JP5905251B2 - 樹脂粒子、分散液およびその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂粒子、分散液およびその用途に関する。さらに詳しくは、本発明は、アルコール系溶剤(例えばエタノール)中での再分散性に優れた樹脂粒子、並びに、該樹脂粒子を含む分散液および前記樹脂粒子の用途(前記樹脂粒子を含む多層式外用剤等の外用剤、および塗料)に関する。
従来より、スキンケア剤等の外用剤には、光の多重散乱効果を利用した肌の欠点補正(シミ、ソバカス、毛穴などを目立たなくする)、外用剤を肌に塗布する際の伸びの改善などを目的として樹脂粒子が配合されている。また、従来より、塗料には、塗膜表面への艶消し効果の付与、塗膜の耐擦傷性の向上等を目的として樹脂粒子が配合されている。
しかしながら、樹脂粒子を含む外用剤または塗料を長期保存すると、外用剤または塗料中における樹脂粒子の分散性が悪くなることがある。特に、分散溶媒(液体)中に樹脂粒子(固形分)を分散させた外用剤または塗料では、樹脂粒子が沈降し分離した後に外用剤または塗料を使用する際に、樹脂粒子の再分散に手間を要したり、外用剤または塗料の均一な塗布ができなかったりする恐れがある。このため、樹脂粒子には、分散溶媒中における沈降した後の再分散性の更なる向上が望まれている。
外用剤に用いる分散溶媒としては、皮膚への刺激が少ないことから、アルコール系有機溶剤が好適に用いられている。また、塗料に用いる分散溶媒としても、アルコール系有機溶剤が用いられている。このため、アルコール系有機溶剤中における沈降した後の再分散性を改善することが樹脂粒子の課題となっている。
特許文献1には、水系媒体への再分散性に優れた樹脂粒子として、ビニル系単量体とエーテル基と水酸基又はエステル基と水酸基とを含有する脂肪族(メタ)アクリレート系単量体とを含む単量体混合物を重合させることにより得られた樹脂粒子が記載されている。
特開2009−256625号公報
しかしながら、特許文献1に記載の樹脂粒子は、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れているとは言えないものであった。
本発明は、前記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子、並びに、それを用いた分散液、外用剤、および塗料を提供することにある。
本発明の樹脂粒子は、前記の課題を解決するために、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、粒子径の変動係数が40%以下であり、前記他のビニル系単量体が(メタ)アクリル酸アルキル系単量体を前記単量体混合物に対して49〜79.99重量%の範囲内で含むか、あるいは前記他のビニル系単量体がエチレン性不飽和基を有するリン酸部分エステル系単量体を前記単量体混合物に対して0.01〜1重量%の範囲内で含むことを特徴としている。
前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、親水性基であるエーテル基およびエステル基の少なくとも一方と、親水性基である水酸基とをアルコール残基中に含むので、親水性が高く、鎖長が比較的長い分子鎖を有している。本発明の樹脂粒子は、このように親水性が高く、鎖長が比較的長い分子鎖を有するモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体を20〜50重量%の範囲内で含む単量体混合物の重合体からなるので、アルコール系有機溶剤との親和性が高い。さらに、本発明の樹脂粒子は、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、架橋度の低い重合体からなっているため、アルコール系有機溶剤を適度に吸収および膨潤することができ、その結果として、アルコール系有機溶剤との親和性が向上している。また、本発明の樹脂粒子は、粒子径の変動係数が40%以下であり、粒子径が揃っているため、アルコール系有機溶剤中で沈降したときに凝集が起こりにくく、アルコール系有機溶剤中に再分散しやすい。これらの相乗効果により、本発明の樹脂粒子は、アルコール系有機溶剤に分散させた後、いったん沈降した後の再分散性に優れている。また、本発明の樹脂粒子は、アルコール系有機溶剤中に分散しやすいので、外用剤、塗料等の製品に配合する際に、従来の樹脂粒子よりも分散操作が容易である。また、本発明の樹脂粒子は、アルコール系有機溶剤中での分散性が良好であるため、外用剤、塗料等の製品に配合された際に、製品の塗布性および伸びが良好である。
なお、本明細書における「粒子径の変動係数」は、コールター・カウンター法により測定された体積基準の粒度分布における粒子径の変動係数、例えば、実施例の項に記載の測定方法で測定された粒子径の変動係数を意味するものとする。
本明細書において、「(メタ)アクリル」はアクリルまたはメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」はアクリレートまたはメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイルまたはメタクリロイルを意味するものとする。
本発明の分散液は、前記の課題を解決するために、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む分散液であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴としている。
本発明の分散液は、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子とアルコール系有機溶剤とを含むため、樹脂粒子が沈降していても、使用時に少ない回数振り混ぜるだけでアルコール系有機溶剤中に樹脂粒子が再分散する。
本発明の外用剤は、前記の課題を解決するために、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む外用剤であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴としている。
本発明の外用剤は、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子とアルコール系有機溶剤とを含むため、樹脂粒子が沈降していても、使用時に軽く振り混ぜるだけでアルコール系有機溶剤中に樹脂粒子が再分散して、使用できる状態となる。例えば、樹脂粒子が外用剤の容器の底に沈降していても、使用時に容器を軽く振って混ぜるだけで使用できる状態となる。したがって、使用時の手間を軽減できる。また、本発明の外用剤は、アルコール系有機溶剤中での樹脂粒子の分散性が良好であるため、皮膚への塗布性および伸びが良好である。また、本発明の外用剤は、製造時にアルコール系有機溶剤中への樹脂粒子の分散が容易であり、製造が容易である。
本発明の塗料は、前記の課題を解決するために、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む塗料であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴としている。
本発明の塗料は、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子とアルコール系有機溶剤とを含むため、使用時に軽く振り混ぜるだけでアルコール系有機溶剤中に樹脂粒子が再分散して、使用できる状態となる。したがって、使用時の手間を軽減できる。また、本発明の塗料は、アルコール系有機溶剤中での樹脂粒子の分散性が良好であるため、得られる塗膜の艶消し性が良好である。また、本発明の塗料は、製造時にアルコール系有機溶剤中への樹脂粒子の分散が容易であり、製造が容易である。
本発明によれば、アルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子、並びに、それを用いた分散液、外用剤、および塗料を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔樹脂粒子〕
本発明の樹脂粒子は、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、粒子径の変動係数が40%以下であり、前記他のビニル系単量体が(メタ)アクリル酸アルキル系単量体を前記単量体混合物に対して49〜79.99重量%の範囲内で含むか、あるいは前記他のビニル系単量体がエチレン性不飽和基を有するリン酸部分エステル系単量体を前記単量体混合物に対して0.01〜1重量%の範囲内で含む。
本発明の樹脂粒子は、各単量体に由来する構造単位を含んでいる。本発明の樹脂粒子中に含まれる各単量体に由来する構造単位の定量および定性等は、ガスクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、赤外分光法(IR)、核磁気共鳴分光法(NMR)等のような公知の分析方法を用いることにより、確認することができる。なお、単量体混合物中における各単量体の重量比と、本発明の樹脂粒子中における各単量体に由来する構造単位の重量比とは略同一である。
〔モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体〕
本発明の樹脂粒子は、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体に由来する構造単位を含んでいる。
前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、1個の(メタ)アクリル酸残基((メタ)アクリロイルオキシ基)と1個のアルコール残基(アルコールから水酸基を除いた部分)とで構成されるエステルであって、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とを前記アルコール残基中に含むものである。前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、樹脂粒子の再分散性に悪影響を与えない限り、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含む任意のモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体を使用することができる。前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、そのアルコール残基中の炭化水素基が脂肪族炭化水素基である(メタ)アクリル酸エステル(脂肪族(メタ)アクリレート系単量体)が好ましい。前記エーテル基としては、例えば、エチレングリコールに由来する基(炭素原子にその酸素原子が結合しているオキシエチレン基)、プロピレングリコールに由来する基(炭素原子にその酸素原子が結合しているオキシプロピレン基)等を挙げることができる。前記エステル基としては、ラクトンに由来する基(炭素原子にその酸素原子が結合しているオキシカルボニルアルキレン基)を挙げることができる。
前記の観点から、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、下記一般式
CH2=CR−COO[(C2H4O)l(C3H6O)m]−H …(1)
(式中、RはHまたはCH3、lは0〜50、mは0〜50、l+m>1)、または、下記一般式
CH2=CR−COOCH2CH2O(CO(CH2)5O)p−H …(2)
(式中、RはHまたはCH3、pは1〜50)で表される化合物であることが特に好ましい。
一般式(1)で表される化合物において、lが50より大きい場合、重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあるので、樹脂粒子の再分散性が低くなることがある。また、一般式(1)で表される化合物において、mが50より大きい場合も、重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあるので、樹脂粒子の再分散性が低下することがある。l+mが1以下であると、一般式(1)で表される化合物がそのアルコール残基中にエーテル結合を含まないものとなる。lおよびmの好ましい範囲は1〜30であり、lおよびmのさらに好ましい範囲は1〜7である。lおよびmが前記の範囲にある場合、合着粒子の発生を抑制し、その結果、樹脂粒子の再分散性をさらに向上させることができる。一般式(1)で表される化合物においてlおよびmの両方が1より大きい化合物に含まれるオキシエチレン基とオキシプロピレン基との配列は、所望の物性に影響を与えない限り、ブロック状(同種の基が連続する形態)であってもよく、他の任意に合わさった配列であってもよい。
一般式(2)で表される化合物において、pが50より大きい場合、重合安定性が低下して合着粒子が発生することがあるので、樹脂粒子の再分散性が低くなることがある。pの好ましい範囲は1〜30である。pが前記の範囲にある場合、合着粒子の発生を抑制し、その結果、樹脂粒子の再分散性をさらに向上させることができる。
さらに、一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物とは、それぞれ単独で使用してもよく、併用してもよい。
前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、市販品を利用できる。前記一般式(1)で表されるモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の市販品としては、例えば、日油株式会社製の「ブレンマー(登録商標)」シリーズが挙げられる。さらに、前記「ブレンマー(登録商標)」シリーズの中で、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートの1種である「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」(前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレートの1種である「ブレンマー(登録商標)70PEP−350B」(前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約5であり、mが平均して約2であるもの)等が本発明に好適である。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記一般式(2)で表されるモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製の「プラクセル(登録商標)FM」シリーズが挙げられる。さらに、前記「プラクセル(登録商標)FM」シリーズの中で、プラクセル(登録商標)FM2D(前記一般式(2)で表される化合物であって、RがCH3であり、pが2であるもの)、プラクセル(登録商標)FM3(前記一般式(2)で表される化合物であって、RがCH3であり、pが3であるもの)等が本発明に好適である。これらは、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量は、前記単量体混合物全体に対して、20〜50重量%の範囲内である。前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量が前記単量体混合物全体に対して20重量%未満であると、樹脂粒子がアルコール系有機溶剤中での再分散性を十分に発揮できない。一方、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量が前記単量体混合物全体に対して50重量%を超えると、使用量が増えた量に見合った効果が見られず、また、アルコール系有機溶剤中での樹脂粒子の再分散性が低くなることがある。前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の使用量は、前記単量体混合物全体に対して、20〜30重量%の範囲内であることがより好ましい。これにより、アルコール系有機溶剤中での樹脂粒子の再分散性をさらに向上させることができる。
〔他のビニル系単量体〕
本発明の樹脂粒子は、前記他のビニル系単量体に由来する構造単位を含んでいる。前記他のビニル系単量体としては、樹脂粒子の再分散性に悪影響を与えない限り、エチレン性不飽和基を有する任意のビニル系単量体(ただし、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体を除く)を使用することができる。
前記他のビニル系単量体は、樹脂粒子の再分散性の向上を図ることができるため、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体(脂肪族(メタ)アクリレート系単量体)を含むことが好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキル系単量体に含まれるアルキル基は、直鎖状であってもよく分枝状であってもよい。前記(メタ)アクリル酸アルキル系単量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキル;メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル、等のメタクリル酸アルキル等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体に含まれるアルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。前記他のビニル系単量体は、よりアルコール系有機溶剤中での再分散性に優れた樹脂粒子を得ることができるため、メタクリル酸メチル(メチルメタクリレート)を含むことが好ましい。
前記(メタ)アクリル酸アルキル系単量体の量は、前記単量体混合物に対して49〜79.99重量%の範囲内であることが好ましい。これにより、樹脂粒子の再分散性をさらに向上させることができる。
前記他のビニル系単量体は、その一部として、エチレン性不飽和基を有するリン酸部分エステル系単量体を含んでいることが好ましい。これにより、粒子径の揃った樹脂粒子が得られやすくなる。すなわち、粒子径の変動係数を小さくすることができる。したがって、樹脂粒子の滑り性および光透過率が向上するので、例えば、外用剤に配合した場合には滑らかな感触の外用剤を得ることができ、塗料に配合して塗布した場合には透明性の高い塗膜を得ることができる。また、アルコール系有機溶剤中での再分散性がさらに向上する可能性がある。
前記リン酸部分エステル系単量体は、エチレン性不飽和基を有するリン酸モノエステル、またはエチレン性不飽和基を有するリン酸ジエステルである。前記エチレン性不飽和基を有するリン酸モノエステルとしては、例えば、リン酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチル、カプロラクトンEO(エチレンオキシド)変性リン酸モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記エチレン性不飽和基を有するリン酸ジエステルとしては、カプロラクトンEO変性リン酸ジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
前記リン酸部分エステル系単量体は、下記一般式
Figure 0005905251
(式中、nは1〜5であり、aは1〜2であり、bは1〜2であり、a+b=3である)で表されるカプロラクトンEO変性リン酸(ジ)メタクリレートであることが好ましい。一般式(3)で表される化合物は、その構造内にアルコール系有機溶剤との親和性が高い部位を多く含むため、好ましい。また、単量体混合物へのリン酸部分エステル系単量体の溶解性の観点から、nは1であることが好ましい。前記リン酸部分エステル系単量体は、2種類以上の化合物の混合物であってもよい。一般式(3)で表される化合物としては、具体的には、日本化薬株式会社製の「KAYAMER(登録商標)PM−21」(前記一般式(3)の化合物においてn=1、a=1、b=2である化合物と、前記一般式(3)の化合物においてn=1、a=2、b=1である化合物とのモル比1対1の混合物)が挙げられる。なお、一般式(3)で表される化合物は、a=2である場合、エチレン性不飽和基を2個有する多官能ビニル系単量体である。
前記リン酸部分エステル系単量体の量は、前記単量体混合物に対して、0.01〜1重量%の範囲内であることが好ましい。前記リン酸部分エステル系単量体の量が1重量%を超えると、重合時に乳化粒子(乳化重合による副生微粒子)等のような、粒子径の小さすぎる樹脂粒子ができ易くなり、樹脂粒子の粒子径の変動係数が大きくなる(したがって、滑り性、光透過率、アルコール系有機溶剤中での再分散性が低くなる)恐れがある。他方、前記リン酸部分エステル系単量体の量が0.01重量%未満になると、重合過程で樹脂粒子が合着することがあり、樹脂粒子の粒子径の変動係数が大きくなる(したがって、滑り性、光透過率、アルコール系有機溶剤中での再分散性が低くなる)恐れがある。前記リン酸部分エステル系単量体の使用量は、前記単量体混合物全体に対して、0.05〜0.4重量%の範囲内であることが好ましく、0.1〜0.2重量%の範囲内であることがより好ましい。これにより、樹脂粒子の粒子径の均一性をさらに向上でき、粒子径の変動係数をさらに小さくすることができる。
また、前記他のビニル系単量体として、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体(ただし、前記リン酸部分エステル系単量体を除く)を使用することもできる。前記多官能ビニル系単量体としては、例えば、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び、芳香族ジビニル系単量体等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。前記芳香族ジビニル系単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。なお、上記した多官能ビニル系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率は、1重量%以下であればよいが、0.1重量%以下であることがより好ましい。前記他のビニル系単量体が前記リン酸部分エステル系単量体を含む場合には、前記他のビニル系単量体における前記リン酸部分エステル系単量体を除いた成分が、エチレン性不飽和基を1個有する単官能ビニル系単量体(ただし、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体およびリン酸部分エステル系単量体を除く)であることが好ましく、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体であることがより好ましい。前記他のビニル系単量体が前記リン酸部分エステル系単量体を含まない場合には、前記他のビニル系単量体が、エチレン性不飽和基を1個有する単官能ビニル系単量体(ただし、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体および前記リン酸部分エステル系単量体を除く)であることが好ましく、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体であることがより好ましい。これらにより、樹脂粒子を構成する重合体の架橋度がさらに低くなるので、樹脂粒子がアルコール系有機溶剤をさらに吸収および膨潤し易くなり、その結果として樹脂粒子の再分散性がさらに向上する。
前記単官能ビニル系単量体としては、前記(メタ)アクリル酸アルキル系単量体以外に、例えば、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸トリフルオロエチル、メタクリル酸ヘプタデカフルオロデシル、酢酸ビニル等を用いることもできる。前記スチレン系単量体としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、α―メチルスチレン等が挙げられる。また、前記他のビニル系単量体は、芳香族基、ニトリル基等の官能基を含んでいてもよい。これら他のビニル系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂粒子の体積平均粒子径は、0.3〜100μmの範囲内であることが好ましく、0.8〜50μmの範囲内であることがより好ましい。前記の範囲内である場合、本発明の樹脂粒子は、十分な表面積を確保することができ、その結果、アルコール系有機溶剤に対する十分な再分散性を確保することができる。なお、本明細書における「体積平均粒子径」は、コールター・カウンター法により測定された体積基準の粒度分布における算術平均径、例えば、実施例の項に記載の測定方法で測定された体積平均粒子径を意味するものとする。
本発明の樹脂粒子の粒子径の変動係数は、30%以下であることが好ましい。これにより、アルコール系有機溶剤中での再分散性がさらに向上する。また、樹脂粒子の滑り性および光透過率が向上するので、外用剤に配合した場合には滑らかな感触の外用剤を得ることができ、塗料に配合して塗布した場合には透明性の高い塗膜を得ることができる。
〔樹脂粒子の製造方法〕
本発明の樹脂粒子を製造する製造方法は、特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、シード重合、分散重合等の公知の重合方法により前記単量体混合物を重合する方法が挙げられる。
前記懸濁重合による前記単量体混合物の重合方法としては、水性媒体を含む水相中に前記単量体混合物を分散させて前記単量体混合物を重合する方法を用いることができる。
前記水性媒体としては、特に限定されず、例えば、水、水と水溶性有機媒体(メタノール、エタノールなどの低級アルコール(炭素数5以下のアルコール))との混合媒体が挙げられる。水性媒体の使用量は、樹脂粒子の安定化を図るために、通常、前記単量体混合物100重量部に対して、100〜1000重量部の範囲内である。
前記単量体混合物の重合においては、より安定に所望の樹脂粒子を製造することができるため、前記水相が分散安定剤を含むことが好ましい。前記分散安定剤としては、シリカ、酸化ジルコニウム等の無機酸化物;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、硫酸カルシウム等のような水に難溶性の塩類;タルク、ベントナイト、珪酸、珪藻土、粘土等の無機高分子物質等を用いることができる。それらの中でも、粒子径が揃った樹脂粒子(特に粒子径の変動係数が40%以下である樹脂粒子、その中でも特に粒子径の変動係数が30%以下である樹脂粒子)を得るためには、分散安定剤として、複分解生成法により生成させたピロリン酸マグネシウムを使用することが好ましい。
前記分散安定剤の使用量は、単量体混合物100重量部に対して、0.1〜20重量部の範囲内であることが好ましく、0.5〜10重量部の範囲内であることがより好ましい。前記分散安定剤の使用量が20重量部を越えると、懸濁液の粘度が上がり過ぎて懸濁液が流動しなくなることがある。他方、前記分散安定剤の使用量が0.1重量部未満になると、樹脂粒子を良好に分散させることができなくなり、樹脂粒子同士が合着を起こすことがある。
前記単量体混合物の重合温度は、30〜105℃の範囲内であることが好ましい。この重合温度を保持する時間は、0.1〜20時間の範囲内が好ましい。重合完了後、分散安定剤を酸等で溶解、除去した後、樹脂粒子をろ過分離して水性媒体を除去し、水または溶剤で洗浄した後、乾燥することにより、樹脂粒子を単離することが好ましい。
前記単量体混合物の重合においては、通常、前記単量体混合物に重合開始剤を添加する。前記重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、tert−ブチルパーオキシイソブチレートなどの過酸化物類;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス−(2−メチルプロピオネート)などのアゾ類;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過酸化塩類;などが挙げられる。これら重合開始剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の使用量は、前記単量体混合物100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内であることが好ましく、0.01〜5重量部の範囲内であることがより好ましい。重合開始剤の使用量が、前記単量体混合物100重量部に対して0.01重量部未満である場合、重合開始剤が重合開始の機能を果たし難い。また、重合開始剤の使用量が、前記単量体混合物100重量部に対して10重量部を超える場合には、コスト的に不経済である。
前記水相は、界面活性剤を含むことが好ましい。これにより、特に界面活性能を有する前記リン酸部分エステル系単量体が前記単量体混合物に含まれていない場合に、重合安定性を向上させるために前記界面活性剤としては、特に限定はなく、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、および両性イオン界面活性剤の何れも使用することができる。
前記アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリなどの脂肪酸油;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンアリールエーテルリン酸ナトリウムなどのリン酸エステル塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩;などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレントリデシルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、アルキレン基の炭素数が3以上であるポリオキシアルキレントリデシルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
前記カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテートなどのアルキルアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩;などが挙げられる。
前記両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、リン酸エステル系系界面活性剤、亜リン酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。
これら界面活性剤のうち、アニオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤の少なくとも一方を用いることが好ましい。これら界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記単量体混合物の重合における界面活性剤の使用量は、前記単量体混合物100重量部に対して0.01〜5重量部の範囲内であることが好ましい。界面活性剤の使用量が前記単量体混合物100重量部に対して0.01重量部未満である場合には、界面活性剤重合安定性が低くなる恐れがある。また、界面活性剤の使用量が、前記単量体混合物100重量部に対して5重量部を超える場合には、コスト的に不経済である。
〔分散液〕
本発明の分散液は、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む分散液であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下である。前記樹脂粒子としては、本発明の樹脂粒子が好ましい。
前記アルコール系有機溶剤は、常温で液体のアルコールである。本発明の分散液に使用し得るアルコール系有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。これらアルコール系有機溶剤は、単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。分散液中におけるアルコール系有機溶剤の含有量は、通常、20〜90重量%である。
本発明の分散液は、前記樹脂粒子およびアルコール系有機溶剤以外に、水、油剤、粉体(顔料、色素)、フッ素化合物、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線防御剤(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、塩類、アルコール系有機溶剤以外の溶剤、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、毘虫忌避剤、薬効成分、顔料等の各種成分を含むこともできる。
本発明の分散液は、再分散性等の所望の物性に影響を与えない限り、その他の樹脂成分を少量含んでいてもよい。その他の樹脂成分としては、具体的には、塩化ビニル重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体等の塩化ビニル系樹脂;酢酸ビニル重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル系樹脂;スチレン重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のスチレン系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル酸エステル系樹脂等が挙げられる。
本発明の樹脂粒子は、再分散性に優れるため、公知のミキサー、分散機等の分散手段を用いた穏やかな混合等により均一な分散液を容易に得ることができる。
〔外用剤〕
本発明の外用剤は、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む外用剤であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下である。前記樹脂粒子としては、本発明の樹脂粒子が好ましい。
本発明の外用剤は、例えば、化粧乳液、ボディーローション、プレシェーブローション、液状制汗剤などのスキンケア剤として使用することができる。また、本発明の外用剤は、リキッドファンデーション、乳化型ファンデーションなど液状のメイクアップ化粧料などとしても使用することができる。
本発明の外用剤における樹脂粒子の含有量は、外用剤の種類に応じて適宜設定できるが、1〜80重量%の範囲内であることが好ましく、5〜70重量%の範囲内であることがより好ましい。外用剤全量に対する樹脂粒子の含有量が1重量%を下回ると、樹脂粒子の含有による明確な効果が認められないことがある。また、樹脂粒子の含有量が80重量%を上回ると、含有量の増加に見合った顕著な効果が認められないことがあるため、生産コスト上好ましくない。
本発明の外用剤は、必要に応じて、水、油剤、粉体(顔料、色素)、フッ素化合物、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線防御剤(有機系、無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、塩類、アルコール系有機溶剤以外の溶剤、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、毘虫忌避剤、薬効成分(例えば抗炎症剤)、顔料等の各種成分を含むこともできる。
〔塗料〕
本発明の塗料は、単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、アルコール系有機溶剤とを含む塗料であって、前記単量体混合物は、(メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下である。前記樹脂粒子としては、本発明の樹脂粒子が好ましい。
前記塗料は、必要に応じて、バインダー樹脂を含むことができる。前記バインダー樹脂としては、前記アルコール系有機溶剤に可溶な樹脂、または前記アルコール系有機溶剤中に分散できるエマルション型のバインダー樹脂を使用することができる。
前記バインダー樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらバインダー樹脂は、塗装される基材への塗料の密着性および塗料が使用される環境等によって適宜選択され得る。
前記塗料中における樹脂粒子の量は、形成しようとする塗膜の膜厚、樹脂粒子の平均粒子径、塗装方法等によっても異なる。樹脂粒子の量は、バインダー樹脂(エマルジョン型の樹脂を使用する場合は固形分)と樹脂粒子との合計に対して5〜50重量%の範囲内であることが好ましく、10〜50重量%の範囲内であることがより好ましく、20〜40重量%の範囲内であることがさらに好ましい。樹脂粒子の量が5重量%未満の場合、樹脂粒子による艶消し効果が十分得られないことがある。また、樹脂粒子の量が50重量%を越える場合には、塗料の粘度が大きくなりすぎるため、樹脂粒子の分散不良が起こることがある。そのため、得られる塗膜にマイクロクラックが発生したり、塗膜表面にザラツキが生じたりする等の外観不良が起こることがある。
塗料は、必要に応じて、水、塗面調整剤、流動性調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、硬化触媒、体質顔料、着色顔料、金属顔料、マイカ粉顔料、染料、前記アルコール系有機溶剤以外の有機溶剤等を含んでいてもよい。
塗料を使用した塗膜の形成方法は、特に限定されず、公知の方法をいずれも使用できる。塗料を使用した塗膜の形成方法としては、例えば、スプレー塗装法、ロール塗装法、ハケ塗り法等の方法が挙げられる。塗料は、必要に応じて粘度を調整するために、希釈剤で希釈してもよい。希釈剤としては、トルエン、キシレン等の炭化水素系有機溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系有機溶剤;ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤;水;アルコール系有機溶剤等が挙げられる。これら希釈剤は、それぞれ単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。最初に、実施例および比較例における、樹脂粒子の体積平均粒子径の測定方法、樹脂粒子の粒子径の変動係数の測定方法、および樹脂粒子のエタノール中での再分散性の評価方法を説明する。
〔樹脂粒子の体積平均粒子径および粒子径の変動係数の測定方法〕
樹脂粒子の体積平均粒子径(体積基準の粒度分布における算術平均径)は、コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製測定装置)により、測定する。なお、本測定に際しては、Coulter Electronics Limited発行のReference MANUAL FOR THE COULTER MULTISIZER(1987)に従って、50μmアパチャーを用いてキャリブレーションを行い、測定する。
具体的には、樹脂粒子0.1gを0.1重量%ノニオン系界面活性剤10m1中にタッチミキサー(ヤマト科学株式会社製、「TOUCHMIXER MT−31」)および超音波洗浄器(ヴェルボクリーア社製、「ULTRASONIC CLEANER VS−150」)を用いて予備分散させ、分散液を得る。次いで、コールターマルチサイザーII本体に備え付けのISOTON(登録商標)II(ベックマンコールター社:測定用電解液)を満たしたビーカー中に、前記分散液を緩く攪拌しながらスポイドで滴下して、コールターマルチサイザーII本体画面の濃度計の示度を10%前後に合わせる。次にコールターマルチサイザーII本体に、アパチャーサイズ(径)を50μm、Current(アパチャー電流)を800μA、Gain(ゲイン)を4、Polarity(内側電極の極性)を+と入力してmanual(手動モード)で測定を行う。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、粒子を10万個測定した時点で測定を終了する。体積平均粒子径(体積基準の粒度分布における算術平均径)は、10万個の粒子径の平均値である。
また、樹脂粒子の粒子径の変動係数(CV値)を、以下の式によって算出する。
樹脂粒子の粒子径の変動係数=(樹脂粒子の体積基準の粒度分布の標準偏差
÷樹脂粒子の体積平均粒子径)×100
〔樹脂粒子のエタノール中での再分散性評価〕
以下の実施例および比較例では、アルコール系有機溶剤としてのエタノール中での樹脂粒子の再分散性を次のようにして評価した。
まず、樹脂粒子0.5gを目盛り付き試験管(株式会社マルエム製、製品名「ねじ口試験管NR−10」)に秤りとり、市販の特級エタノール(純度99.5体積%以上)を10ml加えた後、樹脂粒子がエタノール中に完全に分散する(沈降物が目視で確認できなくなる)までタッチミキサー(タッチ駆動タイプのマグミキサ)で攪拌する。これにより、分散液全体が白濁状態となる(分散液の体積約10ml)。
次いで、試験管を12時間静置して樹脂粒子を沈降させた後、樹脂粒子をエタノール中に再分散させるために、試験管を手で振ることによって試験管の内容物を振り混ぜる。試験管を手で振る操作は、試験管を約10cmの振幅で1往復させることによって行い、試験管の1往復を振り混ぜ回数1回とカウントする。振り混ぜ回数1回毎に樹脂粒子の分散状態を目視で確認し、沈降した樹脂粒子全てが均一に分散した時点で試験管を手で振る操作を終了する。そして、沈降した樹脂粒子全てが均一に分散するまでに要した振り混ぜ回数(再分散に要する振り混ぜ回数)を求め、この回数を再分散性評価の指標とする。
エタノール中での再分散性評価においては、沈降した樹脂粒子全てが均一に分散するまで要した振り混ぜ回数が4回以内である場合を合格(○)とし、沈降した樹脂粒子全てが均一に分散するまで要した振り混ぜ回数が4回を超える場合を不合格(×)と判定する。
実施例1〜6および比較例1〜6の樹脂粒子について、エタノール中での再分散性評価の結果を、単量体混合物の組成と共に表1に示す。
〔実施例1〕
攪拌機および温度計を備えた内容量5Lの反応容器に水2500gを入れ、分散安定剤としての、複分解生成法により生成させたピロリン酸マグネシウム50gを水に分散させ、分散液を得た。また、他のビニル系単量体としてのメタクリル酸メチル800g(単量体混合物に対して79.8重量%)と、モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体としてのポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)200g(単量体混合物に対して20.0重量%)と、重合開始剤としての過酸化ベンゾイル4.0gおよび2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4.0gと、リン酸部分エステル系単量体としてのカプロラクトンEO変性リン酸ジメタクリレート(日本化薬株式会社製、商品名「KAYAMER(登録商標)PM−21」、前記一般式(3)の化合物においてn=1、a=1、b=2である化合物と、前記一般式(3)の化合物においてn=1、a=2、b=1である化合物とのモル比1対1の混合物)2g(単量体混合物に対して0.2重量%)とを混合し、互いに溶解させて、単量体混合物としての単量体混合液を調製した。
前記の予め調製した単量体混合液を前記反応容器内の前記分散液に入れ、前記反応容器の内容物を高速乳化・分散機(プライミクス株式会社製、商品名「T.K.ホモミクサー」)にて回転数6000rpmで10分間攪拌することで、前記単量体混合液の液滴径を8μm程度の懸濁液を調製した。次に、前記反応容器の内部温度を50℃に加温して前記反応容器の内容物を攪拌しながら、前記単量体混合液の懸濁重合を開始した。引き続いて、105℃で2時間加温処理を行いながら前記単量体混合液の懸濁重合を行い、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.5μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は27.1%であった。
〔実施例2〕
メタクリル酸メチルの使用量を700g(単量体混合物に対して69.9重量%)に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を300g(単量体混合物に対して29.9重量%)に、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.2μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.6%であった。
〔実施例3〕
メタクリル酸メチルの使用量を500g(単量体混合物に対して49.9重量%)に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を500g(単量体混合物に対して49.9重量%)に、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は7.8μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は29.2%であった。
〔実施例4〕
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)300gに代えてラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート(商品名「プラクセル(登録商標)FM3、株式会社ダイセル製、前記一般式(2)で表される化合物であって、RがCH3であり、pが3であるもの」)300g(単量体混合物に対して29.9重量%)をモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体として使用した以外は実施例2と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.6μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.6%であった。
〔実施例5〕
他のビニル系単量体としてメタクリル酸メチル700gに代えてメタクリル酸エチル700g(単量体混合物に対して69.9重量%)を使用した以外は実施例2と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は7.2μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.1%であった。
〔実施例6〕
カプロラクトンEO変性リン酸ジメタクリレートを用いずに、水溶性のアニオン性界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.5g(水100重量部に対して0.02重量部)を分散液(ピロリン酸マグネシウムを水に分散させた分散液)に添加した以外は実施例1と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は9.2μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は35.6%であった。
〔比較例1〕
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)を使用せず、メタクリル酸メチルの使用量を1000g(単量体混合物に対して99.8重量%)に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.3μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.7%であった。
〔比較例2〕
メタクリル酸メチルの使用量を990g(単量体混合物に対して98.8重量%)に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を10g(単量体混合物に対して1.0重量%)に、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は7.9μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.4%であった。
〔比較例3〕
メタクリル酸メチルの使用量を970g(単量体混合物に対して96.8重量%)に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を30g(単量体混合物に対して3.0重量%)に、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は7.9μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.3%であった。
〔比較例4〕
メタクリル酸メチルの使用量を950g(単量体混合物に対して94.8重量%)に、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を50g(単量体混合物に対して5.0重量%)に、それぞれ変更した以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.9μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は27.6%であった。
〔比較例5〕
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を150g(単量体混合物に対して15.0重量%)に変更し、多官能ビニル系単量体であるエチレングリコールジメタクリレート50g(単量体混合物に対して5.0重量%)を前記単量体混合液に追加した以外は実施例1と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.5μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は27.9%であった。
〔比較例6〕
分散安定剤として、複分解生成法により生成させたピロリン酸マグネシウム50gに代えて水相の全量(水と第三リン酸カルシウムとの合計量)に対して6重量%の第三リン酸カルシウム(TCP)を用いた以外は比較例3と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は8.9μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は45.3%であった。
〔比較例7〕
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート(商品名「ブレンマー(登録商標)50PEP−300」、日油株式会社製、前記一般式(1)で表される複数種類の化合物からなる混合物であって、RがCH3であり、lが平均して約3.5であり、mが平均して約2.5であるもの)の使用量を200g(単量体混合物に対して20.0重量%)に変更し、多官能ビニル系単量体であるエチレングリコールジメタクリレート50g(単量体混合物に対して5.0重量%)を前記単量体混合液に追加した以外は実施例1と同様にして、樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子の体積平均粒子径は9.1μmであり、得られた樹脂粒子の粒子径の変動係数は28.1%であった。
実施例1〜6および比較例1〜7の樹脂粒子について、エタノール中での再分散性を評価した結果を、単量体混合物の組成、ラウリル硫酸ナトリウムの使用量、分散安定剤の種類と共に表1に示す。
Figure 0005905251
表1の結果から分かるように、単量体混合物中のモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の割合が20〜49.9重量%である実施例1〜6の樹脂粒子は、単量体混合物中のモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の割合が0〜15重量%である比較例1〜4の樹脂粒子と比較して、エタノール中での再分散性に優れていた。したがって、単量体混合物中のモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体の割合が20〜50重量%の範囲内であることが好ましいことが分かった。
また、分散安定剤としてピロリン酸マグネシウムを用いた比較例3の樹脂粒子は、分散安定剤として第三リン酸カルシウムを用いた比較例6の樹脂粒子と比較して、粒子径の変動係数が小さく(40%以下、特に30%以下)、エタノール中での再分散性が優れていた。このことから、分散安定剤としてピロリン酸マグネシウムが好ましいこと、および、樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることが好ましい(30%以下であることがより好ましい)ことが分かった。
また、単量体混合物中の多官能ビニル系単量体(リン酸部分エステル系単量体に含まれる多官能ビニル系単量体を含む)の割合が5.0重量%である比較例5および比較例7の樹脂粒子は、単量体混合物中の多官能ビニル系単量体(リン酸部分エステル系単量体に含まれる多官能ビニル系単量体を含む)の割合が0.1重量%である実施例1および比較例4の樹脂粒子と比較して、エタノール中での再分散性が大きく劣っていた。このことから、単量体混合物中の多官能ビニル系単量体の割合が1重量%以下であることが好ましい(0.1重量%以下であることがより好ましい)ことが分かった。
〔実施例7:ボディーローションの製造例〕
実施例1で得られた樹脂粒子3重量部と、アルコール系有機溶剤としてのエタノール50重量部と、抗炎症剤としてのグリチルリチン酸0.1重量部と、精製水46.4重量部と、香料0.5重量部とをミキサーにて十分に混合して、本発明の分散液の一例かつ本発明の外用剤の一例としてのボディーローションを得た。
得られたボディーローションは、肌に塗布する際の滑りに優れ、滑らかで使用感に優れたものであった。また、ボディーローションは、使用の際に軽く振り混ぜるだけで沈降している樹脂粒子が容易に再分散し、再分散性および使用性に優れるものであった。
〔実施例8:プレシェーブローションの製造例〕
実施例1で得られた樹脂粒子4重量部と、アルコール系有機溶剤としてのエタノール91重量部と、アルコール系有機溶剤としての1,3−ブチレングリコール5.0重量部と、エチルヘキサン酸セチル2.0重量部と、適量の香料とをミキサーにて十分に混合して、本発明の分散液の一例かつ本発明の外用剤の一例としてのプレシェーブローションを得た。
得られたプレシェーブローションは、肌に塗布する際の滑りに優れ、滑らかで使用感に優れたものであった。また、プレシェーブローションは、使用の際に軽く振り混ぜるだけで沈降している樹脂粒子が容易に再分散し、再分散性および使用性に優れるものであった。
〔実施例9:塗料の製造例〕
実施例1で得られた樹脂粒子2重量部と、市販の2液硬化型アクリル樹脂塗料(大橋化学工業株式会社製、商品名「ポリナール(登録商標)No.800(S)」)50重量部と、アルコール系有機溶剤としてのエタノール25重量部とを遠心攪拌機により3分間攪拌して、分散液を得た。得られた分散液を3時間放置した後、再び遠心攪拌機により3分間攪拌することによって、本発明の一例に係る塗料を得た。
得られた塗料は、12時間経過後も振り混ぜるだけで樹脂粒子が再分散し、再分散性および使用性に優れるものであった。
(アクリル板の塗装)
前記塗料を厚み3mmのアクリル板(アクリル樹脂板)に吹き付け塗装することにより、厚み15μmの塗膜を作成した。得られた塗膜は、ブツ(突起)も見られず、良好な艶消し性を有していた。

Claims (11)

  1. 単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子であって、
    前記単量体混合物は、
    (メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、
    前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、
    粒子径の変動係数が40%以下であり、
    前記他のビニル系単量体が、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体を前記単量体混合物に対して49〜79.99重量%の範囲内で含むことを特徴とする樹脂粒子。
  2. 単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子であって、
    前記単量体混合物は、
    (メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、
    前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、
    粒子径の変動係数が40%以下であり、
    前記他のビニル系単量体は、
    エチレン性不飽和基を有するリン酸部分エステル系単量体を前記単量体混合物に対して0.01〜1重量%の範囲内で含むことを特徴とする樹脂粒子。
  3. 請求項2に記載の樹脂粒子であって、
    前記他のビニル系単量体が、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体を前記単量体混合物に対して49〜79.99重量%の範囲内で含むことを特徴とする樹脂粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂粒子であって、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体が、下記式
    CH2=CR−COO[(C2H4O)l(C3H6O)m]−H …(1)
    (式中、RはHまたはCH3、lは0〜50、mは0〜50、l+m>1)
    または下記式
    CH2=CR−COOCH2CH2O(CO(CH2)5O)p−H …(2)
    (式中、RはHまたはCH3、pは1〜50)
    で表される化合物であることを特徴とする樹脂粒子。
  5. 請求項2または3に記載の樹脂粒子であって、
    前記リン酸部分エステル系単量体が、下記式
    Figure 0005905251
    (式中、nは1〜5であり、aは1〜2であり、bは1〜2であり、a+b=3である)
    で表される化合物であることを特徴とする樹脂粒子。
  6. 請求項2または3に記載の樹脂粒子であって、
    前記他のビニル系単量体における前記リン酸部分エステル系単量体を除いた成分が、エチレン性不飽和基を1個有する単官能ビニル系単量体(ただし、前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体および前記リン酸部分エステル系単量体を除く)であることを特徴とする樹脂粒子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂粒子であって、
    前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が30%以下であることを特徴とする樹脂粒子。
  8. 単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、
    アルコール系有機溶剤とを含む分散液であって、
    前記単量体混合物は、
    (メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、
    前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、
    前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴とする分散液。
  9. 請求項8に記載の分散液であって、
    前記他のビニル系単量体が、(メタ)アクリル酸アルキル系単量体を含むことを特徴とする分散液。
  10. 単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、
    アルコール系有機溶剤とを含む塗料であって、
    前記単量体混合物は、
    (メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、
    前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、
    前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴とする塗料。
  11. 単量体混合物の重合体からなる樹脂粒子と、
    アルコール系有機溶剤とを含む外用剤であって、
    前記単量体混合物は、
    (メタ)アクリル酸残基にのみエチレン性不飽和基を有し、エーテル基およびエステル基の少なくとも一方と水酸基とをアルコール残基中に含むモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体20〜50重量%と、
    前記モノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体以外の、エチレン性不飽和基を有するビニル系単量体である他のビニル系単量体50〜80重量%とを含み、
    前記単量体混合物における、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能ビニル系単量体の含有率が1重量%以下であり、
    前記樹脂粒子の粒子径の変動係数が40%以下であることを特徴とする外用剤。
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