JP5872963B2 - 給湯装置 - Google Patents

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本発明は、入水管と出湯管との間に、熱交換器をバイパスするバイパス管を接続したバイパスミキシング式の給湯装置に関する。
バイパスミキシング式の給湯装置は、バーナによって加熱される熱交換器に、水道水を供給する入水管と、バーナの燃焼排気との熱交換によって加熱された湯を出湯する出湯管とを接続し、入水管と出湯管との間に、熱交換器をバイパスするバイパス管を接続して、熱交換器から出湯される湯にバイパス管からの水を混合することで、設定温度の湯を得るようになっている。
このような給湯装置においては、出湯停止後、所定時間をおいて再出湯を行う際、消火中に湯水が流れて温度が低下した器具内の湯にバイパス管からの水が混合されることで、湯温の落ち込みが生じる。そこで、特許文献1に開示の如く、熱交換器からの出湯温度が基準温度(設定温度)以下となった場合には、バイパス管に設けたバイパス弁を閉じる一方、再出湯によって熱交換器からの出湯温度が第1の基準値以上となったら、バイパス弁を開き、出湯管からの湯の温度が第2の基準値以下になると、再びバイパス弁を閉じるという開閉制御を行うことで、再出湯時の湯温変動の抑制を図るようにした発明が提案されている。
特開平6−249504号公報
しかし、特許文献1の発明においては、常開型のバイパス弁を用いて、出湯停止時にはバイパス管を開弁させている上、再出湯時も単純に開閉制御するに過ぎないため、バイパス管を制御しても出湯温度が設定温度を大きく下回るアンダーシュートは回避できない。
そこで、本発明は、再出湯時のアンダーシュートを好適に抑制できるバイパスミキシング式の給湯装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、燃焼室内でバーナによって加熱される熱交換器と、その熱交換器に接続されて水道水を供給する入水管と、その入水管内の水温を検出する入水温度検出手段と、熱交換器に接続されて加熱された湯を出湯する出湯管と、入水管と出湯管との間に接続されて熱交換器をバイパスするバイパス管と、バイパス管を流れる流量を制御可能な流量制御手段と、出湯管における燃焼室からの出口際での温度である内胴温度を検出する内胴温度検出手段と、その内胴温度検出手段によって得られる内胴温度に応じて流量制御手段の動作を制御する制御手段と、を備えた給湯装置であって、
制御手段は、出湯時に内胴温度が所定の低下勾配を示している場合は、以下の式1により微分FB(フィードバック)バイパス率を算出し、
微分FBバイパス率=内胴温度傾き×30/(内胴ねらい温度−入水温度)・・式1
算出された今回の微分FBバイパス率が、前回算出して記憶された前回微分FBバイパス率を下回っている場合は、今回の微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出して、算出された目標バイパス率に基づいて流量制御手段によってバイパス管を流れる流量を減少させる一方、
今回の微分FBバイパス率が、前回微分FBバイパス率を上回っている場合は、以下の式2によって平滑化した微分FBバイパス率を算出し、当該平滑化した微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出して、算出された目標バイパス率に基づいて流量制御手段によってバイパス管を流れる流量を徐々に増加させることを特徴とするものである。
微分FBバイパス率=(前回微分FBバイパス率×m+微分FBバイパス率×n)/(m+n) (m、nは平滑化のための重みの大きさ、但し、m>n)・・式2
請求項1に記載の発明によれば、内胴温度の所定の低下勾配に応じて微分FBバイパス率を算出して前回微分FBバイパス率と比較し、今回の微分FBバイパス率が前回微分FBバイパス率を下回っている場合は、今回の微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出し、算出された目標バイパス率に基づいて流量制御手段によってバイパス管を流れる流量を減少させるようにしているので、再出湯時のアンダーシュートを好適に抑制可能となる。
一方、今回の微分FBバイパス率が前回微分FBバイパス率を上回っている場合は、平滑化した微分FBバイパス率を算出し、当該平滑化した微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出して、算出された目標バイパス率に基づいて流量制御手段によってバイパス管を流れる流量を徐々に増加させるようにしているので、内胴温度が上昇する際のバイパス水量の急激な増加が抑制されて出湯温度の低下が抑えられる。
給湯装置の概略図である。 ミキシング制御のフローチャートである。 微分FBバイパス率の算出方法のフローチャートである。 再出湯時の内胴温度、出湯温度、ミキシングモータの位置の変化をそれぞれ示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、バイパスミキシング式の給湯装置の一例を示す概略図で、給湯装置1は、器具本体内に、図示しない給気ファンを備えた燃焼室を形成して、燃焼室の内部に、燃料ガスと給気ファンからの一次空気との混合ガスを燃焼させるバーナ2を備えると共に、バーナ2の燃焼によって加熱され、入水管3と出湯管4とを接続した熱交換器5を設けている。バーナ2へのガス管6には、元電磁弁7及びガス比例弁8、メイン電磁弁9がそれぞれ設けられて、各弁が制御手段としての図示しないコントローラによって制御可能となっている。
また、入水管3と出湯管4との間には、熱交換器5をバイパスするバイパス管10が接続されて、入水管3におけるバイパス管10との接続部よりも上流側には、入水管3を流れる水量を制御する水絞りモータ11と、入水管3内の水流を検出する水流センサ12と、入水管3内の水温を検出する入水サーミスタ13とが設けられ、バイパス管10には、バイパス管10への水量を制御する流量制御手段としてのミキシングモータ14が設けられて、それぞれコントローラに電気的接続されている。一方、出湯管4には、燃焼室からの出口際での温度である内胴温度を検出する内胴温度検出手段としての内胴サーミスタ15と、バイパス管10との接続部より下流側の湯温を検出する出湯サーミスタ16とが設けられて、それぞれコントローラに電気的接続されている。
以上の如く構成された給湯装置1は、出湯管4に接続された図示しない給湯栓を開いて器具内に通水させ、水流センサ12から得られる信号によって器具内の通水が確認されると、コントローラは、入水サーミスタ13から得られる入水温度と、図示しないリモコンで設定される設定温度との差が所定温度(例えば10℃)以上であれば、水絞りモータ11を動作させて規定水量から所定量絞った位置とする。両温度差が所定温度を超えていなければ、水絞りモータ11を規定水量の位置とする。その後、給気ファンを回転させてプリパージを行い、元電磁弁7及びガス比例弁8、メイン電磁弁9をそれぞれ開いてバーナ2にガスを供給し、図示しないイグナイタを作動させてバーナ2の点火制御を行う。
その後コントローラは、出湯サーミスタ16で検出された出湯温度と、リモコンで設定された設定温度との差に応じて、ガス比例弁8の開度を制御してガス量を連続的に変化させ、出湯温度を設定温度に一致させる出湯温制御を行うと共に、内胴サーミスタ15で検出される内胴温度が所定の内胴ねらい温度となるようにミキシングモータ14を制御して目標バイパス率を設定する。この目標バイパス率を設定するミキシング制御を、図2のフローチャートに基づいて説明する。
まず、このミキシング制御は、水流センサ12がONして器具内の通水が確認された後(S1)、0.25秒ごとに行われる(S2)。
次に、S3ではFFバイパス率が算出される。このFFバイパス率は、以下の式(1)によって計算される。
FFバイパス率=(内胴ねらい温度−設定温度)/(内胴ねらい温度−入水温度) ・・(1)
次に、S4ではオフセットバイパス率が算出される。このオフセットバイパス率は、ミキシングモータ14のステップ位置とバイパス率との関係において、デフォルト中心値と実際値との差分があった場合に、当該差分を補正するバイパス率の補正値で、後述するFBバイパス率と微分FBバイパス率とが共に0の時に適正なバイパス率にするのが狙いである。
次に、S5ではFBバイパス率が算出される。このFBバイパス率は、出湯温度に基づいたバイパス率の補正値で、以下の式(2)によって計算される。αは定数である。
FBバイパス率(出湯温度−設定温度)×α/(内胴ねらい温度−入水温度) ・・(2)
そして、S6では、微分FBバイパス率が算出される。この微分FBバイパス率は、内胴温度の変化(傾き)に応じて後述のように決定される。
最後にS7では、算出されたFFバイパス率と、オフセットバイパス率と、FBバイパス率と、微分FBバイパス率とを加算して、目標バイパス率が算出される。
図3は、微分FBバイパス率の算出方法を示すフローチャートで、まずS10では内胴温度の傾きを求める。この傾きは、検出された内胴温度と前回の制御で記憶された前回内胴温度との差を求めることで得る。こうして得られた内胴温度は、次回に使用する前回内胴温度としてS11で記憶される。
次に、S12では、S10で得られた内胴温度の傾きが、−0.1℃を超えているか否か、すなわち低下傾向にないか否かを判別する。ここで傾きが−0.1℃を超えていれば、低下傾向でないとして、S13で内胴温度の傾きは0とする。一方、傾きが−0.1℃を超えていなければ、低下傾向であるとして、S14で、以下の式(3)によって微分FBバイパス率を算出する。
微分FBバイパス率=内胴温度傾き×30/(内胴ねらい温度−入水温度) ・・(3)
そして、S15の判別では、前回算出して記憶された前回微分FBバイパス率が、S14で得た今回の微分FBバイパス率を下回っているか否かを判別する。ここで前回微分FBバイパス率が今回の微分FBバイパス率を下回っていなければ、S17において、今回の微分FBバイパス率を微分FBバイパス率とし、これを次回使用する前回微分FBバイパス率として記憶する。一方、前回微分FBバイパス率が今回の微分FBバイパス率を下回っていれば、S16において、以下の式(4)によって微分FBバイパス率を修正する。これは、前回微分FBバイパス率と今回の微分FBバイパス率とを用いて平滑化した微分FBバイパス率を得るものである。
微分FBバイパス率=(前回微分FBバイパス率×m+微分FBバイパス率×n)/(m+n) (但し、m>n) ・・(4)
こうしてS14或いはS16で得られた微分FBバイパス率を図2における目標バイパス率の算出に用いることになる。
ここで、m=14、n=1として具体的に数値を挙げて説明すると、設定温度40℃、出湯温度42℃、入水温度10℃、内胴ねらい温度60℃、内胴温度傾き−0.2℃、前回微分FBバイパス率−0.18とした場合、まずFFバイパス率は、上記式(1)より、(60−40)/(60−10)=0.40となる。
オフセットバイパス率は、ミキシングモータ14のステップ位置とバイパス率との関係が、デフォルト中心値と実際値とで差がないとして、ここでは0とする。
次に、FBバイパス率は、上記式(2)より、(42−40)×0.5/(60−10)=0.02となる。
そして、微分FBバイパス率は、上記式(3)より、−0.2×30/(60−10)=−0.12となる。しかし、この値は前回微分FBバイパス率(−0.18)を上回ることになるため、上記式(4)より、微分FBバイパス率は、−0.18×14+(−0.12)×1/15=−0.176となる。
よって、目標バイパス率は、0.40+0.00+0.02+(−0.176)=0.244となる。
図4は、再出湯時の内胴温度、出湯温度、ミキシングモータ14の位置の変化をそれぞれ示すタイムチャートで、Aが内胴温度、Bが出湯温度、Cがミキシングモータ14の位置となっている。なお、ミキシングモータ14の位置は上が閉弁側、下が開弁側となる。
図4において、時点t1で給湯栓を開栓して再出湯させると、内胴温度Aは後沸き時間t1−t2の間急上昇することになるが、この急上昇時には内胴温度Aの傾きは0となり、微分FBバイパス率も0となるため、図2で算出される目標バイパス率は大きくなる。
その後、時点t2から内胴温度Aが低下すると、内胴温度Aの傾きが検出されるため、図2のS6で微分FBバイパス率が得られ、目標バイパス率は徐々に小さくなる(t2−t3間でミキシングモータ14は徐々に絞られる)。従って、バイパス管10内の水が出湯管4内の水に混合される量は少なくなり、出湯温度の低下は抑えられる。
なお、内胴温度の傾きが徐々に大きくなることで、微分FBバイパス率は前回の値よりも小さくなるため、微分FBバイパス率は図3のS14で算出される数値となる。
次に、時点t3から内胴温度Aが上昇に転じ、図3におけるS15の判別で前回微分FBバイパス率よりもS14で算出された微分FBバイパス率が上回るようになると、S16において平滑化された微分FBバイパス率が算出される。すなわち、微分FBバイパス率が急に開く計算になっても、14:1の比率で値が変化することになるため、ミキシングモータ14は急激に開くことはなく、t3−t4間の時定数を持って徐々に開くものとなる。従って、バイパス水量の急激な増加が抑制されて出湯温度Bの低下が抑えられる。
このように、上記形態の給湯装置1によれば、燃焼室内でバーナ2によって加熱される熱交換器5と、その熱交換器5に接続されて水道水を供給する入水管3と、熱交換器5に接続されて加熱された湯を出湯する出湯管4と、入水管3と出湯管4との間に接続されて熱交換器5をバイパスするバイパス管10と、バイパス管10を流れる流量を制御可能なミキシングモータ14と、出湯管4における燃焼室からの出口際での内胴温度を検出する内胴サーミスタ15と、その内胴サーミスタ15によって得られる内胴温度に応じてミキシングモータ14の動作を制御するコントローラと、を備えたものにおいて、コントローラは、内胴サーミスタ15によって得られる内胴温度の低下勾配に応じて、ミキシングモータ14によってバイパス管10を流れる流量を減少させるようにしている。従って、再出湯時のアンダーシュートを好適に抑制できる。
特にここでは、コントローラは、バイパス管10を流れる流量を減少させた後、内胴温度が上昇に転じた際には、時定数を持たせてバイパス管10を流れる流量を徐々に増加させるようにしているので、内胴温度が上昇する際のバイパス水量の急激な増加が抑制されて出湯温度の低下が抑えられる。
なお、各バイパス率の計算は上記形態に限らず、適宜設計変更可能で、給湯装置自体の構成も、風呂釜(風呂熱交換器)付きのものであったりしても本発明は適用可能である。
1・・給湯装置、2・・バーナ、3・・入水管、4・・出湯管、5・・熱交換器、6・・ガス管、7・・元電磁弁、8・・ガス比例弁、9・・メイン電磁弁、10・・バイパス管、13・・入水サーミスタ、14・・ミキシングモータ、15・・内胴サーミスタ、16・・出湯サーミスタ。

Claims (1)

  1. 燃焼室内でバーナによって加熱される熱交換器と、その熱交換器に接続されて水道水を供給する入水管と、その入水管内の水温を検出する入水温度検出手段と、前記熱交換器に接続されて加熱された湯を出湯する出湯管と、前記入水管と前記出湯管との間に接続されて前記熱交換器をバイパスするバイパス管と、前記バイパス管を流れる流量を制御可能な流量制御手段と、前記出湯管における前記燃焼室からの出口際での温度である内胴温度を検出する内胴温度検出手段と、その内胴温度検出手段によって得られる前記内胴温度に応じて前記流量制御手段の動作を制御する制御手段と、を備えた給湯装置であって、
    前記制御手段は、出湯時に前記内胴温度が所定の低下勾配を示している場合は、以下の式1により微分FB(フィードバック)バイパス率を算出し、
    微分FBバイパス率=内胴温度傾き×30/(内胴ねらい温度−入水温度)・・式1
    算出された今回の前記微分FBバイパス率が、前回算出して記憶された前回微分FBバイパス率を下回っている場合は、今回の前記微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出して、算出された前記目標バイパス率に基づいて前記流量制御手段によって前記バイパス管を流れる流量を減少させる一方、
    今回の前記微分FBバイパス率が、前回微分FBバイパス率を上回っている場合は、以下の式2によって平滑化した微分FBバイパス率を算出し、当該平滑化した前記微分FBバイパス率を用いて目標バイパス率を算出して、算出された前記目標バイパス率に基づいて前記流量制御手段によって前記バイパス管を流れる流量を徐々に増加させることを特徴とする給湯装置。
    微分FBバイパス率=(前回微分FBバイパス率×m+微分FBバイパス率×n)/(m+n) (m、nは平滑化のための重みの大きさ、但し、m>n)・・式2
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