第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project:3GPP)では、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)プログラムとして、拡張パケットシステム(Evolved Packet System:EPS)と呼ばれる新たなシステムを開発している。EPSでは、スペクトル効率の改善、レイテンシの短縮、無線リソースなどの改善が実現される。LTEは、GSM(Global System for Mobile communications)/EDGE(Enhanced Data GSM Environment)ネットワーク技術及びUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)/HSPA(High-Speed downlink/uplink Packet Access)ネットワーク技術を実現したモバイルネットワーク技術における最新の標準規格である。EPSによって、ユーザは、より高速のデータレートや、より豊富なアプリケーション及びサービスを低コストで体感することが可能となる。EPSへの接続を確保するために、ユーザは、LTEに対応した(LTEコンプライアント)ユーザ端末(User Equipment:UE)を使用する必要がある。
EPSには、パケット交換(packet switched:PS)ドメインと回線交換(circuit switched:CS)ドメインの2つのタイプのドメインが存在する。PSドメインは、主にデータ通信に使用され、ユーザがより高速のデータレートを求める際の条件を満たす。一方、CSドメインは、主に音声通信に使用され、ユーザ同士が通話を行うことができるように、多数のモバイルオペレータに広く配置される。
PSドメインシステムへのスムーズな移動を実現するためのLTEの特徴として、CSフォールバック(CS fallback:CSFB)が知られている。ネットワークは、このCSFBのメカニズムによって、CSサービスの機能を有するUEをCSサービスへアクセスさせるために、PSドメインのみ存在するアクセスネットワーク(例えば、E−UTRAN(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network))から、CSドメインとしての機能も有するCSコンパチブルなアクセスネットワーク(例えば、UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network))へ移動させることが可能となる。EPSのCSFBによれば、UEがPSドメインにのみ接続されている場合に、CS用に既に配置されているインフラストラクチャを再利用することによって、UEに対して音声サービスを提供することが可能となる。CSFBによって、UEは、ボイスコールを受けたり、あるいは、ボイスコールを行ったりすることが可能となる。
CSFBを実行するためのUE及びネットワークの手順は、例えば下記の非特許文献1に記載されている。例えば、ネットワークは、PSドメインにのみ接続されているUEあてに着信CSコール(incoming CS call)が届いたことを把握すると、UEの近隣に存在するCSドメインへ切り替える(スイッチオーバ)ようUEへ通知する。この切り替えによって、UEは、着信CSコールを受けることが可能となる。UEがCSコールを受け入れたい場合には、UEは、ネットワークによって指示されたCSドメインへ接続することによって、その接続に応じる。一方、UEがCSコールを受け入れたくない場合には、UEは、CSコールを拒否することをネットワークへ通知する。
なお、UEがPSドメインにおいてPSセッションを有している場合には、ターゲットアクセスネットワーク(切り替え先のアクセスネットワーク)もPSセッションをサポートし、PSセッションの接続を認めるのであれば、ネットワークは、PSセッションのハンドオーバを始動することが可能である。CSコールの終了時に、UEが元のアクセスネットワーク(切り替え前のアクセスネットワーク)へ戻るよう決定しなければ、UEは、ターゲットアクセスネットワークにそのまま滞在することになる。アクティブなセッションが存在しなければ、UEはアイドルモードに入り、UE内のロジック(例えば、セルの再選択)に従って、元のアクセスネットワークに戻るべきかどうかを判断する。
また、LTEは、ローカルIPアクセス(Local Internet Protocol Access:LIPA)の導入という特徴も有している。LIPAを使用することによって、オペレータのコアネットワークを通過する通信を行うことなく、UEとローカルネットワーク上のデバイスとの間での通信が可能となる。ローカルゲートウェイ(Local Gateway:LGW)は、例えば家庭内又は企業ネットワーク(residential or corporate network)などのようなローカルネットワークの中や近傍に配置されており、家庭内又は企業ネットワークへのパケットデータアンカとして機能する。例えば、ユーザは、家庭内又は企業ネットワーク内のデバイスにアクセスしようとする場合(例えば、ユーザのUEが家庭内又は企業ネットワークに直接接続されている基地局に接続して、メディアサーバにアクセスしようとする場合)には、基地局と家庭内又は企業ネットワークとの間で直接ルーティングされるトラフィックをLIPAによる通信とすることが可能である。これにより、この通信がセルラオペレータのコアネットワークリソースを利用しないようにし、より良い品質及び低コストを実現できるようになる。なお、LIPAに関する説明は、例えば下記の非特許文献2に記載されている。
また、LTEは、さらに、選択的なIPトラフィックオフローディング(Selective IP Traffic Offloading:SIPTO)という特徴を有している。SIPTOによれば、セルラオペレータは、UEの位置の近くのパケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway:PDN GW)を提供することによって、UEのトラフィックパスを最適化することが可能となる。例えば、UEがセルラオペレータのネットワーク内を移動している場合、ネットワーク内のポリシーは、UEの地理的位置又は論理的位置に基づいて、より近いPDN GWをUEへ割り当てられることを検出することができる。SIPTOは、ユーザに処理を行わせずにUEのトラフィックパスをより近いPDN GWへオフロードすることによって開始される。また、SIPTOは、家庭内又は企業ネットワークのケースにも適用できることが想定されている。セルラオペレータは、SIPTOによって、オペレータコアネットワークのリソースの利用を減らすことができ、さらに、オペレータのコアネットワークを通過するよりもむしろ、より直接的なインターネットへのパスをUEへ提供することができるようになる。なお、SIPTOに関する説明は、例えば非特許文献2に記載されている。
図1は、従来の技術並びに本発明の実施の形態に関連したネットワークシステムの一例を示す図である。なお、図1には、3GPPで説明されているシステムが例示されている。このシステムでは、UE100は、PSサービス及びCSサービスの両方を受けられるようにオペレータに登録されているとする。また、UE100は、E−UTRAN101とUTRAN102がオーバラップしている範囲内に存在しているとする。また、E−UTRAN101は純粋なPSドメインである一方、UTRAN102は、PSドメイン及びCSドメインの両方をサポートしているとする。UE100は現在、E−UTRAN101に接続されており、ユーザの家庭内又は企業ネットワーク103内に位置している。ホームE−UTRANノードB(HeNB104)は、E−UTRAN101の無線アクセスチャンネルをUE100へ提供している。また、セルラオペレータから提供されるサービスへのUE100のアクセス方法を制御するために、モビリティ管理エンティティ(Mobility Management Entity:MME105)が、UE100に関して必要なアクセスコントロール及び認証手続きを実行する。UE100がセルラオペレータによって提供されたサービスに関して認証及び認可されると、MME105は、必要なリソースを提供するようHeNB104へ通知し(リンク106経由)、UE100との無線接続(すなわち、無線チャンネル)を確立する。
また、UE100がセルラオペレータの拡張パケットコア(Evolved Packet Core:EPC)107経由でデータサービス(例えば、ウェブブラウジング)を受けられるよう認可されている場合には、MME105は、UE100がデータサービスへアクセスするために適切なパケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway:PDN GW108)を選択する。さらに、MME105は、UE100がデータサービスへアクセスするために適切なサービングゲートウェイ(Serving Gateway:SGW109)も選択する。MME105は、UE100に関連して、PDN GW108への必要な接続(リンク111)をセットアップするようSGW109へ依頼する。さらに、MME105は、UE100に関連して、HeNB104への必要なEPSベアラ(リンク112)をセットアップするようSGW109へ依頼する。UE100に関連するデータパスがセットアップされると、UE100のアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)は、インターネット113又はその他のネットワークへPDN GW108経由でアクセスすることが可能となる。PDN GW108は、リンク114を用いて、UE100から/へのデータパケットをインターネット113又はその他のネットワークへ/から転送する。
ここで、UE100においてLIPAが利用可能であり、UE100があるファイル(例えば、データファイルやビデオファイルなど)を、ホームネットワーク118内に位置するサーバ(以下、メディアサーバ115と呼ぶ)からダウンロードしようとしている場合について考える。UE100が家庭内又は企業ネットワーク103と通信を行えるようにするため、UE100には、家庭内又は企業ネットワーク103に接続されているローカルゲートウェイ(Local Gateway:LGW116)が割り当てられる必要がある。UE100は、MME105に対して、家庭内又は企業ネットワーク103への接続を求めるリクエストを送信する。UE100は、そのリクエストが家庭内又は企業ネットワーク103への接続のためのものであることをMME105へ通知する。MME105は、UE100の加入者情報を考慮して、UE100にとって適切なPDN GWを検索する。この検索手続きによって、MME105は、家庭内又は企業ネットワーク103におけるLIPAに関して、LGW116をUE100へ割り当てることを決定する。MME105は、LGW116に対して、UE100のために必要なEPSベアラ(リンク117)のセットアップ、及び、EPSベアラがセットアップされた場合にはMME105へ通知するよう依頼する。
なお、LGW116及びHeNB104は、相互に通信可能である(リンク119経由)。例えば、LGW116がUE100に関するデータパケットを有している場合には、データパケットは、リンク119を経由して伝送される。また、UE100が家庭内又は企業ネットワーク103を離れる場合には、LGW116はSGW109と通信を行って(リンク120経由)、家庭内又は企業ネットワーク103へのリモートアクセスをサポートすることが可能である。家庭内又は企業ネットワーク103へのリモートアクセスは、ユーザ加入者プロファイルに基づいて許可される。
EPSベアラがセットアップされたことがMME105へ通知されると、MME105は、UE100のために必要な無線ベアラをセットアップするようHeNB104へ依頼する。なお、MME105がEPSベアラの識別子をHeNB104へ渡すことで、HeNB104は、UE100の無線ベアラをEPSベアラとマッピングすることが可能となる。UE100のために無線ベアラがセットアップされると、UE100は家庭内又は企業ネットワーク103におけるデータ通信を開始することが可能となる。例えば、UE100は、メディアサーバ115からデータファイルをダウンロードすることが可能となる。この場合、データパスは、LGW116がホームネットワーク118との接続を有しているリンク121を通過する。また、家庭内又は企業ネットワーク103のユーザには、通常のインターネットへの接続が提供されてもよく、これによって、UE100はインターネットへのアクセスも許可される。例えば、インターネット113からのトラフィックは、リンク122を通過してホームネットワーク118へ届き、続いて、リンク121を通過してLGW116へ届く。LGW116は、インターネット113からのトラフィックをUE100へ転送する。なお、上記は、家庭内又は企業ネットワーク103における一配置構成によって実現される一例であり、家庭内又は企業ネットワーク103は異なる配置構成であってもよい。
MME105は、UE100あての着信CSコールが存在しているというトリガをモバイルスイッチングセンタ(Mobile Switching Center:MSC128)から受信した場合には、CSコールが待機中であること(待機中CSコール(pending CS call)が存在していること)を通知するために、CSサービス通知をUE100へ送信する。このトリガは、リンク129を通じて伝送される。UE100が、着信CSコールを受けることをMME105へ応答すると、MME105は、UE100がCSコール待機中を有していることをHeNB104へ通知する。HeNB104は、UE100に関する待機中CSコールの通知を受けると、UE100がCSコールを受けるために適切なCSドメインを検索する。ここで、HeNB104が、例えばUE100からの測定レポートを使用して、基地局サブシステム(Base Station Subsystem:BSS)123がUE100のCSコールの取り扱いに適切な候補であることを推定できると仮定する。この場合、HeNB104は、UE100をUTRAN102へハンドオーバさせる準備を行うよう要求するリクエストをBSS123へ転送するよう、MME105へ依頼する。MME105は、BSS123がMSC128によって管理されていることを把握し、リンク129を経由してMSC128へ接続する。なお、上述のように、UTRAN102はPSサービスをサポートできないと仮定している。したがって、MME105は、MSC128との間で通信を行って、UE100をUTRAN102へハンドオーバさせる。
MME105は、必要なコンテキスト(例えば、セキュリティ鍵)をMSC128へ渡し、これによって、MSC128は、UE100の着信CSコールを受信するための準備を行うことが可能となる。MSC128は、UE100がUTRAN102にハンドオーバされるべきであることを把握すると、CSコールの無線リソースを準備するよう、BSS123に対してリンク130を通じて通知する。BSS123は、UE100を受け入れる準備ができると、UTRAN102への切り替えをUE100に対して指示するよう、HeNB104へ通知する(MSC128及びMME105を通じて)。そして、UE100は、UTRAN102へ切り替えを行って、着信CSコールを受信する。
なお、UTRAN102がPSトラフィックもサポートしている場合には、SGSN(Serving GPRS Support Node)124が、UE100のPSトラフィックのハンドオーバに関する処理を行うことになる。この場合には、MME105は、必要なコンテキスト(例えば、セキュリティ鍵)をSGSN124へ渡し、これによって、SGSN124は、UE100のPSトラフィックの準備ができるようになる。MME105は、さらにEPSベアラ識別子をSGSN124へ通知する。SGSN124は、対応するパケットデータプロトコル(Packet Data Protocol:PDP)コンテキストにEPSベアラ識別子をマッピングして、EPSベアラ識別子をBSS123へ渡す。また、SGSN124は、UE100のPSセッションに関して、SGW109を介して(リンク127)、PDN GW108又はLGW116のいずれかへの接続をセットアップする。例えば、UE100が家庭内又は企業ネットワーク103へのリモートアクセスが許可されている場合には、UE100は、UTRAN102において、LGW116へのデータ接続を継続することが可能である(リンク126、127、120経由)。
また、図2は、従来の技術並びに本発明の実施の形態に関連したネットワークシステムの別の一例を示す図である。なお、図2には、3GPPで説明されているシステムが例示されている。このシステムでは、UE200は、PSサービス及びCSサービスの両方を受けられるようにオペレータに登録されている。UE200は、E−UTRAN201とUTRAN202がオーバラップしている範囲内に存在しているとする。また、E−UTRAN201は純粋なPSドメインである一方、UTRAN202はPSドメイン及びCSドメインの両方をサポートしているとする。UE200は現在、E−UTRAN201に接続されている。E−UTRAN201では、eNB203がE−UTRAN201における無線アクセスチャンネルをUE200へ提供している。また、セルラオペレータから提供されるサービスへのUE200のアクセス方法を制御するために、MME204が、UE200に関して必要な認証手続き及びアクセスコントロール制御手続きを実行する。UE200がセルラオペレータによって提供されるサービスに関して認証及び認可されると、MME204は、必要なリソースを提供するようeNB203へ通知し(リンク205)、UE200との無線接続(すなわち、無線チャンネル)を確立する。
また、UE200がセルラオペレータのEPC206経由でデータサービス(例えば、メディアサーバ208からのビデオストリーミング)を受けられるよう認可されている場合は、MME204は、UE200がデータサービスへアクセスするために適切なPDN GW(PDN GW207)を選択する。さらに、MME204は、UE200がデータサービスへアクセスするために適切なサービングゲートウェイ(SGW209)も選択する。MME204は、UE200に関連して、PDN GW207への必要な接続(リンク211)をセットアップするようSGW209へ依頼する。さらに、MME204は、UE200に関連して、eNB203への必要なEPSベアラ(リンク212)をセットアップするようSGW209へ依頼する。UE200に関連するデータパスがセットアップされると、UE200のアプリケーション(例えば、メディアプレーヤ)は、インターネット213又はその他のネットワークへPDN GW207経由でアクセスすることが可能となる。PDN GW207は、リンク214を用いて、UE200から/へのデータパケットをインターネット213又はその他のネットワークへ/から転送する。
MME204は、UE200あての着信CSコールが存在しているというトリガをMSC222から受信した場合には、待機中CSコールであることを通知するために、CSサービス通知をUE200へ送信する。このトリガは、リンク223を通じて伝送される。UE200が、着信CSコールを受けることをMME204へ応答すると、MME204は、UE200が待機CSコールを有していることをeNB203へ通知する。eNB203は、UE200に関する待機CSコールの通知を受けると、UE200がCSコールを受けるために適切なCSドメインを検索する。ここで、eNB203が、例えばUE200からの測定レポートを使用して、BSS215がUE200のCSコールの取り扱いに適切な候補であることを推定できると仮定する。この場合、eNB203は、UE200をUTRAN202へハンドオーバさせる準備を行うよう要求するリクエストをBSS215へ転送するよう、MME204へ依頼する。MME204は、BSS215がMSC222によって管理されていることを把握し、リンク223を経由してMSC222へ接続する。なお、上述のように、UTRAN202はPSサービスをサポートできないと仮定している。したがって、MME204は、MSC222との間で通信を行って、UE200をUTRAN202へハンドオーバさせる。
MME204は、必要なコンテキスト(例えば、セキュリティ鍵)をMSC222へ渡し、これによって、MSC222は、UE200の着信CSコールを受信するための準備を行うことが可能となる。MSC222は、UE200がUTRAN202にハンドオーバされるべきであることを把握すると、CSコールの無線リソースを準備するよう、BSS215に対してリンク224を通じて通知する。BSS215は、UE200を受け入れる準備ができると、UTRAN202への切り替えをUE200に対して指示するよう、eNB203へ通知する(MSC222及びMME204を通じて)。そして、UE200は、UTRAN202へ切り替えを行って、着信CSコールを受信する。
なお、UTRAN202がPSトラフィックもサポートしている場合には、SGSN216が、UE200のPSトラフィックのハンドオーバに関する処理を行うことになる。この場合には、MME204は、必要なコンテキスト(例えば、セキュリティ鍵)をSGSN216へ渡し、これによって、SGSN216は、UE200のPSトラフィックの準備が可能となる。MME204は、さらにEPSベアラ識別子をSGSN216へ通知する。SGSN216は、対応するPDPコンテキストにEPSベアラ識別子をマッピングして、EPSベアラ識別子をBSS215へ渡す。また、SGSN216は、UE200のPSセッションに関して、SGW209を介して(リンク219)、PDN GW207への接続をセットアップする。これにより、UE200は、UTRAN202において、PDN GW207へのデータ接続を継続することが可能となる(リンク218、219、211経由)。
ここで、SGSN216が、UE200とPDN GW207とのデータ接続をGGSN(Gateway GPRS Support Node)220へオフロードすることによって、このデータ接続に関するSIPTOを実行することを決定したとする。この場合、UE200のデータトラフィックはGGSN220によって管理されることになる。なお、SGSN216がSIPTOをトリガする理由としては、例えば、リンク219がUE200のデータトラフィックをルーティングするために効率的ではなく、大量のネットワークリソースを消費することを、SGSN216のポリシーが検出することが挙げられる。また、別の理由として、例えば、リンク219が輻輳しており、UE200のデータトラフィックをサポートできないことが挙げられる。
例えば、UE200のアプリケーション(例えば、ビデオプレーヤ)は、最初、インターネット213に配置されているメディアサーバ208からPDN GW207経由(リンク212、211、214)でビデオをストリーミングしていたとする。UE200がE−UTRAN201からUTRAN202へハンドオーバした場合には、UE200のビデオストリームは、リンク218、219、211、214を伝送されるようになる。ここで、SGSN216は、UE200のデータトラフィックが最適な経路で転送されていないことを検出し、UE200によるPDN GW207へのデータ接続をGGSN220へオフロードするよう決定する。SGSN216は、PDN GW207へのUE200のデータ接続を切断し、データ接続のリクエストを送信するようUE200へ依頼する。そして、UE200はそのリクエストを送信し、SGSN216は、UE200のデータゲートウェイとしてGGSN220を選択する。その結果、UE200のビデオプレーヤは、GGSN220経由(リンク218、221、222)でメディアサーバ208からビデオストリームを受信する。なお、オフロード手順の間に、UE200のIPアドレスが変わってしまうかもしれず、この場合には、メディアサーバ208へのUE200の進行中セッションは継続しないかもしれない。
また、特許文献1には、ユーザがポリシーのセットを定義して、CSFBがどのように取り扱われるかを決定することができる方法が開示されている。特許文献1においては、例えば、UE内部に設定可能なポリシーとして、現在進行中の重要なPSセッションが存在するときには、UEがネットワークからのCSFBに関するページを無視するというポリシーがユーザによって設定される。また、別の実施例においては、サービスリクエスト手続きの際に、UEは、CSFBによって現在のセッションに支障が来たされるべきではないことをMMEへ通知するフラグを挿入することが開示されている。
また、特許文献2には、別のアクセス技術のネットワークへUEをハンドオーバさせる指示をMMEが受信すると、MMEは、UEのPSセッションが中断されることをUEへ通知し、その結果、UEは、ターゲットアクセス技術に接続したときに、ターゲットアクセスネットワークにおいてデータセッションを再開できるようにすることが開示されている。
また、特許文献3には、音声サービスをサポートできるより良いRAT(Remote Access Technology:リモートアクセス技術)を再選択するために、UEの音声アプリケーションが、優先権リスト内の周波数/RATの優先度の変更を行う方法が開示されている。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下では、図1に図示されているネットワーク構成に関連した構成及び動作を第1の実施の形態として説明し、図2に図示されているネットワーク構成に関連した構成及び動作を第2の実施の形態として説明する。
本発明によれば、UEが第1アクセスネットワークにおいてPSセッションを有しているときに、ネットワークによって第2アクセスネットワークへのUEのハンドオーバが行われた後も、第1アクセスネットワークにおけるPSセッションの継続性を実現できる技術が提供される。ネットワークは、第1アクセスネットワークにおけるPSセッションの継続性を実現するための条件をUEへ通知する。ネットワークは、UEを第2アクセスネットワークへハンドオーバさせるよう指示を受けると、第1アクセスネットワークにおけるUEのPSセッションに関して、UEへ通知した条件を適用する。第1アクセスネットワーク上でUEに提供される条件は、例えば、UEが第2アクセスネットワークに存在するときに、第2アクセスネットワークにおいて何らかの動作を実行するようUEへ依頼するものである。UEは、第2アクセスネットワークでのセッションを終了した後、第1アクセスネットワークから提供された条件がまだ有効かどうかを検証する。そして、この条件が有効であるならば、UEは第1アクセスネットワークへ接続を戻して、ハンドオーバ前に第1アクセスネットワークで有していたPSセッションを再開する。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、図1に図示されているネットワーク構成の一例を参照しながら、本発明について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態において、UEに関するLIPA PSセッションを維持することをUEへ通知する方法の一例を説明するためのメッセージシーケンスチャートである。ここでは、ユーザは、何らかのデータファイルをメディアサーバ115からUE100にダウンロードさせようとしていることを前提とする。UE100は、PDNコネクションリクエストメッセージ(PDN connection request message)をMME105へ送信する(ステップS300)。PDNコネクションリクエストメッセージには、アクセスポイントネーム(Access Point Name:APN)、あるいは、LGW116へのLIPA接続(LIPAコネクション)を確立しようとしていることをMME105が把握できるようにするためのインディケータが含まれている。MME105は、UE100がこのLIPA接続を行う許可が与えられていることを確認した後、クリエイトセッションメッセージ(create session message)を送信することによって、UE100がLIPA接続を行おうとしていることをLGW116へ通知する(ステップS301)。LGW116は、MME105へクリエイトセッション確認メッセージ(create session acknowledgement message)を送り返すことによって、LIPA接続を行おうとするUE100のリクエストを受け入れる(ステップS302)。本発明では、さらにLGW116が、UE100への応答に一連の条件(条件のセット)を加える。この第1の実施の形態において、条件のセットには、例えば、UE100がCSFBを実行している場合には、LGW116はLIPA接続をハンドオーバさせない代わりに、所定の時間だけUE100に関するデータパケットをバッファリングする処理を開始するという条件が含まれるが、これに限定されるものではない。また、条件のセットは、例えば、クリエイトセッション確認メッセージによって運ばれるプロトコル構成オプション(Protocol Configuration Options:PCO)の新たな情報要素によって伝送可能であるが、これに限定されるものではない。
MME105は、ベアラセットアップメッセージ(bearer setup message)を用いて、UE100のLIPAセッションに必要な無線ベアラを作成するよう、HeNB104へ通知する(ステップS303)。さらに、MME105は、ステップS303のベアラセットアップメッセージにPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)を加える。このとき、MME105は、クリエイトセッション確認メッセージのPCOをPDNコネクションアクセプトメッセージへコピーする。HeNB104は、PDNコネクションアクセプトメッセージをUE100へ転送する(ステップS304)。UE100は、LGW116から提供された条件のセットをUE100内部のデータベースに格納する(ステップS305)。そして、UE100及びHeNB104は、LIPA接続用のUE100の無線チャンネルの再構成(RRC(Radio Resource Control)再構成)を続け(ステップS306)、無線チャンネルが再構成されると、UE100はPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)をMME105へ送信することで、LIPA接続の確立完了をシグナリングする(ステップS307)。この時点以降、UE100は、LIPA接続を用いてメディアサーバ115と通信を行い、データファイルを取り込むことが可能となる。
また、図4は、本発明の第1の実施の形態において、UEが、CSFBによって別の無線アクセスネットワークへハンドオーバされる場合について説明するためのメッセージシーケンスチャートである。ここでは、UE100が、データファイルを取り込むために、メディアサーバ115との間で現在進行中の通信を行っていることを前提とする。MME105は、UE100への待機中CSコールが存在しているという通知をMSC128から受信すると、CSサービス通知メッセージ(CS service notification message)をUE100へ送信する(ステップS400)。UE100は、CSサービス通知メッセージによって、UE100への待機中CSコールがあることを把握する。ユーザがCSコールを受ける場合には、UE100は、拡張サービスリクエストメッセージ(Extended Service Request message)をMME105へ送信する(ステップS401)。UE100は、拡張サービスリクエストメッセージによって、UE100がCSコールを受け入れることを通知する。CSコールを受け入れることは、拡張サービスリクエストメッセージのCSFB応答情報要素によって伝送される。
MME105は、拡張サービスリクエストメッセージをUE100から受信すると、UE100がCSコールの受け入れを望んでいることを把握し、CSケーパビリティドメインへUE100をハンドオーバさせる処理を開始するようHeNB104へ通知する。これは、MME105がCSFBインディケータを含むS1APメッセージをHeNB104へ送信することによって実現される(ステップS402)。HeNB104は、UE100がCSFBを実行していることを把握すると、CSFBハンドオーバが待機中であることをLGW116へ通知する(ステップS403)。この第1の実施の形態では、HeNB104及びLGW116が同一デバイスに実装されていることを想定しており、この通知が、デバイス内における実装独自(implementation specific)の内部トリガであってもよい。LGW116は、HeNB104からの通知を受信すると、UE100へ通知された条件のセットに基づいて、以降のUE100のデータパケットをバッファリングする処理を開始する(ステップS404)。
次に、非特許文献1に記載されているCSFBのインターRATハンドオーバ手順がトリガされる(ステップS405)。このCSFBのインターRATハンドオーバ手順では、HeNB104、MME105、SGSN124、MSC128、BSS123が関与して、CSケーパブルドメインにおける無線リソースの準備が行われる。ここで、ターゲットRAT(すなわち、UTRAN102)はPSサービスをサポートしていないとする。UE100のための無線リソースが準備されると、HeNB104は、UE100のために選択されたターゲットアクセスCSケーパブルドメインをUE100へ通知するハンドオーバコマンド(Handover command)を送る(ステップS406)。UE100は、BSS123によって管理されている、選択されたCSケーパブルドメインへの切り替えを行い、UE100が到着に成功したことを示すハンドオーバ完了をBSS123へ送信する(ステップS407)。また、MME105は、UE100に関するLIPA接続がUTRAN102へハンドオーバできないことを把握しているので、UE100に関するLIPA接続のコンテキストを削除する(ステップS408)。
UE100は、CSケーパブルドメインへのCSFBを実行しているとき、内部でタイマを開始し、UE100がCSケーパブルドメインにどのくらいの期間滞在しているかを把握する。図5は、本発明の第1の実施の形態において、CSFBのトリガに対してUEが実行する処理の一例を示すフローチャートである。この第1の実施の形態では、UE100がCSFBによるハンドオーバコマンドをHeNB104から取得すると、その機能が開始される(ステップS500)。機能は、LGW116によって提供されたUE100のLIPA接続に関する条件のセットをUE100のデータベースから取り出す処理を行う(ステップS502)。そして、機能は、取り出された条件のセットを用いて、UE100のLIPA接続に対して、どのような条件がLGW116によって設定されたのかを判断する(ステップS504)。
LGW116がUE100のLIPAのPSセッションに関するバッファリングを実行しないと判断される場合、さらに、LIPA接続がUTRAN102へハンドオーバされないと判断される場合には、UE100は、UE100のLIPA接続のコンテキストを削除する(ステップS506)。LIPA接続がハンドオーバ可能かどうかをUE100が判断する方法は、例えば、LIPA接続のEPSベアラ識別子を含むハンドオーバコマンドメッセージに基づいて行われてもよいが、これに限定されるものではない。なお、ハンドオーバコマンドメッセージにLIPA接続のEPSベアラ識別子が含まれている場合には、ネットワークがUE100のLIPA接続をUTRAN102へハンドオーバさせることを示している。LIPAのコンテキストが削除されると、機能は終了となり(ステップS508)、UE100は、ネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへのハンドオーバ処理を開始する。
また、LGW116がUE100のLIPAのPSセッションに関するバッファリングを実行すると判断される場合には、機能は、UE100の状態を、LGW116から提供された条件のセットをCSコールの完了後にUE100にチェックさせる状態とする(ステップS510)。この状態では、UE100は内部でタイマを開始し、UE100においてCSコールがどのくらいの期間行われたかを把握する。UE100がこの状態になると、機能は終了となり(ステップS508)、UE100はネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへのハンドオーバ処理を開始する。
UE100は、CSコールの終了時に、LGW116によって提供された条件のセットがまだ有効かどうかをタイマの値を用いてチェックする。図6は、本発明の第1の実施の形態において、CSコールの終了後にUEによって行われる処理の一例を示すフローチャートである。UE100がCSコールを終了し、LGW116によって提供された条件のセットをCSコールの完了後にチェックする状態となると、その機能が開始される(ステップS600)。そして、機能は、LGW116によって提供された条件のセットがCSコール後もまだ有効かどうかを判断する(ステップS602)。LGW116によって提供された条件のセットは最早無効であると判断される場合には、UE100は、UE100のLIPA接続のコンテキストを削除する(ステップS604)。LIPAのコンテキストが削除されると、機能は終了となる(ステップS606)。この時点で、UE100のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)から、LIPAのPSセッションが切断されたこと、及び、次のステップに関してユーザからの入力待ちであることをユーザに対して表示してもよい。
また、LGW116によって提供された条件のセットがまだ有効であると判断される場合には、機能は、UE100のアクセスストラタム(AS)レイヤに対して、CSコールを受ける前にLIPAのPSセッションを有していたネットワーク(すなわち、家庭内又は企業ネットワーク103)へ戻る選択を行うよう指示する(ステップS608)。なお、条件のセットがまだ有効であるかどうかを判断する方法としては、例えば、LGW116のバッファリング期間がUE100によって開始されたタイマの値(CSコールがどのくらいの期間だったかを示す値)より小さい(短い)ことを確認すればよいが、これに限定されるものではない。また、家庭内又は企業ネットワーク103に戻るよう選択する方法としては、例えば、UE100のノンアクセスストラタム(Non-Access Stratum:NAS)が、E−UTRAN101のセル識別子のみを含んでいるマニュアルCSG選択コマンドをUE100のASレイヤへ送ればよいが、これに限定されるものではない。家庭内又は企業ネットワーク103へ戻る選択を行うようASレイヤへ指示すると、機能は終了となる(ステップS606)。
UE100が家庭内又は企業ネットワーク103へ戻る選択を行ってHeNB104へ接続すると、UE100は、UE100が家庭内又は企業ネットワーク103へ戻って、LIPA接続の再開を望んでいることをLGW116へ通知する必要がある。図7は、本発明の第1の実施の形態において、UEがLIPA接続を再開することをLGWへ通知する方法の一例を示すメッセージシーケンスチャートである。
UE100は、HeNB104へ接続した後、トラッキングエリアアップデート(Tracking Area Update:TAU)メッセージをMME105へ送信して、UE100がUTRAN102からE−UTRAN101へ変更したことをMME105へ通知する(ステップS700)。MME105は、UE100へトラッキングエリア応答(Tracking Area Response:TAR)メッセージを返信することによって、その変更を受け入れる(ステップS701)。次に、UE100は、PDNコネクションリクエストメッセージ(PDN connection request message)をMME105へ送信する(ステップS702)。PDNコネクションリクエストメッセージには、UE100がLGW116へのLIPA接続を確立しようとしていることをMME105が把握できるアクセスポイントネーム(APN)が含まれている。また、PDNコネクションリクエストメッセージには、LGW116がUE100に関してバッファリングを行っている以前のLIPA接続をUE100が再開しようとしていることを、UE100からLGW116へ通知できるインディケータが含まれている。UE100からLGW116への通知方法としては、例えば、UE100が使用していたLIPA接続のIPアドレスを含むPCO内の新たな情報要素を用いることができるが、これに限定されるものではない。
MME105は、UE100がこのLIPA接続を行えるよう許可されていることを確認した後、クリエイトセッションメッセージ(create session message)を送信することによって、UE100がLIPA接続を行おうとしていることをLGW116へ伝送する(ステップS703)。このとき、UE100が使用していたLIPA接続のIPアドレスを含むPCOは、PDNコネクションリクエストメッセージからクリエイトセッションメッセージへコピーされる。LGW116は、UE100が以前のLIPA接続の再開を望んでいることを把握し、UE100が以前使用していた同一IPアドレスを再度割り当てる。LGW116は、LIPA接続を確立するために、クリエイトセッション確認メッセージ(create session acknowledgement message)をMME105へ送り返す(ステップS704)。MME105は、ベアラセットアップメッセージを用いて、UE100のLIPAのセッションを可能とするために必要な無線ベアラを作成するようHeNB104へ通知する(ステップS705)。なお、MME105は、ステップS705におけるベアラセットアップメッセージ(bearer setup message)にPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)も加える。
その後、HeNB104は、PDNコネクションアクセプトメッセージをUE100へ転送する(ステップS706)。UE100は、LGW116によって割り当てられたIPアドレスが、以前のLIPA接続で使用されていたIPアドレスと同一である(あるいは、似ている)ことを確認する。そして、UE100及びHeNB104は、LIPA接続に関して、UE100の無線チャンネルの再構成処理(RRC再構成)を行い(ステップS707)、無線チャンネルが再構成されると、UE100はPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)をMME105へ送信することで、LIPA接続の確立完了をシグナリングする(ステップS708)。この時点以降、UE100は、以前のLIPA接続を用いてメディアサーバ115と通信を行い、データファイルの取り込みを継続することが可能となる。また、図7には不図示であるが、LGW116は、バッファリングされているLIPAのPSセッションのパケットをUE100へ転送する。
以下、この第1の実施の形態の一例について明確に説明する。ここでは、家庭内又は企業ネットワーク103において、UE100のユーザがメディアサーバ115からビデオファイルをダウンロードしようとしていることを前提とする。UE100が家庭内又は企業ネットワーク103においてLIPA接続の確立に必要な処理を実行すると、LGW116は、LIPA接続に関する条件のセットをUE100へ通知する。UE100は、ビデオファイルをダウンロードしている途中で、ユーザへの待機中CSコールが存在しているという通知をネットワークから受信する。ユーザはこのCSコールを受け入れ、UE100は、ネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへハンドオーバするようネットワークから指示を受ける。
LGW116は、UE100がCSコールによってハンドオーバされることを把握すると、UE100のLIPA接続に関するPSセッションのパケットのバッファリングを開始する。UE100は、ハンドオーバ処理の間、LGW116から提供される条件のセットに気付き、LGW116がUE100のLIPA接続に関するPSセッションのパケットをバッファリングしていることを知っているので、CSコール後に、UE100の状態を条件のセットをチェックする状態へと遷移させる。さらに、UE100は内部でタイマを開始し、UE100が家庭内又は企業ネットワーク103からどのくらいの期間離れているかを判断する。そして、CSコールの完了後、UE100は、LGW116によって提供された条件のセットがまだ有効であるかどうかを検証する。条件のセットが有効であるならば、UE100は、家庭内又は企業ネットワーク103へ戻るよう選択し、LGW116との間におけるLIPA接続を再開する。UE100は、家庭内又は企業ネットワーク103に戻ると、LIPA接続を再開するためにUE100が戻ったことをLGW116へ通知する。LGW116は、UE100がLIPA接続のために以前使用していた同一IPアドレスを再度割り当てて、バッファリングされているUE100のPSセッションのパケットをUE100へ転送する。
この第1の実施の形態では、UE100がCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークへハンドオーバされた後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUE100の現在進行中のPSセッションに関する継続を認めることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザがCSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、ホームサーバからのファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UE100は、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。そして、PSセッションが再開できると判断した場合には、UE100は、元のアクセスネットワーク(元のセル)へ接続を戻してPSセッションを再開する。
なお、上述の実施の形態(第1の実施の形態)では、図4のステップS403において、HeNB104からLGW116に対して、UE100がCSFBによって別のアクセスネットワークへハンドオーバされたことが通知される。しかしながら、HeNB104が、LGW116に対してこの通知を送信しないようにすることも可能である。その代わり、LGW116は、UE100がHeNB104からハンドオーバしたという通知をHeNB104から受けた際に、UE100のLIPA接続のPSセッションのバッファリングを開始する。例えば、UE100のLIPA接続のPSセッションがターゲットアクセスネットワークへハンドオーバできる場合には、LGW116が受ける通知(バッファリングを開始するトリガとなる通知)として変更ベアラリクエストが利用可能であるが、これに限定されるものではない。また、例えば、UE100のLIPA接続のPSセッションがターゲットアクセスネットワークにハンドオーバできない場合には、LGW116が受ける通知(バッファリングを開始するトリガとなる通知)として削除セッションリクエストが利用可能であるが、これに限定されるものではない。このように、HeNB104がLGW116に対して通知を行わないようにした場合、HeNB104とLGW116との間で相互作用が必要ではないという利点がある。これは、LGW116が、CSFBによるハンドオーバと、UE100のモビリティによるハンドオーバとを区別する必要がないことを意味する。
また、上述の実施の形態(第1の実施の形態)では、HeNB104とLGW116とが単一のデバイスに実装されていることを想定している。したがって、UE100がCSFBによってハンドオーバされる際に、HeNB104からLGW116への通知には、同一デバイス内における実装独自(implementation specific)の内部トリガが使用可能である。しかしながら、HeNB104とLGW116とが異なるデバイスに実装されていてもよい。この場合には、UE100がCSFBによってハンドオーバされたことを通知するために、HeNB104とLGW116との間でメッセージ交換が必要となる。このメッセージ交換は、例えば、HeNB104がS1APメッセージをMME105へ送信して、UE100がCSFBによってハンドオーバされたことを通知することによって実現可能である。この場合、MME105は、例えば削除セッションリクエストメッセージを用いて、この通知をSGW109経由でLGW116へ転送する。HeNB104の機能とLGW116の機能が異なるデバイスに実装される場合には、これらのデバイスの製造又は設定を容易にするという利点がある。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、図2に図示されているネットワーク構成の一例を参照しながら、本発明について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態において、UEに関するPSセッションを維持するための条件をUEへ通知するための方法の一例を説明するメッセージシーケンスチャートである。第2の実施の形態では、ユーザが、UE200を用いてメディアサーバ208からビデオストリーミングを受けようとしていることを前提とする。したがって、UE200は、PDNコネクションリクエストメッセージ(PDN connection request message)をMME204へ送信する(ステップS800)。PDNコネクションリクエストメッセージには、UE200が特定のAPNへのPDNコネクションを確立しようとしていることをMME204が把握できるアクセスポイントネーム(APN)が含まれていてもよい。MME204は、UE200によるPDNコネクションの作成が許可されていることを確認した後、クリエイトセッションメッセージ(create session message)を送信することによって、UE200がPDNコネクションを求めていることをSGW209へ通知する(ステップS801)。SGW209は、クリエイトセッションメッセージをPDN GW207へ転送することによって、UE200がPDNコネクションを求めていることをPDN GW207へ伝送する(ステップS802)。
PDN GW207は、ポリシーコントロール及びチャージングルール機能(PCRF:Policy Control and Charging Rules Function)に問い合わせを行った後、UE200によるPDNコネクションの作成のリクエストを受け入れ、クリエイトセッション確認メッセージ(create session acknowledgement message)を用いてSGW209へ応答を行う(ステップS803)。本発明では、さらにPDN GW207が、UE200への応答に条件のセットを加えるこの第2の実施の形態において、条件のセットには、例えば、UE200がCSFBを実行している場合には、PDN GW207は所定の時間だけUE200のデータパケットをバッファリングする処理を開始するという条件が含まれるが、これに限定されるものではない。また、PDN GW207はPDNコネクションをハンドオーバしてもよく、条件のセットに、PDNコネクションがハンドオーバされるかどうかについての条件が含まれてもよい。PDN GW207はデータパケットをバッファリングするので、UE200は、PDNコネクションがハンドオーバされた場合にはターゲットアクセスネットワークにおけるこのPDNセッションを削除する必要がある。また、条件のセットは、例えば、クリエイトセッション確認メッセージで運ばれるプロトコル構成オプション(PCO)内の新たな情報要素によって伝送可能であるが、これに限定されるものではない。SGW209は、クリエイトセッション確認メッセージをMME204へ転送する(ステップS804)。
MME204は、ベアラセットアップメッセージ(bearer setup message)を用いて、UE200のPDNコネクションに必要な無線ベアラを作成するよう、eNB203へ通知する(ステップS805)。さらに、MME204は、ステップS805のベアラセットアップメッセージにPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)を加えてもよい。このとき、MME204は、クリエイトセッション確認メッセージのPCOをPDNコネクションアクセプトメッセージへコピーする。eNB203は、PDNコネクションアクセプトメッセージをUE200へ転送する(ステップS806)。UE200は、PDN GW207から提供された条件のセットをUE200内部のデータベースに格納する(ステップS807)。そして、UE200及びeNB203は、PDNコネクション用のUE200の無線チャンネルの再構成を続け(ステップS808)、無線チャンネルが再構成されると、UE200はPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)をMME204へ送信することで、PDNコネクションの確立完了をシグナリングする(ステップS809)。この時点以降、UE200は、PDNコネクションを用いてメディアサーバ208と通信を行い、ビデオファイルを取り込むことが可能となる。
図9は、本発明の第2の実施の形態において、UEがCSFBに関連して別の無線アクセスネットワークへハンドオーバされたかどうかというイベントについて説明するためのメッセージシーケンスチャートである。ここでは、UE200が、メディアサーバ208と現在進行中の通信を行っており、メディアサーバ208からビデオのストリーミングを取得していることを前提とする。MME204は、UE200への待機中CSコールが存在しているという通知をMSC222から受信すると、CSサービス通知メッセージ(CS service notification message)をUE200へ送信する(ステップS900)。UE200は、CSサービス通知メッセージによって、UE200への待機中CSコールがあることを把握できる。ユーザがCSコールを受ける場合には、UE200は、拡張サービスリクエストメッセージ(Extended service request message)をMME204へ送信する(ステップS901)。UE200は、拡張サービスリクエストによって、UE200がCSコールを受け入れることを通知する。これは、例えば、拡張サービスリクエストメッセージのCSFBレスポンス情報要素によって伝送される。
MME204は、拡張サービスリクエストメッセージをUE200から受信すると、UE200がCSコールの受け入れを望んでいることを把握し、CSケーパビリティ有するドメインへUE200をハンドオーバさせる処理を開始するようeNB203へ通知する。これは、MME204が、CSFBインディケータを含むS1APメッセージをeNB203へ送信することによって実現される(ステップS902)。eNB203は、UE200がCSFBを実行しており、かつ、UE200がSIPTO PSセッションを有していることを把握すると、CSFBハンドオーバが待機中であることをPDN GW207へ通知する。この通知は、ステップS903、S904、S905において、eNB203からPDN GW207へ、MME204経由(例えば、ハンドオーバ必須メッセージ(handover required message)を用いる)及びSGW209経由(例えば、削除セッションリクエストメッセージ(Delete Session Request message)を用いる)で渡される。PDN GW207は、eNB203からの通知を受信すると、UE200へ通知された条件のセットに基づいて、以降のUE200のデータパケットをバッファリングする処理を開始する(ステップS906)。
次に、非特許文献1に記載されているCSFBのインターRATハンドオーバ手順がトリガされる(ステップS907)。このCSFBのインターRATハンドオーバ手順では、eNB203、MME204、SGW209、PDN GW207、SGSN216、MSC222、BSS215が関与して、CSケーパブルドメインにおける無線リソースの準備が行われる。ここで、ターゲットRAT(すなわち、UTRAN202)がPSサービスをサポートしていないとする。UE200のための無線リソースが準備されると、eNB203は、UE200のために選択されたターゲットアクセスCSケーパブルドメインをUE200へ通知するハンドオーバコマンド(handover command)を送る(ステップS908)。UE200は、BSS215によって管理されている、選択されたCSケーパブルドメインへの切り替えを行い、UE200が到着に成功したことを示すハンドオーバ完了(handover complete)をBSS215へ送信する(ステップS909)。
また、ターゲットアクセスネットワークがPSサービスをサポートしている場合には、UTRAN202もPSサービスをサポートしているので、MME204は、UE200のPSセッションをSGSN216へハンドオーバさせる。その結果、UE200は、UTRAN202においてPSセッションを継続することが可能となる。しかしながら、データシグナリングパスは最適化されない状態となる。図2を参照すると、UE200がメディアサーバ208からのビデオストリーミングを継続する場合には、データパスはリンク218、219、211、214となる。この最適化されていないデータパスは、セルラオペレータのEPCリソースの消費量を増大させる可能性がある。このような最適化されていないパスの使用を防ぐ方法は、例えば、UE200がEPC206からのPSサービスを削除することである。
また、図10は、本発明の第2の実施の形態において、UEが別の無線アクセスネットワークへハンドオーバされた後に、ネットワークがPSセッションの削除をトリガする場合の一例を示すメッセージシーケンスチャートである。SGSN216は、UE200のPSセッションに関する現在のデータ接続が最適化されていないことを検出すると、デタッチリクエストメッセージ(Detach Request message)をUE200へ送信する(ステップS1000)。SGSN216は、デタッチリクエストメッセージにリアタッチ(再アタッチ)のコーズ値を挿入して、デタッチ手順の完了後にUE200がアタッチ手順を実行するよう通知してもよい。また、SGSN216は、削除セッションメッセージ(Delete session message)をSGW209へ送信し、UE200のPDNコネクションを削除する(ステップS1001)。SGW209は、UE200のPDNコネクションが切断されることをPDN GW207へ通知する(ステップS1002)。PDN GW207は、UE200のPDNコネクションを削除し、削除セッション確認メッセージ(Delete session acknowledgement message)によってSGW209へ応答する(ステップS1003)。なお、図9に従うと、PDN GW207は既にUE200のPSセッションのバッファリングを開始している。SGW209は、UE200のPDNコネクションが切断されたことをSGSN216へ通知する(ステップS1004)。
また、UE200は、SGSN216からのデタッチリクエストメッセージを処理する際に、デタッチリクエストメッセージ内のリアタッチのコーズ値の存在に気付き、PDN GW207におけるベアラコンテキスト情報を削除する。なお、UE200は、ステップS908においてハンドオーバコマンドを取得する際に、PDN GW207とのPDNコネクションがUTRAN202へハンドオーバされるかどうかを把握する。ハンドオーバコマンドにPDNコネクションの識別子が含まれている場合には、PDNコネクションがターゲットアクセスネットワークへハンドオーバされることを意味する。一方、ハンドオーバコマンドにPDNコネクションの識別子が含まれていない場合には、PDNコネクションがターゲットアクセスネットワークへハンドオーバされないことを意味する。
また、UE200は、ステップS806においてPDN GW207から提供された条件のセットに基づいて、PDN GW207へのPDNコネクションを削除する処理を行う。このとき、UE200は、削除リクエストメッセージ(Detach request message)をSGSN216へ送信し、PDN GW207への接続を削除する(ステップS1005)。SGSN216は、コネクションリリースメッセージ(Connection release message)を用いて、UE200に関する無線接続をリリースするようBSS215へ依頼する(ステップS1006)。UE200及びBSS215は、接続リリース手順を行って、UE200のPSトラフィックに関する無線ベアラをリリースする(ステップS1007)。
UE200は、CSケーパブルドメインへのCSFBを実行しているとき、内部でタイマを開始し、UE200がCSケーパブルドメインにどのくらいの期間滞在しているかを把握する。図11は、本発明の第2の実施の形態において、CSFBのトリガに対してUEが実行する処理の一例を示すフローチャートである。この第2の実施の形態では、UE200がCSFBによるハンドオーバコマンドをeNB203から取得すると、その機能が開始される(ステップS1100)。機能は、PDN GW207によって提供されたUE200のPDNコネクションに関する条件のセットをUE200のデータベースから取り出す処理を行う(ステップS1102)そして、機能は、取り出された条件のセットを用いて、UE200のPDNコネクションに対して、どのような条件がPDN GW207によって設定されたのかを判断する(ステップS1104)。
PDN GW207がUE200のPSセッションのバッファリングを実行しないと判断される場合には、機能は終了となり(ステップS1106)、UE200は、ネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへのハンドオーバ処理を行う。一方、PDN GW207がUE200のPSセッションのバッファリングを実行すると判断される場合には、機能は、UE200の状態を、PDN GW207から提供された条件のセットをCSコールの完了後にUE200にチェックさせる状態とする(ステップS1108)。この場合には、UE200は、内部でタイマを開始し、UE200においてCSコールがどのくらいの期間行われたかを把握する。なお、機能は、PDN GW207がUE200のPSセッションのバッファリングを実行している場合には、選択されたCSケーパブルドメインへのハンドオーバが完了した後、PDN GW207によるPSセッションの維持が不要な場合は、該当するPSセッションをネットワークから削除するようUE200へ指示を行ってもよい。そして、機能は終了となり(ステップS1106)、UE200はネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへのハンドオーバ処理を行う。
UE200は、CSコールの終了後、PDN GW207から提供された条件のセットがまだ有効かどうかをタイマの値を用いてチェックする。図12は、本発明の第2の実施の形態において、CSコールの終了後にUEによって行われる処理の一例を示すフローチャートである。UE200がCSコールを終了し、PDN GW207によって提供された条件のセットをCSコールの完了後にチェックする状態となると、その機能は開始される(ステップS1200)。そして、機能は、PDN GW207によって提供された条件のセットがCSコール後もまだ有効かどうかを判断する(ステップS1202)。PDN GW207によって提供された条件のセットが最早無効であると判断される場合には、機能は終了となる(ステップS1204)。なお、この時点で、UE200のグラフィックユーザインタフェース(GUI)か、UE200が最早PSサービスを持っておらず、次のステップに関してユーザからの入力待ちであることをユーザに対して表示してもよい。
また、PDN GW207によって提供された条件のセットがまだ有効であると判断される場合には、機能は、UE200のアクセスストラタム(AS)レイヤに対して、UE200がPSサービスを受けていた以前のセルへ戻る選択を行うよう指示する(ステップS1206)。なお、条件のセットがまだ有効かどうかを判断する方法としては、例えば、PDN GW207のバッファリングの期間が、UE200によって開始されたCSコールがどのくらいの期間だったかを示すタイマより短いことを確認すればよいが、これに限定されるものではない。なお、UE200がPSサービスを受けていた以前のセルに戻る方法は、UE200のアプリケーションレイヤがUE200のASレイヤへコマンドを発行し、UE200が以前存在していたE−UTRAN201のセル識別子を最優先とする優先付けを行うことで実現可能となるが、これに限定されるものではない。機能は、UE200がPSサービスに関して存在していた以前のセルへ戻ることを選択するようASレイヤへ指示すると、終了となる(ステップS1204)。
UE200は、UE200がPSサービスに関連して存在していた以前のセルへ戻る選択を行ってeNB203へ接続すると、PDNコネクションの再開を望んでいるためUE200がeNB203へ戻ったことを通知する。図13は、本発明の第2の実施の形態において、UEがPDNコネクションを再開することをLGWへ通知する方法の一例を示すメッセージシーケンスチャートである。
UE200は、eNB203へ接続した後、アタッチリクエストメッセージ(Attach request message)をMME204へ送信する(ステップS1300)。さらに、UE200は、PDNコネクションリクエストメッセージ(PDN connection request message)もMME204へ送信し、UE200がPDNコネクションを望んでいることを通知する。また、PDNコネクションリクエストメッセージに、PDN GW207がUE200のためにバッファリングしていた以前のPDNコネクションの再開を望んでいることを、UE200からPDN GW207へ通知できるインディケータを挿入してもよい。この第2の実施の形態において、UE200からPDN GW207への通知方法としては、例えば、UE200が使用していたPDNコネクションのIPアドレスを含むPCO内の新たな情報要素を用いることができるが、これに限定されるものではない。
MME204は、UE200がこのPDNコネクションを行えるよう許可されていることを確認した後、クリエイトセッションメッセージ(create session message)を送信することによって、UE200がPDNコネクションを行おうとしていることをSGW209へ伝送する(ステップS1301)。UE200が使用していたPDNコネクションのIPアドレスを含むPCOは、PDNコネクションリクエストメッセージからクリエイトセッションメッセージへコピーされる。SGW209は、クリエイトセッションメッセージをPDN GW207へ転送する(ステップS1302)。PDN GW207は、UE200が以前のPDNコネクションの再開を望んでいることを把握し、UE200が以前使用していた同一IPアドレスを再度割り当てる。PDN GW207は、PDNコネクションを確立するためにクリエイトセッション確認メッセージ(create session acknowledgement message)をSGW209へ送り返す(ステップS1303)。SGW209は、クリエイトセッション確認メッセージをMME204へ転送する(ステップS1304)。
MME204は、アタッチアクセプトメッセージ(attach accept message)を送信することによって、EPC206へのアタッチに成功したことをUE200へ通知する(ステップS1305)。さらに、MME204は、ベアラセットアップメッセージ(bearer setup message)を用いて、UE200のPDNセッションを可能とするために必要な無線ベアラを作成するようeNB203へ通知する(ステップS1306)。なお、MME204は、ステップS1306のベアラセットアップメッセージにPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)を加えてもよい。すなわち、ステップS1305のベアラセットアップメッセージと、ステップS1306のPDNコネクションアクセプトメッセージを1つにまとめてもよい。eNB203は、PDNコネクションアクセプトメッセージをUE200へ転送する(ステップS1307)。UE200は、PDN GW207によって割り当てられたIPアドレスが以前のPDNコネクションで使用されていたIPアドレスと同一であることが分かる。UE200及びeNB203は、PDNコネクション用のUE200の無線チャンネルの再構成処理を行い(ステップS1308)、無線チャンネルが再構成されると、UE200は、PDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)をMME204へ送信することで、PDNコネクションの確立完了をシグナリングする(ステップS1309)。この時点以降、UE200は、PDNコネクションを用いて、メディアサーバ208と通信を行い、ビデオファイルのストリーミングを継続して取得することが可能となる。なお、図13には不図示だが、PDN GW207は、バッファリングされたPSセッションのパケットをUE200へ転送する。
以下、この第2の実施の形態の一例について明確に説明する。ここでは、セルラオペレータが、EPCのリソースの最適化を行うために、すべてのUE200のSIPTOを常に実行しようとするという単純なポリシーを持っていることを前提とする。また、UE200は、現在、PDN GW207経由でEPC206に接続されており、メディアサーバ208からビデオファイルをストリーミングしているとする。メディアサーバ208からビデオファイルをストリーミングしている間、UE200は、ユーザへの待機中CSコールが存在しているという通知をネットワークから受信する。ユーザはこのCSコールを受け入れ、UE200は、ネットワークによって選択されたCSケーパブルドメインへハンドオーバするようネットワークから指示を受ける。
PDN GW207は、UE200がCSコールによってハンドオーバされることを把握すると、UE200へのPSセッションのパケットのバッファリングを開始する。UE200は、ハンドオーバ処理の間、PDN GW207から提供される条件のセットに気付き、PDN GW207がUE200へのPSセッションのパケットをバッファリングしていることを知っているので、CSコール後に、条件のセットをチェックする状態とする。さらに、UE200は内部でタイマを開始し、UE200が接続されていた以前のセルからどのくらいの期間離れているかを判断する。さらに、UE200は、PDN GW207からの指示に従って、PSセッションがハンドオーバされる場合にはPSセッションを終了するようSGSN216へ通知する。そして、CSコールの完了時、UE200は、PDN GW207によって提供された条件のセットがまだ有効であるかどうかを検証する。条件のセットが有効であるならば、UE200は、PSサービスに関連してUE200が存在していた以前のセルへ戻るよう選択し、PDN GW207とのPDNコネクションを再開する。UE200は、PSサービスに関して存在していた以前のセルに戻ると、PDNコネクションを再開するためにUE200が戻ったことをPDN GW207へ通知する。PDN GW207は、UE200が以前使用していた同一IPアドレスを再度割り当てて、バッファリングされていたPSセッションのパケットをUE200へ転送する。
この第2の実施の形態では、UE200がCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークにハンドオーバされた後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUE200の進行中のPSセッションに関する継続を認めることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザが、CSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、メディアサーバからのファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UE200は、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。そして、PSセッションが再開できると判断した場合には、UE200は、元のアクセスネットワーク(元のセル)へ戻ってPSセッションを再開する。また、第2の実施の形態では、UE200がCSコールを受けるCSケーパブルドメインへ、PSセッションのハンドオーバを行うようにすることも可能である。
なお、上述の実施の形態(第2の実施の形態)では、図9のステップS903〜S905において、eNB203からPDN GW207に対して、UE200がCSFBによって別のアクセスネットワークへハンドオーバされたことが通知される。しかしながら、eNB203が、PDN GW207に対してこの通知を送信しないようにすることも可能である。その代わり、PDN GW207は、UE200がハンドオーバを行ったという通知をeNB203から受けた際に、UE200のPSセッションのバッファリングを開始する。例えば、UE200のPSセッションがターゲットアクセスネットワークへハンドオーバできる場合には、PDN GW207が受ける通知(バッファリングを開始するトリガとなる通知)として変更ベアラリクエストが利用可能であるが、これに限定されるものではない。また、例えば、UE200のPSセッションがターゲットアクセスネットワークへハンドオーバできない場合には、PDN GW207が受ける通知(バッファリングを開始するトリガとなる通知)として削除セッションリクエストが利用可能であるが、これに限定されるものではない。このように、eNB203がPDN GW207に対して通知を行わないようにした場合には、eNB203とPDN GW207との間で相互作用が必要ではないという利点がある。これは、PDN GW207が、CSFBによるハンドオーバとUE200のモビリティによるハンドオーバとを区別する必要がないことを意味する。
また、上述の実施の形態(第2の実施の形態)では、eNB203とPDN GW207とが異なるデバイスに実装されていることを想定している。したがって、UE200がCSFBによってハンドオーバされたことを通知するためには、eNB203とPDN GW207との間で標準化されたメッセージ交換が必要となる。このメッセージ交換は、例えば、eNB203がS1APメッセージ(例えば、ハンドオーバリクエストメッセージ)をMME204へ送信して、UE200がCSFBによってハンドオーバされたことを通知することによって実現可能である。この場合、MME204は、例えば削除セッションリクエストメッセージを用いて、この通知をSGW209及びPDN GW207へ転送する。しかしながら、eNB203、SGW209、PDN GW207が単一のデバイスに実装されていてもよい。この場合には、UE100がCSFBによってハンドオーバされたことを、eNB203からSGW209及びPDN GW207へ通知するために、同一デバイス内における実装独自(implementation specific)の内部トリガが使用可能である。単一のデバイスにすべての機能を実装させる場合には、機能間のメッセージがデバイス間接続を介して交換される必要がある場合に生じる送信遅延を低減できるという利点がある。
<ホームフェムトセルにおいてSIPTOが実行される第1派生例>
また、上述の第2の実施の形態では、SIPTOによるUE200のPSセッションのオフロードが、セルラオペレータのコアネットワークエンティティで起こることについても説明したが、第1の実施の形態(図1の構成)において、UE100がLGW116を有するフェムトセルへ移動した場合においても、SIPTOによるUE100のPSセッションのオフロードが起こる可能性がある。例えば、UE100が家庭内又は企業ネットワーク103に移動した場合、MME105は、UE100のために地理的により近いゲートウェイ(LGW116)を検出してSIPTOをトリガするよう決定する。
図14は、本発明の第1の実施の形態において、UEに関するSIPTO PSセッションを維持する条件をUEへ通知する方法の一例を説明するメッセージシーケンスチャートである。この第1の実施の形態において、UE100はEPC107へのPDNコネクションを1つだけ有しており、PDNコネクションがPDN GW108によって管理されているとする。この場合、MME105は、デタッチリクエストメッセージ(Detach Request message)をUE100へ送信する(ステップS1400)。MME105は、デタッチリクエストメッセージにリアタッチ(再アタッチ)のコーズ値を挿入して、デタッチ手順の完了後にアタッチ手順を実行するようUE100へ通知する。また、MME105は、削除セッションメッセージ(delete session message)をSGW109へ送信し、UE100のPDN GW108へのPDNコネクションを削除する(ステップS1401)。SGW109は、UE100のPDNコネクションが切断されることをPDN GW108へ通知する(ステップS1402)。PDN GW108は、UE100のコンテキストを削除し、削除セッション確認メッセージ(delete session acknowledgement message)によってSGW109へ応答する(ステップS1403)。SGW109は、UE100のPDNコネクションが切断されたことをMME105へ通知する(ステップS1404)。
また、UE100は、MME105からのデタッチリクエストメッセージを処理する際に、リアタッチのコーズ値の存在に気付き、PDN GW108におけるベアラコンテキスト情報を削除する。また、UE100は、デタッチアクセプトメッセージ(detach accept message)をMME105へ送信する(ステップS1405)。MME105は、S1APコネクションリリースメッセージ(S1AP connection release message)を用いて、UE100のRRC接続をリリースするようHeNB104へ依頼する(ステップS1406)。UE100及びHeNB104は、UE100の無線ベアラをすべて削除するためにRRC接続リリース手順を行う(ステップS1407)。そして、RRC接続リリース手順の後、デタッチ手順は完了となる。
このデタッチ手順が完了すると、UE100は、MME105の指示に従って、EPC107へのアタッチ手順を実行する。UE100及びHeNB104は、UE100のRRC接続を確立するためのやり取りを行う(ステップS1408)。RRC接続がセットアップされると、UE100は、アタッチリクエストメッセージ(Attach request message)をMME105へ送信する(ステップS1409)。さらに、UE100は、PDNコネクションリクエストメッセージ(PDN connection request message)もMME105へ送信し、UE100がEPC107へのPDNコネクションを望んでいることを通知する。MME105は、UE100の識別子及び加入者情報を確認し、UE100に適切なゲートウェイを選択する処理を行う。MME105は、LGW116が地理的にUE100に近いことに気付き、UE100に対してLGW116を選択する。そして、MME105は、クリエイトセッションメッセージ(create session message)をLGW116へ送信する処理を行う(ステップS1410)。LGW116は、UE100のリクエストを受け入れて、クリエイトセッション確認メッセージ(create session acknowledgement message)をMME105へ送り返すことによって、PDNコネクションを作成する(ステップS1411)。なお、本発明では、LGW116は、さらに、UE100への応答に条件のセットを挿入する。ここでは、条件のセットには、UE100がCSFBを実行している場合には、LGW116がPDNコネクションのハンドオーバを実行し、さらに、所定の時間だけUE100のデータパケットのバッファリングを開始するという条件を含まれているが、これに限定されるものではない。また、条件のセットが、クリエイトセッション確認メッセージで運ばれるPCO内の新たな情報要素によって伝送されてもよいが、これに限定されるものではない。
MME105は、アタッチアクセプトメッセージ(Attach accept message)を送信することによって、EPC107へのアタッチに成功したことをUE100へ通知する(ステップS1412)。さらに、MME105は、ベアラセットアップメッセージ(bearer setup message)を用いて、UE100のPSセッションを可能とするために必要な無線ベアラを作成するようHeNB104へ通知する。なお、MME105は、ステップS1413のベアラセットアップメッセージにPDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)を加えてもよい。なお、MME105は、クリエイトセッション確認メッセージ内のPCOをPDNコネクションアクセプトメッセージへコピーする。そして、HeNB104は、PDNコネクションアクセプトメッセージをUE100へ転送する(ステップS1414)。UE100は、LGW116によって提供された条件のセットをUE100内のデータベースへ格納する(ステップS1415)。UE100及びHeNB104は、PDNコネクション用のUE100の無線チャンネルの再構成処理を行い(ステップS1416)、無線チャンネルが再構成されると、UE100は、PDNコネクションアクセプトメッセージ(PDN connection accept message)をMME105へ送信することで、PDNコネクションの確立完了をシグナリングする(ステップS1417)。この時点以降、EPC107からのUE100のトラフィックを移動することによって、UE100に関するSIPTOが有効となる。UE100は、LGW116とのPDNコネクションを使用して、インターネット113上のエンティティと通信を行う。
また、図15は、本発明の第1の実施の形態において、UEがCSFBに関連して別のアクセスネットワークへハンドオーバされる場合の一例を示すメッセージシーケンスチャートである。MME105は、UE100への待機中CSコールが存在しているという通知をMSC128から受信すると、CSFB手順をトリガして、UE100をCSケーパビリティドメインへハンドオーバさせる(ステップS1500)。なお、このステップS1500は、図4のステップS400からS407と同一であり、ここでは詳細な説明は省略する。また、UTRAN102もPSサービスをサポートしているので、ステップS400からステップS407までの処理の間に、MME105は、UE100のPSセッションをSGSN124へハンドオーバさせる。したがって、UE100は、UTRAN102においてPSセッションを継続することが可能となる。
しかしながら、この場合にはデータシグナリングパスは最適化されない。ここで、DSLプロバイダとEPCとが同一セルラオペレータに属していると仮定すると、UTRAN102へハンドオーバした際のUE100のデータパスに関連して、SGW109とLGW116との間に論理的なリンクが存在する。この論理的なリンク120は、物理的なリンク:SGW109→リンク111→リンク114→リンク122→リンク121→LGW116を通る。例えば、UE100がUTRAN102に存在する際にインターネット113へデータパケットを送信している場合には、パケットは、リンク126→リンク127→リンク111→リンク114→リンク122→リンク121→リンク121→リンク122を通過する。この最適化されていないデータパスは、セルラオペレータのEPCリソース消費量を増大させる可能性がある。
このように最適化されていないパスの使用を防ぐ解決方法は、UE100がEPC107からのPSセッションを削除することである。UE100は、UTRAN102へのハンドオーバに成功すると、PSサービスに関してデタッチリクエストメッセージ(Detach Request message)をSGSN124へ送信する(ステップS1501)。UE100がPSサービスをデタッチする理由は、LGW116によって提供された条件のセットから、UE100のデータパケットがLGW116にバッファリングされていることをUE100が把握しているからである。この実施の形態では、EPC107内のエンティティ(すなわち、MME105及びSGSN124)が、本発明に対してレガシのエンティティであることを前提としている。したがって、本発明をサポートするために、MME105及びSGSN124の機能を拡張することは考慮していない。したがって、レガシの特徴をサポートした場合には、SIPTOのPDNコネクションは、MME105からSGSN124へハンドオーバされる。PSサービスに関するデタッチリクエストをUE100からSGSN124へ送信させることによって、UE100がCSコール後にSIPTOに関するPDNコネクションを再開しようとする場合に、UE100とネットワークとの間における状態の誤同期が避けられる。
SGSN124は、UE100からのデタッチリクエストメッセージを受信すると、UE100のPSサービスのコンテキストを削除する(ステップS1502)。UE100がCSケーパブルドメインへのCSFBを実行している場合、UE100は内部でタイマを開始し、UE100がどのくらいの期間だけCSケーパブルドメインに滞在しているかを把握する。なお、UE100がPSセッションを再開するために、家庭内又は企業ネットワーク103へ戻るよう選択すべきかどうかを判断するための後続のステップは、図11及び図12に示す手順に従う。したがって、ここでは詳細については省略する。
この場合も、UE100がCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークへハンドオーバした後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUE100の進行中PSセッションを継続させることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザがCSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、ホームサーバからのメディアファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UE100は、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。
<複数のPDNコネクションが存在する第2派生例>
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、UEがEPCへのPDNコネクションを1つだけ有しており、PDNコネクションがそのPDN GWによって管理されていることを前提としている。しかしながら、UEは、異なるPDN GWに管理されている複数のPDNコネクションを持つことも可能である。
例えば図2のネットワーク構成において、UE200は、あるPDN GW207とPDNコネクションを有してインターネット213へアクセスしており、さらに、別のPDN GWとPDNコネクションを有してユーザの企業ネットワークへアクセスしているとする。異なるPDN GWへの複数のPDNコネクションが存在する状態において、SGSN216は、デタッチ手順を用いる代わりに、PDN GW207からGGSN220へのオフロードをトリガした場合には、デアクティベートベアラメッセージを用いてUE200を別のPDN GWへオフロードする。デアクティベートベアラメッセージには、ベアラの再アクティベートをUE200に指示するためのコーズ値が存在する。アクティベーション手順が実行されると、SGSN216は、GGSN220を選択してUE200をオフロードする。
また、例えば図1のネットワーク構成において、UE100はあるPDN GW108とPDNコネクションを有してインターネット113へアクセスしており、さらに、別のPDN GWとPDNコネクションを有してユーザの企業ネットワークへアクセスしているとする。このように、異なるPDN GWへの複数のPDNコネクションが存在する状態において、MME105は、デタッチ手順を用いる代わりに、PDN GW108からLGW116へのオフロードをトリガした場合には、デアクティベートベアラメッセージを用いてUE100を別のPDN GWへオフロードする。デアクティベートベアラメッセージには、ベアラの再アクティベートをUE100に指示するためのコーズ値が存在する。アクティベーション手順が実行されると、MME105は、LGW116を選択してUE100をオフロードする。
<CSコールを受けた後のUEへ条件のセットを提供する第3派生例>
また、上述の第1及び第2の実施の形態において、UEがCSコールを受けた後に、条件のセットがUEへ提供されるようにすることも可能である。例えば、上述の第1の実施の形態では、UE100のPSセッションを維持する条件のセットが、UE100がLGW116へのPDNコネクションを確立する際にLGW116から送信されると仮定している。しかしながら、UE100がUTRAN102へハンドオーバされてCSコールを受けた後に、LGW116が条件のセットをUE100へ送信することも可能である。例えば、LGW116は、タイムスタンプ付の条件のセットをMME105へ渡す。この条件のセットには、例えば、LGW116がUE100のパケットをバッファリングする期間が含まれるようにすることが可能であるが、これに限定されるものではない。ここで、ターゲットRAT(すなわち、UTRAN102)がPSサービスをサポートしていないと仮定する。MME105は、UE100がUTRAN102に存在していることを把握すると、条件のセット及びタイムスタンプをSGSN124へ渡し、SGSN124からUE100へ通知メッセージが送信される。この通知メッセージには、LGW116から受信した条件のセット及びタイムスタンプをUE100へ伝送するための新たな情報要素が存在する。UE100は、CSコールを完了すると、条件のセットがまだ有効かどうかをチェックする。例えば、条件のセットに、LGW116がUE100のSIPTOコネクションのパケットをバッファリングする期間が含まれている場合には、UE100の現在時刻とLGW116から送信されたタイムスタンプとを比較することによって、UE100は、これらの時間差を計算することができる。UE100は、この時間差と条件のセットに記載されている期間とを比較する。この時間差が条件のセットに記載されている期間より短い場合には、UE100は、家庭内又は企業ネットワーク103に戻るよう選択し、LGW116とのPDNコネクションを再開して、バッファリングされているパケットを取得する。
また、更なる派生例として、ターゲットRAT(すなわち、UTRAN102)がPSサービスをサポートしていない場合には、MME105は、条件のセット及びタイムスタンプをMSC128へ渡し、MSC128からUE100へ通知メッセージが送信されるようにすることが可能である。この通知メッセージには、LGW116から受信した条件のセット及びタイムスタンプをUE100へ伝送するための新たな情報要素が存在する。UE100は、CSコールを完了すると、条件のセットがまだ有効かどうかをチェックする。例えば、条件のセットに、LGW116がUE100のSIPTOコネクションのパケットをバッファリングする期間が含まれている場合には、UE100の現在時刻とLGW116から送信されたタイムスタンプとを比較することによって、UE100は、これらの時間差を計算することができる。UE100は、この時間差と条件のセットに記載されている期間とを比較する。この時間差が条件のセットに記載されている期間より短い場合には、UE100は、家庭内又は企業ネットワーク103へ戻るよう選択し、LGW116とのPDNコネクションを再開して、バッファリングされているパケットを取得する。
このように、UE100がCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークへハンドオーバされた後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUEの進行中のPSセッションに関する継続を認めることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザがCSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、サーバからのファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UEは、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。また、さらに、現在CSFBで用いられているシグナリングを拡張するだけで、UEのPSセッションの維持をサポートできるという利点も有している。
<ハンドオーバコマンドを用いて条件のセットが送信される第4派生例>
上述の第1及び第2の実施の形態では、UEがPDNコネクションを確立する際に、UEのPSセッションを維持する条件のセットが、PDN GW又はLGWから送信されると仮定している。しかしながら、UEがCSケーパブルドメインへのハンドオーバを行っている最中に、PDN GW又はLGWが条件のセットをUEへ送信することも可能である。例えば、ハンドオーバコマンドメッセージが送信される際に、UEへ送信すべき条件のセットがeNB又はHeNBへ渡される。なお、条件のセットをeNB又はHeNBへ渡す方法として、例えば、実装独自のメッセージを使用することが挙げられる。また、PDN GW又はLGWは、例えばクリエイトセッション確認メッセージを用いて、条件のセットをSGW経由でMMEへ渡すことも可能である。MMEはS1APメッセージ(例えば、S1−AP UEコンテキスト変更リクエスト)を用いて、条件のセットをeNB又はHeNBへ渡す。
例えば、図1のネットワーク構成において、LGW116は、UE100がLGW116との間でLIPA PDNコネクションを確立する際に、UE100のLIPA PDNコネクションに関する条件のセットをHeNB104へ通知する(MME105を通じて)。HeNB104は、UE100がCSFBによってハンドオーバしなければならないことを把握すると、UE100へのハンドオーバコマンドメッセージ(ステップS406において送信される)に、条件のセットを挿入する。UE100は、ハンドオーバコマンドメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、CSコール後にUE100がLIPA PSセッションを再開できるかどうかを判断する。
また、例えば、図2のネットワーク構成において、PDN GW207は、UE200がPDN GW207とのPDNコネクションを確立する際に、UE200のPDNコネクションのための条件のセットをeNB203へ通知する(SGW209及びMME204を通じて)。eNB203は、UE200がCSFBによってハンドオーバしなければならいことを把握すると、UE200へのハンドオーバコマンドメッセージ(ステップS908において送信される)に、条件のセットを挿入する。UE200は、ハンドオーバコマンドメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、CSコール後にUE200がPSセッションを再開できるかどうかを判断する。
このように、UEがCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークへハンドオーバされた後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUEの進行中のPSセッションに関する継続を認めることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザがCSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、ホームサーバからのメディアファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UEは、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。また、さらに、UEがセットアップしているすべてのPDNコネクションに関連した条件のセットがUEへ送信される必要がなくなるという利点がある。
<eNB/HeNBによってバッファリングが行われる第5派生例>
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、UEのPSトラフィックのバッファリングがPDN GW又はLGWによって行われると仮定しており、PDN GW又はLGWがUEのPSセッションを維持するための条件のセットをUEへ送信している。しかしながら、UEのPSセッションのバッファリングは、eNB又はHeNBにおいても実行可能である。これは、PDN GW又はLGWが、本発明に対するレガシ(本発明に係る機能をサポートしていないデバイス)である場合に有効であるが、一方、eNB又はHeNBが、PSセッションを再開できるよう拡張される必要がある。これを実現するためには、例えば、UEがCSFBによって別のアクセスネットワークへハンドオーバされる際に、eNB又はHeNBがUEのプロキシとして動作する。PDN GW又はLGWは、eNB又はHeNBへUEのPSトラフィックを送信し続け、eNB又はHeNBが、所定の期間バッファリングを行う。
例えば、図1のネットワーク構成において、HeNB104は、UE100がLGW116との間でLIPA PDNコネクションを有していることを把握する。HeNB104は、CSFBによってUE100をハンドオーバさせる際に、UE100へのハンドオーバコマンドメッセージ(ステップS406において送信される)に条件のセットを挿入する。なお、HeNB104は、LIPA PSコンテキストを削除するためのS1APリリースメッセージをMME105へ送信しない。LGW116は、LIPA PSトラフィックをHeNB104へ送信し続け、HeNB104は、条件のセットに示されている所定の期間だけ、UE100のLIPA PSトラフィックのバッファリングを開始する。UE100は、ハンドオーバコマンドメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、CSコール後にUE100がLIPA PSセッションを再開できるかどうかを判断する。
また同時に、HeNB104は、UE100へのハンドオーバコマンドメッセージに付加情報を挿入して、CSコールが終わった際にUE100が接続を容易に再開できるようにすることが可能である。例えば、UE100がCSコール後にE−UTRANへ接続を戻す際にHeNB104がUE100を識別できるようにする特定の識別子、UE100及びHeNB104が暗号化の再確立を行えるようにするセキュリティ鍵材料、完全保護鍵、無線ベアラIDマッピングなどの付加情報を挿入することが可能である。HeNB104は、UE100がHeNB104から離れてCSセッションを実行する際に、受信パケットを無線ベアラへ送信するのではなく、その代わりにバッファリングを行うという点を除いて、UE100がまだその通信範囲内に存在するかのように動作する。UE100は、CSコールを終了すると、HeNB104への直接接続に戻して、ハンドオーバコマンド内のHeNB104から提供された情報を用いて、必要な無線ベアラの再確立を行う。そして、HeNB104は、対応する無線ベアラを通じて、バッファリングされているパケットをUE100へ転送し、LIPA/SIPTOPSセッションが再開される。
また、例えば、図2のネットワーク構成において、eNB203が、UE200がPDN GW207とのPDNコネクションを有していることを把握する。eNB203は、CSFBによってUE200をハンドオーバさせる際に、UE200へのハンドオーバコマンドメッセージ(ステップS0908において送信される)に条件のセットを挿入する。なお、eNB203は、UE200のPSコンテキストを削除するためのS1APメッセージをMME204へ送信しない。PDN GW207は、PSトラフィックをeNB203へ送信し続け、eNB203は、条件のセットに示されている所定の期間だけ、UE200のPSトラフィックのバッファリングを開始する。UE200は、ハンドオーバコマンドメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、CSコール後にUE200がPSセッションを再開できるかどうかを判断する。
このように、UE100がCSコールに関連して(すなわち、CSコールを行うか、あるいは、受けるために)別のアクセスネットワークへハンドオーバされた後であっても、あるアクセスネットワークにおけるUEの進行中のPSセッションに関する継続を認めることによって、本発明の目的が実現される。これは、ユーザがCSコールを完了した後に、CSコールの前に行っていたPSセッション(例えば、ホームサーバからのメディアファイルのダウンロード)を再開できることを意味する。UEは、ネットワークによって提供された条件に基づいて、PSセッションを再開できるかどうかを判断する。また、さらに、PDN GW又はLGWが本発明に対してレガシであってもよいという利点がある。
<ターゲットRATがPSサービスをサポートしていない第6派生例>
上述の第1及び第2の実施の形態では、UEがCSFBによってハンドオーバされる際に、ターゲットRATがPSサービスをサポートしていることを前提としている。しかしながら、例えば、ターゲットRATがGREANの場合など、ターゲットRATがPSサービスをサポートしない可能性もある。このように、ターゲットRATがPSサービスをサポートしていない場合であっても、UEのPSセッションを維持する本発明の解決方法は適用可能である。
ターゲットRATがPSサービスをサポートしていない場合、UEのPSセッションは終端されているので、SGSNがインターRATハンドオーバ手順に関与することはない。なお、HeNB又はeNBは、ターゲットRATへUEを移すためのハンドオーバコマンドメッセージの代わりに、RRCコネクションリリースメッセージを送信する。RRCコネクションリリースメッセージには、UEがどのRATに移されるのかを知らせるための通知である。同様に、UEは、ハンドオーバ完了メッセージを送信せず、その代わりに、ルーティングエリア更新(RAU)メッセージ、又は、位置エリア更新(LAU)メッセージを送信する。
例えば、図4を参照すると、ここでは、SGSN124はステップS405におけるインターRATハンドオーバ手順に関与していない。HeNB104は、UTRAN102がPSサービスをサポートできないことを知っている場合には、RRC接続リリースメッセージをUE100へ送信する。RRC接続リリースメッセージには、UTRAN102を選択するようUE100へ知らせる通知が存在している。UE100は、RRC接続リリースメッセージの情報を用いて、UTRAN102を選択する。同様に、HeNB104及びUE100は、ハンドオーバがCSFBによるものであることを把握すると、HeNB104及びUE100の両方共、UE100のLIPA PSセッションのコンテキストを維持する。これによって、UE100は、CSコール後にE−UTRAN101へ戻る際に、LIPA PSセッションを再開することが可能となる。
また、例えば、図9を参照すると、ここでは、SGSN216は、ステップS907におけるインターRATハンドオーバ手順に関与していない。eNB203は、UTRAN202がPSサービスをサポートできないことを知っている場合には、RRC接続リリースメッセージをUE200へ送信する。RRC接続リリースメッセージには、UTRAN202を選択するようUE200へ知らせる通知が存在している。UE200は、RRC接続リリースメッセージの情報を用いて、UTRAN202を選択する。同様に、eNB203及びUE200は、ハンドオーバがCSFBによるものであることを把握すると、eNB203及びUE200の両方共、UE200のPSセッションのコンテキストを維持する。これによって、UE200は、CSコール後にE−UTRAN201へ戻る際に、PSセッションを再開することが可能となる。
さらに、別の派生例では、図1において、UE100がLGW116とLIPA PDNコネクションを確立する際に、LGW116は、UE100のLIPA PDNコネクションに関する条件のセットをHeNB104へ通知する。HeNB104は、UTRAN102が、PSサービスをサポートしていないこと、さらに、UE100がCSFBによってハンドオーバしなければならないことを把握すると、UE100へ送信するRRC接続リリースメッセージに条件のセットを挿入する。UE100は、RRC接続リリースメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、UE100がCSコール後にLIPA PSセッションを再開できるかどうかを判断する。
さらにまた別の派生例では、図2を参照すると、UE200がPDN GW207とPDNコネクションを確立する際に、PDN GW207は、UE200のPDNコネクションに関する条件のセットをeNB203へ通知する(SGW209及びMME204を通じて)。eNB203は、UTRAN202がPSサービスをサポートしていないことを把握し、さらに、UE200がCSFBによってハンドオーバしなければならないことを把握すると、UE200へ送信するRRC接続リリースメッセージに条件のセットを挿入する。UE200は、RRC接続リリースメッセージから条件のセットを抽出し、これを用いて、UE200がCSコール後にPSセッションを再開できるかどうかを判断する。
<CSコール前のネットワークに戻った際に、SIPTOをトリガするかどうかを判断する第7派生例>
また、上述の実施の形態において、UEがCSコール前のネットワークに戻った際に、SIPTOをトリガするかどうかを動的に判断することも可能である。上述の説明では、例えば図1において、UE100がCSコール後に家庭内又は企業ネットワーク103へ戻るよう選択されたときに、MME105がSIPTOをトリガしてUE100に関するLGW116を選択し直すと仮定している。MME105がLGW116を選択する理由は、セルラオペレータが、すべてのUEに関するSIPTOを常に実行してEPC107のリソースの最適化を行おうとする単純なポリシーを持っているからである。すなわち、これは、ポリシーが静的であることを意味している。しかしながら、ポリシーを動的なものとして、MME105が、EPC107のリソース利用に基づいて、SIPTOがトリガされるべきであるかどうかを判断することも可能である。この場合、例えば、CSコール後にUE100が家庭内又は企業ネットワーク103へ戻るよう選択する際に、MME105は、SIPTOを実行しないよう決定し、UE100をPDN GW108へ接続させることが可能である。このとき、PDN GW108は、UE100の以前のPDNコネクションのコンテキストを持っていないので、UE100に対して、新たなIPアドレスを用いた新たなPDNコネクションを割り当てる。UE100は、LGW116によって提供される条件のセットがまだ有効であること、さらに、UE100が以前のIPアドレスを取得していないことを把握した場合には、SIPTOがトリガされていないと推定して、別のPDN GWへ接続される。
しかしながら、LGW116は、条件のセットが無効になるまでUE100のパケットのバッファリングを続けることになる。したがって、UE100は、LGW116に対して、UE100は別のPDN GWに接続されていることを通知し、UE100に関するバッファをクリアするよう依頼することが有用である。このようなLGW116への通知は、HeNB104を経由して行うことが可能である。また、UE100は、MME105へのPDNコネクションリクエストの間に、LGW116へ接続することが望ましいことをMME105へ通知することも可能である。その結果、MME105は、可能であれば、UE100のためにLGW116を選択する。
<条件のセットに係る第8派生例>
上述の実施の形態では、条件のセットが、UEのPSトラフィックのバッファリングが可能な期間、さらには、UEのPDNコネクションがターゲットアクセスへハンドオーバされることの通知を含む場合について説明している。しかしながら、条件のセットにはその他の条件やパラメータが含まれてもよい。例えば、条件のセットに、CSコール後にUEのPSトラフィックを再開するためにUEが調整を必要とする周波数が含まれてもよい。
例えば、UE100が受信した条件のセットには、LGW116がUE100のLIPA PSセッションをバッファリングする期間が含まれており、さらに、セル(E−UTRAN101)の周波数が含まれている。CSコール後、UE100は、条件のセットに示されている期間を用いて、UE100がLIPA PSセッションを再開できるかどうかを判断する。そして、再開できるのであれば、UE100は、LIPAセッションを再開するためにHeNB104によって管理されているセル(E−UTRAN101)へ戻るよう選択する際の参考として、条件のセットに示されている周波数を利用する。
<UEがバッファリング時間に関してHeNBと交渉を行う第9派生例>
条件のセットで示されている期間は、例えば、ネットワークのケーパビリティ(例えば、データ格納キャパシティ)に基づき、ネットワークが決定することが可能である。しかしながら、この期間に関してUEとネットワークとの間で交渉が行われてもよい。この交渉は、UEが行う又は受けるCSコールのタイプに適した動的な期間の設定を可能にするという利点を有する。例えば、UE100は、CSケーパブルドメインへの切り替えが単にショートメッセージの送信(SMS)のためだけであることを把握すると、LGW116がUE100のLIPA PSトラフィックをバッファリングするために必要な期間が短いことをLGW116へ通知する。この場合、UE100は、SMSの送信が完了するとすぐにE−UTRAN101へ戻って、LIPA PSトラフィックを継続する。
<バッファリングエンティティに係る第10派生例>
バッファリングエンティティは、UEがPSセッションを再開できるように、UEのIPアドレスを維持する。このバッファリングエンティティは、例えば、PDN GW、LGW、eNB、又は、HeNBなどによって実現可能である。また、バッファリングエンティティは、さらに、他のタイプのコンテキスト(例えば、UEの接続状態)を維持してもよい。例えば、LGW116が家庭内又は企業ネットワーク103のネットワークアドレス変換(NAT)デバイスも兼ねている場合には、LGW116は、UE100に関するNATの状態も維持することが可能である。これにより、UE100がLGW116とのPSセッションを再開しようとする際に、NATの状態は再構成される必要がなくなる。また、別の例では、LGW116は、UE100のHTTPプロキシであってもよい。この場合には、LGW116によって、HTTPプロキシに関するUE100の構成が維持されてもよい。
<バッファリングする期間をユーザに表示する第11派生例>
上述の第1及び第2の実施の形態では、条件のセットに示されている期間が、UEによってのみ考慮されることを前提としているが、この期間をユーザに通知できるようにしてもよい。例えば、UEのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)によって、PSセッションがバッファリングされる時間をユーザに対して表示してもよい。これによって、ユーザは、PSセッションに影響を与えずにCSコールを行うことができる期間を把握することが可能となる。例えば、UE100は、HeNB104からハンドオーバコマンドを取得すると、LIPA PSセッションがどのくらいの期間バッファリングされるかをユーザへ知らせるために、条件のセットに示されている期間をユーザに対して表示する。ユーザは、CSコールを行う又は受ける際に、この情報を考慮することが可能となる。また、バッファリング時間が短過ぎるとユーザが感じるのであれば、バッファリングエンティティと交渉を行って、バッファリング期間を拡張するか、又は、アプリケーションを使用してPSトラフィックを一時的に中断(すなわち、ストリーミングしているビデオ再生を停止するなど)してもよい。
<UEがページメッセージを受信する第12派生例>
上述の第1及び第2の実施の形態では、UEが進行中のデータ通信を有しており、ネットワークがCSサービス通知をUEへ送信すると仮定している。UEは、CSサービス通知の受信時、又は、UEがCSコールを受け入れる場合などに、条件のセットをチェックする。しかしながら、UEは進行中のデータ通信を持っていなくてもよく、また、ネットワークはCSサービス通知ではなく、ページメッセージを送信してもよい。UEは、ページメッセージを受信し、CSコールを受け入れる場合に条件のセットをチェックする。
<M2Mアプリケーションへ適用される第13派生例>
また、本発明は、マシントゥーマシンタイプコミュニケーション(M2M)のシナリオに適用可能である。例えば、マシンタイプコミュニケーション(MTC)デバイスが、PSケーパブルドメインに存在し、MTCサーバからパケットデータをダウンロードしている際に、CSドメインへ切り替えてSMSを受信するよう要求するページ(SMS到着のページ)を受信したとする。このような場合に、本発明を利用して、MTCデバイスがCSケーパブルドメインへハンドオーバしてSMSを取得する際に、バッファリングエンティティがMTCサーバからMTCデバイスへのデータパケットをバッファリングすることが可能である。MTCデバイスは、SMSの取得を完了すると、バッファリングエンティティから提供された条件のセットに基づいて、MTCサーバとのデータ通信を再開することが可能かどうかを判断する。データ通信の再開が可能であるならば、MTCデバイスは、PSケーパブルドメインへ戻って、MTCサーバとのデータ通信を再開する。
<UEの機能アーキテクチャの一例>
また、図16は、本発明を実現するための好適な機能アーキテクチャの一例を示すブロック図である。図16には、ネットワークインタフェースモジュール1601、3GPPアクセススタック1602、IPプロトコルスタック1603、アプリケーション1604を有する機能アーキテクチャ1600が図示されている。なお、図16に図示されている機能アーキテクチャを有する好適な装置は、例えばモバイルフォンやラップトップなどのモバイル電子通信デバイスであってもよいが、これに限定されるものではない。また、図16に図示されている機能アーキテクチャを有する好適な装置は、上述のUE100、UE200に対応している。
ネットワークインタフェースモジュール1601は、当該装置が通信媒体を介して別のノードと通信を行うために必要なすべてのハードウェア及びソフトウェアを示す機能ブロックである。当該技術分野において周知の用語を使用すると、ネットワークインタフェースモジュール1601は、レイヤ1(物理レイヤ)とレイヤ2(データリンクレイヤ)の通信コンポーネント、ファームウェア、ドライバ、及び通信プロトコルを表している。なお、当業者であれば、機能アーキテクチャ1600が、1つ以上のネットワークインタフェースモジュール1601を含んでいてもよいことは明らかである。また、シグナル/データパス1605によって、ネットワークインタフェースモジュール1601は、3GPPアクセススタック1602に対して、トリガ/パケットを伝送することが可能である。例えば、ネットワークインタフェースモジュール1601は、受信したNASメッセージ(例えば、PDNアクセプトメッセージ)を、更なる処理のために3GPPアクセススタック1602へ転送する。さらに、シグナル/データパス1605によって、3GPPアクセススタック1602は、ネットワークへ送信したいNASメッセージ(例えば、PDNコネクションメッセージ)を送信するために、ネットワークインタフェースモジュール1601へ渡すことが可能である。
また、3GPPアクセススタック1602は、3GPP無線アクセスネットワークを介して当該装置とネットワークとの間の通信を管理する機能ブロックである。3GPPアクセススタック1602は、アクセスストラタム1606、及び、非アクセスストラタム(ノンアクセスストラタム)1607の2つの機能を有している。
アクセスストラタム1606は、この好適な装置のための無線ベアラを管理する。例えば、アクセスストラタム1606は、RRC接続シグナリングを実行して、当該装置がデータパケットを送受信できるようにするための無線ベアラを構成する。ノンアクセスストラタム1607は、当該装置が3GPP無線アクセスネットワークへ接続される際に、モビリティやセッションに関する処理を行う。アクセスストラタム1606とノンアクセスストラタム1607との間のシグナル/データパス1608によって、相互にトリガ/パケットの伝送を行うことが可能である。例えば、当該装置が無線セルを選択する必要がある場合、ノンアクセスストラタム1607は、選択された無線セル識別子をアクセスストラタム1606へ提供する。
また、IPプロトコルスタック1603は、当該装置がセルラネットワークを介してグローバルインターネット上の他のノードと通信を行うためのインターネットプロトコルを実装するソフトウェアを有する機能ブロックである。IPプロトコルスタック1603は、例えばIPv4又はIPv6を有しているが、これに限定されるものではない。シグナル/データパス1609によって、IPプロトコルスタック1603は、3GPPアクセススタック1602へトリガ/パケットを伝送することが可能である。例えば、3GPPアクセススタック1602は、3GPP無線アクセスネットワークにおける通信のためのIPアドレスを、IPプロトコルスタック1603へ渡すことが可能である。さらに、シグナル/データパス1610によって、IPプロトコルスタック1603は、IPアドレス情報をセッションコントロール機能1611へ渡すことが可能である。
また、アプリケーション1604は、通信プロトコルスタックにおけるネットワークレイヤより上位に位置するすべてのプロトコル及びプログラムを示す機能ブロックを表している。これは、例えば伝送制御プロトコル(TCP)、ストリーム制御トランスポートプロトコル(SCTP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)などのトランスポートプロトコル又はセッションレイヤプロトコル、あるいは、他のノードと通信を行うために必要なプログラム及びソフトウェアを含んでいる。アプリケーション1604は、さらに、セッションコントロール機能1611とデータベースモジュール1612とを有している。データベースモジュール1612は、当該装置が必要とする情報を格納する機能を提供する。データベースモジュール1612に格納される情報は、例えば、PDN GW、LGW、eNB又はHeNBによって提供された条件のセットであるが、これに限定されるものではない。また、シグナル/データパス1613によって、ノンアクセスストラタム1607は、PCOによって提供された条件のセットをデータベースモジュール1612に渡して格納することが可能である。
また、本発明では、セッションコントロール機能1611が導入される。このセッションコントロール機能1611は、CSコール後に、当該装置がPSセッションを継続するために元のアクセスネットワークへ戻るべきかどうかを判断する。ノンアクセスストラタム1607は、当該装置に関する待機中CSコールのトリガを受けると、セッションコントロール機能1611へこのトリガ(イベント)を通知する。なお、この通知は、シグナル/データパス1614によって可能となる。セッションコントロール機能1611は、当該装置のPSセッション用に提供された条件のセットをデータベースモジュール1612から取り出す。この検索は、シグナル/データパス1615によって可能となる。さらに、当該装置が接続されている現在の無線セル識別子もデータベースモジュール1612において検索される。当該装置のPSセッションに関する条件のセットが存在する場合には、セッションコントロール機能1611は、CSコールが終了した場合にセッションコントロール機能1611へ通知を行うよう、ノンアクセスストラタム1607へ依頼する。ノンアクセスストラタム1607は、当該装置がアイドルモードになること(すなわち、CSコールの終了)を把握できる。さらに、セッションコントロール機能1611は、当該装置がCSコールを受けている時間を監視するためのタイマ機能を有しており、CSコールの時間を計測する。
CSコールの完了後に当該装置がアイドルモードになると、ノンアクセスストラタム1607は、このイベント(アイドルモードになったこと)をセッションコントロール機能1611へ通知する。セッションコントロール機能1611は、当該装置によって行われていたCSコールの時間が、条件のセットで規定されている期間(すなわち、ネットワークにおけるパケットのバッファリング時間)より短いかどうかをチェックする処理を行う。CSコールの時間がバッファリング時間より短ければ、セッションコントロール機能1611は、ノンアクセスストラタム1607に対して、当該装置がCSコールの前に接続されていた無線セルを選択するよう通知する。このとき、セッションコントロール機能1611は、無線セルの識別子(データベースモジュール1612から検索される)やその他の付加情報などをノンアクセスストラタム1607へ提供することが可能である。ノンアクセスストラタム1607は、選択された無線セル識別子をアクセスストラタム1606へ提供し、選択手順が実行される。
本明細書では、本発明に関して実用的かつ好適な実施の形態を説明しているが、本発明の範囲を逸脱しない程度に、デザインやパラメータなどの変更が可能である。例えば、本明細書では、特定の番号、回数、構造、プロトコル名、及びその他のパラメータが、本発明を理解するために詳細に説明されているが、これらはいずれも一例である。
例えば、上述の実施の形態では、ユーザの着信CSコールに関して、ネットワークからトリガを取得することを前提としている。しかしながら、本発明は、ユーザがCSコールを行うことを決定した場合にも適用可能である。この場合には、トリガはユーザから発せられることになる。また、上述の実施の形態では、UEが異なるアクセスネットワークへハンドオーバを行うためのトリガが、CSコールに基づいていることを前提としている。しかしながら、本発明は、ネットワークが頻繁なスキャニング及びレポーティングを実行するようUEへ依頼できる場合に対しても適用可能である。この場合には、本発明に係るトリガはCSコールではなく、ネットワークコマンドである。
さらに、上述の実施の形態では、UEがE−UTRANセルからUTRANセルへのハンドオーバを実行する場合について説明されている。しかしながら、本発明は、UEがE−UTRANからGREANセルへハンドオーバを実行する場合にも適用可能である。また、上述の実施の形態で説明されているシナリオは、3GPPアーキテクチャに関連している。しかしながら、本明細書で説明されている本発明の解決方法は、異種アクセスネットワークを配置する技術や、何らかのモビリティ管理メカニズムに対してアクセス技術タイプの使用を制限する技術などに対して適用可能である。
また、上記の本発明の実施の形態の説明で用いた機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。