JP5773767B2 - 画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法に関する。詳しくは、シリアル型の記録装置において、マルチパス記録の各走査のデータを生成するための画像処理方法に関する。
シリアル型のインクジェット記録装置では、マルチパス記録を採用することが多い。マルチパス記録では、記録ヘッドが1回の主走査で記録可能な全ドットを、搬送動作を挟んだ複数回の走査に分配して段階的に画像を完成させていく。この際、従来のマルチパス記録では、記録すべき2値データを生成してから、当該2値データを互いに補完関係を有するマスクパターンを用いて分割し、個々の記録走査に対応したドット群を生成している。このように生成された各記録走査に対応するドット群は互いに排他且つ補完の関係を有している。よって、このようなマルチパス記録を行えば、複数の記録素子の吐出特性にばらつきがあったとしても、個々の記録素子によって記録されるドットが走査方向に連続することが無く、上記ばらつきが複数の記録走査に分散される。すなわち、吐出特性のばらつきに起因する画像上のスジやムラが目立たなくなる。
しかし、以上のようなマルチパス記録を採用した場合、記録走査の単位で記録位置ずれが生じると、濃度むらが確認される場合があった。記録走査の単位で記録位置ずれが生じるとドット群間でずれが生じ、これらドット群間の補完関係が崩れてしまう。その結果、隣接した位置に記録されるべき2つのドットが互いに重なる箇所が発生し、記録媒体に対するドットの被覆率が低下する。すなわち、記録位置ずれが生じた領域のみ他の領域より濃度が低くなり、濃度むらが確認されてしまうのである。このような走査単位の記録位置のずれは、例えば記録媒体と吐出口面の距離(紙間)の変動、記録媒体の搬送量の変動などによって引き起こされる。
従って、このようなドット群間の記録位置ずれが生じても、その位置ずれによって著しい濃度低下を生じさせないような、マルチパス記録における記録データの生成方法が求められる。本明細書では、いかなる要因によってドット群間の記録位置ずれが生じるにせよ、濃度低下ひいては濃度むらが目立ち難い状態を維持できるような記録位置ずれに対する耐性を、「ロバスト性」と称することとする。
特許文献1には、ロバスト性を高くして濃度むらを低減する方法が開示されている。同文献によれば、上述したような記録走査間の記録位置ずれによって引き起こされる濃度むらないし濃度変動は、複数回の走査それぞれで記録されるドット群が互いに完全な補完関係にあることに起因することに着目している。そして、画像データを2値化前の多値データの状態で分割し、分割後の多値記録データをそれぞれ独立(無相関)に2値化することにより、互いに補完の関係を有さないような複数のドット群を生成している。その結果、複数のドットが複数の記録走査によって同じ位置に重複記録される箇所が所々存在するような記録データが生成される。このような状態で記録位置ずれが生じた場合、隣接した位置に記録されるべき2つのドットが互いに重なって記録される箇所も発生するが、重なって記録されるべき2つのドットが分離して記録される箇所も生じる。その結果、記録媒体に対するドットの被覆率の低下と増加が相殺し合い、画像全体としては複数のドット群が補完関係を有する場合に比べて、濃度低下が問題となり難いすなわちロバスト性の強い画像を出力することが可能となる。
特開2000−103088号公報
しかしながら、特許文献1の方法は、写真やグラフィックのような一様性を重視する画像を記録する場合には有効であったが、文字や罫線のような先鋭性や濃度の高さを重視する画像の場合には、むしろ問題が生じる場合があった。具体的には、複数のドット群間が予め補完の関係を有していない特許文献1の方法で記録すると、画像の中にドットが欠落した箇所が含まれ、十分な被覆率が得られない。その結果、文字や罫線に対し期待されるような先鋭性や濃度が得られない場合があった。このように、画像の先鋭性とロバスト性のいずれも満足するような画像出力を実現することは困難な状況であった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、画像の内容によらず、先鋭性とロバスト性のいずれも満足するような画像をマルチパス記録によって出力することが可能な画像処理装置、画像形成装置および画像処理方法を提供することである。
そのために本発明は、記録データに従ってインクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体の同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する記録装置のための画像処理装置であって、前記同一領域に形成する画像の画素が画像のエッジ領域に含まれるか非エッジ領域に含まれるかを示す属性情報を取得する取得手段と、前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配手段と、前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化手段と、を備え、前記分配手段は、前記画素が有する多値濃度データから前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データへ分配する割合が、前記取得手段によって取得された前記属性情報が示す属性に応じて異なるように、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成することを特徴とする。
本発明によれば、先鋭性とロバスト性のいずれも満足するような画像を4パスのマルチパス記録によって出力することが可能となる。
本発明に使用可能なシリアル型のインクジェット記録装置の概略構成図である。 インクジェット記録装置における制御の構成を示すブロック図である。 実施例1における画像処理を機能別に説明するためのブロック図である。 、画像データ分配部が実行する処理工程を説明するためのフローチャートである。 非エッジ領域用の分配係数とエッジ領域用の分配係数を示した図である。 2×2画素領域の濃度データとこれに対応する属性情報を示す図である。 非エッジ領域における、各種データとドット記録状態を示す図である。 エッジ領域における、各種データとドット記録状態を示す図である。 実施例2における画像処理を機能別に説明するためのブロック図である。 実施例2で使用するマスクパターンの例を示す模式図である。 記録走査データ分割部における入力データと出力データを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に使用可能なシリアル型のインクジェット記録装置(画像形成装置)の概略構成図である。記録ヘッド105は主走査方向に一定の速度で移動するキャリッジ104に搭載され、上記一定の速度に対応した周波数で記録データに従ってインクを吐出する。1回の走査が終了すると、搬送ローラ703および補助ローラ704が回転し、これらローラ対と給紙ローラ706および補助ローラ705に挟持された記録媒体Pは、マルチパス数に対応した量だけ副走査方向に搬送される。このような記録走査と搬送動作とを間欠的に繰り返すことにより、記録媒体Pに段階的に画像が記録される。
記録ヘッド105は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の記録ヘッドが、図のように主走査方向に配置され、各色の記録ヘッドには、複数の吐出口が副走査方向に配置されている。
図2は、上記インクジェット記録装置における制御の構成を示すブロック図である。ヘッド駆動回路202は記録ヘッド105の駆動を行うための回路である。キャリッジモータ204は、記録ヘッド105を搭載するためのキャリッジ104を往復移動させるためのモータである。搬送モータ206は、記録媒体を搬送するための搬送ローラ703或いは給紙ローラ706を駆動するためのモータである。装置全体を制御するためのコントローラ200には、マイクロプロセッサ形態のCPU210、制御プログラムが収納されているROM211、CPUが画像データの処理等を行う際に使用するRAM212等が設けられている。ROM211には、本実施例の画像処理を行うためのプログラムや後述する分配係数、マスクパターン等が格納されている。
ホスト装置100からインターフェイス(I/F)101を介して画像データが取得されると、コントローラ200は、入力された画像データに対し、ROM211に格納されたプログラムに従った画像処理を実行する。そして、マルチパス記録の各走査に対応した記録データを生成する。また、ヘッド駆動回路202、キャリッジモータ204、搬送モータ206を制御して、生成した記録データに従った記録動作を実行する。
以上、図1および図2で説明したインクジェット記録装置を用い、本実施例では4回の記録走査(以下、パスとも言う)で同一画像領域の画像を完成させる4パスのマルチパス記録を行う。以下、本実施例における4パスのマルチパス記録のための画像処理について説明する。
図3は、CPU210が実行する画像処理を機能別に説明するためのブロック図である。本実施例において、インターフェイス(I/F)101を介して取得されRAM212に一時的に格納される画像データは、600dpiの解像度で構成され、個々の画素はRGBの階調データ(8bit)301と属性情報(1bit)303を有している。
このうち、階調データ301は、色変換部302に送られ、記録装置で使用するインク色すなわちCMYK色に対応した256階調(8bit)の濃度データに変換される。一方、属性情報303は、その画素が画像のエッジ部に位置しているか(1)あるいは非エッジ部に位置しているか(0)を示す1bitの2値情報である。色変換後の濃度データと属性情報303は画像データ分配部304に転送され、ここでマルチパス数と属性情報に応じて濃度データの分配が行われる。
図4は、画像データ分配部304が実行する処理工程を説明するためのフローチャートである。まず、ステップS401において、注目画素の属性情報が0であるか1であるかを判断する。属性情報が0の場合、すなわち注目画素が非エッジ領域の画素である場合はステップS402に進み、非エッジ領域用の分配係数を設定する。一方、属性情報が1の場合、すなわち注目画素がエッジ領域の画素である場合はステップS403に進み、エッジ領域用の分配係数を設定する。その後、ステップS404では、ステップS402あるいはステップS403で設定された分配係数に従って、CMYKの濃度データそれぞれを、4つのパスに分配する。これにより、各パスに対応する4つの多値濃度データが生成され、本処理は終了する。
図5は、ステップS402で設定される非エッジ領域用の分配係数と、ステップS403で設定されるエッジ領域用の分配係数を示した図である。非エッジ領域では、4つのパス全てにおいて、分配係数が0.25になっている。これにより濃度データは各パスに25%ずつ分配される。例えば、色変換部302から出力されるシアンの濃度データが200で属性情報が0であった場合、ステップS404においては、1パス目〜4パス目に対応する均等に50ずつのシアンの多値濃度データが生成される。
一方、エッジ領域では、1パス目の分配係数が0.75、2パス目の分配係数が0.25、3パス目および4パス目の分配係数が0となっている。これにより、濃度データは1パス目に75%、2パス目に25%、3パス目および4パス目に0%ずつ分配される。例えば、色変換部302から出力されるシアンの濃度データが200で属性情報が1であった場合、ステップS404においては、1パス目のシアンの濃度データ150、2パス目50、3パス目および4パス目0の多値データを生成する。このように、本実施例では、処理する画素がエッジ領域である場合の分配係数の偏りを、非エッジ領域である場合の分配係数よりも大きく設定している。
図3に戻る。画像データ分配部304で生成された4つのパスそれぞれに対応する多値濃度データは、低階調化処理部305に入力され、インク色ごと及びパスごとに低階調化処理が行われる。本実施例において、低階調化処理部305は公知の誤差拡散処理を採用し、8ビット256階調からなる各色各パスに対応した多値濃度データを、1ビット2階調(1または0)からなる各色各パスに対応した記録データに変換する。そして、低階調化処理部305から出力される4色×4パス=16個の記録データは、RAM212に配備されているプリントバッファ306に一時的に格納される。
所定量の記録データがプリントバッファ306に蓄積されると当該記録データはヘッド駆動回路202に送られ、記録ヘッド105により吐出動作が実行される。
以下、上述した画像処理によって実際の濃度データがどのように変換されるかを、図を用いて具体的に説明する。
図6は、色変換処理部302から出力される、2×2画素領域の濃度データと、当該領域に対応する個々の画素の属性情報の具体例を示す図である。ここでは、2×2画素領域に含まれる全ての濃度データが255である場合を示している。また、属性情報601は当該領域の全ての画素が非エッジ領域であった場合を示し、属性情報602は当該領域の全ての画素がエッジ領域であった場合を示している。濃度データ600は、図5で示した分配係数に従って、1パス目〜4パス目の多値濃度データに分配される。
図7は、2×2画素領域が非エッジ領域(属性情報601)であった場合の、1パス目〜4パス目の多値濃度データ、2値記録データ、および記録媒体上でのドット記録状態を示した図である。2×2画素領域が非エッジ領域であった場合、濃度データ(255)は、700〜703で示すようなほぼ均等な多値濃度データ(64、64、64、63)に分配される。その後低階調化処理部305による誤差拡散処理により、704〜707で示すような2値記録データに変換される。図において、グレーで示した画素がそのパスでドットを記録する画素(1)、白で示した画素がそのパスでドットを記録しない画素(0)を示している。本実施例では、各パスに対し、異なる拡散係数を用いた誤差拡散処理を互いに無相関(独立)に行っている。よって、4つのパスにおいて、2値データの結果も互いに無相関であり、右上の画素の様に複数のパスによってドットが記録される画素もあれば、左上の画素の様に1つのパスのみによってドットが記録される画素もある。また、右下や左下の様に、いずれのパスによってもドットが記録されない画素もある。これら4つのパスの記録データに従って記録を行うと、記録媒体の2×2画素領域には708のようなドットパターンが記録される。ここで、右上の画素は、1パス目、3パス目および4パス目によって3つのドットが重ねて記録される。左上の画素は1つのドットが2パス目によって記録される。右下および左下の画素はいずれのパスによってもドットが記録されない。このように、偏りの小さい分配係数によって分配された濃度データに対し、各パスの誤差拡散処理を互いに無相関に行うと、比較的ドット重複率が高く補完率が低い画像が記録される。
図8は、2×2画素領域がエッジ領域(属性情報602)であった場合の、1パス目〜4パス目の多値濃度データ、2値記録データおよび記録媒体上でのドット記録状態を示した図である。2×2画素領域がエッジ領域であった場合、濃度データ(255)は、800〜803で示すような多値濃度データ(191、64、0、0)に分配される。その後低階調化処理部305による誤差拡散処理により、804〜807で示すような2値記録データに変換される。本実施例において、4つのパス夫々の2値データの結果は無相関であるが、ここでは分配係数の偏りが大きいので、多値濃度データが1パス目に偏っており、事実上2パスのマルチパス記録で画像を記録している。その結果、右下の画素のみは1パス目と2パス目でドットが記録されるが、他の画素は1パス目によってのみ1つずつドットが記録される。このように、偏りの大きな分配係数によって分配された濃度データに対しては、各パスの誤差拡散処理を互いに無相関に行っても、比較的ドット重複率が低く補完率が高い画像が記録される。
図7および図8を比較すると、どちらも2×2画素領域に4ドットずつの記録を行っている。しかし、図7のパターン708の方が、ドットの重複率が高く、補間率すなわちドット被覆率が低い。そして、図8のパターン808の方がドットの重複率が低く、補間率すなわちドット被覆率が高く、更に事実上2パス記録となっている。このため、パターン808ではノズル間のばらつきに伴う弊害がパターン708より現れやすく、一様性を重視する中間調の画像では濃度むらが懸念される。しかし、文字や罫線のような画像では、一様性よりも絶対濃度や先鋭性が重視されるので、少ないパス数で被覆率の高いパターン808の方が好適である。その一方、パターン708は、4パス記録のマルチパス効果が十分に得られるため、ノズル間のばらつきに伴う弊害は現れにくい。また、何れかのパスで記録位置ずれが生じたとしても、重複していたドットの分離と、分離していたドットの重複とによって、大きな被覆率の変動が起こらない。よって、一様性を重視する中間調の画像でも濃度むらのないロバスト性に優れた安定した画像出力を期待することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、各画素が、一様性よりも濃度や先鋭性が重視されるエッジ領域に含まれるか、濃度や先鋭性よりも一様性が重視される非エッジ領域に含まれているかを示す属性情報を、通常の画像データと共に管理する。その上で、画素の属性が非エッジ領域の場合は、偏りの少ない分配係数を用いて各パスに対する多値濃度データをほぼ均等に生成してから2値化処理を行うことにより、比較的ドット重複率の高い画像を出力している。一方、画素の属性がエッジ領域の場合は、偏りの大きい分配係数を用いて各パスに対する多値濃度データを生成してから2値化処理を行うことにより、比較的ドット重複率の低い画像を出力している。これにより、先鋭性とロバスト性のいずれも満足するような画像を4パスのマルチパス記録によって出力することが可能となる。
本実施例においても、図1および図2で説明したインクジェト記録装置を用い4パスのマルチパス記録を行う。
図9は、本実施例のCPU210が実行する画像処理を機能別に説明するためのブロック図である。本実施例において、実施例1と異なる点は、低階調化処理部305の後に、記録走査データ分割部900を設けていることである。本実施例の記録走査データ分割部900は、画像データ分配部304によって分配された画像データのうち、属性情報が「1」である画素、すなわちエッジ領域の画素に対してのみ、マスクパターンを用いて記録データの更なる分割を行う。以下、具体的に説明する。
本実施例においても、低階調化処理部305から出力される記録データは、その画素が非エッジ領域であれば2値記録データ704〜707のようになり、エッジ領域であれば2値記録データ804〜807のようになる。そして、これら記録データは記録走査データ分割部900に入力される。
本実施例の記録走査データ分割部900は、属性情報が「0」である画素に対しては、そのままデータをスルーし、各パスに宛がわれた2値記録データを確定する。一方、属性情報が「1」である画素についても、2パス目に宛がわれた2値記録データ805に対しては、そのままデータをスルーし、2パス目の2値記録データとして確定する。しかし、1パス目に宛がわれた2記録データ804に対しては、予め用意されたマスクパターンを用いて、記録データを3分割する。
図10は、本実施例の記録走査データ分割部900が使用するマスクパターンの例を示す模式図である。図において、1000は1パス目の2値記録データを生成するためのマスクパターン、1001は3パス目の2値記録データを生成するためのマスクパターン、1002は4パス目の2値記録データを生成するためのマスクパターンである。図では、2×2の画素領域を示し、黒く示した画素はそのパスで記録を許容する画素(1)、白く示した画素はそのパスで記録を許容しない画素(0)を示している。夫々のマスクパターンと2値記録データ804との間で論理積(AND処理)を取ることにより、各記録走査に宛がわれる2値記録データが決定する。マスクパターン1000〜1002は互いに補完の関係を有しており、2値記録データ804でドットを記録する(1)と定められた画素は、1パス目、3パス目あるいは4パス目のいずれかによって記録されるようになっている。
図11は、記録走査データ分割部900における、入力される2値記録データと出力される2値記録データを示す図である。図10で示したマスクパターン1000〜1002を用いて、2値記録データ804を3分割することにより、2値記録データ804は、3つの2値記録データ1100、1102、および1003に分割される。これに、低階調化処理部305において既に2パス目に宛がわれ、記録データ分割部900においては処理がスルーされた2値記録データ1101を加えると、2値記録データ1100〜1103が生成される。これが、実際の4パスのマルチパス記録における夫々のパスに対応する2値記録データとなり、プリントバッファ306に転送される。その結果、記録媒体上での記録されるドットの記録状態1104は、図8で示した記録状態808と等しくなる。
本実施例ではこのような記録データ分割部900を用意することにより、偏りのある分配係数を用いて多値濃度データを分配する構成であっても、事実上のマルチパス数を実施例1のような2パスではなく、4パスにすることができる。その結果、エッジ領域であっても、4パス記録のマルチパス効果が十分に得られ、実施例1よりもノズル間のばらつきに伴う弊害を現れ難くすることが出来る。
(その他の実施例)
以上、2つの実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な形態による実施が可能である。例えば、インク色に対応した画像データや多値濃度データのビット数は8ビット(256階調)で例示したが、このビット数(階調数)はこのような値に限定されるものではない。
また、上記実施例の低階調化処理部305は、多値の濃度データを2値データに変換(2値化)したが、本発明はこのような構成に限定されるものでもない。低階調化処理部は、入力された多値データをより少ない階調数に量子化できれば良く、低階調化処理部から出力されるデータは、3値や4値といったN(Nは2以上の整数)値であっても構わない。この場合、低階調化処理を行った後、例えば所定のドットパターンを用いるなどして、更にN値データを2値データに変換する処理が用意されていれば良い。
また、上記実施例において、属性情報はエッジ部と非エッジ部に分類するために用いたが、本発明の属性情報はこのような分類に限定されるものではない。文字領域とそれ以外の部分、罫線領域とそれ以外の部分というように、先鋭性を重視する領域と、濃度むら(ロバスト性)を重視する領域を適切に区別するために用いられれば、どのような分類の仕方であっても構わない。
更に、以上では、4パスのマルチパス記録を例に説明したが、本発明の記録装置はさらに多くのマルチパス数や少ないマルチパス数であっても対応可能である。例えば8パスのマルチパス記録の場合、画像データ分配部は多値濃度データを8つのパスに対応して8つに分配すればよく、2パスのマルチパス記録の場合は、2つのパスに対応して2つに分配すればよい。この際、無論、分配係数もマルチパス数によって変更される。但し、分配係数については、同じ4パス記録であっても、図5に示した値に限定されるものでは無い。同じマルチパス数であっても、記録媒体の種類や画像の種類(テキストであるか写真であるか)などに応じて、先鋭性やロバスト性が重視される程度、或いは目立ち方が異なる場合もある。このような場合には、記録媒体の種類や出力画像の種類等様々な条件に応じて、異なる分配係数を用意することも有効である。
実施例2で説明したマスクパターンについても、図10に示したパターンに限定されるものではない。マルチパス数や分配係数の偏りの程度によって、マスクパターンによる分割数も様々である。実施例2では、3つの記録走査に分割するマスクパターンについて例示したが、2つの記録走査や4つの記録走査など、他の複数回の記録走査に分割するマスクパターンを複数保持することも出来る。
また、以上説明した実施例では、図3および図9で示した本発明に係る画像処理を、記録装置において行う構成としたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。本発明の特徴となる画像処理を、記録装置の外部に接続されたパーソナルコンピュータなどのホスト装置で実行することも出来る。この場合、記録装置とホスト装置によって構成されるシステムが、本発明の画像処理装置となる。
本発明は、上述した実施形態の機能を実現するプログラムコード、またはそれを記憶した記憶媒体によっても実現することができる。また、記憶媒体に格納されたプログラムコードがシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)に読取られ実行されることによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
更に、プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、CPUなどが実際の処理の一部または全部を行うものであってもよい。
301 階調データ
302 色変換部
303 属性情報
304 画像データ分配部
305 低階調化処理部
306 プリントバッファ

Claims (14)

  1. 記録データに従ってインクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体の同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する記録装置のための画像処理装置であって、
    前記同一領域に形成する画像の画素が画像のエッジ領域に含まれるか非エッジ領域に含まれるかを示す属性情報を取得する取得手段と、
    前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配手段と、
    前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記画素が有する多値濃度データから前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データへ分配する割合が、前記取得手段によって取得された前記属性情報が示す属性に応じて異なるように、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記取得手段が取得した属性情報に応じて、前記分配手段が前記多値濃度データを分配する際に使用する分配係数を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記取得手段が取得した前記属性情報がエッジ領域に含まれることを示す場合に設定する分配係数の偏りが、前記属性情報が非エッジ領域に含まれることを示す場合に設定する分配係数の偏りよりも大きくなるように、画素ごとに前記分配係数を設定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記同一領域を構成する複数の画素のうちの一部の画素について、前記低階調化手段によって生成された前記複数回の走査それぞれに対応する、前記一部の画素の前記複数の記録データのうち、値が0でない記録データを、値が0である他の走査の記録データに移動する手段を更に備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記低調化手段は誤差拡散処理を行うことによって前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. インクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体の同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する画像形成装置であって、
    前記同一領域に形成する画像の画素が画像のエッジ領域に含まれるか非エッジ領域に含まれるかを示す属性情報を取得する取得手段と、
    前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配手段と、
    前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化手段と、
    前記同一領域に対し、前記複数回の走査それぞれに対応する前記記録データに従って前記記録ヘッドよりインクを吐出させながら複数回の走査を行う記録手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記画素が有する多値濃度データから前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データへ分配する割合が、前記取得手段によって取得された前記属性情報が示す属性に応じて異なるように、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成することを特徴とする画像形成装置。
  7. 記録データに従ってインクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体の同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する記録装置のための画像処理方法であって、
    前記同一領域に形成する画像の画素が画像のエッジ領域に含まれるか非エッジ領域に含まれるかを示す属性情報を取得する取得工程と、
    前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配工程と、
    前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化工程と、
    を有し、
    前記分配工程は、前記画素が有する多値濃度データから前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データへ分配する割合が、前記取得工程によって取得された前記属性情報が示す属性に応じて異なるように、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成することを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記取得工程が取得した属性情報に応じて、前記分配工程が前記多値濃度データを分配する際に使用する分配係数を設定する設定工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 前記設定工程は、前記取得工程が取得した前記属性情報がエッジ領域に含まれることを示す場合に設定する分配係数の偏りが、前記属性情報が非エッジ領域に含まれることを示す場合に設定する分配係数の偏りよりも大きくなるように、画素ごとに前記分配係数を設定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記同一領域を構成する複数の画素のうちの一部の画素について、前記低階調化工程によって生成された前記複数回の走査それぞれに対応する、前記一部の画素の前記複数の記録データのうち、値が0でない記録データを、値が0である他の走査の記録データに移動する工程を更に有することを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  11. 前記低調化工程は誤差拡散処理を行うことによって前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  12. 記録データに従ってインクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体の同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する記録装置のための画像処理装置であって、
    前記同一領域に形成する画像の画素の属性を示す属性情報を取得する取得手段と、
    前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配手段と、
    前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記取得された属性情報が示す属性に応じて、前記複数回の走査のうち前記多値濃度データを分配する対象となる走査の数が画素ごとに異なるように、前記画素が有する多値濃度データを分配することを特徴とする画像処理装置。
  13. 前記分配手段は、前記取得手段が取得した前記属性情報が文字または罫線であることを示す情報である場合は、前記属性情報が文字または罫線とは異なることを示す情報である場合よりも、前記複数回の走査のうち前記多値濃度データを分配する対象となる走査の数が少なくなるように、前記画素が有する多値濃度データを分配することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. コンピュータに読み取られることにより、当該コンピュータを、記録データに従ってインクを吐出する記録ヘッドを同一領域に対して複数回ずつ走査させることにより、前記同一領域の画像を記録する記録装置のための画像処理装置として機能させるプログラムであって、前記機能は、
    前記同一領域に形成する画像の画素が画像のエッジ領域に含まれるか非エッジ領域に含まれるかを示す属性情報を取得する取得手段と、
    前記取得された属性情報に基づいて、前記画素が有する多値濃度データを、前記複数回の走査それぞれでの記録用のデータとして分配することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成する分配手段と、
    前記複数の多値濃度データのそれぞれを低階調化することにより、前記複数回の走査それぞれに対応する複数の記録データを生成する低階調化手段と、
    を備え、
    前記分配手段は、前記画素が有する多値濃度データから前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データへ分配する割合が、前記取得された前記属性情報が示す属性に応じて異なるように前記複数回の走査それぞれに対応する複数の多値濃度データを生成することを特徴とするプログラム。
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