以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[非接触給電システムの構成]
図1は、この発明の実施の形態に従う車両給電システム(非接触給電システム)10の全体構成図である。図1を参照して、車両給電システム10は、車両100と、送電装置200とを備える。車両100は、受電部110と、カメラ120と、通信ユニット130とを含む。また、送電装置200は、電源装置210と、送電部220と、通信ユニット230とを含む。
受電部110は、たとえば車体底面に設置され、送電装置200の送電部220から出力される高周波の交流電力を、電磁界を介して非接触で受電する。なお、受電部110の詳細な構成については、送電部220の構成、ならびに送電部220から受電部110への電力伝送とともに、後ほど説明する。通信ユニット130は、車両100が送電装置200と通信を行なうための通信インターフェースである。
カメラ120は、車両が後退する場合に車両後方を撮影する。撮影された画像は、ディスプレイによって運転者に示されたり、駐車の誘導処理のために使用されたりする。
電源装置210は、所定の周波数を有する交流電力を発生する。一例として、電源装置210は、図示されない系統電源から電力を受けて高周波の交流電力を発生し、その発生した交流電力を送電部220へ供給する。
送電部220は、たとえば駐車場の床面に設置され、電源装置210から高周波の交流電力の供給を受ける。そして、送電部220は、送電部220の周囲に発生する電磁界を介して車両100の受電部110へ非接触で電力を出力する。なお、送電部220の詳細な構成についても、受電部110の構成、ならびに送電部220から受電部110への電力伝送とともに、後ほど説明する。通信ユニット230は、送電装置200が車両100と通信を行なうための通信インターフェースである。
車両給電システム10においては、送電装置200の送電部220から車両100の受電部110へ非接触で電力が伝送される。
受電部110と送電部220の位置関係によって、送電効率は変化する。したがって、受電部110と送電部220の位置合わせを行なう必要がある。カメラ120は、車両が後退する場合に車両後方を撮影する。撮影された画像は、ディスプレイによって運転者に示されたり、駐車の誘導処理のために使用されたりする。画像認識の結果に基づいて送電ユニット220と車両との位置および向きが認識され、その認識結果に基づいて送電ユニット220へ車両が誘導される。
しかし、画像で行なうことができる位置合わせでは、充電効率が最適となる位置に位置合わせを行なうほど精度を高くすることは難しい。したがって、粗い位置合わせについては画像認識等で行ない、細かい位置合わせについては、微弱電力をテスト送電しながら充電効率が高い位置を探索することが現実的である。なお、粗い位置合わせについては、駐車の駐車支援装置による誘導処理を使用せずに、運転者が目視で駐車枠に車両を移動させても良い。
[電力伝送の原理]
図2は、送電装置200から車両100への電力伝送時の等価回路図である。図2を参照して、送電装置200の送電部220は、共振コイル221と、キャパシタ222と、電磁誘導コイル223とを含む。
電磁誘導コイル223は、共振コイル221と所定の間隔をおいて、たとえば共振コイル221と略同軸上に設けられる。電磁誘導コイル223は、電磁誘導により共振コイル221と磁気的に結合し、電源装置210から供給される高周波電力を電磁誘導により共振コイル221へ供給する。
共振コイル221は、キャパシタ222とともにLC共振回路を形成する。なお、後述するように、車両100の受電部110においてもLC共振回路が形成される。共振コイル221およびキャパシタ222によって形成されるLC共振回路の固有周波数と、受電部110のLC共振回路の固有周波数との差は、前者の固有周波数または後者の固有周波数の±10%以下である。そして、共振コイル221は、電磁誘導コイル223から電磁誘導により電力を受け、車両100の受電部110へ非接触で送電する。
なお、電磁誘導コイル223は、電源装置210から共振コイル221への給電を容易にするために設けられるものであり、電磁誘導コイル223を設けずに共振コイル221に電源装置210を直接接続してもよい。また、キャパシタ222は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、共振コイル221の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ222を設けない構成としてもよい。
車両100の受電部110は、共振コイル111と、キャパシタ112と、電磁誘導コイル113とを含む。共振コイル111は、キャパシタ112とともにLC共振回路を形成する。上述のように、共振コイル111およびキャパシタ112によって形成されるLC共振回路の固有周波数と、送電装置200の送電部220における、共振コイル221およびキャパシタ222によって形成されるLC共振回路の固有周波数との差は、前者の固有周波数または後者の固有周波数の±10%である。そして、共振コイル111は、送電装置200の送電部220から非接触で受電する。
電磁誘導コイル113は、共振コイル111と所定の間隔をおいて、たとえば共振コイル111と略同軸上に設けられる。電磁誘導コイル113は、電磁誘導により共振コイル111と磁気的に結合し、共振コイル111によって受電された電力を電磁誘導により取出して電気負荷装置118へ出力する。なお、電気負荷装置118は、受電部110によって受電された電力を利用する電気機器であり、具体的には、整流器140(図7)以降の電気機器を包括的に表わしたものである。
なお、電磁誘導コイル113は、共振コイル111からの電力の取出しを容易にするために設けられるものであり、電磁誘導コイル113を設けずに共振コイル111に整流器140を直接接続してもよい。また、キャパシタ112は、共振回路の固有周波数を調整するために設けられるものであり、共振コイル111の浮遊容量を利用して所望の固有周波数が得られる場合には、キャパシタ112を設けない構成としてもよい。
送電装置200において、電源装置210から電磁誘導コイル223へ高周波の交流電力が供給され、電磁誘導コイル223を用いて共振コイル221へ電力が供給される。そうすると、共振コイル221と車両100の共振コイル111との間に形成される磁界を通じて共振コイル221から共振コイル111へエネルギ(電力)が移動する。共振コイル111へ移動したエネルギ(電力)は、電磁誘導コイル113を用いて取出され、車両100の電気負荷装置118へ伝送される。
上述のように、この電力伝送システムにおいては、送電装置200の送電部220の固有周波数と、車両100の受電部110の固有周波数との差は、送電部220の固有周波数または受電部110の固有周波数の±10%以下である。このような範囲に送電部220および受電部110の固有周波数を設定することで電力伝送効率を高めることができる。一方、上記の固有周波数の差が±10%よりも大きくなると、電力伝送効率が10%よりも小さくなり、電力伝送時間が長くなるなどの弊害が生じる可能性がある。
なお、送電部220(受電部110)の固有周波数とは、送電部220(受電部110)を構成する電気回路(共振回路)が自由振動する場合の振動周波数を意味する。なお、送電部220(受電部110)を構成する電気回路(共振回路)において、制動力または電気抵抗を実質的に零としたときの固有周波数は、送電部220(受電部110)の共振周波数とも呼ばれる。
図3および図4を用いて、固有周波数の差と電力伝送効率との関係とを解析したシミュレーション結果について説明する。図3は、電力伝送システムのシミュレーションモデルを示す図である。また、図4は、送電部および受電部の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を示す図である。
図3を参照して、電力伝送システム89は、送電部90と、受電部91とを備える。送電部90は、第1コイル92と、第2コイル93とを含む。第2コイル93は、共振コイル94と、共振コイル94に設けられたキャパシタ95とを含む。受電部91は、第3コイル96と、第4コイル97とを備える。第3コイル96は、共振コイル99とこの共振コイル99に接続されたキャパシタ98とを含む。
共振コイル94のインダクタンスをインダクタンスLtとし、キャパシタ95のキャパシタンスをキャパシタンスC1とする。また、共振コイル99のインダクタンスをインダクタンスLrとし、キャパシタ98のキャパシタンスをキャパシタンスC2とする。このように各パラメータを設定すると、第2コイル93の固有周波数f1は、下記の式(1)によって示され、第3コイル96の固有周波数f2は下記の式(2)によって示される。
f1=1/{2π(Lt×C1)1/2} … (1)
f2=1/{2π(Lr×C2)1/2} … (2)
ここで、インダクタンスLrおよびキャパシタンスC1,C2を固定して、インダクタンスLtのみを変化させた場合において、第2コイル93および第3コイル96の固有周波数のズレと電力伝送効率との関係を図5に示す。なお、このシミュレーションにおいては、共振コイル94および共振コイル99の相対的な位置関係は固定とし、さらに、第2コイル93に供給される電流の周波数は一定である。
図4に示すグラフのうち、横軸は固有周波数のズレ(%)を示し、縦軸は一定周波数の
電流における電力伝送効率(%)を示す。固有周波数のズレ(%)は、下記の式(3)によって示される。
(固有周波数のズレ)={(f1−f2)/f2}×100(%) … (3)
図4から明らかなように、固有周波数のズレ(%)が0%の場合には、電力伝送効率は100%近くとなる。固有周波数のズレ(%)が±5%の場合には、電力伝送効率は40%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±10%の場合には、電力伝送効率は10%程度となる。固有周波数のズレ(%)が±15%の場合には、電力伝送効率は5%程度となる。すなわち、固有周波数のズレ(%)の絶対値(固有周波数の差)が、第3コイル96の固有周波数の10%以下の範囲となるように第2コイル93および第3コイル96の固有周波数を設定することで、電力伝送効率を実用的なレベルに高めることができることがわかる。さらに、固有周波数のズレ(%)の絶対値が第3コイル96の固有周波数の5%以下となるように第2コイル93および第3コイル96の固有周波数を設定すると、電力伝送効率をさらに高めることができるのでより好ましい。なお、シミュレーションソフトしては、電磁界解析ソフトウェア(JMAG(登録商標):株式会社JSOL製)を採用している。
再び図2を参照して、送電装置200の送電部220および車両100の受電部110は、送電部220と受電部110との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する磁界と、送電部220と受電部110との間に形成され、かつ、特定の周波数で振動する電界との少なくとも一方を通じて、非接触で電力を授受する。送電部220と受電部110との結合係数κはたとえば0.3以下であり、0.1以下がより好ましい、送電部220と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部220から受電部110へ電力が伝送される。
ここで、送電部220の周囲に形成される特定の周波数の磁界について説明する。「特定の周波数の磁界」は、典型的には、電力伝送効率と送電部220に供給される電流の周波数と関連性を有する。そこで、まず、電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数との関係について説明する。送電部220から受電部110に電力を伝送するときの電力伝送効率は、送電部220および受電部110間の距離などの様々な要因よって変化する。たとえば、送電部220および受電部110の固有周波数(共振周波数)をf0とし、送電部220に供給される電流の周波数をf3とし、送電部220および受電部110の間のエアギャップをエアギャップAGとする。
図5は、固有周波数f0を固定した状態で、エアギャップAGを変化させたときの電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数f3との関係を示すグラフである。
図5を参照して、横軸は、送電部220に供給される電流の周波数f3を示し、縦軸は、電力伝送効率(%)を示す。効率曲線L1は、エアギャップAGが小さいときの電力伝送効率と、送電部220に供給される電流の周波数f3との関係を模式的に示す。この効率曲線L1に示すように、エアギャップAGが小さい場合には、電力伝送効率のピークは周波数f4,f5(f4<f5)において生じる。エアギャップAGを大きくすると、電力伝送効率が高くなるときの2つのピークは、互いに近づくように変化する。そして、効率曲線L2に示すように、エアギャップAGを所定距離よりも大きくすると、電力伝送効率のピークは1つとなり、送電部220に供給される電流の周波数が周波数f6のときに電力伝送効率がピークとなる。エアギャップAGを効率曲線L2の状態よりもさらに大きくすると、効率曲線L3に示すように電力伝送効率のピークが小さくなる。
たとえば、電力伝送効率の向上を図るため手法として次のような手法が考えられる。第1の手法としては、エアギャップAGにあわせて、送電部220に供給される電流の周波数を一定として、キャパシタ222やキャパシタ112のキャパシタンスを変化させることで、送電部220と受電部110との間での電力伝送効率の特性を変化させる手法が考えられる。具体的には、送電部220に供給される電流の周波数を一定とした状態で、電力伝送効率がピークとなるように、キャパシタ222およびキャパシタ112のキャパシタンスを調整する。この手法では、エアギャップAGの大きさに関係なく、送電部220および受電部110に流れる電流の周波数は一定である。なお、電力伝送効率の特性を変化させる手法としては、整合器(図示せず)を利用する手法や、車両100において整流器と蓄電装置との間に設けられるDC/DCコンバータを利用する手法などを採用することも可能である。
また、第2の手法としては、エアギャップAGの大きさに基づいて、送電部220に供給される電流の周波数を調整する手法である。たとえば、電力伝送特性が効率曲線L1となる場合には、周波数f4またはf5の電流を送電部220に供給する。周波数特性が効率曲線L2,L3となる場合には、周波数f6の電流を送電部220に供給する。この場合においては、エアギャップAGの大きさに合わせて送電部220および受電部110に流れる電流の周波数を変化させることになる。
第1の手法では、送電部220を流れる電流の周波数は、固定された一定の周波数となり、第2の手法では、送電部220を流れる周波数は、エアギャップAGによって適宜変化する周波数となる。第1の手法や第2の手法などによって、電力伝送効率が高くなるように設定された特定の周波数の電流が送電部220に供給される。送電部220に特定の周波数の電流が流れることで、送電部220の周囲には、特定の周波数で振動する磁界(電磁界)が形成される。受電部110は、受電部110と送電部220との間に形成され、かつ特定の周波数で振動する磁界を通じて送電部220から電力を受電している。したがって、「特定の周波数で振動する磁界」とは、必ずしも固定された周波数の磁界とは限らない。なお、上記の例では、エアギャップAGに着目して、送電部220に供給される電流の周波数を設定するようにしているが、電力伝送効率は、送電部220および受電部110の水平方向のズレ等のように他の要因によっても変化するものであり、当該他の要因に基づいて、送電部220に供給される電流の周波数を調整する場合がある。
なお、上記の説明では、共振コイルとしてヘリカルコイルを採用した例について説明したが、共振コイルとして、メアンダラインなどのアンテナなどを採用した場合には、送電部220に特定の周波数の電流が流れることで、特定の周波数の電界が送電部220の周囲に形成される。そして、この電界を通して、送電部220と受電部110との間で電力伝送が行なわれる。
この電力伝送システムにおいては、電磁界の「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用することで、送電および受電効率の向上が図られている。
図6は、電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図6を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電磁界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電磁界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電磁界」と称される。なお、電磁界の波長を「λ」とすると、「輻射電磁界」と「誘導電磁界」と「静電磁界」との強さが略等しくなる距離は、λ/2πと表わすことができる。
「静電磁界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、この実施の形態に係る電力伝送システムでは、この「静電磁界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギ(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電磁界」が支配的な近接場において、近接する固有周波数を有する送電部220および受電部110(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、送電部220から他方の受電部110へエネルギ(電力)を伝送する。この「静電磁界」は遠方にエネルギを伝播しないので、遠方までエネルギを伝播する「輻射電磁界」によってエネルギ(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギ損失で送電することができる。
このように、この電力伝送システムにおいては、送電部220と受電部110とを電磁界によって共振(共鳴)させることで、送電部220と受電部110との間で非接触によって電力が伝送される。そして、送電部220と受電部110との間の結合係数(κ)は、たとえば、0.3以下程度であり、好ましくは、0.1以下である。当然のことながら、結合係数(κ)を0.1〜0.3程度の範囲も採用することができる。結合係数(κ)は、このような値に限定されるものでなく、電力伝送が良好となる種々の値をとり得る。
なお、電力伝送における、上記のような送電部220と受電部110との結合を、たとえば、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電磁界(電磁場)共振結合」、「電界(電場)共振結合」等という。「電磁界(電磁場)共振結合」は、「磁気共鳴結合」、「磁界(磁場)共鳴結合」、「電界(電場)共振結合」のいずれも含む結合を意味する。
送電部220と受電部110とが上記のようにコイルによって形成される場合には、送電部220と受電部110とは、主に磁界(磁場)によって結合し、「磁気共鳴結合」または「磁界(磁場)共鳴結合」が形成される。なお、送電部220と受電部110とに、たとえば、メアンダライン等のアンテナを採用することも可能であり、この場合には、送電部220と受電部110とは、主に電界(電場)によって結合し、「電界(電場)共鳴結合」が形成される。
[非接触受電装置の構成]
図7は、図1に示した車両100の詳細を示す構成図である。
図7を参照して、車両100は、蓄電装置150と、システムメインリレーSMR1と、昇圧コンバータ162と、インバータ164,166と、モータジェネレータ172,174と、エンジン176と、動力分割装置177と、駆動輪178とを含む。
車両100は、さらに、非接触で外部から電力を受ける非接触受電装置101を含む。非接触受電装置101は、受電部110と、整流器140と、充電器142と、平滑コンデンサ141と、切替リレーRY1と、システムメインリレーSMR2と、電圧検出部144と、リレー146と、充電電圧検出部190と、電流センサ193とを含む。受電部110は、二次自己共振コイル111と、二次コイル113と、キャパシタ112と、リレー114とを含む。
車両100は、さらに、制御装置180と、カメラ120と、通信ユニット130と、給電ボタン122とを含む。
この車両100は、エンジン176およびモータジェネレータ174を動力源として搭載する。エンジン176およびモータジェネレータ172,174は、動力分割装置177に連結される。そして、車両100は、エンジン176およびモータジェネレータ174の少なくとも一方が発生する駆動力によって走行する。エンジン176が発生する動力は、動力分割装置177によって2経路に分割される。すなわち、一方は駆動輪178へ伝達される経路であり、もう一方はモータジェネレータ172へ伝達される経路である。
モータジェネレータ172は、交流回転電機であり、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機を含む。モータジェネレータ172は、動力分割装置177によって分割されたエンジン176の運動エネルギーを用いて発電する。たとえば、蓄電装置150の充電状態(「SOC(State Of Charge)」とも称される。)が予め定められた値よりも低くなると、エンジン176が始動してモータジェネレータ172により発電が行なわれ、蓄電装置150が充電される。
モータジェネレータ174も、交流回転電機であり、モータジェネレータ172と同様に、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機を含む。モータジェネレータ174は、蓄電装置150に蓄えられた電力およびモータジェネレータ172により発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動力を発生する。そして、モータジェネレータ174の駆動力は、駆動輪178に伝達される。
また、車両の制動時や下り斜面での加速度低減時には、運動エネルギーや位置エネルギーとして車両に蓄えられた力学的エネルギーが駆動輪178を介してモータジェネレータ174の回転駆動に用いられ、モータジェネレータ174が発電機として作動する。これにより、モータジェネレータ174は、走行エネルギーを電力に変換して制動力を発生する回生ブレーキとして作動する。そして、モータジェネレータ174により発電された電力は、蓄電装置150に蓄えられる。
動力分割装置177は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車を使用することができる。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤを自転可能に支持するとともに、エンジン176のクランクシャフトに連結される。サンギヤは、モータジェネレータ172の回転軸に連結される。リングギヤはモータジェネレータ174の回転軸および駆動輪178に連結される。
蓄電装置150は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池を含む。蓄電装置150は、充電器142から供給される電力を蓄えるほか、モータジェネレータ172,174によって発電される回生電力も蓄える。そして、蓄電装置150は、その蓄えた電力を昇圧コンバータ162へ供給する。なお、蓄電装置150として大容量のキャパシタも採用可能であり、送電装置200(図1)から供給される電力やモータジェネレータ172,174からの回生電力を一時的に蓄え、その蓄えた電力を昇圧コンバータ162へ供給可能な電力バッファであれば如何なるものでもよい。
システムメインリレーSMR1は、蓄電装置150と昇圧コンバータ162との間に配設される。システムメインリレーSMR1は、制御装置180からの信号SE1が活性化されると、蓄電装置150を昇圧コンバータ162と電気的に接続し、信号SE1が非活性化されると、蓄電装置150と昇圧コンバータ162との間の電路を遮断する。昇圧コンバータ162は、制御装置180からの信号PWCに基づいて、正極線PL2の電圧を蓄電装置150から出力される電圧以上の電圧に昇圧する。なお、この昇圧コンバータ162は、たとえば直流チョッパ回路を含む。
インバータ164,166は、それぞれモータジェネレータ172,174に対応して設けられる。インバータ164は、制御装置180からの信号PWI1に基づいてモータジェネレータ172を駆動し、インバータ166は、制御装置180からの信号PWI2に基づいてモータジェネレータ174を駆動する。なお、インバータ164,166は、たとえば三相ブリッジ回路を含む。
二次自己共振コイル111は、両端がスイッチ(リレー114)を介してキャパシタ112に接続されており、スイッチ(リレー114)が導通状態となったときに送電装置200の一次共振コイルと電磁場を介して共鳴する。この共鳴により送電装置200から受電が行なわれる。なお、図7ではキャパシタ112を設けた例を示したが、コンデンサに代えてコイルの浮遊容量によって共振するように、一次自己共振コイルとの調整をしてもよい。
なお、二次自己共振コイル111については、送電装置200の一次自己共振コイルとの距離や、一次自己共振コイルと二次自己共振コイル111との共鳴強度を示すQ値(たとえばQ>100)およびその結合度を示す結合係数κなどが大きくなるようにその巻数が適宜設定される。
二次コイル113は、二次自己共振コイル111と同軸上に配設され、電磁誘導により二次自己共振コイル111と磁気的に結合可能である。この二次コイル113は、二次自己共振コイル111により受電された電力を電磁誘導により取出して整流器140へ出力する。なお、二次自己共振コイル111および二次コイル113は、図1に示した受電ユニット110を形成する。
整流器140は、二次コイル113によって取出された交流電力を整流する。充電器142は、制御装置180からの信号PWDに基づいて、整流器140によって整流された電力を蓄電装置150の電圧レベルに変換して蓄電装置150へ出力する。
切替リレーRY1は、リレー148とリレー149とを含む。リレー148は、充電器142に電圧変換させた電圧を電力線PL0に出力する場合に導通状態にされる。リレー149は、充電器142をバイパスする経路に設けられ、整流器140が整流した直流電圧を充電器142による電圧変換を行なわずに電力線PL0に伝達する際に導通状態とされる。
システムメインリレーSMR2は、充電器142と蓄電装置150との間に配設される。システムメインリレーSMR2は、制御装置180からの信号SE2が活性化されると、蓄電装置150を充電器142と電気的に接続し、信号SE2が非活性化されると、蓄電装置150と充電器142との間の電路を遮断する。充電電圧検出部190は、整流器140と充電器142との間の充電電圧VRを検出し、その検出値を制御装置180へ出力する。
整流器140と充電器142との間には直列に接続された電圧検出部(抵抗)144およびリレー146が設けられる。リレー146は、車両100が非接触給電を行なう場合に車両位置を調整する際に制御装置180によって導通状態に制御される。
制御装置180は、アクセル開度や車両速度、その他種々のセンサからの信号に基づいて、昇圧コンバータ162およびモータジェネレータ172,174をそれぞれ駆動するための信号PWC,PWI1,PWI2を生成する。制御装置180は、生成した信号PWC,PWI1,PWI2をそれぞれ昇圧コンバータ162およびインバータ164,166へ出力する。そして、車両の走行時、制御装置180は、信号SE1を活性化してシステムメインリレーSMR1をオンさせるとともに、信号SE2を非活性化してシステムメインリレーSMR2をオフさせる。
また、送電装置200(図1)から車両100への給電が行なわれるとき、制御装置180は、カメラ120によって撮影された画像をカメラ120から受ける。リレー146は導通状態とされ、電圧検出部144によって受電電圧が検出可能とされる。
充電電圧検出部190は、充電電圧VRを検出可能である。電圧検出部144は、受電電圧VR0が検出可能である。充電電圧検出部190は、電圧検出部144よりも耐圧が高い。しかし、位置合わせ時にはテスト用の微弱な電力が送電されてくるが、充電電圧検出部190はこの電力を精度よく検出することができない。そこで、耐圧が充電電圧検出部190よりも低いが、微弱電力を精度よく検出することができる電圧検出部144が設けられている。制御装置180は、電力線PL0の電圧が電圧検出部144の耐圧値よりも低いことを条件としてリレー146を接続する。
制御装置180は、送電装置200から送出される電力の情報(電圧および電流)を送電装置200から通信ユニット130を介して受け、電圧検出部144によって検出される電圧VR0の検出値を充電電圧検出部190から受ける。そして、制御装置180は、これらのデータに基づいて、送電装置200の送電ユニット220(図1)へ当該車両を誘導するように車両の駐車制御を実行する。
送電ユニット220への位置合わせのための駐車制御が完了すると、制御装置180は、通信ユニット130を介して送電装置200へ給電指令を送信するとともに、信号SE2を活性化してシステムメインリレーSMR2をオンさせる。そして、制御装置180は、充電器142を駆動するための信号PWDを生成し、その生成した信号PWDを充電器142へ出力する。
図8は、図7に示した制御装置180の機能ブロック図である。
図8を参照して、制御装置180は、IPA(Intelligent Parking Assist)−ECU(Electronic Control Unit)410と、EPS(Electric Power Steering)420と、MG(Motor−Generator)−ECU430と、ECB(Electronically Controlled Brake)440と、EPB(Electric Parking Brake)450と、共鳴ECU460と、HV(Hybrid Vehicle)−ECU470とを含む。
IPA−ECU410は、車両の動作モードが充電モードのとき、カメラ120から受ける画像情報に基づいて、送電装置200の送電ユニット220(図1)へ車両を誘導する誘導制御(第1の誘導制御)を実行する。
具体的には、IPA−ECU410は、カメラ120から受ける画像情報に基づいて送電ユニット220を認識する。ここで、送電ユニット220には、たとえば、送電ユニット220の位置および向きを示す識別子が設けられており、IPA−ECU410は、カメラ120に映し出された識別子の映像に基づいて送電ユニット220との位置関係(おおよその距離および向き)を認識する。そして、IPA−ECU410は、その認識結果に基づいて、送電ユニット220へ適切な向きで車両が誘導されるようにEPS420へ指令を出力する。
また、IPA−ECU410は、第1の誘導制御によって車両の粗い位置合わせが完了すると、カメラ120からの画像情報に基づく誘導制御(第1の誘導制御)の終了をHV−ECU470へ通知する。EPS420は、第1の誘導制御時、IPA−ECU410からの指令に基づいてステアリングの自動制御を行なう。
MG−ECU430は、HV−ECU470からの指令に基づいて、モータジェネレータ172,174および昇圧コンバータ162を制御する。詳しくは、MG−ECU430は、モータジェネレータ172,174および昇圧コンバータ162を駆動するための信号を生成してそれぞれインバータ164,166および昇圧コンバータ162へ出力する。
ECB440は、HV−ECU470からの指令に基づいて、車両の制動を制御する。詳しくは、ECB440は、HV−ECU470からの指令に基づいて、油圧ブレーキの制御を行なうとともに、油圧ブレーキとモータジェネレータ174による回生ブレーキとの協調制御を行なう。EPB450は、HV−ECU470からの指令に基づいて、電動パーキングブレーキの制御を行なう。
第1の車両誘導処理が終わると、第2の車両誘導処理が実行される。このとき、車両は送電装置200に対して充電時の電力よりも弱い微弱電力の送電を要求する。
共鳴ECU460は、送電装置200(図1)から送出される電力の情報を送電装置200から通信ユニット130を介して受ける。また、共鳴ECU460は、車両における受電電圧を示す電圧VRおよびVR0の検出値を充電電圧検出部190および電圧検出部144(図7)から受ける。そして、共鳴ECU460は、たとえば送電装置200からの送電電圧と電圧VR0とを比較することによって、送電装置200の送電ユニット220と車両の受電ユニット110との距離を検知する。そして、共鳴ECU460は、検出した距離に基づいて車両100を誘導するための第2の車両誘導処理を行なう。
HV−ECU470は、第1および第2の車両誘導処理のいずれかの結果に基づいて車両を駆動するMG−ECU430を制御して車両100を移動させる。
HV−ECU470は、IPA−ECU410が第2の誘導制御が開始されてから所定距離だけ車両が移動する間に受電ユニット110が送電ユニット220から受電する電力が所定の受電可能条件を満たした場合には、共鳴ECU460による誘導を終了し、送電ユニット220から車載の蓄電装置150への充電を行なう準備を開始する。
[DC/DCコンバータ142のバイパス制御の説明]
非接触による電力伝送においては、送電側と受電側とのインピーダンスのマッチング状態が電力伝送効率に影響を与える。そのため、充電動作が進行するにつれてインピーダンスが変化すると、それに伴って電力伝送効率が徐々に低下してしまう可能性がある。特に、充電初期に充電する電力を大きくし、充電後期には電力を絞るような充電電力の切換えが行なわれる場合には、充電電力の変更前後において、送電側から見た受電側のインピーダンスがさらに大きく変化するため、電力伝送効率への影響も大きくなり得る。
図9は、受電側の負荷抵抗の変化に伴う電力伝送効率の変化の一例を示した図である。図9においては、横軸には蓄電装置の負荷抵抗(インピーダンス)が示され、縦軸には電力伝送効率が示される。なお、理解を容易にするために、図9では、SOCは一定の状態としており、したがって、負荷抵抗の変化は充電電力の変化によるものである。
一般的に、充電電力が大きい場合(図9中の充電電力P2)は、充電電力が小さい場合(図9中の充電電力P1)に比べて受電側の負荷抵抗が小さくなる。そして、設計時において受電部および送電部のインピーダンスを充電電力P2の状態でマッチングさせた場合、図9の曲線W10のように、充電電力をP1に低下させたときには電力伝送効率が低下する。逆に、設計時において充電電力P1の状態でインピーダンスをマッチングさせた場合には、図9の曲線W11のように、充電電力P2における電力伝送効率が低下する。
一方、上述したように、DC/DCコンバータを用いることによって、受電側のインピーダンスを調整することが可能である。この場合には、蓄電装置の負荷変動に対応してDC/DCコンバータを適切に調整することで、図9中の曲線W12のように、DC/DCコンバータ自体の損失(Δ)があるものの、電力伝送効率をほぼ一定にすることができる。
しかしながら、DC/DCコンバータを、図9で示したような広範な負荷変動に対応できるようにするためには、DC/DCコンバータに対してより高い仕様(たとえば、定格容量など)が要求されることになる。そうすると、DC/DCコンバータ自体のサイズが大きくなり、コストの増加にもつながる。
さらに、大きな充電電力を用いた充電時間は長時間実行されるため、DC/DCコンバータ自体の損失(Δ)による電力伝送効率の低下が無視できないものとなり得る。
そこで、実施の形態1においては、図9の曲線W10のように、充電電力の大きい状態に適合させて受電部のインピーダンスを設計して、大電力を用いた充電ではDC/DCコンバータを使用しないようにするとともに、充電電力を低下させた状態に切換えられた場合にのみDC/DCコンバータを使用して電力伝送効率の低下を抑制するインピーダンス調整制御を実行する。
これによって、相対的に長時間実行される大電力での充電においては、DC/DCコンバータの使用による損失を抑制し、小さい充電電力に切換えられた状態においては、DC/DCコンバータにより電力伝送効率を向上させることによって、充電動作の全体にわたって電力効率を向上させることができる。
さらに、DC/DCコンバータは充電電力が小さい特定の場合にのみ使用されるので、DC/DCコンバータを常時使用する場合に比べて、DC/DCコンバータの小型化を図ることができ、製造コストを低減することもできる。
次に、インピーダンス調整制御における具体的な動作を、図10および図11を用いて説明する。図10は、DC/DCコンバータ142をバイパスさせる場合の説明をするための図である。図11は、DC/DCコンバータ142をバイパスさせない場合の説明をするための図である。
まず、充電電力が大きい場合には、図10のように、リレーRY1に含まれる、バイパス経路側のリレー149が閉成され、DC/DCコンバータ142側のリレー148が開放される。これによって、整流器140で整流された充電電力は、図10中の矢印AR1のように、DC/DCコンバータ142を通らずにバイパス経路BPを介して蓄電装置150に伝達される。このとき、DC/DCコンバータ142におけるスイッチング損失を抑制するために、スイッチング動作を停止することが好ましい。
そして、充電電力が低下されると、図11に示されるように、バイパス経路側のリレー149およびDC/DCコンバータ142側のリレー148が切換えられるとともに、DC/DCコンバータ142が駆動される。これによって、充電電力はDC/DCコンバータ142により電圧変換されて、蓄電装置150に供給される。このDC/DCコンバータ142の駆動によって、蓄電装置150の実際のインピーダンスはR2ではあるが、送電装置側から見た見かけ上のインピーダンスはR1となる。そのため、送電装置の送電部および車両側の受電部の共振周波数を維持することができる。
[実施の形態1]
図12は、車両の非接触受電装置101に関する主要構成を示した図である。図12においては、送電部220を一次コイル220とも記載し、受電部110を二次コイル110とも記載し、蓄電装置150をバッテリパック150とも記載する。整流器140、平滑コンデンサ141、リレーRY1,148,149については、図7と同じ符号を付して説明は繰返さない。
充電器142は、コイルL1、ダイオードD1、発振回路F1およびトランジスタT1を含んで構成されるチョッパ型の昇圧回路である。
充電電圧検出部190は、電力線PL0と負極線NL0との間に直列に接続される分圧抵抗191,192を含む。分圧抵抗192の両端に電圧が生じるので、制御装置180が分圧比を考慮して充電電圧VRを計算する。
電圧検出部144は、リレー146によって電力線PL0と負極線NL0との間に接続される。電圧検出部144は受電電圧検出用抵抗を含み、この抵抗に生じる電圧に基づいて、制御装置180が受電電圧VR0を計算する。
電流センサ193は、負極線NL0とバッテリパック150の負極との間に挿入されるシャント抵抗器を含む。制御装置180は、シャント抵抗器に生じる電圧に基づいて充電電流IRを計算する。
充電リレーSMR2の溶着チェックを行なうため、電圧センサ(充電電圧検出部190)は充電リレーSMR2とDC/DCコンバータ142との間に配置する必要がある。また、位置検出用の抵抗(電圧検出部144)は、DC/DCコンバータ142以降に配置する必要がある。これは、一次コイルとの組み合わせによっては、最適インピーダンスが変化し電圧が想定以下となり、DC/DCコンバータ142で昇圧させる必要が生じるためである。
しかし、各々のリレーの接続順序に注意しないと平滑コンデンサ141の残留電荷による突入電流で位置検出用の抵抗が焼損したり、リレーの寿命が低下したりする恐れがある。
図13は、実施の形態1における車両の位置合わせ時のリレーの接続順序を説明するためのフローチャートである。
図12、図13を参照して、車両が送電装置200の近くに位置した時に受電部110と送電部220との位置合わせ制御が開始されると、まずステップS1において、リレー149が接続される。このときリレー146およびリレー148は、オープン状態である。この状態では、送電部220から位置合わせ用のテスト送電はまだ実行されておらず、受電部110では受電されていない。
続いて、ステップS2において、充電電圧検出部190において電圧が検出され、充電電圧VRのモニタ値が閾値以下であるか否かが判断される。この段階では、リレー146がオープン状態であるので、電圧検出部144は受電電圧を検出することはできない。仮に平滑コンデンサ141に残留電荷が残っていたとしても、高電圧が電圧検出部144に印加されてしまうことはないので、電圧検出部144に耐圧の低い電圧検出用抵抗を採用することが可能である。
たとえば、制御装置180に内蔵されているA/Dコンバータの測定範囲が0〜5Vであるとすれば、約200Vの充電電圧VRを測定するには充電電圧検出部190の分圧抵抗による分圧比を大きくしなければならない。しかしこれでは微弱電力を送電する場合に精度良く計測することはできない。そこで、微弱電力を送電して位置合わせを行なう時のみ低電圧範囲の測定精度の良い電圧検出部144を使用することとし、充電時には電圧検出部144を切り離すことにする。これにより、電圧検出部144の電圧検出用抵抗や、リレー146に耐圧の低い部品を採用することが可能となり、コストを低減させることができる。
ステップS2において、充電電圧VRのモニタ値が閾値よりも高い場合には、ステップS3において、平滑コンデンサ141の残留電荷の放電抵抗による放電待ちが行なわれる。放電待ち時間が経過すると再びステップS2の処理が実行される。
ステップS2において、充電電圧VRのモニタ値が閾値以下となった場合には、ステップS4に処理が進む。ステップS4では、リレー146が接続され電圧検出部144が電圧を検出することが可能な状態とされる。
なお、放電抵抗は、抵抗191,192であってもよいが、他に放電抵抗を設けておいても良い。またステップS2における充電電圧検出は必ずしも行なわなくても良く、この場合は、放電抵抗を平滑コンデンサ141に第1リレーによって接続してから、平滑コンデンサ141に残存する可能性のある電圧と放電抵抗の抵抗値と平滑コンデンサ141の容量とに基づいて定められる所定時間以上の放電時間が経過した場合に、第2リレー146を接続すればよい。
ステップS5では、制御装置180は、送電装置200に対して位置検出用の微弱電力P0の送電を要求する。そして送電装置200から位置合わせ用のテスト送電が実行され、微弱電力が受電部110で受電される。ステップS5からステップS6に処理が進む間に、充電効率が基準値よりも大きくなるように車両の位置合わせが実行される。
車両の位置合わせが終了すると、ステップS6に処理が進む。ステップS6では制御装置180は、送電装置200に対して位置検出用の微弱電力P0の送電の停止を要求する。送電装置200は要求に応じて送電を停止する。
続いてステップS7において、位置検出用の検出電圧VR0が閾値以下であるか否かが判断される。検出電圧VR0が閾値以下でなければステップS7の処理が繰り返し実行され、検出電圧VR0が閾値まで低下するのを待つ。
ステップS7において位置検出用の検出電圧VR0が閾値以下であると判断された場合には、ステップS8に処理が進む。ステップS8では、リレー146が遮断され、電圧検出部144が電力線PL0から切り離される。したがって、以降は、電圧検出部144に充電時の高電圧が印加されることはない。そして、ステップS8に続いてステップS9が実行される。
ステップS9では、充電リレーSMR2が接続される。これにより受電部110で受電した電力が蓄電装置150に充電されることが可能となる。そしてステップS10において、制御装置180は、充電用の大電力の送電を送電装置200に要求する。その後ステップS11において蓄電装置150に対する充電が実行される。
以上説明したように、実施の形態1では、位置合わせの事前にリレー149を接続し、整流器140の出力を平滑する平滑コンデンサ141の残留電荷を、充電電圧検出部190で確認する。そして、残留電荷が放電されており、充電電圧検出部190の検出した電圧VRが閾値以下であることが確認されたらリレー146を接続する。これにより、リレー146の接続時の平滑コンデンサ141からの突入電流を防止でき、抵抗144の焼損やリレー146の溶着を防ぐことが可能となる。
そして、距離検出用の送電を停止し、充電用リレーを接続する際には、リレー146のみ遮断し、リレー149は接続を維持させている。このような簡略なリレー操作であるため、充電開始までの待ち時間を短縮することが可能となる。
[実施の形態2]
実施の形態1に示したリレーの接続方法では、平滑コンデンサ141の残留電荷が抜けるまでは、リレー146の接続ができないため、改善の余地がある。実施の形態2では、リレー146の接続を早期に行なえる変形例について説明する。
図14は、実施の形態2における車両の位置合わせ時のリレーの接続順序を説明するためのフローチャートである。なお、図14のステップS5〜S11については、図13と同じ処理が行なわれるので、この部分については説明は繰返さない。
図12、図14を参照して、車両が送電装置200の近くに位置した時に受電部110と送電部220との位置合わせ制御が開始されると、まずステップS1Aにおいて、リレー146が接続される。このときリレー149およびリレー148は、オープン状態である。この状態では、平滑コンデンサ141に残留電荷があったとしてもリレー146および電圧検出部144には印加されない。
続いてステップS1Bにおいて、リレー148が接続される。このとき平滑コンデンサ141に残留電荷があった場合には、DC/DCコンバータ142のコイルL1およびダイオードD1を経由して電力線PL0に電流が流れるので、コイルL1の時定数によって突入電流は緩和される。
続いて、ステップS2において、充電電圧検出部190において電圧が検出され、充電電圧VRのモニタ値が閾値以下であるか否かが判断される。ステップS2において、充電電圧VRのモニタ値が閾値よりも高い場合には、繰り返しステップS2の処理が実行され、平滑コンデンサ141の残留電荷の放電抵抗による放電待ちが行なわれる。放電抵抗は、抵抗191,192および抵抗144であってもよいが、他に放電抵抗を設けておいても良い。放電待ち時間が経過すると再びステップS2の処理が実行される。
ステップS2において、充電電圧VRのモニタ値が閾値以下となった場合には、ステップS4Aに処理が進む。ステップS4Aでは、リレー149が接続され、さらにステップS4Bにおいてリレー148が遮断される。平滑コンデンサ141の残留電荷が無くなれば、DC/DCコンバータ142をバイパスさせる回路構成とする。
続いてステップS5では、制御装置180は、送電装置200に対して位置検出用の微弱電力P0の送電を要求する。以降の処理については、図13で説明した処理と同じであるのでここでは説明は繰返さない。
以上説明したように、実施の形態2では、リレー148を接続し、DC/DCコンバータ142の内部のコイルL1を経由して位置検出用の抵抗144を接続する。コイルL1の次定数により、平滑コンデンサ141からの突入電流が防止でき、位置検出用抵抗144の焼損やリレー146の溶着を防ぐことが可能となる。
また、平滑コンデンサ141の残留電荷が抜けたことを確認した後にリレー149を接続しリレー148を遮断してDC/DCコンバータ142をバイパスさせるので、DC/DCコンバータ142内のコイルL1やダイオードD1による損失の低減が可能となる。
最後に本実施の形態について再び各図を参照して総括する。図7および図12に示した非接触受電装置101は、送電装置200から非接触で電力を受電する受電ユニット110と、受電ユニット110によって受電した電力を整流する整流器140と、整流器140により整流された電力を平滑化する平滑コンデンサ141と、平滑コンデンサ141の電荷を放電する放電部(充電電圧検出部190の抵抗191,192)と、平滑コンデンサ141と放電部との間に設けられた第1リレーRY1と、受電ユニット110と送電装置200との位置合わせ時の受電電圧VR0を検出する電圧検出部144と、平滑コンデンサ141と電圧検出部144との間に設けられた第2リレー146と、第1リレーRY1を接続した後平滑コンデンサ141の電圧が所定値以下であることを条件に第2リレー146を接続する制御装置180を備える。
好ましくは、図13および図14のステップS5〜S6の間において、制御装置180は、送電装置200から受電した電力を電圧検出部144が検出した電圧に基づいて送電装置200に対する受電ユニット110の位置合わせの適否を判断する。そして、ステップS8〜S11において、位置合わせが完了した後に第1リレーRY1を接続したまま第2リレー146を切り離し、送電装置200に対して出力が増加された送電を要求する。
好ましくは、図7および図12に示すように、非接触受電装置101は、平滑コンデンサ141で平滑された直流電圧を電圧変換して電力線PL0に出力するDC/DCコンバータ(充電器)142をさらに含む。
好ましくは、図7および図12に示すように、非接触受電装置101は、蓄電装置150をさらに備える。放電部は、受電ユニット110から電力線PL0を経由して蓄電装置150に充電が行なわれる際に電力線PL0の電圧を検出する充電電圧検出部190である。図13のステップS2に示すように、制御装置180は、充電電圧検出部190の出力に基づいて、第1リレーRY1の一端(電力線PL0)の電圧が所定値以下であるか否かを判断するとともに第2リレー146を接続するか否かを決定する。
なお、放電部は、充電電圧検出を行なわなくても良く、この場合は、放電部を放電抵抗のみとし、放電部を平滑コンデンサ141に第1リレーによって接続してから所定時間以上の放電時間が経過した場合に第2リレー146を接続すればよい。
より好ましくは、電圧検出部144は、充電電圧検出部190よりも耐圧が低い。
好ましくは、図12に示すように、電圧検出部144は、第2リレー146と直列に接続された抵抗を含む。
なお、本実施の形態では車両に非接触で給電する例を示したが、非接触受電装置であれば車両以外への給電にも本発明を適用することが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。