが好ましい。このような閾値Fsにすれば、電池ケース110の内圧が大気圧にはなっていないものの、何らかの原因で減圧度が著しく小さくなってしまった電池100も、引き抜き試験工程でゴム栓部材183が引き抜かれる。従って、電池ケース110内がより適切に減圧されている電池100のみをより確実に選別できるからである。
また、実施形態2では、本発明に係る電池100を搭載する車両として、ハイブリッド自動車700を例示したが、これに限られない。本発明に係る電池を搭載する車両としては、例えば、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、フォークリフト、電気車いす、電動アシスト自転車、電動スクータなどが挙げられる。
また、実施形態3では、本発明に係る電池100を搭載する電池使用機器として、ハンマードリル800を例示したが、これに限られない。本発明に係る電池を搭載する電池使用機器としては、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電池駆動の電動工具、無停電電源装置など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。
100 リチウムイオン二次電池(電池)
110 電池ケース
111 ケース本体部材
113 ケース蓋部材
120 電極体
170,270 注液孔(貫通孔)
171,271 円筒部
171f 円筒状内周面(内周面)
171fc 内側円筒端縁
171fd 外側円筒端縁
173 テーパ孔部
180,280 封止部材
181 被覆部材(被覆部)
183 ゴム栓部材(ゴム栓部、テーパ部)
283 ゴム栓部材(ゴム栓部)
285 テーパ部
286 円柱部
183p,285p 最大圧縮部
700 ハイブリッド自動車(車両)
710 組電池
800 ハンマードリル(電池使用機器)
810 バッテリパック
BX (注液孔の)軸線
BC (注液孔の軸線方向の)内側
BD (注液孔の軸線方向の)外側
CX (封止部材の)軸線
CC (封止部材の軸線方向の)内側
CD (封止部材の軸線方向の)外側
d (注液孔の円筒部の)内径
D (ゴム栓部材のうち最大圧縮部の圧縮前の)外径

Claims (8)

  1. 自身の内外を連通する貫通孔を有する電池ケースと、
    前記電池ケース内に収容された電極体と、
    ゴム状弾性体からなり、前記貫通孔に前記電池ケースの外部から圧入してこの貫通孔を密栓してなるゴム栓部を有する封止部材と、を備え、
    初期充電前の前記電池ケースの内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓し、その後に前記初期充電を施してなる
    電池であって、
    前記貫通孔は、内周面が円筒状をなす円筒部を有し、
    前記ゴム栓部は、前記貫通孔の軸線方向に直交する断面が円形で前記軸線方向の外側ほど径大となるテーパ状の側面をなすテーパ部を有し、
    前記テーパ部は、前記円筒部の前記外側の開口端縁である外側円筒端縁で、最も高い圧縮率に圧縮されてなり、
    前記貫通孔の前記円筒部の内径をdとし、
    前記ゴム栓部の前記テーパ部のうち、前記外側円筒端縁で最大に圧縮された最大圧縮部の、圧縮前の外径をDとし、
    前記ゴム栓部の硬度をHとし、
    前記電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Faが取り得る範囲を第1耐力範囲AFaとし、
    前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後、前記初期充電前に、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Fbが取り得る範囲を第2耐力範囲AFbとしたとき、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしてなり、
    閾値Fsを前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、
    前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後に、
    大気圧Pa下で最大で前記閾値Fsまでの引き抜き力Fhを前記ゴム栓部に掛けて、前記ゴム栓部の引き抜きを試みて、
    前記ゴム栓部が引き抜かれなかった電池について、前記初期充電を施してなる
    電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、
    前記引き抜き耐力Faの平均値をFav、標準偏差をσaとし、前記第1耐力範囲AFaを、
    Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σaで定め、
    前記引き抜き耐力Fbの平均値をFbv、標準偏差をσbとし、前記第2耐力範囲AFbを、
    Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σbで定めたとき、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
    Fav+4σa<Fbv−4σb
    の関係を満たす大きさとしてなり、
    前記閾値Fsを、
    Fav+4σa<Fs<Fbv−4σb
    の関係を満たす値とした
    電池。
  3. 請求項2に記載の電池であって、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
    前記引き抜き耐力Faの前記平均値Fav及び前記引き抜き耐力Fbの前記平均値Fbvが、
    Fbv>2Fav
    の関係を満たす大きさとしてなる
    電池。
  4. 請求項3に記載の電池であって、
    前記円筒部の内径d(mm)、前記最大圧縮部の外径D(mm)、及び、前記ゴム栓部の硬度H(°、但し、この硬度Hは、新JIS規格K6235に準じ、硬度計にタイプAデュロメータを用いて測定した値である。)を、前記初期内圧Pb(kPa)に対して、
    |Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103
    の関係を満たす大きさとしてなる
    電池。
  5. 自身の内外を連通する貫通孔を有する電池ケースと、
    前記電池ケース内に収容された電極体と、
    ゴム状弾性体からなり、前記貫通孔に前記電池ケースの外部から圧入してこの貫通孔を密栓してなるゴム栓部を有する封止部材と、を備え、
    初期充電前の前記電池ケースの内圧を、大気圧Paよりも減圧された初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓し、その後に前記初期充電を施してなり、
    前記貫通孔は、内周面が円筒状をなす円筒部を有し、
    前記ゴム栓部は、前記貫通孔の軸線方向に直交する断面が円形で前記軸線方向の外側ほど径大となるテーパ状の側面をなすテーパ部を有し、
    前記テーパ部は、前記円筒部の前記外側の開口端縁である外側円筒端縁で、最も高い圧縮率に圧縮されてなり、
    前記貫通孔の前記円筒部の内径をdとし、
    前記ゴム栓部の前記テーパ部のうち、前記外側円筒端縁で最大に圧縮された最大圧縮部の、圧縮前の外径をDとし、
    前記ゴム栓部の硬度をHとし、
    前記電池ケースの内圧を大気圧Paとした状態で、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Faが取り得る範囲を第1耐力範囲AFaとし、
    前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbとして、前記ゴム栓部で前記貫通孔を密栓した後、前記初期充電前に、大気圧Pa下で前記ゴム栓部を引き抜いたときに、前記ゴム栓部に生じる引き抜き耐力Fbが取り得る範囲を第2耐力範囲AFbとしたとき、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとが互いに離間する大きさとしてなる
    電池の製造方法であって、
    前記電池ケースの内圧を前記初期内圧Pbに減圧した状態で、前記封止部材の前記ゴム栓部を、前記貫通孔に前記外側から圧入して前記貫通孔を密栓し、前記電池ケースを気密に封止する封栓工程と、
    閾値Fsを前記第1耐力範囲AFaと前記第2耐力範囲AFbとの間の値としたとき、
    前記封栓工程の後、大気圧Pa下で最大で前記閾値Fsまでの引き抜き力Fhを前記ゴム栓部に掛けて、前記ゴム栓部の引き抜きを試みる引き抜き試験工程と、
    前記引き抜き試験工程で前記ゴム栓部が引き抜かれなかった電池について、前記初期充電を施す初期充電工程と、を備える
    電池の製造方法。
  6. 請求項5に記載の電池の製造方法であって、
    前記引き抜き耐力Faの平均値をFav、標準偏差をσaとし、前記第1耐力範囲AFaを、
    Fav−4σa≦Fa≦Fav+4σaで定め、
    前記引き抜き耐力Fbの平均値をFbv、標準偏差をσbとし、前記第2耐力範囲AFbを、
    Fbv−4σb≦Fb≦Fbv+4σbで定めたとき、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
    Fav+4σa<Fbv−4σb
    の関係を満たす大きさとしてなり、
    前記閾値Fsを、
    Fav+4σa<Fs<Fbv−4σb
    の関係を満たす値とする
    電池の製造方法。
  7. 請求項6に記載の電池の製造方法であって、
    前記円筒部の内径d、前記最大圧縮部の外径D、及び、前記ゴム栓部の硬度Hを、
    前記引き抜き耐力Faの前記平均値Fav及び前記引き抜き耐力Fbの前記平均値Fbvが、
    Fbv>2Fav
    の関係を満たす大きさとしてなる
    電池の製造方法。
  8. 請求項7に記載の電池の製造方法であって、
    前記円筒部の内径d(mm)、前記最大圧縮部の外径D(mm)、及び、前記ゴム栓部の硬度H(°、但し、この硬度Hは、新JIS規格K6235に準じ、硬度計にタイプAデュロメータを用いて測定した値である。)を、前記初期内圧Pb(kPa)に対して、
    |Pb|・π・d・D2 /(D2 −d2 )>3.7×102 ×H−8.1×103
    の関係を満たす大きさとしてなる
    電池の製造方法。
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