JP5847166B2 - 同期電気機械のレゾルバのオフセット角度の測定機器及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電気機械に関する。本発明は、特に、レゾルバ又は絶対角度位置を測定することができる任意他のセンサを備えた回転電気機械に関し、本発明は、このセンサ、例えばレゾルバの初期調整に関する。
電気機械のシャフトがレゾルバを搭載している場合、このシャフトは、レゾルバのロータを駆動し、それによりそのステータの巻線の出力部のところに1組の交番電気信号を生じさせ、その相対的大きさの特性は、電気機械のロータの角度位置を忠実に且つ瞬時に反映する。自動制御式電気機械では、この信号は、ステータ中の回転磁界とロータの極相互間に生じている磁界との間の最適角度不一致(典型的には、直角位相に関し)の維持に対してステータの巻線中の電流を従属させる(スレーブ関係に置く)ために用いられる。
国際公開第2010/026159号パンフレットをかかる回転電気機械の一例として引用することができる。かかる回転電気機械は、ステータのアクティブな部分を構成するステータ磁気回路を備えたステータを有する。この磁気回路を横切って切欠きが設けられ、これら切欠きは、その終端面の各々に現れる。切欠きは、磁気回路中の巻線を形成する導体で満たされる。切欠きは、磁気回路の各軸方向端面を出るところで、導体は、折り返され、1つの切欠きから次の切欠きに移るよう巻線を形成する。巻線を相互に連係させる結合部は、誘導コイルを形成するよう組織化されている。巻線導体の端部は、コネクタ又は適当な接続箱に電気的に連係されるようになっている。以下の参照符号は、上述の国際公開第2010/026159号パンフレットで用いられている参照符号である。本願の図面に記載されている以下の参照符号は、上述の国際公開パンフレットに用いられている参照符号である。この電気機械は、電気機械の軸方向端部のところに設けられたレゾルバ160を有する。レゾルバ160は、カーカスの内側でハウジング内に軸方向に心出しされた固定状態のレゾルバステータ164及びレゾルバステータに向いた状態で電気機械のロータのシャフト31に取り付けられたレゾルバロータ162を有する。レゾルバステータ164は、このハウジング内に軸方向且つ角度的に固定された位置にロックされている。取り付け装置は、電気機械ロータ31のシャフト上におけるレゾルバロータ162の角度位置の回転調整を行う軸受及びレゾルバロータ162を選択された角度位置で電気機械のロータのシャフト31に取り付けられて静止した状態に保つことができる摩擦ベース202を有する。
ステータに対するロータの位置の測定値を与えることができるレゾルバを搭載した電気機械も又、先行技術において、米国特許出願公開第2006/125439号明細書又は欧州特許出願公開第1,796,257(A1)号明細書から知られている。計算によってレゾルバセットアップ誤差を求めることが提案されている。米国特許出願公開第2006/125439号明細書では、かかる計算では電気機械のパラメータを用いる位相差推定器が必要である。しかしながら、電気機械のパラメータは、特に温度の関数として、しかも磁気回路の飽和状態の非線形的に本来的に可変である。欧州特許出願公開第1,796,257(A1)号明細書では、レゾルバにより与えられる角度誤差の推定は、電気機械の位相信号を処理する種々の操作を必要とする。オプションとして修正されるロータの位置に基づいて、この特許文献は、電気機械を制御する段(ステージ)を記載している。したがって、かかる方式は、正確ではなく、計算時間の面で極めて不利である。
永久磁石を備えた同期機、例えば三相同期機では、発生するトルクは、ロータ磁束とステータ磁束との相互作用で決まる。ロータ磁束は、永久磁石により生じているので、トルクは、2つのパラメータ、即ち、それ自体三相電力供給システムの電流の大きさにより調整される磁束の大きさ及びロータ磁束に対するステータ磁束の相に接近可能であるようにするステータ磁束を調整することによって調整される。この相は、それ自体、ステータ電流の相により調整される。電流の大きさが所与である場合、最大トルクは、ロータ磁束がまさしくステータ磁束に対して直角位相状態にあるときに得られる。電流の大きさの従属は、電流センサの測定値を用いる調整器により行われる。
電流の相を正確に調整することができるようにするためには、ステータコイルに対するモータロータの位置(かくして、ロータ磁束の位置)を知ることが必要である。これは、レゾルバの機能であり、レゾルバは、1回の電気的回転によりレゾルバロータの絶対位置を測定することができるようにするセンサである。レゾルバはそれ自体、ステータ及びロータで構成されている。測定値の指示は、レゾルバステータとレゾルバロータとの相対位置で決まる。電気機械ロータと電気機械ステータとの間の所与の基準位置に対して、ロータ位置の測定のための基準値、例えばゼロが対応する。レゾルバは、電気機械に恣意的な角度方式で取り付け可能であるので、レゾルバ測定値の指示とロータ位置の基準値との間には差が存在する。この差を「レゾルバセットアップ誤差」と呼ぶことにする。電気機械ロータ磁束の位置を正確に知り、従って電気機械の制御を最適化することができるようにするためにはこのレゾルバセットアップ誤差を知ることが必要である。このレゾルバセットアップ誤差が既知である場合、これを回避するための2つの手段が存在し、これら手段は、ソフトウェアによる補償又は測定の指示値が事実上ゼロであるようにするためにレゾルバロータとレゾルバステータとの相対位置の機械的調整である。この作業をそれぞれ電気機械のレゾルバのソフトウェアセットアップ及び機械的セットアップと呼んでいる。
電気機械の制御のため、従来、1回の電気的回転にわたる電気機械のロータの絶対位置の「ゼロ度」角度基準は、電気機械のロータ極(ロータのところには、1対又は2対以上の極が存在し、例えば、非常に多くの場合、高性能機械では3対の極が存在し、それにより1回の機械的回転について3回の電気的回転が定められるということがわかっている状態で)が相A、即ち、空間位置がコイルの構成により極めて明確に知られているステータの相のうちの1つのコイルのそれぞれの軸線に位置合わせされている場合に起こる。したがって、電気機械のロータと電気機械のステータとのこの特定の相対位置に関し、測定の指示が実際にゼロであるようにレゾルバロータとレゾルバステータとの相対位置を機械的に調整することが必要である。この作業を電気機械のレゾルバのセットアップと呼んでいる。
このセットアップ作業は、この場合、かかる電気機械を用い、大量生産される産業物体、例えば自動車(例えば、電気機械は、電気トラクションチェーン中のモータである)では、制御ソフトウェアのパラメータの調整を行う必要なく、これら車両の保守を容易にするという利点に合わせて電気機械を改変することが可能であるという利点をもたらす。
国際公開第2010/026159号パンフレット 米国特許出願公開第2006/125439号明細書 欧州特許出願公開第1,796,257(A1)号明細書
本発明の目的は、レゾルバのこのセットアップを自動的に行うことができるようにする手段を提案することにある。
レゾルバセットアップ行為では、2つの行為が必要であり、即ち、レゾルバセットアップ誤差を測定することができるということが必要であること及びこのレゾルバセットアップ誤差をゼロに減少させるようレゾルバステータとレゾルバロータの相対位置を機械的に調整することができるということが必要であることである。
本出願人がレゾルバセットアップ誤差、即ち、レゾルバロータの方位(アジマス)不一致を知っていることを前提として、位置誤差の修正は、レゾルバロータをロックし、そして一連のパルスを電気機械それ自体に与えて電気機械のシャフトを中心としてレゾルバロータを回転させることによって行われる。
かくして、以下において、電気機械のレゾルバを調整する方法であって、電気機械は、主ステータ及び主ロータを有し、主ロータは、主ステータに対して回転可能に設けられたシャフトに取り付けられ、電気機械のレゾルバは、レゾルバステータ及びレゾルバロータを有し、レゾルバステータは、主ステータと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバロータは、シャフトと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバステータ及びレゾルバロータは、互いに向かい合って且つ電気機械の軸方向端部の近くに設けられ、レゾルバロータは、レゾルバの調整可能な要素であり且つ摩擦によりその支持体に取り付けられていて、レゾルバロータとその支持体との間にトルクを加えることによってその支持体に対するその相対角度位置を初期調整可能に変更することができるようになっている、方法において、この方法は、
(i)レゾルバロータをレゾルバステータに対してロックするステップと、
(ii)主ステータを付勢して電気機械がレゾルバロータを電気機械のシャフトに対して所定の修正角度だけ回転させることができるようにする修正トルクを生じさせるようにするステップとを有することを特徴とする電気機械のレゾルバの調整方法を提案する。
レゾルバセットアップ誤差に戻ると、第1の観点では、本発明は、電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を測定する設備であって、電気機械が主ステータ及び主ロータを有し、主ロータは、主ステータに対して回転可能に設けられたシャフトに取り付けられ、電気機械のレゾルバは、レゾルバステータ及びレゾルバロータを有し、レゾルバステータは、主ステータと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバロータは、シャフトと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバステータとレゾルバロータは、互いに向かい合って設けられ、測定設備は、主ステータを付勢する電流コントローラを有し、電流コントローラは、レゾルバによって送られた角度測定値αmを受け取り、電流コントローラは、好ましくはPI(比例積分)型の電流調整器を有し、電流調整器は、設定値電流Id,Iqを受け取り、適当な電流及び電圧設定値を主ステータのステータコイルに適用するよう逆パーク変換(inverse Park transformation )を実施する計算ユニットへの電圧Uq,Udを送り出し、コントローラは、電流調整器のうちの1つに結合されると共に電圧設定値ConsUdを与える入力に結合された好ましくはPI(比例積分)型の電圧調整器を有し、電圧調整器は、電圧Udを調整してセットアップ誤差の測定角度αcを送り出し、角度αcは、コントローラにより用いられるレゾルバ角度αrが得られるようレゾルバにより送られた角度測定値αmに加えられることを特徴とするセットアップ誤差の測定設備を提案する。
別の観点では、電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を測定する方法であって、電気機械は、主ステータ及び主ロータを有し、主ロータは、主ステータに対して回転可能に設けられたシャフトに取り付けられ、電気機械のレゾルバは、レゾルバステータ及びレゾルバロータを有し、レゾルバステータは、主ステータと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバロータは、シャフトと固定的にインターロックされた支持体に取り付けられ、レゾルバステータとレゾルバロータは、互いに向かい合って設けられ、この方法は、電流コントローラを用いて主ステータを付勢するステップを有し、電流コントローラは、レゾルバによって送られた角度測定値αmを受け取ると共に適当な電流及び電圧設定値を主ステータのステータコイルに適用するよう逆パーク変換を実施する計算ユニットに流れる設定値電流Id,Iqを受け取り、電流コントローラは、好ましくはPI(比例積分)型の電圧調整器を有し、電圧調整器は、電圧Udを調整してレゾルバによって送られた角度測定値αmに追加される修正角度αcを送り出して電流コントローラにより用いられるレゾルバ角度αrが得られるようにし、この方法は、
(i)電流設定値を主ステータに適用して電気機械が所定の回転速度を達成するようにするステップと、
(ii)ゼロ電流設定値を主ステータに印加するステップと、
(iii)修正角度αcを変化させることによって電圧Udを調整し、電圧Udがゼロの状態にあるとき、角度αc=αc0の値を記録するステップとを有することを特徴とする電気機械のレゾルバのセットアップ誤差の測定方法を提案する。
かくして、本発明により、レゾルバセットアップ誤差の測定を自動的に実施することができる。本明細書がレゾルバに言及する場合、電気機械のロータの絶対角度位置を測定することができる任意他のセンサを含むということは、理解されなければならないということを指摘しておく。
本発明の他の特徴及び他の利点は、添付の図面を参照して以下において与えられる説明から明らかになり、図面は、非限定的な例として本発明の実施形態を示している。
本発明に従って自動制御式同期機のレゾルバのオフセットを測定する方法の具体化を可能にする較正リグに設けられたコントローラの単純化された図である。 アイドリング(ゼロ電流)中に回転している電気機械に関する単純化されたベクトル図であり、そのレゾルバがレゾルバセットアップ誤差を有している状態を示す図である。 レゾルバセットアップ誤差の修正後における図2の電気機械に関する単純化されたベクトル図である。 本発明に従って電気機械のレゾルバを調整する方法の具体化のための調整リグを概略的に示す図である。 本発明に従って電気機械のレゾルバを調整する方法を説明する機能図である。
まず最初に、レゾルバのロータのセットアップ誤差の測定をどのようにすれば実施することができるかについて説明する。
従来方式によれば、一定の電流を例えばステータコイルの2つの相中に注入する。回転が自由でなければならないロータは、次に、明確な平衡位置を取り、ロータ磁束は、生じたステータ磁束と自然に整列する。ロータのこの平衡位置に関し、レゾルバによる位置測定の指示値であるべきものが分かっており、従って、これから、この想定される測定値と現在の測定値との間の誤差を導き出すことは可能である。レゾルバセットアップ作業により打ち消されなければならないのは、この誤差である。
しかしながら、この方式には以下の欠点がある。実際に明確であるロータ位置を得るためには大きな電流をステータに注入する必要があり、それ故、セットアップ手順中、潜在的に大幅な加熱が生じる。p対の極を備えた多極機械の場合、1回の機械的回転当たりp回の電気的回転が生じ、従って、極の対と同数の平衡位置が生じる。実際には、例えば製造上のばらつき又は機械的公差に起因してこれら種々の位置相互間にはばらつきが見受けられる場合がある。したがって、レゾルバのセットアップを最適化するためには、機械的回転の各々に対応した平衡位置の各々に関し、上述の方式に従って誤差の測定を再実施することが必要である。この方式は、時間が極めて長くかかる。
本発明によって提案されると共に以下に説明する技術が、当業者には周知の数学方式、即ち、ステータに対する電気機械ロータの角度位置Θ=ωt+α0も又知っている状態でステータに関連付けられた三相座標系(A;B;C)から二相回転座標系(d;q)に移行するための直接的ないわゆる「パーク(Park)」変換又はパーク座標系(d;q)から三相座標系(A;B;C)に移行するための逆パーク変換(inverse Park transform)を利用する。かかる変換の利用は、当該技術分野では従来通りであり、これに基づいて構成されていて、自動制御式同期電気機械の電流(従って、トルク)を調整する電流コントローラが技術の現状において利用可能である。
図1は、電気機械10のレゾルバ160のセットアップ誤差を測定する設備の単純化された図である。測定設備は、主ステータを付勢する電流コントローラ5を有していることが分かる。コントローラは、当業者には周知であるパーク変換を利用するよう設計されている。コントローラは、電流設定値ConsIq及びConsIdを受け取ることが分かり、このコントローラは、非反転入力のところで上述の電流設定値ConsIq及びConsIdを受け取り、反転入力のところでMesId及びMesIqと呼ばれる値を受け取る加算器51を有する。MesId及びMesIqを得るやり方は、以下の説明で理解されよう。加算器51の出力のところに、制御装置は、電流設定値ConsIq,ConsIdとMesId,MesIqと呼ばれる値との不一致、即ち、εId及びεIqと呼ばれる値が循環するラインを有する。これらラインは、電圧、それぞれ電圧Uq及びUdを送り出すPI(比例積分)電流調整器52の入力のところで終端している。PI電流調整器52の作用手段は、電圧Uq,Udであるが、実際には、電流設定値ConsIq,ConsIdに適合する効果を有するのは、電流調整器であることに留意されたい。
次に、PI電流調整器52の出力の電圧Uq,Udに基づくと共に以下において指示するように得られるロータ角度αr測定値に基づいて逆パーク変換を実行することができるようにする要素及びプログラムを含む第1の計算ユニット53が示されている。これらに基づき、当業者にはそれ自体周知であるように、第1の計算ユニット53は、電圧設定値の信号、それぞれPWMA、PWMB及びPWMCを送り出して交流電圧の平衡三相システムを生じさせることができる。電力段54が第1の計算ユニット53から生じた設定値PWMA、PWMB及びPWMCを受け取り、この電力段は又、DC電圧Ubus‐dcの形態の電気エネルギーが利用できる電力ラインを受け取る。これらに基づき、電力段54は、電圧、それぞれUA,UB,UCの平衡三相システムを発生させて電気機械10の相A,B,Cの各々を付勢することができる。電流センサ55は、相の各々の電流を測定し、それぞれ、値MesIA,MesIB,MesICを送り出す。電気機械が平衡状態にあるとき、ちょうど2つの測定値、例えば、電流IA,IBの測定値を利用し、電流IC=−(IA+IB)を計算することが可能であることに留意されたい。
電流コントローラ5は、レゾルバステータ160から受け取った電気信号を角度測定値αmに変換することができる信号処理ユニット56を更に有している。また、非反転入力のところで処理ユニット55によって送られた角度測定値αmを受け取ると共に反転入力のところで以下に説明するように得られるセットアップ誤差の測定の角度αcを受け取る加算器57が示されている。加算器57では、角度αcは、コントローラにより使用されるロータ角度αrを得るためにレゾルバにより送られた角度測定値αmから導き出される。
最後に、電流コントローラ5は、直接パーク変換を実施することができる要素及びプログラムを含む第2の計算ユニット58を有している。相の各々について測定された電流、それぞれ測定値MesIA,MesIB,MesIC及び当業者にはそれ自体知られているロータ角度αrに基づき、第2の計算ユニット57は、上述の値MesId及びMesIqを送り出す。
本発明の価値のある特徴によれば、電流コントローラ5は、電圧Udのための設定値を調節することによってセットアップ誤差を修正するようになった角度αcを送り出すPI(比例積分)型のPI電圧調整器60を更に有する。電圧Udは、加算器59の反転入力に送られ、この加算器は、非反転入力のところで設定値ConsUdを受け取る。加算器59の出力のところで、電圧不一致εUdは、PI電圧調整器60に送られる。
設備は、以下のように動作する。まず最初に図2を参照する。図2は、アイドリング(ゼロ電流)中に作動している電気機械のベクトル図であり(直接クラーク変換から結果的に得られる)、電気機械のレゾルバは、角度セットアップ誤差αc0を有する。電気機械は、これが起電力ベクトルEを発生させるような速度で回転する。それ故、ゼロ電流を従属させるため、PI電圧調整器60が非動作状態にされる電流コントローラ5は、起電力ベクトルEと相及び大きさが正確に同一である電圧ベクトルUを発生させる。この電圧ベクトルUは、パーク座標系の2つのそれぞれの軸d,q上で電圧ベクトルUd及びベクトルUqに分解される。セットアップ誤差が存在する場合、即ち、αc0がゼロとは異なる場合、成分ベクトルUdが存在する。セットアップ誤差が存在しない場合、即ち、αc0がゼロである場合、成分ベクトルUdは、0であり、成分ベクトルUqは、それ自体起電力ベクトルEに等しい電圧ベクトルUに等しく、これらの電圧は全て、パーク座標系の軸qと同相であり、これは、図3の場合である。
実際には、動作は、以下のように続く。機械的に自由である電気機械の主ロータは、コントローラにより(上述すると共に図1に示されている)適当な電流を注入し、或る特定の回転速度が達成されるまでこのようにすることによって、回転し始める。手順が正確であるためには、この速度は、PI電流調整器52による電圧Ud,Uqの決定の際のばらつきが回転により引き起こされる起電力Eの大きさに対して十分に小さいほど十分高くなければならない。所望の回転速度が達成されると、電流設定値―ConsIq及びConsId―は、0に固定される。この結果、「フリーホイーリング(free wheeling)」状態で電気機械のロータの減速が生じる。この減速段階では、それぞれ電圧Uq及びUdであるPI電流調整器52(図中、電流Iq及び電流IdについてそれぞれPI電流調整器52)の出力は、電気機械の起電力を正確に補償するのに必要な値を取り、かくして、実際に、電気機械の電流を打ち消すことになる。上述したように、この状況では、ゼロセットアップ誤差の場合、成分Udは、ゼロであるべきである。
この設備は、PI電圧調整器60により、レゾルバ測定により与えられる角度のソフトウェアによる修正を実施することができ、その目的は、コントローラが適正なロータ位置測定基準で動作することができるようにすることにある。コントローラが適正なロータ位置測定基準で動作するこれらの状況下において、電圧Udは、ゼロであろう。それ故、この設定値ConsUd=0が加算器59の入力のところに加えられた場合、電圧Udの逆であることを表す電圧不一致εUdは、加算器によりPI電圧調整器60に送られる。減速段階の間、繰り返し方式で(しかしながら、繰り返し期間が10m秒のオーダのものなので準連続的に)、PI電圧調整器60は、角度αcを変化させて電圧不一致εUdを減少させる。電圧不一致εUdがゼロの場合、角度α=αc0が得られ、この値は、次に、記憶され、この値は、その後、機械的に修正されるべきセットアップ誤差を表す(又は、当然のことながら、例えばこの修正値を不揮発性メモリに記憶させることにより依然としてソフトウェアによる修正によって)。この状態では、即ち、PI電圧調整器60によるレゾルバセットアップ誤差のソフトウェアによる修正後、電気機械は、図3に示されている仕方で動作する。電圧ベクトルUは、軸qと整列してUqに等しく、電圧Udは、ゼロである。
好ましくは、十分な起電力を得るようにするためにはロータの速度がゼロになる十分前にセットアップ誤差の測定値を得ていることが必要である。実際、電圧Udの調整は、電気機械の主ロータの回転速度が依然として所定のしきい値よりも高い間にゼロを達成するよう制御される。この結果として、測定の正確さが補償される。というのは、セットアップ誤差に関して軸d上の電圧が、電気機械の端子間の起電力が大きければ大きいほど、それだけ一層高くなるからである。
したがって、本発明の価値ある特徴によれば、電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を測定する方法は、修正角度αcを変化させることにより電圧Udを調整することによって終わり、次に、電圧Udがゼロの状態にあるときに角度αc=αc0を記憶し、それにより電気機械のシャフト上におけるレゾルバロータの位置を修正する作業を実施できるようにする。というのは、ソフトウェア較正から、電気機械の機械的修正に移りたいと思うからである。
好ましくは、電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を測定する方法では、次のステップ、即ち、(i)電流設定値を主ステータに適用して電気機械が所定の回転速度を達成するようにするステップ、(ii)ゼロ電流設定値を主ステータに印加するステップ及び(iii)修正角度αcを変化させることによって電圧Udを調整し、電圧Udがゼロの状態にあるとき、角度αc=αc0の値を記録するステップが繰り返し実施される。そして、得られた値αc0の平均値を算出する。さらに又好ましくは、上述のステップ(i),(ii),(iii)は、電気機械を逆方向に回転させることによって繰り返し実施され、得られた値αc0の平均値を算出する。
好ましくは、前段落に記載したステップ(i),(ii),(iii)に先立って、主ステータの2つの相に電流を注入してレゾルバロータの平衡位置を得ると共に平衡位置を電流注入のための理論的アライメント位置と比較することによって得られたセットアップ誤差の第一粗推定(first coarse estimation )を実施することが必要である。また、当然のことながら、電流を三相注入中に注入することが可能であり、3つの相のうちの1つの電流は、値+Iを有し、他の2つの相の電流は、値−I/2を有する。
上述すると共に図1に示されているのと同一の電流コントローラ5は、上述したように第一粗調整(first coarse adjustment )を行うよう電流をステータの2つの相中に送るために用いられることを指摘しておく。電流コントローラ5が第1の修正モードにあり、電気機械が作動停止され、電流コントローラ5は、まず最初に、小電流をステータの2つの相中に注入する。このステップでは、ロータは、自動調心する(電磁動作によって)が、電気機械は、始動せず、その速度は、ゼロのままであり、最大で電気的回転の1/2の回転が生じ、それにより、電磁平衡位置が得られる。したがって、PI電流調整器52を用いない場合、固定されると共に逆の電圧設定値が2つの相について電力段54の入力のところに生じ、これに対し、第3の電圧設定値がゼロに維持される(PWMA=−PWMB且つPWMC=0)。これは、電気機械10の2つの相A,Bにおいて一定電流の発生で終わり、この電流は、適用された設定値、dc bus電圧の値及び電気機械のコイルのインピーダンスで決まる。
電磁平衡位置は、位置α1である(そのp個(pは、極の対の数である)の考えられる平衡位置のうちの1つである)。ロータ平衡状態のこの既知の位置に関し、レゾルバに起因して得られる(ディジタル処理を介して)位置測定値は、付勢された2つの相が付勢された状態においてこの位置に対応する物理的角度α2を指示することが必要である。差α0=α2−α1は、ソフトウェアにより補償されるレゾルバの初期オフセットである。この方式は、かなり伝統的な手法であり、これを詳細に説明する必要はないであろう。この場合、この方式は、第一近似粗修正(first approximate coarse correction )を得るのに好ましく且つ唯一に使用されるに過ぎない。図2を参照することによりこの方式により、ベクトルUを軸qから遠すぎることはない位置まで戻すことが可能であるということを指示されているに過ぎない。注目されるように、この方式は、たった1つの極を取り扱い、これに対し、極相互間に構成のばらつきが存在する場合があり、従って、この方式は、全ての極を取り扱う訳ではないが、第1の粗セットアップについてのみ用いられるので、約10%以内に極めて近似していることが注目される。
この粗セットアップにより、上述した角度αc0を測定するより正確且つより直接的な方式を適用する必ず前に、モータを十分な速度で且つ適正な回転方向で始動させるのに十分なトルクを提供することができる電流設定値、それぞれConsIq及びConsIdを適用することができる。
次に、セットアップ誤差の修正の説明に移る。上述した修正の仕方は、セットアップ誤差の測定を得る仕方、即ち、上述の仕方又は任意他の仕方とは無関係である。
さらに、上述すると共に図1に示されているのと同一の電流コントローラ5は、上述したようにこの電流コントローラを場合によっては上述したように電流コントローラを第一粗調整のために用いた後、一連の修正パルスを送るために用いることを指摘しておく。電流コントローラ5が最終の修正モードにある状態で、この方法は、
(i)レゾルバステータに対するレゾルバロータの相対位置をロックするステップと、
(ii)主ステータを付勢して電気機械がレゾルバロータを電気機械のシャフトに対して所定の修正角度だけ回転させることができるようにする修正トルクを生じさせるようにするステップとを有する。
さらに、修正トルクを及ぼすため、次のステップ、即ち、
(a)レゾルバステータに対するレゾルバロータの位置角度の誤差の測定値を収集するステップ、
(b)位置誤差に基づいて一連の修正トルクパルスを計算するステップと、
(c)一連の修正トルクパルスを及ぼすステップと、
(d)レゾルバステータに対するレゾルバロータの位置角度の誤差の新たな測定値を収集するステップ、及び
(e)位置誤差があらかじめ定められた公差未満になるまでステップ(b)〜ステップ(d)を繰り返し実施するステップに従って進めることが提案される。
図4は、電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を修正するリグ1を示している。上述のステップ(c)の一連のパルスのうちの各パルスは、レゾルバロータを所定角度だけ回転させる。パルス及び所定の角度は、実験的に決定できる。各パルスでは、電気機械は、モータ回転トルクを生じさせるが、レゾルバロータがレゾルバステータに対して機械的にロックされていると共に回転トルクの大きさがレゾルバロータ162の支持体、即ち、レゾルバロータ162を受け入れるようになったシャフト31の部分に対するレゾルバロータ162の摩擦に起因したトルクよりも大きいので、滑りが生じ、即ち、シャフト31に対するレゾルバロータ162の強制回転が生じる。このように、レゾルバロータ162の調整は、次第に実施される。パルスの数は、位置角度誤差を所定の角度で除算することにより算出される。好ましくは、所定の角度は、調整方法の各繰り返しの際に減少する。
図4は、リグ1が修正されるべき同期電気機械10を受け入れてこれを不動化している(図示されていない手段によって)状態を示している。この電気機械は、主ステータ(図示せず)及び主ステータに対して回転すると共にシャフト31に取り付けられた主ロータ(図示せず)を有し、シャフト31は、電気機械によって駆動される機構体又は電気機械を駆動する機構体に結合されるようになっており、シャフト31の溝付き端部が示されている。この電気機械は、レゾルバステータ164及びレゾルバロータ162を有している。溝付き端部から見てシャフト31の反対側の端部は、レゾルバロータ162が取り付けられた肩を有している。シャフト31とレゾルバロータ162との間には、摩擦レース202が収容され、摩擦レース202は、加えられたトルクが十分に大きい場合、回転の際に相対的滑りを許容しながら、実用加重時、即ち通常の作動中、シャフト31上におけるレゾルバロータ162を不動化する。これは、とりわけ、レゾルバロータの方位角を調整する可能性を保ちながら実用加重時に電気機械のシャフト上のレゾルバロータを不動化することができる一技術的手段である。レゾルバロータの終端面は、2つの止まり穴209,210を備えている。この場合も又、これは、とりわけ、レゾルバロータを電気機械の主ステータに対してロックしてレゾルバロータ162を回転させないで電気機械のシャフト31を回転させることができる一技術的手段である。これら構造的構成に関する細部に関しては、読者は、国際公開第2010/026159号パンフレットを参照されたい。
セットアップ誤差を修正するリグ1は、ロック部材4を更に有し、ロック部材4は、止まり穴209,210中に挿入可能であるように互いに対して形作られると共に位置決めされた2つのペグ42を備えたヘッド41を有している。ペグ42は、これらペグの端がロータ31の軸線に平行な運動によって押された場合にこれらペグが幾分ヘッド41中に沈み込むことができる弾性的な仕方でヘッド41に取り付けられている。ヘッド41は、ロータ41の軸線上に心出しされると共にヘッド41をロータ31の軸線の方向に推進させてヘッド41をレゾルバロータ162に近づけたり又はこれから遠ざけたりすることができ、更にヘッド41をヘッド41の回転運動とヘッド41の並進運動の組み合わせによってペグ42が止まり穴209,210と嵌合することができるようロータ31の軸線回りに回転させることができるアクチュエータ40に取り付けられている。ロック部材4は、最後に、アクチュエータ40及びかくしてヘッド41を不動化することができるブレーキ43を有している。
図5は、本発明の電気機械のレゾルバを調整する方法を説明する機能図である。最初に指摘されるべきこととして、本発明のセットアップ誤差を修正するリグ1は、作業を自動化することができるオートマトンを有する。かかるオートマトンは、メモリ内に、電気機械の一系統全体を支持することができるパラメータを有する。レゾルバがセットアップ誤差を修正するためのリグ1上で調整されることが必要な電気機械を据え付けた後、オペレータは、リグに据え付けられた電気機械の形式を選択し、調整されるべき電気機械にあったプログラムを選択する第1の「プログラムを選択する」ブロック61が示されている。このプログラムにより、以下に説明する作業の自動連鎖を可能にする。好ましくは測定設備によって測定を実施する「オフセットαc0を測定する」ブロック62が示されており、測定装置は、上述したようにセットアップ誤差の測定の角度αc0を送り出す電流コントローラ5及びPI電圧調整器60を有している。また、αc0(レゾルバロータの位置誤差)があらかじめ定められた公差よりも小さいかどうか、この場合、0.1°に等しいかどうかを確かめる検査ブロック63が示されている。そうである場合、レゾルバの調整を終了させる(「終了」状態に向かって出る)。そうではない場合、プログラムは、「レゾルバロータをロックする」ブロック64に進み、図4を参照すると、この行為は、まず最初にレゾルバロータ162に向かうヘッド41の迅速な接近を命令し、次に、最後の数ミリメートルについてゆっくりとした接近を命令することから成る。いったん接触すると、ヘッド41の回転が命令され、ついには、ペグ42は、ヘッド41へのこれらの弾性取り付けにより、止まり穴209,210中に自然に挿入されるようになる。次に、レゾルバロータ162をヘッド41にしっかりとインターロックし、ヘッド41は、それ自体、アクチュエータにしっかりとインターロックされている。しかる後、ブレーキ43によりアクチュエータを不動化し、それによりヘッド41及びかくしてレゾルバロータ162を不動化する。
しかる後、「修正を起動する」ブロック65が見え、この作業では、電気機械のコントローラを上述したように適当に命令することによって電気機械の主ステータを付勢して所与の時間の間、トルクパルスを実行する。しかる後、連鎖は、「レゾルバロータを自由にする」ブロック66に進み、かかるブロックでは、ブレーキ43を解除し、ヘッド41を引っ込める。しかる後、「オフセットαc0を測定する」ブロック62に戻ることによって新たな測定を実施し、ついには、レゾルバロータは、合意した公差の範囲内でセットアップされる。
レゾルバロータの角度セットアップをいったん実施すると、一般に、例えば上述の国際公開第2010/026159号パンフレットに記載されているように保護カウルを取り付けることによって電気機械の最終取り付けを行うことが可能である。

Claims (3)

  1. 電気機械のレゾルバのセットアップ誤差を測定する設備であって、
    電気機械が主ステータ及び主ロータを有し、前記主ロータは、前記主ステータに対して回転可能に設けられたシャフト(31)に取り付けられ、
    前記電気機械のレゾルバ(160)は、レゾルバステータ及びレゾルバロータを有し、前記レゾルバステータ(164)は、前記主ステータ固定的に支持する第1の支持体に取り付けられ、前記レゾルバロータ(162)は、前記シャフト固定的に取り付けられた第2の支持体に摩擦により取り付けられ、前記レゾルバロータと前記第2の支持体との間にトルクを加えることによって前記第2の支持体に対する相対角度位置を調整可能に変更することができるようになっており、前記レゾルバステータと前記レゾルバロータは、互いに向かい合って設けられ、
    記設備は、前記主ステータに通電する電流コントローラを有し、前記電流コントローラは、前記レゾルバによって送られた角度測定値αmを受け取り、前記電流コントローラは、複数の電流調整器(52)を有し、前記電流調整器は、設定値電流Id,Iqを受け取り、設定値電流Id,Iqに基づく電流及び電圧設定値を前記主ステータのステータコイルに印加するよう逆パーク変換を実施する計算ユニットへの電圧Uq,Udを送り出し、前記電流コントローラは、前記電流調整器(52)のうちの1つに結合されると共に電圧設定値ConsUdを与える入力に結合された電圧調整器(60)を有し、前記電圧調整器(60)は、電圧Udを調整して前記セットアップ誤差の測定角度αcを送り出し、前記角度αcは、前記電流コントローラにより用いられるレゾルバ角度αrが得られるよう前記レゾルバにより送られた角度測定値αmに加えられ
    前記電流コントローラは、電流設定値を前記主ステータに印加して前記電気機械が所定の回転速度を達成するようにし、ゼロ電流設定値を前記主ステータに印加し、前記角度α c を変化させることによって前記電圧Udを調整し、前記電圧Udがゼロの状態にあるとき、角度α c =α c0 の値を記録し、
    前記設備は、前記レゾルバステータに対する前記レゾルバロータの相対位置をロックするロック部材を更に備え、
    前記電流コントローラは、前記ロック部材により前記レゾルバステータに対する前記レゾルバロータの相対位置がロックされた状態で、前記主ステータに通電して前記電気機械が前記レゾルバロータを前記電気機械の前記シャフトに対して前記角度α c0 だけ回転させることができるようにする修正トルクを生じさせるようにする、セットアップ誤差測定する設備。
  2. 前記電流調整器(52)は、PI(比例積分)型のものである、請求項1記載のセットアップ誤差測定する設備。
  3. 前記電圧調整器(60)は、PI(比例積分)型のものである、請求項1記載のセットアップ誤差測定する設備。
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