JP5931426B2 - プラグ検知 - Google Patents

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Description

本発明は、プラグ検知スウィッチ、プラグ検知方法に関する。
先行技術として、オーディオビジュアル・ジャックのプラグ検知スウィッチにおいて、プラグ検知スウィッチのスウィッチ端子と、プラグとが直接接触することによって生じるノイズの問題を解決するために、樹脂玉をスウィッチ端子に取り付けてプラグとスウィッチを直接接触させないスウィッチ構造が提案されている(特許文献1)。
しかし、この技術によれば、ジャックにプラグが挿抜される際、摺動面から樹脂玉の削りカスが発生し、プラグとジャック間の接続不良を来たすおそれがある。
実用新案登録公報第3157932号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、プラグ検知スウィッチのスウィッチ端子と、プラグとが直接接触することがなく、且つ、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカスが生じるおそれがないプラグ検知スウィッチ、及びプラグ検知方法を提供することを目的とする。
さらに別の目的は、ジャックの小型化の妨げにならない、上述したようなプラグ検知スウィッチが組み込まれたジャックを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のプラグ検知スウィッチは、(1)ジャックと、プラグとからなるコネクタのプラグ検知スウィッチであって、弾性変位可能な板状の接触部を有する接続端子と、この接触部の変位領域内にある絶縁性の押し玉と、板状の可動部を含む第1端子、板状部を含む第2端子を有するスウィッチ端子と、を備え、前記板状の接触部、前記第1端子の板状の可動部、前記第2端子の板状部がプラグ挿入方向に対して垂直方向に離間して並ぶとともに、前記押し玉が前記接続端子の接触部と前記第1端子の可動部との間に配置され、前記接続端子40は、端部に嵌合方向に沿って延びる板状の接触部43aを備えた平面視U字形の弾性片である接続部43を備え、この接触部43aは、嵌合位置にある前記プラグPの幅方向に直交する上下方向最下端よりやや幅方向に寄った先頭部P1周面に弾接し、前記プラグが挿入されたとき、前記接続端子の接触部は反プラグ方向に相当する外方向に変位し、この変位した接触部の外側面が前記押し玉の内側面に当たり、この当たりによって生じる押し玉の変位は、前記第1端子の可動部を外方向に変位させ、この可動部が変位して前記第2端子の板状部に電気的に接続するところに特徴を有するものである。
この発明によれば、プラグ挿入方向に対して垂直方向に相当する内外方向に変位する接続端子の動きを利用して、間に絶縁性の押し玉を介して検知スウィッチを開閉するものである。これにより、プラグが直接スウィッチ端子に接触することなく、さらにプラグが押し玉と摺接しながら嵌合位置まで挿入されることもなく、ジャックに対するプラグの挿入有無が検知されるものである。したがって、導電性のスウィッチ端子がプラグに直接接続することによって生じるノイズに係わる問題が発生することがなく、また、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカス等が生じるおそれがないプラグ検知スウィッチが提供される。
また、既設の接続端子が大きな設計変更することなく利用可能で、これら接続端子、第1端子、第2端子は、僅かな隙間を設けることで重なるようにして配置可能である。これにより、ジャックの小型化の妨げにならないように、検知スウィッチを備えることができ
る。
ここで絶縁性の押し玉は、ナイロンやPBT等の合成樹脂製であってよく、或いは天然ゴム、合成ゴム等のゴム製であってもよい。さらには、金属等の導電性の物質であっても、表面が絶縁処理されたものであれば、そういうものであってもよい。
押し玉は、接続端子の接触部と、第1端子の可動部との間に位置しておればよい。たとえば、押し玉が接続端子の接触部に直接備わる場合であってよく、或いは、押し玉が第1端子の可動部に直接備わる場合であってよい。このような場合、インサート成形によって対応端子に成形されるものであってよい。或いは、別体物の押し玉が接着剤で対応端子に接続される場合であってよい。
さらに押し玉は、接続端子の接触部の一部が凸状に曲げられて、その表面がたとえば絶縁樹脂で被覆されて、第1端子との接続部が絶縁性処理された場合であってよい。勿論、第1端子の一部が凸状に曲げられて表面が絶縁性処理された場合であってよい。
また、絶縁性の押し玉は、端子の板厚程度の厚みを有する場合であってよいし、端子板厚の3〜5倍程度の厚みを有する場合であってよい。インサート成形で押し玉を形成する場合は、3〜5倍程度の厚みを有する場合が適している。さらには、たとえば絶縁性塗料によって形成された薄い塗膜状の場合であってよい。このような場合も概ね上述した効果が得られる。
さらに好ましくは、本発明のプラグ検知スウィッチは、(2)前記押し玉が前記第1端子の可動部の内側面に備わるところに特徴を有する(1)記載のものである。
この発明によれば、押し玉が第1端子の可動部の内側に備わり、接続端子の変位によって押し玉が押されることで、接続端子と、第1端子とが直接接触することなく、押し玉を介して第1端子と第2端子との接点が形成される。したがって、導電性のスウィッチ端子がプラグに接続することによって生じるノイズに係わる問題が発生することがなく、また、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカス等が生じるおそれが生じないプラグ検知スウィッチが提供されるとともに、嵩高くならない検知スウィッチ構造が得られる。したがって、ジャックの小型化の妨げにならない検知スウィッチが得られる。
ここで、押し玉は、第1端子の可動部にインサート成形によって形成される場合であってよい。そのとき、押し玉は、第1端子の可動部の内側面以外に両板厚面も含めて外側面まで囲う場合であってよい。また、内側面だけが絶縁性塗膜で被覆された場合であってもよい。このような場合も概ね上述した効果が得られる。
さらに好ましくは、本発明のプラグ検知スウィッチは、(3)前記接続端子の接触部が前記プラグの先頭部に接続する位置に装着され、挿入方向に沿って延びているところに特徴を有する(1)又は(2)記載のものである。
この発明によれば、プラグの径が最も小さくなるプラグ先頭部に接続端子の接触部が位置する。この接続端子に対して僅かな隙間を形成するようにしてスウィッチ端子の配置が可能である。これにより、検知スウィッチは、ハウジングの空間を有効に利用することができる。これにより、導電性のスウィッチ端子がプラグに接続することによって生じるノイズに係わる問題が発生することがなく、また、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカス等が生じるおそれがないプラグ検知スウィッチが提供されるとともに、ジャックの小型化の妨げにならない検知スウィッチが得られる。
さらに好ましくは、本発明のプラグ検知スウィッチは、(4)前記接続端子の接触部、前記第1端子、前記第2端子が挿入されたプラグに対して基板実装面側に離間して並んだ状
態で備わるところに特徴を有する(3)記載のものである。
この発明によれば、接続端子の接触部、第1端子、第2端子は、プラグに対して基板実装面側に離間して並んだ状態で備わるので、検知スウィッチの構造がコンパクトに一方向にまとまる。たとえば、他の接続端子もこの方向に組み付けられる場合には、この方向以外の三方向の薄型化が可能になる。これにより、導電性のスウィッチ端子がプラグに接続することによって生じるノイズに係わる問題が発生することがなく、また、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカス等が生じるおそれがないプラグ検知スウィッチが提供されるとともに、さらに一層ジャックの小型化の妨げにならない検知スウィッチが得られる。
図1は、本発明の実施形態に係る検知スウィッチのしくみを示す側面図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状態、(D)は、上記(C)のD−D断面図である。 図2は、図1に示す状態の斜視図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状態である。 図3は、本発明の実施形態に係る検知スウィッチを構成する接続端子の外観斜視図である。 図4は、同検知スウィッチを構成する第1スウィッチ端子の外観斜視図である。 図5は、同検知スウィッチを構成する第2スウィッチ端子の外観斜視図である。 図6は、同樹脂玉の外観斜視図である。 図7は、同検知スウィッチが組み付けられる過程を示す工程図であって、(A)は、第2スウィッチ端子が組み付けられる状態、(B)は、第1スウィッチ端子が組み付けられる状態、(C)は接続端子が組み付けられる状態である。 図8は、同検知スウィッチがハウジングに組み付けられた状態を示す外観斜視図である。 図9は、図8のIX−IX断面の断面図であって、(A)は、プラグ挿入前、(B)はプラグが正規嵌合位置にある状態である。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で実施することができる。図1は、本発明の実施形態に係る検知スウィッチのしくみを示す模式図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状態、(D)は、上記(C)のD−D断面図である。図2は、図1に示す状態の斜視図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状態である。
なお、説明中指示方向が明確になるよう方向を定義しておくと、図2に示されるように
、プラグの軸線に沿って挿入方向が前、反対方向が後、挿入方向に向かって右手側が右、反対側が左、及び紙面上方が上、反対側が下である。
また、特許請求の範囲で使用する用語と、明細書で使用する用語との対応関係を示しておくと、押し玉は、樹脂玉に対応し、第1端子は、第1スウィッチ端子に対応し、第2端子は、第2スウィッチ端子に対応し、プラグ検知スウィッチは、検知スウィッチに対応する。
〔検知スウィッチ〕
検知スウィッチ2は、図1、図2に示されるように、接続端子40、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30、及び樹脂玉50を備えている。検知スウィッチ2は、ジャック1に嵌合されたプラグP先頭部の下方やや左寄りに接続端子40の接触部43aが弾接する位置に備わる。本実施形態の検知スウィッチ2は、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30、接続端子40、及び樹脂玉50が、上下方向に離間して並ぶような態様で備わる。接続端子40は、最上部に備わり、その下に第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30が備わる。樹脂玉50はインサート成形によって第1スウィッチ端子20に形成されている。
〔スウィッチ端子〕
スウィッチ端子は、図1、図2に示されるように、第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30とを備えている。第1スウィッチ端子20、及び第2スウィッチ端子30は、導電性の金属板状体から成形された板状片であり、比較的剛性のあるリン青銅などの銅合金が広く使用される弾性片でもある。また、表面は金メッキによって接触性、耐久性が高められている。
スウィッチ端子20について図面を参照しつつ説明する。図4は、同検知スウィッチを構成する第1スウィッチ端子の外観斜視図である。図5は、同検知スウィッチを構成する第2スウィッチ端子の外観斜視図である。
〔第1スウィッチ端子〕
第1スウィッチ端子20は、図4に示されるように、実装部21、固定部22、可動部23を備えている。固定部22は、平面視矩形の板状体で後辺から後方に可動部23が延出し、前辺からは実装部21が延出している。固定部22は、ハウジング10に圧入保持される圧入代22a、22aを備えている。圧入代22aは、固定部22の左右両辺に形成された板厚片である。可動部23は、板幅を一定にしてほぼ直線状に延びる弾性片であり、先端を自由端にして上下方向に変位可能である。可動部23は、先端手前に平面視矩形の接触部23aを備えている。接触部23aは、下方に湾曲した緩やかな曲面構成で、この湾面で第2スウィッチ端子30に弾接し接点を形成する。
可動部23は、中央部に樹脂玉を取り付けるための樹脂玉取り付け部24を備えている。この樹脂玉取り付け部24は、外れ留め用の係止部24aを備えている。
実装部21は、固定部22の前辺から出て下方に向かい下端で再び向きを変えて前方に向かう。先端には、基板に接続するためのリード部21aが備わる。リード部21aは、はんだによって基板に接続される、幅の細い板状片である。
〔第2スウィッチ端子〕
第2スウィッチ端子30は、図5に示されるように、導電性の金属板状体から成形された板状片であり、比較的剛性のあるリン青銅などの銅合金が広く使用されている。また、表面は金メッキによって接触性、耐久性が高められている。第2スウィッチ端子30は、実装部31、固定部32、接触部33を備えている。固定部32は、平面視矩形の板状体で後辺から接触部33が延出し、前辺からは実装部31が延出している。固定部32は、ハウジング10に圧入保持される圧入代32a、32aを備えている。圧入代32a、3
2aは、固定部32の左右両辺に形成された板厚片である。
接触部33は、一定の幅で後方に延びる、先端を自由端にする弾性片である。実装部31は、はんだによって基板に接続される、幅の細い板状片である。
実装部31は、固定部32の前辺から出てすぐ真下に延び、下端で再度向きを変えて後方に延びる。先端には基板に接続するためのリード部31aが備わる。
〔接続端子〕
検知スウィッチ2を構成する接続端子40について、図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施形態に係る検知スウィッチを構成する接続端子の外観斜視図である。
接続端子は、図3に示されるように、導電性の金属板状体から成形された板状片であり、比較的剛性のあるリン青銅などの銅合金が広く使用される弾性片でもある。また、表面は金メッキによって接触性、耐久性が高められている。接続端子40は、実装部41、固定部42、接続部43を備えている。
固定部42は、板状体で後辺から後方に接続部43が延出し、前辺から実装部41が延出している。固定部42は、ハウジング10に圧入保持される圧入代42a、42aを備えている。圧入代42aは、固定部42の左右両辺に形成された板厚片である。接続部43は、嵌合されたプラグPと電気的機械的に接続する上下に変位可能な弾性片である。接続部43は、固定部42の後辺からやや斜め上方に向かって延びて上端で水平に向きを変え、さらに90度向きを変えて左方に延び、その端部に前方に向かって延びる板状の接触部43aを備えた弾性片である。すなわち、接続部43は平面視U字形である。この接触部43aは、前方に向かって延びる中間部でやや斜め上方に向かう傾斜部44があり、そのために前半分は後半分に比べて一段高くなっている。接触部43aは、挿入されて正規嵌合位置にあるプラグPの下端やや左よりの先頭部P1周面に弾接する。この弾接が接線方向に沿うように、接触部43aは内側が下方にやや傾くように延びている。
実装部41は、はんだによって基板に接続される幅の細い板状片である。実装部41は、固定部42の前辺から出てすぐ真下に延び、下端で再度向きを後方に変えて延びる。先端には基板に接続するためのリード部41aが備わる。
樹脂玉について、図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施形態に係る樹脂玉の外観斜視図である。
樹脂玉50は、図6に示されるように、平面視略矩形の略矩形体である。詳細に見ると、樹脂玉50は、上面に曲面で構成される当たり面51を備えている。樹脂玉50は、左右側面視は台形状であり、前後側面視は上辺が緩やかに弧を描いたドーム状である。さらに後面の上下辺にはC面加工がなされている。樹脂玉50は、合成樹脂の射出成形品である。樹脂材料として6Tナイロンのような比較的硬度の高いものが選択可能である。また樹脂玉50は、図1、図2に示されるように、第1スウィッチ端子20に取り付けられて使用されるのだが本実施形態の場合、インサート成形によって取り付けられる。
樹脂玉50は、図2に示されるように、弧を描いた当たり面51が上面になるように第1スウィッチ端子20に形成されて、組み付け後は接続端子40の接触部43aに対向する。また、厚みが薄くなったほうが内側(右側)に向かうようにして取り付けられる。
〔検知スウィッチの組み付け〕
検知スウィッチの組み付けについて、図面を参照しながら説明する。図7は、同検知スウィッチが組み付けられる過程を示す工程図であって、(A)は、第2スウィッチ端子が組み付けられる状態、(B)は、第1スウィッチ端子が組み付けられる状態、(C)は接続端子が組み付けられる状態である。図8は、同検知スウィッチがハウジングに組み付けられた状態を示す外観斜視図である。図9は、図8のIX−IX断面の断面図であって、
(A)は、プラグ挿入前、(B)はプラグが正規嵌合位置にある状態である。
検知スウィッチ2は、図7、図8に示されるように、ハウジング10の前方の開口部16から組み付けられる。検知スウィッチ2は、プラグPの先頭部P1に接続する接続端子40、樹脂玉50がインサート成形された第1スウィッチ端子20、及び第2スウィッチ端子30で構成される。組み付けは、第2スウィッチ端子30、第1スウィッチ端子20、接続端子40の順で組み付けられる。組み付けは、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30、接続端子40に備わる各々の固定部22、32、42の圧入代22a、32a、42aをハウジング10の所定の圧入溝15に圧入することによっておこなわれる。
ハウジング10は、下壁14中央部に縦壁14aを備えている。縦壁14aは、上方に延びてプラグPの嵌合空間19手前に先端が位置する。左右側壁12、13の内側、及び縦壁14aの左右側面は、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30、及び接続端子40を固定するための圧入溝15を備えている(本発明に直接係わりのない接続端子を圧入するための圧入溝も備えている)。圧入溝15は、凹状で、左右側壁12、13の内側、及び縦壁14aの左右側面の対向位置に備わる。
〔検知スウィッチ構造〕
検知スウィッチ2は、図8、図9に示されるように、接続端子40、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30で構成される。検知スウィッチ2は、ハウジング10の内側下部に備わる。検知スウィッチ2は、正規嵌合位置にあるプラグPの先頭部P1に当接する位置、すなわちハウジング10の前方に備わる。検知スウィッチ2は、基部や中間部に比べて直径が小さくなったプラグPの先頭部P1周囲の空間を利用して組み付けられている。その組み付けられる方向は、接続端子40、第1スウィッチ端子20、及び第2スウィッチ端子30の各自由端が軸心に沿って後方に延びる方向である。これにより、ジャック1の小型化の大きな妨げにはならないように検知スウィッチ2を備えることができる。検知スウィッチ2を構成する接続端子40は、正規嵌合位置にあるプラグ先頭部P1に弾接する位置に備わっている。
接続端子40は、図1、図2に示されるように、固定部42の後辺から後方に延びて先端が直角に二回方向を変えて元の方向(前方)に向かう平面視U字形の接続部43を備えている。これにより、基部から自由端までのバネ長が長く確保されるのでプラグの挿抜繰り返しに対する耐久性の向上が図られている。接続端子40は、固定部42の後辺から連なるU字形の接続部43の自由端が前方に延び、その先端部がプラグ先頭部P1に弾接する。したがって、接続部43は、固定部42を基部(第1基部)として上下方向に弾性的に変位可能である。
ただし、プラグPが挿入途中に接続端子40に接触して、接続端子40が(下方に)所定量変位すると、接続部43の左右方向の中間部に備わる突起部45がハウジング10の縦壁14aの先端に当接する。この当接によって、接続部43は、この突起部45を基部(第2基部)として弾性的に変位するようになる。すなわち、接続端子40の接続部43は、プラグPの挿入によって、つまり挿入深さによって、その基部位置が上記した第1基部から第2基部に変化するようになっている。この基部位置の変化は、挿入初期には弾性力が緩やかに作用し、挿入後期(正規嵌合位置付近)には弾性力が強く作用するように変化を生む。これにより、プラグ挿入初期には、大きな挿入抵抗として作用しないが、挿入後期からプラグが正規嵌合位置にあるときには、大きな挿入抵抗として作用する。したがって、プラグに大きな保持力を作用させてプラグの不用意な脱抜を防ぐこととなる。
接続端子40は、図2の(B)に示されるように、U字形の接続部43が前方に自由端
を向けて正規嵌合位置にあるプラグ先頭部P1下端左寄りに弾接する。弾接面はプラグP周面の接線方向に概ね平行で、弾接方向は、概ね半径方向に向いている。これにより、接続部43の接触部43aは、プラグPの中心に向かって弾接力を作用させることができ、プラグ挿抜が繰り返されてもU字形に曲げられた接続部43が変形するおそれが軽減されるようになっている。プラグPの挿抜によって、接続部43は固定部42を基部とするU字形の先端が自由端として弾性的に変位する。
接続部43の接触部43aは、プラグP周面の接線方向をその接触面に含むように備わり、図1、図2に示されるように、プラグ先頭部P1下端左寄りにやや傾いて配置されている。接続部43の接触部43aは、中央から前方にかけて緩やかに上方に傾斜した傾斜部44を備え、先端でこの傾斜を戻して水平になりそのまま前方に延びている。すなわち、接続部43の接触部43aは、図1の(B)に示されるように、前面が後面に比べてやや高い位置にある側面視上下段差付きの構造である。挿入されるプラグPは、挿入初期に接触部43aの下段側に当接し、挿入後期(正規嵌合位置付近)にこの上段側に当接する。これにより、正規嵌合位置で接触部43aは、大きく弾性的に変位して大きな反力をプラグPに作用させることができる。この反力は、信頼性の高い接触力として作用するとともに、正規嵌合位置にあるプラグPが不用意に抜けないようにする保持力としても作用する。
接続部43は、図1、図2、図8に示されるように、固定部42を基部とする弾性片で、弾性域は、概ねプラグPの半径方向である。第1スウィッチ端子20は、図1、図2、図8に示されるように、その可動部23が接触部43aの下方に位置するように配置されている。第1スウィッチ端子20の可動部23は、挿入方向に相当する前方を基部とし、反挿入方向に相当する後方を自由端とする弾性片である。可動方向は上下方向である。第1スウィッチ端子20は、先端の接触部23aが少し下方に傾いている。第1スウィッチ端子20は、可動部23の中間部に、接触部43aの下段側下面と向き合う位置に樹脂玉50を備えている。
樹脂玉50は、図1、図6に示されるように、左右側面視台形で後方に向かって漸次薄くなっている。この台形の傾きは組み付け後下側に付き、プラグ挿入によって下方に変位した樹脂玉50が第2スウィッチ端子30に干渉しないようにするために設けられている。樹脂玉50は、可動部23の幅全体を包むようにして成形されるとともに、可動部23は、下方に対して上方の肉厚がやや厚くなる位置で樹脂玉50の前後側面を貫いている。樹脂玉50の上面の曲面は、接触部43aとの当接が偏当たりすることがないように設けられている。
第2スウィッチ端子30は、図1、図8に示されるように、第1スウィッチ端子20と同じく、固定部32の後辺から後方に延びる接触部33を備えた弾性片である。接触部33は、ハウジング10下壁14との間に僅かに隙間を有していて、この空間内で弾性的に変位可能である。第2スウィッチ端子30の接触部33は、無負荷状態(プラグPが挿入されていない状態)で第1スウィッチ端子20の可動部23の下方に離間して位置している。第2スウィッチ端子30は、接触部33の先端が上方に少し跳ね上げられている。
接続端子40、第1スウィッチ端子20、第2スウィッチ端子30は、無負荷状態(プラグPが挿入されていない状態)では、互いに離間した位置におかれている。
〔検知スウィッチの動作〕
検知スウィッチの動作について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る検知スウィッチのしくみを示す模式図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状態、(D)は、上記(C)のD−D断面図である。図2は、図1に示す状態の斜視図であって、(A)は挿入前、(B)は挿入中、(C)は正規嵌合状
態である。図9は、図8のIX−IX断面の断面図であって、(A)は、プラグ挿入前、(B)はプラグが正規嵌合位置にある状態である。
ジャック1にプラグPが挿入される前は、図1の(A)、図2の(A)、及び図9の(A)に示されるように、接続端子40は無負荷状態にあるから、その接触部43aは、樹脂玉50、及び第1スウィッチ端子20から離間した位置にある。第1スウィッチ端子20は、無負荷状態、すなわち樹脂玉50に干渉するものは何もないから、いわゆる中立の状態にある。第2スウィッチ端子30も、第1スウィッチ端子20から離間した位置にあり、接触部33に接触するものは何もない。
したがって、検知スウィッチ2は、無負荷状態すなわちプラグPが挿入されていない状態では、第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30との間に導通部分が生じていない。これにより、プラグ検知回路は開いたままの状態である。したがって、状態を正確に認識して、ジャック1にはプラグPが挿入されていない状態であるとの判断がなされる。
ジャック1にプラグPが挿入される途中の状態は、図1の(B)、図2の(B)に示されるように、プラグ先頭部P1が接続端子40の接触部43aに当接し、接触部43aが下方に変位し始める。この変位は弾性的で、接続端子40の接触部43aは、プラグP周面に弾性的押圧を加え、その結果、電気的な接続状態が構成される。同時に、接触部43aの下方への変位によって、この変位量が所定量を超えたときから、接触部43a下面は、樹脂玉50上面に対して力を下方に加え始める。
接触部43a下面と樹脂玉50上面の当たり面51との接触によって、第1スウィッチ端子20は、樹脂玉50につながる可動部23に変位が生じ始める。変位は下方への変位である。可動部23の変位によって先端に位置する接触部23aも下方に変位する。接触部23aは、プラグP挿入にともなって下方に変位し、第2スウィッチ端子30の接触部33に近接する。第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30とは接近するが、プラグPはまだ正規嵌合位置まで挿入されていないので、この状態ではまだ第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30とは接触しない。したがって、まだ検知スウィッチ2は入らない。
ジャック1にプラグPが正規嵌合位置まで挿入された状態は、図1の(C)、図2の(C)、図9の(B)に示されるように、接触部43aの傾斜部44を越えた上段側にプラグ先端部P1の最大拡径部P2が当接し、接続端子40の接触部43aは最大変位を示す。接続端子40の接触部43aは下方に大きく変位し樹脂玉50を強く押し下げる。樹脂玉50につながる第1スウィッチ端子20の可動部23は、樹脂玉50の変位とともに、下方に大きく変位する。第1スウィッチ端子20の可動部23のこの変位量が所定量を超えるとき、先端部の接触部23aは、第2スウィッチ端子30の接触部33に接触する。このとき接点が形成されて電気的機械的に接続される。この接触によって検知スウィッチ2が入り、プラグ検知回路が閉じられる。
このように、プラグPの挿入によって、接続端子40に変位を生じさせ、これにより、第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30とが電気的に接続し、その結果、検知回路が閉じられる。このようにして、状態を正確に認識して、プラグPがジャック1に嵌合されたと検知される。
上述したように、プラグPがジャック1に挿入されて正規嵌合位置に達すると検知スウィッチ2が作動し、検知回路が閉じられてプラグP挿入が検知される一方、プラグPがジャック1から抜かれた場合は、第1スウィッチ端子20と、第2スウィッチ端子30との接続が解かれて、すなわち、接点部分が電気的機械的に離されて、プラグ検知回路が開かれることとなる。これにより、状態を正確に認識して、ジャック1からプラグPが抜かれ
たことが検知される。
〔原理〕
本発明は、カム等の付加部品を用いないで、プラグの挿入方向の動きがこれに直交する方向に動作するスウィッチをon、offさせる検知機構を創作し、この機構をハウジングに僅かにできた隙間を利用して組み付けたものである。
これにより、小型化を阻害することなく、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカスが生じないプラグ検知スウィッチを備えたジャックが得られる。
〔効果〕
・プラグ検知スウィッチのスウィッチ端子が直接プラグに接触することがなくプラグ検知が可能なので、プラグを通る電気信号に対してノイズが生じるおそれのないプラグ検知スウィッチ、及びプラグ検知方法が得られる。
・プラグ検知スウィッチのスウィッチ端子とプラグが直接接触することがなく、プラグの挿抜によっても樹脂の削りカスが生じるおそれのないプラグ検知スウィッチ、及びプラグ検知方法が得られる。
・径が小さくなったプラグ先頭部周辺の空間を利用して、プラグ検知スウィッチは構成されているので、ジャックの小型化の妨げにならない、上述したようなプラグ検知スウィッチ、及びプラグ検知方法が得られる。
・接続端子、第1スウィッチ端子、第2スウィッチ端子の3部品の弾性力の合力がプラグに作用するので、プラグ保持力が強化されたジャックが得られる。
・接続端子は、プラグ挿入位置によって板ばね機構の基部の位置が変化する。これにより、挿入初期から挿入完了まで挿入深さとともに挿入力が大きくなり、良好な挿入フィーリングが得られるとともに、正規嵌合位置でプラグに大きな保持力を作用させることができるジャックが得られる。
〈その他の実施形態〉
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、発明思想の範囲内で種々の変更が可能である。
P プラグ
P1 先頭部
P2 最大拡径部
1 ジャック
2 検知スウィッチ
10 ハウジング
11 上壁
12、13 側壁
14 下壁
14a 縦壁
15 圧入溝
16、17 開口部
19 嵌合空間
20 第1スウィッチ端子
21 実装部
21a リード部
22 固定部
22a 圧入代
23 可動部
23a 接触部
24 樹脂玉取り付け部
24a 係止孔
30 第2スウィッチ端子
31 実装部
31a リード部
32 固定部
32a 圧入代
33 接触部
40 接続端子
41 実装部
41a リード部
42 固定部
42a 圧入代
43 接続部
43a 接触部
44 傾斜部
50 樹脂玉
51 当たり面

Claims (5)

  1. ジャックと、プラグとからなるコネクタのプラグ検知スウィッチであって、
    弾性変位可能な板状の接触部を有する接続端子と、
    この接触部の変位領域内にある絶縁性の押し玉と、
    板状の可動部を含む第1端子、板状部を含む第2端子を有するスウィッチ端子と、を備え、
    前記板状の接触部、前記第1端子の板状の可動部、前記第2端子の板状部がプラグ挿入方向に対して垂直方向に離間して並ぶとともに、前記押し玉が前記接続端子の接触部と前記第1端子の可動部との間に配置され、
    前記接続端子40は、端部に嵌合方向に沿って延びる板状の接触部43aを備えた平面視U字形の弾性片である接続部43を備え、この接触部43aは、嵌合位置にある前記プラグPの幅方向に直交する上下方向最下端よりやや幅方向に寄った先頭部P1周面に弾接し、
    前記プラグが挿入されたとき、前記接続端子の接触部は反プラグ方向に相当する外方向に変位し、この変位した接触部の外側面が前記押し玉の内側面に当たり、この当たりによって生じる押し玉の変位は、前記第1端子の可動部を外方向に変位させ、この可動部が変位して前記第2端子の板状部に電気的に接続するところに特徴を有するプラグ検知スウィッチ。
  2. 前記押し玉が前記第1端子の可動部の内側面に備わるところに特徴を有する請求項1記載のプラグ検知スウィッチ。
  3. 前記接続端子の接触部が前記プラグの先頭部に接続する位置に装着され、挿入方向に沿って延びているところに特徴を有する請求項1又は2記載のプラグ検知スウィッチ。
  4. 前記接続端子の接触部、前記第1端子、前記第2端子が挿入されたプラグに対して基板実装面側に離間して並んだ状態で備わるところに特徴を有する請求項3記載のプラグ検知スウィッチ。
  5. 請求項1から4の内1項記載の検知スウィッチを備えたジャック。
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