JP5900599B2 - 電子計算機システム及び仮想マシン配置方法 - Google Patents

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Description

この発明は、電子計算機システム及び仮想マシン配置方法に関する。
従来、コンピュータを用いて構造物の最適設計解析を行う技術において、騒音の原因となる音響構造連成応答(音圧ピーク値、音圧レベル積分、加振点変形、共振解消等)を最適化する構造物形状を解析するシステムがある(例えば、特許文献1参照)。また、冷却風の吸気温度と閾値との比較結果に応じて冷却ファンの回転数を決定し、全ての電子部品の温度とそれぞれの閾値との比較結果に応じて冷却ファンの回転数を増減することにより、サーバの冷却装置の騒音を適正化する装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−188164号公報 特開2011−151131号公報
しかしながら、従来技術では、電子計算機システムの複数のサーバから発せられる騒音が特定の場所で小さくなるように、複数のサーバに複数の仮想マシン(VM:Virtual Machine)を割り当てることができないという問題点がある。
複数のサーバに複数の仮想マシンを割り当てる際に評価点における騒音を小さくすることができる電子計算機システム及び仮想マシン配置方法を提供することを目的とする。
電子計算機システムは、複数のサーバ、騒音源及び制御装置を備えている。各サーバには、仮想マシンが配置される。騒音源は、サーバごとにサーバの稼働時に音を発する。制御装置は、サーバに対する仮想マシンの配置を制御する。制御装置は、仮想マシンの配置の関数またはジョブの割り振り数の関数として記述された騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を、整数計画問題を解くソフトウェアをプロセッサにより実行することにより解く。騒音寄与度は、騒音源から発せられる音が評価点における騒音の大きさに寄与する程度を表す。制御装置は、整数計画問題の解に基づいて、各サーバに対するインターフェースを介してプロセッサにより各サーバに仮想マシンを配置する。
電子計算機システム及び仮想マシン配置方法によれば、複数のサーバに複数の仮想マシンを割り当てる際に評価点における騒音を小さくすることができるという効果を奏する。
図1は、実施例1にかかる電子計算機システムを示すブロック図である。 図2は、実施例2にかかる電子計算機システムの制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、実施例2にかかる電子計算機システムの制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 図4は、実施例2にかかる電子計算機システムにおけるサーバの数を規定するデータを示す図である。 図5は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの数を規定するデータを示す図である。 図6は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける実行可能な最大仮想マシン数を規定するデータを示す図である。 図7は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける騒音伝搬減衰定数を規定するデータを示す図である。 図8は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける騒音源音響パワーを規定するデータを示す図である。 図9は、実施例2にかかる電子計算機システムにおけるベース騒音源音響パワーを規定するデータを示す図である。 図10は、実施例2にかかる仮想マシン配置方法を示すフローチャートである。 図11は、統計的エネルギ手法によるラックのモデルについて説明する模式図である。 図12は、統計的エネルギ手法によるサーバのモデルについて説明する模式図である。 図13は、音線法による放射音響パワーの拡散減衰について説明する模式図である。 図14は、実施例3にかかる電子計算機システムの制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 図15は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるデータセンタの構成を規定するデータを示す図である。 図16は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるスケーリングファクターを規定するデータを示す図である。 図17は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける実行可能な最大仮想マシン数を規定するデータを示す図である。 図18は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの消費電力を規定するデータを示す図である。 図19は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるベース消費電力を規定するデータを示す図である。 図20は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの移動元の消費電力を規定するデータを示す図である。 図21は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの移動先の消費電力を規定するデータを示す図である。 図22は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの初期配置データを示す図である。 図23は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける電源装置のベース消費電力及び比例係数を規定するデータを示す図である。 図24は、実施例3にかかる仮想マシン配置方法を示すフローチャートである。 図25は、実施例1〜3における仮想マシンの配置例を示す模式図である。
以下に、この発明にかかる電子計算機システム及び仮想マシン配置方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。整数計画問題の目的関数は、仮想マシンの配置の関数またはジョブの割り振り数の関数として記述されてもよい。ここでは、目的関数を、仮想マシンの配置の関数として記述する場合について説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図1は、実施例1にかかる電子計算機システムを示すブロック図である。図1に示すように、電子計算機システム1は、複数のサーバ2、制御装置4を備えている。各サーバ2は、サーバ2の稼働時に音を発する騒音源(図示省略)を有する。各サーバ2には、制御装置4によってそのときの状況に応じて仮想マシンが配置される。例えば全サーバ2もしくは一部のサーバ2に均等に仮想マシンが配置されてもよい。また、例えば全サーバ2で消費される電力が小さくなるように仮想マシンが配置されてもよい。また、例えば評価点における騒音が小さくなるように仮想マシンが配置されてもよい。
制御装置4は、サーバ2に対する仮想マシンの配置を制御する。制御装置4は、仮想マシンの配置の関数として記述された騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を、整数計画問題を解くソフトウェアをプロセッサにより実行することにより解く。騒音寄与度は、騒音源から発せられる音が評価点における騒音の大きさに寄与する程度を表す。制御装置4は、整数計画問題の解に基づいて、各サーバ2に対するインターフェースを介してプロセッサにより、例えば評価点における騒音が小さくなるように、各サーバ2に仮想マシンを配置する。
実施例1によれば、評価点における騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を解くことによって、評価点における騒音を小さくできる仮想マシンの配置を求めることができる。従って、電子計算機システム1による評価点における騒音を小さくすることができる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1にかかる電子計算機システム1の一例について説明する。電子計算機システム1の一例として、例えばデータセンタが挙げられる。データセンタでは、多数のコンピュータやデータ通信などの装置が運用される。
・データセンタの説明
図1に示す電子計算機システム1において、データセンタには、複数のラック5が設置されている。各ラック5には、一台または複数のサーバ2と電源装置3として例えば一台の無停電電源装置とが収容されている。電源装置3は、ラック5ごとに、同じラック5に収容されている複数のサーバ2に電力を供給する。各ラック5と制御装置4とは、例えばLAN(Local Area Network)ケーブルなどの通信ケーブルや、無線通信などによって、相互に接続されていてもよい。
・制御装置のハードウェア構成
図2は、実施例2にかかる電子計算機システムの制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置4は、プロセッサとしてCPU11、ROM12、RAM13、ハードディスクドライブ(HDD)14、ハードディスク(HD)20、フレキシブルディスクドライブ(FDD)15、着脱可能な記録媒体の一例としてのフレキシブルディスク(FD)21を備えている。制御装置4は、ディスプレイ16、キーボード17、マウス18及びインターフェース19を備えている。これらの構成部11〜19は、バス25によってそれぞれ接続されている。
CPU11は、制御装置4の全体の制御を司る。CPU11は、仮想マシン配置方法を実現するプログラムを実行することにより、整数計画問題の求解及び仮想マシンの配置を行う。仮想マシン配置方法については、後述する。ROM12は、ブートプログラムや仮想マシン配置方法を実現するプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM13は、CPU11のワークエリアとして使用される。
ハードディスクドライブ14は、ハードディスク20に対するデータのリード/ライトを制御する。ハードディスク20は、ハードディスクドライブ14の制御で書き込まれたデータを記憶する。フレキシブルディスクドライブ15は、フレキシブルディスク21に対するデータのリード/ライトを制御する。フレキシブルディスク21は、フレキシブルディスクドライブ15の制御で書き込まれたデータを記憶する。
着脱可能な記録媒体として、フレキシブルディスク21のほか、CD−ROM(CD−R、CD−RW)、MO、DVD(Digital Versatile Disk)またはメモリーカードなどであってもよい。ディスプレイ16は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ16には、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース19は、図示しないネットワークを介してデータセンタの各ラック5に接続される。インターフェース19は、各ラック5に対するデータの入出力を制御する。インターフェース19には、例えばLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード17は、文字、数字または各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。キーボード17は、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス18は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
また、制御装置4に、画像を取り込むスキャナが接続されていてもよい。制御装置4に、出力装置の一例としてプリンタが接続されていてもよい。制御装置4は、パーソナルコンピュータやワークステーションのような電子計算機であってもよいし、携帯電話機や携帯型の情報処理装置などであってもよい。
・制御装置の機能的構成
図3は、実施例2にかかる電子計算機システムの制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置4は、記憶部32、管理部33、求解部34及び配置部35を備えている。これらの構成部32〜35は、CPU11が、仮想マシン配置方法を実現するプログラムを実行することによって、実現されてもよい。
管理部33は、サーバ2に配置されている仮想マシンの情報に基づいて、仮想マシンの初期配置データを書き換える。初期配置データには、サーバ2ごとに、配置されている仮想マシンの数が格納されている。初期配置データは、例えば記憶部32に記憶されていてもよい。
記憶部32は、データ(定数)、変数、目的関数及び制約条件を記憶している。記憶部32は、求解部34にデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件を入力する。記憶部32は、記憶媒体として例えばROM12やRAM13などのメモリを用いてもよい。なお、動的に変化しないデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件については、仮想マシン配置方法を実現するプログラムに記述されていてもよい。
求解部34は、記憶部32から渡されるデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件に基づいて、整数計画問題を解く。求解部34は、仮想マシンの配置を行う際には、例えば後述する(12)式〜(16)式で定式化された整数計画問題を解いてもよい。
求解部34の一例として、例えば整数計画問題を解くためのソフトウェア(ソルバー)が挙げられる。ソルバーの一例として、例えばGLPKやSYMPHONYやGurobiが挙げられる。配置部35は、求解部34が導出する整数計画問題の解に基づいて、サーバ2に仮想マシンを配置する。
・データ構造の説明
図4は、実施例2にかかる電子計算機システムにおけるサーバの数を規定するデータを示す図である。図4に示すように、データセンタに設定されているサーバの数はN個である。Nは正の整数である。
図5は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの数を規定するデータを示す図である。図5に示すように、配置すべき仮想マシンの数はM個である。Mは正の整数である。
図6は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける実行可能な最大仮想マシン数を規定するデータを示す図である。図6に示すように、i番目のサーバで実行できる最大仮想マシン数はLi個である。Liは正の整数である。iは1〜Nの整数である。
図7は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける騒音伝搬減衰定数を規定するデータを示す図である。音の発生源、すなわち騒音源から評価点へ音が伝搬する際の減衰の程度は、騒音伝搬減衰定数によって決まる。騒音伝搬減衰定数は、騒音源から評価点までの音響パワー減衰係数であり、定数である。図7に示すように、i番目のサーバから評価点への騒音伝搬減衰定数はCiである。Ciは正の実数である。
図8は、実施例2にかかる電子計算機システムにおける騒音源音響パワーを規定するデータを示す図である。騒音源音響パワーは、騒音源から放射された音がある特定の面を1秒間に通過する総合的なエネルギ量のことである。図8に示すように、i番目のサーバで動作する仮想マシン1個あたりの騒音源音響パワーはλiである。λiは正の実数である。
図9は、実施例2にかかる電子計算機システムにおけるベース騒音源音響パワーを規定するデータを示す図である。ベース騒音源は、サーバの電源がオンになるだけで騒音を発するものである。ベース騒音源の一例として、例えばサーバに設けられている冷却ファンが挙げられる。図9に示すように、i番目のサーバの電源がオンになることでi番目のサーバから発せられるベース騒音源音響パワーはκiである。κiは正の実数である。
上述したNの値は、データセンタの構成によって予め決まる。Li、Ci、λi及びκiの各値は、サーバによって予め決まる。Mの値は、起動されるアプリケーションの数などによって決まる。
・仮想マシン配置方法の説明
図10は、実施例2にかかる仮想マシン配置方法を示すフローチャートである。図10に示すように、仮想マシンの配置が開始されると、まず、記憶部32は、求解部34にデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件を入力する(ステップS1)。求解部34は、入力されたデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件に基づいて、例えばソルバーによって整数計画問題を解き、解を求める(ステップS2)。整数計画問題としての定式化については後述する。配置部35は、求解部34が求めた解に基づいて、仮想マシンを配置する(ステップS3)。このようにして、一連の仮想マシン配置処理が終了する。
・整数計画問題としての定式化について
(1)サーバの騒音寄与度のモデリング
特に限定しないが、例えばサーバの騒音寄与度を騒音伝搬減衰定数と騒音源音響パワーとの積でモデリングする。また、騒音源音響パワーをサーバに配置される仮想マシン数に依存する変数としてモデリングする。
評価点におけるi番目のサーバの騒音寄与度は、次の(1)式で表される。(1)式において、Ciは騒音伝搬減衰定数であり、[κii+λii]は騒音源音響パワーを表す。
また、wiは、i番目のサーバで実行される仮想マシンの数を表す。wiは、0以上Li以下の整数変数である。viは、サーバの稼働または停止を表す変数である。viの値が0であればサーバが停止中、すなわち電源がオフであり、1であればサーバが稼働中、すなわち電源がオンであることを表す。
Figure 0005900599
(2)騒音伝搬減衰定数の計算
サーバの騒音源位置と評価点位置が決まることによって、音響解析手法により、騒音源位置から評価点位置までの騒音伝搬減衰定数を計算することができる。特に限定しないが、例えば、サーバ内部の音響解析については統計的エネルギ手法(SEA法、SEA:Statistical Energy Analysis)を用い、サーバ外部の音響解析については音線法(幾何音響理論)を用いることができる。
i)統計的エネルギ手法(SEA法)
サーバの主たる騒音源を冷却ファンであるとし、ファン音響パワーのサーバ表面への伝搬を求める。統計的エネルギ手法(SEA法)では、解析対象を、解析要素に分割し、板形状の板要素と空間的な音響を扱う音場要素の2種類の組み合わせでモデル化する。
図11は、統計的エネルギ手法によるラックのモデルについて説明する模式図である。図12は、統計的エネルギ手法によるサーバのモデルについて説明する模式図である。図11及び図12に示すように、データセンタ内のラック5及びサーバ2を全て、板要素41及び音場要素42からなるSEAモデルに変換する。
統計的エネルギ手法の基礎式は、次の(2)式で表される。(2)式において、Pは騒音源音響パワーベクトルである。Lは、結合損失率、内部損失率及び中心周波数からなる係数行列である。Eは各要素のエネルギベクトルである。(2)式より、板要素41及び音場要素42の各要素のエネルギは、次の(3)式で表される。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
(3)式より、ラック5の表面及びサーバ2の表面の各要素のエネルギESは、次の(4)式で表される。(4)式において、Bは表面要素選択行列である。表面要素選択行列Bは、表面要素に対応する行列要素を1とし、それ以外の行列要素を0とする行列である。表面要素選択行列Bの一例を(5)式に示す。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
(4)式より、ラック5の表面及びサーバ2の表面の各要素からの放射音響パワーは、次の(6)式で表される。(6)式において、Hは、半無限体積要素(SIF:Semi. Infinite Fluid)と表面要素との結合損失率と中心周波数からなる係数行列である。統計的エネルギ手法を用いて各サーバ2の内部の音響解析を行うことによって、ラック5の表面及びサーバ2の表面から放射される音響パワーを求めることができる。
Figure 0005900599
ii)音線法(幾何音響理論)
図13は、音線法による放射音響パワーの拡散減衰について説明する模式図である。図13に示すように、放射音響パワーの伝搬では、各サーバ2の表面から評価点43までの距離による減衰、回折による減衰、及び床等44での反射による減衰などが生じる。これらの減衰を考慮して、音線法により、放射音響パワーの拡散減衰を求める。
評価点43における音響パワーは、次の(7)式で表される。(7)式において、Dは、対角行列であり、音線法による減衰行列である。音線法を用いて各サーバ2の外部の音響解析を行うことによって、各サーバ2の表面から放射される音響パワーの減衰量を求めることができる。
Figure 0005900599
iii)騒音伝搬減衰定数の計算
解析要素nにのみ騒音源がある場合について、評価点43での音響パワーベクトルを計算する。 騒音源音響パワーベクトルPは、次の(8)式で表される。(8)式において、Inは、図12に示すモデルにおいて主たる騒音源である冷却ファンのある要素を表す。Inにおいて、冷却ファンのある要素を1とし、それ以外の要素を0とする。
Figure 0005900599
(7)式及び(8)式より、評価点43での音響パワーベクトルは、次の(9)式で表される。(9)式において、Pe i及びQe iは次の(10)式で表される。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
e iの各成分の和が各サーバ2の騒音寄与度であるとすると、サーバ2の騒音寄与度は、次の(11)式で表される。
Figure 0005900599
(3)整数計画問題としての定式化
仮想マシンの配置を行うときの低騒音化問題は、以下の(12)式〜(16)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(12)式は目的関数を表し、(13)式〜(16)式は制約条件を表す。(15)式は、配置される仮想マシン数の合計が、配置すべき仮想マシン数に一致するための制約条件である。決定変数は、wi,vi,i=1,・・・,Nである。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
実施例2によれば、評価点43における騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を解くことによって、評価点43での騒音を小さくできる仮想マシンの配置を求めることができる。従って、データセンタの評価点43での騒音を小さくすることができる。データセンタにおいてシステムエンジニアやカスタマエンジニアが作業する場所に評価点43を設定すると、騒音によってエンジニアの人体に悪影響が及ぶのを回避することができる。また、騒音によってエンジニア同士の意思の疎通が妨げられるのを回避することができる。
(実施例3)
実施例3では、評価点における低騒音化問題とデータセンタの省電力化問題とを混合した整数計画問題を解くことによって、データセンタの低騒音化と省電力化を両立できる仮想マシンの配置を求める場合について説明する。データセンタ及び制御装置のハードウェア構成については、実施例2において説明した通りである。
・制御装置の機能的構成
図14は、実施例3にかかる電子計算機システムの制御装置の機能的構成を示すブロック図である。図14に示すように、制御装置4は、図3に示す実施例2における制御装置4の機能的構成に加えて、判定部31を有する。判定部31は、CPU11が、仮想マシン配置方法を実現するプログラムを実行することによって、実現されてもよい。
判定部31は、仮想マシンの初期配置、仮想マシンの追加配置及び仮想マシンの再配置のいずれに対応した整数計画問題を解くべきかを判定する。判定部31は、判定結果に基づいて、求解部34に指示を出す。
仮想マシンの初期配置に対応した整数計画問題を解くことによって、全てのサーバ2が停止している状態で、1個以上のサーバ2に1個以上の仮想マシンを配置することができる。このときの仮想マシンの初期配置状態は、いずれのサーバ2にも1個も仮想マシンが配置されていない状態である。
仮想マシンの追加配置に対応した整数計画問題を解くことによって、1個以上のサーバ2に1個以上の仮想マシンが既に配置されている初期配置状態に、1個以上のサーバ2にさらに1個以上の仮想マシンを追加で配置することができる。ただし、初期配置状態で配置されている仮想マシンは、他のサーバ2へ移動することはない。
仮想マシンの再配置に対応した整数計画問題を解くことによって、1個以上のサーバ2に1個以上の仮想マシンが既に配置されている初期配置状態に対して、ライブマイグレーションを利用して仮想マシンの配置をし直すことができる。ライブマイグレーションを利用することによって、あるサーバ2に配置された仮想マシンの動作を止めることなく、別のサーバ2にこの仮想マシンを配置させることができる。制御装置4は、内蔵するタイマなどによってデータセンタの稼働時間を監視し、一定時間ごとに仮想マシンの再配置を行うようにしてもよい。
求解部34は、記憶部32から渡されるデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件と、判定部31からの指示とに基づいて、整数計画問題を解く。
・省電力化問題について
仮想マシンの配置を行うときの低騒音化問題及び省電力化問題は、以下の(17)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(17)式において、ρは、仮想マシンの配置を実行する際にユーザがポリシに基づいて設定する重み量である。ρは正の実数である。
Figure 0005900599
上記(17)式において、各サーバの騒音寄与度については、実施例2において説明した通りである。従って、以下に、各サーバの消費電力を求め、省電力化問題を整数計画問題として定式化する場合について説明する。
(1)データ構造の説明
図15は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるデータセンタの構成を規定するデータを示す図である。図15に示すように、データセンタに設定されているラックの数はN個であり、一ラックあたりのサーバの数はS個である。N及びSは正の整数である。
実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの数を規定するデータは、図5に示す通りである。すなわち、配置すべき仮想マシンの数はM個である。
図16は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるスケーリングファクターを規定するデータを示す図である。スケーリングファクターは、仮想マシンの再配置を行う際に、再配置後の消費電力とライブマイグレーションによる消費電力とのいずれの削減を重視するかを規定する定数である。図16に示すように、スケーリングファクターはcである。cは正の実数である。
例えば、cは、ライブマイグレーションの平均動作時間を再配置後の仮想マシンの平均動作時間で除した値であってもよい。このときのcは1未満の値となる。このようにcを選択することによって、サーバ2での消費電力と電源装置3での消費電力との合計消費電力を最小にすることができる。
図17は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける実行可能な最大仮想マシン数を規定するデータを示す図である。図17に示すように、i番目のラックのj番目のサーバで実行できる最大仮想マシン数はLij個である。Lijは正の整数である。iは1〜Nの整数であり、jは1〜Sの整数である。
図18は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの消費電力を規定するデータを示す図である。図18に示すように、i番目のラックのj番目のサーバで動作する仮想マシン1個あたりで消費される電力はαijワットである。αijは正の実数である。
図19は、実施例3にかかる電子計算機システムにおけるベース消費電力を規定するデータを示す図である。図19に示すように、i番目のラックのj番目のサーバの電源がオンになることで消費される電力はβijワットである。βijは正の実数である。
図20は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの移動元の消費電力を規定するデータを示す図である。ライブマイグレーションによって仮想マシンを移動させると、移動元のサーバで電力が消費される。図20に示すように、i番目のラックのj番目のサーバから1個の仮想マシンが別のサーバへ移動していくときに消費される電力はγ- ijワットである。γ- ijは正の実数である。
図21は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの移動先の消費電力を規定するデータを示す図である。ライブマイグレーションによって仮想マシンを移動させると、移動先のサーバで電力が消費される。図21に示すように、i番目のラックのj番目のサーバに別のサーバから1個の仮想マシンが移動してくるときに消費される電力はγ+ ijワットである。γ+ ijは正の実数である。
図22は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける仮想マシンの初期配置データを示す図である。図22に示すように、i番目のラックのj番目のサーバに配置済みの仮想マシンの数はwij[0]個である。wij[0]は0以上Lij以下の整数である。
図23は、実施例3にかかる電子計算機システムにおける電源装置のベース消費電力及び比例係数を規定するデータを示す図である。図23に示すように、i番目のラックの電源装置で常に消費されるベース消費電力はηiワットである。ηiは正の実数である。また、i番目のラック内のサーバの合計消費電力に対して、その何倍の電力が電源装置3で消費されるかということを表す比例係数はεiである。εiは正の実数である。一例として、一般的な電源装置のカタログによると、εiは0.01〜0.04程度である。
上述したN及びSの各値は、データセンタの構成によって予め決まる。c、Lij、αij、βij、γ- ij及びγ+ ijの各値は、サーバによって予め決まる。ηi及びεiの各値は、電源装置によって予め決まる。wij[0]は、データセンタの運用中に管理部33によって動的に書き換えられる。Mは、起動されるアプリケーションの数などによって決まる。
(2)整数計画問題としての定式化について
i)消費電力のモデリング
まず、サーバの消費電力、電源装置の消費電力、ラック内のサーバ及び電源装置の合計消費電力、並びにデータセンタ内のサーバ及び電源装置の合計消費電力のそれぞれのモデリングについて説明する。
ii)サーバの消費電力のモデリング
サーバは、消費電力に関して次の(S−1)〜(S−3)の性質を有する。
(S−1)仮想マシンが1個でも実行されると、サーバの電源がオンになる。仮想マシンの実行数が0であるときには、サーバの電源はオフとなる。
(S−2)電源がオンになると一定の電力が消費される。
(S−3)実行される仮想マシンの数が増えると、それに応じて消費電力が増える。
ここで、i番目のラックのj番目のサーバで実行される仮想マシンの数を表す変数をwijとする。wijは、0以上Lij以下の整数変数である。また、i番目のラックのj番目のサーバについて、vijを0または1のいずれかの値をとる変数とする。このvijに対して次の制約条件を課す。
Figure 0005900599
上記(18)式において、wijが1以上であるとき、vijが0であると、(18)式の右側の不等式が成立しないので、vijは1である。一方、wijが0であるとき、vijが1であると、(18)式の左側の不等式が成立しないので、vijは0である。
従って、vijの値は、サーバの電源のオン/オフを表していることになる。vijの値が0であればサーバの電源がオフであり、1であればサーバの電源がオンであることを表す。これを表したものが、次の(19)式及び(20)式である。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
以上の定数及び変数を用いて、i番目のラックのj番目のサーバの消費電力は、次の(21)式で表される。この(21)式は、上述した(S−1)〜(S−3)の性質を変数wij及びvijの1次式で表したものである。
Figure 0005900599
上記(21)式において、αijijは、[仮想マシン一つあたり消費される電力×仮想マシン数]であるので、仮想マシン数に応じて消費される電力を表している。また、βijijは、サーバの電源がオンのときにβijとなり、サーバの電源がオフのときに0となるので、サーバの電源がオンになることによって消費される電力を表している。
iii)電源装置の消費電力のモデリング
電源装置は、消費電力に関して次の(U−1)及び(U−2)の性質を有する。
(U−1)ラック内のサーバの動作状態にかかわらず、常に一定の電力が消費される。
(U−2)ラック内のサーバの合計消費電力が増えると、それに応じて消費電力が増える。
(U−1)及び(U−2)の性質に基づいて、i番目のラックに備え付けられた電源装置の消費電力は、次の(22)式で表される。この(22)式は、(U−1)及び(U−2)の性質を変数wij及びvijの1次式で表したものである。
Figure 0005900599
上記(22)式において、[Σ(βijij+αijij)](ただし、Σのインデックスjは省略)は、i番目のラック内のサーバの合計消費電力を表している。このi番目のラック内のサーバの合計消費電力にεiをかけた(22)式の第2項は、i番目のラック内のサーバの合計消費電力に応じて電源装置で消費される電力を表している。ηiは、i番目のラックの電源装置で常に消費される電力である。
iv)ラック内のサーバ及び電源装置の合計消費電力のモデリング
電源装置の消費電力のモデリングの項で述べたように、i番目のラック内のサーバの合計消費電力は、[Σ(βijij+αijij)](ただし、Σのインデックスjは省略)である。また、i番目のラックに備え付けられた電源装置の消費電力は、上記(22)式で表される。これらを足したものが、i番目のラックの合計消費電力となる。従って、i番目のラックの合計消費電力は、次の(23)式で表される。
Figure 0005900599
ここで、ラック内のサーバの台数は可変であってもよい。ラック内のサーバの台数が可変であることは、i番目のラック内のサーバの台数を、Sより小さい整数sを用いてs個とすると、整数計画問題を解くにあたって、[wij=0,j≧s]という制約条件で表現することができる。
v)データセンタ内のサーバ及び電源装置の合計消費電力のモデリング
上記(23)式を1番目〜N番目の全てのラック分、足したものが、データセンタ内の合計消費電力となる。従って、データセンタ内の合計消費電力は、次の(24)式で表される。
Figure 0005900599
次に、仮想マシンの初期配置、追加配置及び再配置のそれぞれについて、整数計画問題としての定式化について説明する。
vi)仮想マシンの初期配置
仮想マシンの初期配置を行う際には、いずれのサーバにも仮想マシンは配置されていない。従って、全てのサーバの電源はオフとなっている。
仮想マシンの初期配置を行うときのサーバ及び電源装置の省電力化問題は、以下の(25)式〜(29)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(25)式は目的関数を表し、(26)式〜(29)式は制約条件を表す。(28)式は、配置される仮想マシン数の合計が、配置すべき仮想マシン数に一致するための制約条件である。決定変数は、wij,vij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
vii)仮想マシンの追加配置
仮想マシンの追加配置を行う際の前提として、i番目のラックのj番目のサーバにwij[0]個の仮想マシンが既に配置されているとする。また、現在、配置されている仮想マシンは移動しないとする。従って、初期配置状態として既にwij[0]個の仮想マシンが配置されているサーバに、さらに仮想マシンが追加で配置されることになるので、wijはwij[0]以上の値になる。これを制約条件として表すと、次の(30)式となる。
Figure 0005900599
また、追加で配置される仮想マシン数をΔMとする。初期配置状態で配置されている仮想マシン数が[ΣΣwij[0]](ただし、前のΣのインデックスi及び後のΣのインデックスjは省略)であるので、追加配置後の仮想マシン数は[ΣΣwij[0]+ΔM](ただし、前のΣのインデックスi及び後のΣのインデックスjは省略)となる。
従って、仮想マシンの追加配置を行うときのサーバ及び電源装置の省電力化問題は、以下の(31)式〜(35)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(31)式は目的関数を表し、(32)式〜(35)式は制約条件を表す。(34)式は、追加配置後の仮想マシン数の合計が、初期配置状態での仮想マシン数と追加配置される仮想マシン数とを足した値に一致するための制約条件である。決定変数は、wij,vij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
Figure 0005900599
viii)仮想マシンの再配置
仮想マシンの再配置を行う際の前提として、i番目のラックのj番目のサーバにwij[0]個の仮想マシンが既に配置されているとする。仮想マシンの再配置では、仮想マシンは、ライブマイグレーションを使って移動させられる。ライブマイグレーションを使って仮想マシンを移動させると、移動元のサーバ及び移動先のサーバの両方で電力が消費される。
i番目のラックのj番目のサーバについて、δ- ijを0または1のいずれかの値をとる変数とする。このδ- ijに対して次の制約条件を課す。ただし、dは1未満の正の実数である。
Figure 0005900599
上記(36)式において、[wij−wij[0]]が0以下であるとき、δ- ijが0であると、(36)式の左側の不等式が成立しないので、δ- ijは1である。一方、[wij−wij[0]]が1以上であるとき、δ- ijが1であると、(36)式の右側の不等式が成立しないので、δ- ijは0である。これを表したものが、次の(37)式及び(38)式である。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
また、i番目のラックのj番目のサーバについて、z- ijを0〜Lijのいずれかの値をとる整数変数とする。このz- ijに対して次の制約条件を課す。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
[wij−wij[0]]が1以上であるとき、上記(38)式より、δ- ijは0である。従って、上記(39)式は、[0≦z- ij≦0]となるので、z- ijは0である。[wij−wij[0]≧1,δ- ij=0,z- ij=0]であるとき、上記(40)式において、[−(wij−wij[0])+Lij≧0≧−(wij−wij[0])−Lij]である。従って、上記(40)式は成立する。これを表したものが、次の(41)式である。
Figure 0005900599
一方、[wij−wij[0]]が0以下であるとき、上記(37)式より、δ- ijは1である。従って、上記(40)式は、[−(wij−wij[0])≦z- ij≦−(wij−wij[0])]となるので、z- ijは、[−(wij−wij[0])]に等しくなる。
[wij−wij[0]≦0,δ- ij=1,z- ij=−(wij−wij[0])]であるとき、上記(39)式において、[−Lij≦−(wij−wij[0])≦Lij]である。従って、上記(39)式は成立する。これを表したものが、次の(42)式である。
Figure 0005900599
[wij−wij[0]]が0以下であるということは、i番目のラックのj番目のサーバから仮想マシンが別のサーバへ移動していくということである。また、[wij−wij[0]]が1以上であるということは、i番目のラックのj番目のサーバに別のサーバから仮想マシンが移動してくるということである。つまり、z- ijは、i番目のラックのj番目のサーバから別のサーバへ移動していく仮想マシンの数を表している。
従って、i番目のラックのj番目のサーバから別のサーバへz- ij個の仮想マシンが移動していく場合の消費電力は、次の(43)式で表される。
Figure 0005900599
また、i番目のラックのj番目のサーバについて、δ+ ijを0または1のいずれかの値をとる変数とする。このδ+ ijに対して以下の制約条件を課す。
Figure 0005900599
上記(44)式の制約条件、上記(37)式及び(38)式より、次の(45)式及び(46)式が得られる。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
また、i番目のラックのj番目のサーバについて、z+ ijを0〜Lijのいずれかの値をとる整数変数とする。このz+ ijに対して次の制約条件を課す。
Figure 0005900599
Figure 0005900599
[wij−wij[0]]が1以上であるとき、上記(46)式より、δ+ ijは1である。従って、上記(48)式は、[wij−wij[0]≦z+ ij≦wij−wij[0]]となるので、z+ ijは、[wij−wij[0]]に等しくなる。
[wij−wij[0]≧1,δ+ ij=1,z+ ij=wij−wij[0]]であるとき、上記(47)式において、[−Lij≦wij−wij[0]≦Lij]である。従って、上記(47)式は成立する。これを表したものが、次の(49)式である。
Figure 0005900599
一方、[wij−wij[0]]が0以下であるとき、上記(45)式より、δ+ ijは0である。従って、上記(47)式は、[0≦z+ ij≦0]となるので、z+ ijは0である。[wij−wij[0]≦0,δ+ ij=0,z+ ij=0]であるとき、上記(48)式において、[(wij−wij[0])−Lij≦0≦(wij−wij[0])+Lij]である。従って、上記(48)式は成立する。これを表したものが、次の(50)式である。
Figure 0005900599
+ ijは、i番目のラックのj番目のサーバに別のサーバから移動してくる仮想マシンの数を表している。従って、i番目のラックのj番目のサーバに別のサーバからz+ ij個の仮想マシンが移動してくる場合の消費電力は、次の(51)式で表される。
Figure 0005900599
ライブマイグレーションによって消費される電力は、i番目のラックのj番目のサーバについて、別のサーバへz- ij個の仮想マシンが移動していく場合の消費電力と、別のサーバからz+ ij個の仮想マシンが移動してくる場合の消費電力との合計を、全サーバ分、足したものとなる。従って、ライブマイグレーションによって消費される電力は、次の(52)式で表される。
Figure 0005900599
従って、仮想マシンの再配置を行うときのサーバ及び電源装置の省電力化問題は、以下の(53)式〜(67)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(53)式は目的関数を表し、(54)式〜(67)式は制約条件を表す。決定変数は、wij,vij,δ- ij,δ+ ij,z- ij,z+ ij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
Figure 0005900599
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Figure 0005900599
Figure 0005900599
・低騒音化問題と省電力化問題とを混合した整数計画問題としての定式化について
仮想マシンの初期配置、追加配置及び再配置のそれぞれについて、省電力化問題の目的関数と、実施例2で説明した低騒音化問題の目的関数とを組み合わせることにより、整数計画問題として定式化することができる。
電子計算機システム1は、低騒音化問題及び省電力化問題に共通のデータとして、図15に示すラック数及び一ラックあたりのサーバ数、図5に示す仮想マシンの数、並びに図17に示す実行可能な最大仮想マシン数、の各データを有する。電子計算機システム1は、低騒音化問題のデータとして、図7に示す騒音伝搬減衰定数、図8に示す騒音源音響パワー、及び図9に示すベース騒音源音響パワー、の各データを有する。
また、電子計算機システム1は、省電力化問題のデータとして、図16に示すスケーリングファクター、図18に示す仮想マシンの消費電力、図19に示すベース消費電力、の各データを有する。さらに、電子計算機システム1は、省電力化問題のデータとして、図20に示す仮想マシンの移動元の消費電力、図21に示す仮想マシンの移動先の消費電力、並びに図23に示す電源装置のベース消費電力及び比例係数、の各データを有する。
ただし、実施例2と実施例3とで、インデックスiが異なる意味で用いられているので、実施例3において低騒音化問題に関する説明では、実施例2のインデックスiの代わりにインデックスkを用いる。実施例3のインデックスkと実施例2のインデックスiとの関係は、[k=S(i−1)+j]である。
(1)仮想マシンの初期配置
仮想マシンの初期配置を行うときの低騒音化問題及び省電力化問題は、以下の(68)式及び上記(26)式〜(29)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(68)式は目的関数を表し、(26)式〜(29)式は制約条件を表す。決定変数は、wij,vij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
Figure 0005900599
(2)仮想マシンの追加配置
仮想マシンの追加配置を行うときの低騒音化問題及び省電力化問題は、以下の(68)式及び上記(32)式〜(35)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(68)式は目的関数を表し、(32)式〜(35)式は制約条件を表す。決定変数は、wij,vij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
(3)仮想マシンの再配置
仮想マシンの再配置を行うときの低騒音化問題及び省電力化問題は、以下の(69)式及び上記(54)〜(67)式で表される整数計画問題として定式化することができる。(69)式は目的関数を表し、(54)式〜(67)式は制約条件を表す。決定変数は、wij,vij,δ- ij,δ+ ij,z- ij,z+ ij,i=1,・・・,N,j=1,・・・,Sである。
Figure 0005900599
・仮想マシン配置方法の説明
図24は、実施例3にかかる仮想マシン配置方法を示すフローチャートである。図24に示すように、仮想マシンの配置が開始されると、まず、制御装置4の判定部31は、仮想マシンの配置の種類が、初期配置、追加配置及び再配置のいずれであるかを判定する(ステップS11)。そして、判定部31は、判定結果に基づいて、求解部34に配置の種類を指示する。
次いで、記憶部32は、求解部34にデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件を入力する(ステップS12)。求解部34は、入力されたデータ(定数)、変数、目的関数及び制約条件と、判定部31からの指示とに基づいて、例えばソルバーによって整数計画問題を解き、解を求める(ステップS13)。整数計画問題としての定式化については、配置の種類ごとに後述する。配置部35は、求解部34が求めた解に基づいて、仮想マシンを配置する(ステップS14)。このようにして,一連の仮想マシン配置処理が終了する。
実施例3によれば、データセンタの省電力化と評価点43での低騒音化の両方を同時に実現できる仮想マシンの配置を求めることができる。従って、データセンタの消費電力を減らすとともに、評価点43での騒音を小さくすることができる。
図25は、実施例1〜3における仮想マシンの配置例を示す模式図である。図25に示すように、仮想マシンの初期配置位置51では、データセンタ52において仮想マシン53が例えば各ラック5に均等に配置されており、評価点43での騒音の大きさが考慮された配置にはなっていない。それに対して、実施例1〜3によって評価点43での騒音が小さくなるように仮想マシンを再配置した仮想マシンの再配置後の位置54によれば、データセンタ52において仮想マシン53は、例えば評価点43から離れたサーバ2に配置されている。それによって、評価点43での騒音が小さくなる。
1 電子計算機システム
2 サーバ
3 電源装置
4 制御装置
11 プロセッサ
19 インターフェース

Claims (7)

  1. 仮想マシンが配置される、またはジョブが割り振られる複数のサーバと、
    前記サーバごとに前記サーバの稼働時に音を発する騒音源と、
    前記サーバに対する前記仮想マシンの配置、または前記ジョブの割り振りを制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述された、前記騒音源から発せられる音が評価点における騒音の大きさに寄与する程度を表す騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を、整数計画問題を解くソフトウェアをプロセッサにより実行することにより前記目的関数を最小化する解を求め、求めた前記解に基づいて、前記サーバに対するインターフェースを介して前記プロセッサにより前記サーバに対する前記仮想マシンの配置、または前記ジョブの割り振りを行うことを特徴とする電子計算機システム。
  2. 前記騒音寄与度を、前記騒音源から前記評価点へ伝搬する音の減衰具合を規定する騒音伝搬減衰定数と騒音源音響パワーとの関数で定義し、
    前記騒音伝搬減衰定数を音響解析手法により導出し、
    前記騒音源音響パワーを前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述することを特徴とする請求項1に記載の電子計算機システム。
  3. 複数の前記サーバに電力を供給する複数の電源装置、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記目的関数を、前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述された、前記サーバでの消費電力と前記電源装置での消費電力との合計消費電力と、前記騒音寄与度との和とすることを特徴とする請求項1または2に記載の電子計算機システム。
  4. 稼働時に音を発する騒音源を有する複数のサーバに対する仮想マシンの配置、またはジョブの割り振りを行う制御装置が、
    前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述された、前記騒音源から発せられる音が評価点における騒音の大きさに寄与する程度を表す騒音寄与度を目的関数とする整数計画問題を、整数計画問題を解くソフトウェアをプロセッサにより実行することにより前記目的関数を最小化する解を求め、求めた前記解に基づいて、前記サーバに対するインターフェースを介して前記プロセッサにより前記サーバに対する前記仮想マシンの配置、または前記ジョブの割り振りを行うことを特徴とする仮想マシン配置方法。
  5. 前記騒音寄与度を、前記騒音源から前記評価点へ伝搬する音の減衰具合を規定する騒音伝搬減衰定数と騒音源音響パワーとの関数で定義し、
    前記騒音伝搬減衰定数を音響解析手法により導出し、
    前記騒音源音響パワーを前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述することを特徴とする請求項4に記載の仮想マシン配置方法。
  6. 前記音響解析手法は、統計的エネルギ手法を用いて前記サーバの内部の音響解析を行い、音線法を用いて前記サーバの外部の音響解析を行うことにより、前記騒音伝搬減衰定数を導出することを特徴とする請求項5に記載の仮想マシン配置方法。
  7. 前記制御装置が、前記目的関数を、前記仮想マシンの配置の関数または前記ジョブの割り振り数の関数として記述された、前記サーバでの消費電力と前記サーバに電力を供給する電源装置での消費電力との合計消費電力と、前記騒音寄与度との和とすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の仮想マシン配置方法。

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