JP5809754B2 - Fmステレオ電波信号における高品質検出 - Google Patents

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Description

本稿はオーディオ信号処理に、詳細にはFMステレオ電波受信機のオーディオ信号を改善するための装置および対応する方法に関する。特に、本稿は、受信されたFMステレオ電波信号の品質を信頼できる形で検出し、検出された品質に基づいて適切な処理を選択するための方法およびシステムに関する。
アナログFM(frequency modulation[周波数変調])ステレオ電波システムでは、オーディオ信号の左チャンネル(L)および右チャンネル(R)は中央・サイド(M/S: mid-side)表現において、すなわち中央チャンネル(M)とサイド・チャンネル(S)として伝達される。中央チャンネルMは、LとRの和信号、たとえばM=(L+R)/2に対応し、サイド・チャンネルSはLとRの差信号、たとえばS=(L−R)/2に対応する。送信のためには、サイド・チャンネルSは38kHzの抑制された搬送波上に変調されて、ベースバンドの中央信号Mに加えられて、上位互換のステレオ多重信号を形成する。次いで、この多重信号が、典型的には87.5から108MHzまでの間の範囲で動作するFM送信機のHF(high frequency[高周波数])搬送波を変調するために使われる。
受信品質が低下するとき(すなわち、電波チャンネル上の信号対雑音比が低下するとき)、典型的にはSチャンネルのほうが伝送中にMチャンネルより大きな影響を受ける。多くのFM受信機実装では、受信条件のノイズが多くなりすぎる場合にはSチャンネルはミュートされる。これは、貧弱なHF無線信号の場合には受信機がステレオからモノに後退することを意味する。
中央信号Mが受け入れ可能な品質である場合でも、サイド信号Sはノイズが大きいことがあり、よって出力信号の左右のチャンネル(これらはたとえばL=M+SおよびR=M−Sに従って導出される)において混合されるときに全体的なオーディオ品質をひどく劣化させることがある。サイド信号Sが貧弱ないし中程度の品質しかもたない場合、二つのオプションがある:受信機がサイド信号Sに関連するノイズを受け入れることを選び、ノイズのある左および右信号を含む真のステレオを出力するか、あるいは受信機はサイド信号Sを捨ててモノに後退するかである。
パラメトリック・ステレオ(PS: Parametric Stereo)符号化は、非常に低ビットレートのオーディオ符号化の分野からの技法である。PSは、二チャンネル・ステレオ・オーディオ信号を、モノ・ダウンミックス信号に追加的なPSサイド情報、すなわちPSパラメータを組み合わせたものとしてエンコードすることを許容する。モノ・ダウンミックス信号は、ステレオ信号の両チャンネルの組み合わせとして得られる。PSパラメータは、PSデコーダがモノ・ダウンミックス信号およびPSサイド情報からステレオ信号を再構成できるようにする。典型的には、PSパラメータは時間および周波数によって変わり、PSデコーダにおけるPS処理はQMFバンクを組み込むハイブリッド・フィルタバンク領域において実行される。非特許文献1は、MPEG-4のための例示的なPS符号化システムを記載している。パラメトリック・ステレオについての、特にパラメトリック・ステレオ・パラメータの決定に関するその議論は、ここに参照によって組み込まれる。パラメトリック・ステレオはたとえばMPEG-4オーディオによってサポートされている。パラメトリック・ステレオは、MPEG-4規格文書ISO/IEC14496-3:2005(MPEG-4オーディオ、第3版)のセクション8.6.4および付属書8.Aおよび8.Cにおいて論じられている。この規格文書のこれらの部分はここにあらゆる目的について参照によって組み込まれる。パラメトリック・ステレオはMPEGサラウンド規格でも使われている(文書ISO/IEC23003-1:2007、MPEGサラウンド参照)。この文書も、ここにあらゆる目的について参照によって組み込まれる。パラメトリック・ステレオ符号化システムのさらなる例は、非特許文献2、非特許文献3において論じられている。この最後の二つの文献では、用語「バイノーラル・キュー符号化」が使われている。これはパラメトリック・ステレオ符号化の例である。
WO2011/029570およびPCT/EP2011/064077では、受信されたFMステレオ信号の受信されたサイド信号内に含まれるノイズを削減するために受信されたFMステレオ信号のPSエンコードを使うことが提案された。パラメトリック・ステレオ(PS)に基づくFMステレオ電波ノイズ削減技術の一般的な原則は、受信されたノイズの多いサイド信号S(たとえばS=(L−R)/2)を該サイド信号のよりノイズの少ないバージョンで置き換えるために、受信されたFMステレオ信号から導出されるパラメトリック・ステレオ・パラメータを使うことである。上記よりノイズの少ないバージョンは、中央信号M(たとえばM=(L+R)/2)および一つまたは複数のPSパラメータからパラメトリックに再構成されたものである。この技術のパフォーマンスは、サイド信号における受領されたノイズの特徴的な属性(たとえばスペクトル平坦性)を考慮に入れることによって改善できる。さらに、WO PCT/EP2011/064084は、受信がモノとステレオの間で行ったり来たりする状況においてPSベースのFMステレオ・ノイズ削減のパフォーマンスを改善することを許容する、この技術の拡張を記述している。上記の特許文献の開示は参照によって組み込まれる。
Heiko Purnhagen、"Low Complexity Parametric Stereo Coding in MPEG-4"、Proc. Digital Audio Effects Workshop (DAFx), pp.163-168, Naples, IT, Oct. 2004 Frank Baumgarte and Christof Faller、"Binaural Cue Coding - Part I: Psychoacoustic Fundamentals and Design Principles"、IEEE Transactions on Speech and Audio Processing, vol 11, no 6, pp.509-519, November 2003 Christof Faller and Frank Baumgarte、"Binaural Cue Coding - Part II: Schemes and Applications"、IEEE Transactions on Speech and Audio Processing, vol 11, no 6, pp.520-531, November 2003
本稿では、受信されたFMステレオ信号の品質をさらに改善するために使われうる方法およびシステムが記述される。
PSベースのFMステレオ・ノイズ削減技術は典型的には、サイド信号が中間的または高いノイズ・レベルを受ける中間的または劣悪な受信条件の場合に知覚される音質を改善するのに有益である。他方、サイド信号が比較的低いノイズ・レベルをもつ良好な受信条件では、PSベースのステレオ・ノイズ削減技術のパラメトリックな性質が、処理されない信号に比較して音質を制限することがありうるというのが本稿の知見である。よって、良好な受信条件の場合にはPSベースのステレオ・ノイズ削減技術をバイパスすることが提案される。この文脈における問題は、そのような高品質(HQ: High Quality)受信条件、すなわちPSベースのステレオ・ノイズ削減技術をバイパスすることが知覚的に有利である条件を信頼できる仕方で検出することである。
ある側面によれば、受領された多チャネルFM電波信号の品質を推定するよう構成された装置が記述される。多チャネルFM電波信号は二チャネルのステレオ信号であってもよい。特に、受領された多チャネルFM電波信号は、中央信号およびサイド信号として表現可能または呈示可能である、あるいは中央信号およびサイド信号を示していてもよい。さらに、サイド信号は、ステレオ信号の左信号と右信号の間の差を示していてもよい。
ある実施形態では、本装置は、中央信号の電力(すなわち中央電力)およびサイド信号の電力(すなわちサイド電力)を決定するよう構成された電力決定ユニットを有する。さらに、本装置は、中央電力とサイド電力との比を決定し、それにより中央対サイド比を与えるよう構成された比決定ユニットを有する。本装置の品質決定ユニットは、少なくとも前記中央対サイド比(MSR: mid-to-side ratio)に基づいて受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されていてもよい。換言すれば、品質検出ユニットと称されてもよい本装置は、中央信号とサイド信号のエネルギー(または電力)の比、すなわちMSRを解析することによって受領されたFM信号の品質の指標を決定するよう構成されていてもよい。特に、サイド信号のエネルギーが中央信号のエネルギーを所定の電力閾値(たとえば6dBまたは5dBまたは4dB)だけ超える状況においては、MSRが、受領されるFM信号の信号対雑音比(SNR)の良好な近似を与えるというのが本稿の知見である。
上記のように、電力決定ユニットは、中央電力および/またはサイド電力を決定するよう構成されていてもよい。時点nにおける中央信号の電力は、時点nの近傍における複数の時点における平方された中央信号の平均として決定されてもよい。換言すれば、時点nにおける中央電力は、この時点nにおける平方された中央信号サンプルの期待値として決定されてもよい。時点nにおけるサイド信号の電力は同様の仕方で決定されてもよい。
電力決定ユニットはさらに、中央信号の複数のサブバンドについての複数のサブバンド中央電力およびサイド信号の複数の対応するサブバンドについての複数のサブバンド・サイド電力を決定するようさらに構成されていてもよい。前記中央信号の複数のサブバンドおよび前記サイド信号の複数のサブバンドは、直交ミラー(QMF: quadrature mirror)フィルタバンクを使って導出されたサブバンドであってもよい。信頼できる品質指標を決定するために、中央およびサイド信号によってカバーされる周波数範囲のある部分範囲内の中央およびサイド電力を解析するだけで十分であることがある。結果として、品質指標を決定するための計算量を削減しうる。特に、周波数範囲の高い部分の中央電力およびサイド電力を解析することが十分であることがある。より詳細には、中央信号およびサイド信号は、中周波数までの低周波数範囲および前記中周波数から上の高周波数範囲をカバーしてもよい。前記中央信号の複数のサブバンドおよび前記サイド信号の複数のサブバンドは、前記高周波数範囲内にあってもよい。例として、前記中周波数は、1kHz、2kHz、3kHz、4kHz、5kHz、6kHz、7kHz、8kHz、9kHz、10kHz、11kHzまたは12kHz以上であってもよい。
前記複数のサブバンド中央電力および前記複数のサブバンド・サイド電力に基づいて、比決定ユニットは、複数のサブバンド中央対サイド比を決定するよう構成されていてもよい。次いで、品質決定ユニットが、前記複数のサブバンド中央対サイド比から受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されていてもよい。ある個別的な実施形態では、品質決定ユニットは、前記複数のサブバンドを横断しての前記複数のサブバンド中央対サイド比の最小値から受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成される。
あるいはまた、品質決定ユニットは、それぞれのサブバンドによってカバーされる周波数に依存して前記複数のサブバンド中央対サイド比に異なる重みをかけるよう構成されていてもよい。それにより、複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比が与えられる。対応するサブバンドによってカバーされる周波数の関数としての前記複数のサブバンド中央対サイド比の重み付けは、信号周波数範囲にわたるノイズのエネルギーの非一様な分布を考慮に入れるために有益であることがある。そのような非一様な分布は典型的にはFM電波伝送から帰結する。重み付けされたサブバンド中央対サイド比の場合、品質決定ユニットは、前記複数のサブバンドを横断しての前記複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比のうちの最小値から、受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されていてもよい。
複数のサブバンド内の中央およびサイド電力を解析することに代えて、あるいはそれに加えて、電力決定ユニットは、相続く時点のシーケンスにおいて、中央電力のシーケンスおよびサイド電力の対応するシーケンスを決定するよう構成されていてもよい。換言すれば、特定の時点nにおける中央およびサイド電力(またはサブバンド中央およびサイド電力)を解析することに加えて、電力決定ユニットは、複数の相続く時点について中央およびサイド電力(またはサブバンド中央およびサイド電力)を決定するよう構成されていてもよい。それにより、中央およびサイド電力のシーケンス(または複数のサブバンド中央およびサイド電力のシーケンス)が与えられる。
そのような場合、比決定ユニットは、中央電力のシーケンスおよびサイド電力のシーケンスから前記時点のシーケンスにおける中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されている、および/または複数のサブバンド中央電力のシーケンスおよび複数のサブバンド・サイド電力のシーケンスから前記時点のシーケンスにおける複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されているのでもよい。これらのMSR値を使って、比決定ユニットは、前記時点のシーケンスにおける、中央対サイド比のシーケンスからおよび/または複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスから、品質指標のシーケンスを決定するよう構成されていてもよい。
品質指標のシーケンスの常軌を突飛な振る舞い(特に、低品質FM信号の指示から高品質FM信号の指示に遷移するとき)を防ぐために、平滑化された中央対サイド比または平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスから品質指標のシーケンスを決定することが有益であることがある。平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスは、時点のシーケンスに沿っての複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスからの選択されたサブバンド中央対サイド比を平滑化することによって決定されてもよい。特に、各時点nにおいて、この時点nにおける前記複数のサブバンド中央対サイド比のうち特定のものが選択されてもよい(たとえば、最小のMSR値または最小の重み付けされたMSR値)。平滑化は、反転ピーク減衰関数(inverted peak decay function)を使って実行されてもよい。ある実施形態では、平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスは、時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比を、前記時点のシーケンスからの先行する時点n−1における平滑化されたサブバンド中央対サイド比に衰弱因子によって重みをかけたものと、時点nにおける前記複数のサブバンド中央対サイド比の最小とのうちの小さいほうとして決定することによって、決定される。
品質決定ユニットは、時点nにおける品質指標を、時点nにおける中央対サイド比を規格化することによって(または最小サブバンド中央対サイド比を規格化することによって、または時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比を規格化することによって)決定するよう構成されていてもよい。一般的な言い方では、品質決定ユニットは、品質指標を決定するために使われる前記一つまたは複数の中央対サイド比の規格化されたバージョンから品質指標を決定するよう構成されていてもよい。この目的のために、低いほうの電力閾値および高いほうの電力閾値が使用されてもよい。例として、時点nにおける品質指標は次のように規格化されてもよい。
Figure 0005809754
ここで、qは時点nにおける中央対サイド比(たとえば平滑化されたサブバンド中央対サイド比)であり、MSR_LOWは上記の低いほうの電力閾値、MSR_HIGHは上記の高いほうの電力閾値である。対数領域における低いほうの電力閾値は−4dB、−5dBまたは−6dB以下であってもよく、および/または対数領域における高いほうの電力閾値は−5dB、−4dBまたは−3dB以上であってもよい。上記規格化の結果、品質指標は、あらかじめ決定された区間(たとえば[0,1])内の値を取りうる。この区間の一端は受領されるFM信号の低品質を示し(たとえば0)、この区間の他端は受領されるFM信号の高品質を示す(たとえば1)。
以下では、より高度な信頼性をもって受領されるFM信号の品質を指示するよう品質指標がいかにして向上させられるかについてさまざまな例/実施形態を記述する。そうしたさまざまな例/実施形態は、任意の仕方で組み合わせることができる。
ある実施形態では、品質決定ユニットは、少なくとも、サイド信号のスペクトル平坦性に特徴的なスペクトル平坦性指標(SFM: spectral flatness measure)にも基づいて品質指標を決定するよう構成される。そのようなSFM値がどのようにして決定されうるかの例は、詳細な説明において述べる。サイド信号のスペクトル平坦性は典型的には、受領されたFM信号内に含まれるノイズの度合いの指標である。典型的には、サイド信号の増大するスペクトル平坦性は、品質指標の低下、すなわち受領されるFM信号の低下した品質の指示を与える。具体的には、修正されたインパクト因子が
α'HQ=(1−SMF_impact_factor)*αHQ
として決定されてもよい。ここで、SMF_impact_factorは0から1までの範囲の規格化されたSFM値であり、0が低い度合いのスペクトル平坦性を示し、1がサイド信号の高い度合いのスペクトル平坦性を示す。ここで、α'HQが、少なくともSFM値および中央対サイド比に基づいて決定された、修正された品質指標である。αHQは、少なくとも中央対サイド比に基づいて決定された品質指標である。α'HQおよびαHQは0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す。
もう一つの実施形態では、品質決定ユニットは、品質指標を、少なくともサイド信号の全電力レベルにも基づいて決定するよう構成される。典型的には、サイド信号の減少する全電力レベルは、受領されるFM信号内のペイロードがほとんどなく、ノイズが比較的高いことの指標である。よって、サイド信号の減少する全電力レベルは品質指標を低下させるべきである。例として、修正された品質指標は次のように決定されてもよい。
Figure 0005809754
ここで、Ssumはサイド信号の全電力レベルである。S_THRES_LOWおよびS_THRES_HIGHは規格化閾値である。α'HQが、少なくともサイド信号の全電力レベルおよび中央対サイド比に基づいて決定された、修正された品質指標である。αHQは、少なくとも中央対サイド比に基づいて決定された品質指標である。α'HQおよびαHQは0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す。
あるさらなる実施形態では、品質決定ユニットは、品質指標を、少なくともチャネル・レベル差(CLD: channel level difference)パラメータにも基づいて決定するよう構成される。チャネル・レベル差パラメータは、左信号の電力と右信号の電力との間の比を反映してもよく、あるいは該比に対応してもよい。FMステレオ信号の左信号および右信号は、FMステレオ信号の中央およびサイド信号から、本稿に記載されるようにして決定されてもよい。具体的には、品質決定ユニットは、少なくとも、中央対サイド比とCLDパラメータの絶対値との和から品質指標を決定するよう構成されていてもよい。典型的には、CLDパラメータは対数スケールで与えられる。より具体的には、時点nにおける中央対サイド比とCLDパラメータの絶対値との和は、本稿で概説される品質指標を決定する諸方法における中央対サイド比の代わりになってもよい。
もう一つの側面によれば、受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成するよう構成されたシステムが記述される。上記のように、FM電波信号は典型的には受領された左信号および受領された右信号を示す。本システムは、受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成された装置を有する。この目的のために、前記装置は、本稿で概説される特徴およびコンポーネントの任意のものを有していてもよい。本システムは、決定された品質指標に依存してまたは該決定された品質指標に基づいて、改善されたステレオ信号を生成するよう構成される。
ある実施形態では、本システムは、受領された左および右信号の相関および/または差を示す一つまたは複数のパラメータに基づいて受領されたFM電波信号からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されていてもよいFMノイズ削減ユニットを有する。さらに、本システムは、受領された左および右信号を与えるよう構成されたバイパスを有していてもよい。本システムは、決定された品質指標に基づいて、ノイズ削減されたステレオ信号(またはその一部)および/または受領された左および右信号(またはその一部)を、改善されたステレオ信号として選択するよう構成されていてもよい。この目的のために、本システムは、上記の品質指標を使って、ノイズ削減されたステレオ信号および受領された左および右信号から、改善されたステレオ信号を決定するよう構成されている組み合わせユニットを有していてもよい。
FMノイズ削減ユニットは、受領されたFM電波信号のパラメトリック・ステレオ表現からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されていてもよい。ここで、パラメトリック・ステレオ表現は、一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータを有する。あるいはまた、FMノイズ削減ユニットは、受領されたFM電波信号の他の表現、たとえば予測ベースの表現からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されていてもよい。さらに、FMノイズ削減ユニットは、時点nに先行するある時点において決定された前記一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータ(または代替的な表現の前記パラメータ)を使って、時点nにおける受領されたFMステレオ信号のモノへのドロップアウトを隠蔽するよう構成されていてもよい。FMノイズ削減ユニット内での隠蔽は、受領されたFM信号の低品質を示しうる。結果として、本システムは、FMノイズ削減ユニット内で隠蔽を検出することに応じて、品質指標を修正するよう構成されていてもよい。具体的には、品質指標は、改善されたステレオ信号が、(受領された左および右信号からではなく)ノイズ削減されたステレオ信号からのみ選択されることを保証するよう修正されてもよい。
さらに、FMノイズ削減ユニットは、上記品質指標を使って、受領されたFM電波信号からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されていてもよい。よって、FMノイズ削減ユニットは、ノイズ削減されたステレオ信号を決定するとき、受領されたFMステレオ信号の品質を考慮に入れてもよい。これは、上記品質指標を使って受領された左および右信号の相関および/または差を示す前記一つまたは複数のパラメータを調整することによってなされてもよい。例として、FMノイズ削減ユニットは、予測ベースのパラメータ化を使ってノイズ削減されたステレオ信号を決定するよう構成されていてもよい。この場合、予測ベースのパラメータ化の予測パラメータaおよびb(詳細な説明参照)が上記品質指標を使って調整されてもよい。
代替的または追加的に、FMノイズ削減ユニットは、ダウンミックス利得によって調整された、受領された左および右信号の和から決定されたダウンミックス信号から、ノイズ削減されたステレオ信号のノイズ削減されたサイド信号を生成するよう構成されていてもよい。ダウンミックス利得は、受領された左および右信号の同相および/または位相外れ振る舞いを示しうる。ダウンミックス利得は、上記品質指標を使って調整されてもよい。
組み合わせユニットは、上記品質指標を使って、ノイズ削減されたステレオ信号と受領された左および右信号との間でブレンドするよう構成されていてもよい。具体的には、組み合わせユニットは、ノイズ削減されたステレオ利得を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号に重みをかけるよう構成されたノイズ削減されたステレオ利得ユニットを有していてもよい。さらに、組み合わせユニットは、バイパス利得を使って受領された左および右信号に重みをかけるよう構成されたバイパス利得ユニットを有していてもよい。さらに、組み合わせユニットは、重みをかけられたノイズ削減されたステレオ信号および重みをかけられた受領された左および右信号の対応する信号を加えるよう構成された加算ユニットとを有していてもよく、ノイズ削減されたステレオ利得および/またはバイパス利得は上記品質指標に依存してもよい。さらに特定的には、改善されたステレオ信号の左および右信号は組み合わせユニット内で次のように決定されてもよい。
Figure 0005809754
ここで、LFM、RFMは受領された左および右信号であり、LPS、RPSはノイズ削減されたステレオ信号の左および右信号である。αHQは0から1までの範囲の上記品質指標であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す。
あるさらなる側面によれば、モバイル通信装置(たとえばスマートフォンまたは携帯電話)が記述される。モバイル通信装置は、本稿において概説される受領されたFM信号の品質を改善するためのシステムを有する。さらに、モバイル通信装置は、FM電波信号を受領するよう構成されたFMステレオ受信機を有していてもよい。
もう一つの側面によれば、受領された多チャネルFM電波信号の品質を推定する方法が記述される。受領された多チャネルFM電波信号は、中央信号およびサイド信号として表現可能であってもよい。さらに、サイド信号は、左信号と右信号の間の差を示していてもよい。本方法は、中央電力と称される中央信号の電力およびサイド電力と称されるサイド信号の電力を決定することを含んでいてもよい。さらに、本方法は、中央電力とサイド電力との比を決定し、それにより中央対サイド比を与えることを含んでいてもよい。さらに、本方法は、少なくとも前記中央対サイド比(MSR: mid-to-side ratio)に基づいて受領されたFM電波信号の品質指標を決定することを含んでいてもよい。
もう一つの側面によれば、受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成する方法が記述される。FM電波信号は受領された左信号および受領された右信号を示していてもよい。本方法は、本稿で概説される方法の任意のものに従って、受領されたFM電波信号の品質指標を決定することを含んでいてもよい。さらに、本方法は、該品質指標を使って受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成することを含んでいてもよい。
あるさらなる側面によれば、ソフトウェア・プログラムが記述される。ソフトウェア・プログラムは、プロセッサ上での実行のためおよびコンピューティング装置上で実行されたときに本稿で概説される方法段階を実行するために適応されていてもよい。
もう一つの側面によれば、記憶媒体が記述される。記憶媒体は、プロセッサ上での実行のためおよびコンピューティング装置上で実行されたときに本稿で概説される方法段階を実行するために適応されたソフトウェア・プログラムを有していてもよい。
あるさらなる側面によれば、コンピュータ・プログラム・プロダクトが記述される。コンピュータ・プログラムは、コンピューティング装置上で実行されたときに本稿で概説される方法段階を実行するための実行可能命令を有していてもよい。
本特許出願において概説される好ましい実施形態を含む方法およびシステムは、単独で使われても、本稿に開示される他の方法およびシステムと組み合わせて使われてもよいことを注意しておくべきである。さらに、本特許出願において概説される方法およびシステムのすべての側面は、任意に組み合わされうる。特に、請求項の特徴は任意の仕方で互いに組み合わされてもよい。
本発明について、付属の図面を参照しつつ、例解用の例によって以下で説明する。
FMステレオ電波受信機のステレオ出力を改善するための概略図である。 パラメトリック・ステレオの概念に基づくオーディオ処理装置の実施形態を示す図である。 PSエンコーダおよびPSデコーダを有するPSベースのオーディオ処理装置のもう一つの実施形態を示す図である。 図3のオーディオ処理装置の拡張されたバージョンを示す図である。 図4のPSエンコーダおよびPSデコーダのある実施形態を示す図である。 受領されたFM電波信号の処理のための改善されたシステムの例示的なブロック図である。 ノイズの多いFM電波発話信号の中央およびサイド信号についての例示的なパワースペクトルを示す図である。 AWGN(additive white Gaussian noise[加法性白色ガウス雑音])電波チャネルのためのFMステレオ・デコード後の例示的な中央およびサイド信号ノイズ・スペクトルを示す図である(無音の伝送をペイロード信号として想定している)。 上の図において例示的な最小MSR(中央対サイド比)曲線を、下の図においてMSRの最小が現われる周波数帯域の例示的な指標を示す図である。 上の図において例示的な最小MSR(中央対サイド比)曲線を、下の図においてMSRの最小が現われる周波数帯域の例示的な指標を示す図である。 上の図において例示的な最小MSR(中央対サイド比)曲線を、下の図においてMSRの最小が現われる周波数帯域の例示的な指標を示す図である。 上の図において例示的な最小MSR(中央対サイド比)曲線を、下の図においてMSRの最小が現われる周波数帯域の例示的な指標を示す図である。 受領されたFM電波信号の処理のための改善された方法の例示的なフローチャートである。 PSパラメータ隠蔽のために使われる例示的な状態機械を示す図である。
図1は、FMステレオ電波受信機1のステレオ出力を改善するための簡略化された概略的な実施形態を示している。本稿の背景セクションで論じたように、FM無線では、設計によりステレオ信号は中央信号およびサイド信号として伝送される。FM受信機1では、サイド信号は、FM受信機1の出力において左信号Lと右信号Rとの間のステレオ差を生成するために使われる(少なくとも受信が十分良好であり、サイド信号情報がミュートされない場合は)。換言すれば、サイド信号は、中央信号から左および右のオーディオ信号を生成するために使われる。左および右の信号L、Rはデジタルまたはアナログ信号でありうる。
FM受信機のオーディオ信号L、Rを改善するために、オーディオ処理装置2が使われる。これは、その出力においてステレオ・オーディオ信号L'およびR'を生成する。オーディオ処理装置2は、パラメトリック・ステレオを使って受領されたFM電波信号のノイズ削減を実行できるようにされている。装置2におけるオーディオ処理は好ましくは、デジタル領域で実行される。よって、FM受信機1とオーディオ処理装置2との間のアナログ・インターフェースの場合、装置2におけるデジタル・オーディオ処理の前に、アナログ‐デジタル変換器が使われる。FM受信機1およびオーディオ処理装置2は、同じ半導体チップ上に統合されていてもよいし、あるいは二つの半導体チップの一部であってもよい。FM受信機1およびオーディオ処理装置2は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)またはスマートフォンのような無線通信装置の一部であってもよい。この場合、FM受信機1は、追加的なFM電波受信機機能を有するベースバンド・チップの一部であってもよい。別の用途では、FM受信機1およびオーディオ処理装置2は、乗り物の変化する受信条件を補償するための乗り物オーディオ・システムの一部であってもよい。
FM受信機1の出力および装置2の入力において左/右表現を使う代わりに、FM受信機1と装置2との間のインターフェースにおいて、中央/サイド表現が使われてもよい(中央/サイド表現については図1におけるM、Sを、左/右表現についてはL、Rを参照)。FM受信機1と装置2との間のインターフェースにおけるそのような中央/サイド表現は、低下した処理負荷につながりうる。FM受信機1が最初から中央/サイド信号を受領し、オーディオ処理装置2が、ダウンミキシングなしに中央/サイド信号を直接処理しうるからである。FM受信機1がオーディオ処理装置2と緊密に統合されている場合には、特にFM受信機1とオーディオ処理装置2が同じ半導体チップ上に統合されている場合には、中央/サイド表現は有利でありうる。
任意的に、オーディオ処理装置2におけるオーディ処理を適応させるために、電波受信条件を示す電波信号強度信号6が使用されてもよい。これについては本明細書でのちに説明する。
FM電波受信機1とオーディオ処理装置2との組み合わせは統合されたノイズ削減システムを有するFM電波受信機に対応する。
図2はパラメトリック・ステレオの概念に基づくオーディオ処理装置2のある形態を示している。装置2はPSパラメータ推定ユニット3を有する。パラメータ推定ユニット3は改善されるべき入力オーディオ信号(左/右または中央/サイド表現でありうる)に基づいてPSパラメータ5を決定するよう構成される。PSパラメータ5は特にチャンネル間強度差(IID[inter-channel intensity differences]あるいはCLD[channel level differences(チャネル・レベル差)]とも呼ばれる)を示すパラメータおよび/またはチャネル間相互相関(ICC: inter-channel cross-correlation)を示すパラメータを含んでいてもよい。好ましくは、PSパラメータ5は時間および周波数によって変化する。パラメータ推定ユニット3の入力におけるM/S表現の場合、パラメータ推定ユニット3はそれにもかかわらず、L/Rチャネルへの適切な変換を適用することにより、L/Rチャネルに関係するPSパラメータ5を決定してもよい。
オーディオ信号DMが入力信号から得られる。入力オーディオ信号がすでに中央/サイド表現を使っている場合、オーディオ信号DMは中央信号に直接的に対応してもよい。入力オーディオ信号が左/右表現をもつ場合には、該オーディオ信号はオーディオ信号をダウンミックスすることにより生成されてもよい。好ましくは、ダウンミックス後に結果として得られる信号DMは中央信号Mに対応し、次式により生成されてもよい:
DM=(L+R)/d たとえばd=2
すなわち、ダウンミックス信号DMはLおよびR信号の平均に対応する。スケーリング因子dの種々の値について、LおよびR信号の平均は増幅または減衰させられる。
本装置はさらに、ステレオ混合モジュールまたはステレオ・アップミクサーとも呼ばれるアップミックス・ユニット4を有する。アップミックス・ユニット4はオーディオ信号DMおよびPSパラメータ5に基づいてステレオ信号L'、R'を生成するよう構成される。好ましくは、アップミックス・ユニット4はDM信号だけでなく、サイド信号または何らかの擬似サイド信号(図示せず)をも使用する。これについては、図4および図5のより拡張された実施形態との関連で、本明細書においてのちに説明する。
装置2は、受領されたサイド信号は、受領された中央およびサイド信号を単純に組み合わせることによりステレオ信号を再構成するにはノイズが多すぎるかもしれないが、それでも、この場合、サイド信号またはL/R信号中のサイド信号の成分はPSパラメータ推定ユニット3におけるステレオ・パラメータ解析には十分良好であることがありうるという発想に基づいている。その場合、結果として得られるPSパラメータ5は、FM受信機1の出力そのものにおけるオーディオ信号に比較して低下したレベルのノイズをもつステレオ信号L'、R'を生成するために使用することができる。
このように、劣悪なFM電波信号は、パラメトリック・ステレオの概念を使うことによって「クリーンアップ」されることができる。FM電波信号の歪みおよびノイズの主要部分は、PSダウンミックスにおいて使用されないことがありうるサイド・チャネルに位置する。それにもかかわらず、サイド・チャネルは、劣悪な受信の場合でさえ、しばしばPSパラメータ抽出のためには十分な品質である。
以下の図面では、オーディオ処理装置2への入力信号は左/右ステレオ信号である。オーディオ処理装置2内のいくつかのモジュールへの軽微な修正により、オーディオ処理装置2は中央/サイド表現の入力信号も処理することができる。したがって、ここで論じる概念は、中央/サイド表現の入力信号との関連でも使用できる。
図3は、PSベースのオーディオ処理装置2のある実施形態を示している。これはPSエンコーダ7およびPSデコーダ8を利用する。パラメータ推定ユニット3は、この例では、PSエンコーダ7の一部であり、アップミックス・ユニット4はPSデコーダ8の一部である。用語「PSエンコーダ」および「PSデコーダ」は、装置2内のオーディオ処理ブロックの機能を記述する名称として使われている。オーディオ処理はすべて同じFM受信機装置において行なわれていることを注意しておくべきである。これらのPSエンコードおよびPSデコード・プロセスは緊密に結合されていてもよく、用語「PSエンコード」および「PSデコード」は単に、オーディオ処理機能の遺産を記述するために使われている。
PSエンコーダ7は、ステレオ・オーディオ入力信号L、Rに基づいて、オーディオ信号DMおよびPSパラメータ5を生成する。任意的に、PSエンコーダ7はさらに、電波信号強度信号6を使う。オーディオ信号DMはモノ・ダウンミックスであり、好ましくは、受領された中央信号に対応する。L/Rチャネルを合計してDM信号を形成するとき、受領されたサイド・チャネルの信号は、該DM信号において除外されている。このように、この場合、中央情報のみがモノ・ダウンミックスDMに含まれる。よって、サイド・チャネルからのいかなるノイズもDM信号において排除されうる。しかしながら、エンコーダ7は典型的にばL=M+SおよびR=M−Sを入力として取るので(よってDM=(L+R)/2=M)、サイド・チャネルはエンコーダ7におけるステレオ・パラメータ解析の一部である。
モノ信号DMおよびPSパラメータ5はその後、PSデコーダ8において(典型的にはもとのステレオ信号L、Rに比べてノイズが少ない)ステレオ信号L'、R'を再構成するために使われる。
図4は、図3のオーディオ処理装置2の拡張されたバージョンを示している。ここでは、モノ・ダウンミックス信号DMおよびPSパラメータに加えて、もともと受領されたサイド信号S0もPSデコーダ8に渡されている。このアプローチは、PS符号化からの「残差符号化」技法と同様であり、良好だが完璧ではない受信条件の場合に受領されたサイド信号S0の少なくとも一部(たとえばある種の周波数帯)を利用することを許容する。受領されたサイド信号S0は好ましくは、モノ・ダウンミックス信号が中央信号に対応する場合に使われる。しかしながら、モノ・ダウンミックス信号が中央信号に対応しない場合には、受領されたサイド信号S0の代わりに、より一般的な残差信号が使われる。そのような残差信号は、もとのチャネルをそのダウンミックスおよびPSパラメータを表わすことに付随する誤差を示し、しばしばPSエンコード方式において使われる。以下では、受領されたサイド信号S0についての言及は残差信号にも当てはまる。
図5は、図4のPSエンコーダ7およびPSデコーダ8のある実施形態の詳細を示している。PSエンコーダ・モジュール7は、ダウンミックス生成器9およびPSパラメータ推定ユニット3を有する。たとえば、ダウンミックス生成器9は、好ましくは中央信号Mに対応するモノ・ダウンミックスDMを生成し(たとえば、DM=M=(L+R)/d)、任意的には、受領されたサイド信号に対応する第二の信号S0=(L−R)/dをも生成してもよい。
PSパラメータ推定ユニット3は、PSパラメータ5として、LおよびR入力の間の相関およびレベル差を推定してもよい。任意的に、パラメータ推定ユニットは信号強度6を受領する。この情報は、PSパラメータ5の信頼性について判断するために使用できる。低い信頼性の場合には、たとえば、低い信号強度6の場合には、PSパラメータ5は、出力信号L'、R'がモノ出力信号または擬似ステレオ出力信号となるよう設定されてもよい。モノ出力信号の場合、出力信号L'は出力信号R'に等しい。擬似ステレオ出力信号の場合、擬似またはデフォルトのステレオ出力信号L'、R'を生成するために、デフォルトのPSパラメータが使用されてもよい。
PSデコーダ・モジュール8は、ステレオ混合(またはアップミックス)行列4および脱相関器10を有する。脱相関器はモノ・ダウンミックスDMを受領し、擬似サイド信号として使われる脱相関された信号S'を生成する。脱相関器10は、非特許文献1の第4節で論じられる適切な全通過フィルタによって実現されてもよい。ステレオ混合行列4はこの実施形態では2×2のアップミックス行列である。
推定されたパラメータ5に依存して、ステレオ混合行列4はDM信号を受領されたサイド信号S0または脱相関された信号S'と混合して、ステレオ出力信号L'およびR'を生成する。受領された信号S0と脱相関された信号S'との間の選択は、信号強度6のような受信条件を示す電波受信指標に依存してもよい。代わりにまたは加えて、受領されるサイド信号の品質を示す品質指標を使ってもよい。そのような品質指標の一例は、受領されるサイド信号の推定されるノイズ(パワー)であってもよい。高度のノイズを含むサイド信号の場合、脱相関された信号S'はステレオ出力信号L'およびR'を生成するために使われてもよい。一方、低ノイズ状況では、サイド信号S0が使用されてもよい。
アップミックス演算は好ましくは次の行列の式に従って実行される。
Figure 0005809754
ここで、重み付け因子ε、β、γ、δは信号DMおよびSの重み付けを決定する。ダウンミックス信号DMは好ましくは受領される中央信号に対応する。公式中の信号Sは脱相関された信号S'または受領されたサイド信号S0に対応する。アップミックス行列要素、すなわち重み付け因子ε、β、γ、δは、たとえば非特許文献1(第2.2節参照)に示されるようにして、先述したMPEG04規格文書ISO/IEC14496-3:2005(第8.6.4.6.2節参照)に示されるようにして、あるいはMPEGサラウンド規格文書ISO/IEC23003-1(第6.5.3.2節参照)に示されるようにして導出されてもよい。これらの文書のこれらの節(およびこれらの節において参照される節も)は、ここにあらゆる目的のために参照によって組み込まれる。よって、重み付け因子ε、β、γ、δは、パラメータ推定ユニット3内で決定されるPSパラメータ5を使って導出されてもよい。
ある種の受信条件では、伝達されるサイド信号はミュートされて、FM受信機1はモノ信号のみを提供する。これは典型的には、受信条件が非常に悪く、サイド信号が非常にノイズが多い、あるいはサイド信号を復調するために必要とされる19kHzパイロット・トーンが弱すぎるまたは全く存在しないためにステレオ多重信号からデコード不能であるときに起こる。FMステレオ受信機1がステレオ電波信号のモノ再生に切り替わった場合、アップミックス・ユニットは好ましくは、ブラインド・アップミックスのためのアップミックス・パラメータ、たとえば事前設定されたアップミックス・パラメータ(または(最も)最近のアップミックス・パラメータ)を使い、擬似ステレオ信号を生成する。すなわち、アップミックス・ユニットは、ブラインド・アップミックスのためのアップミックス・パラメータを使ってステレオ信号を生成する。貧弱すぎる受信条件においてモノ再生に切り替わるFMステレオ受信機1の実施形態も存在しうる。
図4のコンテキストにおいて概説したように、PSから知られている「残差符号化」技法が、PSデコーダ8の出力の品質を改善するために使われてもよい。例として、電波信号強度6は、もともと受領されたサイド信号S0の少なくとも一部がステレオ信号L'、R'を決定するためにPSエンコーダ内で使用されるべきであるかどうかを決定するために、指標として使われてもよい。しかしながら、もともと受領されたサイド信号S0の使用を制御するためにFM受信機から入手可能でありうる電波信号強度指標(RSSI: radio signal strength indicator)情報のみを使う実験では、RSSIの使用が比較的複雑なシステム設計を必要とし、適切な知覚上の性能を達成しないことが示されている。
よって、複雑さが低下したシステム設計を許容し、改善された知覚上の性能につながる、受領されたサイド信号S0の高品質(HQ)受信の検出器を提供することが望ましい。特に、HQ受信条件検出器は、受領されたステレオ信号、すなわちFM受信機1の出力信号L、R(またはM、S)のみを入力として取ることが望ましい。さらに、そのようなHQ受信条件検出器は堅牢であるべきである(たとえば、さまざまな受信条件において、またさまざまな型のオーディオ信号について機能するべきである)。さらに、HQ受信条件検出器は、完全なシステム(すなわち、PSベースのステレオ・ノイズ削減を、HQ検出器に制御されたバイパスとともに有するシステム)の達成される知覚上の性能が改善され、可能性としては最適化されるような仕方で構築されるべきである。
図6は、FM電波信号を処理するためのシステム50の例示的なブロック図を示している。システム50は、PS信号処理経路15およびバイパス経路16を有する。PS信号処理経路15は、たとえば図1ないし図5において記述したようなPSオーディオ処理装置2(またはPS処理ユニット2)を有する。PSオーディオ処理装置2は、(可能性としては劣化した)受領されたFMステレオ信号L、R(またはM、S)からステレオ信号L'、R'を生成するよう構成されている。生成されたステレオ信号L'、R'はPS利得ユニット31に渡される。バイパス経路16は、受領されたFMステレオ信号L、Rのコピーをバイパス利得ユニット30に与える。利得ユニット30、31は、それらの入力におけるステレオ信号から、増幅および/または減衰されたステレオ信号を、それらの出力において生成する。増幅および/または減衰されたステレオ信号は、マージ・ユニット(たとえば加算ユニット)32においてマージされる。マージ・ユニット32は、利得ユニット30、31に由来する対応する信号コンポーネントを組み合わせるよう構成されている。特に、マージ・ユニット32は、利得ユニット30、31に由来する左信号および右信号をそれぞれ組み合わせるよう構成されている。
システム50はさらに、受領されたFMステレオ信号L、R(またはM、S)内の可聴ノイズのレベルを決定または推定するよう構成されたHQ検出ユニット20を有する。HQ検出ユニット20内で決定されたノイズ・レベル推定は、(PS処理ユニット2の出力における)PS処理された信号と(バイパス経路16からの)もとの(バイパスされた)サイド信号との間でブレンドするために使われる。二つの信号経路15、16上の信号をブレンドするために、HQ検出ユニット20は、PS利得ユニット31およびバイパス利得ユニット30の利得値を設定するよう構成されていてもよい。代替的または追加的に、二つの信号経路15、16上の信号のブレンドは、二つの信号経路15、16上の信号を(線形または非線形)補間することによって達成されてもよい。あるいはまた、二つの信号経路15、16上の信号の一つが、HQ検出ユニット20内で決定される可聴ノイズのレベルの推定値に基づいて選択されてもよい。
以下では、実際のペイロード信号から(電波伝送によって導入される)ノイズを区別する新規なアプローチが記述される。換言すれば、HQ検出ユニット20がどのようにして受領されたFMステレオ信号内のノイズの実際のレベルを推定し、それによりPS処理ユニット2の出力信号により強調を置くか(より高いノイズの場合)、バイパスされた信号により強調を置くか(より低いノイズの場合)を決定しうるかの方法が記述される。
ノイズと実際のペイロード信号とを弁別するために、サイド信号Sが受領された中央信号Mより有意に強い場合には、受領されたサイド信号Sが主としてノイズを含むと想定される。換言すれば、サイド信号Sのパワーが中央信号Mのパワーを、所定の閾値だけ上回る場合には、サイド信号Sのパワーが主としてノイズによるものであると想定される。よって、受領されたステレオ信号M、Sの信号対雑音比(SNR)は、低いMSR値については中央対サイド比(MSR: Mid-to-Side Ratio)として近似できる。すなわち、すべての周波数帯域kについて:
Figure 0005809754
MSR_THESHOLDはたとえば−6dBに設定されてもよい。換言すれば、サイド信号Sの周波数帯域kにおけるエネルギーE{sk 2}の比が中央信号Mの周波数帯域kにおけるエネルギーE{mk 2}を所定の閾値(たとえば+6dB)だけ上回れば、MSRは周波数帯域kにおけるSNRに等しいまたは該SNRを近似し、それにより受領されたFMステレオ信号内に含まれるノイズの信頼できる推定値を与えると考えられてもよい。
k=1,…,K周波数帯域は、たとえば、高効率先進オーディオ符号化器(HE-AAC: High Efficiency Advanced Audio Coder)において使われるような直交ミラー・フィルタバンク(QMF: Quadrature Mirror Filterbank)分解段から導出されることができる。ここでは、QMFオーディオ・データのK=64チャネルが処理のために使用される。任意的に、QMFバンクは、たとえば追加的なフィルタを使って低めの諸QMF帯域をより多数の帯域に分割することにより、さらに向上した周波数分解能を与えられることができる。例として、QMFバンクのKlow個の周波数帯域が、該Klow個の周波数帯域のそれぞれの中でp個の追加的な帯域通過フィルタを使うことによりp・Klow個の周波数帯域に分割されてもよい(一例ではKlow=16、p=2)。そのようなハイブリッド・フィルタ構造はHE-AAC v2の一部であるPSコンポーネントにおいて使用される。さらに、ハイブリッド・フィルタ構造はPSオーディオ処理装置2内で使われてもよい。これは、本システム50を、FM電波ステレオ信号の周波数分解を実行する符号化/復号システム(たとえばHE-AACまたはHE-AAC v2またはPSオーディオ処理装置2内で実行されるPS処理)と連携して、受領されたFM電波ステレオ信号を向上させるために使う場合には、周波数帯kごとの諸MSRは、ほとんど追加的な計算量なしに決定できるということを意味する。
QMFまたはハイブリッドQMF帯域は有利には、たとえば非一様な知覚的に動機付けされたスケール、たとえばバーク尺度に対応する、減らした数の周波数帯域にグループ化されてもよいことを注意しておくべきである。よって、MSRは、複数の周波数帯域について決定されることができる。ここで、前記複数の周波数帯域の分解能は知覚的に動機付けられている。例として、QMFフィルタバンクは64個のQMF帯域を含んでいてもよく、ハイブリッドQMFフィルタバンクは71個の帯域を含んでいてもよい。これらのフィルタバンクの分解能は典型的には、高周波数範囲では高すぎる。よって、知覚的に動機付けられた仕方で帯域のいくつかをグループ化することが有益でありうる。典型的には、PSにおけるパラメータはそのようなグループ化された(知覚的に動機付けられた)周波数帯域および時間的に連続する(ハイブリッドQMF)諸サンプルのベクトルに対応する(すなわち、時間/周波数平面における「タイル」)。例として、PSパラメータは、信号フレーム(たとえばHE-AACの場合、2048サンプルを含む)に対応する時間窓内の全部で20個のグループ化されたQMF周波数帯域を使って決定されてもよい。パラメトリック・ステレオのために使われる同じ周波数またはパラメータ帯域が、周波数/パラメータ帯域ごとにMSR値を決定するために使われてもよい。それにより全体的な計算量が削減される。
中央信号Mについての、ある所与の時点nについてのパラメータ帯域kのパワーは、期待値:
Figure 0005809754
として計算できる。ここで、時点またはサンプルn1とn1+N−1との間に位置する長方形窓が使用される。期待値を決定するために他の窓形状が使用されてもよいことを注意しておくべきである。離散フーリエ変換(DFT)または他の変換のような(QMF以外の)代替的な時間/周波数表現が使われてもよい。また、その場合、周波数係数はより少数の(知覚的に動機付けられた)パラメータ帯域にグループ化されてもよい。
サイド信号Sが中央信号Mより強くないとき(あるいは因子MSR_THRESHOLDだけ強くないとき)、SNR推定値は典型的にはMSRを使って入手可能ではない。換言すれば、サイド信号Sが中央信号Mより強くないとき(あるいは因子MSR_THRESHOLDだけ強くないとき)は、MSRは典型的にはSNRの良好な推定値ではない。この場合、SNRは、SNRの一つまたは複数の以前の推定値に基づいて決定されてもよい。発話ポーズの間にノイズ・プロファイルが測定される音声通信のための先進ノイズ削減システムにおいて行なわれるのと同様の仕方でなされてもよい。例として、MSRがMSR_THRESHOLD以上である時点におけるサイド信号S内のノイズのパワーは、MSRがMSR_THRESHOLDより小さかった先行する時点におけるサイド信号S内のノイズのパワーに対応する(たとえばそれに等しい)と想定されてもよい。この想定は、各周波数(またはパラメータ)帯域kについて別個になされてもよい。換言すれば、時点nにおいてサイド信号Sの周波数帯域kにおけるエネルギーE{sk 2}の比が中央信号Mの周波数帯域kにおけるエネルギーE{mk 2}を所定の閾値だけ上回れば、時点nにおけるノイズのエネルギーは、上述した条件が満たされていた先行する時点におけるサイド信号Sの周波数帯域kにおけるエネルギーE{sk 2}として推定されうる。代替的または追加的に、周波数帯域kにおけるノイズのエネルギーは、近隣の周波数帯域内でサイド信号Sのエネルギー(可能性としては、サイド信号内のノイズのパワースペクトルの典型的な傾きによって補償されたもの)によって推定されてもよい。
下記で概説するように、MSR値がMSR_THRESHOLD以上である先行する時点でのエネルギー値E{sk 2}の使用が、図13のステップ104のコンテキストにおいて記述される平滑化または衰弱(decay)関数の適用によって実装されてもよい。
図7は、ノイズの多いFM電波受信条件における、中央信号についてのパワースペクトル60およびサイド信号についてのパワースペクトル61を示している。強い支配的な中央信号Mがある周波数帯域については、サイド信号Sがノイズであるか否かは曖昧である。サイド信号Sはたとえば、周辺信号の一部またはパンされた信号の一部であることがある。結果として、これらの周波数帯域は典型的には、受領されたFMステレオ信号L、R(またはM、S)内のノイズのパワーの信頼できる指標を提供しない。しかしながら、サイド信号Sが中央信号Mより有意に(たとえば少なくとも6dBだけまたは10dB近く)強い周波数帯を見ると、これは、電波伝送によって引き起こされる、サイド信号S内の本質的には純粋なノイズであることの非常に確からしい指標であると解釈できる。E{sk 2}≫E{mk 2}であるそのような状況は、図7では約2kHzおよび5kHzにおいて見ることができる。よって、周波数帯域k=1,…,Kにわたる諸MSRの最小値が、受領されたFM電波信号のSNRの、すなわち全体的な受領されたFM電波ステレオ信号の品質の、信頼できる指標であると考えられてもよい。
ステレオFM送信機がペイロード信号として無音を送信する場合および電波伝送チャネルが加法的白色ガウス雑音(AWGN)をもつチャネルとしてモデル化される場合には、受領されるステレオ信号(FM復調、ステレオ復号およびエンファシス解除後)は、中央およびサイド信号にノイズを含む。FMステレオ・システムにおいて使われる周波数変調技法のため、ベースバンドにおけるより高い周波数について、より低い周波数についてよりも、より多くのノイズが生成される。結果として、サイド信号を含む(38kHzにおける)ベースバンド中のより高いサブキャリア上でより多くのノイズが生成される。基礎になるノイズ特性を補償するために、基礎になるノイズ特性は、FM電波伝送システム内で使われる標準化されたプレエンファシス/エンファシス解除システムと組み合わされるべきである。結果として、図8に示されるような中央信号70およびサイド信号71の全ノイズ・スペクトルが得られる(AWGNを生成する電波伝送チャネルの無音の送信を想定するとき)。観察できるように、サイド信号ノイズ71は典型的には中央信号ノイズ70を少なくとも10dB(より高い周波数の場合)、ところによっては30dBまで(より低い周波数の場合)超える。これは、サイド信号からのノイズ全部を知覚的にマスクするためには、中央信号におけるペイロード信号が、周波数範囲全体をカバーするかなりの電力を加えるべきであることを意味する。そうでない場合には、サイド信号ノイズは典型的には、受領されたFM電波ステレオ信号において可聴となる。
音楽または発話のようなオーディオ・コンテンツは典型的には、低周波数範囲よりも高周波数範囲においてペイロード・エネルギーが少ない。さらに、高周波数範囲におけるペイロード・エネルギーは低周波数範囲ほど連続的ではないことがある。よって、受領されたFM信号のノイズのエネルギーは、低周波数範囲よりも高周波数範囲内でより簡単に検出できる。これに鑑み、MSRの解析を、全K個の周波数帯域の選択された部分範囲に限定することが有益となることがある。特に、MSRの解析を、全K個の周波数帯域の上のほうの部分範囲に、たとえばK個の周波数帯域の上半分に限定することが有益となることがある。よって、受領されたFM信号の品質を検出するための方法はより堅牢にされうる。
上記に鑑み、周波数帯域k=1,…,Kの一部または全部にわたる(たとえば高い諸周波数帯域にわたる)MSRの解析に依存する高品質因子αHQが定義されてもよい。高品質因子αHQは、受領されたFM電波ステレオ信号内の可聴ノイズの指標として使用されてもよい。ノイズのない高品質信号はαHQ=1によって示されてもよく、高いノイズの低品質信号はαHQ=0によって示されてもよい。中間的な品質状態は、0<αHQ<1によって示されてもよい。高品質因子αHQは次式に従ってMSR値から導出できる。
Figure 0005809754
ここで、MSR閾値MSR_LOWおよびMSR_HIGHは所定の規格化閾値であり、一例ではそれぞれ−6dBおよび−3dBとして選ぶことができる。そのような規格化の結果として、高品質因子αHQは0から1までの間の値を取ることが保証される。
上記の公式において、qは一つまたは複数のMSR値から導出された値である。上記のように、qは周波数帯域の部分集合にわたる最小MSR値から導出されてもよい。さらに、qは、該最小MSR値の反転ピーク衰弱値(inverted peak-decay value)として設定されることもできる。代替的または追加的に、他の任意の平滑化方法が、品質指標パラメータqの時間発展を平滑化するために使用されることができる。
高品質因子αHQは、PS処理経路15上のPS処理されたステレオ信号とバイパス経路16上のもとの処理されていないFM電波ステレオ信号との間で切り換えまたはフェードまたは補間をするために使用できる。例示的なフェード公式は次式によって与えられる。
Figure 0005809754
これは、高品質因子αHQがバイパス利得ユニット30についての利得として使用されてもよく、一方、因子(1−αHQ)がPS利得ユニット31についての利得として使用されてもよいことを意味する。
HQ検出アルゴリズム100のある実施形態は、図13に示される以下の段階によって記述されることができる。
・ステップ101では、中央およびサイド信号のパワーが計算される。すなわち、周波数帯域kの一部または全部、たとえばKlow<k≦Khighについて、中央信号のエネルギーPk M=E{mk 2}およびサイド信号のエネルギーPk S=E{sk 2}が決定される。一例では、Khigh=Kであり、Klow=K/2である(すなわち、それらの周波数帯域のうち上半分のみが考慮される)。中央およびサイド・パワーPk MおよびPk Sは、時点nにおいて、たとえば上記で与えた期待値についての平均公式を使って、決定される。
・ステップ102では、周波数帯域kの上記の一部または全部について中央対サイド比(MSR)値が、たとえばγk=10log10(Pk M/Pk S)として、決定される。
・ステップ103では、ある周波数範囲についての最小MSR値γmin=mink(γk)が決定される。ここで、上記周波数範囲はたとえばKlow<k≦Khighである。
・ステップ104では、最小MSR値は時間的に平滑化される。これはたとえば、たとえばτ=2秒の時定数をもつ衰弱因子κ=exp(−1/(Fsτ))を用いてMSRピーク値をγpeak(n)=min(κγpeak(n−1),γmin)として決定することによる。ここで、Fsはサンプリング周波数、たとえばフレーム・レート、すなわちステップ104がどのくらい頻繁に実行されるかのレートである。これは、時間的に最小MSR値を平滑化する反転ピーク衰弱関数(inverted peak-decay function)を実装する。
・ステップ105では、時点nにおける高品質因子αHQが、時点nにおけるMSRピーク値γpeak(n)を使って、すなわち時点nにおける平滑化された最小MSR値を使って決定される。q=γpeak(n)として、次のように決定される。
Figure 0005809754
上記のように、MSR閾値はたとえばMSR_LOW=−6dBおよびMSR_HIGH=−3dBとして設定されてもよい。
・ステップ107では、時点nにおける高品質因子αHQが図6に示されるPS処理/バイパスのブレンド・プロセスに適用されてもよい。それはたとえば次のように置くことによる。
Figure 0005809754
上述したHQ検出アルゴリズム100は、一連の時点について逐次反復されてもよい(ステップ107からステップ101に戻る矢印によって示されている)。
受領されるFM電波ステレオ信号の高品質を判別するための方法またはシステムは、高品質因子αHQを(上記一つまたは複数のMSR値に加えて)一つまたは複数のさらなるノイズ指標に依存させることによってさらに改善されてもよい。特に、高品質因子αHQは、受領されるFM電波信号のスペクトル平坦性指標(SFM: Spectral Flatness Measure)に依存するようにされてもよい。WO PCT/EP2011/064077において概説されるように、0から1までの間に規格化されているいわゆるSFM_impact_factor〔SFMインパクト因子〕が決定されてもよい。SFM_impact_factor=0は、スペクトル・パワーが比較的少数の周波数帯域に集中しているサイド信号Sのパワースペクトルを示す低いSFM値に対応してもよい。すなわち、SFMインパクト因子「0」は低いノイズ・レベルを示す。他方、SFMインパクト因子「1」は高いSFM値に対応し、スペクトルはすべてのスペクトル帯域において同様の大きさのパワーをもつことを示す。結果として、SFMインパクト因子「1」は高いノイズ・レベルを示す。
修正された高品質因子αHQ'が次式に従って決定されてもよい。
αHQ'=(1−SFM_impact_factor)*αHQ
それにより、SFM_impact_factor=1(受領されるFM電波ステレオ信号内での高いノイズ・レベルを示す)であれば高品質因子αHQ'=0(低品質、すなわち高度のノイズを示す)を強調し、逆もまたしかりである。MSRベースの高品質因子αHQとSFMの効果を組み合わせるための上述した公式は、二つのノイズ指標を合同の(修正された)高品質因子αHQ'に組み合わせる一つの可能な方法に過ぎないことを注意しておくべきである。SFM_impact_factorは、中央およびサイド信号がいずれもかなり平坦なスペクトルをもちエネルギーにおいて近いノイズ事例を検出するのに有益でありうる。そのような場合、受領されたFM電波ステレオ信号内でのかなりの量の可聴ノイズにもかかわらず、最小MSR値γminは典型的には0dBに近い。修正された高品質因子αHQ'は、上記のPS処理/バイパス・ブレンド・プロセスにおける高品質因子αHQを置換することができる。
以下では、SFM_impact_factorを決定するための諸例が概説される。典型的な受領されたFM電波ステレオ信号では、中央信号Mのパワースペクトルは、比較的急峻であり、低めの周波数範囲において高いレベルのエネルギーがある。他方、サイド信号Sは典型的には全体的にエネルギーの程度が低く、比較的平坦なパワースペクトルをもつ。
サイド信号ノイズのパワースペクトルはかなり平坦であり特徴的な傾きをもつので、傾き補償と併せたSFMが、受領されたFM信号内のノイズ・レベルを推定するために使用されてもよい。種々の型のSFM値が使用されうる。すなわち、SFM値はさまざまな仕方で計算されうる。特に、瞬時SFM値および該SFMの平滑化されたバージョンが使用されうる。瞬時SFM値は典型的にはサイド信号の信号フレームのSFMに対応する。一方、瞬時SFM値の平滑化されたバージョンは、サイド信号の前の信号フレームのSFMにも依存する。
サイド信号からインパクト因子を決定する方法は、サイド信号のパワースペクトルを決定する段階を含んでいてもよい。典型的には、これはサイド信号のある数のサンプル(たとえば単一のフレームのサンプル)を使ってなされる。パワースペクトルは、複数の周波数帯域k、たとえばk=1,…,Kについてのサイド信号のエネルギー値Pk S=E{sk 2}として決定されてもよい。パワースペクトルの決定期間は、PSパラメータを決定するための期間と揃えられてもよい。よって、サイド信号のパワースペクトルは、対応するPSパラメータの有効性期間(validity period)について決定されてもよい。
その後のステップにおいて、サイド信号ノイズのパワースペクトルの特徴的な傾きが補償されてもよい。特徴的な傾きは、(設計/チューニング・フェーズにおいて)、たとえば一組のモノ信号のサイド信号の平均パワースペクトルを決定することによって、実験的に決定されてもよい。代替的または追加的に、特徴的な傾きは、現在のサイド信号から、たとえば現在のサイド信号のパワースペクトルに対する線形回帰を使って、適応的に決定されてもよい。特徴的な傾きの補償は、逆ノイズ傾きフィルタ(inverse noise slope filter)によって実行されてもよい。結果として、傾き補償された、可能性としては平坦な、パワースペクトルであって、モノ発話オーディオ信号のサイド信号のパワースペクトルの特徴的な傾きを示さないものが得られるはずである。
(傾き補償された)パワースペクトルを使って、SFM値が決定されてもよい。SFMは次のように計算されてもよい。
Figure 0005809754
ここで、E{sk 2}は、周波数帯域kにおける、たとえばハイブリッド・フィルタバンク帯域kにおけるサイド信号のパワーを表わす。例示的なPSシステムにおいて使用されるハイブリッド・フィルタバンクは64個のQMF帯域からなり、最も低い三つの帯域はさらに4+2+2の帯域に分割される(よって、N=64−3+4+2+2=69)。SFMは、パワースペクトルの幾何平均とパワースペクトルの算術平均の間の比として記述されてもよい。
あるいはまた、SFMは、KlowからKhighまでの範囲のハイブリッド・フィルタバンク帯域のみを含む、スペクトルの部分集合に対して計算されてもよい。そのようにして、望まれないDC、たとえば低周波数のオフセットを除去するために、たとえば第一の諸帯域の一つまたは若干数が、除外されることができる。帯域境界を調整するときは、SFMを計算するための上述した公式はしかるべく修正されるべきである。
計算量を限定するため、SFM公式は代替的には、たとえばテイラー展開、ルックアップテーブルまたはソフトウェア実装の分野の専門家に普通に知られている同様の技法に基づいて、その数値的な近似によって置換されてもよい。さらに、たとえば標準偏差または周波数パワー・ビンの最小と最大の間の差などといった、スペクトル平坦性を測る他の方法もある。本稿では、用語「SFM」は、これらの指標の任意のものを表わす。
サイド信号の特定の時間期間またはフレームについてのSFM値を使って、インパクト因子を決定することができる。この目的のため、SFMは、たとえば0から1のスケール上にマッピングされる。SFMインパクト因子のマッピングおよび決定は、次式に従って実行されてもよい。
Figure 0005809754
ここで、二つの閾値αlow_threshおよびαhigh_threshは、典型的には0.2から0.8の範囲であるSFM値の平均範囲に従って選択される。規格化段の主たる目的は、SFMインパクト因子が通常、「0」と「1」の間の完全な領域にまたがることを保証するためである。よって、規格化は、「通常の」平坦でないスペクトル(SFM<αlow_thresh)はノイズとして検出されず、高い値(SFM>αhigh_thresh)については指標が飽和することを保証する。換言すれば、規格化は、高ノイズ状況(SFM>αhigh_thresh)と低ノイズ状況(SFM<αlow_thresh)とをより明瞭に区別するインパクト因子を提供する。
以下では、本稿で概説されるHQ検出のための方法およびシステムを向上させるもう一つのオプションについて述べる。修正された高品質因子αHQ'が、高品質因子αHQに、ソフト・ノイズ・ゲートとしての全サイド・レベルSsum、すなわち、(すべての周波数帯域にわたる)サイド信号のエネルギーとして決定されうるサイド信号の全レベル(すなわち、エネルギーまたはパワー)によって影響することによって決定されてもよい。よって、修正された高品質因子αHQ'は次式に従って決定されてもよい。
Figure 0005809754
ゲート因子ggateを0から1までの間の値に規格化するために閾値S_THRES_LOWおよびS_THRES_HIGHが使用されてもよい。レベルSsum<S_THRES_LOWをもつサイド信号をもつFM信号は低品質と考えられ、レベルSsum>S_THRES_HIGHをもつサイド信号をもつFM信号は高品質でありうる。
向上したHQ検出アルゴリズムを提供するためのもう一つのオプションは、たとえばWO PCT/EP2011/064084において記述されるように、高品質因子αHQが隠蔽検出器の出力によって影響されるようにすることである。修正された高品質因子αHQ'は、FM受信機の望ましくないモノ・ドロップアウト状況を隠蔽するためにPS処理経路15内で隠蔽(concealment)がアクティブであるかどうかを考慮に入れることによって決定されてもよい。修正された高品質因子αHQ'は、αHQ'=(1−δconcealHQに従って決定されてもよい。ここで、隠蔽がアクティブであればδconceal=1であり、そうでなければδconceal=0である。これは、PS処理ユニット2内で隠蔽がアクティブであれば、受領されたFM電波信号が確かに低品質である(αHQ'=0)と考えられ、そうでなければ受領されたFM電波信号の品質は高品質因子αHQの計算された値に基づいて推定されるということを意味する。隠蔽状態(すなわちδconceal=1)から復帰するときの(可聴な)不連続を回避するため、すなわち、修正された高品質因子αHQ'の0から0でない値へのなめらかな遷移を保証するために、δconceal=1であるときは常に、最小MSR値γminが強制的にγmin=MSR_LOWにされてもよい。それにより、図13のステップ104の平滑化方法によってなめらかな遷移が保証される。高品質因子を隠蔽状態δconcealに依存させる結果として、PSモードへの高速の切り換え(すなわち、劣悪な受信条件が突然発生した場合のFMステレオ・ノイズ削減処理への高速の遷移)および(受信条件が改善したときの)バイパス・モードへのゆっくりしたブレンド復帰が実装できる。
PS処理ユニット2内での隠蔽の使用は、隠蔽をトリガーするために、すなわち隠蔽状態δconcealを0から1に設定するために、モノ・ドロップアウトの信頼できる検出を必要とする。ある可能なモノ/ステレオ検出器は、左信号=右信号(または左信号−右信号=0)という条件を満たす、当該信号のモノ・セクションを検出することに基づくことができる。しかしながら、そのようなモノ/ステレオ検出器は、左信号および右信号のエネルギーならびにサイド信号のエネルギーが、たとえ健全な受信条件にあっても大きく揺動しうるという事実のため、隠蔽プロセスのための不安定な挙動につながるであろう。
そのような隠蔽の不安定な挙動を避けるために、モノ/ステレオ検出および隠蔽機構は状態機械として実装されることができる。例示的な状態機械は、図14に示されている。図14の状態機械は、サイド信号Sの絶対的なエネルギー、すなわちES(または上記で定義されたPS)の二つの基準レベルを利用する。ESを計算するために使われるサイド信号Sは、典型的には250Hzのカットオフ周波数で高域通過フィルタ処理されていてもよい。これらの基準レベルは、上基準レベルref_highおよび下基準レベルref_lowである。上基準レベル(ref_high)より上では、信号はステレオであると考えられ、下基準レベル(ref_low)より下では、信号はモノであると考えられる。
サイド信号エネルギーESは、状態機械の制御パラメータとして計算される。ESは、たとえばPSパラメータの有効性の時間期間に対応しうる時間窓上で計算されてもよい。換言すれば、サイド信号エネルギーを決定する頻度は、PSパラメータを決定する頻度に揃えられてもよい。本稿では、サイド信号エネルギーES(および可能性としてはPSパラメータ)を決定するための時間期間は、信号フレームと称される。図14の状態機械は五つの条件を有する。これらは新しいフレームのエネルギーESが計算されるたびに検証される。
・条件Aは、サイド信号エネルギーESが上基準レベルref_highを超えていることを示す。上基準レベルは高いほうの閾値と称されてもよい。
・条件Bは、サイド信号エネルギーESが上基準レベルref_high以下であり、かつ下基準レベルref_low以上であることを示す。下基準レベルは低いほうの閾値と称されてもよい。
・条件B1は条件Bに対応するが、追加的な時間条件が加わる。その時間条件は、条件Bが、ある閾値数のフレームより短い間、またはある閾値時間より短い間満たされることを指定する。この閾値はフレーム閾値と称されてもよい。
・条件B2は条件Bに対応し、追加的な時間条件が、条件Bが前記閾値数のフレーム以上、または前記閾値時間以上にわたって満たされることを指定する。
・条件Cは、サイド信号エネルギーESが下基準レベルref_lowより低いことを示す。
さらに、図14の例示的な状態機械は五つの状態を利用する。これら異なる状態は、上述した条件および図14に示される状態図に応じて到達される。PS処理ユニット2内の上記の種々の状態において、典型的には以下のアクションが実行される。
・状態1では、通常のステレオ動作が、たとえば現在のオーディオ信号から決定されるPSパラメータに基づいて実行される。隠蔽状態δconcealは0のままである。
・状態2では、通常のステレオ動作が、現在のオーディオ信号に対して決定されたPSパラメータに基づいて実行される。条件Bが、前記フレーム閾値以上のフレーム数にわたってまたは前記時間閾値以上の時間にわたって満たされる(すなわち、条件B2)か、あるいはフレーム数のこの満了または時間の満了前に条件AまたはCが満たされるのずれかであるという事実に鑑み、この状態は単に遷移状態である。隠蔽状態δconcealは0のままである。
・状態3では、ステレオ動作が、現在のオーディオ信号に対して決定されたPSパラメータに基づいて実行される。状態3は、状態1から状態2を経由して状態3に進む経路で到達できることが見て取れる。条件B2が遷移のためにある最小数のフレームまたはある最小の時間を要求するという事実に鑑み、経路「状態1、状態2、状態3」は、通常のステレオ動作(たとえば音楽)から通常のモノ動作(たとえば発話)への遅い、すなわちなめらかな遷移を表わす。隠蔽状態δconcealは0に設定されるか、0のままである。
・状態4では、以前に決定されたPSパラメータ、たとえば状態1において決定された最も最近のPSパラメータを使ってモノ・ドロップアウト隠蔽が開始される。状態4は、条件Cが満たされる場合、すなわちサイド信号エネルギーESがref_highより上からref_lowより下に急峻に低下する場合、状態1から直接到達できることが見て取れる。あるいはまた、状態4は、状態1から状態2を経由して到達できる。ただし、これは条件Bが少数のフレームにわたってのみ、または短い時間期間にわたってのみ満たされる場合にのみである。よって、経路「状態1、状態4」および「状態1、状態2、状態4」は、通常のステレオ動作(たとえば音楽)から強制されたモノ動作への速い、すなわち突然の遷移を表わす。強制されたモノ動作は典型的には、サイド信号におけるノイズのレベルが所定のレベルを超える場合にサイド信号を突然カットオフするFM受信機に起因する。PS処理ユニット2内での隠蔽の使用を示すために、隠蔽状態δconcealは1に設定される。
・状態5では、たとえば状態4において確立されたPSパラメータに基づいて、モノ・ドロップアウト隠蔽が継続される。図示した実施形態では、状態5は、条件Cが満たされる場合に状態4から到達できるのみである。すなわち、状態5は、中央信号からステレオ・オーディオ信号を生成するために以前に決定されたPSパラメータが使われる、安定したモノ・ドロップアウト隠蔽状態を表わす。PSパラメータは、数秒の時定数をもってモノに向かって衰弱してもよい。隠蔽状態δconcealは典型的には1のままである。
すでに述べたように、図示した状態図は、FM受信機によって受領されるオーディオ信号が数個の時間窓以内にステレオからモノに移行する場合にのみ、すなわちステレオからモノへの遷移が急峻である場合にのみ、隠蔽がトリガーされることを保証する。他方、ステレオ・レベル(ref_high)より低いがモノ・レベル(ref_low)より高いエネルギーESをもつサイド信号においてノイズがある場合、すなわち適切なPSパラメータを生成するためにサイド信号内にまだ十分な情報がある場合には、隠蔽のトリガーは防止される。同時に、信号がステレオからモノに変わるときでさえ、たとえば信号が音楽から発話に遷移するとき、隠蔽検出はトリガーされず、それにより、もとのモノ信号が、誤った隠蔽適用のために人工的なステレオ信号にされないことを保証する。ステレオからモノへの真正の遷移は、サイド信号エネルギーESがref_highより上からref_lowより下へとなめらかに遷移することに基づいて検出できる。
以下では、本稿で概説したHQ検出方法を向上させるもう一つのオプションについて述べる。MSR値γkは、次式に従って大きなチャネル・レベル差(CLD)について調整されてもよい。
Figure 0005809754
CLDパラメータは、受領されたFM電波ステレオ信号のパンの度合いを示すPSパラメータである。CDLパラメータは、受領された左サイド信号と受領された右サイド信号のエネルギーの比から、たとえば
CLD=10・log10(PL/PR
に従って決定されてもよい。ここで、PL=E{L2}は受領された左サイド信号のエネルギーまたはパワーであり、PR=E{R2}は受領された右サイド信号のエネルギーまたはパワーである。結果として、左サイド信号Lと右サイド信号Rとの間の著しいエネルギー差をもつ、強くパンされた信号については、MSR値γkは増大する。LおよびR信号の間のそのような大きな差は、たとえサイド信号Sがノイズを含んでいなくても、比較的高いエネルギーをもつサイド信号Sにつながる。MSR値γkを増大させることにより、最小MSR値γminが増大させられ、それにより高品質因子αHQが増大する。結果として、CLDパラメータの使用は、ワイドな(音楽)ステレオ混合およびステレオ・ワイド化後処理に起因する強いサイド信号Sから低品質信号を誤って検出してしまうことを回避する助けとなる。
本稿で概説されているHQ検出の方法を向上させるもう一つのオプションは、
g'dmx=αHQgdmx+(1−αHQ)・1
に従って、高品質因子αHQがPSダウンミックス利得に影響するようにすることである。上記で概説したように、PS処理ユニット2では、ダウンミックス信号DMは再構成された左および右信号L'、R'をダウンミックス信号DMから生成するために使われてもよい。この目的のため、ダウンミックス信号は、DM=gdmx(1/2)(L+R)のように、PSダウンミックス利得gdmxを使ってエネルギー補償されてもよい。PSダウンミックス利得gdmxは時間変化および/または周波数変化してもよい。PSダウンミックス利得gdmxは、たとえばHE-AAC v2エンコーダにおいて使われるようなエネルギー補償されたダウンミックスを実装するために使われてもよい。典型的には、PSダウンミックス利得gdmxは、左および右信号L、Rの同相または位相外れ振る舞いを補償するために使われる。PSダウンミックス利得gdmxは、ダウンミックス信号DMのレベル(またはエネルギーまたはパワー)が右信号Rのレベルと左信号Lのレベルの和に対応する(たとえば等しい)ことを保証するために使用されてもよい。PSダウンミックス利得gdmxは最大利得値に制限されてもよい(強く位相外れの左および右信号L、Rの場合)。
品質指標αHQに応じてPSダウンミックス利得gdmxを修正するための上記の公式は、上記の公式に基づく修正されたPSダウンミックス利得g'dmxを使うとき、サイド信号が低い度合いのノイズを含む場合(1に近いαHQ)にはエネルギー補償されたダウンミックス方式はより大幅に使われ、ノイズの多い信号については(エネルギー補償因子がそれほど信頼できない場合)固定されたダウンミックス利得(因子1)に収束するということを意味する。換言すれば、受領されたFM信号が高度のノイズを含む場合には、決定されたPSダウンミックス利得gdmxに依存しない(またはより少なく頼る)ことが提案される。修正されたPSダウンミックス利得g'dmxはたとえばHE-AAC v2エンコーダにおいて使用できる。
同様に、高品質因子αHQは予測制限値を調整する(すなわち、予測ベースのFMステレオ電波ノイズ削減方式におけるパラメータaおよびbを調整する)ために使用できる。PCT/EP2011/064077において概説されるように、再構成されたサイド信号Spを決定するための代替的なPSパラメータ化は、次のアップミックス・プロセスから決定できる。
Sp=a*DM+b*decorr(DM) L'=DM+Sp、R'=DM−Sp
ここで、DMはダウンミックス信号であり、「a」および「b」は二つの新しいPSパラメータであり、decorr()はアップミックス・ユニット4において使用される脱相関器、典型的には全通過フィルタである。この代替的な表現は、サイド信号がDM信号から予測されるので、予測ベースの方式と称してもよい。パラメータaおよびbは高品質因子αHQを使って調整されてもよい。
予測ベースのFMステレオ電波ノイズ削減方式では、a'=a/cおよびb'=b/cとして、予測パラメータaおよびbの制限関数が使われてもよい。ここで、cは制限因子であり、c=1は結果として修正されないパラメータaおよびbを与える。c>1の値はノイズ削減されたサイド信号Spを1/c倍にする、すなわち因子cだけ減衰させる。
aおよびbから制限因子cを計算する、すなわちc=f(a,b)のための種々のアプローチが可能である。二つの可能なアプローチは次のとおり。
Figure 0005809754
品質指標αHQがPSダウンミックス利得gdmxのダイナミクスを制限するようにするのと同様に、制限因子cが品質指標αHQによって影響されてもよい。これはたとえば次式に従ってできる。
Figure 0005809754
ここで、εは、品質指標αHQ=1の場合、すなわち受領されたFM信号が含むノイズの度合いが少ない場合に、aおよびbが無限大(または不合理な大きな数)になるのを防ぐ任意的な調整値(小さな数)である。
そのような制限関数c=f(a,b,αHQ)の目的は、高品質FM信号(1に近いαHQ)についてはaおよびbを制限しない(または少ししか制限しない)一方、低品質FM信号(0に近いαHQ)についてaおよびbを制限することである。品質指標αHQに依存して制限因子を修正するための上述した関数が、αHQ=0についてはcの第一の関数(1)、αHQ=0.5については第二の関数(2)を近似し、αHQ=1についてはパラメータaおよびbの「制限なし」が実行されることを注意しておくべきである。さらに、上述した公式は、受領されたFM信号の品質を考慮に入れる修正された制限関数を実装するほんの一例であることを注意しておくべきである。
上述した諸オプションは単独で使われても、あるいは互いとの任意の組み合わせにおいて使用されてもよいことを注意しておくべきである。
一つまたは複数のMSR値に基づくHQ検出の方法は、図9ないし図12においてさらに例示されている。これらの図面では、上のプロット85が一連の時点における最小MSR値γmin 82(実線)を示す。最小MSR値γminは、典型的なPSシステムの20個の周波数帯域kのうち上の10個から決定されたものである。さらに、最小MSR値γmin 82のこのシーケンスの反転ピーク衰弱関数(inverted peak-decay function)γpeak(n) 83(破線)が示されている。基準MSRレベルMSR_LOW=−6dB(参照符号81)およびMSR_HIGH=−3dB(参照符号80)が点線としてマークされている。
これらの例では、−6dBより小さいMSR値は可聴ノイズを示し、−3dBより大きいMSRレベルは可聴ノイズがないことを示す(すなわち、「高品質」)。これらの基準レベルの中間では、中間的な端数高品質因子αHQが上述した方法および公式を使って導出される。
下のプロット86は、その中で最小MSR値82を決定した周波数帯域k 84(今の諸例では10から20までの間)を示している。さらに、周波数帯域kにおける最小MSRがMSR_HIGHより大きい場合にはドット87によって示されることがある。
図9では、受領されたFM電波信号は、特に高いほうの諸周波数帯域について、非常に低い最小MSR値82をもつ。これは、信号が、高周波数エネルギーがほどほどしかないクラシックのオーケストラ音楽を含んでいるからである。したがって、このクラシックのオーケストラ音楽はサイド信号からの高周波数ノイズをあまりよくマスクしない。図9の例では、最小MSR値は低いほうの閾値MSR_LOWより先に達することは決してなく、よって信号はHQ検出アルゴリズム100によって、任意の所与の時点について、非HQ(すなわちαHQ=0)として分類される。
図10では、プロット85および86は、発話信号についての典型的な振る舞いを示している。最小MSR値82は発話ポーズの間は非常に低く、それ以外では、電波内容における発話の典型的にはうるさい混合のため、きわめて高い。この例は、時間に沿った平滑化を使うこと(たとえば、反転ピーク衰弱関数(inverted peak-decay function)を使うこと)の恩恵を明瞭に示している。平滑化は、HQ推定値を低く保ち、それによりPS処理経路15(無音期間中)とバイパス経路16(発話の伝送中)の間でのトグルを防止するメモリー関数をもつ。そのようなトグルは望ましくない音響効果につながる。
図11では、プロット85および86は、ポピュラー音楽のHQ受領についての典型的な振る舞いを示している。図11の最小MSR値82は、ポピュラー音楽のワイドなステレオ幅のため時に0dBに近づくが、最小MSR値82は0dBより下に行くことはめったにない。ポピュラー音楽は通例、中央信号にも大量の高周波数エネルギーを含むからである(それにより高周波数帯域におけるノイズがあったとしてもマスクする)。図11の例では、最小MSR値82は上閾値MSR_HIGHより下に達することは決してなく、よって信号は、任意の所与の時点について、HQであるとして分類される(すなわち、αHQ=1)。よって、受領されたFM信号はバイパス経路16に沿って出力に渡される。主観的な品質評価によれば、これが、PS処理経路15内での信号の処理に比べて改善された知覚上の品質につながることが示されている。
図12では、プロット85および86は、受領されたFM信号が孤立した諸時点において(特に6〜8秒の周辺の時点において)可聴ノイズを含む場合の振る舞いを示している。最小MSR値82の反転ピーク衰弱バージョン(inverted peak-decay version)83が、受領されたFM信号がノイズによって劣化されるときに非HQ推定に高速で切り替わることを保証することが見て取れる。他方、最小MSR値82の反転ピーク衰弱バージョン(inverted peak-decay version)83は、低いほうの閾値および高いほうの閾値を通じた、あるHQ推定値へのなめらかな遷移を保証する。この振る舞い、すなわちノイズ・バーストに応答して高速に反応する(よって経路15上のPS処理を適用する)が経路16上のバイパス・モードにゆっくりとフェードして戻ることは、ノイズ抑制を最大にするが同時にPSからバイパスへの遷移からのアーチファクトを最小にするために望ましいことが通常である。
本稿では、FM電波受信機の知覚的なパフォーマンスを改善するための方法およびシステムについて記載してきた。方法は、PS処理経路および並列のバイパス経路を有する。受領されたFM電波信号の推定された品質に依存して、出力信号はPS処理経路からおよび/または並列なバイパス経路から選択される。PS処理経路と並列なバイパス経路との間のなめらかな遷移を保証するために、両方の経路の出力信号のブレンドが提案される。結果として、FM電波信号の全体的な知覚上の品質が改善できる。
受領されたFM電波信号の品質を信頼できる仕方で推定することを許容する高品質(HQ)検出方式が記述される。HQ検出方式は、受領されたFM電波信号において、サイド信号が中央信号よりずっと強い、受領されたFM電波信号のサイド信号の(時間/周波数平面における)セクションを探すことによって、ノイズ・レベルまたはSNRを推定する(あるいはノイズ成分を信号成分から区別する)。SNRの推定は個々の周波数帯域においてであってもよい(たとえばQMFバンクにおいてまたはQMFバンクにおけるグループ化された帯域において)。異なる周波数帯域からの結果として得られる複数のSNR推定値は、異なる重みをかけられてもよく、および/またはいくつかの帯域が除外されてもよい。SNR推定値のなめらかな発展を保証するために、新しい推定値が得られない場合には古いSNR推定値が使われてもよい(たとえば平滑化またはピーク保持/衰弱(peak-hold/decay)によって)。SNR推定値は、受領されたFM電波信号の品質の指標としてHQ因子を決定するために使われてもよい。特に、最小の推定されたSNR値が、HQ因子を決定するために使われてもよい。このHQ因子は、PS処理経路上の(ノイズ削減)処理された信号とバイパスされた信号との間の混合を制御するために使われてもよい。さらに、HQ因子は、PSエンコーダにおいてダウンミックス利得を制御するために、あるいは予測ベースのノイズ削減システムにおいて予測制限因子を制御するために、使用されてもよい。SNR推定値に加えて、HQ因子は:SFM、モノ隠蔽検出状態および/または絶対的なサイド・レベルといったパラメータの任意のものを考慮に入れてもよい。
本稿に記載した方法およびシステムは、ソフトウェア、ファームウェアおよび/またはハードウェアとして実装されうる。ある種のコンポーネントは、たとえばデジタル信号プロセッサまたはマイクロプロセッサ上で走るソフトウェアとして実装されてもよい。他のコンポーネントはたとえば、ハードウェアとしてまたは特定用途向け集積回路として実装されてもよい。記載した方法およびシステムにおいて遭遇される信号は、ランダム/アクセス/メモリまたは光記憶媒体のような媒体上に記憶されてもよい。そうした信号は、電波ネットワーク、衛星ネットワーク、無線ネットワークまたは有線ネットワーク、たとえばインターネットのようなネットワークを経由して転送されてもよい。本稿に記載した方法およびシステムを利用する典型的な装置は、携帯型の電子装置またはオーディオ信号を記憶および/または再生するために使用される他の消費者設備である。
いくつかの態様を記載しておく。
〔態様1〕
受領された多チャネルFM電波信号の品質を推定するよう構成された装置であって、前記受領された多チャネルFM電波信号は中央信号およびサイド信号として表現可能であり、前記サイド信号は左信号と右信号の間の差を示しており、当該装置は:
・中央電力と称される前記中央信号の電力およびサイド電力と称される前記サイド信号の電力を決定するよう構成された電力決定ユニットと;
・前記中央電力と前記サイド電力との比を決定し、それにより中央対サイド比を与えるよう構成された比決定ユニットと;
・少なくとも前記中央対サイド比に基づいて前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている品質決定ユニットとを有する、
装置。
〔態様2〕
・前記電力決定ユニットは、前記中央信号の複数のサブバンドについての複数のサブバンド中央電力および前記サイド信号の複数の対応するサブバンドについての複数のサブバンド・サイド電力を決定するよう構成されており;
・前記比決定ユニットは、前記複数のサブバンド中央電力および前記複数のサブバンド・サイド電力として複数のサブバンド中央対サイド比を決定するよう構成されており、
・前記品質決定ユニットは、前記複数のサブバンド中央対サイド比から、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、
態様1記載の装置。
〔態様3〕
前記品質決定ユニットは、前記複数のサブバンドを横断しての前記複数のサブバンド中央対サイド比の最小値から、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、態様2記載の装置。
〔態様4〕
前記品質決定ユニットは:
・それぞれのサブバンドによってカバーされる周波数に依存して前記複数のサブバンド中央対サイド比に異なる重みをかけ、それにより、複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比を与え;
・前記複数のサブバンドを横断しての前記複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比のうちの最小値から、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、
態様2記載の装置。
〔態様5〕
前記中央信号の前記複数のサブバンドおよび前記サイド信号の前記複数のサブバンドは、直交ミラー(QMF)フィルタバンクを使って導出されたサブバンドである、態様2ないし4のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様6〕
・前記中央信号および前記サイド信号は、中周波数までの低周波数範囲および前記中周波数からの高周波数範囲をカバーし;
・前記中央信号の前記複数のサブバンドおよび前記サイド信号の前記複数のサブバンドは、前記高周波数範囲内にある、
態様2ないし5のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様7〕
前記中周波数が1kHz、2kHz、3kHz、4kHz、5kHz、6kHz、7kHz、8kHz、9kHz、10kHz、11kHzまたは12kHz以上である、態様6記載の装置。
〔態様8〕
・時点nにおける前記中央信号の電力は、時点nの近傍における複数の時点における平方された中央信号の平均として決定され、
・時点nにおける前記サイド信号の電力は、時点nの近傍における複数の時点における平方されたサイド信号の平均として決定される、
態様1ないし7のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様9〕
・前記電力決定ユニットは、相続く時点のシーケンスにおいて、中央電力のシーケンスおよびサイド電力の対応するシーケンスを決定するよう構成されており、
・前記比決定ユニットは、前記中央電力のシーケンスおよび前記サイド電力のシーケンスから前記時点のシーケンスにおける中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されており、
・前記品質決定ユニットは、前記中央対サイド比のシーケンス品質指標のシーケンスを決定するよう構成されている、
態様1ないし8のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様10〕
態様2ないし8のうちいずれか一項を引用する場合の態様9記載の装置であって、
・前記電力決定ユニットは、前記相続く時点のシーケンスにおいて、複数のサブバンド中央電力のシーケンスおよび複数のサブバンド・サイド電力の対応するシーケンスを決定するよう構成されており、
・前記比決定ユニットは、前記複数のサブバンド中央電力のシーケンスおよび前記複数のサブバンド・サイド電力のシーケンスから、前記時点のシーケンスにおける複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されており、
・前記品質決定ユニットは、平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスから前記品質指標のシーケンスを決定するよう構成されており、前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスは、前記時点のシーケンスに沿っての前記複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスからの選択されたサブバンド中央対サイド比を平滑化することによって決定される、
装置。
〔態様11〕
前記平滑化が、反転ピーク減衰関数を使って実行される、態様10記載の装置。
〔態様12〕
前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスが、時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比の決定が、
・前記時点のシーケンスからの先行する時点n−1における平滑化されたサブバンド中央対サイド比に衰弱因子によって重みをかけたものと、
・時点nにおける前記複数のサブバンド中央対サイド比のうちの最小、
とのうちの小さいほうとして決定することによって、行なわれる、
態様11記載の装置。
〔態様13〕
前記品質決定ユニットは、時点nにおける品質指標を、時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比から、低いほうの電力閾値および高いほうの電力閾値を使って前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比を規格化することによって決定するよう構成されている、態様12記載の装置。
〔態様14〕
時点nにおける品質指標が
Figure 0005809754
として決定され、qは時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比であり、MSR_LOWは前記低いほうの電力閾値、MSR_HIGHは前記高いほうの電力閾値である、
態様13記載の装置。
〔態様15〕
・対数領域における前記低いほうの電力閾値は−4dB、−5dBまたは−6dB以下であり、
・対数領域における前記高いほうの電力閾値は−5dB、−4dBまたは−3dB以上である、
態様13または14記載の装置。
〔態様16〕
前記品質決定ユニットは、少なくとも、前記サイド信号のスペクトル平坦性に特徴的なスペクトル平坦性指標(SFM)にさらに基づいて前記品質指標を決定するよう構成されている、態様1ないし15のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様17〕
前記サイド信号の増大するスペクトル平坦性が前記品質指標の低下を与える、態様16記載の装置。
〔態様18〕
α' HQ =(1−SMF_impact_factor)*α HQ
であり、ここで、
・SMF_impact_factorは0から1までの範囲の規格化されたSFM値であり、0が低い度合いのスペクトル平坦性を示し、1が高い度合いのスペクトル平坦性を示し、
・α' HQ は、少なくとも前記SFM値および前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
・α HQ は、少なくとも前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
・α' HQ およびα HQ は0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
態様17記載の装置。
〔態様19〕
前記品質決定ユニットは、前記品質指標を、少なくとも前記サイド信号の全電力レベルにさらに基づいて決定するよう構成されており、前記サイド信号の減少する全電力レベルが前記品質指標を減少させる、態様1ないし18のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様20〕
Figure 0005809754
であり、ここで、
・S sum は前記サイド信号の全電力レベルであり、
・S_THRES_LOWおよびS_THRES_HIGHは規格化閾値であり、
・α' HQ が、少なくとも前記サイド信号の全電力レベルおよび前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
・α HQ は、少なくとも前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
・α' HQ およびα HQ は0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
態様19記載の装置。
〔態様21〕
前記品質決定ユニットが、前記品質指標を、少なくともチャネル・レベル差(CLD)パラメータにさらに基づいて決定するよう構成されており、前記チャネル・レベル差パラメータは、前記左信号の電力と前記右信号の電力との間の比を反映する、態様1ないし20のうちいずれか一項記載の装置。
〔態様22〕
前記品質決定ユニットは、少なくとも、前記中央対サイド比と前記CLDパラメータの絶対値との和から前記品質指標を決定するよう構成されている、態様21記載の装置。
〔態様23〕
受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成するよう構成されたシステムであって、前記FM電波信号は受領された左信号および受領された右信号を示し、当該システムは、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、態様1ないし22のうちいずれか一項記載の装置を有しており、当該システムは、決定された品質指標に依存して前記改善されたステレオ信号を生成するよう構成されている、システム。
〔態様24〕
・前記受領された左および右信号の相関および/または差を示す一つまたは複数のパラメータに少なくとも基づいて、前記受領されたFM電波信号からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されているFMノイズ削減ユニットと;
・前記受領された左および右信号を与えるよう構成されたバイパスと;
・前記品質指標を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号および前記受領された左および右信号から、前記改善されたステレオ信号を決定するよう構成されている組み合わせユニットとをさらに有する、
態様23記載のシステム。
〔態様25〕
前記FMノイズ削減ユニットは、前記品質指標を使って、前記受領されたFM電波信号から、前記ノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されている、態様24記載のシステム。
〔態様26〕
・前記FMノイズ削減ユニットは、ダウンミックス利得によって調整された前記受領された左および右信号の和から決定されたダウンミックス信号から、前記ノイズ削減されたステレオ信号のノイズ削減されたサイド信号を生成するよう構成されており、
・前記ダウンミックス利得は、前記受領された左および右信号の同相および/または位相外れ振る舞いを示し、
・前記ダウンミックス利得は、前記品質指標によって調整される、
態様25記載のシステム。
〔態様27〕
前記FMノイズ削減ユニットは、前記受領されたFM電波信号のパラメトリック・ステレオ表現から、前記ノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されており、前記パラメトリック・ステレオ表現は、一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータを含む、態様24ないし26のうちいずれか一項記載のシステム。
〔態様28〕
・前記FMノイズ削減ユニットは、時点nに先行するある時点において決定された前記一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータを使って、時点nにおける前記受領されたFMステレオ信号のモノへのドロップアウトを隠蔽するよう構成されており、
・前記品質指標は、前記FMノイズ削減ユニット内の隠蔽に応じて修正される、
態様27記載のシステム。
〔態様29〕
前記組み合わせユニットは、前記品質指標を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号と前記受領された左および右信号との間でブレンドするよう構成されている、態様24ないし28のうちいずれか一項記載のシステム。
〔態様30〕
前記組み合わせユニットが、
・ノイズ削減されたステレオ利得を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号に重みをかけるよう構成されたノイズ削減されたステレオ利得ユニットと;
・バイパス利得を使って前記受領された左および右信号に重みをかけるよう構成されたバイパス利得ユニットと;
・重みをかけられたノイズ削減されたステレオ信号および重みをかけられた受領された左および右信号の対応する信号をマージするよう構成されたマージ・ユニットとを有しており、前記ノイズ削減されたステレオ利得および前記バイパス利得は前記品質指標に依存する、
態様29記載のシステム。
〔態様31〕
Figure 0005809754
であり、ここで、
・L out 、R out は前記改善されたステレオ信号の左および右信号であり、
・L FM 、R FM は前記受領された左および右信号であり、
・L PS 、R PS は前記ノイズ削減されたステレオ信号の左および右信号であり、
・α HQ は0から1までの範囲の前記品質指標であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
態様30記載のシステム。
〔態様32〕
・FM電波信号を受領するよう構成されたFMステレオ受信機と;
・態様23ないし31のうちいずれか一項記載のシステムとを有する、
モバイル通信装置。
〔態様33〕
受領された多チャネルFM電波信号の品質を推定する方法であって、前記受領された多チャネルFM電波信号は、中央信号およびサイド信号として表現可能であり、前記サイド信号は、左信号と右信号の間の差を示し、当該方法は:
・中央電力と称される前記中央信号の電力およびサイド電力と称される前記サイド信号の電力を決定する段階と;
・前記中央電力と前記サイド電力との比を決定し、それにより中央対サイド比を与える段階と;
・少なくとも前記中央対サイド比に基づいて前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定する段階とを含む、
方法。
〔態様34〕
受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成する方法であって、前記FM電波信号は受領された左信号および受領された右信号を示し、当該方法は:
・態様33記載の方法に従って、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定する段階と;
・前記品質指標を使って、前記受領されたFM電波信号から前記改善されたステレオ信号を生成する段階とを含む、
方法。
〔態様35〕
プロセッサ上での実行のためおよびコンピューティング装置上で実行されたときに態様33または34記載の方法段階を実行するために適応されているソフトウェア・プログラム。
〔態様36〕
プロセッサ上での実行のためおよびコンピューティング装置上で実行されたときに態様33または34記載の方法段階を実行するために適応されたソフトウェア・プログラムを有する記憶媒体。
〔態様37〕
コンピュータ上で実行されたときに態様33または34記載の方法段階を実行するための実行可能命令を有するコンピュータ・プログラム・プロダクト。
〔書類名〕 要約書
〔要約〕本稿はオーディオ信号処理に、詳細にはFMステレオ電波受信機のオーディオ信号を改善するための装置および対応する方法に関する。特に、本稿は、受信されたFMステレオ電波信号の品質を信頼できる形で検出し、検出された品質に基づいて適切な処理を選択するための方法およびシステムに関する。受領された多チャネルFM電波信号の品質を推定するよう構成された装置(20)が記載される。受領された多チャネルFM電波信号は中央信号およびサイド信号として表現可能であり、サイド信号は左信号と右信号の間の差を示す。本装置(20)は、中央電力と称される中央信号の電力およびサイド電力と称されるサイド信号の電力を決定する(101)よう構成された電力決定ユニットと;中央電力とサイド電力との比を決定し(102)、それにより中央対サイド比を与えるよう構成された比決定ユニットと;少なくとも中央対サイド比に基づいて、受領されたFM電波信号の品質指標を決定する(105)よう構成されている品質決定ユニットとを有する。

Claims (33)

  1. 受領されたFM電波信号の品質を推定するよう構成された装置であって、前記受領されたFM電波信号は中央信号およびサイド信号として表現可能であり、前記サイド信号は左信号と右信号の間の差を示しており、当該装置は:
    ・サブバンド中央電力と称される前記中央信号の複数のサブバンドについての複数の電力およびサブバンド・サイド電力と称される前記サイド信号の複数の対応するサブバンドについての複数の電力を決定するよう構成された電力決定ユニットと;
    ・前記複数のサブバンド中央電力と前記複数のサブバンド・サイド電力との比として複数の中央対サイド比を決定するよう構成された比決定ユニットと;
    ・少なくとも前記複数のサブバンド中央対サイド比に基づいて前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている品質決定ユニットとを有する、
    装置。
  2. 前記品質決定ユニットは、前記複数のサブバンドを横断しての前記複数のサブバンド中央対サイド比の最小値から、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、請求項1記載の装置。
  3. 前記品質決定ユニットは:
    ・それぞれのサブバンドによってカバーされる周波数に依存して前記複数のサブバンド中央対サイド比に異なる重みをかけ、それにより、複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比を与え;
    ・前記複数のサブバンドを横断しての前記複数の重み付けされたサブバンド中央対サイド比のうちの最小値から、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、
    請求項1記載の装置。
  4. 前記中央信号の前記複数のサブバンドおよび前記サイド信号の前記複数のサブバンドは、直交ミラー(QMF)フィルタバンクを使って導出されたサブバンドである、請求項1ないし3のうちいずれか一項記載の装置。
  5. ・時点nにおける前記中央信号の電力は、時点nの近傍における複数の時点における平方された中央信号の平均として決定され、
    ・時点nにおける前記サイド信号の電力は、時点nの近傍における複数の時点における平方されたサイド信号の平均として決定される、
    請求項1ないしのうちいずれか一項記載の装置。
  6. ・前記電力決定ユニットは、相続く時点のシーケンスにおいて、中央電力のシーケンスおよびサイド電力の対応するシーケンスを決定するよう構成されており、
    ・前記比決定ユニットは、前記中央電力のシーケンスおよび前記サイド電力のシーケンスから前記時点のシーケンスにおける中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されており、
    ・前記品質決定ユニットは、前記中央対サイド比のシーケンス品質指標のシーケンスを決定するよう構成されている、
    請求項1ないしのうちいずれか一項記載の装置。
  7. 請求項記載の装置であって、
    ・前記電力決定ユニットは、前記相続く時点のシーケンスにおいて、複数のサブバンド中央電力のシーケンスおよび複数のサブバンド・サイド電力の対応するシーケンスを決定するよう構成されており、
    ・前記比決定ユニットは、前記複数のサブバンド中央電力のシーケンスおよび前記複数のサブバンド・サイド電力のシーケンスから、前記時点のシーケンスにおける複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスを決定するよう構成されており、
    ・前記品質決定ユニットは、平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスから前記品質指標のシーケンスを決定するよう構成されており、前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスは、前記時点のシーケンスに沿っての前記複数のサブバンド中央対サイド比のシーケンスからの選択されたサブバンド中央対サイド比を平滑化することによって決定される、
    装置。
  8. 前記平滑化が、反転ピーク減衰関数を使って実行される、請求項記載の装置。
  9. 前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比のシーケンスが、時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比
    ・前記時点のシーケンスからの先行する時点n−1における平滑化されたサブバンド中央対サイド比に衰弱因子によって重みをかけたものと、
    ・時点nにおける前記複数のサブバンド中央対サイド比のうちの最小、
    とのうちの小さいほうとして決定することによって、決定される
    請求項記載の装置。
  10. 前記品質決定ユニットは、時点nにおける品質指標を、時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比から、低いほうの電力閾値および高いほうの電力閾値を使って前記平滑化されたサブバンド中央対サイド比を規格化することによって決定するよう構成されている、請求項記載の装置。
  11. 時点nにおける品質指標が
    Figure 0005809754
    として決定され、qは時点nにおける平滑化されたサブバンド中央対サイド比であり、MSR_LOWは前記低いほうの電力閾値、MSR_HIGHは前記高いほうの電力閾値である、
    請求項10記載の装置。
  12. ・対数領域における前記低いほうの電力閾値は−4dB、−5dBまたは−6dB以下であり、
    ・対数領域における前記高いほうの電力閾値は−5dB、−4dBまたは−3dB以上である、
    請求項10または11記載の装置。
  13. 前記品質決定ユニットは、少なくとも、前記サイド信号のスペクトル平坦性に特徴的なスペクトル平坦性指標(SFM)にさらに基づいて前記品質指標を決定するよう構成されている、請求項1ないし12のうちいずれか一項記載の装置。
  14. 前記サイド信号のスペクトル平坦性が高まると前記品質指標低下する、請求項13記載の装置。
  15. α'HQ=(1−SMF_impact_factor)*αHQ
    であり、ここで、
    ・SMF_impact_factorは0から1までの範囲の規格化されたSFM値であり、0が低い度合いのスペクトル平坦性を示し、1が高い度合いのスペクトル平坦性を示し、
    ・α'HQは、少なくとも前記SFM値および前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
    ・αHQは、少なくとも前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
    ・α'HQおよびαHQは0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
    請求項14記載の装置。
  16. 前記品質決定ユニットは、前記品質指標を、少なくとも前記サイド信号の全電力レベルにさらに基づいて決定するよう構成されており、前記サイド信号の減少する全電力レベルが前記品質指標を減少させる、請求項1ないし15のうちいずれか一項記載の装置。
  17. Figure 0005809754
    であり、ここで、
    ・Ssumは前記サイド信号の全電力レベルであり、
    ・S_THRES_LOWおよびS_THRES_HIGHは規格化閾値であり、
    ・α'HQが、少なくとも前記サイド信号の全電力レベルおよび前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
    ・αHQは、少なくとも前記中央対サイド比に基づいて決定された前記品質指標であり、
    ・α'HQおよびαHQは0から1までの範囲であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
    請求項16記載の装置。
  18. 前記品質決定ユニットが、前記品質指標を、少なくともチャネル・レベル差(CLD)パラメータにさらに基づいて決定するよう構成されており、前記チャネル・レベル差パラメータは、前記左信号の電力と前記右信号の電力との間の比を反映する、請求項1ないし17のうちいずれか一項記載の装置。
  19. 前記品質決定ユニットは、少なくとも、前記中央対サイド比と前記CLDパラメータの絶対値との和から前記品質指標を決定するよう構成されている、請求項18記載の装置。
  20. 受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成するよう構成されたシステムであって、前記FM電波信号は受領された左信号および受領された右信号を示し、当該システムは、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定するよう構成されている、請求項1ないし19のうちいずれか一項記載の装置を有しており、当該システムは、決定された品質指標に依存して前記改善されたステレオ信号を生成するよう構成されている、システム。
  21. ・前記受領された左および右信号の相関および/または差を示す一つまたは複数のパラメータに少なくとも基づいて、前記受領されたFM電波信号からノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されているFMノイズ削減ユニットと;
    ・前記受領された左および右信号を与えるよう構成されたバイパスと;
    ・前記品質指標を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号および前記受領された左および右信号から、前記改善されたステレオ信号を決定するよう構成されている組み合わせユニットとをさらに有する、
    請求項20記載のシステム。
  22. 前記FMノイズ削減ユニットは、前記品質指標を使って、前記受領されたFM電波信号から、前記ノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されている、請求項21記載のシステム。
  23. ・前記FMノイズ削減ユニットは、ダウンミックス利得によって調整された前記受領された左および右信号の和から決定されたダウンミックス信号から、前記ノイズ削減されたステレオ信号のノイズ削減されたサイド信号を生成するよう構成されており、
    ・前記ダウンミックス利得は、前記受領された左および右信号の同相および/または位相外れ振る舞いを示し、
    ・前記ダウンミックス利得は、前記品質指標によって調整される、
    請求項22記載のシステム。
  24. 前記FMノイズ削減ユニットは、前記受領されたFM電波信号のパラメトリック・ステレオ表現から、前記ノイズ削減されたステレオ信号を生成するよう構成されており、前記パラメトリック・ステレオ表現は、一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータを含む、請求項21ないし23のうちいずれか一項記載のシステム。
  25. ・前記FMノイズ削減ユニットは、時点nに先行するある時点において決定された前記一つまたは複数のパラメトリック・ステレオ・パラメータを使って、時点nにおける前記受領されたFMステレオ信号のモノへのドロップアウトを隠蔽するよう構成されており、
    ・前記品質指標は、前記FMノイズ削減ユニット内の隠蔽に応じて修正される、
    請求項24記載のシステム。
  26. 前記組み合わせユニットは、前記品質指標を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号と前記受領された左および右信号との間でブレンドするよう構成されている、請求項21ないし25のうちいずれか一項記載のシステム。
  27. 前記組み合わせユニットが、
    ・ノイズ削減されたステレオ利得を使って、前記ノイズ削減されたステレオ信号に重みをかけるよう構成されたノイズ削減されたステレオ利得ユニットと;
    ・バイパス利得を使って前記受領された左および右信号に重みをかけるよう構成されたバイパス利得ユニットと;
    ・重みをかけられたノイズ削減されたステレオ信号および重みをかけられた受領された左および右信号の対応する信号をマージするよう構成されたマージ・ユニットとを有しており、前記ノイズ削減されたステレオ利得および前記バイパス利得は前記品質指標に依存する、
    請求項26記載のシステム。
  28. Figure 0005809754
    であり、ここで、
    ・Lout、Routは前記改善されたステレオ信号の左および右信号であり、
    ・LFM、RFMは前記受領された左および右信号であり、
    ・LPS、RPSは前記ノイズ削減されたステレオ信号の左および右信号であり、
    ・αHQは0から1までの範囲の前記品質指標であり、0が低い品質を示し、1が高い品質を示す、
    請求項27記載のシステム。
  29. ・FM電波信号を受領するよう構成されたFMステレオ受信機と;
    ・請求項20ないし28のうちいずれか一項記載のシステムとを有する、
    モバイル通信装置。
  30. 受領されたFM電波信号の品質を推定する方法であって、前記受領されたFM電波信号は、中央信号およびサイド信号として表現可能であり、前記サイド信号は、左信号と右信号の間の差を示し、当該方法は:
    ・サブバンド中央電力と称される前記中央信号の複数のサブバンドについての複数の電力およびサブバンド・サイド電力と称される前記サイド信号の複数の対応するサブバンドについての複数の電力を決定する段階と;
    ・前記複数のサブバンド中央電力と前記複数のサブバンド・サイド電力との比として複数のサブバンド中央対サイド比を決定する段階と;
    ・少なくとも前記複数の中央対サイド比に基づいて前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定する段階とを含む、
    方法。
  31. 受領されたFM電波信号から改善されたステレオ信号を生成する方法であって、前記FM電波信号は受領された左信号および受領された右信号を示し、当該方法は:
    ・請求項30記載の方法に従って、前記受領されたFM電波信号の品質指標を決定する段階と;
    ・前記品質指標を使って、前記受領されたFM電波信号から前記改善されたステレオ信号を生成する段階とを含む、
    方法。
  32. プロセッサ請求項30または31記載の方法段階を実行させるためのソフトウェア・プログラム。
  33. プロセッサ請求項30または31記載の方法段階を実行させるためのソフトウェア・プログラムを有する記憶媒体。
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